2018/08/28

2018年8月28日(火曜)昨日27日、海外市場の動き

2018年8月28日(火曜)昨日27日、海外市場の動き

週明け月曜日の為替市場は、USDJPYを含め主要国通貨で先週から続くドル売り傾向が止まらず、JPYはドル以外の他通貨では値を下げている(除くTRYJPY)。一方、新興国通貨では休み明けで注目のTRYは売られ、ZARは逆に買われ、CNHは大きな変化は見られず。

米メキシコはNAFTA再交渉の2国間協議で合意しカナダとの協議を再開。USDMXNはアジア市場の18.86台を高値に欧州市場の午後に入り交渉の動きを意識してなのか売り圧力が続いた。発表直後18.60台までドル売りへと動くも結局は18.79までと欧州市場の水準に逆戻り。一方、期待のUSDCADは、欧州市場で一時1.3067まで上昇後、米メキシコの合意を受け1.3040台→1.2950台まで下落しCAD買いが続いており、今後の通商協議の動向を注視する必要がある。

経済指標では、独IFOが予想外の強さで米EUとの貿易問題で休戦した影響とも考えられている。これが引き金にボトムアウトし欧州市場からEURUSDの上昇が目立っている。EURUSDは前日比0.52%の上昇。アジア市場で前日の高値1.1640を上回り1.1653と8月1日以来の高値水準へと上昇、欧州市場の序盤では一時1.1600を割り込む局面も見られたが、午後5時の予想外に強い独IFOを受け上昇が始まりオプションカットでアジア市場の高値を上回り、ロンドンクロージング・タイムでは1.1690台と1.1700の大台直前まで上昇し、1.1680台で推移で8月15日から続くEUR買の流れは止まらず。

USDJPYは主体性の乏しい動きで前日比-0.15%と小幅な円高となるも、クロスではCADJPY+EURJPYが0.35%近くの上昇を筆頭に円売りへ。アジア市場の111.35を高値に前日の安値111.10を割り込みアジア市場で一時110.94まで下落。欧米市場では他の主要国通貨でドル売りが続く中で大枠111.00~20の狭いレンジで推移中

米株は上昇、ダウ+259.29(+1.01%)、NasdaqとS&P500も上昇へ。米10年債利回りは2.848%、原油価格(WTI)は68.94と小幅上昇へ。


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17:00    GER 8月 IFO景況感指数=103.8(予想101.9 前回101.7)、現況指数=106.4(予想105.5 前回105.3)、期待指数=101.2(予想98.5 前回98.2)→ 予想を上回りEUR買へと変化、IFOエコノミストはトランプ氏とユンケル氏との休戦が明らかに安心感を誘った。

21:30    USD 7月 シカゴ連銀全米活動指数=0.13(予想0.13 前回0.43→0.48)

23:30    USD 8月 ダラス連銀製造業活動指数=30.9(予想36.9 前回32.3)

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【北米】
米メキシコはNAFTA再交渉の2国間協議で合意しカナダとの協議を再開へ=米国とメキシコが合意したことを受け、トランプ大統領とメキシコのペニャニエト大統領は、カナダとの交渉を直ちに開始すると表明→ 自動車で関税撤廃の恩恵を受けるための条件を定めた「原産地規則」は現在、一般乗用車やその基幹部品に使う部材の62.5%(金額ベース)を域内で調達すれば関税がかからない。これを70~75%に引き上げる方向で合意したようだ。トランプ氏は11月の中間選挙を控えて公約のNAFTA見直しを訴える狙いだ。

カナダ外相=NAFTAの新合意は自国に有利な場合のみ署名する方針

トランプ大統領=カナダを交えた3カ国間で合意が得られなかった場合は、カナダで生産された自動車に関税を掛ける可能性がある

SF連銀=米国の長短利回り格差が縮小は、景気後退リスクの高まりを示している可能性がある=3カ月物と10年物の利回り格差を分析。景気後退を予測するためのデータでは、最近の利回り曲線動向は景気後退リスクが上昇している可能性があることを示している。ただ、長期債はなお短期債を上回っており実際に利回り逆転が起きるには「十分な」開きがある。

【欧州】
フィリップ仏首相=英国の合意なき欧州連合(EU)離脱に備えた緊急措置を整えておくよう、閣僚に指示→ 英国が離脱条件でEU諸国と合意することを想定しているとしつつも、合意できない場合に備える必要がある

トルコ財務相は米国の対応を批判=米国によるトルコへの対応には政治的な意図があり、最終的に地域のテロリズムや難民危機を拡大させる可能性がある。米国の動きはトルコを同盟各国から孤立させつつあるとし、ドルが世界貿易手段の地位を失いつつある。

【アジア・その他】
人民元2.5週間ぶりの高値に上昇=人民元の売買基準となる為替レート「基準値(中間値)」の算出に「カウンターシクリカル(反景気循環)な要素」を再導入することにしたと発表。→ 人民銀行は「最近のドル高と貿易摩擦を背景に、外国為替市場ではいくぶん景気循環的な動きが見られる」とし、「カウンターシクリカルな要素」の再導入で、人民元は妥当で均衡した水準で安定するとの見方を示した。→ カウンターシクリカルな要素の再導入は、資本流出を加速しかねない人民元のさらなる下落を人民銀行が心地よく感じてはいないことを示唆

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