2017/05/13

最新のIMMポジションから、 2017年5月13日(土曜)

最新のIMMポジションから、 2017年5月13日(土曜)

今回のCFTCが発表したIMM通貨先物の投機的なポジションの集計日は5月9日(火曜)で、仏大統領選の決選投票でマクロン氏が勝利し、週明け早々から相場変動が強まった、翌日であることを考えて置く必要がある。

円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨のネットポジションは、前週の-148,207→-147,119コントラクトと、ほぼ同水準を維持し、通貨間では変動するもドルに対して大きな変化は見られない。

最も印象深かったのは、ユーロが2014年5月6日以来、実に157週間ぶりにネットポジションがショートからロングへと変化したことである。その当日のEURUSD終値は1.3927で、集計日5月9日の終値1.0873と比較すると、3000ピップス超の相違がある。

これが何を意味するかは、今後の結果を見守る必要があるが、市場のセンチメントが大きく変化している可能性を意識したい。 

前週との変化を比べてみると、最も大きな変化はカナダドルで、-47,704→-86,215とマイナス幅が-38,511と大きく拡大し、長期間ショート一位の座を占めていたポンドにとって変わり、不名誉な一位の座を獲得している。

次に大きかったのはポンドで、-81,364→-46,798と34,566コントラクトショートが減少し、上記の通りカナダドルに一位の座を譲り渡している。ショートが4万6千台となった過去を調べると、2016年7月5日以来で、当日のGBPUSD終値は1.3022で、集計日5月9日の終値1.2935に近い水準となっていた。

豪ドルは、AUDUSDの続落にも関わらず、ネットでは前週と同じくロングを維持し+25,784と相変わらず豪ドルの先高期待が続いているのか、予想外に下落して塩漬けしているのか、不思議な通貨でもある。

円は、-30,483→-36,307と、ショートが-5,824コントラクト拡大してはいるものの、水準的にはショートが大幅に縮小傾向にあり、市場は大幅な円安を期待していない可能性も。


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