2018/11/30

2018年11月30日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年11月30日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き


G20サミット、米中首脳会談(1日)、日米、日中の首脳会談も予定されている。トランプし曰く「G20deha重要な会談が予定されており、非常に生産性のあるものになるだろう」と。

米中の当局者は数週間に渡り、米中貿易戦争の停戦で協議を重ねてきたいとの報道もある。トランプ氏だけに何がくちから飛び出すか不明ながら、クリスマス休暇入りのこの時期では貿易戦争の休戦条約が締結されてもおかしくない。(個人的にはこの可能性が高いと思っているが)

休戦条約の内容にもよると思うが、とりあえずは関係なく、市場は停戦=円売り(AUD+NZD)の買いと株価の上昇とで反応すると思われる。仮にあったとすれば週末の中での合意だけに3日(月曜)のオセアニア市場で相場がすでに急変しており、東京市場にはいって株価の変化と為替の変化が同時に起こることになる。

逆になければ、円高(限定的と思われるが)と株安に動くことになり、どちらに賭けるか、それこそスペキュレーション。

さて、アジア市場は、日経平均株価が後半から終盤にかけ+88.468(+0.40%)と上昇、中国株も一時の下落から終盤にかけて反発。上海総合は+20.745(+0.81%)の上昇へ。逆に欧州株は弱含みで推移。

為替市場は、全体的に動きが緩慢であることは間違いない。USDJPYは113.34~早朝の113.48の狭いレンジで完全に米中首脳会談待ちの相場。

EURUSDは、欧州市場に入り売り傾向が強まっているが、それでも1.1375~00の狭いレンジ。 他の通貨ペアも推して知るべし。イタリアのメッサジェッロ紙は「コンテ首相とトリア経済・財務相が、EUとの合意を目指し財政赤字のGDPを2.0%に引き下げを検討」とあるが、どうなることやら。



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昨日、2018年11月29日(木曜)の終わり値と前日の変化率

昨日、2018年11月29日(木曜)の終わり値と前日の変化率

いよいよ週末の金曜日で、今日30日からG20が始まり、1日には米中首脳会談があり、なにが飛ぼ出すのか? トランプ氏の腹積もり次第。

となると、週末リスクを意識した流れが今日も支配しそうで、ポジションを傾けにくい。外からの米中貿易問題で強気はや弱気はの側近からどのような発言がでるのか? 報道機関は何を報道するのか? まあ、それ次第。

29日、終わってみればGBPUSDの下落が目立っており、EURGBPの上昇を考えれば、ブレグジットリスクも潜在的強く残っているといえる。 円クロスではほぼ、ほぼ、円高に動いているも、特に気にする必要もなさそう。

前日のデータをご覧ください。

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2018年11月30日(金曜)29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2018年11月30日(金曜)29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

為替相場は米中首脳会談を12月1日に控えニュースは豊富で駆け引きもあり、通貨間の動きは強弱混在で、FOMC議事録の反応は一時的で動けず。

米国市場に入り中国や資源関連に敏感はAUDとNZDは弱く、EUR+GBPの動きは緩慢、USDJPYは113.20~55のレンジ。ダウは終盤にかけて上昇、米10年債利回りはボトムから回復するも前日比では低下、原油価格は上昇。

米中首脳会談を12月1日と直前に控えニュースは豊富。①トランプ米氏は「通商面で中国と何かを行える状況に近づいているが、私がそれを望んでいるかどうかは分からない、交渉の妥結にはオープン(ロイター)」。②対中強硬派のナバロ氏が同席との報道や、「米中は緊張緩和に向け合意を模索(ダウジョーンズ)」、③「中国の経済政策で新たな協議と引き替えに、米国は追加関税の発動を来春まで見送ることを目指すも、合意に到達は不明(WSJ紙)」

FOMC議事録(11月8日分)=追加利上げが「かなり早期」に正当化される可能性が高い」との見解でおおむね一致。また「利上げの打ち止め時期やその伝達方法」を巡って議論が始まった。リスク要因として「金融状況の逼迫や海外情勢、金利動向に敏感なセクターの減速兆候」などを指摘。

USDJPYは、米中首脳会談で何が飛び出すか予測できず113円台前半で動きは緩慢。アジア市場早朝の113.69を高値に、中国株安や米中首脳会談のリスク回避に向けた円ショートの巻き戻しが強く113.20近くまで下落。米株は軟調からスタート、FOMC議事録直後は一時113.55まで上昇するも、大枠で113.20~50のレンジで推移。

EURUSDは、前日のパウエル議長のハト派発言の流れは変わらないものの、米中首脳会談を控え動きは鈍い。FOMC議事録直後でも動けず、1.1349~1.1402の約50ポイントの狭いレンジで推移。EURJPYは、早朝の129.20台をトップに欧州市場に入り128.68、米国市場の終盤には129.20台と結局は元の水準に逆戻り。

GBPUSDは、ブレグジットをめぐるリスクはぬぐい切れず、12月11日の下院で採決の目途が見えてくるまで本筋は見えず。欧州市場の序盤には、バルニエEU主席交渉官が「今示されている案が唯一取引可能な案」といい、メイ英首相は「議会が政府を打ち負かすことがあれば、合意なき離脱への準備が必要」と発言し、GBPUSDはアジア市場の1.2849をトップに、欧州市場の序盤は、1.2830台→1.2750台へ急落。米国市場に入り、FOMC議事録後も大きな変化は見られず、1.2755~00のレンジで推移。

GBPJPYは早朝の145.80台をとトップに欧州市場の序盤まで145.30台まで緩やかに下落。欧州市場に入りGBPUSDの急落の影響に144.52で急落し、144.50台~80台のレンジへ。米国市場に入り株価の反発に円売りが強まると145.10台を回復、引き続き戻り売りの流れが続いている。

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22:30    USD 10月 個人所得=前月比0.5%(予想0.4% 前回0.2%)、個人支出=前月比0.6%(予想0.4% 前回0.4→0.2%)、PCE価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.1%)、前年比2.0%(予想2.1% 前回2.0%)、コアPCE価格指数=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.8%(予想1.9% 前回2.0→1.9%)→個人所得と個人支出は予想を上回るが、前回が下方修正され、価格指数は予想に届かず。

22:30    USD 週間新規失業保険申請件数=23.4万件(予想22.0万件 前回22.4万件)→ 予想を上回り弱い
22:30    CAD 第3四半期 経常収支=-103.4億カナダドル(予想-120.0 前回-158.8→-166.8億カナダドル)

0:00    USD 10月 中古住宅販売成約指数=前月比-2.6%(0.5%予想 前回0.5→0.7%)、前年比-4.6%(予想-2.8% 前回-3.4→-3.3%)→ 予想外の悪化

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2018/11/29

2018年11月29日(木曜)欧州・米国市場の序盤

2018年11月29日(木曜)欧州・米国市場の序盤

パウエル議長のハト派発言に揺れた昨日と流れは変わり、米中首脳会談待ちながら、再びブレグジット&イタリア予算案のネタに相場が動く一方、米中自動車問題が再燃。

ライトハイザーUSTR代表は中国からの自動車輸入の税率を27.5→40%に拡大することを検討と、米中首脳会談前に中国をけん制。いずれにしても、これからの米金利と米株の動き、FOMC議事録、ボストン連銀主催の会議で連銀総裁らの発言待ち。

欧州市場の序盤には、バルニエEU主席交渉官が「今示されている案が唯一取引可能な案」といい、メイ英首相は「議会が政府を打ち負かすことがあれば、合意なき離脱への準備が必要」と発言し、GBPUSDはアジア市場の1.2849をトップに、欧州市場の序盤は、1.2830台→1.2750台へ急落。

デギンドスECB副総裁は「イタリア成長は他のユーロ加盟国を下回っている」、イタリア民主統一党(DUP)フォスター党首は「首相案が議会を通過しないのは明らか」と否定的。ロシアはクリミア半島に新型地代空ミサイルシステムを配備ときな臭い動きも気にある。EURUSDは1.1398をトップに、欧州市場の序盤にはGBPUSDの下げにつられ1.1390台→一時1.1349まで下落。

USDJPYは、中国株安や米中首脳会談のリスク回避に円ショートの巻き戻しが強く、米株は軟調からスタート、113.20~42のレンジで推移し、これからの米金利と米株の動き、FOMC議事録、ボストン連銀主催の会議での連銀総裁らの発言待ち。

欧州の経済信頼感は109.51(予想109.1前回109.7)と,
前回を下回るも予想より強く、独CPIは前年比2.3%(予想2.4%前回2.5%)と弱いが、EURUSD相場は上昇中だったこともありEUR売りは予想外に伸びず。個人所得と個人支出は予想を上回るが、前回が下方修正され、価格指数は予想に届かずドル買いからドル売りへと流れは変化。米新規失業保険の申請者や予想を上回り(悪化)へ。

2018年11月29日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年11月29日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

前日にパウエル氏のハト派発言を受けた米株大幅高の流れも、日米首脳会談を二日後に控え中国株は弱くアジア市場は踊らず、日本株高も限定的。一方、米債利回りは続落し、ドル売り傾向に変化は見られず。原油価格は伸びきれず前日とほぼ同水準。

ただし、G20(12月1日)の米中首脳会談の予期せぬリスクは顕在で相場の急変リスクを絶えず意識せざるを得ない状態に変わりない。

つい最近まで為替相場をリードしていた、ブレグジットやイタリア予算案を巡るポンド・ユーロ売り相場は今のところ一変し強気(別にリスクが解消したわけではないが!)。

今日、米国の経済指標では、個人所得と個人消費の発表や、中古住宅販売成約を注目するも、なんといってもメインは22:30時からパウエルFRB議長講演で、昨日のサプライズがさらに肯定されるのか、否定されるのか注目! もちろん否定された場合のインパクトはより大きいと思うが、さらなるハト派発言でも相場変動が期待できる。

明日未明の午前4時には、FOMC議事録があり今回のタイミングから大きな変化は期待できそうにないが、同時刻にボストン連銀主催の会議に「エバンス・シカゴ連銀総裁、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁」らが参加することもあり、発言内容に注意。

USDJPYは、早朝の113.69を高値に日本株が大幅高からスタートするも、円売り圧力は予想外に弱く上値が重い展開の中、中国株が弱く、日経平均株価も上昇幅を大きく縮め円高へと変化。欧州市場の序盤では113.20台まで続落中。

EURUSDは、1.1363→1.1390まで上昇。前日のパウエルFRB議長のハト派発言時の1.1280台から100ポイント近く上昇し高値圏で推移中。

その他の通貨お押しなべてドル売りが続き、
GBPUSDは1.2819→1.2850へ、AUDUSD0.7295⇒0.7320へ、
NZDUSD0.6838→0.6870台へ、


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昨日、2018年11月28日(水曜)の終わり値と前日の変化率

昨日、2018年11月28日(水曜)の終わり値と前日の変化率

パウエル・サプライズ! はどこまで本音なのでしょうか? 

ともかく、トランプ大統領の政策とは別に、今後の米利上げの減速を意識せざるを得ず。 

株価急騰に、リスク選好の通貨が急騰! AUDUSD+NZDUSDは1.1%台の上昇、AUDJPY+NZDJPYも1%超の上昇と、ちょっとやり過ぎ感はあるものの、押し目買に変化した可能性を意識しながら、12月1日の米中首脳会談で何が飛び出すか? そのリスクを相互に考えたポジションが必要となっています。

ともかく、米株高、新興国と中国の株高の流れに、円高がどこまで進むのか限界があるように思えてなりません。

別途グラフをご覧ください。

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2018年11月29日(木曜)28日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2018年11月29日(木曜)28日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

パウエル議長の発言で相場は急変! 

米株は急騰、ダウは500ドル・2%超の上昇。ドルは全面安で、AUDUSD+NZDUSDは1.2%台の上昇、EURUSD+GBPUSDも0.7%近くの上昇。USDJPYは米国市場114.03→113.44まで一時急落するも前日比では株価の急騰もあり0.2%程度の円高にとどまり、円クロスではもちろん0.5~1.0%近い円安!

パウエル議長の「FFレートは中立金利をわずかに下回る」と発言、10月のコメントからの変化に、市場はFRBの早期利上げ停止やより緩やかな利上げを意識。米株急騰、ドル急落。トランプ大統領は「GMのリストラと北米事業の再編策を受け、自動車関税の導入を検討」の材料もとりあえず脇役に。

USDJPYは、アジア・欧州市場の113.70台をボトムに、欧州市場の後半から米国市場に入り、米GDP改定値の前年比は予想通りながら、個人消費は予想外に弱く、米新築住宅販売件数が予想を大幅に下回るも前回分が大きく上方修正され動きにくい状況となった。株高の動きもあり円売りが強まり一時114.038まで上昇し、114円を挟み売り買いが交錯する中、パウエル議長講演の発言にFRBの政策変化の可能性を意識、米株は急騰、ドルは全面安に、USDJPYも113.97→113.44まで10分間で113.44まで急落。これをボトムに27日の安値では押し目買いオーダーも厚く、クロスでの円売りもあり113.70台まで値を戻すも、結局は大枠113.45~60のレンジで推移中。

EURUSDは、アジア・欧州市場の1.1260台をボトムに、イタリア主要閣僚が予算案で協議するなか、予算案をめぐりトリア・イタリア経済財務相、ディマイオ、サルビーニ副首相からのポジティブな発言や、ドムブロフスキス欧州副委員長のネガティブ発言などが交錯する中で、1.1267~1.1301のレンジで平穏な流れが続いていた。パウエル議長講演の発言にFRBの政策変化の可能性を意識、1.1280台→時間をかけながら一時1.1387まで上昇し、高値圏で推移中。

GBPUSDは、カーニーBOE総裁=英国が秩序のない形で離脱した場合、英経済が大打撃を受けると警告。英政府分析=EU離脱のシナリオを検討するも、どのシナリオでも、英経済はEUにとどまるより悪い状況となると認める、メイ英首相のチームは「EU首脳会議で正式決定した合意内容の修正を試みる議員の動きに対して、封じ込めを断念し戦術を撤回」など、ネガティブ材料が目立つ中で目先の悪材料の出尽くしなのか、合意案の承認を巡る採決「12月11日午後7時(日本時間12日午前4時)」の期待感なのか不明ながら、欧州市場の常磐1.2733をボトムに一時1.2806まで上昇。米国市場に入り1.2743まで値を下げるも、パウエル議長講演の発言にFRBの政策変化の可能性を意識し急伸、米国市場の終盤にかけて1.2847まで続伸。1.2840近辺での取引が続いている。


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パウエルFRB議長講演=金利は歴史的な基準ではなお低く、依然として経済に対して中立な水準を巡る幅広い推計値をわずかに下回る。政策金利が景気を助長や抑制もしない「中立金利」に近いとし、利上げの停止時期を慎重に見極める考えも示したことで、ドル急落し米株は急騰、米金利は小幅低下。

パウエルFRB議長講演=強固な成長と低失業率、2%近辺のインフレ率が続くと予測していると表明。一方、最も注意深くつくった予測であっても、時に現実は全く異なるものになるとも語り、予測を巡るリスク要因を注意深く監視していく考えを強調した。

パウエルFRB議長講演=現在の米株価はPER(株価収益率)の長期的な水準と「おおむね一致している」と評価し、株式市場の状況は「危険なほど過剰だとは思っていない。

トランプ大統領=GMのリストラと北米事業の再編策を受け、大統領には大きな権限があるとし、自動車関税の導入を検討。輸入車に25%の関税を課せば「米国内での自動車生産の促進につながる」とし、「GMはオハイオ、ミシガン、メリーランド各州の工場を閉鎖しないだろう」とツイート。

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2018/11/28

2018年11月28日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年11月28日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

中国株高、欧州株高、ダウ先物は約0.6%近く上昇へ。為替相場は、主要通貨では大きな変化は見られないが、USDCADが1.3340台と0.3%近くの上昇、GBPUSDは一時1.2800の大台と0.28%ちかく上昇と相反する動きへ。

米GDP改定値は前期比年利3.5%と予想通りながら、個人消費は3.6%お予想3.9%、前回4.0%から予想外に低下。為替市場の焦点は、引き続きブレグジットとイタリア予算案に関連する動き。

英国はブレグジットを巡り英議会で12月11日に採決が予定されているが、メイ首相は「反対派の封じ込めを断念し戦術を撤回」との報道など流れている。一方、イタリア予算案をめぐり今日28日の午後に主要閣僚が協議と今後の動きを左右する可能性がある。

USDJPYは、欧州市場に入り一時113.72まで下落するも、逆に株式市場の上昇もあり113.90台と、アジア市場の高値を上回る動きが続いている。

GBPUSDは、アジア市場の大枠で1.2730~60の狭いレンジから、欧州市場に入ると1.2806まで続伸。米国市場に入ると上値が重くなりながらも、1.2770台で推移中。

昨日、2018年11月27日(火曜)の終わり値と前日の変化率

昨日、2018年11月27日(火曜)の終わり値と前日の変化率

ご覧の通り、ドル全面高の流れの中で、NZDUSDの+0.3%の上昇が吐出しています。逆に、GBPUSDは-0.47%とポンド安、USDCADは+0.34%とカナダドル安と、2極化しています。

一方、円はクロスで通貨間により異なり、USDJPYも+0.20%と円安で、G20の米中首脳会談のネガティブ材料(自動車税や、中国の課税強化など)にも、米株高の影響なのか円買いの反応は鈍く、円の弱さもきになります。
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2018年11月28日(水曜)27日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2018年11月28日(水曜)27日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

G20の米中首脳会談を前にして雑音が多数。トランプ氏はリストラと工場閉鎖したGMにプレッシャーも。相場の変動要因のブレグジット、イタリア予算もとりあえず小康状態で、米中首脳会談が焦点に。米株はなんとか上昇、米金利と原油価格は前日と同水準近くで推移。

為替相場は、クラリダFRB副議長の斬新的な利上げが適切と強気発言、予想外に強い米CB消費者信頼感指数もあり、米国市場に入りドル買いの流れが強まる。

前日比でみるとNZDUSDの上昇(ポジション調整以外に材料は見当たらず+0.3%台)、GBPUSDの下落(英議会が承認しないリスクに-0.6%近く)と変動が目立ち、結果論としてGBPNZDは0.9%弱の下落へ。

トランプ氏は米中首脳会談を前にして、自動車関税の可能性や、2,000億ドルの中国製品の関税を25%に引き上げの可能性を報道。クドローNEC委員長は「会談の成果に期待する一方で追加関税の用意も」と発言。結果を見るまでは判断できず、相場変動は以外にも穏やか。

ダウは一時230近い下げから反発し上昇へ、米10年債利回りは上下変動しながらも前日と同水準の3.059%近辺で推移。原油価格(WTI)は一時50.30まで下落するも値を戻し前日と同水準の51.70近辺で推移。

GMが1万人を超える人員削減や工場閉鎖のリストラ策を発表したことに対して、トランプ大統領は「電気自動車を含む、GMへのすべての情勢廃止を検討」、クドローNEC委員長は「GMの人員削減は大いなる失望で、さらなるアナウンスがあるかもしれない」と発言。→ GM株は上昇から下落へ。

USDJPYは、アジア市場の113.42をボトムに欧州市場は113.50をボトムに、113.50~65のレンジ、米国市場に入り、米中首脳会談を前にしたネガティブ材料とポジティブ材料が混在する中で、強い米CB消費者信頼感指数やクラリダFRB副議長の強気発言もあり、米国市場に入ると113.84まで上昇。トランプ大統領は2000億ドルの中国製品に対する関税を10%→25%に引き上げる見通しや、自動車関税の可能性に円売りも弱まり、113.70~85のレンジで推移と、予想外に底堅い。

EURUSDは、アジア市場の1.1344、欧州市場の1.1337を高値に底値を切り下げ下落傾向は止まらず。米国市場に入り、大きなポイントとなった1.1300の壁を割り込み1.1278まで続落。戻り高値は1.1303と限定的で1.1300が大きな分岐点になっている。

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2018/11/27

2018年11月27日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年11月27日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

相場の変動要因は、ブレグジット、イタリア予算、米中首脳会談、米株・米金利の動向で変わらず。欧州市場の序盤では、米中首脳が合意に達したとの報道に直後ドルは急落するも、信憑性に疑問を持たれ直ぐに元の水準に逆戻り。

欧州株は弱含みで推移、ユーロストックス50は-0.3%台で推移、ダウ先物は弱く-0.4%近辺で推移。ただし、USDJPYは113.50超えで推移し円安傾向を抜け出せず。

為替相場は、NZDUSDとAUDUSDの上昇が目立っている。ポジション調整なのか米中首脳会談の成果を期待してなのか? 特に積極的に買い上げる材料は見当たらないが、テクニカルではブル。

逆に、GBPUSDは欧州市場の序盤で値を下げ売り圧力は止まらず。日本時間明日午前1時半に、カーニーBOE総裁はストレステストの結果とブレグジットの経済分析を公表する予定で注目。ブレグジットで英下院は12月11日に採決とあるも、何が飛び出すかわからず。最終結果が判明するまでの雑音にポンド相場が上下変動するリスクは変わらず。

EURUSDはイタリア予算案でイタリア発の楽観的発言が目立つ半面、反対意見も目立し合意ができるかは不明? 欧州委員会とイタリア政府との間でどこに落としどころを見出すことができるのか? 


2018年11月27日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年11月27日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

東京市場の午後3時過ぎから流れは変化。EURUSDとGBPUSDは下落、逆にAUDUSDとNZDUSDは底堅く推移し、円は株高の影響もあり円安傾向が続く。次の市場の関心は米中首脳会談へ!

また、ブルームバーグ社の米中首脳が合意に達したとの報道に直後は円売り、EUR+AUD+NZDの買い(ドル売り)へと急変するも、信憑性に疑問が残り続かず。結局は元の水準に逆戻りして、EURUSDとGBPUSDは続落気味。ただし、煙のないところに火は立たずの例えの通り注意も必要。

日経平均株価は+140.40(+0.64%)へ上昇、中国株は弱含みで推移、上海総合は上昇から終盤にかけ上昇幅を縮め、-1.131(-0.04%)と小幅安。

USDJPYは、株価に連動し113.41~55のレンジから、ブルームバーグ社の米中首脳が合意に達したとの報道に、113.66まで上昇、113.50~55をボトムに底堅い展開が続いている。テクニカル買い圧力が続いているが、米中首脳会談でどちらに振れるかわからない展開の中では積極的に動けず。

GBPUSDは、1.2805~20の狭いレンジ相場から、午後3時過ぎには前日の安値1.2796を割り込み売りがスタート。1.2760近辺でブルームバーグ社の米中首脳が合意に達したとの報道に1.2780台まで値を戻す直ぐに売りが再開し、1.2740台で推移中。12月11日のEU首脳が承認したEU離脱協定案の下院採決に向け、上下変動は止まりそうにない。

EURUSDは、早朝の1.1320台をボトムに、大枠で1.1328~44の狭いレンジで推移。午後3時から流れは変化、前日の安値1.1320台を割り込み1.1310台まで下落。ブルームバーグ社の米中首脳が合意に達したとの報道に直後は1.1340台まで急伸するも続かず。欧州市場の序盤では逆に、底値を試す動きを継続中。

今日の海外市場では、クラリダFRB副議長発言、ボスティック・アトランタ連銀総裁、エバンズ・シカゴ連銀総裁、ジョージ・カンザスシティ連銀総裁、パネルディスカッションを注目。経済指標では米住宅価格指数とCB消費者信頼感指数を注目。

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2018年11月26日(月曜)の終わり値と先週末23日の変化率

2018年11月26日(月曜)の終わり値と先週末23日の変化率

別表からもわかるように、USDJPYを含めクロスでも円安がとしゅつしています。要因としてはブレグジット、イタリアの予算案が良い方向に動き始めていることもありますが、米中首脳会談の結果のやや期待感が含まれているように思えてなりません。まあ、とりあえずは、米株高と、米金利の上昇が後押ししていることも間違いなさそうで。今後114円を超えて円安が加速するのでしょうか? それとも、リスク回避の円高に逆戻りするのでしょうか? トランプ氏の発言を待つ以外なさそうです。

別表をご覧下い。

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2018年11月27日(火曜)26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2018年11月27日(火曜)26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

欧州・米株高、米金利上昇、原油価格も上昇。為替相場はアジア・欧州市場のドル売りから米国市場はドル買いへと変化し、結局は大きな変化は見られず。ただし、円だけは全面安。

USDJPYは、株高と米金利の上昇に加え、ブレグジット交渉の進展、イタリア予算案の見直しの可能性が影響。USDJPYは終盤にかけて113.65円と16日の113.70以来の高値水準へ上昇。円は他の主要通貨に対しても0.5%超の下落となっている。引き続き円相場の見通しはブル派対ベア派に分かれているが、30日G20で米中首脳会談の結果でリスクオン・オフの流れが加速する可能性もあり円相場の変動が予想される。

米株一時大幅上昇、ダウは一時387ドル高から上げ幅を縮めるも+300ドル超(+1.3%台)と上昇傾向を維持。S&P500とNASDAQも1.5%~2.0%近くの上昇へ。ブラックフライデーのオンライン販売は前年比23%増、サイバーマンデーの売り上げも好調で
共に過去最高の見通し(アドビ・アナリスティック)

GBPUSDは、EUが緊急首脳会議で、英国のEU離脱案(離脱協定案・政治宣言案)を承認したことを受け、アジア・欧州市場ではドル売りの流れもあり一時1.2864まで上昇。英下院は12月4~11日まで審議し、12月11(火)に合意案の賛否をめぐり投票を実施へ。英議会の動向を考えると波乱が予想され、メイ英首相は「離脱案が議会で否定されれば何が起きるか誰にもわからない」と発言。米国市場では1.2805まで値を下げ元の水準に逆戻り。

EURUSDは、サルビーニ副首相やディマイオ副首相が、赤字削減の修正可能と赤字削減の可能性を含む発言が週末から目立っていたが、政府筋から従来のGDP比2.4%から2.0~2.1%に引き下げる方向で協議と報道される。アジア・欧州市場の序盤までは上昇傾向が続き、欧州株高もあり一時1.1383まで上昇するも伸びは一服。ドラギECB総裁(欧州議会証言)は「最近の経済成長は予想より弱く、大規模な金融緩和が引き続き必要」、逆に「ユーロ圏の経済成長は幾分失速しているものの、大半は正常な動きで刺激策解除に向けたECBの政策軌道に変更はない」と発言。米国市場に入って米金利が上昇する中、ドル買いが強まり終盤にかけては1.1320台と元の水準に逆戻り。

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2018/11/26

2018年11月26日(月)欧州・米国市場所序盤の動き


20181126日(月)欧州・米国市場所序盤の動き

欧州株は上昇、為替相場はアジア市場から続くドル売りの流れは弱まり反発気味で、ドル安水準で推移し、USDJPYを含め円はクロスで全面安。

GBPUSDは、25日に開催した緊急首脳会議で、英国のEU離脱案を正式承認したことを受け、欧州市場に入り1.2858まで上昇しGBP買い傾向を維持。メイ英首相は午前零時半に下院でブレグジットに関する声明を発表とあり、注目している。

EURUSDは、アジア市場の1.1327をボトムに強い欧州株もあり続伸。イタリア政府は予算案をめぐりGDP2.4→2.02.1%に引き下げる方向で協議との報道もあり、欧州市場に入ると1.1384まで上昇。引きつき1.1380台の売り圧力は続く。

USDJPYは、2025年大阪万博開催が決定したこともあり、アジア市場序盤の112.88をボトムに欧州市場の序盤では113.35まで上昇。引き続き113円の大台を維持しながら、米株の動き待ち。

2018年11月26日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年11月26日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

EU25日の臨時首脳会議で、英国のEU離脱条件で正式に合意。

GBPUSDは、市場は先読みしていたのか、英議会の反対を意識しているのか、ポンド買いも予想外に盛り上がらず。GBPUSDは早朝と欧州市場序盤の1.2830を高値に伸びきれず。

メイ英首相は、離脱協定と政治宣言案の議会採決はクリスマスまでにとると表明。英テレグラフ紙は、英議会投票は12月12日を計画と報道、今後の駆け引きでポンド相場が変動するリスクは変わらず。もしも、「英議会も承認したら」と考えるとポンド相場に夢が広がるのだが?

EURUSDは、コンテ・イタリア首相とユンケル欧州委員長は、イタリア予算案について協議し妥協点を模索へ。サルビーニ副首相は2019年財政赤字目標の見直しに寛容な姿勢を示唆ており、サルビーニ、ディマイオ両副首相は26日夜に予算案についてコンテ首相と会談する予定。EURUSDは、アジア市場の1.1320台をボトムに欧州市場の序盤では1.1370台へと上昇。先週末の1.1420台が大きな目標に。

USDJPYは、112.88をボトムに2025年の大阪万博開催の吉報もあり、日経平均株価の上昇に連動した円売りに一時113.29まで上昇するも伸びきれず、大枠113.15~30のレンジで推移。113円台を維持できるか? その可能性を期待したくなる。

トランプ米大統領と習近平中国国家主席は11月30日、12月1日にアルゼンチンで開かれG20サミットで首脳会議を行う。市場参加者による何らかの合意期待度はゼロではない。

今日の欧米市場では、ドラギECB総裁欧州議会で発言や、カーニーBOE総裁の発言を注目したい。

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今週の為替相場を考える(11月26日~30日)

今週の為替相場を考える(11月26日~30日)

米感謝祭・ブラックフライデーも終わりクリスマス商戦に突入し、今週は11月最後の週を迎えます。25日にEU特別首脳会議が、30日にはG20で日米首脳会議と相場にとって非常に重要な会議開催が予定されています。

30日のG20の場で日米首脳が通商問題で話し合いをする予定となっています。可能性は低いと考えていますが何等かの合意をし、米中貿易戦争のリスクにどのような変化をもたらすのでしょうか? 今週金曜日のアルゼンチンの場だけに為替市場がクローズした後にニュースが飛び込んでくるかもしれませんが、その場合には次週の月曜日の相場変動も意識しなければなりません。

さて、今週はブレグジット交渉とイタリア予算案は大詰めを迎えポンドとユーロ相場が今週も動くことは間違いないなさそうです。ただし、最近の傾向としては、主要通貨は各国独自の材料により動きが限定されることが多いように感じられます。

つまり、主役はもちろん米国発の材料ですが、ポンドはブレグジットの材料に連動した動きとなり、ユーロはそれとイタリア予算案と欧州景気の鈍化傾向、ECBの金融政策の変化に連動し、豪ドルとNZドルは米中貿易戦争とリスク敏感で株価と対米との金利差に連動し、カナダドルはUSMCAと原油価格に連動した動きに思えてなりません。

先週まで続いた米株安と米金の低下傾向と、さらに、原油価格の大幅下落は米感謝祭の長期休暇を前にして中短期投資家が、または、大手ファンドの決算を迎えた長期ポジション調整によるものなのか、それとも根本的なトレンドの変化なのでしょうか? それが今週と来週のテーマになりそうです。

さてポンドですが、22日にブレグジットを巡り「政治宣言」草案で大筋合意し、EU特別首脳会議に向けた話し合いでは、スペインが英領ジブラルタルで領有権を主張し合意に反対していますが、25日にはEUは妥協案を付帯させ特別首脳会談を予定通り実施し、声明の草案が報道で流れています。

草案については長くなりますのでGBPUSDの際に説明しますが、「将来的に英国とできるだけ緊密な関係を築くとのEUの決意を欧州理事会は確認する」とあり、週明けからのポンド相場の動き活発になる可能性を意識しています。

イタリアは2019年の予算案をめぐり、EUとイタリア双方は共に妥協する可能性は残っていることを強調していますが、イタリアの副首相の欧州連合への批判発言を目にすることが多く、サプライズは期待できないように思いますが、どこに合意点を見出すことができるのでしょうか?
 
共に、政治的駆け引きは歴史を振り返ればいつのも事なのですが、「クリスマス」の長期休暇時期を一つの区切りとして合意することが多く、残り数週間で妥協策を見出し合意することを期待しています。仮に、この間に合意ができない場合には、先のことになりますが「深刻な状況」に落ちる可能性が高まることになるでしょう。

今週は、米・カナダGDP以外では最重要な経済指標はすくなく、FOMC議事録、ドラギECB総裁、カーニーBOE総裁、パウエルFRB議長をはじめ多数の米金融当局者による発言が予定されており、米金利の先行きがやや薄曇りの状態でもあり発言による急変に注意が必要となっています。

そのため、米株や中国株を中心とする世界的な株価の動向や、主に米債10年債、2年債利回りの動向と、続落傾向の原油価格の動向を特に注意する必要がります。※(別表を見てください、これは一部だけとなりますが、豪ドルは豪・米金利差に連動した動きが続いており、円は米株と米金利に連動した動きが続いていることがわかります)。
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USDJPY

25日のEU特別首脳会議の結果や、30日の米中首脳会談を前にした報道や思惑で、リスク回避、リスク選好のパターンに円相場が強く影響を受けることは避けられません。事前に予想することは困難なので基本パターンは円高・円安どちらにでも動ける体制を準備する必要がります。

直近では、15日にラーブ英EU離脱担当相の辞任を受けたリスク回避の円買い、16日のパウエルFRB議長を含めたFOMCメンバーのハト派発言に米金利が低下し円高傾向に拍車がかかった流れからは先週は一時円買いが加速、レンジ112.305~113.214のレンジで、大枠112.50以下は買い、113.00以上は売りの流れを継続中。

Weeklyベースのテクニカルでは、大枠111.50~114.50のレンジでダブルトップを形成している可能性を引き続き意識しています。ただし、先週は112.50円以下の買いの強さを確認しており、今後の1~2週間の相場の動きを見て次の流れをフォローする必要がありそうですで、114円台に乗せが確認できたら緩やかな円安相場に逆戻りするリスクも出てきます。

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EURUSD

EUとイタリアとの2019年予算案をめぐる対立は先が見えません。ただ、その中で先週までは1.1210台をボトムとして上昇傾向が続いていましたが、1.1450超えを高値にユーロ圏経済の低迷に再び下落。1.1300~1.1450のレンジ入りなのか? 

Weeklyベースでは、過去4週にわたり、1.1216~1.1500をワイドなレンジながら、大枠のローソク部分では1.1300以下の買い、1.1400超えの売りのレンジ。今週は25日のEU特別首脳会談の結果にGBPUSD相場が揺れ、EURGBPの動き左右され、G20での米中首脳会談の思惑に上下しながらも、このレンジを意識しています。

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GBPUSD

ブレグジットを巡る報道に上下変動しながらも、先週一週間を通じて大枠で1.2750~1.2900のレンジに収まっているのは驚き。今週のGBPUSD相場は、25日のEU特別首脳会談の結果次第で大きく変化する可能性が高く、結果を見てから今後の相場を考えたいと思います。

ちなみに、事前の25日のEU特別首脳会議の声明草案(ロイター)で、「将来的に英国とできるだけ緊密な関係を築くとのEUの決意を欧州理事会は確認する」とし、欧州議会を含むEUの各機関は「離脱が秩序だったものになるよう、合意を確実に2019年3月30日に発効させるために必要な措置をとる」としています。懸案の漁業問題、環境基準、ジブラルタル問題については別の声明を発表する予定とのことで、ロイターが前日に入手した草案にはまだジブラルタル問題についての記述はなかった」とのことです。

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AUDUSD

先週は0.7325を高値に、0.7200~0.7300のレンジの動きが続き、Weeklyチャートでも0.7200~0.7350のレンジに入る可能性を示唆しています。長期的には底打ち反発を期待しているのですが、米中貿易問題がネックとなっていることを考えれば、30日の米中首脳会談の結果を見るまでは積極的に動けないと思います。また、AUDUSDと米国・豪州10年債利回りの差の連動性が高いことを考えれば、米金利の動向に目が離せず、パウエルFRB議長の発言も要注意です。

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週末に流れた気になるニュース


週末に流れた気になるニュース

英・EU、離脱案を正式決定 議会承認なお不透明 (日経新聞)=欧州連合(EU)は25日、ブリュッセルで開いた緊急首脳会議で、英国のEU離脱案を正式決定した。英議会と欧州議会が離脱案を承認するかどうかに焦点が移る。英国内では離脱案への反発が強く、メイ首相が議会の承認を得られるかはなお不透明だ。企業活動や国民生活が混乱する無秩序な離脱のリスクはまだ消えていない。

トランプ米大統領(WSJ紙)=ムニューシン財務長官に関して側近らに不満を漏らす。パウエルFRB議長の任命などを巡り、ムニューシン氏を責めており、足元の株式相場の乱高下に加え、トランプ政権の強硬な対中通商政策を巡り、ムニューシン氏が懐疑的な立場であることにも不満を述べている。→ 2020年の大統領選を控え、トランプ大統領は、利上げを継続するFRBが好調な米景気の腰を折りかねないと懸念しているようだ。

この報道に対して、ホワイトハウスは否定。トランプ氏は「ムニューシン財務長官に、非常に満足とツイート」。

蔡総統が党主席を辞任(日経新聞)=2020年の台湾次期総統選を占う統一地方選が24日投開票された。蔡英文総統率いる与党・民主進歩党(民進党)は高雄、台中の2つの直轄市を含めて首長ポストを大幅に減らして大敗した。蔡氏は敗北の責任をとって党主席を辞任した。

2018/11/25

EU特別首脳会議で、英国のEU離脱案を正式に決定。

EU特別首脳会議で、英国のEU離脱案を正式に決定。決裂を回避し今後は、英議会と欧州議会が承認するかが焦点に。

英領ジブラルタルの扱いをめぐりEU内の足並みが乱れたが、24日午後に英国とEUはスペインの問題を協議し妥結した。

日経新聞では、EUは25日の首脳会議で(1)英離脱の条件などを定めた「離脱協定案」、(2)離脱後の通商など将来関係の大枠を示す「政治宣言」の二本柱の離脱交渉の合意案を正式決定。

離脱協定案では、英・EU双方が在英、在EU市民の権利を保障することや、離脱に伴って英国がEUに「清算金」を支払うことなどで合意。20年末までは英国をEUの単一市場・関税同盟に残留させて環境の激変を避ける「移行期間」の設置も盛り込んだ。ただ、イギリス議会では反発が多く承認できるかは不透明。

ある程度予想されていたこととは言え、週明け月曜日のポンド相場がどこまで上昇できるか注目!







今週の主な材料(11月26日~30日)

今週の主な材料(11月26日~30日)

米感謝祭・ブラックフライデーも終わりクリスマス商戦に突入し、今週は11月最後の週を迎えます。25日にEU特別首脳会議が、30日にはG20で日米首脳会議と相場にとって非常に重要な会議開催が予定されています。

30日のG20の場で日米首脳が通商問題で話し合いをする予定となっています。可能性は低いと考えていますが何等かの合意をし、米中貿易戦争のリスクにどのような変化をもたらすのでしょうか? 今週金曜日のアルゼンチンの場だけに為替市場がクローズした後にニュースが飛び込んでくるかもしれませんが、その場合には次週の月曜日の相場変動も意識しなければなりません。

さて、今週はブレグジット交渉とイタリア予算案は大詰めを迎えポンドとユーロ相場が今週も動くことは間違いないなさそうです。ただし、最近の傾向としては、主要通貨は各国独自の材料により動きが限定されることが多いように感じられます。

つまり、主役はもちろん米国発の材料ですが、ポンドはブレグジットの材料に連動した動きとなり、ユーロはそれとイタリア予算案と欧州景気の鈍化傾向、ECBの金融政策の変化に連動し、豪ドルとNZドルは米中貿易戦争とリスク敏感で株価と対米との金利差に連動し、カナダドルはUSMCAと原油価格に連動した動きに思えてなりません。

先週まで続いた米株安と米金の低下傾向と、さらに、原油価格の大幅下落は米感謝祭の長期休暇を前にして中短期投資家が、または、大手ファンドの決算を迎えた長期ポジション調整によるものなのか、それとも根本的なトレンドの変化なのでしょうか? それが今週と来週のテーマになりそうです。

さてポンドですが、22日にブレグジットを巡り「政治宣言」草案で大筋合意し、EU特別首脳会議に向けた話し合いでは、スペインが英領ジブラルタルで領有権を主張し合意に反対していますが、25日にはEUは妥協案を付帯させ特別首脳会談を予定通り実施し、声明の草案が報道で流れています。

草案については長くなりますのでGBPUSDの際に説明しますが、「将来的に英国とできるだけ緊密な関係を築くとのEUの決意を欧州理事会は確認する」とあり、週明けからのポンド相場の動き活発になる可能性を意識しています。

イタリアは2019年の予算案をめぐり、EUとイタリア双方は共に妥協する可能性は残っていることを強調していますが、イタリアの副首相の欧州連合への批判発言を目にすることが多く、サプライズは期待できないように思いますが、どこに合意点を見出すことができるのでしょうか?
 
共に、政治的駆け引きは歴史を振り返ればいつのも事なのですが、「クリスマス」の長期休暇時期を一つの区切りとして合意することが多く、残り数週間で妥協策を見出し合意することを期待しています。仮に、この間に合意ができない場合には、先のことになりますが「深刻な状況」に落ちる可能性が高まることになるでしょう。

今週は、米・カナダGDP以外では最重要な経済指標はすくなく、FOMC議事録、ドラギECB総裁、カーニーBOE総裁、パウエルFRB議長をはじめ多数の米金融当局者による発言が予定されており、米金利の先行きがやや薄曇りの状態でもあり発言による急変に注意が必要となっています。

そのため、米株や中国株を中心とする世界的な株価の動向や、主に米債10年債、2年債利回りの動向と、続落傾向の原油価格の動向を特に注意する必要がります。※(別表を見てください、これは一部だけとなりますが、豪ドルは豪・米金利差に連動した動きが続いており、円は米株と米金利に連動した動きが続いていることがわかります)。


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USDJPY

25日のEU特別首脳会議の結果や、30日の米中首脳会談を前にした報道や思惑で、リスク回避、リスク選好のパターンに円相場が強く影響を受けることは避けられません。事前に予想することは困難なので基本パターンは円高・円安どちらにでも動ける体制を準備する必要がります。

直近では、15日にラーブ英EU離脱担当相の辞任を受けたリスク回避の円買い、16日のパウエルFRB議長を含めたFOMCメンバーのハト派発言に米金利が低下し円高傾向に拍車がかかった流れからは先週は一時円買いが加速、レンジ112.305~113.214のレンジで、大枠112.50以下は買い、113.00以上は売りの流れを継続中。

Weeklyベースのテクニカルでは、大枠111.50~114.50のレンジでダブルトップを形成している可能性を引き続き意識しています。ただし、先週は112.50円以下の買いの強さを確認しており、今後の1~2週間の相場の動きを見て次の流れをフォローする必要がありそうですで、114円台に乗せが確認できたら緩やかな円安相場に逆戻りするリスクも出てきます。

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EURUSD

EUとイタリアとの2019年予算案をめぐる対立は先が見えません。ただ、その中で先週までは1.1210台をボトムとして上昇傾向が続いていましたが、1.1450超えを高値にユーロ圏経済の低迷に再び下落。1.1300~1.1450のレンジ入りなのか? 

Weeklyベースでは、過去4週にわたり、1.1216~1.1500をワイドなレンジながら、大枠のローソク部分では1.1300以下の買い、1.1400超えの売りのレンジ。今週は25日のEU特別首脳会談の結果にGBPUSD相場が揺れ、EURGBPの動き左右され、G20での米中首脳会談の思惑に上下しながらも、このレンジを意識しています。

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GBPUSD

ブレグジットを巡る報道に上下変動しながらも、先週一週間を通じて大枠で1.2750~1.2900のレンジに収まっているのは驚き。今週のGBPUSD相場は、25日のEU特別首脳会談の結果次第で大きく変化する可能性が高く、結果を見てから今後の相場を考えたいと思います。

ちなみに、事前の25日のEU特別首脳会議の声明草案(ロイター)で、「将来的に英国とできるだけ緊密な関係を築くとのEUの決意を欧州理事会は確認する」とし、欧州議会を含むEUの各機関は「離脱が秩序だったものになるよう、合意を確実に2019年3月30日に発効させるために必要な措置をとる」としています。懸案の漁業問題、環境基準、ジブラルタル問題については別の声明を発表する予定とのことで、ロイターが前日に入手した草案にはまだジブラルタル問題についての記述はなかった」とのことです。

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AUDUSD

先週は0.7325を高値に、0.7200~0.7300のレンジの動きが続き、Weeklyチャートでも0.7200~0.7350のレンジに入る可能性を示唆しています。長期的には底打ち反発を期待しているのですが、米中貿易問題がネックとなっていることを考えれば、30日の米中首脳会談の結果を見るまでは積極的に動けないと思います。また、AUDUSDと米国・豪州10年債利回りの差の連動性が高いことを考えれば、米金利の動向に目が離せず、パウエルFRB議長の発言も要注意です。

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2018/11/24

最新のIMMポジションは公表が遅れるためお休みいたします。

最新のIMMポジションは公表が遅れるためお休みいたします。

米国市場が感謝祭で休場となったこともあり、データーの発表が11月26日(月)「日本時間27日(火)」の早朝となり今回は間に合わないのでお休みいたします。



2018年11月24日(土曜)23日、海外市場の動き

2018年11月24日(土曜)23日、海外市場の動き

ブラックフライデーの海外市場は、平穏無事とは行かず。米株は下落、原油価格も大幅安、米金利は低下。為替相場はドル全面高でリスク回避通貨の円も強さが見られずUSDJPYは112.90台へ。

ブレグジットをめぐり25日に特別首脳会談の開催が決まり声明草案は「2019年3月30日に発効させるために必要な措置をとる」とあるがポンド安止まらず。イタリアは予算案をめぐり解決策は見られず、ユーロの潜在的ネガティブ要因変わらず。

G20では米・カナダ・メキシコが「USMCA」の調印へと動きがあり、米総合PMIも弱い。

ダウ-178.74(-0.73%)、Nasdaq(-0.48%)とS&P500(-0.66%)と下落へ。原油価格(WTI)は50.39(-7.76%)と供給過多を懸念したのか下げ幅は大きく約1年ぶりの安値へ。

EURUSDは、欧州時間に発表されたユーロ圏総合PMIは2014年末来の低水準に、ECB利上げに疑問符がつきユーロは急落。EURUSDは1.1410近辺→1.1365まで下落、1.1380台の上値が重くなり、米国市場に入り閑散な取引の中で、終盤にかけては1.1327まで下落し1.1330台で終了。

USDCADは、カナダCPIは予想外に強く、小売も伸びが拡大し直後はカナダドル買いへと動くも続かず。USDCADは強いCPIを受け1.3220近辺→1.3182までとアジア市場の安値1.3184近くまで急落するも直ぐに1.3259まで反発。米国市場に入り1.3187まで再び下落するも、原油価格が続落する中でカナダドル買いも続かず、1.3230近辺終了。

GBPUSDは、ブレグジット交渉をめぐり「政治宣言」の草案で大筋合意するも、英領ジブラルタルの交渉でスペインも領有権を主張して譲らず。アジア市場の1.2883を高値に、欧州市場に入り1.2804まで下落。米国市場に入り1.2839まで値を戻すも、25日のEU特別首脳会議が予定通りに開催へと動き、ロイター社では声明草案を発表しているも、ポンドの買いは見られず。結局1.2798~1.2820の狭いレンジで収れん。25日(日)のEU特別首脳会議の結果と月曜日のポンド相場の反応を見守りましょう。

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22:30    CAD 10月 消費者物価指数=前月比0.3%(予想0.1% 前回-0.4)、前年比2.4%(予想2.2% 前回2.2%)、コア前月比0.3%(予想 前回0.0→-0.1%)、コア前年比1.9%(予想1.9% 前回1.9%)、コア中央値前年比2.0%(予想2.0% 前回2.0→1.9%)、コアトリム前年比2.1%(予想2.1% 前回2.1→2.0%)→ 予想と前回を上回る

22:30    CAD 9月 小売売上高=前月比0.2%(予想0.0% 前回-0.1→0.0%)、除く自動車・前月比0.1%(予想0.3% 前回-0.4%)→ 前月比は予想と前回を上回る

23:45    USD 11月 総合PMI・速報値=54.4(予想55.8 前回54.9)、製造業PMI・速報値=55.4(予想55.8 前回55.7)、サービス業PMI・速報値=54.4(予想55.0 前回54.8)→ 予想と前回を下回る

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【北米】
メキシコ大統領府が声明=ペニャニエト・メキシコ大統領とトルドー・カナダ首相=30日のブエノスアイレスG20で、新貿易協定(USMCA)調印について話し合った。

【欧州】
EU各国の交渉官は23日に、英国のEU離脱問題を議論したが、スペインが英領ジブラルタルをめぐる条項に反対し合意できず。→ EU首脳会議では離脱の条件を定めた協定と政治宣言について正式合意を目指しているが、先行き不透明に。

25日のEU特別首脳会議の声明草案(ロイター)=声明の草案は「将来的に英国とできるだけ緊密な関係を築くとのEUの決意を欧州理事会は確認する」とし、欧州議会を含むEUの各機関は「離脱が秩序だったものになるよう、合意を確実に2019年3月30日に発効させるために必要な措置をとる」としている。EUは漁業問題、環境基準、ジブラルタル問題については別の声明を発表する予定→ 英国とEUは22日に英離脱後の関係の大枠を定める「政治宣言」の草案で大筋合意。イベリア半島の南東端にある英領ジブラルタル問題などを巡る交渉はなお決着していないものの、EUは25日に首脳会議を開催する。ロイターが前日に入手した草案にはまだジブラルタル問題についての記述はなかった。1713年に英領となったジブラルタルを巡ってはスペインも領有権を主張している。

ディマイオ・イタリア副首相(イタリア紙レプブリカ)=2019年予算を巡り、EUとの協議に最大限の意欲を示す方針だが、予算案の柱を変更する用意はない。欧州と戦争を始めることが狙いではない、公約を守りたい。イタリア政府はEUやユーロ圏の離脱を望んでいない

サルヴィーニ経済アドバイザー=予算案はこれ以上改善できない

【アジア・その他】
中国人民銀行=10月の外貨取引は916億元の売り越しで、現相場を支えるために多額のドル売りをした可能性があり、9月に次いで今年2番目の大きさ。→ この報道もありUSDCNHは早朝の6.9235をボトムにし、6.9380台まで上昇中。

王受文・中国商務次官=WTOの改革を要求した上で、一連の要求や原則のリストを公表した

2025年の大阪万博が55年ぶりに開催が決定

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