2018年8月21日（火曜）昨日20日、海外市場の動き
週明け月曜日。米株は上昇、米債利回りは低下。重要イベント前のポジション調整なのか？ ドル利上期待の低下なのか？ 最近の動きを振り返ると主要通貨で先週15日からのスタートしているドル売り圧力は止まらず。
トランプ大統領のパウエルFRB議長の利上げ姿勢の批判報道が気になるも、今週は話題が豊富。トルコリスク一服感、ジャクソンホールでのパウエルFRB議長発言、FOMC議事録。そして、米対中追加関税の実施が迫る中での米中次官級通商協議。
ダウ＋89.37（＋0.35％）、NasdaqとS&P500も上昇へ。米10年債利回りは2.82％（－0.05）と続落。原油価格は66.43（＋0.52）と米国市場に入り小幅上昇へ。
USDJPYは、クロスでの円買いも強まらず、円クロスの変動は鈍く通貨間でも動きは異なり、リスク回避の円買いというよりドル全面高の中での円買い傾向に思われる。欧米市場を通じて円ショートの巻き戻しも見られ110.70を超えられず、終盤にかけては13日の安値110.11を割り込み110.00台へと続落中。
EURUSDは、ドル売り圧力の流れに上昇傾向止まらず。ブレグジット交渉の21日再開や、メルケル独首相の「トルコへの金融支援は直ちに行う必要性は現時点で見当たらず」との発言など、トルコリスクの軽減もあるのか？ 15日の1.1300台をボトムに反発しEUR買い圧力は止まらず、10日の水準に並ぶ1.1480台まで上昇し重要なポイントでもある1.1500の大台を狙う動きへ。
AUDUSDも、ドル売り圧力の流れに上昇傾向止まらず。米中通商協議の期待感と11月の米中首脳会談へ繋がる期待感は消えず。EURUSDと同じく15日の0.7200台をボトムに10日の水準に並ぶ0.7340台へと上昇中で、下落スタート地点の0.7350の大台を狙う動きへ。
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【北米】
トランプ大統領は資金集めのパーティー会場で、パウエルFRB議長の利上げ姿勢に不満を述べる（ブルームバーグ）→ ドル売り材料となる
ボスティック・アトランタ連銀総裁＝年内後1回の利上げを見込む。以前に求められていたような刺激策は、現状では必要ない。イールドカーブのフラット化を懸念。状況を注意深く監視している
ベネズエラ＝通貨の単位を10万分の1に切り下げるデノミネーション（デノミ）を実施
米エネルギー省＝10月1日から11月30日で、戦略石油備蓄（SPR）から110万バレル放出する方針を発表→ 米政府は各国に対し１１月からイランからの石油輸入を停止するよう要請しており、世界の原油供給量は減少する見通し。今回の措置はそうした状況に備えた動きとみられる。
米通商代表部（USTR）が中国からの2000億ドル相当の輸入品を対象とする関税に関する公聴会を20日に開始するのを前に、米企業は、関税導入によってベビー用品から棺桶に至るまで、幅広い製品の値上げを余儀なくされると警告
【欧州】
モスコビシ欧州委員＝ブレグジットの可能性は非常に高いと考えている。理論上、国民投票を実施して決めたため、離脱するかどうか、どのように行うかを決めるのは、究極的には決定を下した英国民だ。EUと英国は離脱の条件について確実に合意できるかとの質問には「必ずしもそうとは限らない」
ブラジルBRL下落＝10月の大統領選の世論調査で油溶性等のブラジル社会民主党の候補で財界推薦のアルキミン前サンパウロ州知事の支持が低迷。大統領選の不透明感が要因。
トルコ米国をWTOに提訴＝米国がトルコ製の鉄鋼・アルミニウムへの輸入関税を引き上げたことに関し、トルコは世界貿易機関（WTO）での紛争処理手続きに入った
BRE ラーブ英EU離脱担当とバルニエ欧州委員会主席交渉官と21日に協議 → ブレグジット交渉の進展期待にポンド買が強まる
独連銀月報＝第３・四半期の独経済について、民間消費が引き続き景気をけん引するものの、産業部門の貢献が控えめになることで、成長はやや鈍化する可能性がある
メルケル独首相＝通貨危機に見舞われているトルコについて、直ちに金融支援を提供する必要性は現時点では見当たらない
独IFO経済研究所＝2018年の独経常黒字は2990億ドルと、３年連続で世界最大になるとの推計を発表した。日本の経常黒字は2000億ドルと、ドイツに次いで大きな規模になる見通し。３位はオランダで約1100億ドル、中国は輸入の急増や国外資本のリターン減少で上位３位内には入らない見通し。ドイツの経常黒字は2011年以降、欧州委員会が上限とする対GDP比6％を上回り続けている。欧州委は、2014年以降、ドイツをマクロ経済的に不均衡な国に認定している。
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