2017/05/28

今週の主な材料(5月29日~6月2日)

今週の主な材料(5月29日~6月2日)

今週は5月の最終週で新たに6月がスタートする週で、29日(月)には最も取引の多い米英市場が、アジアでは中国市場が休場となる。

今週も為替相場を動かす重要な要因が多数控えている。以下はそれとそのランキングだが、米連休明けと思われるコミー前FBI長官の証言と、金曜日の米雇用統計を抜きにしては考えられない。


1. 【コミー前FBI長官の証言(6/30以降)とロシアゲート疑惑行方】
2.【米雇用統計(6/2)】
3.【英総選挙(6/8)の世論調査】
4.【FOMC(6/14)前の思惑】
5.【メルケル独首相の演説(5/31)】
6.【米英3連休(6/29)と月末・月初の動き】
7. 【カナダGDP(5/31)】


1. 【コミー前FBI長官の証言(6/30以降)とロシアゲート疑惑行方】
当初24に予定された下院監視・政府改革委員会での証言が延期となり、米連休明けの30日以降に上院情報特別委員会で証言するとあるも、ホワイトハウスが開催阻止に動く可能性も指摘されており、実施の有無とその内容が注目される。

2.【米雇用統計(6/2)】
雇用統計:失業率=予想4.4~4.5% 前回4.4%と横ばいかやや上昇が見込まれており、非農業部門雇用者数=予想18.3万人 前回21.1万人と鈍化が予想されている。最近ではこれに加え投機的に動きとしては、平均時給(時間当たりへ平均賃金)=前月比予想0.2% 前回0.3%、前年比予想2.6% 前回2.5%などの数字にも敏感で、現時点の予想数字から見てもややドルに対してはネガティブ要因になる可能性がある。

3.【英総選挙(6/8)の世論調査】
GBPUSD(含むGBPクロス)のロングのポジション調整に利用されているようにも思えるが? 先週は週明け早々から前週末の世論調査の結果で与野党の支持率が縮小しメイ首相とポンドにとってはネガティブ材料となっていたがポンド売りは限定的であった。 そして、週末には同材料が復活しGBPは急落している。投票日まで1週間+αでこの動きを見ても、投機的な動きに利用されることは間違いなく結果によってGBPの相場変動が高くなることが予想される。

4.【FOMC(6/14)前の思惑】
CMEのFedWatchでは、6月14日の0.25%利上げ期待を83.1%織り込み、据え置きの16.9%を大きく引き離しており、利上げを実施することは間違いないと思われている。ただ、最近では米経済指標も強さがやや欠けるのも目立ち、タカ派発言だけではなく、ハト派でやや慎重姿勢を示すメンバーも目立ってきている。そういう意味では、米雇用統計の結果による、6月14日のFOMCの利上げ期待度の変化を注意したい。

5.【メルケル独首相の演説(5/31)】
メルケル独首相「独貿易黒字は高水準で、ユーロ相場が安過ぎる」、ショイブレ独財務相「ユーロの為替レートはドイツとっては低過ぎる」と、ドイツの対米貿易黒字の拡大がそうさせたのは間違いない。 米独の貿易不均衡の加速している原因は通貨ユーロ安が一因であることは周知の事実で、今後どのように是正するか、再びこのような発言をするのかは不明ながら、投機的には注目したい演説でもある。

6.【米英3連休(6/29)と月末・月初の動き】
2大市場が3連休となりそれに中国も加わっており、すでに相当のポジション調整が進んでいた可能性は否定できず。取り残された悪いポジションの整理がどの程度残っているのか? また、月末の特殊要因として、EURとGBPの変動は大きくフィキシングに向けた変動も気になる。

7. 【カナダGDP(5/31)】
米雇用統計とポジションがなければあまり気にしなくても良い数字かもしれないが、同時間帯には他の主要は経済指標もなく、この数字でカナダドルの変動がたまる可能性は高い。月次GDP=予想0.3% 前回0.0%、前年比=予想3.0% 前回2.5%

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