2017/11/30

2017年11月30日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月30日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

米上院本会議で税制改革法案の採決を今夜に控え、複数の議員が法案の修正を求めるなど、予断を許さない状況となっており、結果を見守ることにしたい。

アジア市場の特徴は、弱いNZDに対して、強いAUDとGBPと明暗が分かれているが、USDJPYは日経平均株価が+127.76(+0.57%)と強くややビット気味ながら、米金利は大きな変化は見られず、中国株は弱さが目立ち動きは鈍く、動きににくい状況が続く。

NZDUSDは、弱いNZ住宅建設許可には反応は鈍かったが、午前9時のANZ企業信頼感が-39.3(予想 前回-10.1)→2か月連続のマイナスでマイナス幅が拡大し、企業活動見通しは6.5%(予想 前回22.2%)→ 前回から大幅に悪化し、NZDUSDは1.6880台→1.6830台へと下落。

一方のAUDUSDは、中国の製造業・非製造業PMIは予想と前回を上回り強くAUD買いの材料となり、AUDNZDの買いも強く、AUDUSDとNZDUSDの動きを真逆にし、AUDUSDは0.7550台を安値に07590台へと上昇。ただし、0.7600の大台には抵抗があるらしくトライは見られない。

GBPUSDは、ブレグジット交渉をめぐり離脱に伴う清算金の合意が近いことがGBPの買いを支援している。交渉に際しては政局が不安定なアイルランド国境問題は残っているが、最悪を脱したと思われることと、月末のGBP買い需要を意識し、早朝の1.3410を安値に1.3480まで上昇している。

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米税制改革法案や予算案などに関連した年内の議会日程。

11月30日=上院本会議で税制改革法案を採決。複数の共和党議員が法案の修正を求めていることから遅れる可能性も。上院通過後、上院案と下院案の調整を行い、承認されればトランプ大統領に送付。
12月8日=連邦政府の暫定予算の期限が切れる日。政府機関の閉鎖を回避するため、議会は2018年9月末までの1兆ドル以上の予算案を可決するか、当面のつなぎ予算を承認する必要がある。どちらも承認できなければ、政府機関が一部閉鎖される可能性がある。
12月12日=アラバマ州上院議員補選。共和党候補はセクハラ疑惑が浮上しているロイ・ムーア氏。民主党候補はダグ・ジョーンズ氏。共和党上院トップのマコネル院内総務をはじめとする同党の議員らは、セクハラ疑惑を理由にムーア氏に撤退を求めており、ムーア氏が当選したとしても党内の混乱が予想される。上院の議席数は共和党が民主党をわずかに上回っているが、ジョーンズ氏が勝利すればこの差がさらに縮まる。
12月14日=下院の年内最終審議日。
12月15日=上院の年内最終審議日。
12月22日=クリスマス前の最後の平日。税制改革法案を大統領に送付する期限となる可能性も。

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2017年11月30日(木曜)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2017年11月30日(木曜)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

30日の上院本会議での税制改革法案の採決を前に、米GDPと米中古住宅販売保留は強く、タカ派のイエレン議長発言もあり、米債利回りは上昇しドルは強く、ブレグジット交渉の大筋合意期待にGBPは全面高。

米第3四半期GDP改定値は前年比3.3%(予想3.2 前回3.0%)、コアPCEデフレーターの前年比1.4%(予想・前回1.3%)と強く、米中古住宅販売保留も前月比3.5%(予想1.0 前回-0.4%)と強い。また、ユーロ圏景況感指数は114.6と予想通りながら前回114.1から上昇し2000年来の高水準と強く、独CPIは前年比1.8%(予想1.7%前回1.6%)と強い。

USDJPYは、アジア・欧州市場は「凪の相場」で111.37~111.67の30ポイントレンジが続いた。強い米GDPや米金利の上昇に上限を超え、強い米中古住宅販売保留にGBPJYPの買いも加わり112.15まで上昇。112円台では売り圧力が強く、米金利の上昇も弱まり、クロスでの円売りの弱まり、111.69まで値を下げ111.85近辺で推移。

GBPUSDは上昇しGBPJPYを含めクロスでもGBP高が目立った。 前日に各紙が「英・EU、離脱清算金で大筋合意へ」と報道。交渉担当者や政府筋は否定するも、12月14~15日のEU首脳会議に向け何らかの合意が期待され、英10年債利回りは前日1.253%→一時1.358%まで上昇し、欧州市場では一時英金利上昇GBPUSDは1.3430台へと上昇へ。米国市場に入りイエレンFRB議長のタカ派発言と強い米中古住宅販売保留に一時1.3380台へ、フィキシング前後には1.3375~26と上下変動しながらも、1.3440台を達成し1.3410台で推移している。

AUDUSD+NZDUSDは、米金利の上昇や商品価格&原油価格の低下もあり売り圧力が続く。USDCADは1.2800台をボトムに一時1.2870台まで上昇し、弱さが目立つ。

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〇米債利回りは上昇、10年債は前日2.33→2.38%、2年債も1.75→一時1.77%まで上昇し1.76%近辺へ。
〇米株は強弱混在、ダウは上昇し+100.06(+0.42%)、逆に、Nasdaq-88.24(-1.28%)、S&P500-1.01(-0.04%)と低下。
〇原油価格(WTI)はOPEC総会を前にして、57.36-0.62(-1.07%)と終盤にかけて下げ幅を拡大。

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イエレンFRB議長は議会証言で、米景気拡大はますます拡がりを見せている、緩やかなペースの利上げは適切とタカ派発言。、

カンフリBOE副総裁=経済の潜在成長率は低下。利上げをする前に、国内のコスト圧力が若干高まるのを確認すべき。

バルニエEU首席交渉官=まだ合意は得られていない。どんなうわさが出ているのかは把握しているが、市民の権利と国境管理、清算金の3つの主要問題についてはどれもこれから解決を見いだす必要がある

関係者=英とEU担当者は、離脱清算金で大筋合意、首脳が最終判断。

米地区連銀報告(ベージュブック)=米景気は緩やかなペースで拡大。先行きの見通しは若干改善。労働市場のひっ迫が広範の地域で報告される。インフレ圧力は前回から強まった。

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EUR 11月 景況感指数:経済信頼感=114.6(予想114.6 前回114.0→114.1)→2000年以来の高水準、工業信頼感=8.2(予想8.6 前回7.9→8.0)、サービス業信頼感=16.3(予想16.7 前回16.2)、ビジネス景況感指数=1.49(予想1.51 前回1.44)→予想を若干下回るも前回よりは増加傾向が続く

GER 11月 消費者物価指数・速報値=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.0%)、前年比1.8%(予想1.7% 前回1.6%)、HICP・速報値=前月比0.3%(予想0.2% 前回-0.1%)、前年比1.8%(予想1.7% 前回1.5%)→ 前月比は予想と変わらず前回を上回り、前年比は予想と前回を上回りコアも上昇へ。

USD 第3四半期GDP・改定値=前年比3.3%(予想3.2% 前回3.0%)、個人消費=前年比2.3%(予想2.5% 前回2.4%)、GDPデフレーター=前年比2.1%(予想2.2% 前回2.2%)、コアPECデフレーター=前年比1.4%(予想1.3% 前回1.3%)→ GDPは予想と前回を上回るも、個人消費やコアは弱い。

USD 10月 中古住宅販売保留件数指数=前月比3.5%(予想1.0% 前回0.0→-0.4%)、前年比1.2%(予想 前回-5.4%)→ 予想を大幅に上回る

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2017/11/29

2017年11月29日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月29日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

明日30日の米上院本会議で税制改革法案の採決を前にして、米債利回りは上昇し欧米市場ではドル買いが強まる。

欧州株は上昇、StoxxEurope600は+2.78(+0.72%)、独DAXは上昇、英FTSE100は下落へ。米10年債利回りは2.35%へ上昇、2年債も1.76%と共に上昇。

EURUSDは、ユーロ圏景況感指数は2000年来の高水準で、ユーロ圏金融安定性報告では「ユーロ圏ソブリン債市場への圧力は金融危機依然の水準まで低下」と評価。独CPIは予想通りながら前回より上昇するも、EURUSDは1.1880台をピークに1.1820へ下落。

USDJPYは、111.37~67のレンジから、欧州・米国市場の序盤に上値を超え111.80台と11月22日の水準へと上昇。AUDUSDも、アジア市場の0.7608を高値に、欧州・米国市場序盤にかけ0.7560台まで続落。GBPUSDは英国のEU離脱交渉の進展を期待したGBP買いも続かず、欧州市場の1.3430を高値に上値が抑えられている。

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ECB=ユーロ圏が不安要素に直面し続けたとしても、景気拡大の広がりに支えられ、金融の安定に対するリスクは抑制された状態を維持する。

独連銀安定性報告書=主要国の国政選挙を終えて懸念が後退。ユーロ圏ソブリン債市場への圧力は金融危機依然の水準まで低下した。

独連銀安定性報告書=低金利と国内の好ましい経済状況により、市場参加者がリスクを過小評価する危険がある。高水準の不動産価格や弱い銀行セクターなど複数のリスクに直面しているが、8
年間続いている好景気を背景に、投資家は経済の脆弱

バルニエEU首席交渉官=合意しなければ次の移行交渉フェーズに進めない。離脱清算金を巡る英国との合意を今後数日中にEUに報告できるよう望んでいる。交渉官は12月4日にメイ英首相および欧州委員会のユンケル委員長と会談する予定。

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米税制改革法案や予算案などに関連した年内の議会日程。
11月30日=上院本会議で税制改革法案を採決。複数の共和党議員が法案の修正を求めていることから遅れる可能性も。上院通過後、上院案と下院案の調整を行い、承認されればトランプ大統領に送付。
12月8日=連邦政府の暫定予算の期限が切れる日。政府機関の閉鎖を回避するため、議会は2018年9月末までの1兆ドル以上の予算案を可決するか、当面のつなぎ予算を承認する必要がある。どちらも承認できなければ、政府機関が一部閉鎖される可能性がある。
12月12日=アラバマ州上院議員補選。共和党候補はセクハラ疑惑が浮上しているロイ・ムーア氏。民主党候補はダグ・ジョーンズ氏。共和党上院トップのマコネル院内総務をはじめとする同党の議員らは、セクハラ疑惑を理由にムーア氏に撤退を求めており、ムーア氏が当選したとしても党内の混乱が予想される。上院の議席数は共和党が民主党をわずかに上回っているが、ジョーンズ氏が勝利すればこの差がさらに縮まる。
12月14日=下院の年内最終審議日。
12月15日=上院の年内最終審議日。
12月22日=クリスマス前の最後の平日。税制改革法案を大統領に送付する期限となる可能性も。

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2017年11月29日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月29日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

アジア市場は、日経平均株価は3日ぶりに反発し上昇、+110.96(+0.49%)、米10年債利回りは一時低下するも前日とほぼ同水準で推移、2年債も変わらず。中国株も上昇し一時広まった中国株安による懸念もとりあえずは払しょく。

北朝鮮は新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」の発射実験に成功したと報じるも、円相場への影響は見られず、株高にもUSDJPYは111.38~67の約30ポイントの狭いレンジで動きは見られず。

逆に、GBPUSDは昨日の乱高下(需英紙デイリーテレグラフが「英国とEUは英がEU離脱伴い支払う清算金を巡り大筋合意」と報道。→ 英政府の関係者は報告書を否定→ 結局はポンド高)の影響が響いているのか、月末の影響なのか欧州市場に入ると底堅く推移し、1.3400を試す動きが続いている。

EURUSDは、1.1840台をボトムに、欧州市場の参入に小幅上昇し1.1860台で推移。特に材料は見当たらず。

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北朝鮮の国営メディアは29日昼、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」の発射実験に成功したと報じた。

米税制改革法案は米議会上院で明日30日に採決へ。

上海総合指数は小幅上昇。

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2017年11月29日(水曜)昨日28日、海外市場の動き

2017年11月29日(水曜)昨日28日、海外市場の動き(午前6時頃)

28日の海外市場は話題が豊富。北朝鮮のミサイル発射、パウエル次期FRB議長の承認公聴会、上院予算委員会で共和党の税制改革法案を承認、そして、ブレグジットを巡る報道にGBPUSDは乱高下。米CB消費者信頼感指数は強く、米株は強く米債利回りは上昇、原油価格はやや軟調。

〇北朝鮮が29日午前3時過ぎに2か月半ぶりに弾道ミサイル(ICMB)を発射。
〇米議会上院予算委員会は共和党の税制改革法案を承認し、11月30日に上院本会議で採決へ。
〇パウエル次期FRB議長の承認公聴会で、「条件は整ったと12月の利上げを示唆、現在の緩やかな金融引き締め路線を引き継ぐ」とあるも予想通りで動きは緩慢。
〇米CB消費者信頼感指数=129.5(予想124.0 前125.9→126.2)と非常に強い数字にも月末需給に動きは緩慢。
〇OECDの世界経済見通しは、世界経済の2017年成長を3.5→3.6%へ上方修正し、米国や欧州、ブラジルなどの成長率見通しを引き上げた。日本は2017年1.6→1.5%へと下方修正、2018年も1.2%へと下方修正。

GBPUSDは、アジア・欧州市場早朝の1.3357を高値に、欧州市場では月末のEURGBPの買いにとGBPロングの巻き戻しと、米国市場に入り強い米CB消費者信頼感指数もあり1.3220台まで続落。需英紙デイリーテレグラフが「英国とEUは英がEU離脱伴い支払う清算金を巡り大筋合意」と報道。→ 英政府の関係者は報告書を否定→ GBPUSDは報道に1.3220台をボトムにし1.3370まで上昇、否定に1.3260台まで下落→1.3380台へ上昇する乱高下し1.3350台で推移。

USDJPYは、アジア市場早朝の110.93をボトムに、欧米市場では111.05~111.50のレンジで推移していたが、強い米CB消費者信頼感指数や、GBPJPYの乱高下の影響を受け、111.44→111.06下落→111.64まで上昇し、111.40台で推移。

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〇米債利回りは低下から終盤にかけ反発し小幅上昇へ。10年債利回りは前日2.328→2.333%へ、2年債も1.74→1.75%へ。
〇米株は上昇、ダウは+241.03(+1.02%)、S&P500 とNasdaqも上昇。
〇原油価格はOPEC総会を前に全加盟国が減産を支持とロシアの確約にも小幅安。一時57.42まで低下するも終盤にかけて58ドルを回復、57.92-0.19(-0.33%)。

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米議会上院予算委員会=共和党の税制改革法案を承認した。承認を受け上院本会議で30日にも採決にかけられる見通し。→ 下院はすでに税制改革法案を承認済みで、トランプ大統領のもとに送られる前に上院案とすり合わせる必要がある。

ブレーディ議員=米上院で税制改革案が可決されることに自信をもっている。上院・下院共に税制改革案について「共通項」を見いだせるだろう

FRB公定歩合会合議事録=10月の会合で12地区連銀のうち3連銀が引き上げを求めていた。

パウエル次期FRB議長の承認公聴会=条件は整ったと12月の利上げを示唆、現在の緩やかな金融引き締め路線を引き継ぐ。

パウエル次期FRB議長の承認公聴会=FRBのバランスシート(資産規模)を2.5兆~3兆ドルに縮小すると予想、金融危機前の9千億ドルよりも大きくなる。縮小停止まで「3~4年かかる」とも指摘→ FRBは10月に、量的緩和で4.5兆ドルまで膨らんだ保有資産の縮小を開始している。

パウエル次期FRB議長の承認公聴会=規制緩和は主に地域銀行を対象に金融システムの安定を重視。

パウエル次期FRB議長の承認公聴会=今年のインフレ率の鈍化には驚きがある。失業率の低下に米経済は完全雇用の状態にあるが、労働参加率の低下など一部には緩みがあり議長として慎重に政策判断。

パウエル次期FRB議長の承認公聴会=FRBの独立性に影響するものはない。金融市場などが懸念するトランプ政権の金融政策への仲介を否定。

パウエル次期FRB議長の承認公聴会=銀行の大きさに応じて規制を弱めていく。中小金融機関はリスク投資などを制限する「ボルカールール」の対象外にするなど、米財務省の提案をおおむね支持。ただし、巨大金融機関に課す自己資本規制など中核部分は堅持。

米CB消費者信頼感指数は、129.5(予想124.0 前回も上方修正)予想外に強く一時ドル買いが強まる。

北朝鮮が2か月半ぶりに弾道ミサイル(ICMB)を発射。

カナダ鉱工業製品価格は前月比1.0%(予想0.5%)、原材料価格指数は前月比3.8%(予想2.0%)と強いが、カナダドル買いは限定的で、売り圧力が続く。

英紙デイリーテレグラフ=英国とEUは、英がEU離脱伴い支払う清算金を巡り大筋合意したと報道。→ 英政府の関係者は報告書を否定→ GBPUSDは報道に1.3220台をボトムにし1.3370まで上昇、否定に1.3260台まで下落→1.3380台へ上昇する乱高下へ。

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2017年11月28日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き



22017年11月28日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

パウエル次期FRB議長の指名承認公聴会待ち。

前日の事前証言テキストの焦点は、「経済発展に対応して政策を調整する柔軟性の保持」、「金利はやや上昇し、バランスシートの規模は徐々に縮小するとの予想」。発表前から米株は小幅高で、米10年債利回りは低下。

中国・東南アジア株は総じて上昇して終了、欧州株はStoxxEurope600は+2.07(+0.54%)と上昇幅を拡大、独DAX+0.35%、英FTSE100+0.81%と強く、ダウも上昇が続いている。

一方、米10年債利回りは2.32%と低下、米2年債は1.738%と上昇幅を縮小しているが、長短金利差は縮小を続けている。

為替相場は、GBPUSDがアジア市場の高値1.3357→1.33の大台を割り込み、1.3270台まで低下。USDJPYは欧米sh上で111.10~40のレンジの上限を上回るもドル買いは加速せず。EURUSDは欧州市場の1.1920を高値に1.1870台まで値を下げる。

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USD 10月 卸売在庫・速報値=前月比-0.4%(予想0.4% 前回0.3→0.1%)

USD 10月 貿易収支=予想-683億ドル(予想-650億ドル 前回-641億ドル)

CAD 10月 鉱工業製品価格=前月比1.0%(予想0.5% 前回-0.3%)、原材料価格指数=前月比3.8%(予想2.0% 前回-0.1→-0.2%)

USD 9月 FHFA住宅価格指数=前月比0.3%(予想0.5% 前回0.7→0.8%)

USD 9月 S&P/ケースシラー住宅「価格指数=前年比6.2%(予想6.1% 前回5.92→5.8%)

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カーニーBOE総裁(BOE半期に一度の金融安定報告)=国内で、リスクプレミアム増大。英国の欧州連合(EU)離脱へのアプローチにより、同国に重点を置く規模の小さい企業の株式の魅力が低下しているが、世界的に展開する大企業の株式や国債の需要には影響せず。

OECD世界経済成長見通し(前回9月)=2017年3.5→3.6%へ上方修正、世界的に金融緩和・財政出動が続くなか、米国や欧州、ブラジルなどの成長率見通しを引き上げた。2018年3.7→3.6%と下方修正、投資鈍化や債務水準の上昇、主要先進国の金融緩和が縮小方向に変化が理由。

ユーロ圏=2017年2.1→2.4%、2018年2.1%。米国=2017年2.1→2.2%、2018年2.4→2.5%へと上方修正。年米法人・所得税減税が見込まれることが要因。中国=2017年6.8%、2018年6.6%、2019年6.4%へと輸出鈍化予想に減速。

日本=2017年1.6→1.5%へと下方修正、2018年1.2%へと下方修正。少子高齢化による人手不足の深刻化で、賃上げペースが加速すると予測しており、それに伴って物価上昇率も上昇するが、日銀の目標値2.0%にと遠く届かず。

アイルランド副首相辞任へ

2017/11/28

2017年11月28日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月28日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

目新しい材料は見られないが、NZドルだけがショートポジションの巻き戻しによる上昇が目立っている。

中国政府は高リスクの融資の取り締まりを強化に中国株の弱さは変わらず。北朝鮮リスクも加わりアジア株は総じて弱く、日経平均株価は上下変動しながら-9.75(-0.04%)と小幅な下げにとどまっている。

また、今日の海外市場では、パウエル次期FRB議長の議会承認公聴会が主役となるが、それに先立ち昨日は証言テキストが発表され「金利が幾分さらに上昇し、バランスシートが徐々に縮小すると予想」とあり、金融当局の現状を強く擁護。現行の運営と規制、景気誘導のあり方への広い支持を示唆している。

あえて言えば、イエレンFRB議長の方針を世襲するようにも思われ、質疑応答でよほどのことがなければ、サプライズは期待できず。

原油価格(WTI)はキーストーンのパイプラインの再開ニュースでは石油価格が下落し57.78-0.33(-0.57%)と弱含みで推移。

さて、為替相場は、NZDUSDが早朝の0.69台をボトムに0.6940台まで上昇し11月10日の水準まで値を戻している。

USDJPYは、リスク回避に選好されやすく、一時111円の大台を割り込みながらも予想外の円売り圧力は弱く、戻りも111.30台と限定的。

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税制改革法案の上院採決は30日の見通しで市場の関心度は高い。上院共和党は52議席で3名の造反がると法案を成立させることが困難になる。

アイルランド=与党に閣外協力する第2党が不信任案を突き付けたフィッツジェラルド副首相が辞任を拒否し、28日(日本時間29日午前5時)までに不信任決議の動議を提出前倒し総選挙が来月にも実施される可能性が高まっている。

ダドリーNY連銀総裁=議長の後退に向けた動きはこれまで順調。全く心配はない。インフレ率が目標を少々下回っても懸念はしない。労働市場がさらにひっ迫し、賃金の伸びが加速していく。税制上の刺激策は現状では不要。

黒田日銀総裁=長期金利が1%上昇すると24.6兆円の損失。現時点で金融仲介機能が阻害されているとは思わない。リバーサルレートは参考となり得る一つの理論

パウエル次期FRB議長(上院銀行委員会での指名承認公聴会に先立ち公表した証言テキスト)=金融当局の現状を強く擁護。現行の運営と規制、景気誘導のあり方への広い支持を示唆。

パウエル次期FRB議長(上院銀行委員会での指名承認公聴会に先立ち公表した証言テキスト)=目的はインフレ率が当局の目標に向けて徐々に上向く中で、力強い労働市場を維持することだ。金利が幾分さらに上昇し、バランスシートが徐々に縮小すると予想。→ イエレン現FRB議長が設定した金融政策の軌道に合致する。来年2月に任期を終えるイエレン議長の下でFRBはこの2年間に計4回利上げを実施、4兆5000億ドル(約500兆円)に膨れ上がったバランスシートの緩やかな縮小を開始した。

パウエル次期FRB議長(上院銀行委員会での指名承認公聴会に先立ち公表した証言テキスト)=規制に関して=現状維持を示唆。金融危機後の規制改革を見直すとしながらも、金融安定性を守ると明言した。

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2017年11月28日(火曜)昨日27日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2017年11月28日(火曜)昨日27日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

週明け月曜の為替相場はいつもながら思い込みは禁物。

欧州市場では、新興国通貨のUSDZAR&USDTRYで先週末のドル買いからドル売りへと急変、EURUSD&GBPUSDでもドル売りがリードしドルは全面安。しかし、米国市場に入りドル買いへと変化。動きが変わらないのは円高傾向だけで、円は全面高。

USDJPYは、10年ぶりの高水準の米新築住宅販売件数にも、ダウは小幅高にとどまり、S&PとNasdaqは弱く、世界的な株安の流れ、米債利回りの低下、北朝鮮のミサイル発射準備の動きに円買いが選好され早朝の111.69→一時110.84まで続落。クロスでもCADJPY-0.7%台、EURJPY-0.6%台と円は全面高。

EURUSDは、欧州市場で独連立協議はSPDが加わり30日に再開。21日のカタルーニャ自治州の州議会選挙の世論調査で残留合意支持が71%を超え、ユーロ圏の政局安定に一時1.1950台へ上昇し利食いの売りに1.1920台まで値を下げる。

米国市場に入り再び1.1960台をトライするも、1.200の大台を前にして売り圧力が強く、米税制改革法案への期待感+強い米新築住宅販売件に流れは急変。終盤にかけては1.1900を割り込み先週金曜日のブラックフラーデーの薄商いで上昇幅の約半値を縮小へ。

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〇米10年債利回りは、終盤にかけて低下し前日2.34→2.33%、2年債も前日1.74→1.74とほぼ同水準。
〇米株は、ダウは上昇幅を縮めて小幅高+22.79(+0.10%)、S&PとNasdaqは小幅安。欧州株も弱くStoxxEurope600は-1.76(-0.46%)と低迷。
〇原油価格(WTI)は57.89-1.06(-1.80%)と米供給増の見通し、中国の需要低迷で金属相場が低下し、一時57.55まで値を下げる。

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米新築住宅販売戸数は、前月比6.2%、68.5万件と2007年10月以来の高水準。

カプラン・ダラス連銀総裁=近い将来における利上げは適切。引き締めが遅くなればば、後に景気後退リスクを増大する恐れがある。

メルケル独首相=ドイツ社会民主党(SPD)に連立協議参加をあらためて呼びかけた。連立政権樹立に向けた暫定協議は30日に開始される予定。

シュルツSPD党首=すべての選択肢は討議事項となると、何も排除する姿勢は示さず。ドイツのEUに対する責務が連立協議の中心となる語る。

北朝鮮ミサイル発射を準備か?=弾道ミサイル発射準備をうかがわせる電波信号が捕捉。


2017/11/27

2017年11月27日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月27日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

週明けの欧州市場は、アジア市場から続く株安の流れを継続し、Stoxx Europe600は-0.11%近く下落へ。独米の長10年債利回りは午後9時過ぎごろから軟化傾向を強め、米株先物は上下変動しながらも前日終値の水準近くで推移。

為替相場は、ドル全面安! 主要通貨は総じて9月中旬のドル安水準へ。

USDJPYは、米10年債利回りの軟化と、アジア・欧州の株安もあり、過去3日間の安値を割り込み9月15日の水準となる110.80台へと下落。

EURUSDは、独連立協議の進展期待と21日のカタルーニャ自治州の州議会選挙の世論調査で残留合意支持が71%を超えたこともあり、1.1900を割り込むこともなく9月22日の水準となる1.1950台へ上昇。

GBPUSDも1.3300を割り込むこともなく10月2日の水準となる1.3350へと上昇。最近弱さが目立ったAUDUSDの伸びは鈍いものの、一時0.7640台へと上昇へ。

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中国指導部=2018年の成長率目標は6.5%と変わらず。

中国や東南アジア株式は、中国がシャドーバンキングなど高リスクの融資の取り締まりを強化に総じて下落

メルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)のクレックナー副党首=ドイツ社会民主党(SPD)との大連立協議は新年からスタート。SPDに協議の妨げになりかねない「レッドライン」の設定を行わないよう求めた。

12月21日のカタルーニャ自治州の州議会選挙で、独立支持は住民の24%にとどまりで、残留合意の支持は71%を超える。

モルガンスタンレー顧客向けレポート=USDJPYの売りを推奨し、2018年第4四半期に105円へと円高を予測。新興国資産の魅力が拡大、ドルは弱含み、日銀は10年債利回りの誘導目標を引き上げ円高へ。USDCADの買い、EURNOKの買い、CHFJPYの売りも推奨。

南アランド買い戻しが強まる=ズマ南ア大統領が、財政支出削減や増税、保有株の売却などの緊急策を指示。



2017年11月27日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月27日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週明け月曜日、発言や経済指標は極めて少ない。 税制改革法案の審議の行方を見守る動きは変わっていないが、米国市場は感謝祭・ブラックフライデーも過ぎクリスマスと年末・年始ムードがより一層強まりつつある。

日経平均株価を含め中国株は下落(当局によるシャドーバンキングなどへの規制強化で借り入れコストが上昇することを懸念)、アジア各国の株価は軟調に推移。結果としてリスク回避の流れにUSDJPYは早朝の高値111.69→111.34まで下落、円はクロスでも上昇へ。

EURUSDは(26日)に、ドイツのメルケル首相が率いるキリスト教民主同盟(CDU)の幹部が社会民主党(SPD)との大連立を模索することで合意と発言。24日にSPD幹部は党連立協議が決裂したが政治停滞を回避するため、他の政党と協議をする用意があると発言していたこともあり、サプライズはないがEURにとって不安材料の解消に、EURUSDは底堅く推移。

原油価格(WTI)は軟化。カナダから米国につながるパイプラインの供給停止が続いていることや、OPEC主導の協調減産が延長されるとの期待に最近は米原油先物が2年ぶりの高値近辺で推移していたが、週明けは逆に軟調に推移し、AUDUSD+NZDUSDは続落気味でEURAUDは2016年2月以来ユーロ高へ。EURNZDは2015年終盤のユーロ高値圏へ。

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ドイツのメルケル首相が率いるキリスト教民主同盟(CDU)の幹部のギュンター氏はドイツ社会民主党(SPD)との大連立を模索することで合意した(26日)

アイルランドの政局不安拡大=最新世論調査で、バラッカー首相の少数与党・統一アイルランド党の支持率が29→27%となった(昨年の総選挙得票率25.5%は上回る)。閣外協力する第2党の共和党がフィッツジェラルド副首相に対する不信任案を提出し、年内に前倒し総選挙が実施される可能性が浮上

アイルランドの欧州委員(26日)=英国から国境問題について保証が得られない限り、アイルランド政府が離脱後の通商関係に関する協議入りを拒否する可能性を示唆した。

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2017/11/26

今週の為替相場を考える(11月27日~12月1日)

今週の為替相場を考える(11月27日~12月1日)

感謝祭も終わりクリスマスと年末・年始の相場がスタートした。

先週のドル安相場は、米国の税制改革法案への期待感に膨らんだドルロングの調整と、米長期債利回りの低下が引き起こしたと思われるが、EURUSDとGBPUSDの上昇はそれぞれ個別の要因もあるように思えてならない。

ポンドにとって懸念材料だった英国のブレグジット交渉の行方も、12月14~15日のEU首脳会議を前にしてメイ英首相の態度は軟化ぎみ。制裁金の積み増しなど譲歩案が示されるなど「ハードブレグジット」から「ソフトブレグジット」へ変化する可能性が意識される。さらに、BOEの政策委員からもタカ派・ハト派が混在していることが証明され、ポンド買いへとつながっている。

ユーロにとって懸念材料だった独の連立協議の決裂は、独自由民主党(FDP)がキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)緑の党との連立協議連立交渉の再開を示唆との報道が流れ事態の改善が期待される。また、ECB議事録では早期利上げの可能性と従来型の資産買い入れプログラムを維持するかどうかを巡り激しい討議が行われたことで、より積極的な緩和縮小の可能性も残っていた。

円は、米長期金利の低下傾向は止まらず、米税制改革法案を期待し、衆議院選で保守予想外の大勝もあり積みあがっていた円ショートの巻き戻しが年末を前にして本格化した流れにUSDJPYは111円近くまで下落したように思えてならない。この動きは本当に季節的な要因なのか本格的な円高の始まりなのか、なかなか判断が難しいが、100~105円のレンジがコアと仮定すればボトム圏に近いとも考えられる。


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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】


◎USDJPY【予想レンジ 100.85-00~112.50】


USDJPYは、3週連続の陰線(三羽ガラス)で早々と年末の円ショートのポジション一掃セールに突入し111.50円を割り込み111円ギリギリで下げ止まっている。

USDJPYは衆議院選で与党圧勝の結果を受けて上昇が始まり、11月6日に114.74の高値をつけてからは続落へと変化。テクニカル的には上値と下値が切り下がるダウントレンドが続いていたが、米利上げ期待に伴う日米金利差の拡大や米税制改革法案の可決を期待したドル買いも根強く円ショーを継続していた結果に思われてならない。

今週は111.50円を割り込み111円近くまで下落したことで、短期的は円ロングが一掃された可能性も高く、株価の続落や米債利回りの低下などのリスク回避の流れが続かない限り、111円前半を絶極的に売るような状況にあるとは考えにくい。111円~114円、または、110~115円のレンジが今まで通りに続いていると考えれば、そろそろボトム水準に近づいているように思えてならない。

DailyチャートのBBは、Basis=113.08、Upper=114.94、Lower=111.23で先週は下限を一時割り込んではいるが終値ベースでは引き続きこの水準を維持。

DailyチャートのStoch RSIは、K=8.95 D=11.38と、完全に売られすぎゾーンにあり不安定ながら買いへと変化。

DailyチャートのMAは、36日線が200日線を上抜けし買い継続で長期的な買いの流れは変わっていないが数値は低下し、36日線を日足が割り込み中期的に売りへと変化している。200日MA終値ベース=111.71で先週にはこの水準を割り込み下落、high=112.13、Lower=111.28で、111.00~30ゾーンは抵抗が強い。

IMM通貨先物は、米感謝祭・ブラックマンデーのため発表が11月27日に延期。大きく積みあがっていた円のショートがどれだけ減少しているか注目。

USDJPYオプションのリスクリバーサルではロンドンベースで、1週間が前週-0.85→-0.95%と3週連続で上昇、1か月も3週連続の増加となり、円高リスクを意識した動きとなっている。3か月超の長いところは逆にやや軟化。


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◎EURUSD【予想レンジ 1.1800~1.1980】


EURUSD は、独の連立協議の行方とECBの今後の政策が相場変動のカギを握っている。9月25日から長期間続いている1.19の大台を高値とする流れに変化がみられるのか注目しているが、1.200のサイコロジカルなポイントはそう簡単に抜け出せるかは疑問。

先週、独自由民主党(FDP)はルケル首相のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)緑の党との連立協議連立交渉を打ち切り一時ユーロ売りの材料となったが、政治的混乱を避けるために連立協議の用意があることを示唆。ECB議事録では早期利上げの可能性と、オープンエンド(無期限)型の資産買い入れプログラムを維持するかどうかを巡り激しい討議がされていたことで、ユーロ買いに結びついている。

DailyチャートのBBは、Basis=1.1708、Upper=1.1898、Lower=1.1517で、Upperのレンジを上回る上昇となっており、一時的に売り圧力が強まる可能性もある。

DailyチャートのStoch RSIは、K=91.65、D=83.34と、買われすぎゾーンにあり警戒感がある中で買いの流れを継続中で強いトレンドの上昇が続くのか注目したい。

DailyチャートのMAは、200日線のclose=1.1381にあり相変わらず現在値と大幅に乖離している。36日線のclose=1.1736と先週の安値水準にほぼ合致しており、high=1.1769、low=1.1699となっており、今週は現在値との乖離は大きいが1.1735~70ゾーンをボトムとなっている。

IMM通貨先物は、米感謝祭・ブラックマンデーのため発表が11月27日に延期。ユーロのロングは伸び悩み気味となっていたが先週のEUR高でどの程度ロングが積みあがっているのか注目。

EURUSDのオプションのリスクリバーサルは、ロンドンベースで1週間が前週0.45→0.35%へ低下、1か月は0.50→0.50%で変わらず、3か月から先の長いところは上昇傾向にあり、短期的にはユーロ高への警戒感示しながらも中期的なユーロ高リスクを意識した動きとなっている。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.3250~1.3400】


10月2日から続く大枠1.30~1.33のレンジの上限をやや上回り、12月14~15日のEU首脳会議を前にして、ブレグジット交渉が大いに注目され、その経緯によりポンド相場が変動する可能性が高まっている。

GBPUSDはメイ英首相に対する不信任の高まりとブレグジット交渉の難航から始まるポンド売りに11月3日には一時1.3039まで下落していたが、政治ネタも続かず再び1.31~1.33のレンジに戻り。先週はブレグジット交渉の進展期待とEURUSDの上昇の影響もあり、英政府の成長見通し引き下げにもかかわらず1.33の大台を上回り終了している。

20日のBOEインフレ報告公聴会では、BOE政策委員の間でインフレや失業などを巡る見解が分かれいることを確認された。以前にカーニーBOE総裁が「もし経済成長が予想通りなら、次の数年の間に複数回の利上げをすることとなるだろう」の発言していたことが思い出されてならない。

英国のEU離脱交渉は、12月14~15日のEU首脳会議で成果が問われることになる。英政府は精算金の上澄みを提案していると言われ、メイ英首相は「EU離脱交渉はともに前進することが必要で、英国は欧州の安全保障の維持にコミットする」と発言、この交渉の行方が相場変動の材料に使われやすい。

DailyチャートのBBは、Basis=1.3197、Upper=1.3349、Lower=1.3045、先週の高値は金曜日の高値は1.3360で、1.3338で終了し、Upperの1.3349近くで上げ止まっている。

DailyチャートのStoch RSIは、K=97.22、D=92.56と、買いサインを継続しているが買われすぎゾーンにあり、強いトレンドのある上昇でなければ変転する可能性も気になる。

DailyチャートのMAは、200日線のclose=1.2907にあり相変わらず現在値と大幅に乖離している。36日線のclose=1.3193と先週の安値水準にほぼ合致しており、high=1.3239、low=1.3193となっており、今週は現在値との乖離は大きいが1.3240-50ゾーンをボトムとなっている。

IMM通貨先物は、米感謝祭・ブラックマンデーのため発表が11月27日に延期。

GBPUSDのオプションのリスクリバーサルは、ロンドンベースで1週間が前週-0.40→0.30、1か月-0.55→-0.50%とやや軟化気味ながら、3か月から先の長いところは変わらずで、目先の上昇は短期のみで中期的な変化は見られず。

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2017/11/25

今週の主な材料(11月27日~12月1日)

今週の主な材料(11月27日~12月1日)


今週で11月も終わり12月が始まる。月末・月初は経済指標が特に集中し、さらに実需筋の動きに相場が変動しやすくなる時期でもある。今週も、米国の税制改革法案の行方、英国のブレグジット交渉の行方、独の連立協議の行方が相場変動のカギを握っている。

今週は金融政策の発表はなく、やや盛り上がりに欠ける可能性もあるが、来週の豪中銀、カナダ中銀の金融政策の発表と、12月中旬に集中するFOMC、BOE金融政策委員会、ECB理事会へ向けた思惑が先行する週となりそうでもある。

さて、今週特に注目しているのは、パウエル次期FRB議長の米上院銀行委員会での承認公聴会(11/28)と、イエレンFRB議長の上下両院合同委員会での証言(11/29)。11月22日のFOMC議事録(11月1日分)では利上げを示唆する一方で低インフレが懸念されドル売りが強まったことが思い出される。追加利上げ間違いなと思われているが、12/13のFOMCを前にして発言内容が気になる。

米国発の経済指標では、米第3四半期GDP改定値(11/29)と、個人消費支出(11/30)で、米金利と株価への影響が大きく結果としてドル相場への影響も大きい。新築住宅販売件数(11/27)、CB消費者信頼感指数(11/28)、中古住宅販売保留・ベージュブック(11/29)、シカゴ購買部協会景気指数(11/30)、ISM製造業景況指数・建設支出(12/1)も重要となっている。

今週は、カナダ発で重要な発言や経済指標が多く発言も控えている。カナダ中銀金融安定性報告・ポロズカナダ中銀総裁・ウィルキンス副総裁の記者会見(11/28)と、雇用統計・GDP(12/1)は数字次第ではあるが過去を振り返ると相場変動が大きくなることが多い。

それ以外では、NZ中銀金融安定性報告・仏GDP改定値・独中銀金融安定性報告・ユーロ圏景況感指数・独CPI(11/29)、中国製造業&非製造業PMI・独雇用統計・ユーロ圏CPI(11/30)、日本CPI(12/1)も注目したい。


詳しくは別表をご覧ください

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2017年11月25日(土曜)昨日24日、海外市場の動き

2017年11月25日(土曜)昨日24日、海外市場の動き

ブラックフライデーの海外市場は、米国市場が短縮取引の影響もあり相場全体の動きは緩慢ながら、米PMIは予想を下回りドルは弱く、ドルインデックスは92.76と2か月ぶりの低水準へ、米株と米金利は上昇、原油価格も強含みで推移。

為替市場は、独メルケル政権の連立交渉で協議再開の可能性と、強い独Ifo景況感指数によるEURの上昇と、格下げの影響による南アランドの下落が目立った。

ドル安の流れが強まったのは、22日のFOMC議事録も一つの契機で、利上げの可能性と低インフレへの懸念の両面を示唆したことによる警戒感から始まり、米税制改革法案の実行への不安感も加わり、感謝祭・ブラックフラーデーを前にしたポジション調整が大きな要因と思われる。

EURUSDの上昇傾向の要因は、ユーロ圏の景況感の改善で23日のユーロ各国のPMIは予想外に強く、ユーロ圏PMIは約6年ぶりの高水準となり、23日のECB議事録ではオープンエンド型(無期限型)の資産買い入れプログラムで激しい討議が行われたことが示され、ECBの債券買い入れの縮小か停止の可能性も気になっている。

本日のEURUSDは、欧州市場に入り1.1830台の安値からブレグジット交渉への進展期待に反発したGBPUSDに連動し買いが強まり、過去最高となった独Ifo景況感指数にユーロ買いが加速し1.1870台へ上昇。独連立協議から離脱していたドイツ社会民主党(SPD)が他の政党と協議する用意を示唆したこともあり1.19の大台を上回り1.19400台へと上昇、結局は1.19台を維持して1.1929で終了した。

USDZARは、南アフリカの経済、財政上の課題は予想より深刻である可能性に、現地通貨建て債券格付けを「BBBマイナス」→投機的等級(ジャンク級)となる「BBプラス」に、外貨建て債券の長期格付けも「BBプラス」から「BB」に引き下げたことで、USDZARは13.86→14.15まで急上昇、ZARJPYは8.015→7.858まで下落。

GBPUSDは、早朝の1.3313を高値に、アジア・欧州市場の序盤には一時1.3279まで値を下げるも、メイ英首相から「EU離脱交渉はともに前進することが必要」、「英国は欧州の安全保障の維持にコミットする」との発言や、テンレイロBOE政策委員の「11月利上げは時期尚早適切なタイミング」との発言もありGBPUSDは1.3350台まで上昇し、ロンドン中心部のオックスフォード通りで銃声との報道に値を上げる局面も見られ、EURGBPは上昇が続くも1.3310台をボトムに1.3338で終了し上昇傾向を維持。

USDJPYは、アジア市場の終盤にかけて111.50台まで上昇するも続かず、111.30~55のレンジで取引が続いた。欧州市場から米国市場の前半にかけて米株高+米金利の上昇に円売り圧力が続き、クロスでのEURJPYの買いを筆頭に円売りの流れが続き、薄商いの中で111.62まで上昇、終了間際には111.50台まで値を下げている。

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〇米国債利回りは10年債(2.34%+0.02%)、2年債(1.74%+0.02%)と共に上昇。
〇米株は上昇、ダウ+23,557.99+31.81(+0.14%)、S&P500+5.34(+0.21%)とNasdaq+21.80(+0.32%)はハイテク株が強くアマゾンの上昇に共に過去最高を更新
〇原油価格(WTI)は58.95ドル+0.93(+1.6%)へ上昇。

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NZD 10月 貿易収支=前月比-8.71億NZドル(予想-7.5億NZドル、前回-11.43→-11.56億NZドル)、前年比-29.86億NZドル(予想-27.05億NZドル、前回-29.1億NZドル)→赤字額が予想を上回る

GER 11月 Ifo景況感指数=117.5(予想116.7 前回116.7→116.8)、現況指数=124.4(予想125.0 前回124.8)、期待指数=111.0(予想108.8 前回109.1→109.2)→ 予想を上回り過去最高へ 独連立協議の決裂による政治的停滞、EU離脱に向けた交渉、米国の保護主義台頭の影響も軽微。

USD 11月 総合PMI・速報値=54.6(予想 前回55.2)、製造業PMI・速報値=53.8(予想54.8 前回54.6)、サービス業PMI・速報値=54.7(予想55.5 前回55.3)→ 予想を下回る

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メイ英首相=EU離脱交渉はともに前進することが必要。英国は欧州の安全保障の維持にコミットする→ この発言を受けてGBPUSDは一時上昇。

テンレイロBOE政策委員=11月利上げは時期尚早ではない適切なタイミング。市場はBOEのコミュニケーションを非常によく理解している

連立交渉を打ち切った独自由民主党(FDP)は、メルケル首相のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)緑の党との連立協議の用意があることを示唆。

S&Pは南ア格下げへ=南アフリカの経済、財政上の課題は予想より深刻である可能性に、現地通貨建て債券格付けを「BBBマイナス」→投機的等級(ジャンク級)となる「BBプラス」に、外貨建て債券の長期格付けも「BBプラス」から「BB」に引き下げた。→ USDZARは13.86→14.15まで急上昇。

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2017/11/24

2017年11月24日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月24日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

ブラックフライデーで米株と米債市場は短縮取引のため午前中で取引を終えることになり、市場は全体的に動き難いなかで、EURUSDは1.19台の大台へと上昇し強さが目立った。

欧州株は小幅高でStoxxEurope600は+0.84(+0.22%)、ダウ先物の上昇を続け、米10年債利回りは上昇傾向を維持し、2年債も相変わらず上昇傾向を維持。

EURUSDは、欧州市場に入り1.1830台の安値からGBPUSDの反発に連動し買いが強まり、過去最高となった独Ifo景況感指数にユーロ買いが加速し1.1870台へ上昇。危惧されている独連立協議の失敗で、ドイツ社会民主党(SPD)が他の政党と協議する用意を示唆したこともあり1.19の大台を上回り1.1910台へと続伸中。

GBPUSDは、早朝の1.3313を高値に、アジア・欧州市場の序盤には一時1.3279まで値を下げるも、メイ英首相から「EU離脱交渉はともに前進することが必要」、「英国は欧州の安全保障の維持にコミットする」との発言や、テンレイロBOE政策委員の「11月利上げは時期尚早適切なタイミング」との発言もありGBPUSDは1.3350台まで上昇し、引き続き高値圏で推移している。

AUDUSD+NZDUSDはドル安の中で上昇は見られず、欧州市場に入り続落傾向が続くも、前日の終値水準近くへ値を戻している。USDJPYは、アジア市場の終盤にかけて111.50台まで上昇するも続かず、111.30~55のレンジで動きは鈍い。

2017年11月24日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月24日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

米感謝祭、日勤労感謝明けの木曜日、ドルは通貨間で動きがことなるが、狭い値動きに変わりない。

独・英10年債利回りは上昇、米10年債、2年債の利回りも上昇傾向を維持。経平均株価はマイナスからスタートし終盤にかけては前日比でラス圏へ上昇、+27.70(+0.12%)、欧州株はStoxxEuro600と+0.25(+0.06%)と小幅高で推移。為替相場はドル高傾向となりUSDJPYは111.50台まで上昇、円はクロスでも円安傾向が続く。

GBPUSDは、早朝の1.3313を高値に、アジア・欧州市場の序盤には一時1.3279まで値を下げるも、メイ英首相から「EU離脱交渉はともに前進することが必要」、「英国は欧州の安全保障の維持にコミットする」との発言を受けてGBPUSDは1.3325まで上昇中

NZDUSDは、早朝の貿易赤字額が拡大するも動きは見られず、一時0.6890台へと上昇するも上値は重く、欧州市場に入ると0.6860台まで値を下げている。

23日に急落した中国株が注目されたが、本日の上海総合は+1.90(+0.06%)と上昇、リスク回避の円買いとはいかず、一時111.56まで値を戻すも、111.50台超えの上値は重く、113.30台まで軟化中。

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メイ英首相=EU離脱交渉はともに前進することが必要。英国は欧州の安全保障の維持にコミットする→ この発言を受けてGBPUSDは上昇。

2017年11月24日(金曜)昨日23日、海外市場の動き

2017年11月24日(金曜)昨日23日、海外市場の動き

日米が祭日の23日、予想通り為替市場の動きは緩慢。

米国は感謝祭で明日がブラックフライデーで債券・株式市場は短縮取引となり、米国では気分は4連休入りでクリスマスムードが全開。

StoxxEurope600は+0.06(+0.02%)と小幅高で、独10年債利回りは前日0.349→0.347%と小幅安で動きは緩慢。英10年債利回りは前日1.275→1.249%と低下が目立った。

最も変動が高かったのはEURUSDで前日比+0.2%台。ユーロ圏主要国のPMIは強く、ユーロ圏総合PMIは6年7か月ぶりの高水準にアジア市場の1.1813を安値に1.1856台まで上昇し1.1850台で推移。ECB議事録は「多くの参加者が早期の利上げが正当化されると指摘」、オープンエンド(無期限)型の資産買い入れプログラムを維持するかどうかを巡り激しい討議が行われた。

今後の注目材料
メイ英首相 ブルッセルを訪問しEU当局者と討議。
11月29日、イエレンFRB議長上下合同委員会で証言
12月4日、ECB理事会
12月5日、豪中銀理事会
12月6日、カナダ中銀理事会
12月13日、FOMC 
12月14日、BOE金融政策委員会
12月14~15日、EU首脳会議 ブレグジット交渉で注目。
12月21日、カタルーニャ州議会選挙

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NZD 第3四半期 小売売上高=前期比0.2%(予想0.1% 前回1.7→1.8%)、小売除自動車=前期比0.5%(予想0.9% 前回2.1→1.9%)→ 予想を下回る

GER 第3四半期 GDP・確報値: 季調後=前期比0.8%(予想0.8% 前回0.8%)、季調前=前年比2.3%(予想2.6% 前回2.3%)、労働日数調整済=前年比2.8%(予想2.8% 前回2.8%)

FRN 11月 総合PMI・速報値=60.1(予想57.3 前回57.4)、製造業PMI・速報値=57.5(予想56.0 前回56.1)、サービス業PMI・速報値=60.2(予想57.0 前回57.3)→ 予想を大幅に上回り6年半ぶりの高水準

GER 11月 総合PMI・速報値=57.6(予想56.7 前回56.6)、製造業PMI・速報値=62.5(予想60.3 前回60.6)、サービス業PMI・速報値=54.9(予想55.0 前回54.7)→ 予想を上回る

EUR 11月 総合PMI・速報値=57.5(予想55.9 前回56.0)、製造業PMI・速報値=60.0(予想58.2 前回58.5)、サービス業PMI・速報値=56.2(予想55.2 前回55.0)→ 予想を上回り2011年4月以来の高水準

GBP 第3四半期 GDP・改定値=前期比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、前年比1.5%(予想1.5% 前回1.5%)

CAD 9月 小売売上高 前月比0.1%(予想0.9% 前回-0.3→-0.1%)、除く自動車 前月比0.3%(予想1.0% 前回-0.7→-0.4%)

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ECB議事録(10月26日)=多くの参加者が早期の利上げが正当化されると指摘た。12月中旬の次回会合での利上げを示唆し、引き締め路線を堅持する。物価停滞への懸念を残す一方で、複数の参加者は資産価格の上昇にも警戒感。

ECB議事録(10月26日)=緩慢なペースでの成長や低調なインフレ動向に、債券買い入れを1月から9月に延長し、月額600→300億ユーロに減額。必要に応じ債券購入の増額や再延長の選択肢も残す。

ECB議事録(10月26日)=オープンエンド(無期限)型の資産買い入れプログラムを維持するかどうかを巡り激しい討議が行われた。資産買い入れ策の延長は幅広い合意が得られたが、オープンエンド型の買い入れ維持を巡って、一部メンバーが買い入れの明確な終了時期を示唆すべきと主張し意見が分かれる。

ECB議事録(10月26日)=成長が予想以上に勢いを増しリスクが後退、インフレ軌道が持続的で一段の進展が見込まれる中、複数のメンバーから明確な期限を示唆することは十分に正当化されると指摘。オープンエンド型の資産買い入れプログラムは、再延長があるとの期待を招く可能性があるとの懸念。

カタルーニャ自治州首相を解任されたプチデモン氏のカタルーニャ欧州民主党(PDeCat)関係者=スペイン中央政府が交渉による合意に応じる場合、12月の選挙を前に一方的な独立宣言の取り下げを検討。


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2017/11/23

2017年11月23日(木曜)アジア・欧州市場の動き

2017年11月23日(木曜)アジア・欧州市場の動き

日米が祭日の23日。米国は感謝祭で明日がブラックフライデーで債券・株式市場は短縮取引となり、米国では気分は4連休入りでクリスマスムードが強まり、為替市場の動きは緩慢。

StoxxEurope600はマイナス幅を縮小し前日とほぼ同水準で推移、ダウ先物は小幅高。独10年債利回りは前日とほぼ同水準で変わらず、米10年債も動きは見られず。

為替市場は、予想通りに動きは緩慢ながら、EURUSDは1.1810台をボトムに欧州市場に入り、ユーロ圏主要国のPMIは強く、ユーロ圏総合PMIは6年7か月ぶりの高水準に1.1850台まで一時上昇し、ECB議事録は市場がQE延長を期待することを懸念とあるも、相場は動かず。

GBPUSDの動きは鈍く、12月14日、15日のブレグジット交渉に向けた期待感は残るも、欧州市場に入ると1.3300の大台を割り込み一時1.3280台まで下落し1.3310台で推移。米第3四半期GDPの改定値は前年比1.5%で予想と変わらず反応は見られず。

USDJPYは、日米が祭日で動きは見られず。アジア・欧州市場、米国市場の序盤を通じて111.07~111.38の約30ポイントの狭いレンジで推移。

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6:45    NZD 第3四半期 小売売上高=前期比0.2%(予想0.1% 前回1.7→1.8%)、小売除自動車=前期比0.5%(予想0.9% 前回2.1→1.9%)→ 予想を下回る

16:00    GER 第3四半期 GDP・確報値: 季調後=前期比0.8%(予想0.8% 前回0.8%)、季調前=前年比2.3%(予想2.6% 前回2.3%)、労働日数調整済=前年比2.8%(予想2.8% 前回2.8%)

17:00    FRN 11月 総合PMI・速報値=60.1(予想57.3 前回57.4)、製造業PMI・速報値=57.5(予想56.0 前回56.1)、サービス業PMI・速報値=60.2(予想57.0 前回57.3)→ 予想を大幅に上回り6年半ぶりの高水準

17:30    GER 11月 総合PMI・速報値=57.6(予想56.7 前回56.6)、製造業PMI・速報値=62.5(予想60.3 前回60.6)、サービス業PMI・速報値=54.9(予想55.0 前回54.7)→ 予想を上回る

18:00    EUR 11月 総合PMI・速報値=57.5(予想55.9 前回56.0)、製造業PMI・速報値=60.0(予想58.2 前回58.5)、サービス業PMI・速報値=56.2(予想55.2 前回55.0)→ 予想を上回り2011年4月以来の高水準

18:30    GBP 第3四半期 GDP・改定値=前期比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、前年比1.5%(予想1.5% 前回1.5%)

22:30    CAD 9月 小売売上高 前月比0.1%(予想0.9% 前回-0.3→-0.1%)、除く自動車 前月比0.3%(予想1.0% 前回-0.7→-0.4%)

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ECB議事録(10月26日)=QE期限を厳密に決めることを市場が引き締めと捉えること懸念、市場がさらなるQE延長を期待していること懸念、

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2017年11月23日(木曜)昨日22日、海外市場の動き


2017年11月23日(木曜)昨日22日、海外市場の動き

ドル全面安!  欧州市場で米債利回りの低下から続いたドル売りの流れは、弱い米耐久財受注に引き継がれ、FOMC議事録でさらに加速へ。

米株は弱く、米債利回りは10年債・2年債共に低下、耐久財受注は前月比-1.2%(予想0.3% 前回2.0%)と予想外に弱く、FOMC議事録では、2%のインフレ目標が長期間達成できない可能性に反対の動きも見られた。

ただし、CME FedWatchでは12月13日の利上げ期待の確率は91.5%と変わらず強い。23日から続く米感謝祭・ブラックフライデーを前にして、米税制改革案の成立期待を意識したドルロングのポジション調整がドル売りの要因へとも思われる。

GBPUSDは、欧州市場に入り、英政府は成長率見通しを下方修正したことで欧州市場では一時1.3210台まで値を下げる局面も見られたが、ブレグジット交渉では12月のEU首脳会議を前にして、メイ政権は制裁金の上乗せなど課題を克服する可能性も残り、ドル全面安の中でGBPUSDは上昇傾向を維持し、終盤にかけては1.3320台まで続伸。

EURUSDは、独連立協議が決裂してからのEUR売りも有効性を示さず、ユーロ圏の消費者信頼感指数が歴史的プラスへと変化。目先のショートもあぶりだされ1.1800を載せてからはさらにその動きが加速し1.1820台まで上昇。ただし、独総選挙の可能性を含めた選択肢の実行によってはさらに政局が混迷するリスクは消えず。

USDJPYは、何と言ったらいいのであろうか。11月15日に113~114.50のレンジの下限を割り込んでからはテクニカルな円買いが続き、米長期金利の低下=円高の流れは変わらず。弱い米耐久財受注で112.00円をクリアに割り込み、FOMC議事録を受けて111.50の重要なポイントをも割り込み終盤にかけては111.14まで続落。

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〇米株は弱く、ダウは-64.65(-0.27%)、Nasdaq+4.88(+0.07%)、S&P500-1.95(-0.08%)。欧州株も軟調でStoxxEurope600は-1.04(-0.27%)と低下。
〇米債利回りは低下、10年債利回りは前日2.36→2.32%、2年債も低下し1.77→1.735%となりドル売りの要因の一つとなる。
〇原油価格(WTI)は前日56.83→58.06と+1.23(+2.16%)と大幅上昇。

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ハモンド英財務相が秋の財政報告で、英政府が成長見通しを下方修正=2017年2.0→1.5%、2018年1.6→1.4%、2019年1.7→1.3%と下方修正、2018年には税制赤字がGDP比2.0%以下へ。

FOMC議事録(11月1日)=経済が力強く近いうちに政策金利を引き上げる可能性が高いと考えているが、数人はインフレ率が左右と判断。

FOMC議事録(11月1日)=インフレ率では、多くが予想する以上に長期にわたって目標の年率2%を下回る水準が続く可能性があると判断→ RBはここ数カ月、インフレ指標の低迷は一時的な現象で、時間と共に解消するとの見方を基本的な仮説としてきた。大半は引き続き、労働市場のひっ迫で中期的インフレ率が上昇する可能性を指摘し、低インフレの原因について議論。

FOMC議事録(11月1日)=多くは、労働市場の引き締まりにもかかわらずインフレ指標の低迷が長引いており、一過性の要因のみではなく、一段と持続的な動きも影響している可能性を指摘。→ FRB重視のインフレ指標の個人消費支出(PCE)価格指数は9月に前年同月比1.6%で、FRB目標の年率2%を下回りコアも1.3%と弱い。

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2017年11月22日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月22日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

ドル全面安! USDJPY111.50円、EURUSD1.1800、GBPUSD1.3300、AUDUSD0.7600、USDCAD1.2700と、それぞれの大台を試す動きへ。

明日23日の米国は米感謝祭で4連休となる市場参加者も多い中、欧州・米国株は上昇傾向を続けながらも、米国市場に入ると下落、一時上昇傾向を強まった米10年債利回りはやや軟化、連騰中の米2年債利回りは強さがみられず。

為替相場はドル全面安で、円とスイスフランの上昇が目立ち、資源関連通貨も強い。弱い米耐久財受注にドル売りの流れが強まる。

USDJPYは、米債利回りも弱く、前日に続き緩やかな円高傾向を維持し、112円の壁を割り込み111.60台まで続落、111.50円の重要なポイントを維持できるかを注目。

EURUSDは、アジア・欧州市場と1.1730台をボトムに底堅い展開が続き、欧州市場では一時1.1770台まで値を戻すも失敗し1.1730台と振出に戻るも、弱い米耐久財受注を受け1.1790台へと再び1.1800の大台を試す動きへ。

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米週間新規失業保険申請件数=23.9万件(予想24.0万件 前回24.9→25.2万件)とやや改善。

米耐久財受注・速報値=前月比-1.2%(予想0.3% 前回2.0%)、除輸送機器・コア=前月比0.4%(予想0.5% 前回0.7→1.1%)→ 予想外に弱くドル売りが強まる。

EUR 11月 消費者信頼感・速報値=0.1%(予想-1.0 前回-1.0→-1.1)→予想外のプライスと強くEUR買いが強まる。

USD 11月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=98.5(予想98.2 前回97.8)→ 予想と前回を上回る

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英政府の経済見通し=2017年2.0→1.5%、2018年1.6→1.4%、2019年1.7→1.3%と下方修正、2018年には税制赤字がGDP比2.0%以下へ。


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2017/11/22

2017年11月22日(水曜)昨日21日、海外市場の動き

2017年11月22日(水曜)昨日21日、海外市場の動き

米感謝祭(23日)を前にして、相変わらず米株は強く、米10年債利回りはやや弱く2年債は上昇し利回り格差の縮小傾向は止まらず。

為替相場の動きは緩慢で、EURUSDとGBPUSDは上下変動しながらも前日と大きな変化は見られず、USDJPYは小幅な円高へ。その中で、資源価格の上昇もあり資源関連通貨のAUD+NZD+CADの上昇が目立っている。

EURUSDは、独連立協議の決裂による再選挙の可能性を含めた、政局の混迷のリスクが気になり強さは見られず。クーレECB専務理事の「2018年9月までの間に買い入れ継続の確約をやめる決定があると予想』との報道はややEUR買いを支援。大枠1.1710~60の50ポイントのレンジで上下変動し、前日終値とほぼ同水準の1.1730台で推移。

GBPUSDは、英国のEU離脱交渉で12月のEU首脳会議を前にして清算金の支払い条件上積みに応じる動きは見られるも、不透明感は解消できず。BOE政策委員の間でインフレや失業などを巡る見解が分かれいることを確認。1.3200をボトムに大枠1.3210~70の60ポイントのレンジで上下変動し、前日終値とほぼ同水準の1.3230台で推移。

AUDUSDは、早朝の豪中銀議事録でハト派の内容に0.7530台へと下落、欧州市場に入りロウ豪中銀総裁発言で『豪成長加速と次の一手は利上げ』との発言に、緩和的な金融政策の継続とのネガティブな材料は無視され0.7530台→0.7580台まで上昇。0.7570をボトムに欧米市場では、強い米中古住宅販売件数に上昇力は弱まるも0.7575~90の高値水準で推移。

USDJPYは、アジア市場の112.70を高値に、欧米市場に入り緩やかに下落。米国株高+米10年債利回りの低下に一時112.18まで続落。米国市場に入り米債利回りは下げ幅を縮め、強い米中古住宅販売件数に112.50台まで値を戻するも、強い米株の動きもあり日本株先物も強く上値は徐々に切り下がる。

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〇米株は上昇、ダウは一時最高値を更新、Nasdaq、S&P500共に上昇へ。
〇米10年債利回りは下げ幅を縮目ながらも前日比で弱く、逆に2年債利回りは上昇し、長短金利差はさらに縮小。独連立協議の決裂に独仏利回り格差が2010~12年のユーロ危機水準前に縮小。
〇原油価格(WTI)はロシア石油会社が、6か月の減産延長案を検討との報道もあり一時57.22ドルまで上昇し、57ドル近くで推移。

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クーレECB専務理事=今から2018年9月までの間に、買い入れ継続の確約をやめる決定があると予想。資産買い入れは例外的な措置として存在し続けるが、ECBの金融政策の恒久的な措置にはならない。

BOEは2007年以来初めての利上げを決定したものの、金融政策委員の間でインフレや失業などを巡る見解が分かれる=2007年以来初めての利上げを決定したものの、金融政策委員の間でインフレや失業などを巡る見解が分かれる。

ブリハ委員利上げ支持。ソーンダース委員インフレを押し上げ始めるまでは緩やかにしか低下しない。カンリフ副総裁国インフレ圧力の低迷のほか、英ポンド相場の下落が賃金の伸びにつながる兆候が出ておらず政策引き締めを待てる。マカファーティー委員去の景気サイクルではこの時点では企業投資は2ケタ台の伸びを示すと考えられるが、現時点で4~5%となっていることは先行き不透明感が高いことを反映。


2017/11/21

2017年11月21日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月21日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

ドル全面安。

米10年債利回りの低下は止まらず、2年債は上昇し長短金利差はさらに縮小。米株は上昇からスタートし、為替市場はドル売りの流れが強まる。ただし、独連立協議が決裂した影響にEURUSDの上昇幅は限定的。

注目のBOEメンバーの公聴会は(カンフリ副総裁、マカファティー委員、サンダーズ委員、プリハ委員)特にインパクトは見られず。

AUDUSD、NZDSUDは、アジア市場でロウ豪中銀総裁が『豪成長加速と次の一手は利上げ』との発言に、緩和的な金融政策の継続とのネガティブな材料は無視され0.7530台→0.7580台まで上昇。NZDUSDもつれ高となり、欧州市場に入ると、一段と上昇が強まる。

USDCADは、欧州市場に入り一時1.2830台まで上昇するも、主要国でドル売り圧力が強まると1.2790まで低下。カナダ卸売売上高が予想外のマイナスに1.2820台まで上昇するも、カナダドル売りは限定的で逆に、1.2760を割り込みドル売りの流れが強まる。

USDJPYは、アジア市場の112.70を高値に、欧米市場に入り緩やかに下落。米国株高+米10年債利回りの低下に、112.10台まで続落中。

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〇独米株価は上昇、米株も上昇へ。
〇欧州株は強く、StoxxEurope600は、前日比+2.11(+0.54%)上昇。米株も上昇からスタート。
〇10年債利回りは独英共に軟化、米債利回りも低下傾向が続く。逆に2年債利回りは上昇。

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豪中銀議事録=インフレは今後加速が見込まれるが、ペースは緩やか。小売の競争圧力がかなりの期間持続するみこみ。賃金圧力は不透明。GDP3%成長の見通しは今後2~3年と予想は変わらず。

ロウ豪中銀総裁=近い将来に政策を変更する強い根拠はない。少なくともしばらくは、経済がかつてより低いインフレ状態にあると考えられて、緩和的な金融政策の継続が適切。

ロウ豪中銀総裁=一方、低金利や人口増、海外での成長加速を背景に、GDPは2018~19年にかけて3%を超え加速すると予想。経済が予想通りに改善し続ければ、政策金利に関する次の手は引き上げに→ タカ派発言に市場は反応。

ITVニュース=メイ英首相はEU離脱交渉の行き詰まり打開に精算金支払額を倍に増やすことで親欧州および反欧州の閣僚支持から支持を取り付けた。

カンフリBOE副総裁=英国のインフレは今年第4四半期でピークを迎えるだろう。賃金動向を注視。マカファティーBOE政策委員=均衡的な失業率はおそらく4.5%以下。サンダーズBOE政策委員=CPIはしばらく目標を上回る状態が続くだろう。プリハBOE政策委員=賃金の上昇は3%達する見込みで、緩やかな金融引き締めと予想。

サンフランシスコ連邦地裁=トランプ大統領が1月25日に署名した聖域都市に関する大統領令は違憲だとして、サンフランシスコ市郡とサンタクララ郡が訴えていたが、サンフランシスコ連邦地裁判事は、政府補助金の交付を停止するとした大統領令について恒久的な差し止めを命じた。

2017年11月21日(火曜)前日20日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2017年11月21日(火曜)前日20日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

週明け月曜日の為替相場は、米株高+米債利回り上昇、ドル高へと動き(除くGBP)、円は他通貨でも全面安。

メルケル独首相の指導力の陰りが気になる。メルケル首相は4期目の政権連立の樹立に失敗したことで再選挙の可能性も。USDは、米税制改革案の通過を巡り不確実性は残るが、予想外に強い米景気先行指数に支えられ強く、米株は上昇し債券利回りは2年債・10年債とも上昇へ。

GBPUSDは、英政府は12月のEU首脳会議を前にして、EU離脱に伴う清算金の支払い条件上積みに応じようとしている可能性を好感しているようで、EURGBPの売りやGBPJPYの買いのフォローも受けて、ドル高の流れの中で唯一前日比では上昇傾向を維持。早朝にはEURUSDの売りに連れ安となり一時1.3186まで値を下げるも欧州市場では1.3280と本日の高値をつけたが、ドル高の流れの影響を受け1.3220台まで値を上げて1.3230近辺で推移している。

EURUSDは、ドイツで連立協議が決裂し、メルケル首相は少数与党より再選挙を望み政局の混乱が続く可能性も気になる。ドラギECB総裁は低金利と量的緩和によりECBの政策は緩和的であり続けると強調していた。週末のドイツ連立協議の決裂との報道に、オセアニア市場からギャップを空け売りからスタート。早朝の1.1720台をボトムにし、欧州市場では前日終値水準を若干上回る1.1809まで上昇するも続かず、強い米景気先行指数や米債利回りの上昇もあり反落、終盤にかけては1.1720台まで値を下げる。

USDJPYは、EURUSDの下落に反してリスク回避の円買いの影響なのか早朝には一時111.80台まで円高が進み、日本株安の中で大枠111.90~20のレンジで推移。欧州勢の参入に緩やかに112.20台後半へ上昇から、強い米景気先行指数や米債利回りの上昇もあり上昇が始まり、独株高や独債も安定しておりリスク回避の円買いの巻き戻しが加速し終わって見れば円は他通貨の円クロスを含めて全面安に112.70台まで上昇し112.60近辺で推移している。


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〇米株は小幅上昇し、ダウ+679.27(+0.29%)、NasdaqとS&P500 も小幅高で推移。独英仏の株価は上昇しStoxxEurope600は+2.59(+0.67%)。
〇米債利回りは強い米景気先行指数もあり上昇、10年債は前日2.34→2.3665%、2年債も1.72→1.75%へ。独英国債利回りは大きな変化は見られず。
〇原油価格(WTI)は30日のOPEC総会前の利食い売りに押され低下、前日56.55→56.23ドルへ。

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トランプ大統領=北朝鮮をテロ支援国家の再指定。詳細は21日に財務省が発表。

トランプ大統領=共和党の税制改革法案の最終決定後は、医療保険、インフラ、福祉制度の改革に取り組む方針を示す。

イエレンFRB議長=パウエル理事のFRB議長就任をもってFRB理事を退任する旨を発表。

ドイツで連立協議が決裂、メルケル首相は少数与党より再選挙を望む。背景は=1.ドイツで9月の総選挙後、メルケル首相の保守系与党など3党が連立政権樹立に向け行ってきた協議が19日に決裂。少数与党の政権を目指すか、再選挙となる恐れもあり、次期政権の行方は一気に不透明になった。 2.4期目を目指すメルケル氏の指導力低下の不安増加。メルケル氏のキリスト教民主・社会同盟と中道の自由民主党、環境政党の90年連合・緑の党。協議は難航し約1カ月続いたが、19日を最終期限としたが打開できず、自民党が協議離脱を決めた。 3.シュタインマイヤー大統領と今後の対応を協議する考えを示した。中道左派の社会民主党との連立継続の可能性も残るが、同党は改めて拒否した。 4.協議決裂の主な要因は難民・移民と環境・エネルギーをめぐる政策。同盟と自民党が難民受け入れ制限などを目指すのに対し、難民に寛容な緑の党が反対。ドイツの地球温暖化対策の目標達成が危ぶまれる中、緑の党は石炭火力発電の大幅削減を求めたが、他2党は慎重姿勢を崩さなかった。

ドラギECB総裁(欧州議会)=銀行が保有する国債を制限する手段について各国の規制当局の間で共通認識は得られていない。EUは一方的な判断を下すことに慎重になる必要がある。

ドラギECB総裁(欧州議会)=地政学リスクや海外の政策に対する失望などで市場に調整が入り、ユーロ圏で望まざる金融情勢のひっ迫につながる可能性がある。

ドラギECB総裁(欧州議会)=銀行不良債権問題が対処されない限り、共通の銀行預金保険制度である「欧州預金保険スキーム(EDIS)」は導入できない。

ドラギECB総裁(欧州議会)=ユーロ圏における景気回復の足取りはしっかりとしているが、賃金の上昇を支えるためにECBは金融刺激策を維持する必要がある。

ドラギECB総裁(欧州議会)=ECBの債券購入プログラム調整を、目標に向けてインフレ率が段階的に収れんするとECBが自信を深めていることの兆候とみなすべき。全体として、低金利と量的緩和によりECBの政策は緩和的であり続けると強調。

2017/11/20

2017年11月20日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月20日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

週明け月曜日。独連立協議の決裂によるEUR売りも続かず、逆に上昇。米債利回りの低下に欧州市場に入るとドル売りが加速するも、米国市場の序盤には米債利回りが上昇へと変化し、ドル売り→ドル買いへと変化。

EURUSDは、アジア市場の取引開始直後から、週末に決裂した独連立協議に下落からスタートしたEURUSDは1.1720台をボトムに1.18台を回復し一時1.1809まで上昇。ブレグジット交渉で英国は精算金の支払い上積の可能性などの進展を期待した動きと言われるが、政治ネタによる投機的な動きの巻き戻しで元の鞘に収まっただけに思えてならない。

USDJPYは、早朝の111.89をボトムに大枠111.95~30の狭いレンジで推移し底値に値を切り上げ緩やかに回復。先週金曜日に底値を割り込み円高傾向が期待されたが、結局は動けず。

GBPUSDは、アジア市場から欧州市場の序盤にかけては、EURUSDの動きと連動しながらも、米金利の低下に先週終値1.3210台を上回り、先週金曜日の高値1.3260を上抜け一時1.3280まで続伸。米金利が上昇へと変化すると1.3235まで値を下げるも底堅い動きへ。

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〇英・独株は小幅高で、欧州株は上昇しStoxxEurope600は小幅上昇、米株先物はほぼ変わらず。
〇独10年債利回りは小幅低下、英10年債は先週末とほぼ変わらず、米10年債利回りは低下から値を戻し先週末とほぼ同水準で推移、2年債もほぼ変わらず。
〇原油価格(WTI)は小幅低下。

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独連銀月報=産業活動の好況を背景に、ドイツ経済は2017年第4四半期も力強い拡大基調が続く。

ザンギャネ・イラン石油相=OPEC加盟国の大半が2018年3月期限の協調減産の延長を支持。最終決定は11月30日の総会で決まる。

19日、独自由民主党(FDP)はメルケル首相のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)、緑の党との連立交渉を打ち切った。連立協議を継続するか、2018年に総選挙の可能性も。

ゴールドマンサックス・グループエコノミスト=賃金とインフレがより広範に押し上げられることで、米金融当局は18年に4回の利上げが必要となる可能性が高い。チーフエコノミスト、ジャン・ハッチウス氏は、18年の米成長率見通しを2.5%に上方修正し、同年末の失業率見通しを3.7%に引き下げたと説明。

英政府=12月のEU首脳会議を前にして、EU離脱に伴う清算金の支払い条件上積みに応じようとしている可能性がある。→ EUは予算拠出の約束とEU公務員の年金など将来の義務的経費の負担を合わせて最低600億ユーロの支払いを英政府に求めているが、メイ首相はこれまでのところEU離脱後の約200億ユーロの予算支払い履行を約束するにとどまっている。

2017年11月20日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月20日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週末のメルケル政権の連立協議決裂との報道に、ユーロは全面安。最も先週末に協議の予定があった段階で不安感は残っていたが、結果を受けたユーロ売りがアジア市場で続くも欧州市場の序盤は比較的冷静。

日経平均株価は-135.04円と下落。米債10年債利回りも弱くEURUSDでのドル買いを除き、ドルは小幅下落。

早朝はEURUSDの下落にドル買いの流れに他の主要通貨でもドル買いからスタートするも続かず、EURUSDは1.1720台をボトムに下げ止まるも戻り局面も1.1750台が限度で、欧米市場の動き待ち。

AUDUSDは早朝のEURUSD下げに一時0.7550まで値を下げるも続かず、逆に0.7568と先週末の水準近くへと値を戻す。

USDJPYはリスク回避の流れにクロスで円高傾向が強く、一時111.89まで円高が進むも続かず、111.95~20のレンジでいつもながらの安定相場。

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IMF豪経済について=弱い賃金の伸びが消費を圧迫し、適度なペースで拡大する。金融および財政政策の支援が引き続き必要。政策金利は適切に緩和されている。

安倍首相=日銀による上場投資信託(ETF)買い入れは、物価目標を実現するための金融政策の一環と承知。日銀はリスクの点検をしつつ、経済、物価、金融情勢を踏まえながら適切に金融政策を運営している。


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2017/11/19

今週の為替相場を考える(11月20日~11月24日)

今週の為替相場を考える(11月20日~11月24日)

今週のテーマは、米感謝祭突入の薄商いの中で、FOMC議事録、米税制改革法案の行方、そして、ポジション調整の動きと株価。

今週23日(木)は米国が感謝祭の休日で、翌24日(金)は感謝祭の翌日(ブラックフライデー)となり米株と債券市場は短縮取引となり金融市場も23日、24日はお休みムードが強まることが予想される。感謝祭からクリスマス・年末商戦がより活発となり、23日~26日まで4連休となる米市場参加者も多いという。この時期の小売売上高の増減が米株相場へ影響を与え、ドル相場にも影響を及ぼす可能性も高い。

今週は数少ない経済指標や発言、金融政策の発表の中で、22日のFOMC議事録が最も注目される。ただし、期待される12月13日のFOMCの利上げ予想に変化を与えることは考えにくく、来年の2~3回の利上げ期待を再確認できることが予想され、予想外のサプライズが期待していない。

米10年債と連動性の高いUSDJPYは債券利回りの低下(米2年債は上昇)。と株価の調整局面に円高傾向が続いている。例年11月に強まるポジション調整の流れもあり円は買い戻され、資源価格の低下や株安の流れもあり弱いリスク回避の流れに豪ドル、NZドル、カナダドル売りの流れも続いているが、今週も動きが続くのかも注目したい。

最近の傾向としては米国の税制改革法案の行方により相場が変動することが多い。USDJPYが113円を超えて114円台まで上昇が始まったきっかけとなったのも、米上院が2018年度予算の大枠となる予算決議案を可決した日から始まっている。その米税制改革法案は、先週に米下院は共和党の税制改革法案を可決、上院では難航することが予想されるも、年内実現の可能性も残っており、この動きも注目する必要がある。


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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】


◎USDJPY【予想レンジ 111.30-50~113.00】

USDJPYは「レンジ相場が続くどこまでも!」 と、思われたが113~114.20のレンジの下限を割り込み111.95まで一時下落と、円ブル派にとっては「してやったり!」と思っていることだろう。

11月6日の衆議院選で与党圧勝の結果を受けて上昇した114.74を高値に続落し、テクニカル的には上値と下値が切り下がるドル売り傾向が続いていた。反面、米利上げ期待に伴う日米金利差の拡大や米税制改革法案の可決を期待したドル買いも根強く底堅い面もあった。結果論となるが円ショートが大幅に積みあがった結果の反動と思われる。

また、先週の円高局面ではAUDJPY、NZDJPY、CADJPYの売りなどリスク回避と円ショートの巻き戻しにクロスでの円買いも引き金となっているが、他の主要国で円はそれほど上昇していないことも特徴の一つとなっている。

今週は111.30~50がより重要なポイントで、株価の続落や米債利回りの低下などのリスク回避の流れが続かない限りはこの水準近くをボトムと考えたいが、上値は113円台が重くなっていることも事実で、今週も円ショートの巻き戻しが継続するのかを注目したい。


DailyチャートのBBは、Basis=113.57、Upper=114.53、Lower=112.60と下限を割り込んでいる。

DailyチャートのStoch RSIは、K=3.07 D=6.02と、完全に売られすぎゾーンにあり変転する可能性も。

DailyチャートのMAは、36日線が200日線を上抜けし買い継続で長期的な買いの流れは変わっていないが、36日線を日足が割り込み中期的に売りへと変化している。200日MA終値ベース=111.75円で日々終値との乖離幅はなくなり、200日MAの安値111.32、終値111.75、高値112.18の各ポイントが重要となる。

IMM通貨先物の前週比では、【円】-127,848→-135,999(-8,151)と、円の一人負け状態は変わらず、昨年11月29日以降では最大のショートポジションが積み上がっていたことが要因となり、先週末にUSDJPYが112.30~50を割り込み円急上昇の要因となった可能性もある。

USDJPYオプションのリスクリバーサルではロンドンベースで、1週間が過去2週間で-0.30→-0.70→-0.85%へと拡大し、円先高リスクが高まっていることがわかる。1か月-0.80→-0.90%、3か月も-0.90→-1.10%とドルプット・円コールが拡大し、各期間で円先高感が強まっていた。


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◎EURUSD【予想レンジ 1.1730~1.1850】

EURUSD は、11月14日の独GDPは労働日数調整後・前年比2.8%(予想2.3% 前回2.3%)と大幅に上昇したことを受け1.1800の大台を達成したことで大きく変化。この水準は、10月26日のECB理事会で資産買い入れを半減しながらも、期間の延長と緩和スタンス継続にEURUSDの下落がスタートした水準で、先週は1.18台前半まで全戻しとなった。

1.1800の大台を高値とする流れは9月25日から長期間続いていることもあり、売り圧力は強いが、先週は大台達成後で1.1750を割れることもなく逆に、USDJPYと同じく資源国通貨に対して上昇し底堅い値動きとなっている。

DailyチャートのBBは、Basis=1.1683、Upper=1.1835、Lower=1.1531で、Upperの1.1835を一時上回っているが総じてこの近辺を高値とした取引が続いている。

DailyチャートのStoch RSIは、K=93.53、D=79.50と、買われすぎゾーンにあり警戒感がある中で買いの流れを継続中。

IMM通貨先物の前週比では、【ユーロ】85,455→84,586(-869)と、5月9日から28週ロングポジションを継続中ながら、ネットロングポジションは8万コントラクトの水準から付かず離れず、積極的なユーロロングも感じられず。逆に考えればポジションの巻き戻しによるEURUSDの下げも大したことはなく、逆にEURの買い材料には反応できる余力も残る。

EURUSDのオプションのリスクリバーサルは、ロンドンベースで1週間が前週0.00→0.45%へ拡大、1か月も0.10→0.50%、6か月は-0.10→0.25%へEURコールへと変化しより長いところもEURコールが拡大しており、EURの先高リスクが高まっている。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.3100~1.3300】

先週序盤はメイ英首相に対する不信任が高まるとの報道とブレグジット交渉の難航から始まるポンド売りに1.31を割り込む動きも見られたが、終わってみれば続かず政治ネタが以外に継続性がないことが改めて実証されており、コアレンジ1.3100~1.3300の継続が予想される。

15日の英雇用統計では前月の賃金が上方修正され一時ポンド買いが強まるも続かず、逆に雇用者数変化2年来のマイナスでポンド売りが強まるなど複雑な動きが続き、カーニーBOE総裁からは「もし経済成長が予想通りなら、次の数年の間に複数回の利上げをすることとなるだろう」と引き続き、利上げを期待する発言はポンド買いの材料ともなっている。

英国のEU離脱交渉は、12月14~15日のEU首脳会議が焦で、トゥスクEU大統領は17日にメイ英首相と話し合いをし、離脱に伴い支払う清算金と、アイルランド国境の問題を12月初めまでに進展することを求めており、この交渉の行方が相場変動の材料に使われやすい。

DailyチャートのBBは、Basis=1.3168、Upper=1.3280、Lower=1.3056で、先週は大枠でBasisとUpperのレンジ内での取引が続き、10月27日以降でも、LowerとUpperのバンドをレンジとした取引を継続中。

DailyチャートのStoch RSIは、K=45.13、D=55.08と、ニュートラルゾーンにあり上下共に動き安くなっているが、直近のレンジを大幅に抜け出す可能性も弱いと思われる。

IMM通貨先物の前週比では、【ポンド】-9,198→-4,533(4,665)と、ネットでは唯一前週比でロングが拡大。最近のポンドはネットでロングとショートが交互に現れることが多くポジションも軽い。市場参加者のポンド相場の先行き不透明感が強いことが推測できる。

GBPUSDのオプションのリスクリバーサルは、ロンドンベースで1週間が前週-0.10→-0.40と11月3日の週-0.40%へ逆戻り、1か月は-0.30→-0.55%、3か月も-0.55→-0.70%とGBPプットが拡大、長いところもすべてGBPプットが拡大し、GBP安リスクが高まっている。


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◎AUDUSD【予想レンジ 0.7500~0.7650】

中国の成長力が弱まってきた影響や最近の株安の流れや資源価格の下落にリスク通貨売りが続き、年末を控えたキャリートレードのAUDJPY(含むNZDJPY)ロングの切りが続き6月23日の安値近辺まで続落していように思えてならない。

ターンブル豪首相の支持率が過去最低となり、豪雇用統計で失業率は低下するも、就業者数は予想を下まわり、労働参加率は低下となったことも売り材料にされていたが、サイコロジカルには0.7500を維持できるかが重要となっている。

DailyチャートのBBは、Basis=0.7666、Upper=0.7779、Lower=0.7553で、先週は大枠でBasisと下限がきりさがりながらもLower近辺をボトムとした取引が続いている。

DailyチャートのStoch RSIは、K=26.72、D=55.82と、ニュートラルから売られすぎゾーン近くにあり、売りを継続中。

IMM通貨先物の前週比では、【豪ドル】45,437→44,032(-1,405)と、6月20日の週から22週連続でロングポジションを維持しているが、ロングポジションの積み上げは見られず。直近では7週連続し前週比でマイナスとなり先週末のAUDUSDは6月下旬の安値水準まで低下へ。

AUDUSDのオプションのリスクリバーサルは、ロンドンベースで過去2週間を見ると-0.50→-0.30→-0.40%、1か月も-0.45→-0.40→-0.45%と、長いところを含めて大きな変化は見られず、相変わらずAUDプットが続いており、AUD安リスクが続いている。

2017/11/18

今週の主な材料(11月20日~11月24日)

今週の主な材料(11月20日~11月24日)

今週23日は、「日本が勤労感謝の日」、「米国が感謝祭」と共に祭日で市場は休場となり、翌24日は米国では感謝祭の翌日で米株と債券市場は短縮取引となり、クリスマス休暇に向けて突き進むことになり、既に始まっているポジション調整がより活発になることは予想される。

米国では、米下院は共和党の税制改革法案を可決、上院では難航することが予想されるも、年内実現の可能性が残り米ドルにとってはプラス材料となるも、ロシア疑惑の再燃の残り火がくすぶりかけていることも気になる。

英国のEU離脱交渉は、12月14~15日のEU首脳会議が焦点となっている。トゥスクEU大統領は17日にメイ英首相と話し合いをし、離脱に伴い支払う清算金と、アイルランド国境の問題を12月初めまでに進展することを求めている。

北朝鮮は米韓合同軍事演習を中止すれば話し合いに応じる可能性を否定せず、一方で弾道ミサイルの搭載が可能な新型潜水艦の建造を急いているとの報道もあり、いつもながら現状が見えてこない。

さて、今週は重要な発言や発表が少なくメインは22日のFOMC議事録を注目したい。12月13日のFOMCの利上げ期待を削ぐないようは考えにくく、来年の利上げ頻度を巡る思惑が焦点になりそうである。11月1日のFOMCでは「米経済は勢いを増し、年内の追加利上げを検討」とあったが為替相場の反応は鈍いものがあった。

21日の豪中銀議事録は、11月7日の豪中銀理事会の議事録となるが、「経済成長は3.0%近辺へ加速予想」を再表明するも、「当面インフレは低水準を維持、低金利は豪経済を引き続きサポート」とあり、AUDUSDは上下変動するも下落傾向が強まった日でもあった。

米国発の経済指標では、22日の耐久財受注を注目したい。前月比予想0.3% 前回2.0%、除輸送機器・コア=前月比予想0.4% 前回0.7%と、弱い数字が予想されている。


詳しくは別表をご覧ください。

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最新のIMMポジションから、 2017年11月18日(土曜)

最新のIMMポジションから、 2017年11月18日(土曜)

集計日が10月14日(火曜)の主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)は、7通貨合計のネット・ポジションが前週比で+8,438(ロング)から-4,453(ショート)えと、ポンドのロング拡大を除き他の6通貨ではショートが拡大しています。7月11日の週から18週続いた通貨のロングは終了しショートへの変化したことで、相対的にドル高思考が強くなっていたことがわかります。

また、先週の円のショートは-135,999と昨年11月29日にロングからショートへ変化して以降で最大のショートポジションとなっていたことを考えれば、先週末にUSDJPYがレンジの下限を割り込み約1か月ぶりの円高水準へと加速した要因の一つとなっていたことが推測でき、来週のデータでどのくらいショートが減少したのか注目しています。


【円】-127,848→-135,999(-8,151)
円の一人負け状態は変わらず、昨年11月29日以降では最大のショートポジションが積み上がっていたことが要因となり、先週末にUSDJPYが112.30~50を割り込み円急上昇の要因となった可能性も。

【ユーロ】85,455→84,586(-869)
5月9日から28週ロングポジションを継続中ながら、ネットロングポジションは8万コントラクトの水準から付かず離れず、積極的なユーロロングも感じられず。逆に考えればポジションの巻き戻しによるEURUSDの下げも大したことはなく、逆にEURの買い材料には反応できる余力も残る。

【ポンド】-9,198→-4,533(4,665)
ネットでは唯一前週比でロングが拡大。最近のポンドはネットでロングとショートが交互に現れることが多くポジションも軽い。市場参加者のポンド相場の先行き不透明感が強いことが推測できる。

【カナダドル】50,889→47,335(-3,554)
中銀の2度の利上げもあり、7月18日から18週連続でロングポジションを維持しているが、ロングポジションも積み上がらず。直近では5週連続し前週比でマイナスとなり原油高の景況にも積極的な動きは見られず。

【豪ドル】45,437→44,032(-1,405)
6月20日の週から22週連続でロングポジションを維持しているが、ロングポジションの積み上げは見られず。直近では7週連続し前週比でマイナスとなり先週末のAUDUSDは6月下旬の安値水準まで低下へ。


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2017年11月18日(土曜)昨日17日、海外市場の動き

2017年11月18日(土曜)昨日17日、海外市場の動き

週末金曜日の海外市場は、「ロシアゲート疑惑再燃」+「税制改革法案成立への不信感」+「ファンド勢のポジション巻き戻し」で変動。株安+長期金利低。主要国通貨は強くドルは下落、原油価格や資源価格の上昇にもリスクオフなのか資源関連通貨は弱くドルが上昇と明暗が分かれ、円はNZDJPY-1.43%、AUDJPY-1.13%がリードし全面高。

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〇原油価格はOPEC総会で協調減産の延長合意への期待に上昇、56.65+1.51(+2.74%)
〇日経平均株価は上昇幅を縮めながら小幅上昇、22,396.80+45.68(+0.20%)、欧州株も企業業績の鈍化に軟調でStoxxEurope600は-1.13(-0.29%)、米株もマイナスからスタートし弱い流れが続き、ダウ-100.12(-0.43%)、Nasdaq-10.50(-0.15%)、S&P500-6.79(-0.26%)
〇相変わらず米10年債利回りは低下気味で前日2.375→2.344%へ低下、2年債は逆に、1.708→1.721%へ上昇。独・英10年債利回りも低下気味。
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USDJPYは、アジア市場の早朝の113.14を高値に、「モラー米特別検察官がロシアの米大統領選への干渉疑惑でトランプ陣営に対し、文書の提出を求める召喚状を提出」との報道や、日本株高が弱まり112.40まで下落。欧州・米国市場の序盤は112.45~65の狭いレンジでの推移から、強い米住宅建設許可&住宅着工件数にも、高値は112.69にとどまり、どまりで、米長期金の低下+弱い米株もあり、アジア市場の安値112.40を割り込むとストップの売りが強まり、円はクロスでも激しい円の買い戻しが入り、111.95まで続落してようやく下げ止まり、112.085で終了。来週の米サンクスギビングデーに向けて円高への不安が残る展開となった。

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モラー米特別検察官=ロシアの米大統領選への干渉疑惑でトランプ陣営に対し、文書の提出を求める召喚状を提出。

米下院は前日に税制改革法案を可決し上院審議へと移り、来週の感謝祭休暇後から始まる見通しながら、一部共和党議員が反発へ。→ ロイター調査でエコノミスト約60人の約3分の2が同法案の年内成立は確信できないと回答。

独IFO経済研究所=独2017年経済見通し1.9→2.3%へ上方修正。

ドラギECB総裁=ECBはユーロ圏の景気回復が続くとの自信を深めているが、賃金の伸びの低迷は、緩和的金融政策がなお必要であることを示していると指摘。債券購入延長は利上げ時期巡る観測の鍵に。

ドラギECB総裁=ユーロ圏で賃金が上昇し、景気が金融政策の支援から脱却することに楽観的。物価上昇を抑えている「最大の問題」は賃金が上がらないことだと再度強調。

アイルランド外相=ジョンソン英外相と会談し、英国のEU離脱協議で、貿易協定を話し合う次の段階に来月進める状況にはないとの認識。

英国のデービスEU離脱担当相=一部の国は貿易に的を絞ることを望む。EU側は交渉進展にはより多くの拠出金が必要と主張しているが、参加国の多くが進展を望んでいることは明確。デンマーク、オランダ、イタリア、スペイン、ポーランドなどは、将来の合意に大きな利点を見出すことができる」と指摘。その上で「ドイツやフランスは欧州大陸の最強国で、彼らの考えは大きな影響力をもつが、決定は欧州全体のものだ」と語った。

英国のデービスEU離脱担当相=離脱時の清算金について一定の明確さを今後数週間で打ち出す。

ムーディーズ=インドの外貨建ておよび自国通貨建ての債務格付けを「Baa3」から「Baa2」へ引き上げた。格上げは2004年1月以来、約14年ぶり。

北朝鮮=弾道ミサイルの搭載が可能な新型潜水艦を建造。



2017/11/16

2017年11月16日(木曜)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半頃)

2017年11月16日(木曜)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半頃)

米株と米債利回りは小幅低下。共に取引開始直後の下げ幅を縮めたことで、ドル売りからドル買い戻しへと繋がるが終盤にかけては再び低下傾向へ。米上院財政委は、オバマケア見直し盛り込む税制改革変更案を発表へ。

米CPIは前回を上回るも予想と変わらず、コアは前月比・前年比共に強い。米小売売上高は前回分が上方修正、強い前回から低下するも予想を上回り、為替相場の直後にドル売りのピークを迎え逆にドル買いへと変化。

通貨ペアで目立ったのはUSDJPYとAUDUSD=(AUDJPY)。USDJPYは株安+債券利回り低下に円ショートの巻き戻しによる円高傾向を維持、AUDUSD早朝の弱い豪州雇用コスト指数に始まったAUD売りの流れは解消できず下落。結果としてAUDJPYは1%超の下げ幅を示現。

AUDUSDは、早朝に発表された豪第3四半期の雇用コスト指数の前年比2.0%(予想2.2%)と弱かったことが引き金となり、債券利回りは低下し緩和継続の観測が強まり、アジア・欧州市場の序盤は0.7630台→0.7570台まで下落。欧州市場では緩やかに0.76台を回復し、米CPI&小売売上高の発表直後は0.7620台を回復するも、米株&米債利回りが下げ幅を縮め0.7570台まで売りが再開するも、終盤にかけては米株と米債利回りが軟化し0.7590近辺で推移。

USDJPYは、USDJPYは株安と米債利回りの低下に円買いが選好され113円を割り込み続落、米CPI&小売売上高の発表直後に一時112.50近辺で下落しようやく下げ止まる。米現物株が弱含みでスタートするも下げ幅を縮め米債利回りも下げ幅を縮め113.19まで値を戻すも、終盤にかけては米株と米債利回りが軟化し112.80近くまでドル売りが再開。

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(午前6時頃)
〇原油価格(WTI)は下落し55.25-0.45(-0.79%)、米石油在庫が予想外に増加し一時54.88まで下落するも、終盤にかけては55.50台へ一時持ち直すも続かず。
〇米株は小幅下落、ダウ-136.06(-0.58%)、NasdaqとS&P500も小幅低下。欧州株も弱くStoxxEurope600も-1.90(-0.49%)
〇米債10年債は前日2.373→2.328%へ、2年債は1.691→1.679%へ小幅低下。(長短金利差は縮小し10年来の低水準へ)
〇CRBindexは、-0.418(-0.22%)と小幅低下

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GBP 10月 雇用統計: 失業率=2.2%(予想2.1% 前回2.3%)、失業保険申請件数=1,100人(予想2,300人 前回1,700→2,600人)、OIL失業率(7-9月)=4.3%(予想4.3% 前回4.3%)→ 40年ぶりの低水準を維持、雇用者数変化(7-9月)=-14,000人(予想50,000人 前回94,000人)→ 過去2年程度で最大の減少、平均賃金・含むボーナス(7-9月)=3か月比2.2%(予想2.1% 前回2.2→2.3%)、平均賃金・除くボーナス(7-9月)=3か月比2.2%(予想2.2% 前回2.1→2.2%)→ 前月の賃金が上方修正され一時ポンド買いが強まるも続かず、逆に雇用者数変化2年来のマイナスでポンド売りが強まる。

USD 10月 消費者物価指数=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.5%)、前年比2.0%(予想2.0% 前回2.2%)、コア前月比0.2%(予想0.2% 前回0.1%)、コア前年比1.8%(予想1.7% 前回1.7%)→ 前回を下回るも予想と同じ、コアは予想・前回を上回る

USD 10月 小売売上高=前月比0.2%(予想0.1% 前回1.6→1.9%)、除く自動車 前月比0.1%(予想0.2% 前回1.0→1.2%)→ 前月分が上方修正され、前回よりは弱いが前月比は予想を上回り前年比は逆に下回る

USD 11月 NY連銀製造業景気指数=19.4(予想26.0 前回30.2)→ 前回と予想を下回る

USD 9月 企業在庫=0.0%(予想0.0% 前回0.7→0.6%)→ 前月は下方修正されるも、予想と変わらず

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米上院財政委員会のオリン・ハッチ委員長=共和党の税制改革法案について、法人税率引き下げの恒久化や医療保険制度改革法(オバマケア)見直しなどを盛り込んだ大幅な変更案を提示。

ハンソン・エストニア中銀総裁=金融刺激策の停止を待ち過ぎれば混乱を招く恐れがあり、ユーロ圏経済の見通し改善により、ECBの政策シフトが正当化される。ユーロ圏経済は「力強い」成長を実現しており、インフレ率は小幅上昇。ユーロ圏のインフレ率が望ましい水準に到達する「自信を次第に深めている。

ロシアはベネズエラに融資した31億5000万ドル(約3550億円)について、再編に応じる合意書に署名。危機に見舞われ債務返済に苦しむ同盟国に、ロシアが救いの手を差し伸べた。

ウィルキンス・カナダ中銀上級副総裁=NAFTAの不透さは明らかに景気に影響。経済は力強く進展。更なる引締めには注意深くなる。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=インフレに関してはまだ道のりは長いと私は主張してきた。引き続き緩和的な政策が必要になる。金融市場の資産価格の急上昇に対して、中央銀行の政策で明確に対応することはできない。トランプ政権が計画する税制改革により米国の財政政策がより拡張的になることに留意すべき。

国際エネルギー機関(IEA)が2018年石油見通しを引き下げ、中国の成長鈍化もあり、一次産品も値を上げる。

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2017/11/15

2017年11月15日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月15日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧州株は弱く、米株もマイナスからスタート。米債10年債利回り低下し2年債は下げ幅を縮小するも弱く前日より低下、原油価格(WTI)は55ドル台変半へ軟化し資源価格は弱く、動きはリスクオフ。

英雇用統計は前月の賃金が上方修正されるも、雇用者数変化が2年来となる予想外のマイナスにポンド売りが強まる。

米CPIは前回を上回るも予想と変わらず、コアは前月比・前年比共に強い。米小売売上高は前回分が上方修正、強い前回から低下するも予想を上回り、ドル売りからドル買いへごく短時間で変化。

USDJPYは株安と米債利回りの低下に円買いが選好され113円を割り込み続落、一時112.50でようやく下げ止まる。

AUDUSDは早朝の弱い豪雇用コスト指数に0.7570台まで下落、安値から一時0.7620まで値を戻すも売り傾向は変わらず。

USDCADは原油価格が弱く、弱い資源価格でリスクオフの動きに1.2780台へ上昇。

GBPUSDは英雇用統計で賃金は前月分が上方修正され買いへと動き、雇用者数変化が-1.4万人と弱く売りへと動き、1.3130~1.3210のワイドなレンジで上下。

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エバンズ・シカゴ連銀総裁=インフレに関してはまだ道のりは長いと私は主張してきた。引き続き緩和的な政策が必要になる。金融市場の資産価格の急上昇に対して、中央銀行の政策で明確に対応することはできない。トランプ政権が計画する税制改革により米国の財政政策がより拡張的になることに留意すべき。

ハンソン・エストニア中銀総裁=ユーロ圏経済の見通し改善により、ECBの政策シフトが正当化される。

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2017年11月15日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月15日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日本株安&欧州株安、独米債は上昇し利回り低下し、リスク回避の流れへ。ドル全面安で、AUDUSDだけは朝方の弱い雇用コストに下落した流れを変えられず。

これから発表される、英雇用統計と米CPI+小売売上高の発表による相場変動が高まる可能性が意識される。

日経平均株価は続落−351.69(-1.57%)と大幅安。欧州株も弱くSTOXXEuropa600は-1.79(-0.47%)、FTSE100も−28.11(-0.39%)と弱い。米10年債と2年債の利回りは低下し、欧州主要国の債券も上昇し利回りは低下。

USDJPYは、AUDJPYの急落にも底堅く推移するも、午前10時のフィキシングでドル買い需要が終わったのか売りへと変化、日本株安の流れを受けた円買いの流れに113円を割り込み112.70台まで続落。

AUDUSDは、朝方発表の豪第3四半期 雇用コスト指数の前年比2.0%(予想2.2% 前回1.9%)と弱かったことが引き金となり、0.7630近辺→0.7570台までと、7月上旬の安値圏まで下落。リスク回避の流れも加わったのか、主要国でドル売りが加速する中で一人負け。

EURUSDは、前日に続きユーロ買いの流れは止まらず。アジア市場は1.1780~1.1800の狭いレンジで推移するも、欧州市場に入ると欧州株安+米債利回りの低下が材料とされ1.1840台まで続伸。


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英下院は14日夜、EU加盟の根拠法(1972年成立)の廃止を定めるEU離脱法案の第1条項を賛成318、反対68で承認。他の条項も賛成票が反対を上回った。15日には法案の詳細に関する2日目の審議が行われる。

エリス豪中銀総裁候補=拡大傾向にあるインフラ投資や資源輸出、好調な観光・サービス産業などは全て豪経済の「成長エンジン」

豪第3四半期 雇用コスト指数=前期比0.5%(予想0.7% 前回0.5%)、前年比2.0%(予想2.2% 前回1.9%)

マレーシア中銀は先週、国内外のマクロ経済環境の強さを考慮すると、持続可能な成長を確実にするために「現在の金融緩和の度合い」を見直す可能性があると表明。

フィリピン中銀も先週、2018年のインフレ率見通しを3.2→3.4%へ上方修正。ただ、17年と19年の見通しは3.2%で据え置いたが、FRBの政策変更が資本フローに与える影響次第で金融政策の見直しを検討。

セッションズ米司法長官(14日)=ロシア政府が昨年の米大統領選に関与したとされる疑惑を巡って下院司法委員会で証言し、トランプ陣営の顧問が、自分はロシア政府とつながりがあり、トランプ氏とプーチン・ロシア大統領の会談を整える手助けが可能だと話していたと発言。


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2017年11月15日(水曜)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2017年11月15日(水曜)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

米株は弱く、米債は買われ利回りは低下、原油など資源価格は下落しリスク回避の流れへ、ドルは強い米生産者物価(PPI)にも全面安。

ヒーロはユーロで、強い独GDPもありEURUSDは一時1.18000の大台を達成し1%超の上昇。弱いCPIに一時売り圧力が強かったGBPUSDも上昇し一時1.3180台へ上昇、USDJPYは一時113.30台へ下落し、ドルは強いPPIにも主要国通貨で続落、だたし、資源価格の低下に資源関連通貨は弱い傾向が続く(除くAUDUSD)。期待したイエレン、カーニー、黒田各氏の発言では相場は動けず。

EURUSDは続伸し1%超の上昇で、一時1.1800の大台を達成し1.1805まで上昇。EUR買いのきっかけは強い強い独第3四半期GDP・速報値が前年比2.3%(予想2.3 前回0.8%)、労働日調整後の前年比は2.8%(予想2.3% 前回2.3%)と強く、EURUSDは1.1660台→1.1700~20の売りをこなし1.1760台まで続伸。強い米PPIに一時伸び悩むも1.1740をボトムに米債利回りの低下や米株安の流れも加わり、午前3時には1.1805まで続伸、1.1800の大台を維持できるか注目。

EURJPYもアジア市場の132.48をボトムに133.80台まで続伸。NZDUSDは下落し当然ながらEURNZDは強く1.5%近くの上昇へ。1.1800台は10月26日にECB理事会で資産買い入れ額を半減させ、QEを9月まで延期したことで独債利回りは低下、独米金利差拡大にEURUSDが大幅下落した水準で重要。

GBPUSDは伸びが鈍い英CPIに、EURUSDの上昇とは対照的に一時1.3074まで下落。上昇が始まったのは午前零時のロンドンフィキシングで、米債利回りの低下に1.3130台を超え、メイ政権への政局不安にGBPショートが多かったのかストップの買いを巻き込み、一時1.3187まで上昇し1.3160台で推移。

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(午前5時ごろのデータ)

〇原油価格(WTI)は55.54-1.20(-2.11%)と弱く、資源価格は総じて下落、CRBインデクスは189.056-2.392(-1.25%)下落し、資源関連通貨は総じて下落。
〇GEの下落は米税制改革法案を不安視しているのか、米株は下げ幅を縮小するも弱く、ダウ-29.96(-0.13%)、Nasdaq-19.72(-0.29%)、S&P500-5.98(-0.23%)、欧州株も弱くStoxxEurope600は-2.27(-0.59%)低下。
〇米債利回りは、10年債利回りは前日2.405→2.378%へ低下、2年債も1.695→1.691%へ低下し、ドル売りの要因となる。

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GER 第3四半期GDP・速報値=前期比0.8%(予想0.6% 前回0.6%)、前年比2.3%(予想2.3% 前回0.8%)、労働日数調整後・前年比2.8%(予想2.3% 前回2.3%)→ 前回増加し前期比は予想を上回る、労働日数調整後は前回と予想を大幅に上回る。

GER 10月 消費者物価指数・確報値=前月比0.0%(予想0.0% 前回0.0→0.1%)、前年比1.6%(予想1.6% 前回1.6%)、HICP前月比=-0.1%(予想-0.1% 前回-0.1%)、HICP前年比=1.5%(予想1.5% 前回1.5%)

GBP 10月 消費者物価指数=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.3%)、前年比3.0%(予想3.1% 前回3.0%)、小売物価指数・RPI前月比0.1%(予想0.2% 前回0.1%)、RPI前年比4.0%(予想4.1% 前回3.9%)、RPIX(除くモーゲージ利払い)前年比=4.2%(予想4.2% 前回4.1%)→ 前月比は予想と前回を下回りGBP売りが強まる

EUR 第3四半期GDP・改定値=前期比0.6%(予想0.6% 前回0.6%)、前年比2.5%(予想2.5% 前回2.5%)

USD 10月 生産者物価指数=前月比0.4%(予想0.1% 前期0.4%)、前年比2.8%(予想2.4%  前回2.6%)、コア前月比0.2%(予想0.2% 前回0.4%)、コア前年比2.4%(予想2.2% 前回2.2%)→ 予想を上回る

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ホスティック・アトランタ連銀総裁=米債のイールドカーブのフラット化は米経済への信認や「安全資産」への投資を反映している可能性があり、必ずしもリセッションを示唆せず。イールドカーブのフラット化は中銀に対する主要政策を巡るシグナルではない。

ホスティック・アトランタ連銀総裁=年内あと1回の利上げを予想。インフレが軟調でもFRBは緩やかな利上げ実施を目指す必要がある。向こう数年間にかけて金利が緩やかに上昇していくことは適切で、向こう数回のインフレに関する指標を注視。

トランプ大統領=FRB副議長にアリアンツの首席経済アドバイザーのエラリアン氏を検討。FRB理事にカンザス州銀行監督当局のミシェル・ボウマン氏の指名を検討。

ライアン米下院議長=12月8日以降の連邦政府の支出を手当てするため、議会は再度つなぎ予算案を可決する必要が出てくる可能性がある。

NY連銀公表第3四半期の米家計債務残高が増加=前期比1160億ドル、前年比で6050億ドル増加し12.96兆ドルへ増加。

カンフリBOE副総裁(利上げ反対派)=利上げを支持する前に賃金の伸びが加速兆候を確認したい。賃金の伸びが加速するとの英中銀のこれまでの予測は誤っていた。国内インフレ圧力が低水準で、賃金の伸びが加速する明確な兆候がみられるまで金融引き締めを待つことが可能。英国のEU離脱プロセスに家計や企業がどのように反応するのか見極めが困難で、低失業と賃金の伸びとの間の関連性も薄れている。







2017/11/14

2017年11月14日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧米株価な軟調で、欧米債券利回りは小幅低下。為替市場は強い独GDPにEURUSDは上昇、逆に弱い英CPIにGBPUSDは下落、結果、EURGBPは大幅高。期待したイエレン、カーニー、黒田各氏の発言では相場は動けず。

今のところ、ヒーロはEURで、強い独第3四半期GDP・速報値が前年比2.3%(予想2.3 前回0.8%)、労働日調整後の前年比は2.8%(予想2.3% 前回2.3%)と強く、EURUSDは1.1660台→1.1700~20の売りをこなし1.1760台まで続伸。

10月26日のECB理事会で資産買い入れ額を半減させ、QEを9月まで延期したことで独債利回りは低下、独米金利差拡大にEURUSDが大幅下落した水準となる1.18台をめざして反発中だが、1.1800の水準を超えるのは容易ではない。

EURJPYは133.50台と10月26日の水準まで逆戻利するも、同日の高値134.50は難関。EURUSDは10月26日の水準を上回り0.8970台まで続伸し、10月20日の0.9020台を超えられるか。

USDJPYは、欧州市場に入り113.60からEURJPYの上昇に時を同じくし113.70台を終えて113.90台へ上昇し、11月9日以来の高値水準へ上昇。114.00~20の壁を超えられず、逆に113.40台まで値を下げる。

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独DAXは小幅下落、英FTSE100は小幅上昇、STOXX Europe600は-0.48%下落、ダウ先物は小幅低下。独債利回りは弱く、米債10年債利回りは弱く、2年債は1.687%で変わらず。原油価格(WTI)は56.47と小幅安。

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イエレンFRB議長=フォワードガイダンスは有益だが、常に実際の経済情勢に左右され、全てのガイダンスは経済見通しに関連付けられるべきだ。

カーニーBOE総裁=EU離脱への調整局面下ではインフレ抑制と景気下支えが最優先。

黒田日銀総裁=国内インフレ期待はわずかに高まっている。国内インフレ期待は依然バックワードルッキング(後ろ向き)で石油価格の下落が影響。日銀は強力な緩和政策を続ける意向。

ドラギECB総裁=フォワードガイダンスは市場見通しを誘導する点で成功しており政策ツールとして確立。


カプライン・ダラス連銀総裁(FT紙)=12月の利上げ支持を積極的に検討。

2017年11月14日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月14日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

トランプ大統領は東アジアサミットを欠席して帰国。貿易相手国全てでルールが変わったと認識する。帰国次第「重大発表」を行うともツイッターで表明。いったい何が??

日経平均株価は一時上昇するも終値では前日とほぼ変わらず、−0.98(-0.0%)で終了。欧州株は英FTSE100 は+17.84(+0.23%)、StoxxEUROPE600も+0.81(+0.19%)と弱いながら強含みで推移。

米10年債の利回りは2.404%と前日終値とほぼ変わらず、2年債は1.683%と小幅上昇。トランプ大統領の重大発言はもちろんのこと、今日これからの英CPIと、イエレンFRB議長、ドラギECB総裁、カーニーBOE総裁、黒田日銀総裁、パネル討論会を見守る動きへ。

為替相場は、株価と債券の動きは鈍く、EURUSDはアジア・欧州市場の朝方は1.1660~75の狭いレンジで推移。独GDPとCPIの発表を受けEURUSDは上昇、特に独GDPは予想を大幅に上回り、労働日数調整後のGDPの前年比は2.8%(予想2.3% 前回2.3%)と強く、EUR買いのきっかけとなり、1.6660台→1.1710台へ急伸

USDJPYは、アジア・欧州市場の序盤は大枠113.50~70の狭いレンジで推移。EURJPYの買いなのか、タイミングで113.70台を終えて113.90台へ上昇し、11月9日以来の高値水準へ上昇。114.00~20の壁を超えることができるか注目。

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トランプ大統領=東アジアサミットを欠席して帰。私のアジア訪問後、われわれの貿易相手国全てでルールが変わったと認識する。「米国は公平かつ互恵的に扱われなければならない。大規模な貿易赤字は迅速に減らさねばならない」とツイートした。貿易を意味する英語のトレードは2カ所出てきたが、いずれも「TRADE」と大文字で表記された。帰国次第、「重大発表」を行うともツイッターで表明。ティラーソン国務長官がトランプ大統領の代理として出席。

ムニューシン米財務長官=政権の目標は、米経済の3%超の成長。法人減税の実施については来年からが望ましい。現状の下院と上院における税制法案の相違はわずか。

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2017年11月14日(火曜)昨日13日、海外市場の動き(午前5時30分ごろ)

2017年11月14日(火曜)昨日13日、海外市場の動き(午前5時30分ごろ)

週明け月曜日は経済指標や発言が不在の中、メイ英首相へ信認低下に英株は下落し英債券は売られ、ポンド売りが続き他国も影響を受ける一日へ。

米株はマイナスのスタートから値を戻し、米10債利回りは前日の水準を回復、2年債は続伸しドル買いをサポート。結果、ドルはEURUSDの除き全面高。

今日11月14日は昨日13日と様変わりで重要な経済市場の発表と要人発言も多数で相場変動が高まる可能性に注意。特に独GDP、独CPI、英CPI、ユーロ圏GDP。発言では、イエレンFRB議長、ドラギECB総裁、カーニーBOE総裁、黒田日銀総裁、パネル討論会。

為替相場はポンド売りがリードするドル買いへ。GBPUSDは日曜の英紙は保守党議員40人がメイ首相に対する不信任を表明と報道。メイ首相が敗退する党首選につながる可能性を市場は意識(ちょっと考えすぎにも思えますが)、英株・英債は売られGBPUSDは前日終値1.3190から欧州市場では1.3062まで下落し、GBPJPYは前日終値149.65→148.06まで下落。米国市場に入り一時1.3135まで(GBPJPYは149.07)とアジア市場の戻り高値と同水準で上げ止まり、ポンド売りの流れは続く。(ただし、政治ネタが継続することは過去にはあまり見られず)

欧州市場では、英国発の株安と債券価格の下落(利回り上昇)にリスク回避の流れが続き、リスク回避の円買いが強まりUSDJPYは一時113.25まで続落、AUD+NZD+CADは逆に売り圧力が強まる。AUDUSDアジア市場高値0.7666→07635、NZDUSDアジア市場高値0.6937→0.69020まで続落、USDCADアジア市場の安値1.2678→1.2727まで続伸。

米国市場に入り、米株と米債価格は上昇しドル買いが強まると、USDJPYは113.67まで値を戻し、AUDUSDは0.7617まで、NZDUSDは0.6894まで、USDCADは1.2742までドル買いが続きようやくドル買いも収まる。


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(日本時間午後5時45分ごろ)

〇米10年債利回りは、2.37%まで低下から米国市場に入り前日2.397%から一時2.405%まで値を戻す。2年債は上昇傾向を続け、前日1.658%→一時1.699%まで上昇。
〇米株は下落からスタートするも、前日を上回り上昇へ。ダウ22.36(+0.10%)、Nasdaq+3.10 (+0.04%)、S&P500 +2.14(+0.08%)
〇原油価格(WTI)は56.70-0.04(-0.07%)

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2017/11/13

2017年11月13日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月13日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

週明け月曜日の欧州市場は、アジア市場から続く、GBPUSD1.3100をピークにポンド売りは止まらず、ポンドはクロスでも全面安。逆に、株安+債券利回りは低下し、リスク回避の動きに円が選好され、USDJPYを含めて円はクロスでも全面高。

週末にメイ英首相への退陣圧力高まる。保守党議員40人が署名に同意との報道に、波乱のポンド売りのからスタート。さらに再開しているブレグジット交渉も進展は見られず。

独DAX、英FTSE100共に弱含みで推移し、独・英10年債利回りは上昇、米債は弱く下げ止まるも前日比2.379%と(-0.0196%)低下、資金は株価ら債券へ。

全体的には、GBPUSDの売りがリードするドル買いの流れが続き、USDCADは1.2700の大台を回復しドル高傾向が続き、AUDUSD+NZDUSDでもリスク回避の動きなのか売り圧力は止まらず。

USDJPYは、日経平均株価は−300.43円の下落で22,380.99円へ。米10年債は買われ利回りは前日2.398→2.38%低下。GBPJPYの売りがリードする円高+米金利の低下+日本株による円買いと、円を買う材料が多数。結果、USDJYPは早朝の高値113.71→日本株の下げ幅の拡大に歩調を合わせ113.36まで下落。欧州市場では113.52をピークに米国市場序盤には113.27まで続落してようやく下げ止まる。

GBPUSDは、メイ首相の信任低下と難航しているブレグジット交渉に、先週末の1.3188からギャップを空け午前7時には1.3170台でスタート。アジア市場は1.3107~35の狭いレンジに終始。動きが強まったのは午後3時過ぎで、中東・東欧市場から売り圧力が強まり1.3061までと、先週末の終値から120ポイント近く値を下げてから1.3100台まで値を戻すも上値は重い。

EURUSDは、GBPUSDの下げの影響を受け1.1665→1.1630台まで小幅下落で、ユーロ圏独自の材料は特に見られず。欧州市場に入りIMF欧州に関する最新の地域経済見通しは、ブレグジットリスクを懸念するも、「ユーロ圏の成長は18四半期連続しプラスで、直近は2.5%前後」と、回復はますます確かな足取りと評価。それが原因かは不明ながら1.1675まで上昇している。

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