2017/05/24

2017年5月24日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年5月24日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

米10年債利回りは小幅低下、ダウ先物は小幅上昇を維持し、現物株も上昇からスタート。FOMC議事録の発表を前にして動き難い状態が続くが、6月の利上げ期待度は変わらず、米株高が市場の安定を示唆。

カナダ中銀は予想通り政策金0.5%の据え置きを決定。米FHFA 住宅価格指数=前月比0.6% (予想0.5% 前回0.8%)と予想を若干上回るも、中古住宅販売件数=557万戸(予想568万戸 前回571→570万戸)と予想を下回る。

GBPUSDは、メイ英首相がテロ警戒レベルを最大まで引き上げる中、欧州市場で一時1.3000の大台まで上昇するも続かず。逆に1.3000超えの売り圧力が確認され1.2960まで下落。前日の安値1.2950台を割り込むと1.2930台まで一時下落。上昇力は弱まり、200時間SMAを割り込み、短期的に売り圧力が強まる。

EURUSDは、ECBの金融安定報告では「債務の持続可能性に関する懸念がここ半年間に高まった」と慎重。ドラギECB総裁は「基調インフレ圧力は依然として抑制」、プラートECB専務理事は「金融刺激の解除には慎重」、コンスタンシオECB副総裁は「主要都市の住宅価格の上昇を警戒」、クーレECB専務理事は「遅すぎる金融刺激策の解除を危惧」。結局のところ強弱混在ながら、6月に現行の刺激策を解除する可能性は低そう。EURUSDは1.1170~1.1205の狭いレンジで推移。

USDJPYは、111.70~112.05のレンジで上下するのみ、主体性は見られず。

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メイ英首相=テロ警戒レベルを最も可能性が高い水準へ。

シティ・ユーガブインフレ期待調査=1年後のユーロ圏インフレ率予想2.5(4月)→2.6%と小幅上昇。利上げの緊急性はなく、BOEの政策担当者の大半が経済へのリスクを考慮し、時期尚早の金融引き締めは避けると予想。

プラートECB専務理事=景気は安定的かつ拡大しており、回復力は一段と強まっていると確信しているが、金融刺激策を解除する前に、インフレ率の持続的な上昇に対して、一段の確証を得ることが必要。

コンスタンシオECB副総裁=住宅市場は過熱状態にはないものの、特に主要都市周辺で価格が上昇している地域があり、注意が必要。

クーレECB専務理事=遅すぎる行動は結果的に衝撃を大きくする。

ECB金融安定報告=債務の持続可能性に関する懸念がここ半年間に高まった。ユーロ圏の金融安定リスクは抑制されているが依然高水準で。一部の地域では過去半年間にリスクが高まった。債券市場の変動リスクは依然として大きい。ユーロ圏の債券利回りが、成長見通しの改善を伴わずに突然上昇するリスクがある。米利上げ見通しが上方修正されることを主要リスク。ユーロ圏債券市場の変動が投資家の大きなキャピタルロスにつながる可能性がある。

ドラギECB総裁=フォワードガイダンスから離れる理由はない。基調インフレ圧力は依然として抑制。