2018/05/31

2018年5月31日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018531日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

イタリア・スペイン債利回りは落ち着きを取り戻すも、新興国通貨は弱くリスク回避の円買いが強まる。

昨日の強い独CPI、今日の仏CPI、ユーロ圏CPIと強い数字が出るも織り込み済みなのEURの買いは続かず逆に前日の反動にEURUSDは下落。米個人支出は強く米新規失業保険申請件数も改善しドル買いが強まり、注目のカナダGDPは前期比が予想外に弱く昨日のカナダ中銀のタカ派発言に急伸した反動が止まらず。USDTRY1.3%台、USDZAR0.855%、USDMXN1.27%と新興国通貨は下落へ。

昨日カナダ中銀のタカ派発言に急伸したCAD(USDCAD下落)はカナダGDPが裏切る結果に(それほど弱いとは思えませんが!)USDCAD1.2980近くまで一時急伸。CADはクロスでも全面安。

USDJPYは昨日の高値109.08に並ぶ109.00台で失速。109.0020が鬼門で、TRYJPY1.68&、ZARJPY1.32%、CADJPY1.18%をトップにクロスで円は全面高の影響を強く受け、108.40近くまで一時下落。29日の安値108.11を否応なしに意識。

EURUSDは昨日の強い独CPIから続き、今日の仏CPI、ユーロ圏CPIと強く、ECBの緩和縮小期待が強まるも1.1720台を高値に、1.1650割れまで続落。

欧州株は強弱混在。FTSE100+0.31%上昇、独DAX-0.71%と下落、注目のイタリア-0.16%、スペイン-0.44%と小幅な下落に留まり、米株は下落からスタート。米10円債利回りは2.84%(-0.017)と軟化気味で、逆に2年債は2.419%(+0.012)と小幅高。

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21:30     USD 4月 個人所得=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.3→0.2%)、個人支出=前月比0.6%(予想0.4% 前回0.4→0.5%)、個人消費支出・価格指数(PCEデフレーター)=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.0%)、 前年比2.0%(予想2.0% 前回2.0%)、コアPCE価格指数=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.2%)、前年比1.8%(予想1.8% 前回1.9→1.8%) 個人支出は予想外に拡大し前月も上方修正、PCE価格指の前月比は強く前年比は変わらず。コアPCE価格指数は前月比と前年比も前回と変わらず。

21:30     CAD 第1四半期 3GDP=前月比0.3%(予想0.2% 前回0.4%)、前期比1.3%(予想1.8% 前回1.7%) 前月比は予想を上回るも前回より低下、前期比は予想と前回を大幅に下回り、直後からCAD売りが強まる。

21:30     USD 週間新規失業保険申請件数=22.1万件(予想22.8 前回23.4万件) 予想外に改善へ

22:45     USD 5月 シカゴ購買部協会指数=62.7(予想58.3 前回57.6 予想を上回る

23:00     USD 4月 中古住宅販売成約指数=前月比-1.3%(予想0.8% 前回0.4→0.6%)、前年比0.4%(予想 前回-4.4→4.3%)

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2018年5月31日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年5月31日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

昨日急変したCAD、今日のGDPがその流れを確認するのか? それとも否定するのか? 注目。強い中国PMIに中国株は強くAUDは買われ、強い仏CPIにEUR買いが復活。

日経平均株価は上昇、+183.30(+0.83%)と強く、中国・アジア株は堅調に推移。米10年債利回りも底堅く一時の低下から回復し2.859%と前日比で小幅上昇へ。原油価格(WTI)は前日の上昇に反して68.06と小幅下落。

欧州市場に入り月末の特殊要因を意識しながら、イタリアとスペインの政局=債券相場をみながら、米個人消費、カナダGDPを主テーマに、米シカゴPMI、米中古住宅販売の発表と米株+米債利回りを見ながらの取引へ。

USDJPYは、株高と米金利の上昇にも上値は重く、相変わらず108.50~80のレンジ内で推移と、円ブル相場なのか109.00の復活は叶わず。

AUDUSDは、中国の製造業・非製造業PMIは予想外に強く直後0.7578まで上昇するも前日の高値0.7580台を意識されAUD買いは限定的。ただし、欧州市場に入りリスク選考の動きに0.7580とアジア市場の高値を更新し前日の高値を試す動きへ。

EURUSDは、欧州市場に入り月末の特殊要因を意識しながら、昨日独CPIが強く注目された今日の仏CPIは予想より強くECB6月のガイダンスの変化を意識、前回を大幅に上回り1.1700近くまで上昇へ。ただし、南欧諸国の政治的リスクは払しょくできず混迷も予想。

GBPUSDも、アジア市場の1.3277をボトムに1.3300近くへと続伸中。


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GBP 5月 GfK消費者信頼感調査=-7.0(予想-8.0 前回-9.0)

JPY 4月 鉱工業生産・速報値=前月比0.3%(予想1.4% 前回1.4%)、前年比2.5%(予想3.6% 前回2.4%)→ 予想を下回る

NZD 5月 ANZ企業信頼感=-27.2(予想 前回-23.4)、企業化活動見通し=13.6(予想 前回17.8)→ 前回より弱い
CNY 5月 製造業PMI=51.9(予想51.4 前回51.4)、非製造業PMI=54.9(予想54.8 前回54.8)→ 予想と前回を上回る

CHF 第1四半期 GDP=前期比0.6%(予想0.5% 前回0.6%)、前年比2.2%(予想2.3% 前回1.9%)

FRN 5月 消費者物価指数・速報値=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.2%)、前年比20%(予想1.9% 前回1.6%)→ 予想より強く、前回を大幅に上回りEUR買いが強まる


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【北米】
ジェームズ・モルガン・スタンレーCEO=ソロス氏が深刻なグローバル危機再来の可能性を主張したことは現実離れしている。FRBな年内さらに3回の利上げする可能性が高い。米国の10年国債利回は3%に届かなければ驚きで、4%を突破しても驚き。

【欧州】
スペインのラホイ首相の不信任決議案(6月1日)は、新興中道右派「シウダダノス(市民党)」が支持しない方針と、独自の首相候補を擁立し、早期選挙を視野に新たな不信任決議案を提出することには前向き。可決には小規模政党の支持が得られるかどうかが鍵へ。

【アジア・その他】
MSCI=6月1日から中国人民元建て株式(A株)を大型株234銘柄のグローバル指数に組み入れる。→ 市場推計で150~200憶ドル程度と予想。中国株高の要因となる。


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2018年5月31日(木曜)昨日30日、海外市場の動き

2018年5月31日(木曜)昨日30日、海外市場の動き

米株上昇、米金利も上昇、原油価格も上昇し、テーマと流れはリスク回避→選好へ急変。為替相場はEUR+NZD+CADはドルに対して1%超の上昇でドル売りをリード。USDJPYは108.90近辺で動けず円はクロスでは全面安。新興国通貨も上昇へ。

イタリア国債入札無事に消化し安心感にイタリア債利回りは低下へし、ポピュリスト政権に亀裂も見られる。さらに、独CPIの前年比は2.2%と予想1.8%を大幅に上回り、2.0%のECBターゲットを上回り6月14日のECB理事会に影響を与える可能性もあり、EUR買いが強まる。

一方、米GDPの前年比は2.2%と予想・前回2.3%を下回り、ADP雇用統計も予想に届かず、卸売り在庫も弱い。さらに、中国との貿易問題で制裁発動期日の6月15日を前にしてナバロ氏とムニューシン氏は対立へ。

カナダ中銀は金利据え置き、声明で利上げサイクルに自信を深め、7月を含め年内2回の利上げ期待が強まり、カナダドル急伸。

原油価格(WTI)は、OPECと非OPECは年末まで協調減産を継続、産在庫減少と供給不足に2%を超える上昇へ。

欧米株は強く、ダウ+306.33(+1.26%)、NasdaqとS&P500も0.89~1.27%の上昇へ。米10年債利回りは2.854%(+0.078)、2年債も2.416%(+0.088)と上昇。原油価格(WTI)は68.23+1.49(+2.25%)上昇。

USDJPYはEURとCADにとって代わられテーマにならず。米国市場に入り南欧諸国の債券と株は強く、リスク回避の巻き戻しとドル売りの間に挟まれ動きは予想外に緩慢で、108.75~109.08の狭いレンジで推移。一方、EURJPY+AUDJPY+NZDJPY+CADJPYは1.0%超で円は他通貨では全面安。

EURUSDはアジア市場の1.1519~1.1549の狭いレンジから、欧州市場に入り独ザクセン州CPIが強く、欧州株高+南欧諸国の債券利回り低下に流れは変化。イタリア国債入札無事に消化し、イタリア・ポピュリスト政権に亀裂も見られ、独CPIの前年比は2.2%と予想1.8%を大幅に上昇し1.1647まで上昇。オプションカットでは一時1.1590台まで値を下げるも6月のECB理事会での変化も期待され、フィキシングから急伸し1.1676まで上昇し高値圏で推移。

USDCADも、カナダ中銀の金融政策後のタカ派声明を受け1.3011→1.2836まで急落。年内2回の利上げ期待が強く流れの変化も感じる。

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21:00    GER 5月 消費者物価指数・速報値=前月比0.5%(予想0.3% 前回0.0%)、前年比2.2%(予想1.9% 前回1.6%)、HIPC前月比0.6%(予想0.3% 前回-0.1%)、HICP前年比2.2%(予想1.8% 前回1.4%)→ 予想を上回り一時EURUSDのピークをつける。ただし、ECBのターゲット2.0%を上回り6月14日のECB理事会に影響を与える可能性も。

21:15    USD 5月 ADP雇用者数=前月比17.8万人(予想18.5万人 前回20.4→16.3万人)→ 前月が下方修正され予想を下回る

21:30    USD 第1四半期 GDP・改定値=前年比2.2%(予想2.3% 前回2.3%)、GDP価格指数(デフレータ)=前期比1.9%(予想2.0%  前回2.0%)、個人消費=前年比1.0%(予想1.2% 前回1.1%)、コアPCE価格指数(デフレータ)前期比=2.3%(予想2.5% 前回2.5%)→ 予想と前回を下回る
21:30    USD 4月 卸売在庫・速報値=前月比0.0%(予想0.5% 前回0.3→0.2%)→ 予想・前回を下回る

21:30    CAD 第1四半期 経常収支=前期比-195億カナダドル(予想-181.5億カナダドル 前回-163.5→-164.9億カナダドル)→ マイナス幅は予想を上回る

21:30    CAD 4月 鉱工業製品価格=前月比0.5%(予想0.6% 前回0.8→0.9%)、原材料価格指数=前月比0.7%(予想 前回2.1%)→ 予想と前回を下回る

23:00    CAD 5月 カナダ中銀 金融政策発表=政策金利1.25%の据え置きを決定、予想通り

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【北米】
マティス米国防長官=南シナ海で「航行の自由」作戦継続へ。

カナダ中銀=金融政策発表=政策金利1.25%の据え置きを決定、予想通り。

カナダ中銀=将来の金利動向を「慎重」、「緩和的な金融政策の必要性」という文言を削除。「インフレを目標近傍に維持するため利上げが必要になる」、「緩やかな政策調整のアプローチを取る」とあり、利上げサイクルに自信を深めていると思われ、7月を含め年内2回の利上げ期待が強まりCUSDCADは急落しカナダドル高へと動く。

地区連銀経済報告(ベージュ・ブック)=世界的な貿易戦争への懸念が台頭する中でも米製造業者が4月下旬から5月初旬にかけて生産を増やした。経済活動は「控えめから緩やかなペース」で拡大していると評価。製造業部門については「一段と高いギアにシフトした」。ただ「製造業者の主な懸念は通商政策」。

JPモルガン=米第2四半期GDP見通し2.25→2.75%へ上方修正。

ナバロ米国家通商会議(NTC)委員長=中国との貿易戦争は「保留」だとした発言は「遺憾だ」として、ムニューシン米財務長官を批判、米中の間には解決しなくてはならない紛争が存在

WSJ紙(30日)=新たに関税賦課が警告されたことで、予定されている協議が中止になる可能性もあると

トランプ米大統領=ジェフ・セッションズ氏を司法長官に任命しなければよかったと、ツイッターに投稿

【欧州】
ドイツ商工会議所(DIHK)=ドイツ経済成長率が予想を下回る可能性も。 2018年の成長見通しを2.7→2.2%へ下方修正。

ムーディーズ=イタリアの6銀行の長期預金格付けを格下げの方向で見直しへ

イタリア:ポピュリストに亀裂=五つ星のディマイオ党首はマッタレッラ大統領との会合後、「サボーナ氏と同等の力量を持つ人材を見つけよう」とフェイスブックで呼び掛け、「同盟が合意すれば、政権樹立はなお可能だ」とポピュリスト政権の樹立を目指す。「同盟」のサルビーニ書記長は、ポピュリスト政権樹立を目指そうという「五つ星運動」からの提案を退け、選挙の早期実施を訴えた。、「政権を樹立できることを望む。数時間以内にはっきりするだろう」と述べるにとどめた。

イタリア国債入札無事にこなしたことで安ど感が広まりイタリア債利回りは低下。

【アジア・その他】
NZ中銀金融安定化報告=NZの金融システムは健全で広く効果的。過去6か月間の銀行の収益はわずか上昇。金融セクターには家計部門債務、酪農セクター負債、銀行システムの国際的なリスクで、これらは過去6か月間、おおむね安定。

NZ中銀=オーストラリアで現在行われているような不正調査を正当化するような「広範囲かつシステミックな問題の兆候」は見られず。

インドネシア中銀=臨時会合で政策金利0.25%引き上げ4.75%に決定

IMF=中国2018年のGDP予想値6.6%に据え置く。

サウジアラビアに近い関係筋=OPEC加盟国と非加盟国は、昨年1月に開始した協調減産を計画通り今年末まで維持する方針だが、供給不足が発生した場合は段階的に調整する

OPEC加盟国と非加盟国などは年末まで協調減産を継続する→ 在庫減少と供給不足もあり2.5%近く上昇へ。

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2018/05/30

2018年5月30日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年5月30日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

アジア市場の株安に反して、欧州市場は株高へと動きスペイン・イタリア株も上昇、米株も上昇からスタートへ。スペイン・イタリア10年債は小幅ながら売りの流れは変わらず(利回り上昇)。原油価格(WTI)は67ドル台が復活。

経済指標では、独雇用統計は予想外に改善、経済信頼感も強く、独CPIは予想を上回り、EUR買いをフォロー。逆に、米ADP雇用統計は予想を下回り、米GDPも予想・前回に届かず、卸売在庫も弱い。

結果、為替相場は先日来の円高+ドル高の流れから共に売りへと変化するも、継続性に関しての判断は時期早々。新興国通貨のUSDZAR+USDTRYもドル売りへと動き、主要通貨ではNZDUSDが+1.0%超の上昇と上昇率が最も大きく、0.7000の大台を狙える位置まで上昇。EURUSDも強い経済指標が続き+0.7%近く上昇し、1.1650直前まで続伸。

USDJPYはイタリア・スペインの南欧債の売りも収まりつつあり、108.50台をボトムに欧米株価の上昇に円ロングも巻き戻しが強まるも、109.00の大台を回復できず。

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18:00    EUR 5月 経済信頼感=112.5(予想112.0 前回112.7)、ビジネス景況感指数=1.45(予想1.30 前回1.35→1.39)、工業信頼感(企業景況感)=6.8(予想6.8 前回7.1→7.3)、サービス業信頼感=14.3(予想14.3 前回14.9→14.7)→ 予想を上回りEUR買いの流れを継続

18:00    EUR 5月 消費者信頼感・確報値=0.2(予想0.2 前回0.2)→ 予想・前回と変わらず

21:00    GER 5月 消費者物価指数・速報値=前月比0.5%(予想0.3% 前回0.0%)、前年比2.2%(予想1.9% 前回1.6%)、HIPC前月比0.6%(予想0.3% 前回-0.1%)、HICP前年比2.2%(予想1.8% 前回1.4%)→ 予想を上回りEURUSDのピークをつけるも逆に利食いの売りへと変化。

21:15    USD 5月 ADP雇用者数=前月比17.8万人(予想18.5万人 前回20.4→16.3万人)→ 前月が下方修正され予想を下回る

21:30    USD 第1四半期 GDP・改定値=前年比2.2%(予想2.3% 前回2.3%)、GDP価格指数(デフレータ)=前期比1.9%(予想2.0%  前回2.0%)、個人消費=前年比1.0%(予想1.2% 前回1.1%)、コアPCE価格指数(デフレータ)前期比=2.3%(予想2.5% 前回2.5%)→ 予想と前回を下回る

21:30    USD 4月 卸売在庫・速報値=前月比0.0%(予想0.5% 前回0.3→0.2%)→ 予想・前回を下回る

21:30    CAD 第1四半期 経常収支=前期比-195億カナダドル(予想-181.5億カナダドル 前回-163.5→-164.9億カナダドル)→ マイナス幅は予想を上回る

21:30    CAD 4月 鉱工業製品価格=前月比0.5%(予想0.6% 前回0.8→0.9%)、原材料価格指数=前月比0.7%(予想 前回2.1%)→ 予想と前回を下回る

23:00    CAD 5月 カナダ中銀 金融政策発表=政策金利1.25%の据え置きを決定、予想通り

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【アジア・その他】
NZ中銀金融安定化報告=NZの金融システムは健全で広く効果的。過去6か月間の銀行の収益はわずか上昇。金融セクターには家計部門債務、酪農セクター負債、銀行システムの国際的なリスクで、これらは過去6か月間、おおむね安定。

NZ中銀=オーストラリアで現在行われているような不正調査を正当化するような「広範囲かつシステミックな問題の兆候」は見られず。

インドネシア中銀=臨時会合で政策金利0.25%引き上げ4.75%に決定
IMF=中国2018年のGDP予想値6.6%に据え置く。

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2018年5月30日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年5月30日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き



どこまで続くのかリスク回避のながれ?

海外市場の流れを受け大方の予想通り、日本株を含め中国・アジア諸国の株価は下落。ただし、米10年債利回りは2.84%近くと下げ止まり小幅反発、原油価格(WTI)も66.81とボトムから持ち直し、リスク回避通貨の円買いも続かず円とドルは小幅ながら低下。

イタリア・スペインの政局不安を根源に、債券下落(利回り上昇)と世界的な株安へというミニ・クラッシュを引き起し、今日の日経平均株価も-339.91(-1.52%)下落、上海総合も-1.68%近く、香港株も1.4%近くと続落し株安の流れは変わらず。

一方、トランプ政権は米政府25%の関税措置の対象となる約500億ドル相当の中国からの輸入品リストを公表する期限を6月15日(金)に設定。米国とEU関税除外措置の期限6月1日(金)、米朝首脳会談6月12日(火)と重要なイベントへは忘れがち。

また、今日30日のカナダ中銀金融政策、31日の米個人消費、カナダGDP,そして、1日の米雇用統計もやや影が薄らいでいるが、南欧騒動を織り込みながら、いつ材料として活用されるか不安でならない。

USDJPYは108.35~90のレンジで、ポイントとなる108.50を中心に意識。円クロスでも円はやや弱含みで推移するも、相場の反転を確認するには、出火元の欧州市場でイタリア・スペイン債と株の動向を見極める必要があり、逆に戻り売りの動きも消えず。

EURUSDは1.1500の大台を強く意識。昨日の欧州市場の安値1.1510、米国市場の安値1.1520、今日のアジア市場の安値1.1519と底堅い動きもあり、午後3時過ぎからEURのショートカバーに1.1580近くまで上昇。昨日の欧米市場の高値1.1590とアジア・欧州市場の序盤に急落スタート地点の1.1640を意識しながら、イタリア・スペインの債権と株式市場の動き待ちで大きな変化は期待できず。

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【北米】
マティス米国防長官=南シナ海で「航行の自由」作戦継続へ。

【欧州】
NZ中銀金融安定化報告=NZの金融システムは健全で広く効果的。過去6か月間の銀行の収益はわずか上昇。金融セクターには家計部門債務、酪農セクター負債、銀行システムの国際的なリスクで、これらは過去6か月間、おおむね安定。

NZ中銀=オーストラリアで現在行われているような不正調査を正当化するような「広範囲かつシステミックな問題の兆候」は見られず。

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2018年5月30日(水曜)昨日29日、海外市場の動き

2018年5月30日(水曜)昨日29日、海外市場の動き

ユーロ危機をテーマにリスク資産から安全資産へシフトの動きが強まり、円は全面高。当事者のEURは全面安。米朝首脳会談復活の影はやや薄れ、ソロ氏いわく「大規模金融危機に向かっているのかもしれない」

イタリア政局の混迷は止まらず7月29日に再選挙の可能性が浮上し債券利回りが急騰し25年ぶりとなる大幅上昇に株価は急落。スペインも6月1日にラホイ・スペイン首相の不信任決議案を採決へ。

欧米株は急落、ダウ-391.64(-1.58%)、NasdaqとS&P500 も-0.5%、-1.16%と下落。米債は買われ利回りは低下、2.781%(-0.148)へ。原油価格(WTI)は66.83(-1.55%)と下落傾向は変わらず。

USDJPYは前日比-0.58%近く下落。欧州市場は安値108.43で一時下げ止まり109.10台まで値を戻すも続かず。3連休明けの米国市場では米債利回りの低下と米株の下落に、欧州市場の安値を割り込み、一時108.11まで急落。米株も下げ止まり債券利回りも2.8%割れで下げ止まり、ようやく反発するも108.70台が限度。 

円はクロスでも全面高で、EURJPYは前日比で-1.3%近く下落し、先週に200週MAを割り込み続落傾向は止まらず、下げ幅は主要通貨ペアの中で最大で一時124.62まで下落し125.50近くで推移。GBPJPYも前日比-1.0%近く下落、一時143.20まで続落し144.10 台で推移。

EURUSDは前日比-0.78%下落。アジア・欧州市場の1.1640を高値に、イタリア・スペイン・ポルトガルと南欧債が急落し利回りは上昇。欧州株も弱く1.1510まで下落。これを底値に一時1.1590まで値を戻すも、米国市場に入っても欧州売りの流れは止まらず1.1520まで下落し1.1530台で推移。 EURはクロスでも弱くEURJPYの-1.4%近くの下げを筆頭に、EURGBP-0.35%近く、EURCHF-0.97%近くとEURは全面安。

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【北米】
ブラード・セントルイス連銀総裁=米金利は経済活動を促進したり妨げたりしない「中立」の水準にあり、FRBはさらなる利上げに慎重になるべき。追加利上げの見送りが市場のインフレ期待を改善させ、インフレ目標達成に取り組むFRBの姿勢への信頼度を高め、リセッションを招きかねない長短金利の逆転リスクも低下させる。

カナダ国際貿易裁定委員会(CITT)28日=中国、韓国、ベトナムからの輸入した鉄鋼にダンピング予備調査を開始

公定歩合会合議事要旨(5月2日)=12地区連銀すべてが公定歩合の据え置きに賛成。

ソロス氏=米国のイラン核合意離脱や米欧間の同盟関係崩壊に言及し、こうした状況が欧州経済にマイナスの影響を与え、資金の流れがさらに変化する可能性を指摘。ドル高や新興国通貨売りがその前兆で新たな大規模金融危機に向かっているのかもしれない。

ホワイトハウス=米政府は6月15日までに25%の関税措置の対象となる約500億ドル相当の中国からの輸入品リストを公表

【欧州】
イタリア国債利回り急上昇=2年債利回りは1.358%→一時2.441%まで上昇し2.418%で終了。一日で1992年以来の大幅な上昇になる見込み。10年債利回りは2.808→3.313%まで急上昇し3.099%で終了。

ムーディーズ=イタリアの次期政権が財政政策で公的債務比率を持続可能な低下軌道に乗せることができなければ、同国の格付けを引き下げる方針

ユーロ圏の短期金融市場=ECBが来年6月に10(bp)の利上げを行う確率を30%に低下

イタリア暫定首相に指名されたカルロ・コッタレッリ氏=29日マッタレッラ大統領との会談で閣僚名簿を提出せず、組閣は予想通り明日以降に持ち越す。暫定内閣の組閣で主要政党の支持を取り付けなければ、早ければ7月29日にも再選挙が実施される可能性が浮上→ 下両院の信任投票で新内閣が不信任となった場合、秋にも再選挙が行われることとなる

ビスコ・イタリア中銀総裁=政局混迷が深まる中、市場でイタリアに対する信任が失墜の「瀬戸際」にあると警鐘を鳴ら

ラウテンシュレーガーECB専務理事=ECBは6月の理事会で年内の債券買い入れ終了を決定し、来年の年央に向け利上げを行う可能性がある、来年の年央あたりの第1回目の利上げ実施は完全に視野から外れたわけではない。

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USD 3月 S&Pケースシラー住宅価格(20都市)=前年比6.8%(予想6.5% 前回6.8%)→ 予想を上回る

USD 5月 CB消費者信頼感指数=128.0(予想128.0 前回128.7→125.6)→ 予想と変わらず

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2018/05/29

2018年5月29日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き


2018529日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

3連休明けのロンドン・NY市場は波乱のスタート。政治的不透明感にイタリア・スペイン・ポルトガルと南欧諸国の債券利回りは急騰。欧米株価は下落し、ボラティリティは急騰し原油価格は続落。為替市場もリスク回避の動きに円買いが強まりUSDJPYを含めた通貨でも円は上昇。

イタリア国債利回り急上昇=2年債利回りは1.358一時2.441%まで上昇し、一日で1992年以来の大幅な上昇で、10年債利回りは0.186→0.345%まで急上昇。ムーディーズはイタリアの公的債務比率が上昇すれば格下げの方針へ。

Stoxx Europe600は-4.84(-1.24%)、独DAXと英FTSE1001%超の下げで、ダウもマイナスからスタートし-148.14(-0.56%)と下落中。

USDJPYは、アジア市場は早朝の109.47を高値に、リスク回避の動きに円買いが強く、仲値の円買いも入り108.92まで下落し108.9515の狭いレンジへ。欧州勢の参入と南欧諸国の債券利回りの低下+欧州株安に108.43まで続落。108.50のビックポイントでようやく下げ止まり109.00台まで値を戻しているが、米国市場で本格的な戻りも期待薄。

EURUSDは、アジア市場は1.1614をボトムに、1.161540の狭いレンジで推移。欧州勢の参入と南欧諸国の債券利回りの低下+欧州株安に1.1510まで続落。債券相場がやや持ち直すと1.1580台まで上昇中。

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22:00     USD 3月 S&Pケースシラー住宅価格(20都市)=前年比6.8%(予想6.5% 前回6.8%) 予想を上回る

23:00     USD 5月 CB消費者信頼感指数=128.0(予想128.0 前回128.7→125.6 予想と変わらず

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【欧州】
イタリア国債利回り急上昇=2年債利回りは1.358一時2.441%まで上昇し、一日で1992年以来の大幅な上昇になる見込み。10年債利回りは0.186→0.345%まで急上昇。

ムーディーズ=イタリアの次期政権が財政政策で公的債務比率を持続可能な低下軌道に乗せることができなければ、同国の格付けを引き下げる方針

ユーロ圏の短期金融市場=ECBが来年6月に10bp)の利上げを行う確率を30%織り込む。

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2018年5月29日(火曜)アジア・欧州市場の動き

2018年5月29日(火曜)アジア・欧州市場の動き

アジア市場は、日本株安+米債利回りは低下とリスク回避の動きへ。結果、為替市場ではドル買いの中で、円買い圧力は強く円はクロスで全面高。

これからの欧米市場では、ECB関係者の発言が多数予定されているが、経済指標の発表は少ない。昨日同様にイタリア、スペインと政局の混迷の度合いが強まるなか、債券は下落し、ポルトガル債も下落し、結局のところEURの弱さが目立つ。そして、3連休明けの英国と米国市場の株・債券市場を見守る動きも。

日経平均株価は-122.60(-0.55%)と弱く、米10年債利回りは、ブラード・セントルイス連銀総裁「FRBは利上げに慎重になるべき」と発言後に2.886%まで下落し、2.894%(-0.035)近辺で推移、昨日に続き弱さが目立っている。

NZDUSDは、NZ政府が細菌「マイコプラズマ・ボギス」で牛を殺処分することを発表。酪農製品の輸出国のNZにとってマイナス要因で、高値0.6949から昨日の安値近辺に並ぶ0.6922まで下落するも、NZD売りの動きは予想外に少ない。

USDJPYは、米朝首脳会談の復活劇=円売りながら、イタリア・スペイン、そして、ポルトガルへと波及する債権売りの流れに、リスク回避の円買いが強まり、円ショートの巻き戻し+テクニカル要因から円を買い戻す動きへ。早朝の109.47を高値に109.00を割り込み109.00を中心として動きから、欧州市場に入りEURUSDの下落=EURJPYの売り圧力にさらに値を下げている。

EURUSDは、何をか言わん! イタリア・大統領の拒否にポピュリズム政権発足はひとまず回避できたが、逆に大統領の弾劾の動きも。スペインはラホイ・スペイン首相の不信任決議案が6月1日採決される見通し。そして、債券売りの圧力はポルトガルにも波及。アジア市場は底堅く推移、欧州市場の序盤に付けた1.1640を高値に1.6000を割り込み続落中。

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2018年5月29日(火曜)昨日28日、海外市場の動き

2018年5月29日(火曜)昨日28日、海外市場の動き

ロンドン・NY市場が休場の週明け月曜日、欧州株は下落、イタリア・スペイン債は売られ利回り上昇、原油価格は下落傾向止まらず、為替相場はドル高を維持。

米朝首脳会談の復活劇のリスク選好の材料にも、イタリアは組閣できず再選挙の動きへ、スペインは首相の不信任決議案の採決へと動き、欧州株は下落、イタリア・スペイン債は売られ利回り上昇。原油価格の下落傾向止まらず、為替相場はEURが続落しドル高傾向を維持。

ただし、トルコ中銀は金融政策の簡素化を発表しTRYは急伸。インドネシア中銀は30日に臨時政策会合を開き通貨防衛で利上げが予想され、ともに通貨は上昇。ZARを含め新興国通貨高へと動いている。

EURUSDは、イタリア・ポピュリズム連立政権の組閣は流れ、米朝首脳会談の復活劇も加わり、先週末からギャップを空け高値でスタート。一時1.1728まで上昇するも続かず、逆にイタリア再選挙の可能性や大衆迎合主義などを掲げる政党が勢力拡大のリスクも。6月1日にスペインは首相の不信任決議案の採決が予定され結果によっては解散選挙の可能性も加わりEUR売りの流れは止まらず。一時1.1608まで下落し売り圧力は止まらず。

USDJPYは、米朝首脳会談の復活劇に先週末からギャップを空け高値で取引が開始され一時109.83まで上昇するも続かず。安全資産のJPYは買われ早朝の取引開始直後の109.83→109.32まで下落、109.60台を戻り高値に、欧州・北米市場では109.30~45の狭いレンジで取引を継続。

ドル高の流れの中で目立ったのは、NZDUSDの上昇で、先週末比+0.42%近くの上昇し、早朝の安値0.6914→0.6959まで一時上昇し0.6940台で推移。AUDNZDはロングの巻き戻しも強く-0.35%近くの下げとなっている。

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【欧州】
マッタレッラ・イタリア大統領=コッタレッリ・元IMF高官を暫定首相に指名し組閣を委ね、再選挙の実施準備を進めるように要請→  大衆迎合主義などを掲げる政党が勢力を一段と拡大させるとの懸念にEUR売りが強まる。

スタージョン・スコットランド自治政府首相=スコットランドが英国から独立しても、ユーロ圏に加わらず。ポンドは現在のスコットランドの通貨でポンドの使用をやめさせるものは何一つない。

ラホイ・スペイン首相の不信任決議案が6月1日採決される見通し=状況次第では解散総選挙につながる可能性が浮上。

イタリア10年債利回り3年ぶりの高水準

【アジア・その他】
トルコ中銀=金融政策の簡素化のプロセスを完了。1週間物レポ金利を政策金利とし、現在の後期流動性窓口金利と同水準の16.5%とする。翌日物借入金利は1週間物レポ金利を150bp下回る水準、翌日物貸出金利は1週間物レポ金利を150bp上回る水準となる。→ この措置によりUSDTRYは-2.5%近く大幅下落しTRY買いが強まる

ペリー・インドネシア中銀総裁=6月30日に予定外の政策会合を開き、通貨防衛で政策金利0.25%の利上げを予想→ この報道にUSDIDRは-0.9%近く下落しIDRが上昇

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2018/05/28

2018年5月28日(月曜)欧州市場の動き(午後11時頃)

2018年5月28日(月曜)欧州市場の動き(午後11時頃)

ロンドン・NY市場が休場で本来は抜け殻的な相場展開となるも、イタリア大統領はコッタレ・元IMF高官を暫定首相に指名し組閣を命じるも、「五つ星」運動は大統領を弾劾する提案を検討しているとの報道にEUR売りが止まらず。

欧州株は弱く(除くFTSE100 )、東南アジア市場の株価は大半が下落。原油価格(WTI)は減産合意の解除期待に66.42と売り圧力は止まらず。

安全資産JPYは買われ、USDJPYは約-0.05%と前週末より若干ながら低下、日中では早朝の取引開始直後の109.75→109.23までと約-0.4%の円高となりリスク回避の流れへ。

一方、、トルコ中銀は金融政策の簡素化を発表しTRYは急伸。インドネシア中銀は6月30日に臨時政策会合を開き通貨防衛で利上げが予想され、ともに通貨は上昇。ZARを含め新興国通貨高へと動いている。

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【北米】
トランプ大統領=連邦政府職員の免職や労働組合に対する締め付けを容易にすることを狙った3件の大統領令に署名

カナダ財政収支は赤字額が縮小=2017/18年度(4─3月)の財政収支は161.9億カナダドル(前年度-218.5億カナダドル)から縮小。

【欧州】
イタリアの次期首相候補に指名コンテ氏=マッタレッラ大統領と会談し、EU懐疑派のサボナ元産業相の入閣に対し、大統領が反対し組閣はできず→ 一時これを好感しイタリア資産が買われEUR買いの材料となるも、「五つ星」運動は大統領を弾劾する提案を検討していると表明し逆にEUR売りの材料となる。

マッタレッラ・イタリア大統領=「経済相以外の閣僚はOKだった。経済相のポストはすぐに信用や警告のメッセージとなって市場に影響を与える

マッタレッラ・イタリア大統領=コッタレ・元IMF高官を暫定首相に指名し組閣を命じる→ 
スタージョン・スコットランド自治政府首相=スコットランドが英国から独立しても、ユーロ圏に加わらず。ポンドは現在のスコットランドの通貨でポンドの使用をやめさせるものは何一つない。

【アジア・その他】
トルコ中銀=金融政策の簡素化のプロセスを完了。1週間物レポ金利を政策金利とし、現在の後期流動性窓口金利と同水準の16.5%とする。翌日物借入金利は1週間物レポ金利を150bp下回る水準、翌日物貸出金利は1週間物レポ金利を150bp上回る水準となる。→ この措置によりUSDTRYは-2.4%近く大幅下落しTRY買いが強まる

ペリー・インドネシア中銀総裁=6月30日に予定外の政策会合を開き、通貨防衛で政策金利0.25%の利上げを予想→ この報道にUSDIDRは-0.9%近く下落しIDRが上昇

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2018年5月28日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年5月28日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

英米市場が休場で、経済指標の発表やイベントの予定はないが、米朝首脳会談の復活など、逆に先週・週末から引きずる多くの不透明・不安材料が混在。

通常は動くことは期待できない今日の月曜日ながら、何が引き金となり相場が動くのか予想できず。

◎2度目の南北首脳会談を経て、米朝首脳会談復活へ。
◎イタリア大統領、サボナ氏の経済相認めず、次期首相に指名されたコンテ氏組閣は流れ一時的ポジティブ感が強まるも、結局は何の解決にもならず。
◎スペイン・ラホイ首相の元側近が与党国民党内の汚職事件で有罪判決を受け、ラホイ首相の不信任決議への動きに政治的混迷が強まる。
◎サウジとロシアは協調減産の緩和を協議に原油価格下落
◎米国のイラク核合意からの離脱に伴う中東の地政学的リスク
◎米自動車輸入関税の増額2.5→25%へ、内外が反発し貿易戦争のリスク
◎米中通商協議、中国は食品や化粧品など一部の消費者向け製品の輸入関税を早ければ7月1日から引き下げる
◎新興国通貨安、トルコやアルゼンチン通貨は下落し通貨防衛に動く、新興国通貨安、

日経平均株価は高値でスタートした後、一時前日を割り込むも終盤にかけ小幅高で、+30.30(+0.13%)で終了。原油価格(WTI)は66.62(-1.86%)と今日を含めると、72.83をピークに一時67.88ドルと5日続落で5ドル近く下げている。

USDJPYは、ロンドン・NY市場が休場で動きにくい中で、週末の米朝首脳会台の復活劇に、前週末終値109.30台からギャップを開け上昇からスタート。一時109.83まで上昇するも、いつものパターンでトランプ大統領の豹変の可能性や、他のリスク回避の材料となるイタリア、スペインの政局の不安、中東の地政学的リスク、米国の貿易戦争のリスク、新興国通貨安と、リスク回避のヘッジとして忘れ去ることもできず。結局は109.32~83のレンジで推移。

EURUSDは、週末の米朝首脳会台の復活劇はさることながら、イタリア大統領が意地を見せたのかサボナ氏の経済相を認めず、このこと自体はポジティブで、先週末の1.1650近辺からギャップを開け取引が開始され一時1.1730近くまで上昇。ただし、期待通りの組閣が決定したことではなく、引き続きリスクを伴い、スペインのラホイ首相への不信任決議とでもなれば精神的にEUR相場に影響を与えかねないこともあり、伸び悩み引き続き下値リスクは強い。

GBPUSDも然り。弱い経済指標が続き、BOEの早期利上げ期待は消え失せ、メイ政権はブレグジットへ向けた政治的駆け引きもうまくできず。早朝をボトムにアジア市場は1.3341まで上昇するも続かず、引き続き下値リスクは強い。

逆に、AUDUSDとNZDUSDは、個別の悪材料は乏しく、クロスで買いが先行し底堅く推移。USDCADは原油価格の続落に強さがみられず、CAD売り圧力は止まらず。

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2018/05/27

今週の為替相場を考える(5月28日~6月1日)

今週の為替相場を考える(5月28日~6月1日)

先週は米朝首脳会談の「突然の中止劇」に米債利回りは下落し株も軟調に推移していたが、週末に2度目の南北首脳会談が突然開かれ、米朝首脳会談の開催は二転三転し、結局は6月12日にシンガポールで開催される可能性が復活している。

この動きだけを見ても英米が3連休の休日となる月曜日の為替相場への影響が少なからずあり、リスク回避の巻き戻しによる相場の変化が予測できる。JPY+CHF売り+USD買い。

しかしながら、世界情勢の変化に相場は上下いずれの方向にも動きや安く注意が必要なことに変わりなく、イタリア・ポピュリズミ連立政権の影響は? イラン問題は? 米中貿易問題? 米国のイラン核合意から撤退とのイラン情勢は? トルコ・アルゼンチンは通貨防衛の利上げ実施、新興国通貨の動きなど、材料は豊富過ぎる。

イタリアでポピュリズミ連立政権が樹立し首相に政治経験の無いコンテ氏が選ばれ経済相候補にEU・ユーロ懐疑派の「サボナ氏」が有力とみられ現状ではEUR売り材料に使われやすい。スペインでもラホイ首相の元側近が与党国民党内の汚職事件で有罪判決を受け不信任動議準備へと動きの動きへを注目する必要があり、共にEUR相場にとって重要な材料となっている。(その分、ショートが溜まりやすいことになるが)

米中通商協議はムニューシン米財務長官が「中国との通商協議はとても大きな進展が見られた」とあり、中国外務省報道官も「中国は米国との貿易摩擦を望んでいない。米中は関税措置を保留する一方、広範な貿易協定に取り組むことで合意」とあり、中国財務省は自動車の輸入関税を25→15%へ引き下げることを決定しているが、いまだに核心部分が見えてこない。

先週初めにムニューシン財務長官の「長期的には強いドルは米国にとって有益」と発言、クドローNEC委員長の「強いドルは投資を呼び込む」と発言するなど、特に意味がないのかもしれないが気になって仕方がない。

ポンペオ米国務長官はイランに対する厳しい対応を表明し「イランが核プログラムの放棄やシリア内戦からの撤退を含む米国の要求を受け入れなければ、米国は同国に対し「史上最強」の制裁措置を導入する可能性」を指摘。

今週は、主な材料でも触れているが、金融政策・経済指標でも重要案件が多く、相場変動の材料には事欠かない。米雇用統計は? 米GDPは? 米個人消費は? カナダGDPは? カナダ中銀の金融政策は? と、材料は豊富なだけに相場の上下変動のリスクは高い。


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USDJPY (予想レンジ 109.20~110.20)

Weeklyベースで相場の変動を見ると、3月30日の週から転換した円安相場は8週続伸後、先週は大陰線で相場転換の可能性も示唆。下値のポイントは108.50、109.00、上値のポイント200SMA=110.18と110.50となっている。

先週は突然の米朝首脳会台中止報道によるリスク回避の流れにも109.00を大きく割り込む事もなく、その後は109.50台を高値とするややビットアップした動きから、終了間際109.50台→109.30台への下落。週末リスクを意図した円買いの動きと思われ、米朝首脳会談の復活劇の可能性にどこまで円売りが進むことができるかをまず注目したい。

ただし、米朝首脳会談開催までのプロセスや、他のリスク材料も多く存在することでテクニカル要因だけで判断することもできず、ドル円の買い戻しも限定的となる可能性も。

CFTCのIMM通貨先物ポジションから 【円】前週+3,680→-2,767(-6,447)
4月3日に2016年11月29日から70週続いた円安(ネットショート)から歴史的な変化をするも、ロング→ショートと短期間で入れ替わり、リスクヘッジ通貨として選好され、ドル高の流れの中でもネットショートは少ない。また、市場参加者のセンチメントは円ブル派と円ベア派に相変わらず分かれている

USDJPYオプション 25delta Risk Reversal(金曜 21:30時)前週比
1W=-0.25→-0.75、 1M=-0.35→1.02、 3M、6M、9M、12Mも総じてドルプット・円コールが急拡大し前週までの動きから急変し、円先高期待感が強まっている。


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EURUSD(予想レンジ1.1550~1.1700)

Weeklyベースで相場の変動を見ると、約13週続いた1.2150~1.2550のレンジ相場は4月20日週から6週続落中。今後は、昨年11月中旬から続伸したスタート地点の1.1550~00が大きなポイントに。下値の1.1500はマジの線。それと、上昇・下降時の急変動を伴ったポイントとなる1.2100の上値は遠くにあり気にする必要性はないが重要に。

イタリアのポピュリズム連立政権の樹立とスペイン与党の汚職事件も加わり底値を割り込む動きとなり、EURブル派は失望感を強めているが、直近の経済指標はやや持ち直し感も、昨年11月の上昇スタート地点の1.15台後半に手が届く水準まで続落したこともあり、この水準から一方的な下落も考えにくいのでは。ただし、下抜けしたらギブアップ。

CFTCのIMM通貨先物ポジションから 【ユーロ】前週+115,114→109,744(-5,370)
2017年5月9日から54週間ユーロのロングを維持し、相変わらずNO.1のロングポジションを維持してはいるが、4月17日をピークに5週連続の減少し、ネット・ロングは今年に入り最低水準。ECBの早期緩和縮小期待も消え、イタリアの政局不安に加え直近ではスペインもやや不安材料で、EURの弱さが目立つ。

EURUSDオプション 25delta Risk Reversal(金曜 21:30時)前週比
1W=-0.70→-0.50、 1M=-0.55→0.60、 3M=-0.40→-0.60、6M-0.15→-0.55、、9M、12MもEURコールからプットへと変化、EUR売りを意識した動きとなっている。


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GBPUSD(予想レンジ1.3180~1.3500)

Weeklyベースで相場の変動を見ると、4月20日の週からの続落傾向が続き。昨年12月下旬から続伸したスタート地点の1.3300で下げ止まっている。この水準で下げ止まる可能性を意識しながらも、先週末のNY市場の終盤にかけてこれを割り込んで終了しており今週の動きを見極めたい。下値の1.3000はマジの線で、一方5月11日週、18日週と2度も1.3600を高値に上値を抑えられており、この水準を上抜けして反発するまでは相場の変化に自信は持てず。

メイ政権内での対立は変わりないが、ソフト・ブレグジットの可能性はより高い。最近の英国発の経済指標も強弱が混在し弱い数字ばかりではなくなっており、そろそろボトムアウトの期待を持ちたいが、米国側の材料に振り回せれる状況で、引き続き投資家の一部や投機筋でもGPBロングを維持している動きもあり、下値リスクに関して予断を許さず。

CFTCのIMM通貨先物ポジションから 【ポンド】前週+5,621→5,701(80)
2017年11月28日から25週間ポンドのロングをなんとか維持。先週は前週比で4週減少の後、ドル高センチメントの中で僅かながらロングへ変化。特にポンドの買い材料は見当たらないがGBPUSDの下落は止められず。

GBPUSDオプション 25delta Risk Reversal(金曜 21:30時)前週比
1W=-0.23→-0.28、 1M=-0.34→-0.39、3M=-0.43→-0.48とGBPプットが拡大し、、長いところも変化ポンドプットが拡大気味で弱さが目立っている。

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