2018/08/07

2018年8月7日(火曜)昨日6日、海外市場の動き(午前5時45分ごろ)

2018年8月7日(火曜)昨日6日、海外市場の動き(午前5時45分ごろ)

◎トルコリラは米国との関係悪化を改善できず最安値を更新し、◎ポンドはブレグジット・リスクに続落、◎カナダドルはサウジがカナダとの外交・貿易を停止の売りから、逆に底堅い原油価格もあり値を戻し、◎人民元は先週の通貨防衛策の効果も薄く、米中貿易戦争へのリスク解消のめども立たず人民元安は止まらず、◎イラン制裁を再開、ただしイラン産原油禁輸の除外措置を検討の報道も。

米株は小幅上昇し、ダウ+0.16(+39.60)、Nasdaq+S&P500 (1月来の高値)も0.3~0.6%近く上昇へ。米10年債利回りは2.944%(-0.0064)と小幅低下で推移。WTIは68.89(+0.58%)とトップから値を上げるも底堅く推移。

USDTRYは前日比+4.7%近く上昇しTRYJPY-4.1%近く下落し最安値を更新中。今までの米国の対トルコ制裁関税と報復関税のかけ合いに加え、直近では米国人牧師拘束を巡る米国の対トルコ制裁に対して、エルドアン大統領は対抗措置をとると表明し対立激化は必至。TRYJPYは21円を割り込み、USDTRYは5.30台へ上昇。

GBPUSDは前日比-0.4%超下落。先週のカーニーBOE総裁のネガティブ発言、週末のフォックス英国際貿易相のハード・ブレグジットの確率50→60%へと引き上げ発言を材料とし 欧州市場では1.2920まで下落し下げ止まり、米国市場では大枠1.2940~55の狭いレンジで推移。フォックス氏の発言事態はそれほどサプライズではないが市場のポンド先安センチメントとテクニカルベースで1.30をクリアに割り込んだことで、昨年9月以来の水準まで下落したと思われる。

EURUSDは前日比-0.1%とほぼ変わらず。GBPUSDの下落の影響とイタリアの財政問題への懸念、弱い独製造業受注とマイナス材料の中でも、1.1530をボトムに30~70の40ポイントと狭いレンジで推移し安定した動きが続いている。

USDJPYは前日比+0.14%近くと小幅なドル高で、米中貿易摩擦問題、トルコ問題、イラン問題、サウジ・カナダ問題などの多くのリスク要因に対しても円買いは見られず。アジア市場のボトム111.15、欧州市場のボトム111.20、米国市場のボトム111.34と緩やかに底値を切り上げ中。欧州市場では本日の高値となる一時111.53まで上昇し結局は111.40近辺で推移中。


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【北米】
ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)5日FOXにュース・サンデー=米国は非核化に向けた北朝鮮の言葉をそのまま受け取るほどお人よしではない。トランプ政権内には金正恩体制下の北朝鮮が核兵器を完全に廃棄すると「夢想している人は誰もいない」

サウジアラビア=女性の権利擁護活動家の逮捕を巡るカナダの批判にサウジが反発、サウジがカナダとの外交・貿易関係を停止、駐リヤドのカナダ大使に24時間以内に国外退去を命じた。週明け月曜日の早朝から一時カナダドル売りが強まる。

グアハルド・メキシコ経済相=NAFTAはまだたくさん審議しなければならない課題がある。

【欧州】
フォックス英国際貿易相(サンデータイムズ5日)=合意なきEU離脱の可能性は今までの50%から60%程度に拡大と発言。その多くの部分はEUの閣僚の態度によるもで、経済的なメリットより、EUの規定を順守しなければならないという脅迫観念にとらわれている。欧州委員会の非妥協的な態度が交渉を失敗に向かわせている→ 先週のカーニーBOE総裁の弱気発言

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=より速い金融政策正常化を支持

【アジア・その他】
エルドアン・トルコ大統領(4日)=米国人牧師拘束を巡る米国の対トルコ制裁に対抗措置をとると表明した。北大西洋条約機構(NATO)の同盟国である両国で、制裁が連鎖するのは異例。米国は7日に対イラン制裁を再開するが、イランと関係が近いトルコは応じない構えだ。 「米国の法相と内相の資産がトルコにあれば凍結する」。エルドアン氏は4日の演説でこう強調した。トルコは原油調達やシリア和平での協調で、イランとの関係は良好だ。トルコ政府は米制裁には縛られないとして対イランビジネスを続ける方針だが、トルコ企業が米国市場やドルを基軸とする国際金融システムから締め出される恐れもある。(日経新聞)

人民日報=米国は中国との貿易摩擦をエスカレートさせ、国際貿易を「ゼロサムゲーム」にしたと指摘し、トランプ大統領の通商政策を激しく批判(ロイター)

李容浩・北朝鮮外相(ASEAN地域フォーラム・ARF)4日=アメリカが行動を示さない限り、我々だけが先動くことは絶対ない。一方的な非核化には応じられず、段階的な見返りが必要との立場を強調。ポンペオ国務長官は「北朝鮮が非核化を実現するまで制裁を厳格に実行するよう呼びかけた」とみられる。

ロウハニ・イラン大統領=米国が誠実ならイランは交渉する用意がある

米政府(複数の米政府当局者)=イラン産原油禁輸の除外措置を検討


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