2017/05/24

2017年5月24日(水曜)昨日23日、海外市場の動き

2017年5月24日(水曜)昨日23日、海外市場の動き

「ロシアゲート疑惑」なんのその!? 米株は4連騰でドル買いへ。

米債入札後の米金利の上昇もありドルは全面高。ブレナン前CIA長官は大統領選でロシアの介入を認める証言を。米予算教書は低所得者向け支援を大幅削減し、減税で歳入増となり財政赤字が10年で解消する。

予想を大幅に下回る、米新築住宅販売とリッチモンド連銀製造業指数もかかわらず、米金利と米株の上昇にドルは全面高へ。USDJPY+0.46%、EURUSD-0.50%とドルの上昇率が目立ち、連騰中のNZDUSDは+0.18%の上昇率にとどまる。

原油価格(WTI)は50.57ドルの下げから51.55ドルまで上昇。米10年債利回りは前日2.254→2.283%へ、2年債も1.283→1.303%へ上昇。ダウ+43.08(+0.21%)、Nasdaq+S&P500も上昇へ。

EURUSDは、強いユーロ圏PMI+独IFO(歴史的高水準)+ショイブレ独財務相(独首相に続き)のユーロ高誘導など、好材料にもかかわらず、利食いの売り先行で弱さが目立つ。終盤にかけて1.1170台まで値を下げるが、前日の安値1.1160台をなんとは維持。

GBPUSDは、英マンチェスター自爆テロの影響も相場には大きな影響は与えず、英財政赤字が予想外に拡大、CB小売売上も弱いが下げ幅は限定的で1.2950~1.3000のレンジで推移。EURGBPの売りの影響もあり一時1.3030台まで上昇するも、米株+金利上昇にドル買いの中、1.2950台へ逆戻り。

USDJPYは、111.80台へと5月18日以来の高値へ、米債入札後の米金利の上昇から流れが変化。110.80台~111.30台のレンジ相場が続いていたが、直接的な理由は不明ながら、米金利の上昇と合わせクロスでの円売りも加わり、111.30台を超え111.78まで急伸。一時111.45まで押しが入るとも終盤にかけては111.86まで続伸。

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ジョン・ブレナン中央情報局(CIA)前長官の証言=オバマ大統領時代のCIA長官のブレナン氏は、下院情報委員会で「ロシアは厚顔無恥にも16年大統領選に介入した」と証言。

ジョン・ブレナン中央情報局(CIA)前長官の証言=米国の政治に関与しないよう2016年8月にロシア連邦保安局(FSB)のアレクサンドル・ボルトニコフ長官との電話協議で介入しないよう警告したが、ロシアが米大統領選に介入した。
→ ボルトニコフ長官はいっさいの介入疑惑を否定し、ロシアはこうした疑惑について米政府から毎回のようにぬれ衣を着せられると反論

ジョン・ブレナン中央情報局(CIA)前長官の証言=米情報当局はトランプ米大統領の側近らとロシア政府関係者との「接触や交流」を認識していた。

米予算教書=2018会計年度(17年10月〜18年9月)の予算教書を議会に提出。低所得者向け支援を大幅削減。予算案の規模は4.1兆ドル。社会的セーフティーネットを大幅に見直す。

米予算教書=低所得者向け公的医療保険(メディケイド)や食料配給券といった制度に充てる予算の大幅削減し、達成困難とみられる高い経済成長率を織り込む。

米予算教書=連邦政府の歳出が10年間で4.5兆ドル減り、目先の国防費の増大、2000億ドルの社会基盤(インフラ)投資、190億ドルの新育児休業制度といった増額分を十二分に打ち消す。減税で経済成長に弾みがつき、歳入増によって財政赤字が10年で解消すると想定。


ショイブレ独財務相=ユーロの為替レートはドイツとっては低過ぎる。→ 前日のメルケル独首相の発言と同じでEUR安誘導ともいえる発言が目立つ。今週、ツィプレス独経済相がワシントンでロス米商務長官やライトハイザーUSTR代表と会談する予定。

クーレECB専務理事=出口戦略の順序を変更する必要はなく、量的緩和終了前の利上げはない


ムニューシン米財務長官=国境調整税は為替を動かす可能性が懸念されている。大統領は給付金制度を変更の意向はない。年内の税制改革の完了を望む。キャピタルゲイン課税は最も非効率的。