2017/05/30

2017年5月30日(火曜)昨日29日、海外市場の動き

2017年5月30日(火曜)昨日29日、海外市場の動き

英国と米国が休日の月曜日、米国債券と株式市場は休場で、相場変動要因は乏しく為替市場の動きは当然鈍く、USDCHF+0.3%、GBPUSD0.26%上昇が上位で他は小幅変動に終始。ただし、クロスではEURGBP-0.41%しGBPの上昇が目立った。

EURUSDは、アジア市場の安値1.1160台から、仏下院選の世論調査でマクロン氏の共和国前進がリードしたこともあり欧州市場に入り1.1190まで上昇。イタリアの政局不安や総選挙の可能性や、ドラギECB総裁の欧州議会での発言「インフレは引き続き抑制されており、大幅な刺激策がなお必要な状況」とハト派発言に、1.1160台まで下落し逆戻り。

GBPUSDは、メルケル独首相(28日)「ブレグジット後の英国はもはや信頼できるパートナーではない」との発言に対して、メイ英首相は「英国はEUから離脱するが、欧州から離脱するわけではなく、英国はEU離脱後も主要なパートナー国」と発言。ブレグジットに関しては「6月19日に開始しいかなる延期もない」と発言し、やや安心感が広まる。それが影響しているかは不明ながら、週明け取引開始直後の1.1790を安値に一時1.2850台まで上昇し、ポンドはクロスで上昇へ。

USDJPYは、111.16~111.47の30pipsの動きに終始、米債券、株式市場が休場で、特に材料は見当たらない。


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バイトマン独連銀総裁=物価圧力が低調で、ECBの超緩和的な金融政策は基本的になお適切ながら、景気回復やインフレ率が2019年には約2%に上昇する見通しに、緩和策の縮小に着手するタイミングを検討することは正当化される。

マクロン仏大統領=訪仏中のプーチン・ロシア大統領との会談後、ロシア政府系メディア2社を名指し、偽ニュースを流し選挙に影響を及ぼそうとしたとしてあらためて非難。

メルケル独首相=再度、米国の信頼性について深刻な懸念を表明。ここ数日の動向は、他人に完全に頼れる時代はある程度終わったことを示している。欧州は自らの運命を自らの手で握るべきだと知っていると発言、米国に対し欧州が不満を抱えていることを浮き彫りにした。

イタリアが秋にも総選挙を実施の可能性と政局不安にイタリア株急落=イタリアの主要株価指数<.FTMIB>は2%下落し、約3週間ぶりの安値へ。レンツィ前首相は、ドイツの選挙制度採用に向けた合意は可能、一方で団結が難しくなる恐れのある連立政権につながる可能性。総選挙はドイツと同時期の9月下旬の実施が妥当。

メイ英首相=メルケル独首相の「ブレグジット後の英国はもはや信頼できるパートナーではない」との発言を受け、英国はEUから離脱するが、欧州から離脱するわけではないと述べ、英国はEU離脱後も主要なパートナー国であり続ける。

メイ英首相=ブレグジット交渉は8日の選挙日から11日後の6月19日に開始しいかなる延期もない。

ドラギECB総裁(欧州議会で発言)=ユーロ圏の経済成長は改善している可能性があるとしながらも、インフレは引き続き抑制されており、大幅な刺激策がなお必要な状況。→ 6月8日のECB理事会でテーパリング(緩和縮小)がテーマになる可能性が後退し、EUR売りが強まる。

ドラギECB総裁(欧州議会で発言)=インフレ率をECBが目標とする2%をやや下回る水準に引き上げるためにはなお緩和的な金融政策による支援が必要。

ドラギECB総裁(欧州議会で発言)=ユーロ圏の成長見通しに対するリスクは一段と後退し、理事会ではインフレ見通しを再評価する考えを表明。成長見通しに対する下振れリスクは一層低下し、昨年末頃に直面していたテールリスクの一部も大きく後退。