2020/05/24

今週の為替相場を考える(5月25~29日)

今週の為替相場を考える(5月25~29日)

新型コロナウイルスをめぐる動きでは、ロシア、中南米、一部のアフリカ諸国を除けば、感染は抑制された動きとなり、早くも規制緩和や解除へと動いている。もちろん感染の第2派、第3派は覚悟の上。最近では相場変動のテーマにならず。

各国中銀は緩和策を継続か、BOEやRBNZのように、マイナス金利が期待され、ひょっとしたらECBも!との期待感も消えず。一方のFRBはその可能性は現時点で少ないのでは? 

今週の主な材料でも書いたが、 今週のメインテーマは全人代で中国は香港に国家安全法を導入するのか? 結論は5月28日に出そうだが、それによって米中通商問題も大きな影響を受けることは間違いなく株式相場へも影響する。結局のところはっきりするまで、現状維持か全体的にリスク回避の動きを継続しそうなムードが強い。


USDJPYは、どうも動きに主体性がないとでもいうのか107.00~108.00のレンジで膠着状態。USDと同方向を歩みながらも、リスク回避のJPYとしてはどうも円高方向への圧力は弱い。クジラが外債投資を拡大させていることが要因なのかもしれないが、ポートフォリオとして円が選好されなくなっている可能性もあり、円高を予想するも期待度はやや低下。今週のUSDJPYは中国の全人代で香港への国家安全法の導入を受けた、米中間の通商問題を含めた緊張度合いで変わってくるが、106.50~108.50のレンジを抜け出すことはなさそう。。

GBPUSDは、英国はコロナウイルス問題や年末期限の離脱に向けた協議で難航し、BOEがマイナス金利を採択するのではとの懸念も強くGBP買い材料に乏しい。直近では1.21~1.23のレンジの動きを継続しているが、今週もこのレンジを抜け出すことはなさそうだが、下値圧力は気になる。

EURUSDは、EUはロックダウンの部分的解除や全面解除の動きが強まり景況感はボトムアウトしているが、イタリアを主に経済封鎖による経済疲弊は激しく次回のECB理事会ではQEの拡大は既成事実。総額7500億ユーロのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)で何とか生き延びてはいる。5月27日(水)欧州委の融資と交付金による1兆ユーロ超の新型コロナウイルス復興計画発表を注目しながら、1.0850~1.1000のレンジを抜け出すまでは、このレンジ内での取引へ。

AUDUSDは、豪州はいち早くコロナウイルス感染の予防に成功するも、米中の対立の影響や、コロナ問題に対する中国批判に対し中国は豪州からの農業製品等の輸入規制の動きもあり、ネガティブ材料は消えず。ただ、豪ドルのヘッジコストは17年ぶりの低水準で投資魅力が高まっていると記事があったが10年債利回りも0.9%近くにあり、AUD相場が下げ止まればこの点では魅力的なのかも? 0.6400~0.6600、または、0.6500~0.6700のレンジを期待。

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