2018/08/17

2018年8月17日(金曜)昨日16日、海外市場の動き

2018年8月17日(金曜)昨日16日、海外市場の動き

通商協議の行方(米中、米EU、NAFTA)、トルコ・新興国市場の動向で相場が動き、なぜかトランプ+クドロー両氏はドル高を称賛!?

為替相場は、中国の王商務次官は「8月下旬に貿易交渉のため訪米」、すでに事前交渉入りにリスク選好の動きが強まる。また、クドローNEC委員長は「欧州との貿易協議は著しい進展がみられる」と言い、クドロー氏とライトハイザーUSTR代表は「NAFT再交渉で数日中に打開期待」と通商協議の先行き期待感が強まる。

一方の相場変動要因となっているトルコリラは、トルコ財務相は各国の投資家やエコノミストとの電話会談で「危機脱却を強く協調、資本規制を排除、米対立を切り抜けることを強調」に、トルコ国債が上昇しトルコリラ上昇中で、新興国通貨もその影響を受ける。

ただし、ムニューシン米財務長官は「トルコ当局が拘束している米国人のブランソン牧師を解放しなければ同国に追加制裁を科す用意がある」と言い、クドローNEC委員長は「トランプ大統領は貿易面でトルコに不満で、米牧師の拘束と鉄鋼関税は無関係」ともあり、引き続き予断は許さず。


USDJPYは、アジア市場の110.46をボトムに、トルコリラと人民元の上昇にリスク選好で買い戻しが見られ下げ止まり110.70~95の狭いレンジで推移。欧米市場に入り弱い米経済指標を受けて一時110.56まで下落するも、米株は堅調にドル買いが強まり上昇、111.00でストップの買いが見られ111.12まで上昇するも続かず110.80台で推移中。

EURUSDは、アジア市場の1.1336をボトムに上昇へ。欧米市場では1.1350~00のレンジで推移しながら、弱い米経済指標に上値をトライするも1.1390~00を抜けきれず。オプションカットでは1.1400をようやくブレークし1.1409まで上昇するも続かず。逆に反動に1.1348まで下落し欧米市場を通じて大枠1.1350~1.1410の60ポイントのレンジで上下変動を繰り替えしながら結局は1.1370台で推移中。

前日比でみると、USDTRY-1.29%、TRYJPY+1.81%、USDCNH-1.23%、CNHJPY+0.93%と、トルコリラと人民元の上昇が目立っている。USDCADは低迷を続ける原油価格に欧米市場では底堅く推移し一時1.3170台へ上昇するも、NAFT再交渉の期待もあり積極的なカナダドル売りも見られず。


米国サイドでドル高傾向を称賛する声もなぜか目立つ。トランプ大統領・ツイッターで「米経済はこれまで以上に順調」で、「われわれの大切なドルには、過去にめったに見られないほどのマネーが流れ込んでいる。企業利益はこれまで以上に高く、インフレは低い。企業の楽観はこれまでになく高い」。クドローNEC委員長は「強いドルは米国経済への信頼の表れで、ドルは王様、ドルは強い、安定しており、信認の証だ」で「マネーが米国に流入している。それは素晴らしいことだ」とある。

米経済指標では、フィラデルフィア連銀景況指数と住宅着工件数は予想を下回り、新規失業保険申請件数と住宅建設許可件数は共にほぼ予想通り。

ダウ+396.32(+1.58%)の上昇が目立ち、NasdaqとS&P500も上昇幅を縮めるも上昇傾向を維持。米10年債利回りは2.87%近辺で前日とほぼ変わらず、2年債は2.62%近辺で小幅上昇を維持。原油価格は65.40台と小幅上昇するも強さは見られず。

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21:30    USD 新規失業保険申請件数=前週比21.2万件(予想21.5 前回21.3→21.4万人)→ ほぼ予想通り

21:30    USD 8月 フィラデルフィア連銀景況指数=11.9(予想22.0 前回25.7)→ 予想を下回る

21:30    USD 7月 住宅建築許可件数=131.1万件(予想131.0万件 前回127.3→129.2万件)、住宅着工件数=116.8万件(予想126万件 前回117.3→115.8万件)→着工件数は予想を下回る

21:30    CAD 6月 製造業売上高=前月比1.1%(予想1.0% 前回1.4→1.5%)→ 予想を上回る

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