2018/08/29

2018年8月29日(水曜)昨日28日、海外市場の動き

2018年8月29日(水曜)昨日28日、海外市場の動き

米メキシコは通商協議で合意し、米カナダとの合意期待にカナダドルが上昇する中、米国の財の貿易収支の赤字額が急拡大。日本を含め対米貿易黒字国との2国間協定への広がりを懸念しながら、18年ぶりの高水準となったCB消費者信頼感指数への反応は米株が伸び悩む中でドル買いへと変化。

為替相場はアジア市場でドル高、欧州市場でドル安、米国市場で再びドル高と動き、多くの主要通貨は前日比で小幅な変動率にとどまる。ただし、NZDUSD(+0.27%)と底堅く、USDCAD(-0.30%)とNAFTA再交渉の期待にカナダドル買いへと動き、USDCHF(-0.34%)とリスク回避通貨の上昇が続いている。

USDTRYはTRY安が続き、USDTRY+2.5%近く上昇し、TRYJPYは-2.31%と17.70近辺で推移。USDCNHは6.8近辺、USDZARは14.20台とドル買い傾向が続いている。

米株は小幅上昇にとどまり、ダウ+14.38(+0.06%)、NasdaqとS&P500も小幅高で何とかプラス圏で推移。米10年債利回りは2.879%(+0.035)と上昇へ。原油価格は68.66(-0.21)と低下。

USDJPYは前日比+0.10%と小幅な変化にとどまる。他の主要通貨でドル売りの流れが見られたが、111.00割れの買い、111.30~50の売りに一日を通じても110.96~111.36と40ポイントの狭いレンジとどまり動けず。ただし、米メキシコの通商協議の合意から日米通商協議の動きを考えると円安を維持できるかは不明ながら、クロスではAUDJPYを除き、円安傾向となっている。

GBPUSDは前日比-0.18%と弱い。EURUSDが1.1700の大台に乗りEURGBPが0.9060台→0.9100直前まで上昇。その影響もあるのか1.29台をクリアしながらも1.2930台の売り圧力は強く、強い米CB消費者信頼感指数を引き金に1.2900を割り込むと1.2870台まで続落。1.2890台を戻り高値に1.29台を回復できず1.2860台で推移。

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21:30    USD 7月 卸売在庫・速報値=前月比0.7%(予想0.1% 前回0.1%)

21:30    USD 7月 財貿易収支=-722億ドル(予想-686億ドル 前回-679.2億ドル)→ 赤字額が急拡大

22:00    USD 6月 S&Pケースシラー住宅価格(20都市)=前年比6.3%(予想6.4% 前回6.51%)

23:00    USD 8月 CB 消費者信頼感指数=133.4(予想126.7 前回127.4→127.9)、現況指数=172.2(予想 前回165.9→166.1) 期待指数=107.6(予想 前回101.7→102.4)→ 予想を大幅に上回り18年ぶりの高水準

23:00    USD 8月 リッチモンド連銀製造業指数=24(予想18 前回20.0)

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【北米】
米メキシコ貿易協定が合意=合意内容の詳細に関して、ライトハイザーUSTR代表は全てを明らかにはせず、内容を公にする前にカナダが検討することを両国とも望んでいる。米メキシコ間での合意案は、先週物別れに終わった中国との通商協議でも将来的に応用される可能性がある

フリーランド・カナダ外相=28日にNAFTA協議でワシントンへ。

トルドー・カナダ首相=トランプ大統領とNAFTA交渉について電話会談をした。会談は建設的で進展を歓迎。

フリーランド・カナダ外相=サウジと長い会談を実施。

クドローNEC委員長=メキシコとでNAFTAに変わる新貿易協定で合意したことを受け、トランプ大統領はカナダとの合意を望んでいる。

グアハルド・メキシコ経済相=カナダの合意がないなら特に原産地規則の部分で修正が必要。

米商務省(27日)=中国から輸入される一部の鋼製車輪について、58.75%─172.51%の率で補助金を受けていると仮決定したことを明らかにし、これらの製品に関税を適用すると発表

米政府高官2人の話(ワシントンポスト紙)=ポンペオ長官の訪朝が発表された数時間後にキム・ヨンチョル朝鮮労働党副委員長から書簡を受け取ったが、トランプ大統領とポンペオ長官が訪朝中止を決めるほど好戦的な内容だったと伝えた。

ロス米商務長官=現在は中国との通商交渉をするベストなタイミングでない。

ムユーシン米財務長官=カナダと貿易問題で大きな障害はないと思っている。米EU通商問題ではユンケル欧州委員長の訪米後から進展がみられる。中国とは一方向でなく、中国市場へのより良いアクセスが必要。

FRBの公定歩合会合の議事要旨=12地区連銀中、クリーブランドとカンザスシティーの地区連銀2連銀が公定歩合を2.5→2.75%への引き上げを求めていた。

JPモルガン・チェース調査=米長期国債に対する弱気な姿勢が広がり、今年3月以来約5カ月ぶりの高水準となった。今週行われる国債入札や米国とメキシコのNAFTA合意が影響。

ムニューシン米財務長官=米国の長短金利差について懸念せず。

【欧州】
フォックス英国際貿易相=現時点で存在していない貿易や投資の妨げになるものをEUが導入すると決めた場合、それは世界において欧州の競争力が低下するというメッセージを送ることになる。中国によるサービスセクターの解放は英国にとって重要なものになり得る

アイルランドのコベニー外相=英国が合意なきEU離脱に陥る可能性は非常に低い。英国がブレグジットに関する立場をさらに明確化するよう期待している。

フランスのユロ環境相が=辞意を表明した。地球温暖化対策をはじめとする環境関連の目標に向けた進展がないことに失望。元テレビの司会者で環境活動家でもあるユロ氏は世論調査では高い支持を維持。支持率が過去最低に落ち込んでいるマクロン大統領にとって、ユロ氏の辞任は打撃となる。

マース・独外相=ドイツは無秩序なブレグジットは望んではいない、合意ができることを期待している。残念ながら、ハードブレグジットのリスクは消えていない。

イタリアのディマイオ副首相=来年の財政赤字の対GDP比率がEU上限として設定している3%を上回る可能性がある

トリア・イタリア財務相=イタリア政府は3%のEU財政赤字上限を破るつもりはない。

メイ英首相=ブレグジットで合意がなくてもこの世の終わりではない

ドイツ政府(WSJ)=トルコへ緊急の金融支援を検討、難民危機の再来を懸念 → ドイツ政府当局者=政府としてトルコへの金融支援は検討していないと否定。

【アジア・その他】
ロウハニ・イラン大統領=経済の弱い伸びと失業率の上昇に関する質問に応じるため国会に招致されたが、問題は米政府の制裁再開を受けて起きたものだと説明。イランは米国の策略が成功することを許さない」とし、「ホワイトハウスにいる反イラン勢力がわれわれに対して策略を練ることを阻止する。

国連調査団=ロヒンギャ迫害でミヤンパー軍幹部の訴追を求める。

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