2017/05/29

2017年5月29日(月曜)欧州・北米市場の動き

2017年5月29日(月曜)欧州・北米市場の動き

英国と米国市場が休場の週明け月曜日。予想通り為替相場の変動は鈍く特段の材料や要因も不在で多くは語れず。最も変動率が高かったNZDUSDでも+0.26%にとどまる。注目のドラギECB総裁の欧州議会での発言は、強弱が混在し、極端な弱き発言はなかったが、反応は一時EUR売りへ。

USDJPYは、北朝鮮のミサイル発射を受け、先週末から小幅ながらギャップを空け円高からスタート。早朝からの値動きは111.15~111.47の約30pipsの範囲に収まり、円クロスでも、EURJPY+AUDJPY+CADJPYでは小幅な円高、逆に、GBPJPY+NZDJPYでは小幅な円安と別れている。

NZDUSDは、NZDJPYの下げの影響なのか、先週末から小幅ながらギャップを空けNZドル安からスタート。78.30台をボトムに欧州市場では78.90台まで続伸。

EURUSDは、アジア市場の1.1160台をボトムに欧州市場では1.1190近くへと続伸。ドラギECB総裁の議会での発言は、強弱混在ながらユーロのロングが多かったのか、「ECBはユーロ圏に対するサポートが依然必要」などの弱い部分に反応し、1.1170近辺まで値を下げる。

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ドラギECB総裁の欧州議会での発言=経済見通しに対する下方リスクはさらに後退。国内賃金圧力は、我々の中期的な目標に向けてHICPを支援するには不十分。6月のECB理事会で成長とインフレの見通しに関する最新情報を得る。ECBはユーロ圏に対するサポートが依然必要と強く確信。CPIやPPIなどインフレが上昇するサインがみられる。



メルケル独首相(28日)=トランプ大統領率いる米国やブレグジット後の英国はもはや信頼できるパートナーではない、欧州は自身の運命を手中に収めるべき。→ この発言を受け南欧国債が下落

ザイバート・独政府報道官=首相にとって欧米関係は非常に重要であるため、両者の相違について誠実に正々堂々と意見を述べることが首相の考え。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ユーロ圏の賃金伸び率が比較的抑制されている理由を集中的に協議した。これは時間差の問題で、景気拡大がしっかりすれば、賃金は上昇しコアインフレの上昇もより明確になるだろう。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ECBは、弱い賃金の伸びがインフレを抑制し、基調物価が明確かつ永続的に上昇しなければ刺激策を縮小すべきでない。

日銀=マイナス金利政策の導入もあり、国債の利息収入が5年ぶりに前年に比べて減少。16年度決算によると、日銀資産のうち、保有国債の17年3月末残高は417兆7114億円となり、400兆円を超えて過去最高を更新。前年の349兆1955億円から19.6%の大幅増となった。

日銀=長期国債を額面を上回る価格で購入したことによる償却負担が1兆3076億円え、1兆円台に乗るのは2004年度の現会計法採用以来、初めて。15年度のマイナス8739億円からマイナス幅が拡大。