2017/05/31

2017年5月31日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月31日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

米国市場に入り、海外メディアの関心は、アフガニスタン・カブールで大規模な爆発と、トランプ大統領のパリ協定からの離脱を決定。

米10年債利回りは小幅上昇、ダウ先物も小幅上昇。為替市場は、USDCHFは下落+EURUSDの上昇とドル売りへ、逆にAUDUSDは下落しドル買いへと相反する流れへ。AUDNZDは1.0470を割り込み続落へ。月末要因なのかGBPUSDも弱い住宅ローン承認件数にかかわらず強く、USDJPYは下落へ。

USDCHFは、リスク回避のCHF買いなのか、5月22日以降何度もトライし失敗している0.9700を再び割り込み、CHF買いが続き前日比での上昇率はNO.1で-0.53%、USDJPYも前日の安値110.60台へと再び下落し前日比-0.24%。

EURUSDは、独小売売上高は予想外のマイナスと弱く、ユーロ圏CPIは前年比で予想を下回り、前回より大幅ダウン、コア前年比は予想通りならが前回より低下するも、月末の特殊要因なのか、ユーロ売りは限定的で、逆に、5月23日の高値1.1260台を目指す動きへ。

カナダGDPは予想外に強いが、直後のカナダドル買いから、原油価格は弱く売りへと変化し、1.3500の大台を目指す動きへ。


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アフガニスタン・カブールで大規模な爆発=中心部の大統領府や外国大使館が立ち並ぶ地区の近くで、自動車を使った爆発が発生し少なくとも80名が死亡。

トランプ大統領=パリ協定からの離脱を決定。

イタリアの総選挙=1年以内に実施される予定で、早ければ今秋になる可能性がある。

ビスコ・イタリア中銀総裁=ユーロ圏から離脱してもイタリアが抱える経済問題の解決にはつながらない。

カプラン・ダラス連銀総裁=FOMCの行動はドル相場に影響、注視する。緩和解除は忍耐強くゆっくりと。今後数年間でインフレ率はゆるやかに2%へと上昇する見込み。インフレは緩やかでまだら模様だが、トレンド性が損なわれているとは考えず。

ラウテンシュレーガーECB専務理事=緩和的な金融政策は適切。ECBはゆるやかな刺激策の解除を準備すべき。状況が変化すればフォワードガイダンスも変更すべき。ためらいが長引けば新たな問題引き起こす。

2017年5月31日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月31日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は-27.28(-0.14%)と小幅低下し、小幅ながら4日続落となった。

為替相場は、GBPUSDは前日の終値比-3.0%と下げ幅は目立っている。昨日、月末要因もあり強含み推移していたが、NYタイムズで調査会社ユーガブが6月8日の英総選挙の世論調査では、保守党の議席が過半数を16議席下回る可能性を示唆。上値の重い展開となり、選挙の結果を見るまでは上昇力は限定的となっている。

EURUSDは上昇気味で、EURGBPは0.8710台→0.8730台へ上昇。ただし、仏下院選挙を6月11日に控えマクロン氏の閣僚から、①フェラン国土団結相、②サルネーズ欧州問題担当相らの不正行為疑惑が相次いで浮上しており、EURUSDの上昇力を削いでいる

NZDUSDとAUDUSDは、中国の製造業と非製造業PMIは前回からの低下が予想されていたが、予想外に強い数字にシドニー株式市場は上昇し、直後は豪ドルとNZドルの買いが強まるが、これを契機にNZDUSDの上昇とAUDUSDの下落という流れが続いた。

AUDNZDは1.0530台→1.0480台へと下落、その後も売り圧力が続き、NZDUSDは、半期に一度の金融安定化報告で、金融安定化システムのリスクを軽減したことが協調され、一時3か月来の高水準となる0.7110台まで上昇し、底堅い値動きは変わらず。


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NZ中銀半期に一度の金融安定報告=世界的な不確実性は依然として残っているものの、金融システムのリスクを軽減したことを強調。NZDUSDは3か月来の高水準まで上昇。

仏下院選挙を6月11日に控え、マクロン政権の閣僚を巡る不正行為疑惑が相次いで浮上=①フェラン国土団結相は、健康保険基金を運営していた6年前に不適切な金銭取引があったと報道。本人は不正行為を否定し辞任要求にも応ぜず。②サルネーズ欧州問題担当相は、欧州議会議員としてアシスタントを採用する際の不正行為を否定する声明を発表、サルネーズ氏は極右政党・国民戦線(FN)のメンバーを名誉棄損で訴えることを計画。

NYタイムズ30日(ユーガブの世論調査)では、保守党の議席が過半数を16議席下回る可能性を示唆。それまでは保守党が大差でリードしながらも、徐々にその差を縮めていた。


2017年5月31日(水曜)昨日30日、海外市場の動き

2017年5月31日(水曜)昨日30日、海外市場の動き

米金利は低下、米株も小幅低下し、ドルは主要国通貨で全面安。ブレイナードFRB理事のハト派発言や、FRB公定歩合議事録(4月24日)もやや気になる。

米10年債利回りは前日2.247→2.208%、2年債も1.294→1.286%へ低下。ダウ-50.81(-0.24%)、S&PとNasdaqも小幅低下へ。

NZDUSDは一時0.7100台を達成するなど強く3月2日来の水準で+0.60%上昇、USDJPYも一時110.60台へ下落し-0.38%低下し上位2強。 EURUSD+AUDUSD+USDCHFでもドルは下落、USDCADだけは弱い経済指標+原油安に+0.06%と小幅ながらドルが優勢。

米個人所得は=前月比0.4%(予想0.4% 前回0.2%)、個人消費支出=前月比0.4%(予想0.4% 前回0.0→0.3%と、予想通りながら前回より上昇、逆にコアPCE価格指数=前年比1.5%(予想1.5% 前回1.6%)と弱く、CB消費者信頼感指数=117.9(予想120.0 前回120.3→119.4)と、弱さが目立つ。

GBPUSDは、6月8日の英総選挙の世論調査が引き続き注目材料。前日まで意識されたメイ首相の与党支持率の低下も昨日は材料にされず、欧州市場に入り、月末のポンド需要や、JPモルガンが総選挙では保守党が優勢でポンド・ポジティブと予想。GBPの買い戻しが強まり1.2880へ、そして、オプションカットでは1.2890へ上昇し、これを高値に1.2830台まで値を下げるも、前日比で強さを維持。

EURUSDは、1.1100台を底値に予想を上回る仏GDP、逆に予想を下回るユーロ圏の景況感調査や、独CPIにも底堅く推移しオプションカットでは1.1200台まで一時値を戻し高値圏で推移。EURGBPも0.8650台→0.8705まで上昇。

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JPモルガン=6月8日の英総選挙でメイ首相の保守党が有利でポンドに対してはポジティブ。

ブレイナードFRB理事=利上げはおそらく早期に行われる。最近の軟調なインフレ指標が継続すれば、FRBは利上げを遅らせることが望ましい。過去数カ月間でインフレが2%に向かう動きがみられないことが最も懸念。

FRB公定歩合議事録(4月24日)=カンザスシティーとリッチモンドの2連銀のみが、5月のFOMC前に公定歩合の引き上げを支持していた。4月下旬の時点で利上げへの支持が広がっていなかったことを示唆。

ロシアゲート疑惑(ABCニュース)=大統領選へのロシア介入疑惑に関する議会の調査で、トランプ大統領の顧問弁護士のマイケル・コーエン氏が調査の対象。

2017/05/30

2017年5月30日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月30日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

連休明けの米国市場は、米株は小幅下落、米10年債利回りも小幅低下でスタート。

欧州市場では、ユーロの景況感指数が予想に届かないが、EURUSDはトランプ大統領の「米国は対独赤字が巨額で、ドイツのNATOへの軍事費は限りなく少なく、変えていく」との発言もあり、独米の対立を危惧しながらユーロ買いへ。独CPIは予想を下回り直後からユーロ売りが強まるも下げ幅は限定的。

米国市場では、個人所得と個人消費支出は予想通りで大きな変化は見られず、S&Pケースシラー住宅価格指数は予想を上回るも、直後の市場の反応は鈍い。しかし、米債利回りが低下し始めるとUSDJPY・USDCAD以外の主要国通貨はドルにたいして上昇(ドル安)、本日の高値を更新へ。

USDJPYは、またしても110.70~80近辺をボトムに下げ止まり、111円を超えてからは短期筋の買い戻しがみられるも、高値は111.20台で全体的に動きは鈍い。

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トランプ大統領(Twitter)=米国は対独赤字が巨額で、ドイツのNATOへの軍事費は限りなく少なく、変えていく。

ギリシャ政府報道官=国際債権団がギリシャの債務軽減で合意できなければ追加融資受け入れを見送ることを検討しているとのドイツ紙報道を否定。→ ギリシャは7月に75億ユーロの返済を控え新たな融資が必要となっている。

ハンソン・エストニア中銀総裁=景気の改善軌道を維持しつつ、中央銀行の景気支援策がどの程度迅速に縮小できるかが現在問われている。刺激策からの移行をどのように、いつ始めるかどのように伝えるかについて検討している。非常に慎重に行う必要がある。

2017年5月30日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月30日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

アジア市場は全体的に、6月8日の英総選挙の世論調査でメイ首相の保守党の優位性が薄らいできたことで、GBPの売りがリードしEUR売りも加わった動きから始まった。

EURは、メルケル独首相の「米国の信頼性について深刻な懸念を表明」し、「ブレグジット後の英国はもはや信頼できるパートナーではない」との発言も心理的にはきなり、イタリアのレンツィ前首相の発言から政局不安とドイツ総選挙と同時期のイタリア総選挙の可能性も問いただされており、全体的に売り要因となっている。

GBPJPYやEURJPYの売りや、日経平均の下げも加わりUSDJPYが前日の安値111.16を割り込み、先週末の安値110.88割れを狙った動きとなったが、さすがに110.80台からは実需の買いも入り、111円台まで値を戻すも、ドル円の上値は相変わらず思い。

AUDUSDは、鉄鉱石価格は中国・大連の鉄鉱石先物は3月半ばから28%下落するなど、続落傾向が止まらず、圧力が続いていが、0.7410台では買いが強く下げ止まっている。

NZDUSDは、0.7050台を維持し前日に2か月ぶりにつけた高値からやや値を下げているが、底堅い動きが続いている。31日のNZ中銀の半期に一度の報告書待ちながらも、底堅い動きは続きそうである。

2017年5月30日(火曜)昨日29日、海外市場の動き

2017年5月30日(火曜)昨日29日、海外市場の動き

英国と米国が休日の月曜日、米国債券と株式市場は休場で、相場変動要因は乏しく為替市場の動きは当然鈍く、USDCHF+0.3%、GBPUSD0.26%上昇が上位で他は小幅変動に終始。ただし、クロスではEURGBP-0.41%しGBPの上昇が目立った。

EURUSDは、アジア市場の安値1.1160台から、仏下院選の世論調査でマクロン氏の共和国前進がリードしたこともあり欧州市場に入り1.1190まで上昇。イタリアの政局不安や総選挙の可能性や、ドラギECB総裁の欧州議会での発言「インフレは引き続き抑制されており、大幅な刺激策がなお必要な状況」とハト派発言に、1.1160台まで下落し逆戻り。

GBPUSDは、メルケル独首相(28日)「ブレグジット後の英国はもはや信頼できるパートナーではない」との発言に対して、メイ英首相は「英国はEUから離脱するが、欧州から離脱するわけではなく、英国はEU離脱後も主要なパートナー国」と発言。ブレグジットに関しては「6月19日に開始しいかなる延期もない」と発言し、やや安心感が広まる。それが影響しているかは不明ながら、週明け取引開始直後の1.1790を安値に一時1.2850台まで上昇し、ポンドはクロスで上昇へ。

USDJPYは、111.16~111.47の30pipsの動きに終始、米債券、株式市場が休場で、特に材料は見当たらない。


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バイトマン独連銀総裁=物価圧力が低調で、ECBの超緩和的な金融政策は基本的になお適切ながら、景気回復やインフレ率が2019年には約2%に上昇する見通しに、緩和策の縮小に着手するタイミングを検討することは正当化される。

マクロン仏大統領=訪仏中のプーチン・ロシア大統領との会談後、ロシア政府系メディア2社を名指し、偽ニュースを流し選挙に影響を及ぼそうとしたとしてあらためて非難。

メルケル独首相=再度、米国の信頼性について深刻な懸念を表明。ここ数日の動向は、他人に完全に頼れる時代はある程度終わったことを示している。欧州は自らの運命を自らの手で握るべきだと知っていると発言、米国に対し欧州が不満を抱えていることを浮き彫りにした。

イタリアが秋にも総選挙を実施の可能性と政局不安にイタリア株急落=イタリアの主要株価指数<.FTMIB>は2%下落し、約3週間ぶりの安値へ。レンツィ前首相は、ドイツの選挙制度採用に向けた合意は可能、一方で団結が難しくなる恐れのある連立政権につながる可能性。総選挙はドイツと同時期の9月下旬の実施が妥当。

メイ英首相=メルケル独首相の「ブレグジット後の英国はもはや信頼できるパートナーではない」との発言を受け、英国はEUから離脱するが、欧州から離脱するわけではないと述べ、英国はEU離脱後も主要なパートナー国であり続ける。

メイ英首相=ブレグジット交渉は8日の選挙日から11日後の6月19日に開始しいかなる延期もない。

ドラギECB総裁(欧州議会で発言)=ユーロ圏の経済成長は改善している可能性があるとしながらも、インフレは引き続き抑制されており、大幅な刺激策がなお必要な状況。→ 6月8日のECB理事会でテーパリング(緩和縮小)がテーマになる可能性が後退し、EUR売りが強まる。

ドラギECB総裁(欧州議会で発言)=インフレ率をECBが目標とする2%をやや下回る水準に引き上げるためにはなお緩和的な金融政策による支援が必要。

ドラギECB総裁(欧州議会で発言)=ユーロ圏の成長見通しに対するリスクは一段と後退し、理事会ではインフレ見通しを再評価する考えを表明。成長見通しに対する下振れリスクは一層低下し、昨年末頃に直面していたテールリスクの一部も大きく後退。

2017/05/29

2017年5月29日(月曜)欧州・北米市場の動き

2017年5月29日(月曜)欧州・北米市場の動き

英国と米国市場が休場の週明け月曜日。予想通り為替相場の変動は鈍く特段の材料や要因も不在で多くは語れず。最も変動率が高かったNZDUSDでも+0.26%にとどまる。注目のドラギECB総裁の欧州議会での発言は、強弱が混在し、極端な弱き発言はなかったが、反応は一時EUR売りへ。

USDJPYは、北朝鮮のミサイル発射を受け、先週末から小幅ながらギャップを空け円高からスタート。早朝からの値動きは111.15~111.47の約30pipsの範囲に収まり、円クロスでも、EURJPY+AUDJPY+CADJPYでは小幅な円高、逆に、GBPJPY+NZDJPYでは小幅な円安と別れている。

NZDUSDは、NZDJPYの下げの影響なのか、先週末から小幅ながらギャップを空けNZドル安からスタート。78.30台をボトムに欧州市場では78.90台まで続伸。

EURUSDは、アジア市場の1.1160台をボトムに欧州市場では1.1190近くへと続伸。ドラギECB総裁の議会での発言は、強弱混在ながらユーロのロングが多かったのか、「ECBはユーロ圏に対するサポートが依然必要」などの弱い部分に反応し、1.1170近辺まで値を下げる。

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ドラギECB総裁の欧州議会での発言=経済見通しに対する下方リスクはさらに後退。国内賃金圧力は、我々の中期的な目標に向けてHICPを支援するには不十分。6月のECB理事会で成長とインフレの見通しに関する最新情報を得る。ECBはユーロ圏に対するサポートが依然必要と強く確信。CPIやPPIなどインフレが上昇するサインがみられる。



メルケル独首相(28日)=トランプ大統領率いる米国やブレグジット後の英国はもはや信頼できるパートナーではない、欧州は自身の運命を手中に収めるべき。→ この発言を受け南欧国債が下落

ザイバート・独政府報道官=首相にとって欧米関係は非常に重要であるため、両者の相違について誠実に正々堂々と意見を述べることが首相の考え。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ユーロ圏の賃金伸び率が比較的抑制されている理由を集中的に協議した。これは時間差の問題で、景気拡大がしっかりすれば、賃金は上昇しコアインフレの上昇もより明確になるだろう。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ECBは、弱い賃金の伸びがインフレを抑制し、基調物価が明確かつ永続的に上昇しなければ刺激策を縮小すべきでない。

日銀=マイナス金利政策の導入もあり、国債の利息収入が5年ぶりに前年に比べて減少。16年度決算によると、日銀資産のうち、保有国債の17年3月末残高は417兆7114億円となり、400兆円を超えて過去最高を更新。前年の349兆1955億円から19.6%の大幅増となった。

日銀=長期国債を額面を上回る価格で購入したことによる償却負担が1兆3076億円え、1兆円台に乗るのは2004年度の現会計法採用以来、初めて。15年度のマイナス8739億円からマイナス幅が拡大。

2017年5月29日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月29日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

ロンドンとNY市場が休場の、週明け月曜日の為替相場は閑散。アジア市場は北朝鮮のミサイル発射報道が流れるも反応は鈍感で、ウィリアムズSF連銀総裁のタカ派発言にも小幅な変動にとどまる。

日経平均株価も、小幅な変動にとどまり結局は-4.27(-0.02%)と前日とほぼ変わらず。欧州市場に入り、EURUSTOXX50は-0.13%と小幅安で推移している。

USDJPYは、北朝鮮のミサイル発射報道が起因したのか、前週末から小幅ながらギャップを空け円高でスタートするも、111.15をボトムに111.15~47の狭いレンジで推移。引き続き111.50、111.80円が上値の重要なポイントになっており、先週末の安値110.80台が下値のポイントで、暫くはこのレンジ内での取引が続きそうである。

EURUSDは、先週末の高値1.1230台からNY市場と、今日のアジア市場でも1.1160台をボトムに、仏下院選の世論調査でマクロン氏の共和国前進がリードしEURにとってはプラス要因でやや持ち直している。先日のNY市場と今日のアジア市場の高値1.1180台を抜けてくるとさらに上昇する可能性も。

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仏下院選の世論調査(調査会社オドクサ)=マクロン氏の共和国前進の得票率は29%になる見通し。極右政党・国民戦線(FN)は17%、共和党は15%、極左メランション氏の政党は14%となる見通し。

ウィリアムズSF連銀総裁=年内のバランスシート縮小開始を予想。見通しが変わればバランスシートの予定も変更。米経済はFRBの雇用の最大化とインフレ率の2%での安定にこれまでになく近づいている。米国は完全雇用に達し、それを上回る動き。インフレ率は来年までに2%目標に達するとみられる。景気の過熱を防止するために、徐々に金利を引き上げていく。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=一国の成長が他国を害するとする考えは危険。   

2017/05/28

今週の為替相場を考える(5月29日~6月2日)

今週の為替相場を考える(5月29日~6月2日)

長い外遊から帰国したトランプ大統領、賛否両論はあるがこの外遊は為替相場に影響するのであろうか? 週明け月曜日のオセアニア市場・早朝のアジア市場の動きを注目している。また、ロシアゲート疑惑にどのように対応するのだろうか?(主要な材料は、別途 「今週の主な材料」をご覧ください)

直近では、①米下院金融サービス委員会の民主党メンバーは、ドイツ銀行にトランプ米大統領の口座とロシア政府との間に関連がなかったか情報提供を求める。②米下院情報委員会は、ロシアの米大統領選介入疑惑の調査に、フリン氏を召喚する動きへ。③上院情報委員会もフリン氏が経営する2社に関連文書の提出を命じる召喚状を送る方針へ、③クシュナー氏がトランプ政権発足前の去年12月に、政権移行チームとロシアの間に秘密の連絡ルートの設置をロシアの駐米大使に提案していたとの報道。

米連休明けの30日以降に上院情報特別委員会で証言するとある。しかし、ホワイトハウスが開催阻止に動く可能性も指摘されており、実施の有無とその内容が注目される。可能性が指摘されているのは、①トランプ大統領がコミー氏発言制限へ大統領特権の行使があり得る、②モラー特別検察官もコミー氏に発言を控えるよう要請する可能性などである。

いずれにしても、これらの疑惑に対して米債利回りは低下ぎみながらも、6月のFOMCで利上げ期待度は変わらず、米株は堅調に推移している。為替相場はこれらのドルに対して政治的なネガティブ要因が多数あるにも関わらず、先週はドルが上昇して終わっている。まるで、疑惑とドル相場は別物とでもいいたいのか? それともまさか、打たれ強いトランプ大統領にとっては軽微な問題なのであろうか?


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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】


◎USDJPY【予想レンジ 110.00~112.50】

USDJPYは、110円台は買い~112円台は売りのレンジ相場を抜け出せず、主体性のない相場はいつになった終了するのであろうか? ただし、当然のことならが、他の主要国通貨の変動により円クロスでは変動率も高く、EURJPY、GBPJPY、AUDJPYはもちろんのことである。終値ベースでCHFJPYが115円台をクリアすることができるか? NZDJPYが過去10週の高値を抜け79円台の大台でクローズすることができるのか? など、円はクロスの取引が中心になりやすい。

テクニカルでは、1時間チャートは200時間MA=111.56、36時間MA=111.51とほぼ同水準にあり、この水準を上抜けし先の高値112.20台をクリアできるか? ドルブル(円ベア)派にとって願っている水準と考えられる。逆に、ドルベア派にとってはこの二つの水準をストップポイントとして、ドルショート(円ロング)を作りやすくなっているが、動かないことには始まらない。

IMM通貨先物の円ポジションでは、円のネットショートは-60,008→-51,656と4週間ぶりに減少し、USDJPYのオプションでリスクリバーサルではドルプットオーバーは-1.55%で先週の-2.0%から若干ながら低下しているが大きな変化は見られず相変わらず、円高期待がやや優勢。


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◎EURUSD【予想レンジ1.100~1.1250】


EURUSDは昨年11月の米大統領選時の高値1.1200台の大台を達成しながらも伸び悩み気味。マクロン氏が仏大統領となりユーロ圏では政治的な安定が見込まれるが、6月11日の英議会下院選でマクロン氏の「共和国前進」の新党が期待の過半数を確保できるか? 今後の世論調査の結果は気になる。一方、メルケル独首相とショイブレ独財務相はユーロ高誘導に入り、引き続きEURUSDの上昇期待は消えず。

テクニカルでは、200時間SMA=終値ベースでは1.1177を割り込みながらも、安値ベースの1.1169で何とか下げ止まっている。200日SMAを、36日SMAが上抜けしておりEURUSDの上昇力は変わらず。

IMM通貨先物の円ポジションでは、ネットでユーロショートがロングへ変化して4週間目に入り、ロングを拡大させている。EURUSDのオプションのリスクリバーサルでは、-0.1%とごくわずかながらユーロコールからユーロプットへと変化し気迷いムードが強い。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2600←1.2750~1.2950】


GBPUSDは、マンチェスター自爆テロの影響が尾を引いているのか、昨年9月以来となる1.3000の大台突破記念も続かず。6月8日の英総選挙でメイ首相率いる与党と野党との支持率の差が縮小したことが材料にされ、ポンドロングの切りが加速し一気に1.2800の大台を割り込む動きへと変化。今週も、総選挙の世論調査を見守ることになりそうで、数字の増減で右往左往することが予想される。

テクニカルでは過去4週の終値ベースで安値を更新していることもあり売り圧力が続き、200EMA=終値ベース1.2810近辺で終了している。一方、安値ベースの200EMA=1.2754を維持し、200日SMA=1.2600を割り込むまでは、ポンドブル相場の決定的な変化は考えにくい。

IMM通貨先物の円ポジションでは、ネットショートの常連ながらシートは大幅に減少し、ユーロに続き変化の待感は残る。GBPUSDのオプションのリスクリバーサルは、ポンドプットオーバーで変わらず、先週末にはGBPUSDの急落で-0.15→-0.55まで拡大している。


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今週の主な材料(5月29日~6月2日)

今週の主な材料(5月29日~6月2日)

今週は5月の最終週で新たに6月がスタートする週で、29日(月)には最も取引の多い米英市場が、アジアでは中国市場が休場となる。

今週も為替相場を動かす重要な要因が多数控えている。以下はそれとそのランキングだが、米連休明けと思われるコミー前FBI長官の証言と、金曜日の米雇用統計を抜きにしては考えられない。


1. 【コミー前FBI長官の証言(6/30以降)とロシアゲート疑惑行方】
2.【米雇用統計(6/2)】
3.【英総選挙(6/8)の世論調査】
4.【FOMC(6/14)前の思惑】
5.【メルケル独首相の演説(5/31)】
6.【米英3連休(6/29)と月末・月初の動き】
7. 【カナダGDP(5/31)】


1. 【コミー前FBI長官の証言(6/30以降)とロシアゲート疑惑行方】
当初24に予定された下院監視・政府改革委員会での証言が延期となり、米連休明けの30日以降に上院情報特別委員会で証言するとあるも、ホワイトハウスが開催阻止に動く可能性も指摘されており、実施の有無とその内容が注目される。

2.【米雇用統計(6/2)】
雇用統計:失業率=予想4.4~4.5% 前回4.4%と横ばいかやや上昇が見込まれており、非農業部門雇用者数=予想18.3万人 前回21.1万人と鈍化が予想されている。最近ではこれに加え投機的に動きとしては、平均時給(時間当たりへ平均賃金)=前月比予想0.2% 前回0.3%、前年比予想2.6% 前回2.5%などの数字にも敏感で、現時点の予想数字から見てもややドルに対してはネガティブ要因になる可能性がある。

3.【英総選挙(6/8)の世論調査】
GBPUSD(含むGBPクロス)のロングのポジション調整に利用されているようにも思えるが? 先週は週明け早々から前週末の世論調査の結果で与野党の支持率が縮小しメイ首相とポンドにとってはネガティブ材料となっていたがポンド売りは限定的であった。 そして、週末には同材料が復活しGBPは急落している。投票日まで1週間+αでこの動きを見ても、投機的な動きに利用されることは間違いなく結果によってGBPの相場変動が高くなることが予想される。

4.【FOMC(6/14)前の思惑】
CMEのFedWatchでは、6月14日の0.25%利上げ期待を83.1%織り込み、据え置きの16.9%を大きく引き離しており、利上げを実施することは間違いないと思われている。ただ、最近では米経済指標も強さがやや欠けるのも目立ち、タカ派発言だけではなく、ハト派でやや慎重姿勢を示すメンバーも目立ってきている。そういう意味では、米雇用統計の結果による、6月14日のFOMCの利上げ期待度の変化を注意したい。

5.【メルケル独首相の演説(5/31)】
メルケル独首相「独貿易黒字は高水準で、ユーロ相場が安過ぎる」、ショイブレ独財務相「ユーロの為替レートはドイツとっては低過ぎる」と、ドイツの対米貿易黒字の拡大がそうさせたのは間違いない。 米独の貿易不均衡の加速している原因は通貨ユーロ安が一因であることは周知の事実で、今後どのように是正するか、再びこのような発言をするのかは不明ながら、投機的には注目したい演説でもある。

6.【米英3連休(6/29)と月末・月初の動き】
2大市場が3連休となりそれに中国も加わっており、すでに相当のポジション調整が進んでいた可能性は否定できず。取り残された悪いポジションの整理がどの程度残っているのか? また、月末の特殊要因として、EURとGBPの変動は大きくフィキシングに向けた変動も気になる。

7. 【カナダGDP(5/31)】
米雇用統計とポジションがなければあまり気にしなくても良い数字かもしれないが、同時間帯には他の主要は経済指標もなく、この数字でカナダドルの変動がたまる可能性は高い。月次GDP=予想0.3% 前回0.0%、前年比=予想3.0% 前回2.5%

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最新のIMMポジションから、 2017年5月28日(日曜)

最新のIMMポジションから、 2017年5月28日(日曜)

今回のCFTCが発表したIMM通貨先物の投機的なポジションの集計日は5月23日(火曜)で、メルケル独首相の「ユーロは弱すぎる」発言の22日(月曜)翌日で、FOMC議事録24日(水曜)の前日に当たる。

主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネットポジションは、前週の-180,171→-136,154コントラクトへとショートが減少し、対ドルで盛り返していることがわかる。

通貨別に見ると、ユーロは3週間前に歴史的なショートからロングへ転換しロングがさらに積み上がっている。ポンドはショートがさらに減少しロングへの転換時期を迎えようとしている(※先週末26日のGBPUSDの大幅下落は含まれず)

円は4週間ぶりに小幅ながら積みあがっていたショートが減少、豪ドルはロングがさらに減少しながらも、ネットでかろうじてロングを維持、スイスとカナダドルは小幅な増減となっていた。

結論付けると、先週との比較ではユーロ+ポンド+円が選好されているが、メルケル首相のユーロ安をけん制する発言の影響なのか、ユーロのロング増加が吐出しており、他は大きな変動がなかったことがわかる。(※FOMC議事録と英米3連休前の調整色の強い変動は含まれず)

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2017/05/27

2017年5月29日(土曜)昨日28日、海外市場の動き

2017年5月29日(土曜)昨日28日、海外市場の動き

米英3連休を控えた週末金曜日の薄商いの中で、6月8日の英総選挙の世論調査で与党のリードが縮小しGBP売りへと動きく。また、FOMC議事録後の米金利の低下から続くUSDJPYの売りはGBPJPYの売りが流れを増幅するも、110.80円台をボトムに回復へ。

FRBではハト派の動きがやや強まるも、6月利上げ期待度は変わらず。米第1四半期GDP・速報値は予想より強く、米耐久財受注は強弱混在に、通貨間で動きは異なる。米株は前日とほぼ変わらずで、ダウは-2.67(-0.01%)、S&PとNasdaqは小幅高で終了した。

GBPUSD-1.04%とGBPJPY-1.53%を筆頭に、NZDUSD0.57%、USDJPY-0.47%と変動幅が拡大するも、EURUSD-0.27%、USDCHF+0.14%、AUDUSD-0.10%、USDCAD-0.29%と小幅な変動率にとどまる。

GBPUSDが1.30台を達成後の反動と3連休前の調整が予想外に強く、6月8日の英総選挙の世論調査で与党の支持率低下を材料にし、1.2850のテクニカルポイントを割り込み一時1.2770台まで下落する大相場となった。この影響にEURGBPは一時0.8720台まで上昇し、終値では+0.78%の上昇となり、GBPJPYが急落し、結果としてUSDJPYの売り圧力を強めていた。

USDJPYは、日本の全国CPIが予想より若干弱いが前回から上昇、東京都区部CPIが強く、全体的に円の買い戻し要因となった。アジア市場の高値111.80円台をトップにし日本株も弱く、前日の安値111.46を割り込んでからは続落傾向が強く、GBPJPYの売りがリードする円クロスでの円の買い戻しが加速し、欧州市場では一時110.80台まで下落した。これをボトムにし米GDP後には111.30台を回復、午前1時には111.40台を回復するも、111.40~50の上値は重い。

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英総選挙=6月8日に行われる英総選挙に関する世論調査で、イ首相率いる与党・保守党の支持率は、野党・労働党に対するリードが5ポイントに縮小したことが圧迫し、ポンドは対ドルで1月半ば以来の大幅安となった。

ベイナー前下院議長=就任以降のトランプ大統領の仕事ぶりは全くひどいと批判。

2017/05/26

2017年5月28日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月28日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

米英3連休を控えた週末金曜日、欧米市場は期待と積みあがったポンドとユーロショートの巻き戻しが激しく、逆に円は買い戻しの流れが続いている。

EUR、GBPは共にポジション調整以外に大きく売り込まれる材料は見当たらないものの、調整の流れはFOMC議事録後から強まっている。

欧州株は軟調に推移、米株は小幅下落からスタート、米金利は低下から下げ幅を縮小、為替相場は、EURとGBPの下落が目立ち、逆に、JPY+NZDの上昇が目立った。

注目の米第1四半期GDPの速報値は前年比1.2%と予想0.9%を上回り、耐久財受注の速報値は-0.7%予想-1.5%より下げ幅は縮小するも、コアは-0.4%と予想0.4%で予想外にマイナスへ。ミシガン大学消費者信頼感指数は97.0(予想97.5)と小幅ながら予想を下回っている。

GBPUSDは下げ幅が大きく、米GDPや耐久財受注の結果にかかわらず売りの流れは止まらず、GBPクロスでも売りが加速し、1.2900を割り込んでからは売りが加速し1.2800まで値を下げる。

EURUSDも売りの流れは止まらず。一時1.1160まで下落してようやく下げ止まる。

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2017年5月26日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月26日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週末の金曜日。イタリアではG7サミットが、イスラム教のラマダンに当たり、来週月曜日はNY市場とロンドン市場が休場で3連休となり、米債券市場ではメモリアルデーの前日金曜日で時短となる取引所もある。

日経平均株価は弱く-126.29(-064%)、米金利は軟調に推移。為替市場は、既にFOMC議事録後から調整ムードが続いているが、今日のアジア市場では、円がヒーローで円は全面高。

USDJPYは111.20台へ(-0.44%)、AUDJPYは82円を割り込み(-0.63%)と弱く5月22日(月曜)にギャップ空けてオープンした水準へ一週間の時を経て逆戻りしている。

NZDUSDは、0.7000をボトムに0.7050を再チャレンジし強く、逆に、AUDUSDは原油価格がやや持ち直すなか、200日EMA=0.7510台を超えられず、0.7450台も維持できず0.7420台まで下落し、結果的にAUDNZDは1.0626→1.0560まで下落。

この関係や、EURUSDとGBPUSDにも似ており、EURUSDが1.1180台をボトムに1.1220台まで上昇する中、GBPUSDは1.2940台を高値に一時1.2880台まで下落、戻りも1.29台を回復できず、EURGBPは0.8650台→0.8710台まで上昇している。


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ブラード・セントルイス連銀総裁=FRBの利上げ予想は積極的過ぎる。

2017年5月26日(金曜)昨日29日、海外市場の動き

2017年5月26日(金曜)昨日29日、海外市場の動き

FOMC議事録の発表も終わり、材料の乏しい木曜日。来週月曜日(29日)のメモリアルデー祝日を控えてポジション調整の動きが続いていた。その中で、相場が変動したのは、原油価格の急落+米株の続伸+米債利回りの上昇。気になるのは、米連邦高裁はまたしても大統領令の入国制限を否定。

原油価格は、OPEC総会で協調減産の延長を予想通り決定するも、期待した減産枠の拡大はなく、失望売りに原油価格は急落し影響度の高いAUDとCADは下落、AUDUSD-0.68%、USDCAD+0.60 %、EURAUDも+0.61%と変動幅が大きかった。逆にEURUSD-0.07%、USDCHF+0.00%と横ばいで推移。

米株価は6連騰、ダウ+70.53(+0.34%)、S&PとNasdaqも続伸し最高値を更新。米7年債入札の結果を受け、米2年債利回りは前日1.282→1.294%へ上昇、10年債は2.25→2.254%と横ばいで推移。

GBPUSDは、欧州市場で英第1四半期GDPの発表直前に一時1.3010台へ上昇するも、結果は前年比2.0%(予想・前回2.1%)と弱く急落。1.2960台を戻り高値に1.2930台まで下落するも、何とか1.2900の大台を維持。

USDJPYは、主体性は乏しいが底堅さが目立った。一日を通じてアジア市場の111.50近くをボトムにし、欧米市場では111.95近くまで上昇、米株高+米短期金利の上昇に112円台は試せず、111.50~112.00円のレンジで収束。円クロスでは原油価格の下落の影響もあり資源関連通貨で円高、他の主要通貨で円安と別れる。

EURUSDは、欧州市場の1.1250を高値に欧米市場では改善した米新規失業保険申請件数時や、米債入札後に一時1.1200の大台を割り込み、前日のFOMC議事録スタート水準となる1.1190台まで値を下げるも、続かず。戻り高値も1.1250台と上値の重さも残る。

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OPEC総会=協調減産を2018年3月まで9か月延長することで合意。しかし、減産規模は変わらず、期待していた減産枠の拡大はなく原油価格は50ドルを割り込み一時48.45ドルまで下落。

米7年債入札(280億ドル)=高値:2.060%(前回2.084% 発行時2.058%)、入札2.54、間接入札61.2%、直接入札17.2%(2014年8月20.43%以来の高水準)。

パパデモス元ギリシャ首相=自動車内に爆発物が爆発し負傷。

ゴールドマン・サックス=米第GDP成長見通しを下方修正、第2四半期3.0→2.8%、第1四半期1.1→1.0%へ。

ブレイナードFRB理事=世界経済の改善により、FRBの米経済見通しに対するリスクが低下。

ムニューシン米財務長官(上院議会証言)=税制改革は成長目標に対して大きな役割を果たし、税制改革は簡素でより競争力のあるものにする。トランプ大統領の目標は3%成長。

米連邦高裁=入国制限に関する大統領令の差し止めを命じた地裁決定について、取り消しを求めたドナルド・トランプ大統領の訴えを退けた。

トランプ大統領はメイ首相から苦情を受けていた、マンチェスターで起きた自爆テロの捜査に関す情報が米マスコミに流れがことで、捜査情報漏えいで調査を指示。

2017/05/25

2017年5月29日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月29日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

FOMC議事録の公表も過ぎ、重要な経済指標や発言の予定もない木曜日、相場を動かす材料にも乏しく、来週月曜日には英国と米国市場は休場となり、連休前のポジション調整が先行しているとも言えなくもない。

相場変動も多くは昨日のFOMC議事録のスタート地点に逆戻りし下げ止まっている。


米債利回りは大きな動きも見られず、ダウ先物は0.32%上昇し強さを維持。少ない経済指標の発表では、米新規失業保険申請件数は23.4万件と予想23.8万件より改善し、卸売物価は予想外のマイナスで-0.3%と予想0.2%より悪化。

為替相場は、AUDUSDが-0.45%と主要国の中では最も下げ幅は大きく、0.75台を定着できずアジア市場の高値0.7510から0.7460へと下落。昨日の米国市場の安値圏近くで下げ止まっており、大崩れとの印象はない。

GBPUSDは-0.16%と弱含みで推移。アジア市場は底値を切り上げ欧州市場では英GDP発表の直前1.3010台を高値に、前年比2.0%と予想・前回2.1%から若干ながら弱く、1.2940台まで下落。前日NY市場の安値1.2920台はもちろん、FOMC議事録で上昇が始まった1.2340近くで下げ止まっている。

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OPEC=OPEC減産を9か月延長で合意。OPECの非加盟国と会合を開く。

トゥスクEU大統領=EUと米国は気候変動や通商など複数の政策分野でも相違が残り、世界で最も緊密な同盟関係に亀裂が増えている。

2017年5月25日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月25日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は+70.15(+0.36%)、中国株も上昇するも、欧州株は弱含みで推移。原油価格(WTI)は52ドル台→50.23ドルまで一時下落。

AUD+NZD+CADは弱く、GBPはGDPで上下変動、EURは底堅く上昇、JPYは小幅安。

AUDUSDは、0.7510台を高値に0.7500の大台を回復したものの、午後3時から逆に売りへと変化し0.7465まで下落。昨日のFOMC議事録後の上昇スタート地点に逆戻りしてこの水準からの動きを注目。

NZDUSDは、0.7050が壁なのか、0.700の大台を達成してから、大まかには過去4度もこの水準を高値に跳ね返され、AUDUSDと同じく、FOMC議事録後のスタート地点に逆戻り。

USDCADは、昨日のカナダ中銀の声明後の急落の流れは変わらずだが、今日のアジア市場の高値1.3410台を上回ると1.3440近くまで上昇。こちらもFOMC議事録後のスタート地点へ逆戻り。

GBPUSDは、アジア市場の1.2970を底値に緩やかに上昇し、英GDP発表直前には投機的な動きもあり、1.3000の壁を上抜け一時1.3010台へ。しかし、英GDPは前年比2.0%と予想・前回2.1%から低下したことで、1.2970まで下落するも、FOMC議事録時の1.2940までは下げきれず、底堅いとも言えそう。

USDJPYは、早朝の111.40台をボトムに底値を切り上げ111.90近くまで上昇して下げ止まる。レンジは111.40~90の50pipsの動きで主体性が感じられない。


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カプラン・ダラス連銀総裁=今年3回の利上げが私の基本的なシナリオ。中立的な金利は2%~3%の間にある。緩和政策の解除については、急がずに辛抱強く行う必要がある。労働市場はほぼ完全雇用に近づいている。これ以上財政赤字を拡大する形でのGDPの押し上げはできない。

2017年5月25日(木曜)昨日24日、海外市場の動き

2017年5月25日(木曜)昨日24日、海外市場の動き

FOMC議事録を受け、米金利は低下+米株は上昇(5連騰で強い)+ドル下落へ。ただし、CMEのFedWatchでは年内2度の利上げ確率は83.1%と引き続き高水準。

FOMC議事録は、経済指標が想定通りなら追加の利上げが適切で、インフレの減速リスクの指摘もあり、今後の物価と雇用指標を見極めて最終判断へ → 利上げに対しての強気期待ムードがやや冷やされ気味へ。

ダウは2万1千ドル台を回復し5連騰+74.51(+0.36%)、Nasdaq、S&P500 も上昇へ。米10年債利回りは前日2.28→2.25%、2年債も1.3→1.28%へ低下。原油価格(WTI)は51.31ドルへと小幅低下。

為替相場は、USDCAD-0.79%、NZDUSD+0.57%、AUDUSD+0.33%と市場のドル売りをリード。USDJPY-0.27%、EURUSD+0.30%、GBPUSD+0.12%。円クロスはCADJPY+0.50%へ。

USDCADは、カナダ中銀が政策金利0.5%の据え置きを予想通り決定、声明では弱きムードもなく現在の政策の維持を示唆。直後からUSDCADは1.3520~30→1.3430台へ急落、一時1.3470近くへ値を戻すも、原油価格も51ドル台を維持し強く、FOMC議事録を受け売りが再開し終盤にかけては1.3400台まで続落。

NZDUSDは、早朝発表の貿易黒字が予想外に拡大、乳業大手フォンテラが2016/17年に生産者へ支払う乳価の見通しを引き上げ、中国格付け引き下げの影響も見られず上昇傾向を維持し、0.7000台を継続。FOMC議事録で直後0.7050台へ上昇し、終盤にかけても0.7050台で推移し強さを維持。

USDJPYは、アジア・欧州市場では株高の動きに底堅く、111.70~112.10台のレンジで推移。112円台では円高期待の売りと、円ショートの利食い売り上値を抑えられ、FOMC議事録を受けた米金利の低下に前日NY市場の安値圏となる111.50近くまで下落するも、円クロスの変動も通貨間で異なり、主体性は感じられず。

EURUSDは、予想外に動きは鈍く、1.1170近くを底値に1.1170~1.1210台と狭いレンジで推移。FOMC議事録を受けたドル売りの流れにも変動は少なく1.1220台乗せが精一杯。

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FOMC議事録=大半は経済指標が想定通りなら、間もなく追加の利上げが適切になると判断、4.5兆ドルのバランスシートの穏やかな縮小計画を支持。5月末から6月初旬に公表する物価・雇用指標を見極めて最終判断するが、6月中旬の次回会合で利上げする可能性を示唆。

FOMC議事録=多くは第1四半期GDP伸び率が0.7%と大幅鈍化したのは一時的と強調。インフレの進展が減速した可能性を複数メンバーが指摘、物価動向が弱含んでいることを不安視する声も。

FOMC議事録=失業率が4.4%と約10年ぶりの水準に低下する一方、物価上昇率は前年同月比1.8%と、伸び幅が4カ月ぶりに縮小した。物価の鈍化は一時的との見方を示したが、30日に発表する4月の個人消費支出(PCE)物価指数などを慎重に見極める考えを強調。

米下院情報委員会=ロシアの米大統領選介入疑惑の調査に、フリン氏を召喚する動きへ。→ 上院情報委員会も23日にフリン氏が経営する2社に関連文書の提出を命じる召喚状を送る方針。

米2年物インフレ連動債入札(130億ドル)リオープン=最高マージン0.050%・最高利回り落札比率17.20%。応札倍率2.99倍。

米5年債入札(340億ドル)=、最高落札利回り1.831%・最高利回り落札比率7.84%。

米下院金融サービス委員会の民主党メンバー=ドイツ銀行にトランプ米大統領の口座とロシア政府との間に関連がなかったか情報提供を求めた。

カナダ中銀声明=政策金利は予測に沿ったもので、食品価格の低下に一時的にインフレを押し下げている。インフレ指標は2%を下回り、賃金の伸びは依然として緩和的で、継続的な経済余剰能力と一致。最近の経済指標は堅調で、消費支出と住宅セクターは労働市場の改善を背景に堅調に推移。経済データから第1四半期の非常に強い成長は、第2四半期にいくらか緩和されることを示唆。

EIA週間石油在庫統計=-443.2万バレル(予想-241.9万バレル)



2017/05/24

2017年5月24日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月24日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

米10年債利回りは小幅低下、ダウ先物は小幅上昇を維持し、現物株も上昇からスタート。FOMC議事録の発表を前にして動き難い状態が続くが、6月の利上げ期待度は変わらず、米株高が市場の安定を示唆。

カナダ中銀は予想通り政策金0.5%の据え置きを決定。米FHFA 住宅価格指数=前月比0.6% (予想0.5% 前回0.8%)と予想を若干上回るも、中古住宅販売件数=557万戸(予想568万戸 前回571→570万戸)と予想を下回る。

GBPUSDは、メイ英首相がテロ警戒レベルを最大まで引き上げる中、欧州市場で一時1.3000の大台まで上昇するも続かず。逆に1.3000超えの売り圧力が確認され1.2960まで下落。前日の安値1.2950台を割り込むと1.2930台まで一時下落。上昇力は弱まり、200時間SMAを割り込み、短期的に売り圧力が強まる。

EURUSDは、ECBの金融安定報告では「債務の持続可能性に関する懸念がここ半年間に高まった」と慎重。ドラギECB総裁は「基調インフレ圧力は依然として抑制」、プラートECB専務理事は「金融刺激の解除には慎重」、コンスタンシオECB副総裁は「主要都市の住宅価格の上昇を警戒」、クーレECB専務理事は「遅すぎる金融刺激策の解除を危惧」。結局のところ強弱混在ながら、6月に現行の刺激策を解除する可能性は低そう。EURUSDは1.1170~1.1205の狭いレンジで推移。

USDJPYは、111.70~112.05のレンジで上下するのみ、主体性は見られず。

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メイ英首相=テロ警戒レベルを最も可能性が高い水準へ。

シティ・ユーガブインフレ期待調査=1年後のユーロ圏インフレ率予想2.5(4月)→2.6%と小幅上昇。利上げの緊急性はなく、BOEの政策担当者の大半が経済へのリスクを考慮し、時期尚早の金融引き締めは避けると予想。

プラートECB専務理事=景気は安定的かつ拡大しており、回復力は一段と強まっていると確信しているが、金融刺激策を解除する前に、インフレ率の持続的な上昇に対して、一段の確証を得ることが必要。

コンスタンシオECB副総裁=住宅市場は過熱状態にはないものの、特に主要都市周辺で価格が上昇している地域があり、注意が必要。

クーレECB専務理事=遅すぎる行動は結果的に衝撃を大きくする。

ECB金融安定報告=債務の持続可能性に関する懸念がここ半年間に高まった。ユーロ圏の金融安定リスクは抑制されているが依然高水準で。一部の地域では過去半年間にリスクが高まった。債券市場の変動リスクは依然として大きい。ユーロ圏の債券利回りが、成長見通しの改善を伴わずに突然上昇するリスクがある。米利上げ見通しが上方修正されることを主要リスク。ユーロ圏債券市場の変動が投資家の大きなキャピタルロスにつながる可能性がある。

ドラギECB総裁=フォワードガイダンスから離れる理由はない。基調インフレ圧力は依然として抑制。

2017年5月24日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月24日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は+129.70(+0.66%)と強く、米株の堅調さと合わせ、最近のロシアゲート疑惑も関係ないムードが漂っている。また、本日のFOMC議事録の公表を前にして、6月の利上げ期待が裏切ら得る可能性はあまり考えられない。

いずれにしても、これからの欧米市場では、カナダ中銀の金融政策と明日未明のFOMC議事録の結果が焦点。

USDJPYは上昇を予想するレポートが増えているが、個人的にはドル円はレンジ相場で大きな動きは期待していない。今、111.80円の上値ポイントをクリアに超えたことで、やや円ベアムードに傾きつつあるが、112.50円が本来の重要なポイントと思われてならない。111.20~112.50のレンジに入りやすく、111.80円が分岐点になる可能性も。

EURUSDは、一昨日の安値1.1160台をボトムにしてなんとか下げ止まっているが、FOMC議事録でハト派の意見は変わらずとの思惑が広まっており、ユーロのロングポジションを巻き戻す動きが選好している。1.1150を割り込むと更なる売りが強まる可能性も意識したいが、1.1080~00に入るとさすがに買いも入りやすい。

中国と貿易関係で結びつきの強い豪ドルは、ムーディーズが中国の格付けを引き下げたことで、AUDUSDは売りが先行し一時0.7440台まで下落している。テクニカルでは0.7400台をボトムにした動きを期待しているが?

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ムーディーズ=中国の自国通貨建てと外貨建て格付けを「AA3」→「A1」へ1段階引き下げた。向こう数年で財政面の健全性が低下するとの見通し。→ この発表を受け、AUD売りが強まる。

中国財務省=ムーディーズの格下げは不適切な手法に基づいており、中国経済の問題を誇張する一方、改革の取り組みを過小評価している。

乳業大手フォンテラ=2016/17年に生産者に支払う乳価の予想を引き上げへ→ NZDが底堅く推移。

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2017年5月24日(水曜)昨日23日、海外市場の動き

2017年5月24日(水曜)昨日23日、海外市場の動き

「ロシアゲート疑惑」なんのその!? 米株は4連騰でドル買いへ。

米債入札後の米金利の上昇もありドルは全面高。ブレナン前CIA長官は大統領選でロシアの介入を認める証言を。米予算教書は低所得者向け支援を大幅削減し、減税で歳入増となり財政赤字が10年で解消する。

予想を大幅に下回る、米新築住宅販売とリッチモンド連銀製造業指数もかかわらず、米金利と米株の上昇にドルは全面高へ。USDJPY+0.46%、EURUSD-0.50%とドルの上昇率が目立ち、連騰中のNZDUSDは+0.18%の上昇率にとどまる。

原油価格(WTI)は50.57ドルの下げから51.55ドルまで上昇。米10年債利回りは前日2.254→2.283%へ、2年債も1.283→1.303%へ上昇。ダウ+43.08(+0.21%)、Nasdaq+S&P500も上昇へ。

EURUSDは、強いユーロ圏PMI+独IFO(歴史的高水準)+ショイブレ独財務相(独首相に続き)のユーロ高誘導など、好材料にもかかわらず、利食いの売り先行で弱さが目立つ。終盤にかけて1.1170台まで値を下げるが、前日の安値1.1160台をなんとは維持。

GBPUSDは、英マンチェスター自爆テロの影響も相場には大きな影響は与えず、英財政赤字が予想外に拡大、CB小売売上も弱いが下げ幅は限定的で1.2950~1.3000のレンジで推移。EURGBPの売りの影響もあり一時1.3030台まで上昇するも、米株+金利上昇にドル買いの中、1.2950台へ逆戻り。

USDJPYは、111.80台へと5月18日以来の高値へ、米債入札後の米金利の上昇から流れが変化。110.80台~111.30台のレンジ相場が続いていたが、直接的な理由は不明ながら、米金利の上昇と合わせクロスでの円売りも加わり、111.30台を超え111.78まで急伸。一時111.45まで押しが入るとも終盤にかけては111.86まで続伸。

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ジョン・ブレナン中央情報局(CIA)前長官の証言=オバマ大統領時代のCIA長官のブレナン氏は、下院情報委員会で「ロシアは厚顔無恥にも16年大統領選に介入した」と証言。

ジョン・ブレナン中央情報局(CIA)前長官の証言=米国の政治に関与しないよう2016年8月にロシア連邦保安局(FSB)のアレクサンドル・ボルトニコフ長官との電話協議で介入しないよう警告したが、ロシアが米大統領選に介入した。
→ ボルトニコフ長官はいっさいの介入疑惑を否定し、ロシアはこうした疑惑について米政府から毎回のようにぬれ衣を着せられると反論

ジョン・ブレナン中央情報局(CIA)前長官の証言=米情報当局はトランプ米大統領の側近らとロシア政府関係者との「接触や交流」を認識していた。

米予算教書=2018会計年度(17年10月〜18年9月)の予算教書を議会に提出。低所得者向け支援を大幅削減。予算案の規模は4.1兆ドル。社会的セーフティーネットを大幅に見直す。

米予算教書=低所得者向け公的医療保険(メディケイド)や食料配給券といった制度に充てる予算の大幅削減し、達成困難とみられる高い経済成長率を織り込む。

米予算教書=連邦政府の歳出が10年間で4.5兆ドル減り、目先の国防費の増大、2000億ドルの社会基盤(インフラ)投資、190億ドルの新育児休業制度といった増額分を十二分に打ち消す。減税で経済成長に弾みがつき、歳入増によって財政赤字が10年で解消すると想定。


ショイブレ独財務相=ユーロの為替レートはドイツとっては低過ぎる。→ 前日のメルケル独首相の発言と同じでEUR安誘導ともいえる発言が目立つ。今週、ツィプレス独経済相がワシントンでロス米商務長官やライトハイザーUSTR代表と会談する予定。

クーレECB専務理事=出口戦略の順序を変更する必要はなく、量的緩和終了前の利上げはない


ムニューシン米財務長官=国境調整税は為替を動かす可能性が懸念されている。大統領は給付金制度を変更の意向はない。年内の税制改革の完了を望む。キャピタルゲイン課税は最も非効率的。




2017/05/23

2017年5月23日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月23日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

米10年債利回りは前日より小幅低下するも2.24%台を維持し、ダウ先物は上昇傾向が続き、ダウは上昇からスタート。

為替相場は、NZD+AUD+CADの強さが目立っている。昨日も上昇率トップのNZDUSDは、欧州市場に入っても勢いは止まらず0.7000の大台をクリアし0.7040台まで続伸。AUDUSDも念願の0.7500台をクリアし200DayEMAの0.7518まで上昇、共に今日の為替相場をリードしている。

一方、主要通貨のJPY+EUR+GBPは上下変動を伴うが、前日比では大きな変化は見られず。 GBPUSDは英マンチェスター自爆テロの影響が冷めやらぬポンドは、英財政赤字が予想外に拡大、CB小売売上も弱いが下げ幅は限定的で1.2950~1.3000のレンジで推移。ただし、1.3000の大台を回復できずやや下値不安も残る。

EURUSDは、ユーロ圏総合PMIは6年ぶりの高水準で、IFO業況指数も記録に残る1991年以降で最高となるも、直後の1.1260台を高値に1.1210台まで下落。昨日のメルケル首相のユーロ安牽制発言による影響は感じられず、逆に短期的には上値の重さも感じられる。

USDJPYは、どのように判断したらいいのだろうか? 全体的には110.80~111.30台のレンジでいつもながら主体性に乏しい。ただ、19日の高値111.70、22日111.60、本日111.34と、上値と下値が切り下る緩やかなダウントレンドに入っている可能性も気になる。

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ユーロ圏財務相会合(22日)でギリシャへの追加融資や債務軽減で合意できず、ギリシャ市場の株価は一時2.25%下落へ。ショイブレ独財務相はすべてが順調に進めば3週間で実現できる。

2017年5月23日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月23日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は-65(-0.33%)下げるも、欧州株は総じて堅調に推移。

アジア市場では、NZドルの上昇は止まらず。NZDUSDは0.70の大台をあっさり上抜けし一時0.7040近くまで上昇、前日比では0.5%の上昇で他を圧倒。

EURUSDは、昨日のメルケル・ショックのEUR売りも限定的で、欧州市場に入ると一時1.2220台まで値を下げたが、6年来の高水準となった仏・独・ユーロ圏のPMIにEUR買いが強まり、独IFO業況指数が記録に残る1991年来の最高水準へ。結果、EURUSDは一時1.1270近くへと急伸するも、1.1300の大台を前にして売りも強い。

GBPUSDは、英マンチェスターで自爆テロの影響もあり、1.30の大台をぬけきれず、欧州市場に入ると一時。2950台まで下落するも下げ幅は限定的で、底堅く推移。

USDJPYは、動きは乏しく日本株安に上値が若干切り下がり、110.80台~111.30台のレンジで推移。111.30円の上値が重くなる。

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英マンチェスターで自爆テロ=コンサート会場付近での爆発事件、22人死亡し2005年のロンドン爆破以来最悪のテロ事件に。

2017年5月23日(火曜)昨日22日、海外市場の動き

2017年5月23日(火曜)昨日22日、海外市場の動き

メルケル独首相「ユーロは弱すぎる」発言にユーロは上昇、英総選挙の世論調査にポンドは伸び悩む。NZDUSD+NZDJPYの上昇率は1%超で今日のヒーロー、USDJPYは蚊帳の外。米株は3連騰し17日の急落水準を上回り米金利は小幅高。

米10年債利回りは前日2.23→2.25%へ、2年債も1.27→1.275%と小幅上昇。米株は堅調でダウは+89.99(+0.43%)上昇へ。原油価格(WTI)は一時51ドル台へ、終値でも50.73ドルと高値圏で推移。

為替相場は、メルケル独首相「ユーロは弱すぎる」との発言に、EURUSDは前日・アジア市場の高値1.1210台を超え、11月9日の米大統領選の高値水準1.130を目指さし一時1.1260台へ。継続的な買いも見られず一時1.1220台まで値を上げ1.1230台で推移。独経済相のワシントン訪問を控え、独対米貿易黒字の急増理由をECBと資源価格へと転嫁した発言では?

GBPUSDは、メイ首相がEU離脱で強い主導権を握るために決定した、総選挙の世論調査で野党との支持率が縮小。GBPUSDは総選挙の世論調査の影響なのか、週末・週初めギャップを開け1.30の大台を割り込み下落からスタート。メイ首相の高齢者の負担増の上限を設けることでポンドの買い戻しも入り1.3040台を回復するも、1.300を中心の取引が続き、ドル売りの流れでもポンドの伸びは鈍い。

USDJPYは、蚊帳の外。週末の北朝鮮のミサイル発射によるリスク回避(円は当事国とおもうのですが?)の円買いに、週末・週初め円高でギャップを開けて取引が始まるも、110.90台をボトムにし、日本株高や貿易黒字の縮小に上昇し、110.90~111.60のレンジで推移。昨日に続きレンジ相場を継続中。

NZDUSDは0.700を目指し上昇は目立っている。商品価格の上昇が要因ではと言われているが不明。4時間×200=0.6940を上抜けしてから上昇が加速。

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メイ英首相、総選挙を前に支持率低下に焦り=6つの世論調査では、首相の与党・保守党はリードするも、最大野党・労働党との差は2~9%ポイント縮小、社会保障制度改革で一部高齢者の負担増の上限を設けるなど、など不人気な選挙公約を軌道修正へ。→ 与党のリード縮小との調査結果にGBPUSDは1.30の大台を割り込むが、負担増に上限を設けたことでやや値を戻す。

スペインの政局=最大野党である社会労働党の党首に、与党の国民党の政策に強く反対するペドロ・サンチェス氏が復帰。国民党が議会で法案を通す上で必要なる野党の支持を得ることが難しくなったとの見方が広まる。

上院情報委員会の召喚をフリン前米大統領補佐官は拒否(AP、WSJ、FOXニュース)。=黙秘権行使を認める米国憲法修正第5条に基づき召喚を拒否する考え。

カプラン・ダラス連銀総裁=利上げ継続と年内のバランスシート縮小に着手すべき。3月の利上げを含め、今年3度の利上げの基本シナリオは、FF金利の短期的な道筋として適切。緩やかかつ忍耐強くあるべきで、経済状況に応じてペースの加速も減速もあり得る。

独連邦統計局のデータでは、第1四半期の対米輸出は291億ユーロで前年比8%に急増。対米貿易黒字は140億ユーロ近くに達し、単一の国家に対する独貿易黒字額としては最大。

独ツィプレス経済相=今週、ワシントンでロス米商務長官やライトハイザーUSTR代表と会談する予定で、会談では米国の対独貿易赤字や輸入関税などによる生産者の保護措置が議題に上がると見られている。

メルケル独首相=ユーロはECBの緩和的な政策で弱すぎ、ドイツ製品が安価になっている。ドイツの貿易黒字はユーロ相場と原油価格の2つが押し上げ要因で政府の管轄外。

バルニエ英国のEU離脱交渉のEU代表者=最初の協議は6月19の週に行われる。バルニエ氏は協議が決裂するとは考えたくないとし、離脱に関する主要課題での合意が早ければ早いほど、将来の通商条件の協議に迅速に移ることができる。




2017/05/22

2017年5月22日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月22日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

週明け月曜日の欧米市場は、特に注目する材料も乏しく、週末の北朝鮮のミサイル発射によるリスク回避の動きは感じられず、米株と米金利は上昇し原油価格も上昇傾向を維持。

為替市場は、NZDUSD+0.73%を筆頭に、EURUSD+0.32%、USDCHF-0.28%、AUDUSD+0.17%とドル売りが目立つが、USDJPY+0.08%、GBPUSD-0.16%と逆に弱いドル高へ。結果NZDJPYは0.8%超の上昇へ。


米10年債は2.247%、2年債利回りは1.283%へ小幅上昇、欧州株は強弱混在しEUROSTOXX50は-6.03(-0.17%)低下、米株は上昇からスタートし前日比100ドル超の上昇へ。原油価格(WTI)は一時51ドル台へ上昇、引き続き50ドル台を維持し底堅い。


USDJPYは、主体性がないとでもいうのか、午前6時台の110.90台までのドル安を除けば、昨日の111.00~70円のレンジを世襲し、111.10台~111.60台のレンジ内で収まり、投機筋の興味の対象外へ。

EURUSDは、前日と早朝の高値1.1210近辺を上限に上値は重く欧州市場の序盤は1.1160台まで下落。メルケル独首相のユーロ相場に関すう発言も材料視されたのか、先日・早朝の高値1.1210台を超えてらユーロ買いが加速1.1260台まで上昇。
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バルニエ英国のEU離脱交渉のEU代表者=最初の協議は6月19の週に行われる。

ジョーダンCFM取締役=過去は全ての物事が既に確定してあたかも確実性に満ちて見えるが、過去の瞬間々においては、政治も経済も社会も不確実性に満ちていた。実は過去50年の統計をたどれば、計460余りの危機が起きており、地球上では年平均で8回危機が発生する計算になる。危機が時々起きることが『ノーマル』な世界に生きていることになり、そうした状況を考慮したポートフォリオ構築が必要ということだ。

確実に起こりそうだからこういうポートフォリオにしよう、というのが旧来の方法だが、一方、将来起こる出来事は全く予知できない、という前提から出発し、そこからなるべくノイズの少ない良いストラテジーを探すことに注力する。われわれの考えるモダン・ポートフォリオ・マネジメントだ。

独仏財務相会合の声明=ユーロ圏では景気回復が強まっているものの、全ての加盟国が先の危機から完全に回復したわけではなく、ユーロ圏経済はマクロ経済の大幅な不均衡や低水準のコアインフレ、金融の著しい分断によってぜい弱だ。

メルケル独首相=独貿易黒字の高水準に関して、ユーロ相場が安過ぎる、ドイツ製品をより安価にしている。


2017年5月22日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月22日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週明け月曜日、コミー前FBI長官の証言も30日以降と先伸ばし気味で緊張感はやや緩みがちで、何も出ないリスクも気になり始める。北朝鮮の度重なるミサイル発射報道による、緊張感の高まりと、逆に慣れと相反する思いが徐々に広まっている。

先週の為替市場でリスク回避の流れもあり、ドル売りをリードしたUSDCHFは、週明けのオセアニア・アジア市場・欧州市場序盤を通じて買いに勢いは見られず、逆に弱含みで推移し、やや違和感を覚える。

オセアニア市場では、北朝鮮ミサイル発射報道を受けた、リスク回避の円買いに、USDJPYは110.80台まで、EURJPYも112.10台、GBPJPY144.10台なで下落。その影響に薄商いの中で、EURUSDは1.1180台まで、GBPUSDも1.2970台まで下落するドタバタ劇が見られた。

USDJPYは、東京市場がオープンし取引量が増えるに従い、原油価格(WTI)の上昇と、日経平均価格の上昇もあり、111.60台まで上昇するも、連日の上値ポイントとなっている111.80の壁を超えられず、再び111.30台での取引となっている。

EURUSDは、オセアニア市場の下落から値を戻し、東京市場に入り1.1210近くまで上昇するも、前日の田名家1.1210台を超えられず、不思議にもオセアニア市場の安値1.1180で下げ止まり動きは鈍くなっている。

GBPUSDは、オセアニア市場の下落による週末・週明けのギャップを解消することはできず、高値1.3020台が精いっぱい。こちらも不思議なことにオセアニア市場の安値1.270台で下げ止まり、動きは鈍くなっている。


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原油価格(WTI)は上昇、OPEC・非加盟国が減産延長に合意するとの期待感が強まる。

トランプ政権=モラー特別検察官に、直近まで勤めていた法律事務所の顧客への捜査を禁じる倫理規定が適用できるかどうかを検討。クシャナー大統領上級顧問と選挙戦でトランプ陣営の選対幹部だったポール・マナフォート氏を顧客に持つ。クシュナー氏は12月にロシアの銀行幹部と接触したとされており、マナフォート氏は捜査の対象となっている。

米国とサウジ=トランプ米大統領のサウジ訪問に合わせ、数百億ドル規模の商談を複数締結。国営石油会社サウジアラムコは、複数の米企業と総額500億ドルの案件で合意した。サウジのファリハ・エネルギー相は、全企業の商談は総額2000億ドル以上に達した。

2017/05/21

今週の為替相場を考える(5月22日~26日)

今週の為替相場を考える(5月22日~26日)

今後の多くの市場参加者が思っている通りで、「トランプ政権の混乱」がどこまで米金融市場や為替相場に影響をあたえるのか? 今週の先週に続きこれに尽きると思われる。

コミー前FBI長官の証言が30日以降に設定されており、これを前にして今週も思惑や新たな材料により相場が動くことは間違いなさそう。(※今週の主な材料を参照)

相対的にユーロとポンドへの支持者が多くなる傾向にある。ユーロは、フランス大統領選でマクロン氏が当選してから政治的なリスクが弱まり、ECBの金融政策の変化を期待する声も消えずEURUSDは1.1200台まで上昇し強さを維持。

ポンドも英国のEU離脱で先行的なリスク回避から、今のところ経済的な悪影響は限定的で強さが目立ち、大規模な巻き戻しにGBPUSDは1.30台の大台を達成し、新たな領域へと変化。

一方、資源価格と連動性の高い通貨は原油高にもかかわらず、リスク回避の流れや金利据え置き環境は変わらず、豪ドル、NZドル、カナダドルは弱く、ポンドやユーロに対しても弱さが目立つ。

円はと言えば、米金利と米株(含む日本株)の動きに影響されながらも、110円割れでは買い、一方115円を達成できずに終わっており、一言でいえば主体性が見られない。現水準で新たなポジションをとるかは別として、引き続きEURとGBPに対しては弱く、AUDとNZDに対しては強い流れが大きく変化する材料も乏しい。


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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】


◎USDJPY【予想レンジ 109.60~112.50】


「ロシアゲート」による米株と米金利の低下、リスク回避の円買いに先週は予想外に円高へと振れた。半面、110.20台をボトムに下げ止まり、110円割れからは幅広い実需筋の買い意欲も感じられるが、ロシアゲートの問題が増幅する可能性や、コミー前FRB長官の証言の結果を見るまでは、USDJPYの上値を追って積極的に売り(円を買う)投資家も考えにくい。

テクニカルでは、1時間チャートではRSIやMAでもニュートラルに近く傾きは見られない。Dailyチャートでは200EMAのビット・オファーのチャートは110.60~111.67でこれがコアになっており、200SMAはクローズベースで109.60にありここまでの円高の可能性は消えず。

IMM通貨先物の円ポジションでは、円のネットショートは3週連続で増加し、引き続き円の先安期待は変わっていない。USDJPYのオプションでリスクリバーサルではドルプットオーバーで-2.0%台へと拡大、オプションの世界で円先高を意識と、ベアとブルが混在している。


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◎EURUSD【予想レンジ1.1050~1.1350】

フランス大統領選でマクロン氏が当選してから政治的なリスクが弱まり、ECBの金融政策の変化を期待する声も消えず。「ロシアゲート」によるリスク回避のユーロ買いが加わり、予想外の上昇となった。

テクニカルでは、200日SMA=1.0831にありこれを割り込むまでは本格的な売りへの変化も期待できない。EURUSDは終値ベースでは11月4日の1.1140を超え上昇傾向にあるが、昨年8月~10月まで続いたレンジ相場(大枠で1.11~1.13)の水準へと突入したことで、今週はこのレンジでの取引を意識せざるを得ない。

IMM通貨先物の円ポジションでは、ユーロが2014年5月6日以来、実に157週間ぶりにネットポジションがショートからロングへと変化してから2週目。市場のセンチメントが大きく変化へ。EURUSDのオプションのリスクリバーサルでは、ユーロコールオーバー+0.32%と緩やかに拡大、ユーロの先高期待を継続中。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2950~1.3150】


先週課題とした、英国発の経済指標は強く(CPI+小売売上高+雇用統計)1.30の大台をついに達成。6月8日の英総選挙の結果というリスクは消えないが、「ロシアゲート」によるリスク回避の買いと両面を持ち、緩やかな上昇傾向の維持が予想される。

テクニカルでは、200日EMA=1.2800をボトムにポンド買いの流れを継続中。直近でも1.28~1.30のレンジの上値を抜け新たなステージに入っているが、①1.30を中心にしばらく時間的な経過が必要か? ②1.3~1.35の新たなレンジ入りか? いずれを選択するか迷っているが、急速な上昇の可能性はやや弱い。

IMM通貨先物の円ポジションでは、ネットショートの常連ながらシートは大幅に減少し、ユーロに続き2015年11月10日以来続いた長期の流れが変化する兆しもみられる。GBPUSDのオプションのリスクリバーサルは、ポンドプットオーバーで変わらないが、-0.155まで低下し1週間は+0.10%へ変化している。


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今週の主な材料(5月22日~26日)


今週の主な材料(5月22日~26日)

重要度別に今週の材料を考えると以下の通りと思われる。

1.【トランプ政権の混乱】
2.【米FOMC議事録(5/24)】
3.【米第1四半期GDP・速報値と米耐久財受注(5/26)】
4.【英第1四半期GDP・速報値(5/25)】
5.【カナダ中銀の金融政策(5/24)】
6.【日本の消費者物価指数(5/26)】
7.【その他、米予算教書を議会に提出(5/23)、OPEC総会(5/25)、G7サミット(5/26~27)

1.【トランプ政権の混乱】
トランプ政権とロシアの不適切な関係を巡る疑惑「ロシアゲート」が為替相場を含め金融市場に与える影響は最も重要。特に、30日以降に開かれる、コミー前FBI長官の証言が最大のテーマ。

5月19日、上院情報特別委員会のバー委員長(共和)とウォーナー副委員長(民主)は、コミー氏が同委員会で証言すると発表。トランプ米大統領が解任したコミー前FBI長官が、昨年の大統領選挙にロシアが影響を与えた可能性を巡る捜査について、議会証言を行うことで合意。29日の米国の祝日より後に開くという。

19日のワシントン・ポスト紙は、事情に詳しい関係者の話として、大統領に近い上級アドバイザーの1人が参考人として特定されたと伝えた。水面下で進められていた捜査は加速しつつあり、捜査官らは事情聴取を進め、召喚状を発行するために大陪審に働き掛けているという。

19日のNYタイムズ紙も、匿名の米当局者が同紙に提供した会談要旨を引用し、トランプ大統領は5月10日にホワイトハウスの執務室でロシア当局者と会談した際、コミー氏について「狂った、本当にいかれた人物だ」と話していたと報じた。大統領はロシア側に、コミー氏解任で「重い圧力」が緩和されたと語ったという。

17日に司法省は選挙戦でのロシア問題捜査でより独立性の高い特別検察官としてロバート・モラー元FBI長官を任命している。

2.【米FOMC議事録(5/24)】
5月24日のFOMCではタカ派の声明に、6月の利上げ観測は急騰し年内残り2度の利上げ期待度が高まり、米金利は上昇しドル高になった。しかし、バランスシートを巡る議論の詳細で言及はなく、今回の議事録を注目。

3.【米第1四半期GDP・速報値と米耐久財受注(5/26)】
最近は、弱さが目立っていた米国発の経済指標。GDPは第1四半期の速報値で、前年比予想は0.9%と前回0.7%から上昇が見込まれている。耐久財受注は逆に前月比は-1.0%と前回0.9%から低下が見込まれ、共に週末の金曜日に発表され相場への影響度は高い。

4.【英第1四半期GDP・速報値(5/25)】
米国とは対照的に、最近では強さが目立っている英国初の経済指標。今回は第1四半期の速報値で、それなりにインパクトは大きくなることが予想される。前年比予想は2.1%で前回と変わらず。

5.【カナダ中銀の金融政策(5/24)】
前回4月12日には予想通り政策金利0.5%の据え置きを決定し、GDP見通しを上方修正したことで一時カナダドル買いに動いていた。今回の予想も0.50%の政策金利の据え置きが予想されるが、声明文で変動することはいつものこと。先週末は強いカナダの小売売上高が目立っていた。

6.【日本の消費者物価指数(5/26)】
重要な指標の割には、円相場の変動はいつも限定的。今回の全国消費者物価指数の予想は、前年比0.4%と前回0.2%、コアコアも前年比0.0%と前回-0.1%から上昇が見込まれている。

7.【その他、米予算教書を議会に提出(5/23)、OPEC総会(5/25)、G7サミット(5/26~27)
米予算教書は、大型減税などの公約を踏まえた財政赤字や成長率の見通しが、OPEC総会は減産合意の延長が焦点、G7サミットでは残念ながら期待度は低い。


詳しい予定は別表をご覧ください。


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2017/05/20

最新のIMMポジションから、 2017年5月20日(土曜)

最新のIMMポジションから、 2017年5月20日(土曜)

今回のCFTCが発表したIMM通貨先物の投機的なポジションの集計日は5月16日(火曜)で、集計日後の17日後にはNY連銀製造業景気指数の米利上げ期待度がやや弱まり、トランプ大統領による機密情報の漏洩疑惑による政局混迷を懸念し、ドルは全面安の流れが続いていることもあり、データを割り引いて考える必要がある。

円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨のネットポジションは、前週の-147,119→-180,171コントラクトへと、円、豪ドルとカナダドルではショートが拡大し、トータルではショートが拡大した。逆にユーロはロングが角田、ポンドはショートが減少と、相場の動きは二極化し、この流れはFXスポット市場でも鮮明に表れている。

ユーロは、22,399→37,604へとロングが拡大。仏大統領選の結果を受け、ユーロ圏の政局安定への流れに、歴史的なショートからロングへと転換して2週間目を迎え、市場のセンチメントが急変しており今後もネットロングを継続する可能性が高いと思われる。

ポンドは、-46,798→-32,99へとショートが急減。この-3.2万台のショートは昨年5月31日の水準以来で、ユーロに続き歴史的な変化につながるのか、注目したい。

円は、-36,307→-60,008へショートが拡大。ショートポジションの水準としては今年3月の水準へと逆戻りしており、市場参加者の円先安感が強まっていることがうかがえる。しかし、集計日後の17日から急速に円高が進み、円ショートポジションが逆に減少している可能性も高い。

カナダドル-86,215→-98,000とショートに変化し弱さが目立っている。ショート変化から9週間を迎え、原油価格の上昇にもかかわらず、週ごとにショートが拡大している。

豪ドルは、25,784→6,344とかろうじてロングを維持しているが空前の灯。1月17日にショートからロングへ転換して18週間ロングを維持しているも、3月28日のネット+53,138から大幅に縮小している。

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2017年5月20日(土曜)昨日19日、海外市場の動き

2017年5月20日(土曜)昨日19日、海外市場の動き

週末の金曜日、ワシントンポスト紙は、トランプ大統領「ロシアゲート」の捜査当局は「現役のホワイトハウス当局者が法廷捜査の対象」と、新たな騒動にドル売りは止まず。初の外遊先となるイスラム教発症の国へ、信頼の回復を目指し旅立つ。

ブラジル金融市場は冷静さを取り戻し、USDBRLも弱含みで推移。欧米株は強く、米金利も小幅上昇、リスク資産は堅調に推移。為替相場は、EURUSD+0.95%、USDCHF-0.73%、USDCAD-0.69%とドル売りをリードし、ドルは全面安で円はクロスで全面安。


EURUSDは大きな押しも見られず強く続伸。仏大統領選後の政局の安定(期待)に投機筋の買いから実需筋の買いへと変化。EURクロスでの買いも続き、前日の高値1.1170台を超え買いがさらに強まり、ワシントンポスト紙の報道もあり一時1.1210台まで続伸。新たなEUR買いのステージが続く。

USDCHFは相変わらずリスク回避に選好され市場をリード。新たにワシントンポスト紙の報道も加わり終わってみれば0.9720台まで続落、今週5日間で前週の1.01から大幅下落。

GBPUSDは昨日1.300の大台を超えたロングの切りに急落したが、冷静になればGBPJPYの買いも加わり再び1.30台を超え一時1.3040まで急伸し、「ロシアゲート」のドル売り材料もあるが本来の安定した強さを取り戻す。

USDJPYはリスク回避通貨の円買い需要のも、クロスの売りに影は薄く全く方向感定まらず、18日円高、19日円安、20日は一日を通じても、111.00~111.70のレンジで安定するも、円はEURJPYの+0.77%を筆頭に他の主要通貨で全面安。111.80円の壁はいつなったら超えることができるのか? 引き続き重要なポイントになっている。

USDCADは金価格も強く続落しカナダドルの強さが目立った。カナダのCPIは前回の1.6%と変わらないが予想の1.7%を下回り、コア1.1%(予想1.4 前回1.3%)と弱く直後は1.3550→1.3600直前まで上昇するも、強い小売売上高+原油価格が50ドル台へと上昇する中、1.3500台まで続落。


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トランプ大統領(NYタイムズ)=ミー前FBI長官の解任で、ロシアによる米大統領選関与疑惑を巡る捜査で大きな圧力が軽減されたと語っていたと報道。

ブラード・セントルイス連銀総裁=米政治的混乱、経済への目立った影響みられないが、市場は今後も政治的な変動の継続に備えるべき。

ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁=将来の米経済成長は製造業ではなくサービス業にかかっている。米経済成長への最大リスクは海外情勢によるもの。

ワシントンポスト=トランプ陣営とロシアの結託の疑いに関する法的調査の対象に、現役のホワイトハウス当局者が含まれる。

ローゼンスタイン米司法副長官=下院議員へ「5月8日にトランプ大統領がコミーFBI長官を解任する意向であり、私に助言と意見を求めていることを知った。昨年7月、クリントン氏に関するコミー氏の会見は、司法省とクリントン氏の両方にとって適切さと公正さを欠いた。

ライアン米下院議長=オバマケア改革法案は、米議会予算局(CBO)による最終分析を待ち、数週間以内に上院に送付する方針。

メルケル首相=2019年の任期満了のドラギECB総裁の後任に、独連銀総裁を希望。

2017/05/19

2017年5月19日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月19日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週末の金曜日。トランプ大統領のドタバタ劇は続くも、強い米経済指標、株高+債券価格の安定に、超悲観的なムードは弱まるが、火種は残ったままたで、投機的な売買が続きそうなムード。ただし、打たれ強いトランプ氏が生き残る可能性も気になる。

日経平均価格は+36.90(+0.19%)上昇。欧州株の総じて上昇している。本日は、カナダのCPIと、小売以外重要と思われるイベントも少ない。

USDJPYは、111.10~50円の安定レンジを維持するも、クロスではEURUSD+GBPJPYの上昇の影響に円売りムードが強い。110円割れでは買いたい市場参加者は多く、先日失敗した115円トライは相当抵抗がありそうで、この狭いレンジが暫く続くのでは?

EURUSDは、1.1100を若干割り込むもほぼボトムに、底堅い展開が続く。6月2日のECB理事会では政策変更は期待していないが、フォワードガイダンスの見直しを話会う可能性は強い。昨日の議事録でも「経済情勢の進展あればガイダンス調整することを検討すべき」とある。とにかく、マクロン氏が仏大統領に決まってからのEURUSDの上昇はそう簡単に止まりそうにない。

GBPUSDは、強いCPI、強い雇用統計、強い小売と、なぜポンドを売るの? と思うほど状況は改善している。リスクとしては、6月8日の英総選挙ではあるが、楽観的なムードは強い。1.30台を超えてからの短期ロング筋もストップアウトし、再度上昇を狙える位置にあるのでは?


2017年5月19日(金曜)昨日18日、海外市場の動き

2017年5月19日(金曜)昨日18日、海外市場の動き

多くの要因があるも、結局はドルショートの利食い?ドル売りからドル買いへと変化。引き金は、BRLの暴落=リスク回避のドル買い、強い米経済指標+米株&米金利は上昇。

トランプ政権の混迷の色は変わらず。米司法省は大統領選のロシア関与の疑惑に任命特別検察官に任命、トランプ氏は最大の魔女狩りと批判。

為替相場は、USDCHFの下げも5日間で終わり上昇、USDJPYも110円の大台から反発し111円ミドルへ。米株は上昇しダウ+56.09(+0.27%)、米10年債利回りは一時低下するも終値では2.224→2.228%へ上昇、2年債も1.2458→1.268%へ上昇。

結局前日比で見ると、USDJPYは+0.60%、EURUSDは-0.51%、NZDUSD-0.59%とドル買いへ。円クロスではCHFJPY+0.50%、CADJPY+0.64%、AUDJPY+0.43%と円高の流れは変わらず。

ブラジル大統領の汚職疑惑の浮上に、USDBRLは3.1台→一時3.40台まで急騰(BRLの暴落)、リスク回避の流れが強くドルの買い戻しの一因へ。

強い米新規失業保険申請件数とフィラデルフィア連銀製造業指数に、米短期金利先物相場は年内2上げ確率が33→35%へ高まり、米金利と米株の上昇要因となり、ドル買い戻しの一因へ。

USDJPYは、トランプ政権の混乱=政策実行へ不安、リスク回避の流れに欧州市場では、110.50のポイントを割り込みストオップの売りが加速し一時110.20台まで下落。

ブラジル大統領の不祥事隠ぺい疑惑に、USDBRLは急騰。米国市場にはり、米新規失業保険申請件数+米フィラデルフィア連銀製造業指数は共に強く、米金利は上昇へと変化、米株も強く、ドルの買い戻しが入り111.30台へ。

円クロスの買いに、再度110.70台へと値を下げるも、米株と米金利の上昇が続き、111.50を超えてからは逆に円ロングのストップに一時111.70台へ、111.80のポイントは超えられず111.30台まで下落へ。


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テメル・ブラジル大統領=汚職に関与したとの疑惑が浮上。USDBRLは7%近く急騰。

メスター・クリーブランド連銀総裁=利上げを継続すべき。労働市場が完全雇用に達し、インフレ率が目標の2%に近づいている。低水準の金利やバランスシートの規模は大きくFRBは後手に回らぬよう、引き続き警戒を緩めないことが重要。

トランプ政権=正式にNAFTAの再交渉の手続きを開始。貿易赤字解消の日本の市場開放に意欲。

ECB議事録(4月27日)=6月8日の理事会では政策軌道に関する姿勢を大きく変更することには消極的だが、公表するスタッフ経済見通しが今後の議論の基礎になると強調 → 6月の会合で、ECBがついに成長に対するリスクは均衡していると表明すると市場は予想するが、必要であれば、追加利下げや資産買い入れ拡大への道も残すとみられている。

米司法省(米国17日)=2016年の大統領選でロシアが関与した疑惑を巡り、ロバート・モラー元FBI長官を任命特別検察官に任命。→ トランプ大統領はツイッターで「米国の歴史上、一人の政治家に対する最大の魔女狩り」と非難。

ムニューシン米財務長官=国境税では通貨問題が最大の課題。インフラ計画に取り組んでいる。銀行と投資銀行の分離を支持しない。3%の経済成長は達成可能な目標。

ライアン米下院議長=税制改革が年内に成立すると自信。国境税の代替策を模索している。

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2017/05/18

2017年5月18日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月18日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

トランプ政権の混乱は続く。新たに発覚した「米大統領選の期間中に、トランプ陣営が少なくとも18回ロシア政府筋と接触」との疑惑。欧州市場では、米株先物は下落し、米債は上昇し利回りは低下、USDJPYは一時110.20台まで急落。

米国市場に入ると、ブラジル大統領の不祥事隠ぺい疑惑に、USDBRLは急騰( https://jp.tradingview.com/x/6AMHsKZx/ )。米新規失業保険申請件数+米フィラデルフィア連銀製造業指数は共に強く、米金利は上昇へと変化、米株も強く、ドルの買い戻しが入り、USDJPYは111.20台まで上昇。

変動幅が大きかったのは、GBPUSDで、強い英小売売上高を契機に、過去何度も失敗した1.3000の大台超えを達成。一時1.3040台まで上昇するも、1.3050の売りに上値は重く1.30を割り込む。

USDCADは、堅調は原油価格にも、欧州市場でリスク回避の流れの継続に、一時1.3670近くまで上昇。米国市場に入り、強い米経済指標を受けた米株と債券利回りの上昇に、1.3580台まで下落へ。

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現米政府関係者や政府OB(ロイター)=昨年11月の米大統領選挙までの7カ月間に、フリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)などのトランプ陣営が少なくとも18回、電話や電子メールでロシア政府関係者やロシア大統領府に関係がある人物と接触。

バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁=6月のECB理事会でガイダンスの見直しが協議される。地政学的状況は改善しており、フォワードガイダンスだけでなくリスクバランスについての協議も期待できる。状況の改善がデータから確認できれば、緩和バイアスについて協議するのが理にかなう。

クーレECB専務理事=、インフレの回復が確認されれば、緩和縮小をあまり長く待つべきではない。

バイトマン独連銀総裁=フランスの大統領選後にユーロ圏と域内経済に対する政治的リスクが後退。政治的リスクはある程度解消された。残っている政治的リスクも、波及効果は低く、ユーロ圏経済に悪影響を与えないとみられる。インフレが2%弱の水準に達した時に、刺激策の解除を検討すべき。

ムニューシン米財務長官=18日に初の議会証言-コミー氏問題影落とす。

ECB理事会議事録=コミュニケーションの変更・調整は注意深く、緩やかにしなければならない。理事会メンバーの一部は、リスクは概ねバランスした。大多数のメンバーは経済のリスクは改善したと合意。 経済の見通しの検証を6月に行うことで合意。 6月の理事会でインフレ見通しを引き下げる可能性を排除せず。経済情勢の進展あればガイダンス調整することを検討すべき。


2017年5月18日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月18日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

トランプ大統領がかかわる騒動は収束するのかしないのか、それが問題! 海外の報道や金融市場の動きを見れば、深刻の度合いが増しているようにも思われ、逆張りを選択することも難しそうである。

久々に激しい円高となった昨日の海外市場。誰もが意識しているトランプ大統領の騒動はどこまでエスカレートするのであろうか? 市場は弱気ムードが蔓延し、リスク回避の流れが巷では広まり、円ショートの巻き戻しが、結果的に株安+欧米金利の低下=円高をあおっている。

USDJPY相場は、110.50円近辺をボトムにやや反発するも、市場の戻り売り圧力は強く111.40円をタッチしてからは再び111円を割り込んでいる。USDJPYの動きが加速する必要条件は、株安&米金利低下、そして、同一方向を向く円クロスの急変である。昨日のUSDJP-Y2.03%の下げは、CADJPY-2.05%、AUDJPY-1.97%を筆頭にした円クロスの大幅な売りの賜物でもある。

早朝に発表された、日本の第1四半期GDP速報値は、前月比と前年比は予想を上回るも、市場の反応は予想外に冷静。逆に、豪州の雇用統計は、失業率は低下し、就業者数は前日分が下方修正され、AUDUSDは急上昇。前日高値を更新し、一時0.7460台へ上昇するも、こちらも上値の重さが感じられる。

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ジョルダンスイス中銀総裁=スイスフラン高抑制のため、超緩和的な金融政策を維持。フランの過大評価、生産能力の緩み、低いインフレ率により拡張的金融政策を堅持する必要がある。

クーレECB専務理事=緩和縮小をあまり長く待つべきではない。必要であれば早期の利上げも理論的には可能。


WSJ紙=ドナルド・トランプ米大統領のかつての事業パートナーが、カナダでの高層ホテル建設プロジェクトの重要局面でロシア開発対外経済銀行(VEB)から別件を通じて資金を得ていた。

米トランプ政権=為替操作禁止の規定を北米自由貿易協定(NAFTA)に追加することを検討、他の貿易協定の先例になる可能性もある。

メイし首相(ロイター社)=法人税率を2020年までに17%へ引き下げる可能性がある。

CMEフェドワッチ=トランプ大統領の騒動を受け、6月の米利上げ確率87.7→64.6%に低下。


2017年5月18日(木曜)昨日17日、海外市場の動き

2017年5月18日(木曜)昨日17日、海外市場の動き

トランプ大統領は疑惑を否定するも、ロシア関連や連邦捜査介入の疑惑は晴れず。共和党や民主党内部からも、独立調査を求める声や、トランプ大統領の弾劾を求める声が上がる。その、トランプ大統領はメディアを批判。

市場の反応は税制改革など米経済政策の遅れを懸念。リスク回避の流れが強まり「米株価は急落+米金利は低下」=「円は急伸+ドルは全面安」。

トランプ大統領がコミー前FRB長官に、フリン前大統領補佐官に対するロシアの関与への捜査を打ち切るよう、圧力をかけたとの報道。トランプ大統領は、ラブロフ・ロシア外相にイスラエルからの機密情報を漏洩したとの報道。

ダウは-372.82(-1.78%)、Nasdaq-158.63(-2.57%)、S&P500 -43.64(-1.82%)。米10年債利回りは2.326→2.22%、2年債も1.299→1.242%へ大幅に低下。原油価格(WTI)は在庫減少を好感し、一時49.50まで上昇し、金価格も大幅上昇。


USDJPYは、円高の流れは主要通貨でも最も強く前日比-2.03%の下落。AUDJPYも-1.97%、CADJPY-2.05%、GBPJPY-1.64%と円は前日に続き上昇が目立った。アジア・欧州市場の序盤は、112.20台をボトムに下げ止まっていたが、トランプ大統領のロシア関連や連邦捜査介入の疑惑は晴れず、税制改革など米経済政策の遅れを懸念した、米株安+米金利の低下に112.00円、111.80円を割り込み続落。終盤にかけては110.80まで下落するも圧力は止まらず。

USDCHFは、リスク回避に選好され5日続落。アジア・欧州・米国市場と続落し、一時0.9770台へ。ただし、スイス中銀総裁のフラン高を懸念し介入の可能性を示唆する発言に、0.9810台まで値を戻すも、市場全体のリスク回避の流れにスイスフランの上昇傾向は変わらず。

EURUSDは、11月4日の米大統領選後の高値を更新。アジア・欧州市場の1.1080台をボトムに、米株の急落と米金利の低下に1.1130を超えて上昇が加速。終盤にかけては1.1160台まで続伸し、上昇余力を残した動きが続く。STOXX欧州600種も-4.77(-1.20%)と、8か月ぶりの下落率へ。

GBPUSDは、雇用統計も強く引き続き上昇力を維持するも、EURGBPの買いや1.3000のサイコロジカルなポイントを抜けきれず、強さも半減。アジア・欧州市場序盤の1.2900台をボトムに、強い英雇用統計に前日の高値1.2950台を超え、1.2970台へと上昇、米金利の低下と株安に1.2990台まで上昇するも、1.3000の大台を目の前にして上昇力は弱まり、EURGBPの買い+GBPJPYの売りも強く一時1.2930まで値を下げ、1.2970で終了。引き続き安定した値動きへ。


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米短期金利先物相場は、トランプ大統領の政策実行の遅れを懸念し、6月の利上げを織り込む確率は69%に低下。

BOE調査報告書=インフレ上昇の影響で個人消費が減速する一方、企業が賃上げペースを加速する兆候はほとんど見られない。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=資産バブルへの対応として利上げを利用すべきでない。

メルケル独首相=英国が離脱後に自らに有利になるよう規定を変更するのは自由だが、EU市民の移動の自由を制限すれば、コストを伴う。

ジョルダン・スイス中銀総裁=スイスフランは依然として過大評価、必要なら為替介入の用意がある。

2017/05/17

2017年5月17日(水曜)アジア・欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月17日(水曜)アジア・欧州・米国市場序盤の動き

為替相場は、株安+米金利の低下に円買いが強まり、ドル円の下げ幅は最も大きく、クロスでも大幅な円高で、豪ドルを除きドルは全面安。

ホワイトハウスは否定するも、トランプ大統領がコミー前FRB長官に、フリン前大統領補佐官に対するロシアの関与への捜査を打ち切るよう、圧力をかけたとの報道。コミー前FRB長官の突然の解任劇解任へつながったとの思惑。

その前には、トランプ大統領は、ラブロフ・ロシア外相に、イスラエルからの機密情報を漏洩したとの報道。トランプ大統領は疑惑を否定するも、度重なる疑惑は晴れず。

アジア市場では、日本株は弱く、米国の政局不安=経済政策の遅れを懸念する声が強く、リスク回避の流れはUSDCHFの連日の下落(スイスフラン買い)から、USDJPYの売りへと移り、EURUSDも1.11台乗せへ。AUDUSDも一時0.7440台へ、NZDUSDも0.6930近くへと上昇するも続かず。

アジア市場の終盤、欧州市場の序盤にはAUDUSD+NZDUSDは売りへと変化。GBPUSDは強い英雇用統計に昨日の高値1.2950台を超え、1.2970台へと上昇。1.3000の大台を目の前にして上昇力は弱まり、GBPJPYの売りも強く1.2940まで値を下げる。

ユーロ圏のCPIは予想通りで、EURUSDは大きな変化は見られず。1.1080台をボトムに1.1080~1.1120台のレンジで動きは鈍いが、高値水準を維持しており、EURJPYの売りにも下げ幅は限定的。引き続き利食いの売りをこなしながら上昇傾向が見込まれる。

米債利回りは大幅低下、米株先物も売りが続き、ダウは大幅下落からスタート。

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プーチン・ロシア大統領=ラブロフ外相は、トランプ大統領から機密情報の提供を受けておらず、それを証明できる。

バルニエ・英国のEU離脱交渉のEU側の責任者で首席交渉官(欧州議会)=交渉を決裂させるつもりはなく、英国と協力して合意を目指す。支払いを求める金額については、算定方式について合意しないと決められない。

スパーン独財務相政務次官=ECBは早期に解除を開始すべき。

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2017年5月17日(水曜)昨日16日、海外市場の動き

2017年5月17日(水曜)昨日16日、海外市場の動き

マコネル上院院内総務いわく「トランプ米大統領に起因する騒動が減ることを望む」。今日の注目は、英雇用統計とユーロ圏CPIで、変動リスクが高い。

弱い米経済指標+トランプ大統領による機密情報の漏洩疑惑による政局混迷を懸念し、ドルは全面安でDXYは安値更新。市場のドル売りをリードしているのは、ユーロとスイスフラン。

EURUSDは成長見通しの改善やデフレ懸念の後退に、1.10を超え1.11直前まで上昇、前日比+0.98%高。USDCHFはリスク回避に選択なのか0.9900を割り込み、一時0.9840台まで下落し、前日比-1.07%と最強通貨。USDJPYも-0.60%と円高で一時113円を割り込む。

米10年債利回りは、米住宅着工件数&建設許可件数が弱く一時2.30%台まで低下からやや値を戻すも、前日の2.3433→2.33%近辺へ低下。2年債は1.298%近辺と前日と変わらず。

米株は上昇から始まり、ダウは2.1万ドルを回復、S&P500+Nasdaqは高値を更新から、米住宅着工件数&建設許可件数が弱く下落へ転じながらも、終値ベースではダウは-2.19(-0.01%)と前日と変わらず、Nasdaqは+20.20(+0.33%)と上昇へ。

原油価格(WTI)は一時49.38ドルまで上昇するも、終盤にかけては48.60割れまで下落へ。

USDJPYは、円の買い戻しが強まるが、113円割れを何とか維持。アジア・欧州市場と113.20~80台のレンジ相場が続いていたが、弱い米住宅着工件数&建設許可件数に、米株も弱くドル売りが強まる。オプションがらみと思われるがオプションカットから売りが加速し、強い米鉱工業生産&設備稼働率にも関わらず、113円割れまで売りが続く。米株が持ち直し米金利も上昇へと変化し一時113.30台まで値を戻すが、終盤にかけては再び112.90台まで値を下げ、113.10近辺で終了。


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クーレECB専務理事=ユーロ圏の国債利回り上昇は域内の成長見通しの改善やデフレ懸念の後退などを反映しているため、ECBは懸念していない。ECBの政策スタンスは長期金利の上昇による影響は受けず、現在の金融情勢は回復を引き続き力強く支援。利回りの上昇や低下について深読みせず、多少のボラティリティーは市場が健全に機能するために必要。

トランプ大統領=ワシントンポスト紙の、ラブロフ・ロシア外相とキスリャク・ロシア駐米大使に機密情報を漏らしたとされる問題で、大統領にはテロリズムや航空安全対策に関する事実を共有する絶対的な権利があり、情報を共有したと説明。

マコネル上院院内総務=トランプ米大統領に起因する騒動が減ることを望む。われわれが達成に向けて努力している事柄に大統領がもっと時間を費やし、他の事柄に費やす時間を減らしてくれたら助かるだろう。

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GBP 4月 消費者物価指数=前月比0.5%(予想0.4% 前回0.4%)、前年比2.7%(予想2.6% 前回2.3%)、コア前年比2.4%(予想2.3% 前回1.8%)、小売物価指数(RPI)前月比0.5%(予想0.4% 前回0.3%)、前年比3.5%(予想3.4% 前回3.1%)、小売物価指数(RPI)除く住宅ローン金利 前年比3.8%(予想3.7% 前回3.4%)→ 予想を上回り、前年比は2013年9月以来の大幅上昇で、直後はGBP買いが強まる

GBP 4月 生産者物価指数=仕入前月比01%(予想0.0% 前回0.4→0.0%)、前年比16.6%(予想17.0% 前回17.9→17.4%)、出荷指数 前月比0.4%(予想0.2% 前回0.4%)、前年比3.6%(予想3.4% 前回3.6%)、出荷コア前月比0.5%(予想0.2% 前回0.3%)、コア前年比2.8%(予想2.5% 前回2.5%)→ 前月分が一部下方修正され、強さは感じられず

EUR 3月 貿易収支・季調前=309億ユーロ(予想265 前回178億ユーロ)、季調整=231億ユーロ(予想188 前回192億ユーロ)→ 予想を上回る

GER 5月 ZEW景気期待指数=20.6(予想22.0 前回19.5)、現況指数=83.9(予想82.0 前回80.1)→ 予想を下回る

EUR 5月 ZEW景気期待指数=35.1(予想 前回26.3)→ 前回を大幅に上回る

EUR 第1四半期 GDP・改定値=前期比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)、前年比1.7%(予想1.7% 前回1.7%)→ 予想と前回と変わらず

USD 4月 住宅着工件数=前月比-2.6%(予想3.7% 前回-6.8→-6.6%)、117.2万件(予想126.5万件 前回121.5→120.3万件)→ 予想外の低下にドル売りが強まる

USD 4月 建設許可件数=前月比-2.5%(予想0.4% 前回3.6→3.4%)、122.9万件(予想127万件 前回126万件)→ 予想外の低下にドル売りが強まる

USD 4月 鉱工業生産=前月比1.0%(予想0.4% 前回0.5→0.4%)、設備稼働率=76.7%(予想76.3% 前回76.1%)→ 共に予想を上回る


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2017/05/16

2017年5月16日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月16日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

ユーロとスイスの上昇は止まらず!

北朝鮮のエスカレートする弾道ミサイル実験による米国の対応が気になる。ワシントンポスト紙が報じた、トランプ大統領の機密情報の漏洩疑惑や、政策実行への不安のリスクヘッジなのか?

為替相場は、弱い米住宅関連の経済指標にドル売りが強まるも、鉱工業生産・設備稼働率は強くドル売りも収まる。米10年債利回りは小幅低下し、ダウは上昇からスタートするも米株の動きは鈍い。

リスクヘッジ通貨の円は、やや蚊帳の外で、いまやスイスフランへと移り、USDCHFは4日連騰から4日続落。

GBPUSDは、EURUSDと共に上昇し、英CPI・RPIとPPIは強いがGBPUSDの買いは限定的で、イースター時の航空運賃の上昇が寄与し、一時的な要因との見方や、EURGBPの買いの影響に1.2950台へと続伸と、1.2860台まで下落し、

EURUSDは、EURUSDはドル売りをリードし、クロスでも強く一時1.1088まで上昇。弱い独ZEWにも主要通貨に対して上昇の流れは変わらず、1.1060台まで上昇し、弱い米住宅関連の経済指標に1.1088まで続伸、強い米鉱工業生産+設備稼働率にやや上値は重くなる。

USDJPYは、113.20~80のレンジで上下。円クロスの影響による変動もあるが、113.80台を超えられず上値の重さがやや気になり、米債券利回りをみながら下値リスクを意識。


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2017年5月16日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月16日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

為替市場は通貨間で動きは異なり、特にUSDCHFの下落が目立ち基本ドル安。資源国関連の通貨のAUDUSD+NZDUSDは弱く、USDCADでもカナダドルは弱い。EURUSDは1.10台を復活、GBPUSDも強い英経済指標い1.2950台まで一時上昇するも、逆に下落へと変化。USDJPYは昨日のレンジ113.10台~80台を抜け出せず。

日経平均株価は、2万円の大台は達成できず、上昇幅を縮めるも、+49.97(+0.25%)と前日比では上昇して終了した。

ワシントン・ポスト紙が報じた「トランプ大統領は同盟国から得た、最も高い機密レベルに指定されている過激派組織「イスラム国」(IS)に関する機密情報をラブロフ外相とキスリャク駐米ロシア大使に漏らした」と報道。

コミー前FRB長官の突然の解任劇の余波が続き、18日に司法省副長官が上院で説明をするなど、トランプ大統領の側近は対応に追われている。

さて、為替市場は、EURUSDがついに1.10台を突破し、5月8日に1.1021の高値を上回り、新たなステージに入っている。EURGBPも上昇し、英CPIとPPIが予想外に強く、直後GBPUSDは1.2950台まで上昇。1.300を試すかと思われたが、過去2週間に渡り達成できなかった1.3000の大台を前にして売りへと変化、EURGBPの買いもあり逆に1.2870台へと下落。

USDJPYは、113.80を超えらず上値は重く、欧州市場に入ると113.20台まで利食い売りに押されるも、

資源国通貨のAUDUSD+NZDUSD+USDCADでドルは強く、これらの通貨は昨日までのムードと変わり売りの流れが続いている。

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豪中銀議事録(5月2日分)=来年初めまでにコアインフレ率が上昇することに自信を示すが、高水準の家計債務と軟調な労働市場を懸念し金利を据え置いた。理事会では、雇用と住宅が焦点となり、労働市場と住宅市場の動向を引き続き注意深く見守る必要があると判断した。

黒田日銀総裁=大規模な金融緩和を縮小する出口戦略について、十分な手段を有し対応できると確信してる。しかし、日本と米国では状況が違い、現在はでき口を模索する状況にない。物価2%目標の実現に向けて追加的な措置を講じることも常に可能。

米紙ワシントン・ポスト=トランプ大統領が同盟国から得た過激派組織「イスラム国」(IS)に関する機密情報をラブロフ外相とキスリャク駐米ロシア大使に漏らした。漏れたとされる情報は、同盟国に伝えることも通常禁止される最も高い機密レベルに指定されていた。

2017年5月16日(火曜)昨日15日、海外市場の動き

2017年5月16日(火曜)昨日15日、海外市場の動き

原油価格の上昇+弱いNY連銀製造豪景気指数に、アジア・欧州市場と続いたドル売りの流れはピークを迎え、米国市場に入り、原油価格はピークを迎え、米金利と米株の上昇に、ドル売り圧力は弱まるが前日比ではドル安傾向が続く(除くUSDJPY)。

原油価格はサウジとロシアの協調減産の延長合意に、一時49.66ドルまで上昇し48.77ドルで終了。金利は上昇し米10年債利回りは2.34%、2年債も1.3%近くへと上昇。米株も上昇しダウは+85.33(+0.41%)、Nasdaq+S&P500もそろって上昇へ。

為替相場は、終値ベースでみてもドルと円は2弱。EURUSD+0.40%、GBPUSD+0.09%、AUDUSD+0.36%、NZDUSD+0.38%、USDCAD-0.57%。一方、USDJPYは+0.40%、GBPJPY+0.50%、CADJPY+0.97%、EURJPY+0.77%と、円は全面安。

NZDUSDは、5月11日早朝のNZ中銀声明で、成長の鈍化の可能性と通貨安を擁護する発言に急落した水準となる0.6930台を目指す動きへ。早朝の0.6850をボトムにし、原油価格の上昇や弱い米経済指標もあり3日間連騰するも、米株+米金利の上昇が続き0.6910台をピークに売りへと変化し0.6870台まで低下するも、前日比では上昇傾向が続く。

AUDUSDも、原油価格+鉄鉱石価格の上昇、弱い米経済指標に4日間連騰し5月4日の水準となる0.7440台まで一時続伸。米国市場に入り米株+米金利の上昇が続き売りへと変化し、0.7410台まで値を下げるも、前日比では上昇傾向が続く。

EURUSDは、14日の独州議会選挙でメルケル首相のキリスト教民主同盟が勝利し、メルケル政権の安定へとつながる。資源国通貨の上昇と合わせ、ユーロ圏の政局安定を意識したのか、欧州市場の開始直後からユーロ買いが強まり、EURクロスも上昇、弱い米経済指標もあり一時1.0990近くまで続伸。米株高+金利上昇によるユーロ売りに一時1.0960台まで値を下げるも、強さが目立っている。

USDJPYは、クロスを含めて円は全面安。北朝鮮の新型弾道ミサイルの発射実験を意識した早朝の有事の円買いは否定される。早朝の週末・週初のギャップを開け円高で始まるも、13.10台をボトムに欧州市場では113.70台、米国市場では113.80台を高値に円安傾向が続く。結局はドル売りの流れの中でも、クロスで円売りがリードする円安相場となっている。


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原油価格は上昇=ファリハ・サウジエネルギー相とノバク・ロシアエネルギー相、15日に原油の協調減産を2018年3月まで延長で合意。

独州議会選挙でメルケル首相の保守系政党、キリスト教民主同盟(CDU)が勝利=5/14日ノルトライン・ウェストファーレン州の議会選では、CDU33%を獲得し、州議会与党である社会民主党(SPD)の31.5%を上回った。

ケルン・オーストリア首相が選挙前倒しの可能性に言及=仮に選挙があればポピュリズム再燃への懸念も浮上。世論調査でリードしている極右政党・自由党が政権を握る可能性も。

2017/05/15

2017年5月15日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月15日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

原油価格(WTI)は、ロシアとサウジの減産の延長合意に、49ドル台半ばまで上昇。資源国通貨に買いが集まり、AUDUSD+NZDUSDは上昇を維持し、USDCADも下落。

米金利は先週末から上昇し、米10年債利回りは一時2.35%台へと上昇するも、弱いNY連銀製造業景気指数に上昇力は乏しい。ダウ先物は上昇を維持し、現物株も強含みで推移。

ドル円は、ドルが対円を除き全面安で推移する中で、結果的に円は最弱通貨。それなりに利食いのドル売り+クロスでの円買い戻しをみながら、米金利の上昇力も乏しく113.80を前にして上値も重く、113.20台~70台で推移。

EURUSDは、先週金曜日に続き上昇傾向を維持し、EURクロスでも買いが強く、欧州市場の序盤で先週末の高値1.0930台を超えてからはユーロクロスの買いも後押しして独歩高。1.1000直前の1.0990台まで上昇してようやく上げ止まる。

GBPUSDは、アジア市場で先週末の高値1.2900を上抜けてからは、上昇力が強まり、欧州市場に入ってからはGBPJPYの買いも強く1.2940近くへ続伸。ただ、EURUGBPの買いが強まると上値が重くなり1.2900台まで下落。


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サウジアラビアとロシアのエネルギー相=原油の協調減産を2018年3月まで延長することで合意。プーチン・ロシア大統領も、9か月間の減産延長を支持。→ 原油価格(WTI)は49ドル台半ばと3.6%の大幅上昇。

鉄鉱石価格の上昇に豪ドルが上昇。

プラートECB専務理事=ユーロ圏経済には引き続き高い水準の刺激策が必要。インフレ圧力は依然として抑制。ECBは賃金インフレに何か変化がみられるとは考えていない。 緩和策を取り除くことにECBは慎重であるべき。経済成長はより広範囲で堅調、ECBは6月理事会でリスクバランスを検証。

2017年5月15日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月15日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週明け月曜日のアジア市場は、北朝鮮リスク、世界的サイバー攻撃を気にしながらも、債券価格は下落気味で、原油価格は要因は確認できないが一時3%近く急伸し、米金利は弱含みの米経済指標を意識ながらも上昇傾向にある。

株式市場では、日経平均株価は-4.5(-0.07%)で終わり、取引開始直後の下落幅を大きく縮小、中国株は強く、EURO STOXX50は上昇からスタートするも下げに転じている。

為替相場はドル安+円安で、ドルは円以外に弱く、ドルスイスも売りで、円はドルを含めクロスで全面安。久しぶりに二極化した動きへ。

AUDUSDは、0.7380台をボトムにし続伸。豪住宅ローン貸出が予想外に弱く、弱い中国の小売、鉱工業生産、固定資産投資にもかかわらず、原油価格の上昇の影響もあるのか、豪ドル売りは限定的で、AUDJPYの上昇もあり0.74台をクリアし、欧州市場に入ると0.7440近くまで続伸している。

NZDUSDは、早朝の強いNZ小売売上高に、NZドル買いがスタート。NZDJPYは早朝から100pips弱の上昇となり、NZDUSDは0.6850をボトムにし、欧州市場に入ると0.6900の大台を上回り0.6910近辺で取引されている。

USDJPYは、週末の北朝鮮の新型ミサイル発射実験を意識したのか、リスク回避の円買いを狙った動きに、先週終値113.36からギャップを空け、午前6時では113.10台で取引を開始。原油価格の上昇もあり、113.30台を底値に113.30~50のレンジで推移。

午後3時に113.50を上値けし、短期投機筋のストップを誘発。クロスでも円売りが加速し、円は全面安の中で、一時113.70台まで上昇し、ようやく上げ止まり113.50割れまで下落。113.20をボトムにした動きを期待したい。

EURUSDは1.0950台を回復、GBPUSDは1.2940台まで上昇。週明け早々のアジア・欧州市場での急伸が米国市場でも継続するのか? やや疑問。


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2017/05/14

今週の為替相場を考える(5月15日~19日)

今週の為替相場を考える(5月15日~19日)

今週は経済指標や発言を除けば、やや漠然となるが週内の相場変動を含めて、今後へと継続する重要なテーマが多い。①コミーFRB長官の解任劇に伴うトランプ政権への信認度と政策実行への疑問、②FRBの利上げ確率と米金利の行方(6月14日のFOMC)、③仏国民議会選挙(6月11日、18日)、④英国の総選挙(6月8日)、⑤北朝鮮問題と米国の対応。

① コミーFRB長官の突然の解任劇の詳細は割愛するもトランプ政権へ信認度の低下の有無と、それによりトランプ大統領の政策実行に何らかの支障があるのか? 16日に米上院情報委員会の非公式公聴会でコミー前FBI長官の証言が予定されており内容によってはドル相場の動きも変わってくる。

先立つこと11日に上院情報委員会の公聴会で証言したマッケイプFBI長官代行は、コミー前FBI長官を擁護し、「今後も米大統領選でロシアの関与を巡りFBIは操作を継続する」とし、「捜査に干渉するような政治的圧力を受けた場合は議会に報告する」発言をしている。

② 米国6月14日の米利上げ確率と米金利の動きも、為替相場に大きな影響を与えるので注視したい。先週末に発表された米小売売上高と消費者物価指数の結果を受けて、6月の利上げ確率はやや低下したものの引き続き高い確率で利上げを織り込み、年内残り計2度の利上げを変えるような材料は今のところ見当たらない。ただ、①の政局次第では、米株と米金利への影響は避けられず。

③ 5月7日の仏大統領選の決選投票で中道・独立系のマクロン氏が勝利し直前の重要なイベントはひとまず決着した。仏国民議会選挙が6月11日、18日に予定され自身が率いる新興政党の「前進」がどこまで議席を伸ばすことができるか? 政局の安定と政策実行への動きに影響するだけに注目される。

④ 英国では5月4日の英地方選で保守党が圧勝し、6月8日の総選挙で保守党が勝利する可能性が高いと思われている。蛇足ながら、ドイツではメルケル独首相の支持率も盛り返し、9月24日のドイツ連邦議会選挙
も期待できる。

今週の為替相場を考えると、上記の動きを、今週の主な材料で示している、今週の重要な予定を合わせて考える必要がある。


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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】


◎USDJPY【予想レンジ 112.60←113.00~114.00→114.40】

トランプ政権の安定と米利上げ期待度が引き続き相場をリードすることが前提となるので忘れてはならない。

USDJPYの週足は4連騰で円安相場が続いているが、先週は115円を目標としながら失敗し、3日間続いた114円台では高値が114.30円台でそれも維持できず113.20台まで一時下落。米株と米金利の低下に、週足ベースでは上昇率は弱まり、円クロスでも前週比の上昇も見られず。

テクニカルでは、引き続き1時間足では200時間SMA=113.14円を維持し、この水準がボトムとして重要で、113.00の大台を割り込むと、仏大統領決選投票明けのギャップを埋め112.60台がターゲットになってくる。上値は、先週末の急落後の戻り高値113.50~55、そのスタート地点113.90円、先週までの高値114.30台。

IMM通貨先物の円ポジションでは、円のネットショートは-36,307まで大幅に減少しながらも、引き続きショートで円先安期待を維持している。

USDJPYのオプションでリスクリバーサル-0.45へやや低下気味ながら、ドルプットオーバーで変わらず、オプションの世界で円先高を意識している。



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◎EURUSD【予想レンジ1.0800~1.100】


トランプ政権の安定と米利上げ期待度が引き続き相場をリードし、仏国民選挙の動きやECBの政策の変化の有無と、ユーロ圏発の第1四半期GDPの速報値が相場変動の前提となる。

EURUSDは、4月24日に仏大統領選の第1次投票の結果を受け、窓を空けて始まったユーロ高の流れは、決選投票の結果を受けて引き継がれ、1.10台を高値に1.0850近辺をボトムに引き続き維持されている。

テクニカルでは、200時間SMA=1.0910が分水量となり、売りから買いへと再び変化し、この水準が重要となっている。200日SMA=1.0831にありこれを割り込むまでは本格的な売りへの変化も期待できない。上昇トレンドの上限からは1.1040近辺が上値のターゲットになっている。

IMM通貨先物の円ポジションでは、ユーロが2014年5月6日以来、実に157週間ぶりにネットポジションがショートからロングへと変化。市場のセンチメントが大きく変化している可能性を意識したい。 EURUSDのオプションのリスクリバーサルでは、ユーロコールオーバーへと先週変化が始まっており、ユーロの先高期待を意識している。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2800~1.2950】

英国のEU離脱交渉はそう簡単に決着がつくものではなく、長期間にわたりそれぞれの局面で投機的な動きに変化が生じることは避けられず。目先はメイ首相が選択した6月8日の総選挙の動きと、英国発の経済指標が今週の相場変動の前提となる。

GBPUSDは、EURUSDと同じで、仏大統領選の第1次投票の結果を受け急伸したポンド高の流れは、決選投票の結果を受けて引き継がれている。1.300の大台を達成できずに伸び悩みながらも、調整による売りの少なく1.2800台をボトムにして、底堅い動きが続いている。

テクニカルでは、200日EMA=1.2800をボトムにした流れは継続し、先週は200日EMAの高値水準のデータとなる1.2855近辺で下げ止まりながらも、EURGBPの影響なのか上昇力は鈍い。短期的には200時間SMAを割り込んでから売りが強まり、現在は1.2922に位置している。

IMM通貨先物の円ポジションでは、ネットショートの常連ながらシートは34,566減少し-46,798コントラクトになっている。逆にネットショートが急拡大したカナダドルに一位の座を譲り渡しており、ショートが4万6千台となった過去を調べると、2016年7月5日以来のことで、市場のセンチメントは変化している可能性は高い。GBPUSDのオプションのリスクリバーサルでは、-0.2%のポンドプットオーバーで変わらずあだが、傾向としては低下を続けている。


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◎AUDUSD【予想レンジ0.7300~0.7550】

トランプ政権の安定と米利上げ期待度が引き続き相場をリードし、中国の経済成長と原油価格・商品価格の影響を受けやすい。

いつもながら期待を裏切る動きに、あまり手を付けたくない通貨ペアであるが、どうしても安い=買いやすい誘惑に駆られてしまい、失敗することが多い。先週後半には0.7330台をボトムに一時0.7420台へと、200時間SMAを上抜けして上昇期待が強まったが結局は再度割り込み0.7380台で終わっている。

Weeklyチャートでは0.7300~0.7500のレンジに入っているように思えるが、0.7550を上抜けすれば再上昇の可能性を残している。200日SMA=0.7550近辺に位置し、この水準が上値のポイントになりやすい。

IMM通貨先物の豪ドルポジションでは、スポット相場に反して、ネットではロングを維持しており、市場の豪ドル先高センチメントを示している。逆に、AUDUSDのオプションのリスクリバーサルでは、-0.75と豪ドルプットオーバーで引き続きこの水準で推移している。

今週の主な材料(5月15日~19日)

今週の主な材料(5月15日~19日)

米国と北朝鮮の不確実性が為替相場の不安材料となっている。突然の辞任劇となったコミー前FBI長官の議会証言が16日に予定されている。また、14日の早朝にも弾道ミサイルを発射した北朝鮮の不確実性のリスク要因は変わらずで、今後の動きが気になる。

さて、今週の経済指標や発言からは米国発の最重要な発表は少なく、他の主要国発の材料で相場が動く可能性が高くなっており、以下は国別の主な材料で注目度は比較的高いものを挙げてみた。


≪ユーロ圏・英国≫
5/15(月)ギリシャ第1四半期GDP・速報値は、ユーロ相場への影響度は少ないと思われるが、国際債権団と改革案で合意しているが、ギリシャ支援融資の再開に向けて個人的に引き続き注目している。

5/16(火)4月の消費者物価指数・小売物価指数は、BOEが公表した先週の四半期インフレ報告で、インフレ率見通し、2017年2.4→2.7%引き上げていることもあり、共に前年比の予想値2.3%と3.4%を達成できるか注目したい。

5/16(火)ユーロ圏第1四半期GDPは速報値で、通常サプライズは少ないが、先週に欧州委員会がユーロ圏2017年 GDP伸び率予測1.6→1.7%へ上方修正していることもあり、前年比が予想通り1.7%に届かない場合のインパクトは大きい。

5/17(水)英雇用統計は、失業率はOILベースで4.7%の予想で、失業者数増減の予想値はないが、平均賃金の伸び率と合わせ相場が動くことも多く注目している。

5/17(水)ユーロ圏消費者物価指数は確報値で、通常は大きな変化は見られないが、前月予想0.4% 前回0.8%、前年比予想1.5~1.9% 前回1.9%と弱さが目立つ予想となっている。

5/18(木)英小売売上高は、前月比1.0% 前回は-1.8%で、除く自動車燃料を含め改善が予想されている。


≪豪州・NZ≫
5/15(月)NZ第1四半期の小売売上高は、予想値は確認できなかったが、四半期比のデーターで変動が大きいことが多く注意したい。

5/16(火)豪中銀議事録(5月2日分)では、豪中銀が政策金利1.5%の据え置きを予想通り決定していたが、経済成長について楽観的な見方を示し一時AUDUSDは上昇するも、賃金の伸びは「当面の間」鈍い状態が続くと予想の一文が追加となり、上値が重くなった経緯を意識したい。

5/18(木) 豪雇用統計は、失業率5.9%と変わらずの予想で、就業者数は減少が予想されている。いずれにしても、直後の変動率は高いので注意したい。


≪中国≫  
5/15(月)中国小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資と、重要は経済指標の発表が続く。基本的に予想から大きくかい離することは少なく、サプライズ時の豪ドル相場への影響を注意。


≪カナダ≫
5/19(金)カナダ消費者物価指数と小売売上高の発表があり、カナダ発の経済指標としてはともに重要で、同時刻に米国の経済指標の発表もなく、カナダドルに限定するが相場変動リスクの高い可能性がある。


≪米国≫
5/18(木)米国の新規失業保険申請件数はいつもながら注目度は高いが、反応にはむらが多い。

5/18(木)米10年物インフレ連動債入札(110億ドル)リオープンは、市場のインフレ見通しの動向を判断する上で注目している。

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詳細は別表をご覧ください。
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2017/05/13

最新のIMMポジションから、 2017年5月13日(土曜)

最新のIMMポジションから、 2017年5月13日(土曜)

今回のCFTCが発表したIMM通貨先物の投機的なポジションの集計日は5月9日(火曜)で、仏大統領選の決選投票でマクロン氏が勝利し、週明け早々から相場変動が強まった、翌日であることを考えて置く必要がある。

円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨のネットポジションは、前週の-148,207→-147,119コントラクトと、ほぼ同水準を維持し、通貨間では変動するもドルに対して大きな変化は見られない。

最も印象深かったのは、ユーロが2014年5月6日以来、実に157週間ぶりにネットポジションがショートからロングへと変化したことである。その当日のEURUSD終値は1.3927で、集計日5月9日の終値1.0873と比較すると、3000ピップス超の相違がある。

これが何を意味するかは、今後の結果を見守る必要があるが、市場のセンチメントが大きく変化している可能性を意識したい。 

前週との変化を比べてみると、最も大きな変化はカナダドルで、-47,704→-86,215とマイナス幅が-38,511と大きく拡大し、長期間ショート一位の座を占めていたポンドにとって変わり、不名誉な一位の座を獲得している。

次に大きかったのはポンドで、-81,364→-46,798と34,566コントラクトショートが減少し、上記の通りカナダドルに一位の座を譲り渡している。ショートが4万6千台となった過去を調べると、2016年7月5日以来で、当日のGBPUSD終値は1.3022で、集計日5月9日の終値1.2935に近い水準となっていた。

豪ドルは、AUDUSDの続落にも関わらず、ネットでは前週と同じくロングを維持し+25,784と相変わらず豪ドルの先高期待が続いているのか、予想外に下落して塩漬けしているのか、不思議な通貨でもある。

円は、-30,483→-36,307と、ショートが-5,824コントラクト拡大してはいるものの、水準的にはショートが大幅に縮小傾向にあり、市場は大幅な円安を期待していない可能性も。


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2017年11月16日(土曜)昨日15日、海外市場の動き

2017年11月16日(土曜)昨日15日、海外市場の動き

週末金曜日の為替市場は、弱い米小売り+米CPIで流れが決まり、ドル全面安。

予想を下回る米小売売上高(前月比0.4、予想0.6%)、米消費者物価指数(前年比2.2 予想2.3%)に、米10年債、2年債利回りは低下。米株も弱く、ドルは主要国通貨でGBPUSDの除き下落。

USDCHF-0.69%と下げ率は最も高く、USDJPYは-0.45%。EURUSDは+0.65%の上昇で1.09台を回復するも、EURGBP+0.66%の上昇に、GBPUSDは-0.05%と1.2850~1.2900のレンジに収まり前日と同水準。AUDUSD+0.08%、NZDUSD+0.07%。

EURUSDは、独GDP+CPIは予想通りながら、ユーロ圏鉱工業生産は予想を下回り、次回のECB理事会でフォーワードガイダンスの見直しの可能性が弱まるも、1.0850近辺をボトム下げ止まり、今後も重要なポイントとなっている。弱い米経済指標を受け、1.09台を回復し200時間MAを上回ったことや、EURGBPは200時間MAを上抜け買い戻しが活発になり、1.0930台まで上昇し、高値圏で推移。リスクリバーサルはEURUSDが1.10をつけて以降、1W、1Mはユーロコールオーバーが続いている。

USDJPYは、欧州市場で113.45~50をボトムに一時113.90台まで値を戻すも、弱い米経済指標に、米金利と米株が低下したことで、ドル売りが加速。113.30代まで下落し、113.50台の上値が重くなり113.20まで下落し、113.30台で終了。200時間MAの113.14が重要なポイント(113.05~113.20の間がポイント)で、この水準を維持できるかを注目している。USDJPYのリスクリバーサルは、ドルプットオーバーが続いている。

AUDUSDは、0.7370近辺をボトムに、底打ち感がみられたが、上昇力は鈍い。欧州市場の序盤に過去2日間の高値を上抜け0.7400台を回復するも続かず、弱い米経済指標後に200時間MAを超え0.7420台まで上昇するも、0.74台を維持できず、簡単に0.7370台まで下落。やや失望感も残るが、終値ベースでは3連騰で、0.7450を超えてくれるか?


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ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=バランスシートの縮小について、金融市場の反応を見ながらペースを調整することが可能。


エバンズ・シカゴ連銀総裁=今年終盤に4.5兆ドルのバランスシートを段階的縮小に着手し、3~4年かけて0.8億ドルの正常な水準へと戻すことができる。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=下方リスク優勢ながら、財政政策によりインフレが高進する可能性を懸念。年内さらに1度の利上げで十分である可能性も。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=米経済の現在は通常、労働市場はほぼ完全に健全な状態で、年内は後2回の利上げが適切。失業率は2018年末までには4.2%に低下し、雇用は年内、毎月平均20万人のペースで増加へ。

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2017/05/12

2017年11月15日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月15日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

週末金曜日の欧米市場は、独GDP+CPIは予想と変わらず、ユーロ圏鉱工業生産が弱いが大きな変化は見られず。逆に、米小売りとCPIが予想外に弱くドル売りが強まる。

米株と米金利は低下し、ドル売りが加速し、ドルは全面安。米株は下落して取引が始まり、ダウ-0.16%近く、Nasdaq-0.04%近く、S&P500は-0.2%低下。前日比較では10年債2.39→2.34%、2年債1.335→1.299%へ低下し、ドル売りの要因となる。

USDJPYは、欧米市場では一時113.900台まで買い戻されたが、弱い米経済指標を受けた米金利低下と株安の影響に、113.30台まで急落、戻り高値も113.50台と安値圏で推移。

EURUSDは、1.0850~80の狭いレンジで推移したが、弱い米経済指標を受け1.0870→1.0920台まで上昇、過去2日間の高値更新し、久々の上昇。

GBPUSDは、1.2840台をボトムに下げ止まり、弱い米経済指標を受け1.2850→1.2890台まで上昇するも、アジア市場の高値1.2900台を超えられず。1.2930台をクリアすれば、過去2日間の安値1.2850割れでボトム感も。

独GDPは、前月比0.6%と前回より増加、前年比1.7%と前回と変わらず。
独CPIは、前月比0.0%、前年比2.0%と共に予想と前回と変わらず。
ユーロ圏鉱工業生産は、前月比-0.1%と弱く、前年比1.90%と予想を下回る。

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米小売売上高は、前月比0.4%と前回を上回るも予想より弱く。
米CPIは、前月比0.2%と予想通りで前回のマイナスから回復するも、前年比2.2%、コア前年比1.9%と、共に前回と予想を下回る。
米ミシガン大学消費者信頼感指数は、97.7で予想と前回を上回る。
米企業在庫は、前月比0.2%と予想・前回と変わらず。

2017年5月12日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月12日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週末の金曜日、米国市場で発表される、米小売と米CPIが最も重要な相場の変動要因となっている。アジア市場では、日経平均株価は-77.65(-0.39%)下落するも、中国株の上昇が目立ち、欧州株は総じて強含みで推移。日本10年債利回りは0.047%へ低下。

EURUSDやGBPUSD共に200時間MAを割り込み下げ圧力が続き、上昇機運は冷め、USDJPYも上値の重い展開となり、GBPJPYの下げ幅が目立っている。

EURUSDは1.10の大台で達成感があったのか、ECB内でハト派意見が増え、フォワードガイダンスの変更やテーパリングの期待も薄れ、テクニカルにも、マクロン氏が仏大統領に当選し、ギャップを空けて上昇した1.0800の重要なポイントを狙える水準まで下げている。この水準を継続的に(継続して)割り込むと1.0750までの窓を埋める動きも考えられるが、はたして下げ止まることができるのか?

GBPUSDは、1.30の大台を試すことはできず、1.29台の上値が重くなり、1.2800の重要なポイントを維持できるか? EURUSDよりも下げ幅は弱いが引き続き調整ムードが続いている。

USDJPYは、114円台の重さが感じられる一日となった。昨日の海外市場で113.50円のポイントを短時間割り込んでか値を戻したものの、114円台を回復できず、引き続き113.50円以下のストップを狙いやすい位置で取引が続いており、113.00~20円をボトムとして維持できるかを注目。


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ロス商務長官=通商拡大法232条(国防条項)に基づき、米国の鉄鋼・アルミ産業に対する調査に着手。調査の結果次第でトランプ政権は半導体についても輸入規制を導入する可能性がある。

2017年5月12日(金曜)昨日11日、海外市場の動き

2017年5月12日(金曜)昨日11日、海外市場の動き

コミーFBI長官が突然の解任劇の余震は止まないが、金融市場では目立った影響は見られず。米債券利回りは低下、米株は安値から値を戻すも前日比で小幅低下、原油価格(WTI)は高値水準を維持。

為替相場の変動要因は多種多様。NZ中銀の声明と副総裁発言でNZドルが急落。弱い経済成長が続いた英経済指標、BOE声明やインフレ報告でポンドは変動。欧州委員会の経済見通しの上方修正にも、ECB理事(コンスタンシオECB副総裁、ドラギECB総裁など)のハト派発言に秋までに政策変更を見送る可能性にユーロが変動。逆に、予想外強い米生産者物価にも、コミーFBI長官の解任劇で政策実行の遅れが懸念されるが、トランプ大統領は相変わらず強気姿勢は変わらず。


EURUSDは、欧州市場序盤の1.0890台を高値に、ECB理事らのハト派発言も多く、前日の安値1.0850台を割り込み売りが加速し、強い米生産者物価指数もあり一時1.0840近くまで下落。逆に、EURGBPの買い戻し、欧州委員会の経済見通しはユーロ圏GDPの伸び率を上方修正し、米政局の混乱が政策の実施が遅れる可能性や、弱い米株+米金利に1.0870台まで買い戻され、結局は前日比0.05%下げとほぼ同水準で推移。

GBPUSDは下落。欧州市場入り発表された、英鉱工業生産と製造業生産は弱く、英貿易赤字が拡大し、GBPUSDは1.2940→1.2900台へと下落。一時1.2930近くへ値を戻すも、BOE四半期インフレ報告で「今年の英成長見通しを下方修正(ただし、インフレ見通しは上昇修正)」し、カーニーBOE総裁が「家計支出とGDP成長の鈍化が著しい」との発言や、米生産者物価指数が強く、一時1.2850まで続落。米株は下落して始まり米金利も低下し、米政局の混乱が政策の実施が遅れる可能性もあり、1.2890台まで値を戻しているが、前日比では0.38%下落へ。

NZDUSDは、早朝のNZ中銀声明で「政策は相当な期間緩和的。不確実性が残り、政策は調整が必要な可能性」に、0.6920台からNZドル売りは加速。欧米市場に入ってからの買い戻しも0.6860台までと限定的で、一日を通じて前日比で-1.11%(NZDJPYは-1.45%)で最も弱さが目立った。

USDJPYは、リスク回避の円買いなのか、目先の円ショートの巻き戻しが主流に一時113.50割れまで下落するも、114円台を一時回復、114円台が重くなり、前日比では-0.38%と円高へ。円クロスでNZDJPY-1.45%は別格で、EURJPY-0.41%と弱いながらの円高傾向となっている。


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北朝鮮=敵対的行為の容疑で拘束した米国人を容赦なく罰することは主権国家の正当な権利と主張。

コンスタンシオECB副総裁=金融緩和策を長く維持することが、景気が再び悪化する事態を回避する安全な方策。→ ECBは月額600億ユーロの資産買い入れを12月まで継続し、その後も金利を低水準に据え置く方針で、秋までに政策変更を見送る可能性が高まる

米30年債入札(150億ドル)=応札倍率が2.19倍(昨年11月2.11倍)と低調。最高落札利回り3.050%・最高利回り落札比率83.10%。

トランプ大統領=先月発表した税制改革とインフラ設備の計画を調整するかもしれない。

ムーディーズ=トロント・ドミニオン銀行、モントリオール銀行、ノバスコシア銀行、カナダ貿易商業銀行、カナダ国立銀行、カナダのロイヤル・バンクを格下げへ。カナダの銀行にとってより厳しい経営環境を指摘。

上院民主党=コミー長官が突然の解任前にロシアによる米大統領選介入疑惑の捜査資金拡大を要請していたとされる問題で司法省に書簡を送り、詳細な情報を提示するよう正式に要請。

OPEC月報=非加盟国の原油供給増加見通しを、日量58→95万バレルに上方修正。→ 原油価格の上昇が弱まる

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2017/05/11

2017年5月11日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月11日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

米国ではコミーFBI長官が突然解任されたことで、ジャーナリストは忙しく、政治的に動揺は止まず。ただし、米経済への影響は今のところ限定的で、米株は小幅な低下にとどまり、米金利は低下から上昇へと変化。

米上院情報特別委員会の公聴会で、解任されたコミーFBI長官の代理人によるロシアとの関連に対しての証言を注目。

ポンドは下落。欧州市場入り発表された、英鉱工業生産と製造業生産は弱く、英貿易赤字が拡大し、GBPUSDは1.2940→1.2900台へと下落。一時1.2930近くへ値を戻すも、BOE四半期インフレ報告で「今年の英成長見通しを下方修正」し、カーニーBOE総裁が「家計支出とGDP成長の鈍化が著しい」との発言に、1.2850まで続落し、戻りは鈍い。

逆に、USDJPYは米国の政治的動揺が円買いへと動いているのか、クロスで円は全面高。114円と113.80を割り込み円ショートのストップに113.70台まで続落し、売りの流れが続いている。

EURUSDは、EURGBPの急伸の影響や、欧州委員会の経済見通し(年3回)でユーロ圏GDPの伸び率を上方修正したこともあり、EURUSDは1.0840台まで値を下げるも、何とか下げ止まっている。

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BOE=金融政策を発表、政策金利0.25%、資産買い入れ枠4,350億ポンド、社債買い入れ枠100億ポンドの据え置きを、7対1で決定、予想通り、

BOE=政策金利を市場予想より早い2019年終盤より前に引き上げる可能性を示唆。インフレ率が上昇し、英経済が今後2年間順調に成長する見通し。

BOE=中銀はEU離脱決定後のインフレによる家計への短期的影響が、2月の当初予想より大きい可能性を指摘。物価上昇は今年終盤に2.8%超でピークに達すると予想。

BOE=英経済は、リセッションの可能性が縮小。主要先進国の中でも最も成長率が高い国の1つとなった。中銀は海外貿易や投資は回復が見込まれ、今年の内需縮小分を補完すると予想。賃金上昇の回復や失業率低下を予想。

BOE四半期インフレ報告=成長率見通し、2017年2.0→1.9%へ下方修正、2018年1.6→1.7%、2019年1.7→1.8%へ上方修正。

BOE四半期インフレ報告=インフレ率見通し、2017年2.4→2.7%、2018年2.8→2.6%へ、2019年2.5→2.2%へ下方修正。

カーニーBOE総裁=家計支出とGDP成長の鈍化が著しい。世界需要とポンド安が英国輸出を支えている。ポンドの反発はより秩序だったEU離脱への期待を反映。

欧州委員会の経済見通し(年3回)=ユーロ圏GDP伸び率予測1.6→1.7%へ上方修正。2018年1.8→1.8%と変わらず。ドイツ2018年1.9%へ加速、スペインとポルトガルも上方修正へ。英国は1.5→1.8%へ上方修正。

欧州委員会の経済見通し(年3回)=インフレ率」2017年1.6%、2018年1.3%へ低下。

ダドリーNY連銀総裁=FRBはバランスシートの縮小を非常に慎重に行い、金融システムに十分な過剰流動性を維持するよう配慮する。

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2017年5月11日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月11日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

NZ中銀のサプライズも終わり、BOE待ち! 政策金利0.25%、資産買い入れ枠4,350億ポンド、社債買い入れ枠100億ポンドの据え置きを予想。さらに議事録公表と、四半期インフレ報告も控えている。

日経平均株価は2万円の大台は預けながら、19961.55+6146+0.31%で終了、2万円の大台は値も前。相変わらず10年債利回りは0.05近辺で変わらず。

為替相場は、早朝のNZ中銀の予想外のハト派発言に急落したNZドル(含むクロス)を除けば、カナダドルは原油価格の上昇にもかかわらず弱く、やや不思議な動きとなっている。

USDJPYは、114円台を維持していることで、底堅さが感じられる反面、アジア市場で114.30台を高値に、NZDJPYの売りやAUDJPYの売りに下げ圧力が一時強まる。欧州市場に入り、EURJPYの上昇もあり、やや持ち直すも短期投機筋のポジションが円ショートに傾きつつある中で、ショートの利食いのチャンスが減ってきているのが気になる。
基本は押し目買いで変わらず、113.50円を割り込んだら撤退。  

AUDUSDは、裏切られやすい通貨ながら、NZDUSDの急落にも下げ幅は0.7330台までと限定的で逆に強さがみられる。0.75を超える大幅な上昇は直ぐには期待していないが、0.74台を回復できるか見極めたい。

GBPUSDは、今夜のBOE金融政策委員会次第! どちらに動くはわからないが、テクニカルでは1.2800が重要なポイントで、これを割り込むまではポンドブル相場は変わらず。目先は1.2880~00が下値のターゲット。

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NZ中銀=政策金利を 1.75%に据え置く。NZ中銀声明=当面は金融政策の中立スタンスを維持する方針を示す。政策は相当な期間緩和的だろう。2月以来のNZドル下落は勇気づけられる。 不確実性残り、政策は調整必要な可能性。インフレ率は2019年2Qに2%と予想。インフレ率は18年1Qに1.1%に鈍化と予想。

マクダーモットNZ中銀総裁補=基調インフレ期待は3カ月前から大きく変わっておらず、金利に対するバイアスは中立。様々な声があり、一部の人は誤解している。第1四半期CPI前年比2.2%の上昇は、変動の激しいガソリンと食品の値が李という、一時的な要因で、総合インフレ率は中期的に1~3%の中間値にある。


ウィーラーNZ中銀総裁(11日議会の委員会)=利上げを検討する以前にインフレが上向いている証拠を確認する必要がある。

米上院情報委員会=コミー氏を来週16日の非公開の公聴会に出席するよう要請。

仏主要政党=中道系のマクロン前経済相の勝利を受け,
今までの二大政党制が崩れ、右派、左派双方の主要政党では混乱が続いており、6月の国民議会(下院)総選挙に向けた態勢づくりが進まない状況となっている。

コミーFRB長官の突然の解任は、5月3日のクリントン元国務長官の私用メール問題に対するコミー氏の対応について証言が求められていた、上院司法委員会での証言内容を大統領らに事前に知らせることを拒否したことだった。

米上院情報特別委員会(10日)=トランプ政権の大統領補佐官(国家安全保障担当)だったマイケル・フリン氏に対し、ロシアに関する記録の文書を求める召喚状を発行。




2017年5月11日(木曜)昨日10日、海外市場の動き

2017年5月11日(木曜)昨日10日、海外市場の動き

米国市場は、FBI長官が突然解任されたことによる市場への動揺と混乱は予想外に弱く、原油価格が年初来最大の上昇率、入札不調で米債券利回りは上昇し、米株も小幅は変動で終わった。

為替相場は、強い米輸物価指数、タカ派のローゼングレン・ボストン連銀総裁発言、さらに、米10年債入札の不調を受けた米金利の上昇と続くも、DXYは前日比では小幅な変化にとどまる。相場変動は通貨間で異なり、リスク回避時に上昇する、円とスイスは相変わらず弱く、豪ドルとNZドルは小幅上昇、ユーロとポンドは大きな変化は見られず。

今日11日の早朝、NZ中銀は政策金利1.75%の据え置きを決定、声明で緩和傾向の継続が示唆され、NZDUSDは0.6920台→0.6820台まで急落。

米月次財政収支は1820億ドル(予想-1758億ドル)と予想外の増加、米10年債入札(230億ドル)はFBI長官の解任や北朝鮮問題にも関わらず、予想外に低調で、米債券利回りは上昇。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁は「年内のあと3回の利上げと、バランスシート縮小開始」を支持。ドラギECB総裁は、オランダ議会での証言で「景気回復は改善するも、成功を宣言は時期尚早」と慎重姿勢は変わらず。

米金利は入札の不調に終盤にかけて上昇、10年債利回りは2.4%台へ、2年債も1.35%台へと上昇、米株ではダウは弱く-32.678-0.16%)、S&Pは最高値を更新し+2.71(+0.11%)、Nasdaq+8.56(+0.14%)。原油価格(WTI)はEIA石油在庫統計が予想外の大幅減少に、年初来最大の上げで、一時47.78ドル台まで上昇。終値は47.59(+3.73%)

USDJPYは上昇傾向が止まらず、113.50をボトムに引き続き安定的に114円台を維持していることで、上値トライを継続中。強い米輸物価指数、タカ派のローゼングレン・ボストン連銀総裁発言、さらに、米10年債入札の不調を受けた米金利の上昇に、一時114.30台まで上昇。EURCHFの変動を注意しながら、ヘッジをするにはUSDJPYの買いとUSDCHFの売りが有効。

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ローゼングレン・ボストン連銀総裁=年内あと3回の利上げや、次回利上げ後にバランスシート縮小開始を支持。消費者需要の減速は一過性。消費は第2四半期に再び上向き、消費主導の回復が継続する。4兆5000億ドル(約513兆円)規模のバランスシートについては、混乱を引き起こさないよう十分ゆっくりとしたペースで縮小していく必要がある。

米10年債入札(230億ドル)=外国の中央銀行や投資信託を含む間接入札者の落札に占める割合が昨年12月以来最低。最高落札利回り 2.400%(2.382%)、応札倍率は2.33倍(前回2.48倍)。

トランプ政権=5月22日に2018年会見年度の予算案を発表

ドラギECB総裁(オランダ議会で証言)=景気回復は堅固で幅広く改善するも、成功を宣言は時期尚早。ユーロ圏経済の循環的回復は堅固さを増しつつあり、下振れリスクはさらに低下。基調的なインフレ圧力は引き続き弱く、確実な上向き傾向を示さず。

NZ中銀は、政策金利1.75%の据え置きを決定、声明では政策は相当な期間緩和的。不確実性が残り、政策は調整が必要な可能性に、NZドル売りが加速。

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2017/05/10

2017年5月10日(水曜)欧州・米国市場の動き

2017年5月10日(水曜)欧州・米国市場の動き

米国ではトランプ大統領がコミーFBI長官を突然解任したことをめぐる思惑が広まり、注目のドラギECB総裁は「ECBは超緩和策の政策メッセージを変更する」とフォワードガイダンスの変更期待が強まるが、「QEの出口を検討するに至らず」と強弱混在。

原油価格(WTI)は46ドル台半ばまで上昇、米株はマイナスからスタートし米金利は弱含みで推移。為替市場はAUDUSD+NZDUSDの上昇が目立ったが、他の主要国通貨は総じて小幅な動きが続く。

USDJPYは、一時114.10台を回復するも、上下変動するも大枠113.60~114.10の0.5円レンジで推移。AUDJPY+NZDJPYの上昇が目立った。

AUDUSDは、中国のCPIは予想外に強く、商品価格と原油価格は上昇し、早朝の0.7330台をボトムに買い戻しが続いた。AUDクロスを含めショートポジションの買い戻しが強く、0.7380台まで続伸、米国市場に入っても上昇傾向を維持。

EURUSDは、仏大統領選でマクロン氏に決着がついて以降、一時1.10の大台を達成してからは、利食いのEUR売りが続く。アジアと欧州市場は1.0890台を高値に1.09を超えられず、EURAUDは1.48台→1.47台まで、EURNZDは1.5660→1.5620台まで下落し、EUR売りをリード。ただし、ドラギECB総裁の「ECBは超緩和策の政策メッセージを変更する」との発言にやや値を戻す。


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トランプ大統領はコミーFBI長官を解任。ヒラリー・クリントン氏のメール問題で犯罪捜査に関して操作手順を何度も従わなかったことが原因というが、FBIがロシアとトランプ陣営との間で、機密情報の漏洩を捜査していたことが原因との声も。

ドラギECB総裁(オランダ議会の委員会)=インフレ下落のリスクが後退し、ユーロ圏景気は回復している、ECBは超緩和策の政策メッセージを変更するとの考えを示す。QEの出口について検討する時期には至っていない。ECBは名目賃金の上昇の兆しが早期に現れると確信。

査会社パネルベースの世論調査=6月8日の英総選挙で、メイ首相率いる与党保守党・先週比=47→48%

2017年5月10日(水曜)アジア・欧州市場の動き


2017年5月10日(水曜)アジア・欧州市場の動き

日経平均株価は19,900円台を回復し前日比+57.09(+0.29%)上昇。日本10年債利回りは0.045%と若干上昇。為替相場は、昨日の反動なのかドルはやや値を下げているが、どうも主体性がある動きに思われず。

テーマは、ドラギECB総裁のオランダ議会での発言。難しいと思われるが、今後の金融政策で何らかの変化を期待させる文言があるのか? 欧州市場にかけては注目材料の一つで、EURUSDの変動要因。

USDJPYは、113.60台をボトムに113.60~114.10のレンジで、上値を試す動きは変わりそうない。市場が期待しているレンジの上限115円は簡単に抜けそうにないが、試す動きは続きそうでもある。

AUDUSDは0.7330台をボトムに下げ止まり、予想外の伸びを示した中国の消費者物価指数の発表を受け、一時0.7370台まで上昇するも、欧州市場に入ると伸び悩む。






5月10日(水曜) 昨日9日、海外市場の動き

5月10日(水曜) 昨日9日、海外市場の動き

ブルームバーグの記事で、オプション市場では今週、ドル円が来年までに133円まで上昇を予想する取引が増えたとある。タイトルは刺激的で『「ドル上昇続く」見通しにトレーダーが1.37兆円の賭け、133円視野に』と、なんだか週刊誌的なタイトルに思わず苦笑。

昨日の動きは、前日に続きスイス(USDCHF+0.87%)と円(USDJPY+0.67%)の低下が目立つ。要因は異なるも、結果的にドルは主要通貨に対して全面高。独・英株は上昇するも、米株は小幅低下(ダウ-0.17%)、終盤にやや低下するも、米10年債利回りは一時2.41%台へ、2年債も一時1.3546%まで上昇。日経平均先物は2万円の大台を一時達成(のちに低下)。DXYは上昇、CRBは低下、VIXは上昇へ。

PIMCOは、『米第2四半期の成長は大きく改善しインフレ率も上昇傾向』。『年内あと2回の利上げ」を予想し、「テーパリング」を織り込み、「バランスシート縮小」も要因となり、米10年債利回りは「中期的に2.75~3.0%」へ上昇を予想している。

ジョージ・カンザスシティー連銀総裁は、「米経済は過熱」のリスクがあり、「穏やかな利上」を支持。ローゼングレン・ボストン連銀総裁は、「バランスシートの縮小」を支持し、失業率が4%を割り込むと「利上げペースの加速」を招く可能性を指摘。

原油価格(WTI)は、減産協定の継続を示唆する発言が多いが、減産実効性への疑問に一時45.53まで下落。

USDJPYは、2日間連続で円安が進み114円台まで一時上昇。米金利の上昇と日経先物の上昇に114円台まで上昇し、米SKYニュースで「北朝鮮が6回目の核実験を進めている」との報道に、一時114.30台まで加速。利食いの売りに押されて113.70台まで値を下げるも、引き続き底堅く推移。

115円は多くの市場参加者が当面のターゲットにしていたこともあり、利食いの売りが出やすいが、なぜか達成感は見られず。ロス米商務長官が「ドルは強すぎるのではなく、他の通貨が弱すぎる」との発言がドル高を容認するかは不明。

ドル高を牽制する発言のリスクを気にしながらも、トレールやストップ・オーダーで対応し、USDCHFの動きをみながら押し目買いの流れが続く。

USDCHFは、スイスの失業率は変わらず、円と同じくファンディング通貨が要因? 事実は不明ながら弱さが目立つ。 動きからはEURCHFの下落とも思われるが、二日間続けて主要国では最もスイスの下落幅は多きい。


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ロス米商務長官=ドルは強すぎるのではなく、他の通貨が弱すぎる。米国の3%成長は今年の達成は難しい可能性も。

米3年債入札(240億ドル)=直接入札者の落札比率が9.32%で昨年10月以来の高水準、最高落札利回りは1.572%、応札倍率は2.76倍。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁=失業率が4%を割り込むようなことがあれば、経済を過熱させ利上げペースの加速を招く可能性がある。失業率は予想値の4.7%をすでに割り込み4.4%まで低下している。高水準にある不動産価格を懸念。FRBはバランスシートの議論を続けており、バランスシート縮小開始を支持。

ジョージ・カンザスシティー連銀総裁=米経済は過熱のリスクがあり、FOMCは償還資金の再投資停止に踏み切り、保有証券の規模、構成の調整を開始すべき。失業率の低下は、金融政策の調整が極めて重要で、穏やかな利上げを支持。

アトランタ連銀GDPNow=第2四半期GDP予測値を4.2→3.6%へ下方修正。

PIMCO=米第2四半期の成長は大きく改善し、インフレ率も上昇傾向。年内あと2回の利上げを予想し、テーパリングを織り込み、バランスシート縮小も要因となり、米10年債利回りは中期的に2.75~3.0%へ上昇。

PIMCO=リスク要因は、財政投入による景気刺激策の遅れ、法制定につながるようなヘルスケア法案を上院がまとめられないケース、北朝鮮を巡る緊張悪化。

2017/05/09

20170509 欧州・米国市場序盤の動き

20170509 欧州・米国市場序盤の動き

仏大統領選が終わり二日目の為替市場は、今までの通貨間の異なる値動きも収まり、主にドル高傾向が続いている。

EURUSDとGBPUSDは、仏大統領選後の政局の安定、英国EU離脱交渉の安定化など、異なる材料に上昇していたが、直前までの上昇による反動の売りが本日も続き、続落。

USDJPYは円の弱さが目立つ。日米金利差の拡大や本邦機関投資家の積極的な海外投資も始まり、112.30を超えてからは上昇が止まらず。ついに114円台となるも達成感は見られず。とはいうものの115円という重要な節目は簡単に超えるとも考えにくい。

AUDUSDは続落傾向からの変化を期待するも、結果が現れず。早朝の小売売上高が予想外に弱く、豪ドル売りがスタートし、豪予算案の発表直後は若干売りへと動くも、財政収支を黒字に転換させる方針が評価されたのか不明ながら、相変わらず豪ドル買いは弱い。

USDCHFも昨日の1%超の大幅上昇に続き、今日も続伸しCHFの弱さが目立っている。USDCADも上昇し

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オーストラリア政府予算案=4年以内に財政収支を小幅ながら黒字に転換させる方針。モリソン財務相は、2020/21年度の財政収支を74億豪ドルの黒字に転換させると表明。海外の多国籍企業や国内の収益性の高い主要銀行に対しての増税へ。

オーストラリア政府予算案=750億豪ドル規模のインフラ整備計画を盛り込んだ。モリソン財務相は道路や鉄道、空港に関連する公共事業が成長を支えると表明。インフラ建設で数千人に及ぶ雇用が生まれると説明した。来年度の財政赤字は294億豪ドルとの見通しも示した。民間のエコノミスト予想を若干上回る水準となる。


ライアン米下院議長=税制改革めぐりトランプ大統領と見解一致。

2017年5月9日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月9日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き


日経平均株価は急騰した前日の反動なのか、-52.70(-0.26%)と小幅安で終了、欧州株は強含みで推移。

さて、為替市場は、アジア市場で発表となった豪小売売上高が予想外に弱く一時1月10日来の安値となる、0.73350台まで下落。AUDJPYも一時83.20近くまで下落から83.60台まで値を戻しているが、引き続き上値は重く、続落傾向が止まらない豪ドルに対して失望感が強い。

USDJPYは、昨日の円ショートの調整に一時値を下げた112.40円近辺をボトムに上昇傾向は変わらず。113.10台をボトムに再上昇が始まり、113.50を上抜けしてからは短期投機筋の円ロングの巻き戻しが加速、一時113.70円近くまで上昇し。買えないリスクが徐々に気になり始めている。

一方、USDCADは1.3710近辺を高値にし、原油価格が強含みで推移していることが要因なのか判明しないが、一時1.3660台まで下落し、ナダドル高が進み、昨日弱さが目立ったUSDCHFは引き続き上昇を続け、ドル高をリードしている。

EURUSDは、昨日早朝の1.1020台を高値に続落傾向が続き、本日は1.0930台を高値に、独鉱工業生産や独貿易収支にも一向にEURを買う動きは見られず。1.0900台ぎりぎりまで続落、来日中のウェーバー・前独連銀総裁の「ECBは6月にも声明での緩和バイアスの文言を一部変更し、9月にはテーパリングを発表する見込みが高く、ユーロ相場は当面反発へ」との発言は気にする気配も見られず。ただし、1.0800~50はテクニカル的にも重要ポイントで下げ止まることを期待している。


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ウェーバー・前独連銀総裁=ECBは6月にも声明での緩和バイアスの文言を一部変更すし、9月にはテーパリング(量的緩和の段階的な廃止)を発表する見込みが高く、ユーロ相場は当面反発へ。


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2017年5月9日(火曜)昨日8日、海外市場の動き

2017年5月9日(火曜)昨日8日、海外市場の動き

仏大統領選も終わり、次のテーマはトランプ政権の政策実行の有無はもちろんのこと、ECBの金融政策への変化の有無と、FOMCの6月利上げ期待へ関心が移る。

週明けの米国市場は、仏大統領選のイベントも終わりポジション調整や、米金利の上昇にドルの買い戻しの動きが目立った。USDCHFが1.18%と上昇率が目立ち、EURUSD-0.69%、USDJPY+0.53%、AUDUSDが-0.44%と続き、DXYが0.486(+0.49%)上昇へ。米株は小動きで前日とほぼ変わらず、原油価格は46ドル台と低迷が続く。

米10年債利回りは2.385%と4月10日来の高水準へ、2年債も1.31→1.3283%へと3月17日来の水準へと上昇、フェドウォッチは米利上げ確率が79→83%へ上昇。ダウは+5.34(+0.03%)、Nasdaq+1.90(+0.03%)、S&P+0.09(+0.00%)。

中国の貿易収支は、黒字額は拡大するも、輸出8.0%(予想10.4)、輸入11.9%(予想18.0)と弱い。ユーロ圏センティックス投資家信頼感は27.4と9年ぶりの高値を更新。米労働市場情勢(LMCI)は3.5と前回を大幅に上回り2015年2月来の高水準。


USDJPYは終わってみれば113円台。仏大統領選の結果を受け、週明けオセアニア市場の113.10台の上昇から、欧州市場で利食い先行の円買いに一時112.40まで下落。そして、米国市場で米金利の上昇や円先安期待の復活に、再び113.20台まで上昇する、底堅い展開となっている。円はクロスではやや円売りに傾き、NZDJPYが+0.36%と最も上昇率は高いが、通貨間で極端な変化は見られず。

EURUSDは、仏大統領選でマクロン氏が予想通り勝利し、政治的安定が期待できるも、とりあえずは利食い先行の売りが続いた。早朝には1.1020台まで上昇するも、アジア市場では1.0950台、欧米州市場では1.0910台まで下落し、ようやく下げ止まるも戻りも1.0930台と極めて限定的で、上昇トレンドを残しながらも、ECBの金融政策をにらみながら、ポジション調整が続く可能性も。

USDCHFは、EURCHFが1.0790~1.0880のレンジの上限を抜けたことが原因なのか不明ながら、一時1.0920近くまで上昇。USDCHFは過去2週間の高値を更新し0.9990まで上昇し、主要通貨で最も弱さが目立ち、CHFJPYも-0.58%の下落となった。


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メスター・クリーブランド連銀総裁はタカ派発言=FRBは利上げを継続すべき、年内のバランスシート縮小開始をあらためて支持。

ブラード・セントルイス連銀総裁=現行の政策金利は概ね適切。

米6月利上げ確率が上昇=CMEグループのフェドウォッチは確率を79→83%へ上昇。

NY連銀4月の消費者期待調査=1年先のインフレ期待値2.7→2.8%、3年債気2.7→2.9%、

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2017/05/08

2017年5月8日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月8日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

仏大統領選で予想通りの決着をつけた、週明けの月曜日の欧州市場は予想買いに動きは鈍い。弱含みだった米金利は再上昇し、米株は小幅高でスタート。仏10年債利回りは低下するも値を戻し始めている。

為替相場は、「buy the rumor sell the fact」のことわざが合いそうで、予想通り。仏大統領選でマクロン氏勝利との結果に、高値圏ではEUR売りが強く、リスク選考パターンが強まると思われたが、NZDUSDとUSDJPYを除き、全体的にドルの買い戻しと、円の買い戻しが続いている。

USDJPYは、オセアニア市場で113円台を達成後は、クロスで円高へと動きUSDJPYの売り圧力を強め、米金利も弱く一時112.40まで下落。メスター・クリーブランド連銀総裁のタカ派発言もあり、米金利が反転上昇へ転じると、112.70台まで値を戻している。

EURUSDは、弱いながらも、前日比で0.5%近くも値を下げ、ユーロ圏選ティックス投資家信頼感や独製造業受注指数も強く、ようやく下げ止まる。


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メスター・クリーブランド連銀総裁=FRBは利上げを継続すべき。完全雇用の責務は満たしており、インフレ率も2%の目標に近づいている。年内のバランスシート縮小開始をあらためて支持。

ブラード・セントルイス連銀総裁=政策金利は低い、分析では変更の可能性は低い。現行の政策金利の設定は適切、政策金利は低水準、自身の分析では変更の可能性は低い。

2017年5月8日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年5月8日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

仏大統領選の決選投票でマクロン氏が65.1%を獲得し勝利! 6月国民会議(下院)選で、マクロン氏が政治勢力を大幅に伸ばす可能性も意識。

欧州の政治的リスクの解消を期待する流れに、日経平均株価は+450.0(+2.31%)大幅に上昇。日本10年債利回りも上昇へ。ただし、欧州市場に入り欧州株は総じて軟調に推移。独10年債利回りも上昇から下落へと変化し前日比を下回る水準で推移。

為替相場は早朝のオセアニア市場でEURUSDが1.10台を達成するなど、ユーロ買いが見られたが、「buy the rumor sell the fact」で、逆に利食いの売りに押され、EURUSD+EURJPYは下落。欧州市場では一時1.0940台へ。

USDJPYは、その影響もあり、日本の株高=円安の方程式は有効ではなく、早朝の113円近辺を高値にし、EURJPYなどのクロスでの円い買い戻しに、USDJPYの上値は重く、欧州市場では112.50台へ。

AUDUSDは、仏大統領選の結果を受けた動きは豪ドル売りで、中国の貿易収支が輸出入共に予想を大幅に下回り、一時0.7380台まで下落、売り圧力が続くも、欧州市場に入り0.7420台を回復。


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メルシュECB専務理事=ユーロ圏経済は悲観的から中立に転換する日が近づいている。月額600億ユーロの債券買い入れは、年末までこの措置を継続する方針。

中国4月の貿易収支は、輸出入が予想を大幅に下回る。

中国国家外為管理局(SAFE)=第1四半期の経常収支(速報値)が190億ドルの黒字。金融・資本収支の速報値は190億ドルの赤字。

ファリハ・サウジエネルギー相=今年上半期の原油減産について、実施期間が今年いっぱいまで延長されるとの見通し。

日銀=従来型のETFを購入せず。」J-REITを購入せず。設備・人材投資企業支援のETFを12億円購入へ。

2017年5月8日(月曜) 祝マクロン氏勝利! 

2017年5月8日(月曜) 祝マクロン氏勝利! 

仏大統領選の決選投票は予想と期待通りにマクロン氏が勝利。

オセアニア市場では(サクソバンク証券のレート)EURUSDは1.10の大台を達成するも、すでに織り込み済みでEURの動きは限定的。


EURUSDは、1.10219まで上昇(レンジ1.10088~1.10219)
USDJPYは、113.125円まで上昇(レンジ112.754~113.125)
EURRJPYは、124.575まで上昇(レンジ124.262~124.575)

2017/05/07

今週の為替相場を考える(5月8日~12日)


今週の為替相場を考える(5月8日~12日)

今週の為替相場は、本日5月7日の仏大統領選の決選投票を確認し、明日月曜日のオセアニア市場で変動し始まることになりそうである。

市場はマクロン氏の勝利を織り込みながら、EURUSDが先週末に一時1.100まで上昇していたこともあり仮に、ルペン氏が勝利する想定外の事態にでもなれば、ユーロが全面安となり、EURGBPやEURJPYの急落し、その影響がGBPUSDやUSDJPYに及んでくることは避けられそうにない。

最も、マクロン氏が勝利となれば織り込み済み感は免れないが、引き続きユーロ圏の政局安定の継続が期待され、押し目ではユーロ買いが強まり、ユーロ買いとポンド買いがリードする相場がしばらく続くことになりそうでもある。関心はルペン氏にどのくらいの差をつけて勝利するか? 投票率はどこまで低下するのか?

さて、先週の相場変動を振り返ると、米下院では「オバマケア代替法案を可決」、FOMC声明では「米第1四半期の成長減速は一時的、インフレ鈍化は懸念せず」と6月の米利上げをほぼ織り込む。ムニューシン米財務長官は「長期債入の札規模拡大」と発言、米雇用統計では「失業率は低下し、非農業部門雇用者数は改善」、ドルに対してはプラス材料が多数見られた。しかし、結果は、米金利の上昇は鈍く、為替相場もドルはGBPとEURに対して弱く、全体的にドルの強さは感じられず。

S&P500種指数を対象とするオプション取引から算出される、VIX指数は歴史的な低水準となる10を一時割り込んではいるが、投資家の動向は慎重で、最近の米経済指標も一時ほどの強さは見られず、FOMC声明で第1四半期の成長減速は一時的との判断が正しいのか、トランプ政権のオバマケア代替法案や税制改革案の実行で見極めが必要との結果を示しているように思われてならない。

最近の特徴なのだが、為替相場は通貨間で動きが異なることが増えており、EURAUD、EURNZD、GBPAUD、GBPNZD、EURJPY、GBPJPYの変動が目立っている。GBPUSDは、メイ英首相が政治力を高めるために総選挙の実施を決めてから上昇が続き、EURUSDは仏大統領選の第一次選挙でマクロン氏とルペン氏が決戦投票に臨み、マクロン氏勝利の可能性が高まった時から上昇を続けており、米国発の材料とは別な次元で相場が変動しているように思われる。


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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】



◎USDJPY【予想レンジ 110.50~112.30→続伸】


USDJPYは、重要なポイントの112.20~30を超えられず、ロス米商務長官の米貿易赤字を危惧する発言も飛び出し、上値は抑えられている。しかし、強い米雇用統計を受け6月の米利上げ期待もあり、結局は3日間連続で112~113円のレンジに収束。強い米雇用統計を受け6月の米再利上げ期待度が高まり、週足では三連騰で110~115円の円安レンジに入ったのか、110.50~113円のレンジに留まっているのかを判断する週になりそうである。

IMM通貨先物の円ポジションのショートは昨年末のピークから1/3まで減少しているが、前週比でネット・ショートは若干拡大し-30,483となり、引き続き円のショートを続けている。逆に、USDJPYオプションのリスクリバーサルでは、ドルプットオーバーで変わらず、過去2週間程度は0.5~1.0%の水準を維持し、円高へ備えた動きとなっている。

以上から、USDJPY相場は、目先の円売り傾向に反して、突然市場のセンチメントが変化するか分かり難い相場であると思いながらポジションを持つ必要があり、仏大統領選の結果を見極め、よりトレンドが明確化している、円クロスでのポジションを考えたい。予想レンジは前週と変わらず。


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◎EURUSD【予想レンジ1.0850~1.1050→1.1200】


EURUSDは、仏大統領選の決戦投票次第! 現時点では、マクロン氏が期待通り勝利し、ユーロ圏の政治的安定が期待できることを前提にした相場を考えたい。

EURUSDは、仏大統領選、第一次選挙の結果を受け、週末・週初めに空を開け上昇してから1.0800台をボトムに、1.0800~1.0950のレンジ上限を超え、先週後半にはその上限を上抜けしサイコロジカル・ポイントの1.1000まで達成している。今週は1.0800をボトムにしどこまで上昇することができるかを考えたい。

IMM通貨先物のユーロポジションは、前週の-20,895→-1,653と19,242コントラクトショートが減少し、ほぼニュートラルな水準へと変化した。このできごとは2014年5月13日以来、長期間にわたり続いたユーロのショートに変化が生じる可能性があり、歴史的な変化の予兆が感じられる。EURUSDのリスクリバーサルは、ユーロプットオーバーで変わらず、4月後半かの4%台から0.5~1.0%近くまで大幅に低下し、過去2週間は大きな変化は見られない。

週足では11月の米大統領選トランプ氏が次期米大統領に決定した水準まで値を戻しており、1.1200が見えてくるが、1.1050~1.1100の間では利食いの売りが強まる可能性が高く、1.0800で撤退の押し目買いを考えたい。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2750~1.3050→上昇】


GBPUSDは、4月8日にメイ英首相がEU離脱交渉で政治的安定を目的に6月8日総選挙の予定を発表してから、上昇の流れは変わらず、相場の大きな変化が感じられる。1.2800割れを買い水準にして底値を切り上げ、1.2750~1.3000のレンジに入っている。先週末は過去5日間の高値を上抜けし、もちろん仏大統領選の結果次第ではあるが、1.3000のサイコロジカルな大台を試す絶好の位置にある。

IMM通貨先物のポンドポジションは、前週の-91,182→-81,364コントラクトへ減少するも、主要通貨の中では最もショートポジションが多い。スポット市場ではGBPUSDが上昇していることを考えれば仏大統領選の決選投票を前にしてショートを維持している可能性はあるが、どうも違和感を感じる。オプションでは、GBPUSDのリスクリバーサルは、ポンドプットオーバーで変わらず、直近では0.35近辺で安定している。

Weeklyチャートでは、10月上旬のポンドのフラッシュ・クラッシュ時の直前の水準まで戻し、1.3000のサイコロジカルな水準に達成したことで、上昇傾向を維持しながらも、相場の流れに一区切りがついている可能性も否定できず。ロングならトレールのストップを出しながら上昇を狙うか、1.28台でGBPUSDのコールの買いを考えたい。


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◎AUDUSD【予想レンジ0.7350~0.7550】


なんと表現したらいいのであろうか? もちろん商品価格の続落、原油価格の続落、中国経済指標の伸び悩み、豪中銀の緩和姿勢の維持、米豪金利差縮小など、豪ドル安の理由を挙げれば多い。

慰めは、先週末の二日間では、下髭がある0.7400の大台で下げ止まっていること。NZDUSDが乳製品価格の上昇もあり0.6850近辺をボトムに反発していること。そして何より、USDCADが1.3800の大台直前で、11目にしてようやく陰線引けとなったことが挙げられる。また、週足では一時的なのかもしれないが、反発を感じさせる終わり方をしていることもあり、0.7500近辺までの戻りを期待したくなる。

IMM通貨先物の豪ドルポジションは、前週の+42,702→+42,675コントラクトと主要通貨では、唯一ロングで、今年1月17日以来、16週間連続でロングを維持している。スポット市場ではAUDUSDは0.73台まで下落するなど、弱さが目立っており、長期的なロングポジションなのか? 今後のスポット市場への影響が気になる。オプションではAUDUSDのリスクリバーサルはAUDプットオーバーで、先週末は1.12まで上昇し、豪ドルの続落を意識した動きとなっている。


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今週の主な材料(5月8日~12日)

今週の主な材料(5月8日~12日)

ゴールデンウィークも終わり、目の前にはメインイベントの仏大統領選の決戦投票が待ち構えている。想定通りマクロン氏が勝利するのか? それとも、ルペン氏が想定外の勝利を収めるのか? 英国のEU離脱、トランプ米大統領の誕生に続き、柳の下に三匹目のドジョウがいるのであろうか? 結果は、日本時間の7日午後から投票が始まり、8日未明には大勢が判明する。


≪金融政策≫
5/11(木)に、NZ中銀理事会が金融政策を発表する。政策金利1.75%の据え置きが予想されており、直近では雇用者数が予想外に増加し、NZDドルの上昇が目立ち、声明の内容の変化を期待したくなる。

5/11(木)に、英中銀の金融政策委員会が金融政策を発表する。従来の政策金利0.25%、資産買い入れ枠4,350億ポンド、社債買い入れ枠100億ポンドの据え置きを8対1で決定することが予想されている。

前回は予想外にフォーブス委員が0.25%の利上げを支持し、何人かの委員が「利上げが必要となる期間が近い」と判断したことで、ポンド買いが強まったことが思い出される。議事録は即公表され、四半期インフレ報告も併せて発表となり、いずれにしてもポンド相場が動くことになりそうである。

≪米債入札≫
引き続き、為替相場は米金利に敏感に反応しており、米国債の入札結果で金利が動きドル相場が動く可能性は高い。
5/9(火)米3年債入札(240億ドル)、
5/10(水)米10年債入札(230億ドル)
5/11(木)米30年債入札(150億ドル)

≪中国発の経済指標≫
最近は中国発の経済指標の鈍化が目立っており、特に豪ドルへの影響を気にしながら今週の以下を注目したい。
5/8(月)中国貿易収支、予想355億ドルで前回239.3億ドルから大幅拡大を予想。
5/10(水)消費者物価指数、前年比予想1.1%と前回0.9%から低下を予想。

≪米国発の重要な経済指標≫
今週も多くの米国発の経済指標が発表され、予想外の結果にドル相場が変動することは避けられないが、今週は特に12日に集中する以下を注目したい。
5/12(金)米小売売上高、前月比とコア前月比ともに上昇を予想。
5/12(金)米消費者物価指数、前月比0.2%と前回の-0.3%から上昇を予想。

≪ユーロ圏発の重要な経済指標≫
今週もユーロ圏発の経済指標の発表は多数あるが、特に12日のドイツ発の以下を注目したい。
5/12(金)独第1四半期GDP速報値、前年比予想は1.7%と前回1.2%から大幅な上昇を予想。
5/12(金)独消費者物価指数、前年比は2.0%と前回と変わらずの予想。

≪発言≫
今週も主要国の政策担当者による発言は多く、特に連銀総裁の発言は多い。重要度から言えば、ドラギECB総裁の議会証言、バルニエ欧州委員会主席交渉官(英国のEU離脱)の講演、ダドリーNY連銀総裁の講演を注目したい。
5/8(月)ブラード・セントルイス連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁。
5/9(火)カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ローゼングレン・ボストン連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁
5/10(水) ドラギECB総裁オランダ議会で証言、ローゼングレン・ボストン連銀総裁。
5/11(木)バルニエ、英国・EU離脱の欧州委員会主席交渉官、ドリーNY連銀総裁。
5/12(金)エバンス・シカゴ連銀総裁、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁。


詳細は別表をご覧ください。
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2017/05/06

最新のIMMポジションから、 2017年5月6日(土曜)

最新のIMMポジションから、 2017年5月6日(土曜)



今回のCFTCが発表したIMM通貨先物の投機的なポジションの集計日は5月2日(火曜)で、アジア・欧州市場の主要国はレーバーデー休日明けで、ムニューシン米財務長官が30日、「長期債入札の規模拡大」との発言で上昇したドルが、売りへと変化していた時でもある。

円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨のネットポジションは、前週の-171,607→-148,207コントラクトと、主要通貨のショートポジションが減少し、相対的にドル先安感が感じられる数字となっていた。

最も変化が激しかったのはユーロで、前週の-20,895→-1,653と19,242コントラクトショートが減少し、ほぼニュートラルな水準へと変化した。このできごとは2014年5月13日以来、長期間にわたり続いたユーロのショートに変化が生じる可能性があり、歴史的な変化の予兆が感じられる。

ポンドも、前週の-91,182→-81,364コントラクトへ減少するも、主要通貨の中では最もショートポジションが多く、スポット市場ではGBPUSDの上昇がみられるも、仏大統領選の決選投票を前にしてショートを維持していることがうかがえる。政局の安定が確認できるか否かにかかってはいるが、このポジションの巻き戻しが相場に与える影響も気になる。

豪ドルは、前週の+42,702→+42,675コントラクトと主要通貨では、唯一ロングをで、今年1月17日以来、16週間連続でロングを維持している。スポット市場ではAUDUSDは0.73台まで下落するなど、弱さが目立っており、長期的なロングポジションなのか? 今後のスポット市場への影響が気になる。



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2017年5月6日(土曜)昨日5日、海外市場の動き

2017年5月6日(土曜)昨日5日、海外市場の動き

米雇用統計の反応は? 6月の利上げ期待大は高まるも、米金利は予想外に動かず、米株は小幅上昇、ドルは直後の上下変動から下落、円クロスで円安が目立った。

USDCADは昨年2月来のカナダドル安水準の1.3790台を超え11日目にしてようやく下落(カナダドル上昇、前日比-0.76%)、1.3640台と久々に下げ幅は大きい。

EURUSDは昨年11月のトランプ大統領の勝利時に並ぶ一時1.1000の大台へ上昇。明日7日の仏大統領選でマクロン氏の勝利を十分織り込み、最近の強いユーロ圏の経済指標+ECBの緩和策解除期待も背景にあり、強さが目立つ。1.1000の大台達成で反落するのか? それとも上昇が加速するのか? 期待は緩やかな上昇。

GBPUSDは昨年9月の水準を超え、一時1.2980台と1.3の大台直前へと上昇。強い経済指標が特に目立ち、総選挙の実施により政局の安定を強め、EU離脱交渉に臨む姿勢を評価。ただ、交渉自体は紆余曲折が予想されるが、GBPUSDの安定した上昇は長期的な変化を予感。

NZDUSDは前日比0.68%上昇し、特にNZDJPYは1.14%の大幅上昇へ。AUDUSDと同じく商品価格、原油価格の下落の影響を受けているが、乳製品価格の上昇が下支えし、AUDNZDは下落しNZDをサポート。

USDJPYは113円台載せから下落し、ロス米商務長官の対日貿易赤字の拡大を憂慮する発言に円高へと動くも、112円台を維持。米雇用統計後に上下変動するも、クロスでの円売りもあり上昇、112.80の上値を抑えられているが、円安水準を維持。

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ウィリアムズSF連銀総裁=4月の米雇用統計は強く労働市場の過熱化リスクを回避に年内あと2、3回の利上げを実施する必要がある。経済が過度に長期間過熱し、それを過度に容認すれば将来に一段と大きなリスクをもたらす。米インフレ目標に新たな仕組みが必要。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁=将来的に景気後退に見舞われれば、量的緩和を実施する必要が生じるのは不可避。今年下半期にはバランスシートの縮小に着手する必要がある。

ブラード・セントルイス連銀総裁=年内の利上げは、あとさらに1回実施すれば十分。FRBは利上げより4.5兆ドル規模のバランスシートの縮小に注力する必要があり、最終的に2兆ドル程度におよそ半減へ。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=必要に応じて資産買い入れを実施できる能力を維持すべきだが、買い入れの必要性を回避するため、現時点では、米経済をできる限り強固にすることを主要目標とすべき。

イエレンFRB議長=金融政策には触れず。

JPモルガン=米第2四半期GDP予測値3.0%を維持。

米FF金利先物は、米6g津利上げ確率79%を織り込み、ゴールドマンサックスは90%を予測。