2018/08/26

最新のIMMポジションから、2018年8月26日(日曜)

最新のIMMポジションから、2018年8月26日(日曜)

米商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物で主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の8月21日集計日では、投機的ポジションのネット合計-274,174コントラクトと前週の-271,421から小幅ですが売り越し額が拡大しています。

7通貨合計での売り越し状態はこれで10週連続となり、個別では14日にユーロが2017年5月9日以来、67週間ぶりに買い越しから売り越しへと変化したことで7通貨全てが売り越しに(ドル買い)変化した流れが今週も続いています。

ただ、21日の集計日後には為替市場でドル売りへと変化していることもあり、ドルに対しての信認感が大きく揺らぐ状態に至ってはいませんが、割り引いて考える必要があります。また、今回の特徴としては、円の買い越しとポンドの売り越しが共に1万コントラクトを上回りネットで相殺され、これらの変化を除くと夏枯れ相場だったのか、米中通商協議の再開やパウエル発言を意識したのか極端な変化は見られませんでした。

【円】前週-58,368→-47,406(10,962)
6月19日から10週間続く売り越し状況は変わりませんが、直近では貿易戦争や人民元を含めた新興国通貨売りのリスク回避の動きに、4週連続し前週比で買い越し額が拡大しています。ただ、集計日後の21日からはリスク回避の動きも弱まり、為替市場で円売り傾向が強まっていることもありこの数字を割り引いで考える必要がありそうです。

【ユーロ】前週-1,789→-4,841(-3,052)
21日の週に2017年5月9日から続いたユーロの買い越し増は67週間ぶりのその幕を閉じ売り越しへと変化し、今週も売り越し額が若干ですが拡大しています。ただ、為替市場では15日の1.1300台をボトムに集計日の21日以降でもユーロの買い戻しが続いていることから再びユーロ買へ変化している可能性もあります。

【ポンド】前週-60,741→-72,338(-11,597)
6月19日から10週間売り越し状況は変わらず、直近5週間ではショートが拡大し特に先週も1万コントラクト兆の売り越し幅となっており、ハードブレグジットのリスクを強く意識した流れとなっています。

【カナダドル】前週-26,198→-27,021(-823)
3月27日から22週間売り越し状況は変わらず、直近2週間でも小幅ですが前週比で売りが拡大しています。米メキシコで進められているNAFTA再交渉の動きや原油価格の動きも気になりますが、市場の期待感に反して強さが見られません。

【豪ドル】前週-51,783→-50,207(1,576)
4月3日から21週間売り越し状況は変わらず、前週比では直近2週間連続して小幅ですが買い越し状態となっており、集計日後の動きを見ても新首相が選任されたこともあり政局の安定の期待がフォローしていますが、煮え切らない米中通商協議の行方がマイナス要因として残ったままです。


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