2018/08/31

2018年8月31日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年8月31日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

月末、週末金曜日。今日31日米カナダのNAFTA再交渉は期待通り合意できるのだろうか? 結果を受けてUSDCADはどのような動きをするのだろうか? 市場は合意を期待しているがUSDCADは1.3000の高値圏で推移。

注目のUSDTRYとTRYJPYも東京市場の午後に入りTRY買いが強まり、TRYJPYは16.30台→17.00まで上昇、USDZARも上値が重い展開でややリスク回避の巻き戻しムードが強まる。新興国通貨売は海外市場ではどうなるのだろうか? また、週末になにも起こらないのだろうか? 

中国のPMIは前回と予想を上回り、USDCNHは6.8710台→6.8380台へ下落し上値の重い展開となっているが、中国株は強さが見られず。米国は2000億ドルの追加課税を実施する可能性をつよく示唆し、一般からの意見を求めるパブリックコメント期間が9月5日に迫る中で、今日の海外市場や週末に何か動きがみられるのか? リスク回避にCHFは相変わらず買い先行ながらJPYは大きな変化は見られず。

日経平均株価は下落幅を縮め前日比-4.35(-0.02%)とほぼ同水準で終了、中国(人民元)との影響が強いAUDUSDは0.7240台をボトムに上昇するも朝方の高値を超えられず週末リスクを気にしてか買戻しも積極性がみられず。





2018年8月31日(金曜)昨日30日、海外市場の動き

2018年8月31日(金曜)昨日30日、海外市場の動き

材料豊富な一日。主役はトランプ大統領で、中国への2000億ドルの関税発動の意向に米株は下落、USDCNH上昇、AUDUSD下落、USDJPY下落へ。

脇役は政策金利を60%に引き上げながらもARSの下落と新興国通貨の下落、伸び悩む独CPIとカナダGDP、まずまずの米個人消費、米カナダNAFTA再交渉の合意期待、豹変したバルニエ氏発言、そして70ドル台に上昇した原油価格。

USDARS約-12.0%、USDTRY+3.04%、TRYJPY-3.4%、USDZAR+2.50%、ZARJPY-3.0%、USDCNH+0.69%。主要国通貨ではNZDUSDが-0.90%と大きく、円はUSDJPY-0.58%で、NZDJPY-1.41%、AUDJPY-1.20%を筆頭にクロスでは円買いが続いている。

米株下落、ダウ-137.65(-0.53%)、NasdaqとS&P500も弱さが目立つ。米10年債利回りは2.862%と小幅低下、原油価格はイラン・ベネズエラの供給減と原油在庫減に一時70.50台と70ドル台へ上昇。

USDCADはGDPは前月比0.0%と弱く、これを契機にUSDCADは1.2930台→1.3000台へ急伸。米カナダのNAFTA再交渉で合意の可能性が高まり+原油価格の急伸にも、事前に織り込み済みでカナダドルロングの影響なのか1.2960台を割り込めず。米国市場では1.2960~1.3000の水準で推移中。

NZDUSDとAUDUSDは、アジア市場の弱いNZの住宅建設許可にNZDUSDは下落、弱い豪民間設備投資と企業信頼感にAUDUSDは下落から続き、欧州市場では何とか下げ止まっていたが、米国市場に入り売りが再開。米国の中国への2000億ドルの関税発動の動きに、NZDUSDは0.6630台まで続落、AUDUSDは0.7249まで下落してようやく下げ止まる。

GBPUSDはアジア・欧州市場の1.3040台を高値に上げ止まりながら高値圏で推移したが、英消費者信用残高が8.17億ポンドと予想15億ポンド、前回15.21億ポンドから減少、バルニエEU主席交渉官がラジオで「合意なしのブレグジットシナリオにも備える必要」と前日の超楽観的な観測に冷や水を浴びせる報道も見られが契機になったのか、1.3000を割り込み1.2990まで下落。結局は31日の「ラーブ英EU離脱担当官とバルニエEU首席交渉官」との会談を見守る動きに、米国市場は1.2985~30の狭いレンジで推移。

EURUSDは欧州市場序盤の1.1718を高値に、GBPUSDの下げの影響やユーロ圏景況感指数は前回を下回り、独HICPは前回を下回り1.1675まで下落。一時1.1709まで値を戻すも、米国市場に入るとイタリア格付けの見直しの可能性も残り、前日の安値1.1652を割り込み一時1.1642まで下落してようやく下げ止まり1.1670台へ反発中。

USDJPYはアジア市場の111.75を高値に欧州市場に入り新興国通貨安のリスク回避の円買い、対主要国通貨でも円の買い戻しが強まり111.30台へ下落。米国市場に入ると米国の中国への2000億ドルの関税発動の動きに、主要国の株が軟調に推移しリスク回避の流れが強まり終盤にかけては前日の安値111.10台を割り込み111.00の大台も割り込む。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

18:00    EUR 8月 景況感指数=111.6(予想111.9 前回112.1)、景気の波の段階を示す業況指数=1.22(予想1.28 前回1.29→1.30)、製造業の景況感指数=5.5(予想5.5 前回5.8)、サービス業の景況感指数=14.7(予想15.1 前回15.3)→ 予想を下回る

21:00    GER 8月 消費者物価指数・速報値=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.3%)、前年比2.0%(予想2.0% 前回2.0%)、HICP・前月比0.0%(予想0.2% 前回0.4%)、HICP・前年比1.9%(予想2.1% 前回2.1%)→ HICPは前月比と前年比共に前回と予想を下回わりEUR売りの材料となる

21:30    USD 7月 個人所得=前月比0.3%(予想0.4% 前回0.4%)、個人支出=前月比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、個人消費支出・価格指数(PCEデフレーター)=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、 前年比2.3%(予想2.3% 前回2.2%)、コアPCE価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.1%)、前年比2.0%(予想2.0% 前回1.9%)、雇用コスト指数=前期比予想 前回0.6%→ 個人所得は予想・前回を下回り、個人支出は予想通りで前回と変わらず、コアPCE前年比は前回を上回り予想と変わらず。

21:30    CAD GDP=前月比0.0%(予想0.1% 前回0.5%)、前期比2.9%(予想3.0% 前回1.3→1.4%)、前年比2.4%(予想2.3% 前回2.6→2.7%)→ 予想を下回り9月利上げ見送りの可能性変わらず、カナダドル売りが強まる

21:30    USD 新規失業保険申請件数=21.3万件(予想21.2万件 前回21.0万件)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【北米】
トランプ大統領=再度ハイテク企業を「違法の可能性」と批判。「グーグルやフェイスブック、ツイッターは保守派や共和党員を非常に不公平に扱っている」と指摘。「適法でない可能性があるが、どうなるかを見極めよう。われわれは公正さを望んでいるだけだ」

米上院財政委員会のハッチ委員長(共和党)=連邦取引委員会(FTC)に、アルファベット傘下グーグルの検索エンジンやデジタル広告を巡り、反トラスト関連の調査を行うよう要請。

トランプ大統領=自身に関するニュース報道が偏向しているとして改めてCNNを批判、ジェフ・ザッカー社長を解任するよう呼び掛け

トランプ大統領(ブルームバーグ)=側近に中国へ2000億ドルの関税発動の意向を伝えた→ 9月6日の発動期限も意識され、米株は下落、USDCNH上昇、AUDUSD下落、USDJPY下落へ。

フリーランド・カナダ外相=米国とカナダは共に決断する用意が整いつつある。NAFTA再交渉でカナダと米国で3日目の協議が実施、協議は友好的で、多くの問題で集中的に作業が行われている→ 31日に合意する期待感が広まるが、カナダGDPが予想外に弱く、カナダドルロングの巻き戻しにカナダ買は鈍い。

【欧州】
バルニエEU主席交渉官(独ラジオ)=合意なき離脱は依然あり得ると警告→ EUは合意なき離脱にも備えるべきと、前日の超楽観的な観測に冷や水を浴びせる報道

イタリア債下落し利回り上昇=10年債利回りは3.24%近くへ上昇し、イタリアと独10年債利回り格差は288bpで2013年7月以来の水準へ拡大、→ 格付けの見直しを懸念

マルムストローム欧州委員=米国が同様の措置を取るなら、EUは自動車関税をゼロにまで下げることもやぶさかではない

【アジア・その他】
中国国務院=減税策を公表。減税とコスト低減は、積極的な財政政策を実行し、景気安定を確実にする上で主要なイニシアチブ。海外投資家にたいして国内債券市場で得られた金利所得に対する事業税、付加価値税の支払いを3年間免除

アルゼンチン中銀=ペソ防衛で政策金利を60%に引き上げた。

原油価格70ドル台へ上昇=イラン・ベネズエラの供給減と原油在庫減に70ドル台へ上昇、

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2018/08/30

2018年8月30日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年8月30日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

アルゼンチンペソ急落! 新興国通貨軒並み安! USDARS一時39.00まで11%超の上昇。中銀は7日間のLELIQレートを60%に引き上げ防衛へと動くも売りは止まらず。USDTRYも4%超上昇、TRYJPYは一時16.20まで下落。USDZARも2%超の上昇へ。

欧州市場に入り、EURUSDとGBPUSDの売りが強まる。GBPUSDは消費者信用残高が8.17億ポンドと予想15億ポンド、前回15.21億ポンドから減少。EURUSDはGBPUSDの売りに引きずられ、ユーロ圏景況感指数は前回を下回り、独HICPは前回を下回り強さが見られず。

カナダのGDPは前月比0.0%と弱く、これを契機にUSDCADは1.2930台→1.3000へ急伸。

USDJPYはEURJPYとGBPJPYの売りに円高傾向が強まりARSの急落や新興国通貨安にリスク回避の円買いの流れが続き111.30台まで下落中。ただし、スローでいつもながらどうしようもない通貨。

米個人所得は予想・前回を下回り、個人支出は予想通りで前回と変わらず、コアPCE前年比は前回を上回り予想と変わらず。米新規失業保険申請件数は21.3万件とほぼ予想通りで前回より若干上昇するも改善傾向は変わらず。

米株はマイナスからスタートし、ダウ、Nasdaq、S&P500 共に小幅安で推移。米10年債利回りは2.867%と低下気味、原油価格(WTI)は再び70の大台を試すも失敗し、69.70近辺で推移。


※※※※※※※※※※※※※※※※※

16:55    GER 8月 雇用統計: 失業率=5.2%(予想5.2% 前回5.2%)、失業者数=-0.8万人(予想-0.8万人 前回-0.6万人)→ 予想を変わらず

18:00    EUR 8月 景況感指数=111.6(予想111.9 前回112.1)、景気の波の段階を示す業況指数=1.22(予想1.28 前回1.29→1.30)、製造業の景況感指数=5.5(予想5.5 前回5.8)、サービス業の景況感指数=14.7(予想15.1 前回15.3)→ 予想を下回る

21:00    GER 8月 消費者物価指数・速報値=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.3%)、前年比2.0%(予想2.0% 前回2.0%)、HICP・前月比0.0%(予想0.2% 前回0.4%)、HICP・前年比1.9%(予想2.1% 前回2.1%)→ HICPは前月比と前年比共に前回と予想を下回る

21:30    USD 7月 個人所得=前月比0.3%(予想0.4% 前回0.4%)、個人支出=前月比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、個人消費支出・価格指数(PCEデフレーター)=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、 前年比2.3%(予想2.3% 前回2.2%)、コアPCE価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.1%)、前年比2.0%(予想2.0% 前回1.9%)、雇用コスト指数=前期比予想 前回0.6%→ 個人所得は予想・前回を下回り、個人支出は予想通りで前回と変わらず、コアPCE前年比は前回を上回り予想と変わらず。

21:30    CAD GDP=前月比0.0%(予想0.1% 前回0.5%)、前期比2.9%(予想3.0% 前回1.3→1.4%)、前年比2.4%(予想2.3% 前回2.6→2.7%)→ 予想を下回りカナダドル売りが強まる

21:30    USD 新規失業保険申請件数=21.3万件(予想21.2万件 前回21.0万件)


※※※※※※※※※※※※※※※※※



2018年8月30日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年8月30日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

アジア市場では、弱いNZの住宅建設許可にNZDUSDは下落、弱い豪民間設備投資と企業信頼感にAUDUSDは下落。結果としてなのか、NZDJPYとAUDJPYが下落した影響にUSDJPYも一時円買いが強まる。

新興国通貨は特に材料は見当たらないが、上昇傾向が続くUSDTRYは一時6.5860台まで上昇、6.5180台で推移と1.0%超の上昇となり、TRYJPYも一時17.00の大台を割り込み下落し0.9%近く下げている。USDCNHも上昇傾向が続き一時67.8430近くまで上昇と人民元安の動きとなっている。

日経平均株価は上昇からスタートするも値を下げ結局は小幅な上昇にとどまり、中国株は上海総合が-0.8%台の下落と弱くアジア株は総じて弱含みで推移。

AUDUSDとNZDUSDの下落以外には得に動きは見られず、米カナダのNAFTA再交渉の動きと、ブレグジットで「前例のないパートナーシップ」と一体なにかを期待する動きが続く。

ただ、バルニエEU主席交渉官がラジオで「合意なしのブレグジットシナリオにも備える必要」と前日の超楽観的な観測に冷や水を浴びせる報道も見られたが、明日31日の「ラーブ英EU離脱担当官とバルニエEU首席交渉官」との会談を見守る動きに、若干のロングの巻き戻しは見られるが、EURUSDとGBPUSDも今のところ大きな変化は見られず。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

7:45    NZD 7月 住宅建設許可=前月比日-10.3%(予想 前回-7.6%)→ 前回よりマイナス幅が拡大へ

10:00    NZD 8月 企業信頼感=-50.3(予想 前回-44.9)→ 前回よりマイナス幅が拡大し、10年ぶりの水準に悪化しNZD売りが強まる

10:30    AUD 第2四半期 民間新規設備投資=前期比-2.5%(予想0.6% 前回0.4%)→ 予想外のマイナスにAUD売りが強まる。

10:30    AUD 7月 住宅建設許可=前月比-5.2%(予想-2.0% 前回6.4→6.8%)、前年比-5.6%(予想-3.0% 前回1.6→1.8%)→ 予想外にマイナス幅が拡大し、前年比は昨年8月以来の低水準にAUD売りが強まる

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2018年8月30日(木曜)昨日29日、海外市場の動き

2018年8月30日(木曜)昨日29日、海外市場の動き

動きは多彩。米GDPは予想外に上昇。米加NAFTA再交渉でゴール近くカナダドル上昇、ブレグジット交渉でEUの前例のないパートナーシップ提案にポンド急伸、トルコリラとアルゼンチンペソ急落。

米GDPは強く米株は小幅上昇、ダウ+60.55(+0.23%)、Nasdaq&S&P500も小幅上昇へ。米10年債利回りは2.885と小幅な上昇にとどまり、原油価格(WTI)はイラン産原油供給減と在庫減で上昇し一時69.76と70ドル台を目指す動きで、69.70(+1.16%)と上昇。

USDCAD-0.16%と反転下落。トランプ大統領、トルドー・カナダ首相はNAFTA再交渉で31日にゴールを目指す発言に、USDCADはアジア市場の安値1.2900台→米国市場では一時1.2960台までの上昇していたが1.2900台へ再び下落。

GBPUSD1.2%近く上昇(GBPJPY1.7%近く上昇)。ブレグジット交渉でEUは英国に前例のないパートナーシップの提案用意に、GBPUSDは1.2860台→1.3000の大台をブレーク続伸、終盤にかけては1.3030台と買が止まらず。

USDTRY3%近く上昇しTRY急落、アジア市場の6.2410台をボトムに、休み明けからのTRY売り圧力は止まらず。トルコ財務相の「経済や金融システムに対する大規模なリスクは想定していない」発言、中銀の「事実上の金融引き締め」にも銀行株下落が要因なのか、欧米市場に入ると6.4770台まで上昇しTRY急落。TRYJPYも一時17.10台まで下落。

USDARS7.8%近く上昇しARS急落、米国市場に入り33.89まで大幅上昇、アルゼンチン大統領は通貨防衛のIMFに500億ドルの早期融資を求める。

USDJPYはいつもながら動きは鈍かったが、米国市場に入りNAFTA再交渉の動き、ブレグジット交渉の変化なのか、ARSとTRY安の流れにも円売りが強まり、111.50を超えてから円ロングのストップも入り一時111.83まで上昇し、111.60台で推移。ただし、USDCHFは続落(CHF高)で変わらず、円だけが特別な動きとなっている可能性も。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

21:30    USD 第2四半期 GDP・改定値=前期比年率比4.2%(予想4.0% 前回4.1%)、GDP価格指数(デフレータ)=前期比年率3.0%(予想3.0% 前回3.0%)、個人消費=前期比年率3.8%(予想3.9% 前回4.0%)、コアPCE価格指数(デフレータ)=前期比年率2.0%(予想2.0% 前回2.0%)→ GDPは予想と前回を上回り、個人消費は予想と前回を下回る

21:30    CAD 第2四半期 経常収支=-158.8億カナダドル(予想-153.0億カナダドル 前回-195.0→-174.8億カナダドル)

23:00    USD 7月 中古住宅販売制約指数=前月比-0.7%(予想0.3% 前回0.9%→1.0%)、前年比-2.3%(予想-6.0% 前回-2.5%)

23:30    USD 週間原油在庫=-256.6万バレル(予想-68.6万バレル 前回-583.6万バレル)→ 予想外に減少幅が拡大 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


【北米】
NAFTA再交渉で、カナダは乳製品で譲歩する準備をしているとの報道、USDCADは1.2930台→1.2900台へ下落。(ボストン・グローブ紙)

トランプ大統領=米国は北朝鮮とうまくやっている。状況がどのように展開するか見届けよう

トランプ大統領(NAFTA再交渉について)=カナダは協定に参加する意向を示しており、31日期日とした軌道に乗っていると考えている。どうなるか見守りたい

トルドー・カナダ首相=NAFTA再交渉はトランプ大統領が目指す31日の期日までに妥結することは可能。あくまでも可能性で最終的にカナダにとって良い協定であるかどうかにかかっている

フリーランド・カナダ外相=NAFTA再交渉のためワシントン入りし、非常に良好で生産的な話し合いが今週できることを楽観視

マクリ・アルゼンチン大統領=通貨貿易にIMFに500億ドルのスタンドバイ取り決めに基づく融資の早期実施を求める→ USDARSは33.90近くへと、7.8%近く上昇しARS大幅下落。

【欧州】
トルコ財務相(ヒユエリト紙)=賃貸料など外貨での支払いを禁じる。

英国とEUの離脱交渉は1月妥結を事実上断念し、11月半ばでの合意を目指す。

トルコ統計局=8月の経済信頼感指数は83.9と前月比-9.0%低下し2009年3月依頼の低水準へ

新興国市場通貨のボラティリティーは対G7通貨で2009年来の高水準。

ラーブ英EU離脱担当官=31日にバルニエEU首席交渉官と会談
アルバイラク・トルコ財務相=強力な財政政策が金融政策の支えになる、インフレ抑制に向け一層の責任を負と発言。 経済や金融システムに対する大規模なリスクは想定していない→ TRYが大幅に下落し、燃料費や食品価格の急上昇を招き、銀行や経済全体へのリスクが懸念視されている中で、この報道を受け銀行株が下落し、逆にTRY売りが加速し 中銀は銀行間取引市場で翌日物買い入れ制限に動き事実上の引き締めを実施するも、USDTRYは一時6.4770 台へ上昇、TRYJPYも17.10台まで下落。

バルニエEU主席交渉官(ドイツのマース外相との会談)=EUを離脱する英国と前例のないパートナーシップを提案の用意。→ バルニエ氏は後、「他のどの第三国とも交わしたことがないような相互関係を英国に提供する用意がある」、「外交・安全保障のほか経済関係を含む可能性があると」→ 英国の譲れない一線は尊重するともあり、EU非加盟国で単一市場に属しているノルウェー型が利用可能なモデルとの指摘もあり、GBPUSD1.2860台→1.30の大台を上抜け1.3020台へと高値を更新し上昇中

英国のラーブEU離脱担当相=合意が「目に見えるところ」まで来ている、10月中の合意には時間的な余裕があまりない
ディマイオ・イタリア副首相=政府の来年度予算案が市場の信認低下につながった場合にECBが国債を買い入れるよう要請→ この報道を受けイタリア債利回りは低下→ 副首相はイタリアに対する投機的な攻撃が表面化した場合は、その動機は経済的なものではなく政治的なものだと支援要請を否定

【アジア・その他】
北朝鮮は拘束していた日本人を人道的原則に則って国外に追放した。

鈴木日銀審議員=副作用軽減に例えば金利の引き上げがある。変動幅の拡大は金利水準を上げる施策背はない。副作用が累積した先に顕在化する可能性がある。→ 日経平均株価が上昇幅を縮小し円買いが強まる。

ウェストパックが変動住宅ローン金利を0.14%引き上げたことで、他行も追従する可能性も。ただし、豪10年債利回りは2.59%をピークに一時2.55%まで下落し、AUDUSDの材料となった可能性も

原油価格=イラン産原油供給減と在庫減で上昇


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


2018/08/29

2018年8月29日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年8月29日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

米第2四半期GDP・改定値は前年比4.2%と予想・速報値を上回り強く、市場の反応はドル買いながら個人消費は逆に前年比3.8%と予想と速報値を下回り強さも限定的。

USDJPYは強い米GDPを受けアジア市場の高値111.32を上回り111.40まで上昇するも、米株に強さは見られず111.50のポイントを試せず、111.30~40近辺で推移。

AUDUSDはアジア市場で豪株高+債券利回りは低下し、0.7340台→0.7290台へ下落、豪ドル売りの動きが強くウェストパック銀行が一部の住宅ローン金利を引き上げたことで景気悪化との思惑に急落したとのコメントも見られるが定かではない。欧州市場に入ってもAUD売りの流れは変わらず0.7310台を高値に0.7280台で推移中。

EURUSDはアジア市場の1.1698を高値に1.1700の大台を回復できず、前日の安値1.1663を割り込むと売りが加速し、欧州市場にはいると1.1652まで下落。強い米GDPの発表でも安値を割り込むこともできずやや反発気味。                                                             
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

21:30    USD 第2四半期 GDP・改定値=前期比年率比4.2%(予想4.0% 前回4.1%)、GDP価格指数(デフレータ)=前期比年率3.0%(予想3.0% 前回3.0%)、個人消費=前期比年率3.8%(予想3.9% 前回4.0%)、コアPCE価格指数(デフレータ)=前期比年率2.0%(予想2.0% 前回2.0%)→ GDPは予想と前回を上回り、個人消費は予想と前回を下回る

21:30    CAD 第2四半期 経常収支=-158.8億カナダドル(予想-153.0億カナダドル 前回-195.0→-174.8億カナダドル)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2018年8月29日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年8月29日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

序盤の日本株高の影響もありUSDJPYは円売りから始まるも、NAFTA再交渉でカナダが懸念の「乳製品で譲歩する準備」との報道に、米カナダの合意近いのでは(?)との思惑にUSDCADは1.2930台→1.2900台へ下落。ただし、主要通貨でドル買いの流れが続きカナダドル独歩高も限定的で、1.2920台まで値を戻している。

USDJPYは111.32を高値に、主要国通貨でドル売りが続き、鈴木日銀審議員が「副作用軽減に例えば金利の引き上げがある」とのコメントが流れるとUSDJPYは111.10台まで下落。ただし、結局は111.13~32の狭いレンジで動けず。

豪州では豪10年債利回りは2.59%をピークに一時2.55%まで下落し、株価は高値引けで0.75%近く上昇。為替相場では豪ドル売りが強まり、AUDUSDはアジア市場の0.7349を高値に0.7300台ギリギリまで下落。(一部ではウェストパック銀行が住宅ローン金利の一部利上げした動きも材料にしていたが確認できず。)

GBPUSDはアジア市場の1.2874を高値に前日1.2930台の高値から続く豪ドル売りの流れは止まらず、一時1.2850まで下落と調整局面の範囲とは思いながらも前日の高値からの下げは大きく、GBPロングは戻り売り圧力が続きそう。

2018年8月29日(水曜)昨日28日、海外市場の動き

2018年8月29日(水曜)昨日28日、海外市場の動き

米メキシコは通商協議で合意し、米カナダとの合意期待にカナダドルが上昇する中、米国の財の貿易収支の赤字額が急拡大。日本を含め対米貿易黒字国との2国間協定への広がりを懸念しながら、18年ぶりの高水準となったCB消費者信頼感指数への反応は米株が伸び悩む中でドル買いへと変化。

為替相場はアジア市場でドル高、欧州市場でドル安、米国市場で再びドル高と動き、多くの主要通貨は前日比で小幅な変動率にとどまる。ただし、NZDUSD(+0.27%)と底堅く、USDCAD(-0.30%)とNAFTA再交渉の期待にカナダドル買いへと動き、USDCHF(-0.34%)とリスク回避通貨の上昇が続いている。

USDTRYはTRY安が続き、USDTRY+2.5%近く上昇し、TRYJPYは-2.31%と17.70近辺で推移。USDCNHは6.8近辺、USDZARは14.20台とドル買い傾向が続いている。

米株は小幅上昇にとどまり、ダウ+14.38(+0.06%)、NasdaqとS&P500も小幅高で何とかプラス圏で推移。米10年債利回りは2.879%(+0.035)と上昇へ。原油価格は68.66(-0.21)と低下。

USDJPYは前日比+0.10%と小幅な変化にとどまる。他の主要通貨でドル売りの流れが見られたが、111.00割れの買い、111.30~50の売りに一日を通じても110.96~111.36と40ポイントの狭いレンジとどまり動けず。ただし、米メキシコの通商協議の合意から日米通商協議の動きを考えると円安を維持できるかは不明ながら、クロスではAUDJPYを除き、円安傾向となっている。

GBPUSDは前日比-0.18%と弱い。EURUSDが1.1700の大台に乗りEURGBPが0.9060台→0.9100直前まで上昇。その影響もあるのか1.29台をクリアしながらも1.2930台の売り圧力は強く、強い米CB消費者信頼感指数を引き金に1.2900を割り込むと1.2870台まで続落。1.2890台を戻り高値に1.29台を回復できず1.2860台で推移。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

21:30    USD 7月 卸売在庫・速報値=前月比0.7%(予想0.1% 前回0.1%)

21:30    USD 7月 財貿易収支=-722億ドル(予想-686億ドル 前回-679.2億ドル)→ 赤字額が急拡大

22:00    USD 6月 S&Pケースシラー住宅価格(20都市)=前年比6.3%(予想6.4% 前回6.51%)

23:00    USD 8月 CB 消費者信頼感指数=133.4(予想126.7 前回127.4→127.9)、現況指数=172.2(予想 前回165.9→166.1) 期待指数=107.6(予想 前回101.7→102.4)→ 予想を大幅に上回り18年ぶりの高水準

23:00    USD 8月 リッチモンド連銀製造業指数=24(予想18 前回20.0)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【北米】
米メキシコ貿易協定が合意=合意内容の詳細に関して、ライトハイザーUSTR代表は全てを明らかにはせず、内容を公にする前にカナダが検討することを両国とも望んでいる。米メキシコ間での合意案は、先週物別れに終わった中国との通商協議でも将来的に応用される可能性がある

フリーランド・カナダ外相=28日にNAFTA協議でワシントンへ。

トルドー・カナダ首相=トランプ大統領とNAFTA交渉について電話会談をした。会談は建設的で進展を歓迎。

フリーランド・カナダ外相=サウジと長い会談を実施。

クドローNEC委員長=メキシコとでNAFTAに変わる新貿易協定で合意したことを受け、トランプ大統領はカナダとの合意を望んでいる。

グアハルド・メキシコ経済相=カナダの合意がないなら特に原産地規則の部分で修正が必要。

米商務省(27日)=中国から輸入される一部の鋼製車輪について、58.75%─172.51%の率で補助金を受けていると仮決定したことを明らかにし、これらの製品に関税を適用すると発表

米政府高官2人の話(ワシントンポスト紙)=ポンペオ長官の訪朝が発表された数時間後にキム・ヨンチョル朝鮮労働党副委員長から書簡を受け取ったが、トランプ大統領とポンペオ長官が訪朝中止を決めるほど好戦的な内容だったと伝えた。

ロス米商務長官=現在は中国との通商交渉をするベストなタイミングでない。

ムユーシン米財務長官=カナダと貿易問題で大きな障害はないと思っている。米EU通商問題ではユンケル欧州委員長の訪米後から進展がみられる。中国とは一方向でなく、中国市場へのより良いアクセスが必要。

FRBの公定歩合会合の議事要旨=12地区連銀中、クリーブランドとカンザスシティーの地区連銀2連銀が公定歩合を2.5→2.75%への引き上げを求めていた。

JPモルガン・チェース調査=米長期国債に対する弱気な姿勢が広がり、今年3月以来約5カ月ぶりの高水準となった。今週行われる国債入札や米国とメキシコのNAFTA合意が影響。

ムニューシン米財務長官=米国の長短金利差について懸念せず。

【欧州】
フォックス英国際貿易相=現時点で存在していない貿易や投資の妨げになるものをEUが導入すると決めた場合、それは世界において欧州の競争力が低下するというメッセージを送ることになる。中国によるサービスセクターの解放は英国にとって重要なものになり得る

アイルランドのコベニー外相=英国が合意なきEU離脱に陥る可能性は非常に低い。英国がブレグジットに関する立場をさらに明確化するよう期待している。

フランスのユロ環境相が=辞意を表明した。地球温暖化対策をはじめとする環境関連の目標に向けた進展がないことに失望。元テレビの司会者で環境活動家でもあるユロ氏は世論調査では高い支持を維持。支持率が過去最低に落ち込んでいるマクロン大統領にとって、ユロ氏の辞任は打撃となる。

マース・独外相=ドイツは無秩序なブレグジットは望んではいない、合意ができることを期待している。残念ながら、ハードブレグジットのリスクは消えていない。

イタリアのディマイオ副首相=来年の財政赤字の対GDP比率がEU上限として設定している3%を上回る可能性がある

トリア・イタリア財務相=イタリア政府は3%のEU財政赤字上限を破るつもりはない。

メイ英首相=ブレグジットで合意がなくてもこの世の終わりではない

ドイツ政府(WSJ)=トルコへ緊急の金融支援を検討、難民危機の再来を懸念 → ドイツ政府当局者=政府としてトルコへの金融支援は検討していないと否定。

【アジア・その他】
ロウハニ・イラン大統領=経済の弱い伸びと失業率の上昇に関する質問に応じるため国会に招致されたが、問題は米政府の制裁再開を受けて起きたものだと説明。イランは米国の策略が成功することを許さない」とし、「ホワイトハウスにいる反イラン勢力がわれわれに対して策略を練ることを阻止する。

国連調査団=ロヒンギャ迫害でミヤンパー軍幹部の訴追を求める。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



2018/08/28

2018年8月28日(火曜)アジア・欧州市場の動き

2018年8月28日(火曜)アジア・欧州市場の動き

為替市場は、前日来続いているドル売りの影響にアジア市場は全体的に利食いなのか、ドルの買い戻し傾向が見られたが、欧州市場に入ると再びドル売りへと逆戻り。

特にカナダドルの買いが目立っていた。前日の米・メキシコで貿易協定が合意され、ムユーシン米財務長官の楽観的な発言もあり米カナダとの貿易協定も合意するのではとの期待感が強く、USDCADはアジア市場の1.2980台を高値に欧州市場に入ると1.2900台まで続落。クロスでのCADJPYが8月1日の高値86.29に迫る86円台まで上昇と、カナダドル買いが続いている。

USDJPYは、株高=リスク選好の流れの中で、アジア市場では前日に110.00割れの買いの強さを確認したことや実需筋の買いも強く一時111.36まで上昇するも続かず、日経平均株価が上昇幅を縮小しドル売りへと変化。欧州市場に入るとさらにドル売りが強まり111.00台まで下落して朝の上昇開始地点に逆戻りしてようやく下げ止まる。相変わらずレンジを抜け出せない展開が続く。

EURUSDは、ユロ仏環境相が辞意を表明しマクロン大統領にとって打撃との報道や、イタリア副首相の財政赤字が3%を超える可能性と発言し、逆にイタリア財務相の3%のEU財政赤字上限を守るとの発言もあり強弱混在の中で底値を切り上げている。

英国のEU離脱でハードブレグジットの可能性が相変わらず指摘される中で、幅広いGBP買いが続いており一部では離脱に関して80%近くは合意済みで残りは20%との観測記事もありGBPUSDが1.29台を定着してドル売りをリード。一方、EURUSDは1.1700の壁を上抜けており、GBP+EURも予想外にこの流れが継続する可能性も。

欧州市場では欧州株と米株先物が小幅上昇し、債券利回りはイタリアを除き小幅上昇し米10年債利回りも上昇気味。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2018年8月28日(火曜)昨日27日、海外市場の動き

2018年8月28日(火曜)昨日27日、海外市場の動き

週明け月曜日の為替市場は、USDJPYを含め主要国通貨で先週から続くドル売り傾向が止まらず、JPYはドル以外の他通貨では値を下げている(除くTRYJPY)。一方、新興国通貨では休み明けで注目のTRYは売られ、ZARは逆に買われ、CNHは大きな変化は見られず。

米メキシコはNAFTA再交渉の2国間協議で合意しカナダとの協議を再開。USDMXNはアジア市場の18.86台を高値に欧州市場の午後に入り交渉の動きを意識してなのか売り圧力が続いた。発表直後18.60台までドル売りへと動くも結局は18.79までと欧州市場の水準に逆戻り。一方、期待のUSDCADは、欧州市場で一時1.3067まで上昇後、米メキシコの合意を受け1.3040台→1.2950台まで下落しCAD買いが続いており、今後の通商協議の動向を注視する必要がある。

経済指標では、独IFOが予想外の強さで米EUとの貿易問題で休戦した影響とも考えられている。これが引き金にボトムアウトし欧州市場からEURUSDの上昇が目立っている。EURUSDは前日比0.52%の上昇。アジア市場で前日の高値1.1640を上回り1.1653と8月1日以来の高値水準へと上昇、欧州市場の序盤では一時1.1600を割り込む局面も見られたが、午後5時の予想外に強い独IFOを受け上昇が始まりオプションカットでアジア市場の高値を上回り、ロンドンクロージング・タイムでは1.1690台と1.1700の大台直前まで上昇し、1.1680台で推移で8月15日から続くEUR買の流れは止まらず。

USDJPYは主体性の乏しい動きで前日比-0.15%と小幅な円高となるも、クロスではCADJPY+EURJPYが0.35%近くの上昇を筆頭に円売りへ。アジア市場の111.35を高値に前日の安値111.10を割り込みアジア市場で一時110.94まで下落。欧米市場では他の主要国通貨でドル売りが続く中で大枠111.00~20の狭いレンジで推移中

米株は上昇、ダウ+259.29(+1.01%)、NasdaqとS&P500も上昇へ。米10年債利回りは2.848%、原油価格(WTI)は68.94と小幅上昇へ。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※

17:00    GER 8月 IFO景況感指数=103.8(予想101.9 前回101.7)、現況指数=106.4(予想105.5 前回105.3)、期待指数=101.2(予想98.5 前回98.2)→ 予想を上回りEUR買へと変化、IFOエコノミストはトランプ氏とユンケル氏との休戦が明らかに安心感を誘った。

21:30    USD 7月 シカゴ連銀全米活動指数=0.13(予想0.13 前回0.43→0.48)

23:30    USD 8月 ダラス連銀製造業活動指数=30.9(予想36.9 前回32.3)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【北米】
米メキシコはNAFTA再交渉の2国間協議で合意しカナダとの協議を再開へ=米国とメキシコが合意したことを受け、トランプ大統領とメキシコのペニャニエト大統領は、カナダとの交渉を直ちに開始すると表明→ 自動車で関税撤廃の恩恵を受けるための条件を定めた「原産地規則」は現在、一般乗用車やその基幹部品に使う部材の62.5%(金額ベース)を域内で調達すれば関税がかからない。これを70~75%に引き上げる方向で合意したようだ。トランプ氏は11月の中間選挙を控えて公約のNAFTA見直しを訴える狙いだ。

カナダ外相=NAFTAの新合意は自国に有利な場合のみ署名する方針

トランプ大統領=カナダを交えた3カ国間で合意が得られなかった場合は、カナダで生産された自動車に関税を掛ける可能性がある

SF連銀=米国の長短利回り格差が縮小は、景気後退リスクの高まりを示している可能性がある=3カ月物と10年物の利回り格差を分析。景気後退を予測するためのデータでは、最近の利回り曲線動向は景気後退リスクが上昇している可能性があることを示している。ただ、長期債はなお短期債を上回っており実際に利回り逆転が起きるには「十分な」開きがある。

【欧州】
フィリップ仏首相=英国の合意なき欧州連合(EU)離脱に備えた緊急措置を整えておくよう、閣僚に指示→ 英国が離脱条件でEU諸国と合意することを想定しているとしつつも、合意できない場合に備える必要がある

トルコ財務相は米国の対応を批判=米国によるトルコへの対応には政治的な意図があり、最終的に地域のテロリズムや難民危機を拡大させる可能性がある。米国の動きはトルコを同盟各国から孤立させつつあるとし、ドルが世界貿易手段の地位を失いつつある。

【アジア・その他】
人民元2.5週間ぶりの高値に上昇=人民元の売買基準となる為替レート「基準値(中間値)」の算出に「カウンターシクリカル(反景気循環)な要素」を再導入することにしたと発表。→ 人民銀行は「最近のドル高と貿易摩擦を背景に、外国為替市場ではいくぶん景気循環的な動きが見られる」とし、「カウンターシクリカルな要素」の再導入で、人民元は妥当で均衡した水準で安定するとの見方を示した。→ カウンターシクリカルな要素の再導入は、資本流出を加速しかねない人民元のさらなる下落を人民銀行が心地よく感じてはいないことを示唆

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2018/08/26

今週の為替相場を考える(8月27~30日)

今週の為替相場を考える(8月27~30日)


先週のまでの動きを振り返ると要因は別として8月15日を境いとし通貨ペアで多少異なるものの結果的に、多くの主要通貨(除くUSDJPY)でドル買いからドル売りの流れへと変化していることがわかります。

このドル売りの流れが今週も続くのでしょうか? それとも再びドル買いへ逆戻りするのでしょうか? これが今週のテーマともいえるでしょう。他国独自の要因は別として米国に限定して月末最終週の今週の動きを考えてみたいと思います。

なお、「今週の主な材料」で相場変動になりうる要因を説明していますので合わせてご覧ください。

相場の変化は8月15日前後に発生しており一体何が起きたのでしょうか? トルコ危機が続く中で、「カタールがトルコへ150億ドル融資」を発表、トルコ政府が積極的に通貨防衛に動きだしトルコリラ売りからの変化が確認できた日でもあります。そして、中国商務次官が米国を訪問し協議をすることが発表された日で、トランプ大統領とクドローNEC委員長が不思議にもドル高の称賛発言もこの日前後です。

結局のところ、トルコリラ相場は反転し買い戻し傾向が続き、米中次官級会議では結論が出せず、予定通り米中では160億ドルの制裁と報復関税が共に発動されています。トランプ大統領も「人民元安+ユーロ安」の非難を復活へ。週末にはドル売り傾向が収まった後に、ジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演で、「強い米経済、強い雇用、利上げ継続」が指摘された反面「インフレ率が目標の2%を上回って加速する兆候はない」との発言に、来年の利上げ期待が後退しドル売りが再開したのも忘れることができません。

つまり、乱暴な言い方で適正でないかもしれませんが結果だけを見ると、新興国通貨の危機=ドル買い、危機解消=ドル売りへと動き(ZARとBRLは不安ですが!)、米中通商協議の再開=ドル売りへと動き、米中追加制裁発動+通商協議の継続=ドル売りが止まらず。来年の米利上げ期待の縮小=ドル売りへと動き、トランプ大統領のFRBの利上げ姿勢への不満=ドル売りへと動き、トランプ大統領の中国とEUが為替操作していると不満発言=ドル売りへ動いていたことになります。

これらを考えると、一にトランプ大統領の口先で相場が動いていることも事実ですが、米国の強硬な通商政策がドル売りの要因となり、新興国通貨の安定が引き続き相場変動となりながらもドル売り傾向を強めているように思えてなりません。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

USDJPYの予想レンジ(今週も不満ながら狭いレンジ予想で、110.00~111.50、欧州通貨でドル売りが加速するようなら、109.50~111.50のレンジへ)

USDJPYは109.70台→111.49まで180ポイント近く上昇したのは、円高の一時的な戻りなのでしょうか? それとも円安の始まりなのでしょうか? 引き続き109.50~111.50のレンジの継続と考えています。

米10年債利回りは2.8をベースに2.8~2.9%で動きは見られず。逆に2年債利回りは上昇し、米株も強さが目立っています。新興国通貨ではZARとBRLの弱さは気になりますが、TRYは予想外に安定しており、リスク回避の円買いも当てにできにくい状況ですが、米中通商協議で進展がないことが気になり、米朝協議もお流れとなりこれらかは円買い材料ともいえるでしょう。結局は強弱混在。

先週は大枠で110.00~50の狭いレンジに収まっています。テクニカルでは長期的なドル買いの流れは変わらず、中期的な流れも買いを示唆しており111.50を超えられるかが重要な上値のポイントとなっています。短期では111.50超のトライが失敗したことで売りへと変化し110.80台を割り込むことができないと再び反発する可能性も考えられます。

オプションの1m デルタ25のリスクリバーサルから
前週末と比較すると、1.3→1.15と小幅ですがドルプット・円コールが縮小し、3か月超では前週と変わらず円高センチメントを残した動きとなっています。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


EURUSDの予想レンジ(1.1650を超えられるか? 1.1500~1.1650、 1.1550~1.1700)

EURUSDは1.1300台→1.1640まで240ポイント近く、GBPUSDは1.2660台→1.2930台まで270ポイント近くの上昇は、ドル買いの中で一時的な調整なのでしょうか? それとも、ドル売りの始まりなのでしょうか? 一時的なユーロ高にとどまることが予想していますが、1.1650を継続的に上回る状態が続くようなら流れの変化も意識へ。

英国のハードブレグジットの影響はユーロ圏でも懸念事項となっており、イタリア政局の不安もユーロにとってはマイナス要因で、特別にユーロ買要因が強まったというより大幅な米利上げ期待の後退と通商問題のリスクがクローズアップされ、直近ではEURロングの買い戻しの流れが続いているだけに思えてなりません。

テクニカルでは買い反転から5日連続上昇し、一度陰線へと変化しながらも再び高値を更新しての陽線引けとなっていることで底堅い動きも感じられます。短期では買を継続中で、中長期では売りの流れが続きながらも、1.1650を超えてくると中期的な流れが変化する可能性も残っています。

オプションの1m デルタ25のリスクリバーサルから
前週末と比較すると、0.85→0.65をユーロプット・ドルコールが縮小し、3か月超でも軒並み縮小傾向にあり、ユーロ売りのセンチメントが急速に後退していることがわかります。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


AUDUSDの予想レンジ(0.7250~0.7400)

AUDUSDは0.7200台→0.7380台→0.2740台→0.7340台と買いが再開しているが、この流れを継続できるのでしょうか?

豪ドルは中国発の材料に左右されやすく米中通商協議が今一つ不透明で気になりますが、今後閣僚クラスの改題を経て、11月の首脳会談へ突き進む目途がつくようなら、AUD買へと変化する可能性が高まります。また、モリソン新首相の就任で政局が安定できるかもカギとなっていると思われます。

テクニカルでは、短期では買い傾向で変わらず、中長期では売りを継続に変化は見られませんが、0.7450を超えると中期の流れに変化の可能性が気になります。

オプションの1m デルタ25のリスクリバーサルから
前週末と比較すると、1.05→0.95と豪ドル売り・ドル買いが縮小し、3か月超でも軒並み縮小傾向にあり、豪ドル売りセンチメントが急速に後退していることがわかります。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

今週の主な材料(8月27~31日)

今週の主な材料(8月27~31日)

今週で8月も最後の週となります。今週は米GDP改定値やユーロ圏CPI、カナダGDP等を除き、予想外に最重要の経済指標や金融政策の発表は少ない週で、逆に月末・週末の特殊要因やポジション調整による動きや、先週取り残したテーマも今週も為替変動要因に加わりそうです。

先週の米中次官級会議の成果は不明で『米中双方の報道内容が異なる』ことも気になります。今後の閣僚級会議を経て11月の首脳会談へと進展するのでしょうか? いずれにしても人民元の安定は新興国通貨や豪ドルにとっては好感されています。

トランプ大統領は「自分が弾劾されれば市場は崩壊する」と公言していますが、マナフォード元選対本部長は有罪判決や、元顧問弁護士のコーエン被告がトランプ氏の不正行為を認めたことで、打たれ強いトランプ氏なので過度の期待も禁物なことは承知しながらも、中間選挙への影響が気になります。

今週は豪州の政局が本当に安定するのでしょうか? 党首前でターンブル豪首相からモリソン財務相が勝利し新首相へと就任、「政局の安定=AUD買い」を期待したいのですが、与党は1議席の差で下院の過半数を維持しているとのことで、ターンブル氏が辞職すれば過半数を失う可能性も気になります。

イタリアも難民政策をめぐって、ディマイオ・イタリア副首相はEU加盟国がシチリア島の難民を受け入れなければ、自身が党首を務める「五つ星運動」が来年のEU拠出金の支出停止に賛成すると発言。EUR買の流れのかなで潜在的な不安材料となっています。

心配なのは南アとブラジル? トルコ政局は強硬姿勢とトルコ休日の影響なのでしょうか? 予想外に安定してはいますが引き続き注意が必要なことは間違いありません。逆に、先週はUSDZARが一時15.449、ZARJPYが7.116まで下落するなど、トランプ政権による南アへのちょっかい(?)の影響が響いているようにも思われてなりません。

事の起こりですが、毎日新聞を引用すると『「南アフリカのラマポーザ大統領が土地改革を進める方針を示したことについて、トランプ米大統領は22日、「南アの土地収用と農民の大規模な殺害を調査するようポンペオ国務長官に指示した」とツイートした。土地改革はアパルトヘイト(人種隔離)時代の負の遺産を引きずるデリケートな問題だけに、南ア政府は23日、ツイッターで「植民地支配を思い起こさせる偏狭な認識を断固否定する」と反発した。』と報道しており、今後もトランプ大統領の行動に注意を払う必要がありそうです。

一方のブラジルですが、市場では10月の大統領選への混迷が原因と言ってはいますが、USDBBRLは4.0を突破してから買が止まらず4.10を突破している現状を見ると先行きが心配になります。

日本に関係の深い北朝鮮問題でも、ポンペオ国務長官がトランプ大統領の訪朝中止の要請を受け突然訪朝を中止したことで、円買いの材料となっていましたが、今週はどのような影響を与えるのでしょうか?


経済指標の詳細は別表をご覧ください。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
X


最新のIMMポジションから、2018年8月26日(日曜)

最新のIMMポジションから、2018年8月26日(日曜)

米商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物で主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の8月21日集計日では、投機的ポジションのネット合計-274,174コントラクトと前週の-271,421から小幅ですが売り越し額が拡大しています。

7通貨合計での売り越し状態はこれで10週連続となり、個別では14日にユーロが2017年5月9日以来、67週間ぶりに買い越しから売り越しへと変化したことで7通貨全てが売り越しに(ドル買い)変化した流れが今週も続いています。

ただ、21日の集計日後には為替市場でドル売りへと変化していることもあり、ドルに対しての信認感が大きく揺らぐ状態に至ってはいませんが、割り引いて考える必要があります。また、今回の特徴としては、円の買い越しとポンドの売り越しが共に1万コントラクトを上回りネットで相殺され、これらの変化を除くと夏枯れ相場だったのか、米中通商協議の再開やパウエル発言を意識したのか極端な変化は見られませんでした。

【円】前週-58,368→-47,406(10,962)
6月19日から10週間続く売り越し状況は変わりませんが、直近では貿易戦争や人民元を含めた新興国通貨売りのリスク回避の動きに、4週連続し前週比で買い越し額が拡大しています。ただ、集計日後の21日からはリスク回避の動きも弱まり、為替市場で円売り傾向が強まっていることもありこの数字を割り引いで考える必要がありそうです。

【ユーロ】前週-1,789→-4,841(-3,052)
21日の週に2017年5月9日から続いたユーロの買い越し増は67週間ぶりのその幕を閉じ売り越しへと変化し、今週も売り越し額が若干ですが拡大しています。ただ、為替市場では15日の1.1300台をボトムに集計日の21日以降でもユーロの買い戻しが続いていることから再びユーロ買へ変化している可能性もあります。

【ポンド】前週-60,741→-72,338(-11,597)
6月19日から10週間売り越し状況は変わらず、直近5週間ではショートが拡大し特に先週も1万コントラクト兆の売り越し幅となっており、ハードブレグジットのリスクを強く意識した流れとなっています。

【カナダドル】前週-26,198→-27,021(-823)
3月27日から22週間売り越し状況は変わらず、直近2週間でも小幅ですが前週比で売りが拡大しています。米メキシコで進められているNAFTA再交渉の動きや原油価格の動きも気になりますが、市場の期待感に反して強さが見られません。

【豪ドル】前週-51,783→-50,207(1,576)
4月3日から21週間売り越し状況は変わらず、前週比では直近2週間連続して小幅ですが買い越し状態となっており、集計日後の動きを見ても新首相が選任されたこともあり政局の安定の期待がフォローしていますが、煮え切らない米中通商協議の行方がマイナス要因として残ったままです。


詳細はデータをご覧ください

 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
X



2018/08/25

2018年8月25日(土曜)昨日24日、海外市場の動き

2018年8月25日(土曜)昨日24日、海外市場の動き

週末の金曜日、市場参加者が注目したJH経済シンポジウムでのパウエルFRB議長の講演。結果だけを見ると「インフレ率の目標が2%を上回って加速する明確な兆候は見られない」に反応したのか? 米株高+ドル売りへ。

その前に、ブラード・セントルイス連銀総裁は「利上げを打ち切るべき」との発言も気になっていた。また、トランプ大統領の道徳的・政治家姿勢を追及する動きも鈍くドル売りテーマとならず。

先に、トランプ大統領がパウエル議長の利上げ姿勢を批判した後だけに、今後の利上げに関しての変化の有無も注目されたが、利上げ継続基調は変わらず。経済回復の保護に加え、底堅い雇用の伸びの維持やインフレの抑制に向け、着実な利上げが最善の方策と、従来通りの段階的な利上げの正当性を主張。

一方、「インフレ率の目標が2%を上回って加速する明確な兆候は見られない」、→ この発言を受け来年の利上げ回数の予想が1回にとどまり下落へ。NasdaqとS&P500は過去最高値を更新するも、逆にドルは上下変動しながらも売り圧力が続く。

ただし、9月26日のFOMCが本番で、経済シンポジウムの講演の内容を受けた反応がどこまで有効なのかはやや疑問。

北朝鮮に関しては、トランプ大統領は北調整の非核化の進捗の遅れにポンペオ国務長官の訪朝を中止とツィート。これの影響したのかリスク回避の円買いも見られる。

米中次官級通商協議に関しては、具体的な進展がなく終了するも米中間で温度差が異なる。米国側は、知的財産権侵害や中国政府の企業への補助金など米側の指摘に中国側が対処していないとの悲観的な報道に反し、中国からは楽観的な発言で、建設的で率直な意見交換が行われ、両国は次のステップに向けて接触を続けるとある。

今後、米中閣僚級会議を経て、11月の米中首脳会談が実現し米中貿易戦争の解消に向けて何等かの対応策がとれるのか? それとも、物別れに終わり米国は中国へ2000億ドルの第3弾の制裁発動へと動くのか? どちらでしょうか?

ディマイオ・イタリア副首長=EU加盟国がシチリア島の難民を受け入れなければ、自身が党首を務める「五つ星運動」が来年のEU拠出金の支出停止に賛成すると発言。 難民政策でEUとイタリアの対立を懸念しイタリア国債が売られるもユーロ売りにはとならず。

豪州の政局に関しては、与党・自由党の党首選でモリソン財務相が勝利し新首相へ就任。→ AUD買の動きとなる。与党保守連合は世論調査で野党労働党に迫られており、与党は1議席の差で下院の過半数を維持しており、ターンブル氏が辞職すれば過半数を失う可能性も。


AUDUSDは、アジア市場でモリソン新首相の就任にAUDUSDが0.7290まで上昇、欧州市場に入っても続伸し、パウエルFRB議長の講演語には0.7340台まで続伸し、0.7320台で終了。基本的にはAUDのショートカバーの域を脱しきれず。ただし、0.7350を日足で上回ると一段のショートカバーの可能性の可能性が強まるが政局の安定には不安も。

USDJPYは、111.50の壁をついに超えられず。アジア・欧州・米国市場と何度もトライするも失敗。パウエルFRB議長の講演を受けたドル売りの流れ+ポンペオ国務長官の訪朝中止も影響しているのか111.10台まで下落して111.22で終了。短期的には買から売りへと変化しているが111.00~50のつまらないレンジに収れん中、長期的なドル買いは引き続き変わらず。

EURUSDは、アジア市場の1.1530台をボトムに1.1500が岩盤となり、アジア・欧州・米国市場と底値を切り上げ、1.1600を超え逆張り派のユーロショートをあぶりだし、パウエルFRB議長の講演後には1.1650の重要なポイントに迫る1.1640まで上昇し1.1620で終了。中期も買変化の兆しが強まり、短期は買へと変化し継続するも、長期的なユーロ売りは引き続き変わらず。

USDCNHはアジア市場の6.8950台を高値に一時6.800の大台割れまで続落。中国政府の貿易摩擦の影響を受けた失業者や労働者を支援するために財政支出を拡大や、地方政府がインフラ投資を支援するために発行する債券額が第3四半期末までに1兆元(1454.8億ドル)を超えるとの見通しとの報道もあり人民元高が続いている。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

21:30    USD 7月 耐久財受注・速報値=前月比-1.7%(予想-0.5% 前回0.8→0.7%)、除く輸送・前月比0.2%(予想0.5%  前回0.2→0.1%)→ 予想外にマイナス幅が拡大へ

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


【北米】
ホワイトハウス=台湾と断交して中国と新たに国交を樹立したエルサルバドルの決定について、米国政府にとって深刻な懸念だとして非難。中国は覇権を求めるために経済的誘因を提供していると警告する声明文を発表

米中次官級通商協議は具体的な進展がなく終了、米中間で温度差が異なる。=WSJ(関係者)は、協議で両国は従来の論点を繰り返し主張するだけで。トランプ米政権が懸念する多額の対中貿易赤字や、中国政府が米企業に対し中国企業への技術移転を強要していることについて、中国側には解決に向けた新たな提案を行う用意がなかったようだ。

米中次官級通商協議(ホワイトハウス)=米中が「中国の構造的問題の解決を含め、公平でバランスが取れ、相互主義的な経済関係の実現方法について意見交換した」、ただし、協議の結果や今後の日程での言及はなかった。

米中次官級通商協議(ロイター)=次官級による米中通商協議が大きな進展なく終了。次の閣僚級の協議と最終的に首脳会談で何らかの決着が図られるという「楽観論」から、市場は大きく反応せず。米国の本音が「技術移転」の中止にあるなら、米中による早期の合意形成は難しく、2000億ドルの中国製品を対象とする25%の追加関税発動を検討する手続きが9月上旬にも終了した後、実行される可能性がかなりありそうだ。

米中次官級通商協議・中国商務省声明(ロイター)=米国発では協議終了後、米政府高官は、知的財産権侵害や中国政府の企業への補助金など米側の指摘に中国側が対処していないと述べた。悲観的な報道に反して中国からは楽観的な発言で、建設的で率直な意見交換が行われ、両国は次のステップに向けて接触を続ける。

ブラード・セントルイス連銀総裁(JH経済シンポジウム)=インフレ率が急上昇する兆しはなく、2019年は財政刺激措置の効果が薄れて成長が減速すると予想されることから、FRBは利上げを打ち切るべき

パウエルFRB議長(JH経済シンポジウム)先にトランプ大統領が議長の利上げ姿勢を批判した後だけに、今後の利上げに関しての変化の有無に関しての注目度が高かった。経済回復の保護に加え、底堅い雇用の伸びの維持やインフレの抑制に向け、着実な利上げが最善の方策と、段階的な利上げの正当性を説明。 経済は力強く、インフレは2%の目標近辺にあるほか、大半の求職者は職を見つけている。所得や雇用の力強い伸びが継続すれば、一段の段階的な利上げが適切になる。

パウエルFRB議長(JH経済シンポジウム)=「インフレ率の目標が2%を上回って加速する明確な兆候は見られない」、→ この発言を受け来年の利上げ回数の予想が1回にとどまり下落へ。NasdaqとS&P500は過去最高値を更新、逆にドルは上下変動しながらも売り圧力は止まらず。

パウエルFRB議長(JH経済シンポジウム)=「完全雇用」や「中立金利」といった水準に関する考え方の変化が段階的な利上げの理由。FRBが過去に完全雇用を誤って判断したことが1970年代のインフレ高騰を招き、現在の見通しが正確であると捉えるべきではない。

パウエルFRB議長(JH経済シンポジウム)=FRBがこれまで景気過熱と早まった引き締めとの間で政策運営のかじ取りを行い、頼りとなる手掛かりさえ、移り変わるようなあいまいなものでしかない、慎重な対応こそが鍵になると強調

ジャクソンホール(JH)経済シンポジウムでの論文=アップやアマゾンなど様々な業種への支配を拡大させる世界企業には、工場や設備、機器類といった有形資産よりもソフトやノウハウ、ブランドなど無形資産への投資が多く、借り入れや社債への依存度は低いことから、金利効果が浸透しにくいと指摘。市場構造や市場力の変化は無形資産投資によって起きると考えられ、政策当局は競争規制や知的財産権取り締まりの強化、無形資産市場の発展促進といった、金利以外の手段の活用に重点を置くべき

ポンペオ国務長官はトランプ大統領の訪朝中止の要請を受け、訪朝中止へ。トランプ大統領はツイッターで、朝鮮半島の非核化を巡り十分な進捗が見られていないため、ポンペオ長官に現時点で訪朝しないよう求めた。逆に、「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と再び合うことを楽しみにしている!」ともツイート。

ボルトン大統領補佐官=ボルトン補佐官は訪問中のウクライナのポロシェンコ大統領との会談後の記者会見で、米国の対ロシア制裁は、ロシアが行動を改めるまで継続する。

米政府(連邦官報)=英国で3月に起きた元ロシア情報機関員らの毒殺未遂事件を巡る米国の新たな制裁が週明け27日、正式に発動する。

【欧州】
ディマイオ・イタリア副首長=EU加盟国がシチリア島の難民を受け入れなければ、自身が党首を務める「五つ星運動」が来年のEU拠出金の支出停止に賛成する→ 難民政策でEUとイタリアの対立を懸念しイタリア債が売られ、スペイン国債の利回り差が2012年来の高水準へ。

英財務省=英国の合意なきEU離脱ながら、EU加盟国国債のゼロリスク扱いを停止。

【アジア・その他】
豪与党・自由党の党首選でモリソン財務相が勝利し新首相へ就任。→ AUD買の動きとなる。ダットン前内相とビショップ外相は敗退。ターンブル首相は出馬せず近く辞任の意向を示す。与党保守連合は世論調査で野党労働党に迫られており、与党は1議席の差で下院の過半数を維持しており、ターンブル氏が辞職すれば過半数を失う可能性も。

中国財政相=米国がさらに貿易関税を課せば中国は米政府に対抗し続ける。中国系、外資系にかかわらず中国国内の企業への悪影響を避けるため、報復措置は可能な限り的を絞る。貿易摩擦の影響を受けた失業者や労働者を支援するために財政支出を拡大する。また地方政府がインフラ投資を支援するために発行する債券額が第3・四半期末までに1兆元(1454.8億ドル)を超えるとの見通し


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2018/08/24

2018年8月24日(金曜)アジア・欧州市場の動き

2018年8月24日(金曜)アジア・欧州市場の動き

米中次官級通商協議は具体的な進展がなく終了し、トランプ大統領の道徳的・政治家姿勢を追及する動きも鈍くドル売りテーマとならず。今日、23:00時からのジャクソンホールでパウウェルFRB議長の講演内容に注目が集まる。

新興国通貨には大きな変動は見られず、ZARJPYは7.81近辺と円売りが目立し、TRYJPYは18.40近くへと小幅上昇し、USDCNHは欧州市場に入るとドル売りが加速し昨日の安値6.8415を割り込み6.8260台まで下落している。

AUDUSDは政局不安に売り圧力が続いていたが、与党・自由党の党首選でモリソン財務相が勝利し新首相へ就任。不安材料を多々残しながらも0.7230台をボトムに0.7290まで上昇。米国市場に入っても政局の安定期待とAUDショートの巻き戻しにAUDUSDの上昇が目立った。

日経平均株価は+190.95(+0.85%)と強く、上海総合は小幅高で、欧州株は総じぃて小幅高で推移。米10年債利回りは2.843%と小幅上昇へ。

USDJPYはようやく110円台から続くドル買いの流れも111.50の売りを意識し上げ止まり111.25まで下落。週末リスクや貿易摩擦の回避の円買いも見られず、やや上値が重くなっている。

2018年8月24日(金曜)昨日23日、海外市場の動き

2018年8月24日(金曜)昨日23日、海外市場の動き

米中は次官級通商協議を開催する最中に発表となった、制裁合戦の第2弾へ突入しに第3弾が視野へ。英国政府は合意なしでのEU離脱(ハードブレグジット)に備えた指南書を発表し、物価上昇と年金生活者への不安が広がる。

トランプ大統領は「自分が弾劾されたら市場は崩壊するだろう」と発言(誰も弾劾できないだろう思っての発言では?)。

最近ではコーエン被告がトランプ氏の不倫関係で、口止め料を支払った大統領選での不正行為について証言、マナフォード元選対本部長は有罪判決を受け、セッションズ司法長官とは対立が続き、中間選挙を前にしてどのような影響があるかも相場の焦点に。

新興国通貨は安定する中で、主要通貨で下げ幅が目立ったのは豪ドルで、相変わらずターンブル豪首相の辞任を求める動きは止まらず豪政局の不安が豪ドル売りを招いている。AUDUSDはアジア市場の0.7350台をピークに続落し0.7240台まで前日比1.45下落。NZドルもその影響を受け下げ幅が拡大している。

GBPUSDはブレグジットのリスクを材料も加わり前日比-0.73%と下げ幅は大きい。アジア市場の1.2910台をピークに前日の安値1.2868を割り込み欧州市場で1.2850まで下落。1.2850近辺ではGBP買いが強く一時1.2910まで値を戻すも続かず1.2800台まで下落、1.2800の大台を前にしてようやく下げ止まる。

USDJPYは前日比+0.68%の上昇で、21日の109.77をボトムにトルコリラの安定にトルコ崩壊リスクは消え(薄らぎ?)、米中制裁合戦の第2弾に突入する中でも、111.30台まで3日間続伸し円安傾向が続き、リスク回避の円買いは何処へ? アジア市場の110.52をボトムにアジア・欧州市場では110.93まで上昇と111.00の売り圧力を意識した動きとなっていたが、米国市場に入り株安の中でドル全面高の流れの影響なのか、オプションカットをから上昇が始まり、売りを消化しながら緩やかに111.30台まで上昇中。

欧米株は小幅安で、ダウは-76.62(-0.3%)、NasdaqとS&P500も小幅低下。米10年債利回りは2.826%(+0.0027)と前日とほぼ変わらず、原油価格は67.80台と前日とほぼ変わらず。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=21.0万件(予想21.5 前回21.2万件)→ 予想を下回り改善へ

22:00    USD 6月 住宅価格指数=前月比0.2%(予想0.3% 前回0.2→0.4%)→ 前回が上方修正されるも前回と予想を下回る

22:45    USD 8月 総合PMI・速報値=55.0(予想56.3 前回55.7)、製造業PMI・速報値=54.5(予想55.0 前回55.3)、サービス業PMI・速報値=55.2(予想55.9 前回56.0)→ 予想を下回る

23:00    USD 7月 新築住宅販売件数=62.7万件(予想64.5万件 前回63.1→63.8万件)、前月比-1.7%(予想2.2% 前回-5.3→-2.4%)

23:00    EUR 8月 消費者信頼感指数・速報値=-1.9(予想-0.7 前回-0.6→-0.5)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【北米】
8月23日午後1時1分、米国は制裁関税の第2弾で160億ドルに25%の追加関税の発動を発表、直後はドル買いの流れ強まると短時間で値を下げる、中国も報復関税を発動。

ジョージ・カンザスチティー連銀総裁=年内後2度の利上げを支持。トランプ大統領の利上げ批判にFOMCの政策は揺るがず。
トランプ大統領(TVインタビュー)=自分が弾劾されれば市場は崩壊するだろう

パーデュー米農務長官=最大120億ドルの国内農家支援策の詳細を27日公表する可能性がある。

メキシコのグアハルド経済相NAFTA再交渉について=自動車原産地の新たなルールを巡りなお打開できていない

マナフォード、トランプ大統領の元選対本部長=有罪判決をうけ、元顧問弁護士のコーエン被告がトランプ氏の不正行為を認めたことで中間選挙への影響が気なる。

セッションズ米司法長官=トランプ氏が「司法長官が、まったく司法省の統制を取っていないと批判」に対して、私が司法長官にとどまる間、司法省の行動は政治的配慮による不適切な影響を受けることはない

ポンペオ米国務長官=北朝鮮の非核化について話し合うため、来週訪朝すると発表、訪朝は今年で4回目となる。北朝鮮担当特別代表に自動車大手フォード・モーターのスティーブン・ビーガン副社長を任命。

トランプ大統領=新たな政府機関がテクノロジーや産業製品の保護を支援

カプラン・ダラス連銀総裁=現時点で貿易問題の米経済への影響は軽微。中立水準まで利上げ上げをすべきで、今後1年間で3~4回の利上げが望まし。

ボスティック・アトランタ連銀総裁=FOMCではイールドカーブに関する議論に時間を割いた。イールドカーブは利下げ期待を示していない

【欧州】
バイトマン独連銀総裁=ECBはインフレ率が目標に沿っている今こそ刺激策の巻き戻しをすべきで、政策正常化を遅らせてはならない。正常化プロセスは今後数年かけて徐々に。

英国政府=ブレグジットをめぐり、国民や企業に合意なしの離脱への備えを指南。英国はEUと離脱交渉で合意に至っていない。今月21日には協議が再開されたが、EUの外交官によると、合意は非公式な期限である今年10月に間に合わないとみられる。

【アジア・その他】
ターンブル豪首相(23日)=21日の与党・自由党の党首選で勝利したものの、政府内で亀裂が拡大。党首選を受けて内相を辞任したダットン氏に続き、主要与党自由党の党首交代を求めるダットン前内相が十分な支持を確保したと証明できた場合のみ退陣すると表明し、その場合には24日正午に党の臨時会合を開く。

豪政局不安=これまでターンブル豪首相支持してきたコールマン金融相を含む3人の主要閣僚は態度を一変させ、23日に辞任の意向を表明するとともに、党首選の再実施を求めた。→ 豪メディアは、党首選が再実施された場合、ターンブル首相は立候補せず、モリソン財務相が出馬する見通しだと報じた。

中国=米国をWTOに提訴

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2018/08/23

2018年8月23日(木曜)アジア・欧州市場の動き


2018823日(木曜)アジア・欧州市場の動き

米中次官級通商協議の二日目の期待感は非常に鈍く、これを材料とした動きは感じられず。米国は対中国への制裁関税第2弾(160億ドル)を発動、中国も同額の報復関税を発動。

今日の米国市場では、パウエルFRB議長のンザスシティー・ジャクソンホール・シンポジュウムでの発言を期待。先日、トランプ大統領がパウエルFRB議長の利上げ体制を批判していることもあり注目度は高い

為替相場は注目の新興国通貨ではTRYの動きは安定するも、ZARCNHは弱含みで推移。主要通貨でも動きは異なり、資源価格と連動性が高く人民元の影響を受けやすい豪ドルが弱く、AUDUSD0.7350→0.7280台へとアジア市場での変化が目立ち、NZDUSD0.6700→0.6660台へ下落。

USDJPYは、上値の重かった110.60台を上抜けすると110.80台へと続伸、米国の対中制裁関税の発動に110.93まで上昇するも111.00の大台を前にして上げ渋り110.80台で推移。

EURUSDは、アジア市場の1.1600を高値にアジア市場で米国の対中制裁関税の発動に1.1542(現時点の安値)まで続落と、USDJPYと同じくアジア市場だけで高値・安値を示現することは非常に珍しい現象となっている。欧州市場では特に材料を確認できなかったが、1.1580を上抜けすると買いが加速し1.1590まで上昇へ。

日経平均株価は+48.27(+0.22%)と小幅上昇、中国株も強く、欧州株も総じて上昇している。原油価格の上昇は止まらず67.88ドル台へ。米10年債利回りは一時上昇するも続かず前日とほぼ同水準の2.817%近くで推移。

2018年8月23日(木曜)昨日22日、海外市場の動き

2018年8月23日(木曜)昨日22日、海外市場の動き

FOMC議事録は「次回は利上げに動く可能性を討議、貿易摩擦の長期化が経済に与える影響を懸念。先行きの景気悪化に備えて金融緩和の手法を議論」

FOMC議事録を受け直後の反応はドル売りへと動くも短時間で終了し元の水準に逆戻り。米債利回りは伸び悩み、米株は強弱混在し米利上げ確率は上昇へ。CMEのFedWatchは、9月の利上げ確率93.6→96.0%へ、12月の利上げ60.6→62.8%に上昇へ。

注目のコーエント被告の証言とトランプ大統領の言い訳・説明の行方が注目を集めている。米中次官級通商協議からのニュースは確認できなかったが、今日23日にも協議が続く中、米中で160億ドルの追加関税の実施と、それを受けた報復関税の実施が目の前に迫っている。

ダウは-88.69(-0.34%)、Nasdaqは+29.92(+0.38%)、S&P500-1.14(-0.04%)。米10年債利回りは2.818%(-0.015)と一時2.838%まで上昇するも終盤にかけて軟化。原油価格は67.98(+2.14)と予想外の在庫減とイランの強硬姿勢に上昇傾向が続く。

TRYJPYは18.00台での推移で18.00~18.30のレンジに収まり、ZARJPYは7.67→7.804まで上昇し買圧力が続いている。主要通貨の変動幅は鈍く、USDJPY+0.23、EURUSD+0.23%、GBPUSD+0.13%、AUDUSD-0.19%、USDCAD-0.30%、EURJPY+0.45%をはじめクロスでは円売り傾向となっている。

USDJPYは前日比0.23%上昇。21日の109.77をボトムに、22日には110.03をボトムに110が底堅くなる半面、上値は110.55、110.62と緩やかに切り上がるも通商問題のリスクや、コーエン氏の証言から米大統領に降りかかる問題のリスクに上値も限定的。FOMC議事録を受けた直後の反応のドル売りにも110.39をボトムに下げ止まる。テクニカルでは短期・中期のドル売りと、長期的な買いの流れもまだ変化は見られず。

EURUSDは前日比0.23%上昇。15日の1.13をボトムにした買いの流れは変わらず、1.1500の大台を上抜けてからこれをボトムに上昇傾向が続く。欧州発では目立った材料は見当たらないが、コーエン氏の証言でトランプ大統領に降りかかる問題を意識。米国市場に入ってからはEURショートの買い戻しが続き一時1.1623まで上昇。FOMC議事録後も1.1620まで上昇するも上値もようやく重くなり、1.1600近辺で推移。テクニカルでは短期の買い、長期の売りは変わらず。75日線の1.1650を上回ると中期的な流れに変化も。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【北米】
米国とメキシコはNAFTA再交渉で、8月末の妥結を目指す動きへ→ USDMXN18.94→18.748まで下落するも、メキシコ側は合意達成には依然として課題があるとの報道に、18.92まで再上昇へ。この動きにと連動し、USDCADも売りから買いへと逆戻り。

ボルトン米大統領補佐官=米・トルコ間の危機は米牧師開放なら即座に終了する可能性

トランプ大統領(ウェストバージニア州での集会)=EUから輸入するすべての自動車に対して25%の関税を適用する方針を再表明。

ボルトン米大統領補佐官=米政権が今月再開した対イラン制裁について、想定以上の効果が上がっている

トランプ大統領=コーエン被告が女性にトランプ氏の指示で口止め料を支払ったと証言したことについて、支払いについては事後に知った、口止め料は自分の金だった。

トランプ大統領(ツイッター)=選挙資金関連の違反は「犯罪ではない」と主張。

FOMC議事録(8月1日分)=次回は利上げに動く可能性を討議、貿易摩擦の長期化が経済に与える影響を懸念。政策運営の枠組みを巡る討議を再開の可能性も

FOMC議事録(8月1日分)=金融政策の説明に長年使用してきた「緩和的」という文言を外すことについて議論。現在の経済見通しが引き続き支持されれば、緩和的な政策の解除に向けさらに一歩進めることが近く適切になる。上振れ・下振れリスクに関する議論に多くの時間が費やされた。潜在成長率を上回るペースでの経済成長が長期間続いた場合、インフレ圧力や金融不均衡の強まりを招き、景気低迷を引き起こす恐れを指摘。

FOMC議事録(8月1日分)=米経済はインフレに上向き圧力を掛けるほどの速いペースで成長する。多くが「それほど遠くない将来」にFRBが金融政策を緩和的と表現することをやめることが適切になる可能性を示唆。今年下半期は減速する可能性があるが、潜在成長率は引き続き上回る。

FOMC議事録(8月1日分)=すべての参加者が、現在見られている通商問題が不確実性とリスクの重大な根源になる。FRBが政策運営の枠組みを巡る討議を再開する可能性があることも判明

FOMC議事録を受け、CMEのFedWatchは、9月の利上げ確率93.6→96.0%へ、12月の利上げ60.6→62.8%に上昇へ。

米メキシコのNAFTA再交渉=メキシコ代表団は自動車の原産地規則をめぐる作業が続き、23日中に合意できる見込みはない。

米労働省=年次改定で年間4.3万人上方修正へ。

【欧州】
スコットランドのスタージョン行政府首相=差し迫っているブレグジットについて、スコットランドやその他英国内地域の経済を損なう。2度目の国民投票について、スコットランドの有権者の大半は反対。スタージョン首相は再度の投票実施を邪魔しないと発言。

【アジア・その他】
サウジはアラムコのIPO中止を決定(関係者)=サウジアラムコは石油化学大手サウジアラビア基礎産業公社(SABIC)の過半数株式の取得を目指しており、これに注力するためにIPOに向け準備を進めていたファイナンシャルアドバイザーのチームが解散された。

イランの強硬保守派のアフマド・ハタミ師=ボルトン米大統領補佐官が「イランに対し経済制裁だけでなく最大限の圧力を与える」との発言を受け、米国から攻撃を受ければ、米国とイスラエルを反撃すると警告

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

21:30    CAD 6月 小売売上高=前月比-0.2%(予想-0.2% 前回2.0→2.2%)、除く自動車・前月比-0.1%(予想-0.1% 前回1.4→1.7%)→ 予想と変わらず

23:00    USD 7月 中古住宅販売件数=534万件(予想540万件 前回538万件)、前月比-0.7%(予想0.6% 前回-0.6%)→予想を下回る

23:30    USD 週間原油在庫=-583.6万バレル(予想-149.7万バレル 前回680.5万バレル)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2018/08/22

2018年8月22日(水)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年8月22日(水)アジア・欧州市場序盤の動き

今日から始まる米中次官級通商協議と、明日未明にはFOMC議事録も公表される。トランプ氏が女性への口止め料指示と、元トランプ氏の個人弁護士が証言。さて、今後の展開は?

トランプ氏は中国が人民元安を誘導していると非難し、今日から始まる通商協議も多くは期待せずと発言。

USDJPYは、日経平均株価は下げから上昇へ、その動きにともない110.03→110.50まで上昇後、110.30台へ下落し110.40台で推移。過去3日間の動きを見ても大枠で109.80~100.70のレンジに収まっており、テクニカルでは短期中期の売りと長期の買いの流れは変わらず。

米メキシコのNAFTA再交渉で8月末の合意を目指すとの報道に、USDMXN18.94→18.748まで下落するも、メキシコ側は合意達成には依然として課題があると否定の報道に、18.92まで再上昇へ。

この動きと連動し、USDCADも1.3043→1.3016→1.3040台と売りから買いへと逆戻りし、引き続き米メキシコのNAFT再交渉の動きに連動する流れを意識。



2018年8月22日(水曜)昨日21日、海外市場の動き

2018年8月22日(水曜)昨日21日、海外市場の動き

トランプ発言(パウエルFRB議長の利上げを批判、中国との貿易戦争は無期限で協議は大きな進展を期待してない、中国とEUを為替操作していると批判)から続くドル売りの流れはいまだ止まらず。主要通貨では短期・中期ではドル売りの流れへと変化するも、長期的な変化はまだ確認できず。

22~23日の米中次官級通商協議を見守り、23日の米中追加関税&報復関税の動きを見守り、11月の米中首脳会談の実現の有無を見守る動きへ。そんな中で柔軟姿勢へ変化とは思えないが、ロス商務長官が自動車関税の導入判断の調査報告が予定8月中から遅れることを示唆。

NYダウは+63.60(+0.25%)、NasdaqとS&P500も上昇傾向を維持、米10年債利回りは2.829%(一時2.8353%)と上昇。原油価格は67.32(+0.89%)とイラン問題で強さが目立っている。

今日は、トルコ市場が犠牲祭(Kurban Bayramı)で休場(21~24日まで)の影響があるのかは不明ながら、トルコ関係の材料や報道は見られず、TRYJPYは17.80~18.33のレンジで、18.10近辺で推移し動きは静か。ZARJPYは7.561→7.729まで上昇し、ZAR買いへと動く。

一方、ブレグジット交渉が再開されたが、英国とEUの交渉官の話し合いでは、アイルランドの国境問題や将来の経済協力関係を巡り意見に隔たりがあり、協議は来週に再開するも、合意が10月以降になる可能性を示唆。

GBPUSDは前日比0.85%近く上昇しポンド買の流れは止まらず。英とEUのブレグジット交渉が再開するも大きな成果は感じられない中でのポンド買いが強まる。アジア市場の1.2790台をボトムに上値の重かった1.2850を米国市場に入り上回り、8月9日以来の水準となる1.2925まで続伸。GBPJPYも140.67→142.68まで上昇と1%を超える上昇で、NZDJPY(1%超上昇)の上昇と共に円売りの流れをリード。

USDJPYはアジア市場早朝の110.00台をボトムに、株高+米債利回りの上昇+原油価格の上昇もあるのか、欧州、米国市場の前半まで続伸。110.50のポイントを上回り一時110.55まで上昇。短期の円ロングを一掃した動きとクロスでの円売りの影響もあり、110.30~50のレンジで推移したが、終盤にかけて110.30を割り込むと再び円の買い戻しが強まり110.10台まで値を下げている。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【北米】
ロス商務長官(WSJ)=トランプ政権が検討している自動車関税の導入是非を判断する調査報告書について、当初予定していた8月中の提出が遅れる見通しだと明らかにした→貿易摩擦の警戒感がやや緩む

コーエン元トランプ大統領の個人弁護士(複数のメディア報道)=選挙運動の財務関連違反や銀行詐欺、脱税の罪を認め、NY連邦検察当局と司法取引で合意。

米財務省(ブルームバーグ)=ロシアのサイバー攻撃に絡み、新たにロシアの個人2人と企業1社、スロバキアの企業1社に制裁を科したと発表。さらに、国連の対北朝鮮制裁に違反し、北朝鮮への石油精製品輸送に関与したとして、ロシアの海運会社2社と船舶6隻に対しても制裁を科すと発表した。米国務省と財務省の高官は同日、対ロシア制裁に絡み上院銀行委員会の公聴会で証言し、ロシアが行動を改めないようであれば、さらなる経済的苦痛を与えることも辞さないとの認識を示した。

カプラン・ダラス連銀総裁=利上げは最大雇用と物価安定を巡る二重責務の目標を達成したとした上で、金利を中立水準へと段階的に引き上げるべきで、自身が判断する中立金利は2.5~2.75%程度中立水準までの利上げ回数はあと3~4回になり、一方でその水準に達した後は、利上げをいったん休止するのが望ましい。

【欧州】
ラーブ英EU離脱担当相とバルニエ欧州委員会主席交渉官との協議=アイルランドの国境問題や将来の経済協力関係を巡り意見に隔たりがあると明らかにした。来年3月の英EU離脱に向けて交渉を加速することで合意し、次回協議は来週に行う。合意は10月以降になりそうだと示唆

ラーブ英EU離脱担当相=双方が野心、現実主義、エネルギーを持てば、10月までに合意できると確信している

バルニエ欧州委員会主席交渉官=経済関係に関してはなお合意できていない分野がある、協力関係は単一市場や欧州プロジェクトの礎を尊重する必要があると強調。アイルランドの国境運営を巡り意見が分かれているほか、原産地表示などの小規模な問題についても調整が必要。
   
ハンガリー中銀=政策金利のベース金利を過去最低水準の0.9%に、翌日物預金金利も-0.15%に予想通り据え置いた。→ インフレ上昇やトルコ通貨危機による市場の売りに目を覆った格好となった。

ムーディーズ=イタリアの財政や改革の動向を見極めるため、イタリア国債格付け見直し期限を延長すると発表したことで、イタリア国債価格が上昇し利回りは低下

【アジア・その他】
中国人民銀行=適度に潤沢な流動性を維持するとした一方、強力な景気刺激策には頼らない意向を示した。政策をよりフォワード・ルッキングで柔軟かつ効果的なものにすると指摘。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2018/08/21

2018年8月21日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018821日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

前日のトランプ発言に端にしたドル売りの流れが続き、株価上昇に円売りも加わり、米中事務次官による通商交渉の行方を見守る動きへ。

欧州株は上昇傾向を維持し、米株も上昇からスタートし、米10年債利回りも2.852%と緩やかに上昇中。

USDJPYは欧州市場に入り株高と新興国通貨は堅調に推移したことで110.20の壁を上抜けし、110.30近辺のドル売りを消化し110.50のポイントを試す動きに一時110.49まで上昇するも達成できず高値圏での取引が続いている。

GBPUSDの上昇も目立っている。公的部門の財政収支(除く銀行)が予想外の黒字拡大で18年ぶりの水準に膨らんだことによるポンド買は見られなかったが、今日から始まる英EUのブレグジット交渉の再開もあり1.2840台へと上昇。米国市場に入るとEURGBPの売り入が止まらずGBPUSDは上抜けし1.2870台まで上昇中。

EURUSDはブレグジット交渉の再開を意識したEURGBPの売りの影響もあり1.1540台まで上昇するも維持できず1.1500を割り込むも直ぐに回復し底値の買い圧力の強さが確認できた。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※