2016/06/05

今週の主な材料(6月6日~6月10日)



今週の主な材料(6月6日~6月10日)

日本の増税先送りと予想外に弱い米雇用統計に、激しい円高の1週間が過ぎました。

米金利は低下し、日本株は下落し、弱い米雇用統計にドル全面安で、予想外に円高が加速して越週となりました。

今週は、米国発では重要な経済指標の発表はありませんが、次週の日米金融策を控えた思惑での変動や、豪州・NZの金融政策による動き、そして、英国民投票の世論調査によるポンドの変動など、相場変動が高くなっています。

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≪今後の注目材料≫

6月15日のFOMC 
→ 米地区連銀総裁や理事から早期利上げを示唆する発言は、弱い米雇用統計で急変。米失業率は大幅に改善、時間当たり賃金の上昇も、弱い米非農業部門雇用者数(特に民間部門の雇用は劇的に弱い)ですっかり影を潜めています。FF金利先物では6月の利上げ予測は急減、7月も利上げが危ぶまれ、11月以降の利上げ期待度が高まっていますが、全てが今後の米経済指標の結果次第となっています。

6月16日の日銀金融政策決定会合 
→ 安倍首相は消費増税を先送りした結果の評価は、日本経済の成長とインフレ見通しの低下で、アベノミクスの失敗との声が多く聞かれます。市場では選挙を直前に控え、日銀の追加緩和や景気対策を求める声が強く、その有無と結果で円相場が動くことは間違いありません。米FOMCの直後、英国民投票の前で、動き難いことはありますが、円相場にとっては非常に重要な会合となっています。

6月23日のEU離脱を問う英国民投票
→ キャメロン首相は「EU離脱は狂気の沙汰」と言い、官民挙げてのEU残留に向けたキャンペーンは功を奏さず。各世論調査の結果で右往左往するポンド相場は、短期取引は別として手を付けるべきではないように思われます。

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≪今週の注目材料≫

6/6(月)
→ イエレンFRB議長の発言は、米雇用統計の結果を受けた直ぐの発言だけに、注目度は高くなっています。

6/7(火)
→ 豪中銀金融政策は、潜在的な緩和期待は消えていないと思いますが、予想は1.75%で据え置きが予想されています。予想通りの結果となっても豪ドル相場は動きそうな気配があります。

6/8(水)
→  日本第1四半期GDP第2次速報値は、速報値から上方修正が予想されていますが、そもそも、速報値もうるう年により通常より高い数字になったとの指摘が思い出されます。若干の上方修正は織り込み済みで、仮に弱いと株安へと動くことが懸念されます。果たして、その際に円相場はどうなるのでしょうか?

6/9(木)
→ NZ中銀金融政策発表は、政策金利2.25%の据え置きと、0.25%の利下げとの予想が分かれています。先週は予想外にNZドル高の流れとなったのですが、金利据え置きを先取りしたのでしょうか? 仮に利下げすれば、素直にNZドル売りへ。 中銀声明やウィーラーNZ中銀総裁の議会での発言も注目。

6/9(木)
→ ボロズカナダ中銀総裁の、金融システム審査報告後に会見や、ドラギECB総裁の発言も注意。

6/10(金) 
→ カナダ雇用統計は、失業率は変わらず、雇用ネット変化は改善が見込まれており、原油価格が50ドル台を安定的に上回ることができるかも合わせ、注目しています。

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その他は、経済指標の予定表をご覧ください。

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