2018/08/19

最新のIMMポジションから、2018年8月18日(土曜)

最新のIMMポジションから、2018年8月18日(土曜)

米商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物で主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の8月14日集計日では、投機的ポジションのネット合計では-271,421コントラクトとなり、前週比では2週連続で、計9週連続けて売り越し状態で通貨ドルの信認拡大が続いています。

これは、トルコ危機リスクの拡大に、市場参加者のドル買い思考が強まっていることが主因と思いますが、ユーロが2017年5月9日以来、67週間ぶりに買い越しから売り越しへと変化したことで7通貨全てが売り越しに(ドル買い)変化したことは非常に希有な出来事です。また、安全資産と考えら円とスイスはトルコリスク回避に前週比で買い越し増となり、以外にも豪ドルも前週比で買い越し増となっています。

【円】前週-62,807→-58,368(4,439)
6月19日から9週間続く売り越し状況は変わりませんが、トルコリラ危機のリスクや米中貿易戦争のリスクを意識したのか直近では3週連続し前週比で円の買いが微増しており、リスク回避の円買い需要が高まっていることが裏付けられています。

【ユーロ】前週10,565→-1,789(-12,354)
2017年5月9日から続いたユーロの買い越し増は67週間ぶりのその幕を閉じ売り越しへと変化しました。米EU通商協議は改善が期待されていましたが、直近のトルコリラ暴落、イタリアの政局不安、ブレグジット・リスクもありますが、米ドルへの信認拡大が要因と考えられます。

【ポンド】前週-58,852→-60,741(-1,889)
6月19日から9週間売り越し状況は変わらず、直近4週間ではショートが微増しています。ハードブレグジットや国民投票の再投票のリスクの報道が目立ち、GBPUSDは2016年6月以来のポンド安水準となっています。ただし、今回のデータを見てもポンドのショートポジションが急拡大していない状況は意外に思われてなりません。

【カナダドル】前週-24,898→-26,198(-1,300)
3月27日から21週間売り越し状況は変わらず、前週比でも小幅ながら売り越し増となっています。原油価格の下落にも、USDCADは1.30近辺で安定推移し米メキシコとのNAFTA再交渉で合意期待もあるのでないでしょうか? 先週末の強いカナダCPIで今後の変化が気になります。


【豪ドル】前週-54,540→-51,783(2,757)
4月3日から20週間売り越し状況は変わらず、前週比では以外にも増加傾向にあります。集計日ベースのAUDUSDを見ても8月7日(0.74198)→8月14日(0.72417)と豪ドルが売られる傾向にあり不思議でなりません。集計日後になりますが、米中貿易交渉の行方に進展が見られ人民元高へと動きAUDUSDも上昇していたことが思い出されます。


詳細はデータをご覧ください

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