2017/05/11

2017年5月11日(木曜)昨日10日、海外市場の動き

2017年5月11日(木曜)昨日10日、海外市場の動き

米国市場は、FBI長官が突然解任されたことによる市場への動揺と混乱は予想外に弱く、原油価格が年初来最大の上昇率、入札不調で米債券利回りは上昇し、米株も小幅は変動で終わった。

為替相場は、強い米輸物価指数、タカ派のローゼングレン・ボストン連銀総裁発言、さらに、米10年債入札の不調を受けた米金利の上昇と続くも、DXYは前日比では小幅な変化にとどまる。相場変動は通貨間で異なり、リスク回避時に上昇する、円とスイスは相変わらず弱く、豪ドルとNZドルは小幅上昇、ユーロとポンドは大きな変化は見られず。

今日11日の早朝、NZ中銀は政策金利1.75%の据え置きを決定、声明で緩和傾向の継続が示唆され、NZDUSDは0.6920台→0.6820台まで急落。

米月次財政収支は1820億ドル(予想-1758億ドル)と予想外の増加、米10年債入札(230億ドル)はFBI長官の解任や北朝鮮問題にも関わらず、予想外に低調で、米債券利回りは上昇。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁は「年内のあと3回の利上げと、バランスシート縮小開始」を支持。ドラギECB総裁は、オランダ議会での証言で「景気回復は改善するも、成功を宣言は時期尚早」と慎重姿勢は変わらず。

米金利は入札の不調に終盤にかけて上昇、10年債利回りは2.4%台へ、2年債も1.35%台へと上昇、米株ではダウは弱く-32.678-0.16%)、S&Pは最高値を更新し+2.71(+0.11%)、Nasdaq+8.56(+0.14%)。原油価格(WTI)はEIA石油在庫統計が予想外の大幅減少に、年初来最大の上げで、一時47.78ドル台まで上昇。終値は47.59(+3.73%)

USDJPYは上昇傾向が止まらず、113.50をボトムに引き続き安定的に114円台を維持していることで、上値トライを継続中。強い米輸物価指数、タカ派のローゼングレン・ボストン連銀総裁発言、さらに、米10年債入札の不調を受けた米金利の上昇に、一時114.30台まで上昇。EURCHFの変動を注意しながら、ヘッジをするにはUSDJPYの買いとUSDCHFの売りが有効。

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ローゼングレン・ボストン連銀総裁=年内あと3回の利上げや、次回利上げ後にバランスシート縮小開始を支持。消費者需要の減速は一過性。消費は第2四半期に再び上向き、消費主導の回復が継続する。4兆5000億ドル(約513兆円)規模のバランスシートについては、混乱を引き起こさないよう十分ゆっくりとしたペースで縮小していく必要がある。

米10年債入札(230億ドル)=外国の中央銀行や投資信託を含む間接入札者の落札に占める割合が昨年12月以来最低。最高落札利回り 2.400%(2.382%)、応札倍率は2.33倍(前回2.48倍)。

トランプ政権=5月22日に2018年会見年度の予算案を発表

ドラギECB総裁(オランダ議会で証言)=景気回復は堅固で幅広く改善するも、成功を宣言は時期尚早。ユーロ圏経済の循環的回復は堅固さを増しつつあり、下振れリスクはさらに低下。基調的なインフレ圧力は引き続き弱く、確実な上向き傾向を示さず。

NZ中銀は、政策金利1.75%の据え置きを決定、声明では政策は相当な期間緩和的。不確実性が残り、政策は調整が必要な可能性に、NZドル売りが加速。

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