2018/08/16

2018年8月16日(木曜)昨日15日、海外市場の動き

2018年8月16日(木曜)昨日15日、海外市場の動き

米株安+米債利回り低下と、流れはリスク回避。為替相場は欧州市場のドル買いから、米国市場は強い米経済指標が目立つ中でドル売りへと変化、主要通貨では原油安にカナダドル安が目立つ。

注目のトルコリラは、トルコ裁判所が「米牧師の釈放申請を却下」し、トルコ政府は「米製品の関税引き上げを発表」するなど不安定要因は変わらない中で、「カタールがトルコへ150億ドル直接投資との報道」+「米国が牧師開放で関税以外の制裁を解除の可能性」を示唆や、トルコの通貨防衛策が功を奏したのかトルコリラの上昇傾向が続くも伸び率は弱まる。

逆にCNHをはじめ、ZARやMXNなど他の新興国通貨安は続き市場の不安心理は解消できず。また、トランプ氏が「バイアメリカン関連法令のルール強化」の示唆が気になる。

米株は弱くダウは一時2万5千ドルを割り込むも終盤にかけては下げ幅を縮小し、前日比-137.58(-0.54%)の下げで、NasdaqとS&P500も値を上げて終了。米10年債利回りは2.86%台とNY市場に入り低下傾向が強まる。原油価格(WTI)はNY市場に入り予想外の在庫増に一時64.51まで下落し、64.93(-3.18%)で推移。

USDJPYは、アジア市場の高値111.43→米国市場の安値110.43までジャスト1円下落して110.70台で推移。安値は13日の110.11までは届かないものの、トルコリラの上昇の円売り要因にも関わらず、他の新興国通貨は弱く、米株安+米債利回りの低下に加え、原油価格の急落が要因となり、短期的な円ショートが一掃、オプションの影響もあったのかオプションカット後の急落も目立ち、フィキシングをボトムでようやく反発へ。テクニカルでは短期は売りに変化するも、中長期は買の変化はまだ見られず。

EURUSDは、高値はアジア市場で1.1350、欧州市場で1.1346、米国市場で1.1355と1.1350台が重要なポイントになり、終盤にかけても1.1350近辺の高値圏で推移。欧米市場では強い米経指標もあり一時1.1301と1.1300の大台を目指す動きも見られたが、オプションカットから上昇が始まり、フィキシングでさらにその動きが加速し、米株安+米債券利回りの低下もあり反発へ。テクニカルでは短期・中期・長期と売りの流れに変化は見られず。

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21:30    USD 7月 小売売上高=前月比0.5%(予想0.1% 前回0.5→0.2%)、除く 前月比0.6%(予想0.3% 前回0.4→0.2%)→ 予想と前回を上回る

21:30    USD 8月 NY連銀製造業景気指数=25.6(予想20.0 前回22.6)→ 予想と前回を上回る

21:30    USD 第2四半期 非農業部門労働生産性・速報値=前期比2.9%(予想2.4% 前回0.4→0.3%)、単位労働コスト・確報値=-0.9%(予想0.3% 前回2.9→3.4%)→ 共に予想を上回る

22:15    USD 7月 鉱工業生産指数=前月比0.1%(予想0.3% 前回0.6→1.0%)、設備稼働率=78.1%(予想78.2% 前回78.0→78.1%)→ 予想を下回る

23:00    USD 6月 企業在庫=前月比0.1%(予想0.1%  前回0.4→0.3%)→ 予想と変わらず、前回は下方修正へ

23:30    USD 週間原油在庫=前週比680.5万バレル(予想-249.9 前回-135.1万バレル)→ 予想外の増加に原油価格は急落

5:00    USD 6月 対米証券投資=長期TICフロー(純額)-365億ドル(予想323 前回455億ドル)、ネットTICフロー合計1145億ドル(予想-800 前回692億ドル)

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【北米】
トランプ大統領(CNBC)=バイアメリカン関連法令の運用ルールを強化する用意がある

サンダーズ・ホワイトハウス報道官=トルコが米国人牧師を解放するなら、関税は安全保障上の理由から難しいが、それ以外の制裁は解除する可能性に言及。

【欧州】
トルコ政府=米国製品の関税引き上げを発表。乗用車、アルコール、たばこ等。

エルドアン・トルコ大統領とメルケル独首相=電話会談で両国関係やシリア城ウェイを協議

トルコ裁判所(CNN)=拘束している米牧師の釈放申請を却下
カタール=トルコに150億ドルの直接投資を確約

【アジア・その他】
麻生財務相=トルコリラの下落は、注目してみなければならないと思っている。

インドネシア中銀=政策金利0.25%利上げし5.25→5.5%に決定。

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