2017/05/11

2017年5月11日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月11日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

米国ではコミーFBI長官が突然解任されたことで、ジャーナリストは忙しく、政治的に動揺は止まず。ただし、米経済への影響は今のところ限定的で、米株は小幅な低下にとどまり、米金利は低下から上昇へと変化。

米上院情報特別委員会の公聴会で、解任されたコミーFBI長官の代理人によるロシアとの関連に対しての証言を注目。

ポンドは下落。欧州市場入り発表された、英鉱工業生産と製造業生産は弱く、英貿易赤字が拡大し、GBPUSDは1.2940→1.2900台へと下落。一時1.2930近くへ値を戻すも、BOE四半期インフレ報告で「今年の英成長見通しを下方修正」し、カーニーBOE総裁が「家計支出とGDP成長の鈍化が著しい」との発言に、1.2850まで続落し、戻りは鈍い。

逆に、USDJPYは米国の政治的動揺が円買いへと動いているのか、クロスで円は全面高。114円と113.80を割り込み円ショートのストップに113.70台まで続落し、売りの流れが続いている。

EURUSDは、EURGBPの急伸の影響や、欧州委員会の経済見通し(年3回)でユーロ圏GDPの伸び率を上方修正したこともあり、EURUSDは1.0840台まで値を下げるも、何とか下げ止まっている。

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BOE=金融政策を発表、政策金利0.25%、資産買い入れ枠4,350億ポンド、社債買い入れ枠100億ポンドの据え置きを、7対1で決定、予想通り、

BOE=政策金利を市場予想より早い2019年終盤より前に引き上げる可能性を示唆。インフレ率が上昇し、英経済が今後2年間順調に成長する見通し。

BOE=中銀はEU離脱決定後のインフレによる家計への短期的影響が、2月の当初予想より大きい可能性を指摘。物価上昇は今年終盤に2.8%超でピークに達すると予想。

BOE=英経済は、リセッションの可能性が縮小。主要先進国の中でも最も成長率が高い国の1つとなった。中銀は海外貿易や投資は回復が見込まれ、今年の内需縮小分を補完すると予想。賃金上昇の回復や失業率低下を予想。

BOE四半期インフレ報告=成長率見通し、2017年2.0→1.9%へ下方修正、2018年1.6→1.7%、2019年1.7→1.8%へ上方修正。

BOE四半期インフレ報告=インフレ率見通し、2017年2.4→2.7%、2018年2.8→2.6%へ、2019年2.5→2.2%へ下方修正。

カーニーBOE総裁=家計支出とGDP成長の鈍化が著しい。世界需要とポンド安が英国輸出を支えている。ポンドの反発はより秩序だったEU離脱への期待を反映。

欧州委員会の経済見通し(年3回)=ユーロ圏GDP伸び率予測1.6→1.7%へ上方修正。2018年1.8→1.8%と変わらず。ドイツ2018年1.9%へ加速、スペインとポルトガルも上方修正へ。英国は1.5→1.8%へ上方修正。

欧州委員会の経済見通し(年3回)=インフレ率」2017年1.6%、2018年1.3%へ低下。

ダドリーNY連銀総裁=FRBはバランスシートの縮小を非常に慎重に行い、金融システムに十分な過剰流動性を維持するよう配慮する。

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