2020/11/30

2020年11月30日(月)16:30時頃の動き

2020年11月30日(月)16:30時頃の動き


週明け月曜日の日経平均株価は-0.79%の低下で、上海総合も-0.49%と弱い。米債利回りも軟化しており10年債は0.839%(-0.007%)と小幅低下。原油価格も44.81ドル(-0.72ドル)と弱い。


為替相場は、GBPUSDの上昇継続を除き、週明け早々のドル買いも続かず、欧州早出を前にドル売り圧力は弱まっている。


GBPUSDは、先週末終値1.3300台からギャップを空けGBP買いからスタートし1.3350近辺で推移。週末にはラーブ英外相の「英国とEUのブレグジット交渉担当者は実用主義と誠意を示している」、「最後の数日間で解決するべき大きな未解決問題は漁業権」と何らかの合意に至る期待感も。週末のニュースではBOEのマイナス金利については、内部委員がマイナス金利に慎重な反面、外部委員はマイナス金利支持者と意見が分かれているとの報道も。また、英政府は近く、米製薬大手ファイザーなどが開発する新型コロナウイルスのワクチンを緊急承認する方針で、早ければ12月7日にも接種が始まるとあり、これも好材料に。


EURUSDは、1.1960台をボトムに1.1970台での動きで、1.2000の重要なポイントを前にしてアジア市場では基本的に動けず、欧米市場待ち。ECBからはデギンドスECB副総裁は、ECBのインフレ見通しを9月時点の予測から引き下げ、来年のインフレ率が平均で1%前後になる公算が大きいとのネガティブ材料も。


NZDUSDは、ギャップを空け上昇からスタートし一時0.7040台まで上昇するも続かず、0.7020台で推移。新型コロナ感染抑制の高評価と金利引き下げ見通しの低下もNZD買い支えの要因として変わらず。早朝に発表された、NZの11月ANZ企業信頼感・確報値=-6.9(予想 前回-15.6)、企業経済見通し=9.1%(予想 前回4.6)と強く出ている。


USDJPYは、日本株安+米金利の低下にも、103.80台をボトムに104.00まで値を戻している。市場センチメントは円ブルながら、103円台を積極的に売る動きも弱い。


2020/11/29

今週の為替相場を考える(11月30~12月4日)

 

今週の為替相場を考える(11月30~12月4日)

USDJPY、USDCHF、USDCADは、9日のコロナワクチンの朗報からドルが急伸した水準を回復できず、一方、EURUSD、NZDUSD、AUDUSD、GBPUSDは、9日の水準を上回りドル売りで上昇傾向が続いている。特に、NZDUSDの先週末の終値は0.70182で、2018年6月8日の週の終値0.70284に次ぐ上昇で、新型コロナの感染度合いによる動きと言えなくもない。また、コロナワクチンの登場によりリスクオフからリスクオンへの変化なのか、JPYとCHFの上昇力は今一つ。


気になるのは、11月中旬に入ると、何らかの意図的発言なのかは不明ながらドル安予想が多い。シティースストラテジスト「ドルは来年20%下落する可能性」を指摘。モルガンススタンレー・エコノミスト「米国の経常赤字拡大と低い実質金利でドル安」を予想。ゴールドマン「ドルは過大評価で、今後ドルの下落を予想」とあり、コロナ対策によるがカナダや豪ドルでドルの下落を予想している。


EURUSD

続伸中で、週終値ベースでは8月24日の1.1903を上抜け1.1962で終了、ドルからのシフトが多いという。1.200は重要な大きなポイントで過去を見れば1.1900台でも紆余曲折があり何度も上値トライを失敗している水準でもある。長期的なEUR高を期待しているが、1.18~1.20のレンジで一時的な調整のリスクも残る。


それじゃ、なぜEURが強いのかを考えると、混乱のバイデン次期政権の船出とコロナ感染拡大が止まらない米国は、コロナワクチン使用と有効性期待というポジティブな材料はあるが、現状は過大な期待感を持てず、FRBも追加の資産購入や、政府の大規模経済対策の実施が期待されている。


対して、欧州はドイツを含め一部の大都市では部分的なロックダウンをクリスマス休暇前に期間を限定して実施しているが、感染者はピークから低下し落ち着きを取り戻している。10日のECB理事会の追加緩和や、EU予算案や復興基金が決まらない状況を十分織り込み済みで、一部の委員からコロナワクチンの動きを見てからも遅くないのではとの発言も。


NZDUSD

先週末の終値は0.70182で、2018年6月8日の週の終値0.70284に次ぐ上昇、200週MA0.6770を上抜けしてから3週連続の上昇で底堅く上昇トレンドが続いている。0.70台の大台は利食い売りなど売り圧力が強まることが予想され、押し目買いで対応したい。


豪州とNZは新型コロナ感染が激減しその傾向が続いている。特にNZはほぼ終息と言ってもいい状態で、マスクを含め全ての規制が解除されながらも、新型コロナの感染者数は少なく11月27日も7名の新規感染者にとどまっている。今更ながらではあるがNZ中銀は11月11日の理事会で「来年3月までは現行の政策金利を維持する」との発言が思い出される。


24日にはロバートソンNZ財務相が「急騰している住宅価格の安定を考慮するようにNZ中銀に提案」し、オアNZ中銀総裁は「政府と協力して住宅価格の問題を解決していく」と表明していた。これを受け、マイナス金利や追加利下げの可能性も弱まっていとの思惑が強い。


USDJPYは、チャートを見てもダウントレンドが継続しており、巷の予想は相変わらず円高期待が多い。90日MA105.31を非常に意識しこの水準を超えるまでは円高傾向は変わらずと考えたい。


トランプ氏の圧力が弱まり、新型コロナワクチンの早期接種期待にも感染拡大が急速に抑制できなければ、新政権の追加の景気対策やFRBの追加緩和策が焦点となり、ドル売りだということも一理ある。


  今週のCFTCのIMMデータについて

米感謝祭の影響で公表が遅くなっており、データの発表は11月30日とまります。そのため、次回に2週間分をお知らせします。




今週の主な材料(11月30~12月4日)

 今週の主な材料(11月30~12月4日)


①米国のコロナ感染拡大と欧州の抑制の動きと、ワクチン期待。

②1日の豪中銀理事会と今後の主要国の緩和期待

③英EU通商協議は期待感とは裏腹に交渉は難航。

④政権移行へと動くバイデン政権の主要閣僚人事は誰が? そして、共和党の承認は?


感謝祭・ブラックフライデーも終わり、例年なら米国はクリスマスムード全開のはずなのだが、今年は新型コロナの影響でどうも様子が違いらしい。相変わらず、将来の好転期待感は強いが現状は感染の拡大が重要なテーマに変わりない。


① 新型コロナの感染拡大とワクチン期待とが混在する中で、欧州の一部では引き続き行動規制が一時的に続いているが感染者数はやや低下している。反面、米国では感染者数の増加は止まらず過去最高となっている。また、規制強化の効果と夏場に向かう豪州やNZでは感染は抑えられており、その違いが最近の為替相場の動きと一致している。


② 1日の豪中銀理事会は、政策金利0.1%の据え置きが予想されており、最近の新型コロナ感染の抑制や19日の強い雇用統計をもありネガティブな発言とならないとみている。今後の主要国の金融政策の予定は、カナダ9日、ECB10日、FOMC16日、BOE17日、日銀18日とほぼ12月前半までに集中しており、相場の転換期となるのか? コロナワクチンの動きを合わせて考えたい。


③ 英EU通商協議は、個人的には何らかの合意を期待している。直近の発言を見ても期待感や合意に向けた意気込みは感じられる反面、英国水域での漁業権、公平な競争条件(国家補助金)、ガバナンス(紛争解決手続き)が主な争点で大きな溝が残るとある。結果として正式は発表があるまでは疑心暗鬼、それまでは発言による上下の急変動は一時的ながら底堅い動きも。


④ 既に、国務長官にブリンケン氏、国家安全保障担当の大統領補佐官にサリバン氏、国連大使にグリーンフィールド氏を起用する人事を発表しているが、上院が素直に受け入れるかは不明。イエレン氏が財務長官に指名される見通しで、一部からドル安との観測もあるがどうなることやら。今後の指名を受けた相場の動きを注目したい。


主要国の経済指標から、

米国では、4日の米雇用統計(予想、失業率6.7%に改善、非農業部門雇用者数50万に低下、平均時給の前年比は低下)が重要で、1日の米ISM製造業(予想57.8に低下)と、3日の非製造業景況指数(予想56.0に低下)を重要視している。


30日(月)中国製造業PMI、独CPI、米NAR住宅販売保留指数

1日(火) 独雇用統計、ユーロ圏各国の製造業PMI改定値、カナダGDP

2日(水) 豪第3四半期GDP、米ADP雇用統計、ベージュブック

3日(木) 中国財新総合・サービス業PMI、ユーロ圏各国総合とサービス業PMI・改定値、米週間新規失業保険申請件数、米総合とサービス業PMI・改定値、米ISM非製造業景況指数

4日(金) 米雇用統計、カナダ雇用統計


発言その他

1日、2日のパウエルFRB議長の上下院での証言もあるが、30日のユーロ圏財務相会合、1日のEU財務相理事会を経て、3日のECB総裁も気になる。また、ラガルドECB総裁(30日、1日、6日)の発言も多い。それと、2日のロウ豪中銀総裁発言も注目している。


詳しい予定は別表から


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2020/11/28

2020年11月28日(土)昨日27日、海外市場の動き

2020年11月28日(土)昨日27日、海外市場の動き


ブラックフラーデーで米市場は短縮取引。米株は続伸、米債利回りは低下し、為替相場は揺れる英EU離脱協議に弱いGBPを除きドル全面安。JPYはGBPとUSDを除き強き相変わらず弱く強さも限定的。


ダウは+0.13%(+37.90ドル)と小幅高で、Nasdaqは+0.92%と上昇して終了。米債利回りは軟化し10年債は0.846%(-0.040)と低下し、ドル売りの一因となっている。原油価格は45.52ドル(-0.19ドル)と小幅低下。


ユーロ圏の経済信頼感は87.6と予想を上回るも、コロナ感染防止の制限措置に7か月ぶりに前月(91.1)から低下している。また、仏CPIは前回を若干上回り、GDP前期比は速報値から上方修正されている。


GBPUSDは、ドル売り相場の中で1.3300を割り込み弱い。英EUの通商協定は、何らかの合意期待感は残るも、英国水域での漁業権、公平な競争条件(国家補助金)、ガバナンス(紛争解決手続き)が主な争点となり交渉が難航。ジョンソン首相が国内の緊急使用向けに審査するよう正式に要請している、英アストラゼネカとオックスフォード大学と共同開発中のワクチンの有効性評価が疑問視され、追加で世界的な治験をする可能性も。「通商合意期待=GBP高期待」のロングの調整が二日続いている。


EURUSDは、独感染者100万人突破で1日の死者は過去最高など、止まらぬコロナ感染拡大やECBの追加緩和を織り込み、EU予算・復興基金のごたごたをも飲み込む(ハンガリーとポーランドから「法の支配」の順守条件に反対し拒否)。EURGBPの0.9%近くの急伸もあるが、上昇トレンドが続き主要通貨の中で上昇が目立っている。終値ベース(6時現在)では1.1960台で2018年5月以来の水準となり、1.16~1.20の長期的なレンジの上限を試す動きは止まらず。


USDJPYは、一日を通じて103.90~30で上値は重い。いったい上下どちらの方向に行こうとしているのだろうか? トランプ氏が事実上敗北を認めバイデン次期大統領の道筋は明るいものとなっているが、市場では財政赤字やコロナをリスク要因(ワクチン接種期待はありますが)として挙げJPY高支持者も相変わらず多い。トレンド的にはJPY高が継続しているが103.90が大きな壁となっている。個人的には90日MA105.30を上回るまでは円高圧力が続いていると見ているが。あまりにもスロー!


2020/11/27

2020年11月27日(金)15:30時頃の動き

2020年11月27日(金)15:30時頃の動き

26日の米感謝祭の休日に続き、今日のブラックフライデーも米国市場は短縮取引となり、市場参加者は少なくなることが予想される。


日経平均株価は上下変動しながら26600.00(+0.24%)と小幅上昇へ。ダウ先物は下げから値を戻しほぼ変わらず。


肝心の為替相場は、トランプ氏が「選挙人団の投票でバイデン氏の勝利が確定したら、ホワイトハウスを去ると」敗北宣言らしきものを発表したことや、「コロナワクチンの供給を来週とその翌週に開始する見通し」を示したことで、相場にどのように影響するのか気になっていたが、アジア市場の動きをみると、ドルは全面安。


USDJPY、USDCHFでもドル売りとなり、AUDUSD、NZDUSDは、テクニカルでブル、コロナ感染が抑制されており追加緩和の可能性が他の中銀より低いとの思惑もあり、引き続き強さが目立っていが、もちろん、投機筋のロングも増えつつある。


EURUSDは、EU予算の配分にハンガリーとポーランドから「法の支配」の順守条件に反対し拒否。復興基金も決まらない動きのネガティブ面と、コロナワクチンの使用が目の前に迫っているポジティブ面が混在している。また、ブレグジット期日が目の前迫りながらも、英EUのFTAでは合意ができない状態もリスクとなっているが、市場参加者はなんらかの合意に対して楽観的で、昨日もEUのバルニエ首席交渉官が漁業権問題の影響が大きいフランス、ドイツ、デンマーク、スペイン、ベルギー、アイルランド、オランダなどが協議に参加するとみられることをポジティブとみている。




2020年11月27日(金)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月27日(金)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


米国市場は感謝祭で休日、金曜日もブラックフライデーでの短縮取引で、4連休を決め込む市場参加者も多いという。もちろん、「新型コロナ感染拡大 対 ワクチン期待」のせめぎ合いも変わらず。


高値更新を狙っていたBTCUSDは前日25日の高値19,500ドルを高値に、2017年の高値19,511ドルに迫る中、アジア市場の高値18920.91→16,213ドルまで大場下落と急激な調整となった。原油価格は45ドル割れまで下落、米株の先物市場は小幅な下落にとどまっている。


肝心の為替相場も、今更とは思うが薄商いの中で調整色の強い動きとなった。


EURUSDは1.1940を高値に欧州市場では、ECB理事会の議事要旨で「景気の下支えに向け追加刺激策の確約を決定」とあり、レーンECB専務理事兼チーフエコノミストは「インフレ率低下の長期化を容認しない」姿勢と、共に予想通りでサプライズはないが、一時1.1885までの下落した後に1.1910台まで回復と、底堅さを確認。ECBの追加資産購入は完全に織り込み済みで、ワクチン期待がどう反映されるのか楽しみ。


2018年6月以来の高値水準となり、強さが目立ったNZDUSDもコロナ感染の抑制期待+景気回復期待に上昇が続いていたが、前日の高値0.7010台に続き上値は重く、0.6990~20のレンジで動きは緩慢。


USDJPYは、アジア市場の104.47から104.20台まで若干の円高でクロスでも弱いながらも円高となっているが、積極性は見られず。引き続き90日MA=105.33が上値の重要なポイントで、ダウントレンドを継続中。


2020/11/26

2020年11月26日(木)昨日25日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月26日(木)昨日25日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


感謝祭の前日、明日からの連休(27日はブラックフライデーで短縮取引を含む)を控えて市場は感謝祭モード。


為替相場は、FOMC議事要旨で「市場や経済に一層の支援を提供するため、資産購入プログラムをどのように調整できるかについて討議」とあったが、予想通りで動けず。


一方、77.8万件と2週連続で悪化した米失業保険申請件数にも、米GDP改定値は33.1%と速報値変わらず、弱い個人所得、コアPCEデフレータ、弱い米ミシガン大学消費者信頼感にも、小幅はドル売りにとどまる。


米株は強弱混在でダウとS&Pは弱い反面、Nasdaqは強く推移。原油価格は強く一時46.26ドルまで上昇し45ドル台半ばで推移。米債利回りは上昇からやや軟化し10年債は0.884%(0.002)と小幅な上昇とどまる。


GBPUSDは、スナク英財務相が「新型コロナウイルスによる景気への打撃に成長が300年ぶりに収縮すると」警告。フォンデアライエン欧州委員長は「英国と確実に通商協定を結べるとは言えないとし、合意なき離脱に向けて準備はできている」とネガティブ発言もあった。相場は上下の変動が激しく1.3384→1.3305→1.3393まで上昇するなど、何らかの合意期待が強く上昇圧力が続いている。


USDJPYは、104.50台を高値に、米国市場に入り弱い米経済指標が続き一時104.26まで下落するも、それまでで、前日とほぼ変わらず104.40台で推移。


NZDUSDは、ロバートソンNZ財務相は、住宅価格の上昇が止まらない住宅市場の安定を考慮するようにとあり、オアNZ中銀総裁は「政府と協力して住宅価格の問題を解決していく」と表明していたことで、マイナス金利や緩和期待度が低下。ポジション調整にアジア市場で一時0.6960まで下落したが、米国市場では逆に買いが強く0.70台へと上昇。強さが目立っている。


2020/11/25

2020年11月25日(水)22:15時頃の動き

 2020年11月25日(水)22:15時頃の動き


米感謝祭の休日を明日に控え、また、金曜日はブラックフライデイーで休みを取り連休を決め込む市場参加者も多いことだろう。また、バイデン新大統領への追加経済対策と、イエレン次期米財務長官への期待感が膨らむ。一方、新型コロナ感染拡大とコロナワクチンの利用期待と天秤にかけながらも、動きは複雑。


欧州株はボトムから回復をするも引き続き前日比でマイナス圏。ダウ先物は小幅安で基本はほぼ変わらず、原油価格は45ドル台と強さを維持。米10年債利回りは0.882%と変わらず。


為替市場は、これから発表となる、米GDPの改定値、米新規失業保険申請件数、米個人所得、個人消費、ミシガン大学消費者信頼感、新規住宅販売件数と、多くお経済指標の発表待ちもあり動けず。


GBPUSDは、ジョンソン英首相は離脱の移行期間は延長しない、漁業権で立場に変わりないと、強気な姿勢を崩さず。フォンデアライエン欧州委員長は、純粋な進展があったいうものの、年末までにFTAを結べないリスクも示唆。結局は、何らかの合意を期待しながらも、ポジションを膨らますことはできず、1.3384の高値から利食いの売りに押され一時1.3305まで下落。


USDJPYは、104.34~60の狭いレンジで、特にいうこともない。クロスでも小幅な動きの中で通貨により強弱混在し、統一性に欠ける。


2020年11月25日(水)15:15時頃の動き

 2020年11月25日(水)15:15時頃の動き


明日米感謝祭で休場で、金曜日は短縮相場となる米国市場を意識しながら、日経平均株価は0.77%の上昇、上海総合は逆に0.72%の下落。ダウ先物はほぼフラット。


為替相場は、「イエレン次期米財務長官就任=ドル安」を予想するコメントは多く、ドルベア派を勢いづかせている。GBPUSDはアジア市場では大きな動きは見られないが、JPモルガンは英EU通商交渉の合意可能性80%に引き上げ、何等かの合意期待は変わらず。アジア市場では上値が重い展開となっているが、底値での買い需要は強いと思われる。


為替相場は、米連休前の調整なのかポジション調整の動きが強く、アジア市場だけを見ると動きは鈍く、利食いなのか予想外にAUDUSDとNZDUSDの上値が重くなっている。


EURUSDは、マクロン仏大統領はロックダウンの段階的緩和を28日から開始するとあり、コロナワクチンの早期利用の可能性が高まる中でEUR買いの流れも変わらず。アジア市場では一時1.1910台まで上昇するも、テクニカルポイントでは売りが勝っている。


ムーディーズは、来年の豪経済は力強い成長と予想。豪ニューサウスウェールズ州の首相はコロナ感染者18日間ゼロに、ソーシャルディスタンス規制を緩和するとあり、ほぼ前週で規制が緩和されるとなり、AUD買いの材料の一つとなっている。


ロバートソンNZ財務相は、住宅価格の上昇が止まらない住宅市場の安定を考慮するようにとあり、オアNZ中銀総裁は「政府と協力して住宅価格の問題を解決していく」と表明。この動きや、豪中銀のマイナス金利の可能性は低下しており、総裁はNZ経済が地球で最も耐性の強い経済」と自画自賛。NZD買いの材料の一つとなっている。


2020年11月25日(水)昨日24日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年11月25日(水)昨日24日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


好材料続出にリスクオン。


懸念の新型コロナ感染拡大の懸念に対し、ファーザー、アストロゼネカ、モデルナなどのワクチン有効性が示され早急な使用が現実味を帯び、懸念の米政権移行は連邦政府が手続き開始を認め、米財務長官には財政支援の継続を指摘したイエレン元FRB議長が就任へ。


結果、金融市場は活況を帯び、欧米株も続伸し、ダウは30000ドル台の大台を達成し、NasdaqとS&P500も続伸中。米10年債利回りは0.885%(+0.030)と上昇、原油価格は44.80台と4%超の上昇で、ブルームバーグ・コモディティインデックスは1.59%上昇している。


為替相場はリスクオンに、JPYは弱く、AUD+NZD+CADは強く、EUR+GBPも強さを維持。市場では資源通貨高を期待する声は強く、特にNZDUSDはコロナ感染が比較的抑制され追加緩和の弱い可能性に、欧州市場で0.70の大台を一時達成し、2018年6月の高値水準へと上昇。AUDも一時0.7360台と8月31日の高値0.7410台を目指す動きを継続中。


EURUSDは、高値は欧州市場で付けた1.1894で、1.1900の壁で伸び悩み上値を抑えられているが、米国の好材料にも関わらず、1.1840台をボトムにEURの上昇は止まらず。1.1900を試し1.2000を狙う流れを継続中。


GBPUSDも、英EU通商協議を継続し、何らかの合意期待は変わらず。1.3293~1.3380のワイドなレンジで上下する変動リスクは相変わらず高く、仮に合意すればさらなるGBP高期待が続く。


USDJPYは、欧州市場の104.15をボトムに欧米市場に入り104.76を高値に上げ止まっているが、104.50台を維持し、104.50近辺での取引量が多くなっている。中長期の円高トレンドは変わらず、コロナワクチンの使用の有無やその時期に強く影響を受ける動きを継続。90日MA=105.40をクリアに上回ると嫌なムードになりそうだが、まだまだ。


2020/11/24

2020年11月24日(火)22:30時頃の動き

 

 20201124(火)22:30時頃の動き


原油価格は43.60ドル台へ上昇、EURSTOXX50は+1.35%上昇し英、独株も上昇し、ダウ先物も1%近くの上昇。米10年債利回りは0.87%(+0.014)と小幅な上昇を維持。

 

為替相場はAUDNZDの上昇幅は大きく、逆にJPYCHFは強さが見られず。NZDの上昇要因は、ロバートソンNZ財務相がオアNZ中銀総裁に対して「住宅価格という文言をレミット(権限付託)の条項に加えるよう提案」したことで、中銀の緩和拡大ができにくいとお思惑に上昇へ。

 

NZDUSDは、一時0.700の壁を上抜け0.7005まで上昇、NZDUSDも一時0.7368まで上昇と、共に上昇傾向が続いている。

 

経済指標からは、独第3四半期GDPの改定値は前年比-4.0%(予想-4.3% 前回-4.3%)とマイナス幅を縮めた。独IFO業況指数は90.7(予想90.2 前回92.5)と予想を上回るも前回から低下へ。

2020年11月24日(火)昨日23日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月24日(火)昨日23日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


26日の感謝祭休日を前にした東京市場が休場の週明け月曜日。米株は強く、米債利回りも上昇し、為替市場はドルが急伸、特にJPYの弱さが目立っている。


感謝祭を直前にドルショートカバーとのコメントが多いが、タイミングとしてはフィキシング直前で、2014年5月以来の強さとなった米総合PMIが、引き金となっている。別件ながら、トランプ政権が軍事的関係のある中国企業リストの発表に近づくとの報道も気になる。


また、バイデン次期米大統領はブリンケン氏を国務長官に指名、次期米財務長官にイエレン前FRB議長を指名との報道が流れている。その前に、候補の一人でドル安論者のブレイナードFRB理事が現職に留まるように要請との報道もドルの買い戻し材料となっている。


USDJPYは、103.70台→104.60台まで急伸し、104.28を戻り安値に再びドル買いが強まっており、クロスでもGBPJPY1%弱の上昇をトップにJPY安への動きが強まっている。


GBPUSDは、英アストラゼネカとオックスフォード大学が発表した新型コロナウイルス感染症ワクチンの有効性が示されたことや、英スカイニュースが「EU当局から貿易協定95%で合意されていると考えている」、「ジョンソン英首相が交渉に参加する準備をしている」との報道があった。アジア市場の安値1.3273から欧米市場では一時1.3400直前まで上昇するも、突然のドル買いに1.3260台まで値を下げた後、13320台で推移。引き続き先週末終値からは小幅ながら上昇しており、GBPはクロスでも強さが目立っている。


EURUSDは、欧州市場の1.1906を高値に1.1800台まで下落、AUDUSDも欧州市場の0.7330台を高値に0.7260台まで下落と、共に先週末終値よりもドル高へと動いている。


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カプラン・ダラス連銀総裁

◎新型コロナウイルスの感染拡大で米経済がリセッションに逆戻りする可能性も「排除しない」

◎感染再拡大でリスクは全て下振れ方向だ。マイナス成長に陥り、回復が失速するとして、唯一の朗報はそれが一時的で終わるとわれわれが考えていることだ。1-2四半期続くかもしれないが、その可能性はある

◎緊急プログラムが来年も続くことが極めて重要だとした上で、「債券購入は現在のペースで続けるのが望ましい。


NY連銀市場グループ責任者、ダリープ・シン氏は23日

◎米連邦準備理事会(FRB)の緊急融資プログラムは金融市場の安定化につながったが、数百万人が失業し、州や地方自治体が苦境に立たされ、新型コロナウイルス感染者が増加する中、米経済は依然として大きな障害に直面している

◎「何が足りないのか、次の措置として何が考えられるのかという点で、大きな穴がある」と指摘。「これらは残存する非常に大きな課題だ」と語った。

◎また、ノンバンクが大きな緊張に直面した理由について評価するためには、さらなる調査が必要とした。


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10月の決済シェア 20日、国際銀行間通信協会(SWIFT)のデータ

◎ユーロがトップ、ドルは13年2月以来の首位陥落

◎世界約200カ国・地域の金融機関1万1000社超からの越境決済を扱う国際銀行間通信協会(SWIFT)のデータによると、ユーロのシェアは約37.82%と、ドルの37.64%をわずかに上回った。ユーロのシェアは昨年末から6ポイント余り上昇した。3位は英ポンドで、円は4位。カナダ・ドルが中国人民元を抜き5位に浮上した。

◎ドルの決済シェアは昨年12月から約4.6ポイント低下。ピークは15年4月の45.3%。

◎ただ、国際決済銀行(BIS)が今年公表した報告書によれば、資金調達通貨としてドルは引き続きトップ。

◎ポンドと円、カナダ・ドルの3通貨を合わせた先月の決済シェアは12.25%。人民元のシェアは1.66%と、今年4月以来の低水準となった。ただ人民元はSWIFTが現行方法で決済シェア集計を開始した10年10月は35位だった。14年に6位に浮上し、最近は2%を若干下回るシェアでの推移が続いている。


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中国人民銀、社債デフォルト続いても刺激策縮小の方向変わらずか

◎中国で政府とつながりのある企業のデフォルト(債務不履行)が相次いでいるが、中国人民銀行(中央銀行)は引き続き支援策の縮小に向かっている。

◎中国経済の回復ペースが加速していることから、当局は一部の刺激策を引き揚げる可能性に備えるよう投資家に促している。社債デフォルトが続き、市場金利が今週上昇したことがそうした計画の遂行を複雑にしているように見えるが、エコノミストらは人民銀がこうした方向から外れることはないだろうと指摘している。


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トランプ政権、軍事的関係のある中国企業リストの発表に近づく

◎トランプ米政権は、軍事的関係がある中国企業89社のリストの発表に近づいている。ロイター通信は米商務省がまとめたリスト草案を引用して報じた。航空宇宙産業などの企業が含まれ、これら企業は米国の技術輸出にアクセスできないようになる。米国の政権移行を控え、米中両国の緊張がさらに高まる可能性がある。


トランプ政権

◎中国に対する新たな強硬策の導入を推進している。中国が貿易上の力を使って他国を従わせようとする際、共同して報復措置をとる非公式の西側連合の創設に米国は取り組んでいる。

◎オーストラリアが新型ウイルスの起源を調査するよう求めた後に同国に中国が経済的な圧力を掛けたことが引き金となり、今回の計画が浮上したという。

◎この共同報復計画の下では、中国が輸入をボイコットした場合に同盟を組む諸国がその製品を購入したり、補償を提供したりする。または貿易の損失分について中国に共同で関税を課すことなどが考えられるという。


バイデン次期米大統領 WSJ紙

◎イエレン前議長を次期財務長官に指名


バイデン次期米大統領は、長年のアドバイザーであるアントニー・ブリンケン氏を国務長官に指名する意向だ。事情に詳しい関係者3人が明らかにしたもので、トランプ大統領が敗北を認める前に閣僚人事に着手する。


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米食品医薬品局(FDA)は21日、

◎リジェネロン・ファーマシューティカルズの新型コロナウイルス感染症(COVID19)の抗体カクテル療法について、緊急使用許可(EUA)を与えた。初期症状を示す患者が対象となる。

◎この療法は10月にトランプ米大統領が新型コロナに感染して入院した際に受けたもので、2種類のモノクローナル抗体を組み合わせた療法。リジェネロンは同月、FDAにEUAを申請していた。


アストラのワクチン暫定結果に疑問の声、少数データ偏重構成を批判

◎英アストラゼネカとオックスフォード大学が発表した新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチンの暫定分析に、セルサイドのアナリスト少なくとも1人が辛口の評価を下した。

◎ワクチンの有効性は平均70%だったが、アストラは90%の有効性を示した試験結果を中心にデータをまとめていた。これにSVBリーリンクのジェフリー・ポージェス氏は疑いの目を向け、アストラは「比較的小さい」集団の治験結果を強調しているとリポートで指摘した。同社はアストラの投資判断を「アウトパフォーム」で維持し、目標株価を65ドルとしている。


英オックスフォード大学とアストラゼネカが開発した新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチン

◎初回に半分、2回目に全量投与なら有効性は90%に-平均で70%有効

◎有効性でモデルナやファイザー下回るが、保存が容易などの利点も

◎接種を受けた人の大半に対し感染予防の効果があったことが大規模な臨床試験の結果で示された。パンデミック(世界的大流行)の終息に向け、また有望な進展が得られた。来月にも供給が開始される可能性がある。


中国シノバックのワクチン

◎ブラジル当局は1月までに承認の見込み


米感染症学会、新型コロナ入院患者へのレムデシビル使用を支持

◎米国感染症学会(IDSA)は23日、米ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬「レムデシビル」を新型コロナウイルス感染症の入院患者に使用すべきと発表した。


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レーン専務理事兼主任エコノミストは22日、

◎新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が、通常の経済活動を妨げている限り、ECBは緊急債券購入プログラムを継続すると表明した

◎ECBは緊急購入プログラムを少なくとも来年6月30日まで継続するとしているが、12月の理事会でプログラムの見直しを行うことをすでに示唆しており、期間延長や対象債券の拡充が見込まれている。

◎レーン氏は「一定の条件がそろうまで、このプログラムを解除しない。まず、パンデミックが通常の経済活動を妨げることがなくなる必要がある」と語った


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ホールデンBOE理事チーフエコノミスト

◎11月以降のデータは減速している

◎新型コロナウイルス感染拡大による危機で債務と失業が高止まりするほか、低所得層を中心に教育機会の逸失や精神保健面での問題が発生する恐れがあり、影響は長期に及ぶと警告した。

◎「最近のワクチン開発を巡るニュースで希望がもたらされた」と指摘。ただ「ワクチンが実用化されても、低所得層や最も恵まれない人々を中心に長期的な傷跡が残る」

◎コロナ禍で英経済は約25%縮小。ただハルデーン理事は、この約3分の2は回復したとの見方を示し、これまでのリセッション(景気後退)より速いペースの回復を期待していると語った。


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ジョンソン英首相は23日、

◎新型コロナウイルス感染拡大を受けて再導入したロックダウン(都市封鎖)を終了させ、感染率が低い地域で経済を再開させる従来の措置に12月2日から戻る方針を発表した。


英EU通商協議

◎英スカイニュースは「EU当局は貿易協定が95%合意されていると考えている

◎ジョンソン英首相が交渉に参加する準備をしている

→ 最終段階にあるとの期待が膨らんでいる。


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2020/11/23

2020年11月23日(月)21:30時頃の動き

 2020年11月23日(月)21:30時頃の動き


東京市場が休場の週明け月曜日。日本を含めコロナ感染の拡大とコロナワクチンの早期利用開始の期待と材料は強弱混在。バイデン次期米大統領は、ブリンケン氏を国務長官に、サリバン氏を国家安保担当補佐官に指名へ。


上海総合は+1.09%と強く、欧州も株高からスタートし上昇幅を弱める小幅高を維持し、ダウ先物は0.61%の上昇と強い。米債利回りは強く0.85%(+0.021)、原油価格は強く一時43.36ドルまでの上昇から42.83ドル近くで推移。


為替相場は、ドル全目安。GBPUSDの上昇が目立ち、予想外に強い英PMIもあるが。1.3273→1.3381とほぼ100ポイントの上昇。アストラゼネカのワクチン期待と英EU通商協議で何らかの合意期待がGBP買い要因で、合意すればさらに大幅はGBP高に動く期待感も強い。


EURUSDも強く、1.1850→1.1905と、1.1900の大台をクリアし、テクニカル的にも強く、強さを維持し、上値トライの動きは変わらず。


USDJPYは、103.87→103.69まで小幅な円高で、104円台に逆戻りすることもなく、上値の重い流れは変わらず。


2020/11/22

今週の為替相場を考える(11/23~27日)

 今週の為替相場を考える(11/23~27日)


欧米のコロナ感染の再拡大(最近は日本でも!)=行動規制の強化=景気鈍化=金融緩和期待とネガティブ材料が、コロナワクチン期待のポジティブ材料を上回りリスク回避へと動き、次期米財務長官の人選ではブレイナードFRB理事も有力視されており、周囲を見渡すと、今週は円高を予想し期待する発言や動きが目立つ。


直近の相場を見ると、米株と米債利回りとEURUSD、USDJPYを含め主要通貨との連動性が非常に高くなっており、言い換えれば景気期待と金利動向に素直な相場展開で、直近の米株安+米金利の低下にドル安へと動いていることがわかる。一方、NZDUSDは原油価格や金価格などの商品価格との連動性は高いものの、他の通貨や株式・金利との連動性は見られず、ウイルス感染の抑制やさらなる緩和期待の弱まりに、独自の動きが非常に強いことがわかる。


CFTCのIMM通貨先物のデータからは、主要通貨のロングポジションが減少し主要7通貨ペアのネットロングが減少する中で、為替相場は直近ではドル安傾向と相反する動きとなっている。要因としては11月9日にファーザーのコロナワクチンの有効性が示されドルが急騰した流れの影響を受けていると思われる。


今後の動きを見ても、コロナ感染拡大とワクチンの期待、主要国の金融政策の発表、バイデン政権の人事発表、12月14日の選挙人による投票と、12月の前半まで重要なイベントが多数あり、来年1月20日のバイデン次期大統領の就任式まで気を抜けない相場が続きそうである。


USDJPYは、米大統領選の決着期待はあるが、コロナワクチン期待=リスク選好の円売りの動きは予想外に弱く、逆に米株の伸び悩み、米債利回りの軟化に103.80台の動きとなっている。ただ、9日にファーザーのコロナワクチンが有効性を示され急伸した水準の103.10台に届かず、当面はこの水準をボトムに104.50を上限とした動きを考えたい。


EURUSDは、ECBの追加緩和、欧州復興基金の承認問題、英EU通商協議、コロナ感染拡大とワクチン期待と不確定要因が多数。結果として、1.1750~1.1900のレンジを抜け出せず、先週も1.18~1.19の100ポイントレンジに収束しており、今週のこのレンジ内での取引を予想しちるが方向性はEUR高で、9日の高値1.1920これを試す動きを期待しているが。


AUDUSDは、1.7250~1.7350のレンジを抜け出せず、今週もこのレンジ内での取引を予想しており、9日の高値0.7340が大きなポイントに。一方のNZDUSDはコロナ感染抑制と緩和姿勢も弱く、買い選好されている。結果、AUDNZDは11月5日の1.0759→1.0510台まで大幅続落中で、NZDJPYも最近の円高傾向にも関わらず、続伸している唯一の通貨。


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今週の主な材料(11/23~27日)

 今週の主な材料(11/23~27日)


23日(月)は日本が勤労感謝の日で休日、26日(木)は米感謝祭で共に休日となり、翌27日はブラックフライデーで米国市場は短縮取引。4連休を決め込む市場参加者も多く、今週は市場がフルで稼働できる時間も限定的。


注目材料は、①足元のコロナ感染の再拡大とコロナワクチン期待、②ECBの追加緩和期待と復興基金の承認の動き、③BOEの追加緩和期待とブレグジット交渉の動き、④米財務長官を含むバイデン次期側近の人事とFRBの追加緩和期待。この動きが今週を含めて、相場にとって非常に重要な材料となっている。


世界的に新型コロナ感染の再拡大に経済活動が規制され、第3四半期に上向いている景気拡大も、第4四半期に成長が鈍化する恐れが強まっているが、ファイザーなど有望なワクチンの早期提供の可能性に、市場のセンチメントの悪化を何とか防いでいる。


米国は26日に感謝祭で休日となり、27日の金曜日はブラックフライデーの短縮取引で多くの市場は午後1時で取引を終える。というより、感謝祭から4連休を決め込む市場参加者も多く、例年ならこの日から米国はクリスマスムードが一段と強まるが、コロナ禍の今年はどのように変化するのだろうか?


12月前半に集中する主要国の金融政策の行方は非常に重要で、それを前に中銀関係者の発言や、だれが次期米財務長官に指名されるのか? それによる相場変動には十分注意が必要となっている。ちなみに、財務長官の感謝祭後に発表される予定で、ブレイナードFRB理事の指名を望む声も多いが、仮に彼女に決まれば円高リスクが高まることも心配でもある。


25日(水)にはFOMC議事要旨の発表が予定されているが、市場の注目度は今一つ盛り上がらない。12月に予定されている主要国の金融政策発表の日程は、12月1日に豪中銀、12月9日のカナダ中銀、12月10日のECB、12月16日のFOMC、12月17日のBOE、12月18日の日銀と、これだけを考えても、12月の相場変動を期待したくなる。


EU英通商協議は、譲らぬ強硬姿勢のジョンソン英首相の発言は気になるが、双方の担当者が表でも裏でも休日返上で協議を続けているらしく、一部の報道では今週中に合意する可能性を指摘しているが、どうなるのだろうか? 最近のGBP相場を見ても何らかの合意を期待したくなるが? 


さて、今週の経済指標や要人発言の発表予定を見てみよう。

11/23 (月)

ユーロ圏各国、英国、米国の総合・製造業・サービス業PMI速報値

ベーリーBOE総裁発言


11/24 (火)

独IFO業況総合指数

米ケース・シラー米住宅価格指数

米CB消費者信信頼感指数

デベル・豪中銀副総裁発言

ラガルドECB総裁発言

ウイルキンス・カナダ中銀上級副総裁発言

クラリダFRB副議長発言

レーンECB専務理事兼チーフエコノミスト発言発言


11/25 (水)

米耐久財受注

米第3四半期GDP・改定値

米週間新規失業保険申請件数

米個人所得、個人消費

米ミシガン大学消費者信頼感

FOMC議事要旨


11/26 (木)

レーンECB専務理事兼チーフエコノミスト発言


11/27 (金)

ユーロ圏 経済信頼感

シュナーベルECB専務理事発言


詳しくは別表をご覧ください。


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2020/11/21

直近のIMMデータから見えること(11月17日発表分)

 直近のIMMデータから見えること(11月17日発表分)


集計日が11月17日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨を見ると、ネットポジションでは152,998→141,191(-11,807)コントラクトの減少となっている。


これは、9月29日から8週連続の減少となっているが、22日の241,600→141,191と100,000コントラクト近くと大幅な減少で、7月21日の122,225に次ぐ水準に低下している。言い換えれば他通貨の先安=ドル先高を意識したポジションが多いと言える。


一方、為替相場の当日終値を9月22日と11月17日で比較してみると、以下のようにUSDは全面安で、どうも整合性が取れない動きとなっていることが気になって仕方ない、大きな相場変動の前兆ではないことを願っている。


EURUSD 1.1708→1.1862

USDJPY 104.92→104.18

GBPUSD 1.2730→1.3243

USDCAD 1.3302→1.3105

AUDUSD 0.7168→0.7298


前週との変化を個別に見ると、円が41,894→29,667(-12,227)と大幅な減少となっていた。ただ、その前2週間では米大統領選の不透明感を受け+10,205、+13,796と短期間でロングが大きく拡大していた反動が、新型コロナウイルスのワクチン利用期待が強まったことで急変していたと思われる。集計日のUSDJPY相場は11月3日104.425→11月10日105.256→11月17日104.184と円高へと動き、先週末の終値は103.82とさらに円高へと動き、結果として円のロングが積みあがらない状態で円高へと動いていることになる。


ユーロは、135,287→133,960(-1.327)と小幅な減少にとどまっているが、トータルポジションはいつ通りで圧倒的なシェアを占めている。ECBの金融緩和の確実視となかなか合意できない復興基金に減少傾向は止まらず。8月25日の211,752から、直近でポジション額が似通っている7月21日とEURUSD相場を比較してみると、1.1527→1.1862と300ポイント超のユーロ高で、ポジションと為替水準の整合性が見られない代表各となっている。


ポンドは-17,695→-19,746(-2,051)とマイナス幅が小幅ながら拡大、スイスは+15,864→+14,924(-940)、カナダドルは-21,349→-20,359(+990)、豪ドルは-8.720→-6,123(+2,597)と増加、NZドルは+7,717→+8,868(+1,151)と増加している。


詳しくは別表をご覧ください


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2020年11月21日(土)昨日20日、海外市場の動き

 2020年11月21日(土)昨日20日、海外市場の動き


出てくる記事は、コロナ感染拡大とワクチン利用期待、トランプ氏逆転勝利の可能性低下と、バイデン次期米大統領の人事の話題。欧州では、いつものEU英離脱協議と、EU予算と復興基金の合意遅れ。それと、予想外に強いカナダと英国の小売売上高、弱いユーロ圏消費者信頼感。


また、米財務長官はバイデン氏の足を引っ張ろうとしているとの批判や、FRBの反対にも関わらず、FRBのコロナ向け緊急支援プログラムの一部の打ち切りを示唆。


米株は軟化しダウは-0.75%の下落で、健闘していたNasdaqも終盤にかけ値を上げ-0.42%の下落。米債利回りも終盤にかけ軟化し10年債利回りは0.831%(-0.004)と前日とほぼ変わらず。原油価格は終盤にかけ強含み42.17(+0.43ドル)と上昇。


米国市場の為替相場は、週末の金曜日、日本が3連休前、ちょっとはやいが26日の米感謝祭の休暇を前して、重要な経済指標や発言も見られず動きは緩慢。


その中で、GBPUSDはコロナ感染拡大のリスクとBOEの追加緩和を織り込み、いつもながら英EU通商協議のネガティブ・ポジティブ発言に上限変動し、大枠1.3250~00のレンジを抜け出せず、ただし何らかの合意期待感だけは変わらず。 


EURUSDも、コロナ感染拡大のリスクとECBの追加緩和を織り込み、EU予算と復興基金の採決では、法的支配の規定を望むハンガリーなどの合意を得られず、1.1850~80のレンジで動けず。今週に入っての動きも1.18~1.19のレンジに収まる。


USDCADは、米国市場の序盤では、カナダ小売売上高が1.1%(予想0.2 前回0.5%)と強く出たことで、一時1.3040近くまで下落。ただし、18日の1.3030台の安値を割り込めず、これをボトムに週末のショートカバーなのか米国市場の終盤にかけて1.3090台まで値を戻している。


USDJPYは、大枠103.70~85の15ポイントレンジでいうことなし。引き続き11月9日にコロナワクチンの利用期待に盛り上がりリスク回避の巻き戻しに急伸した流れの調整局面中。「連休時=円高」の思惑は残るも過去3日間は円高圧力も弱まっている。




2020/11/20

2020年11月20日(金)17:15時頃の動き

 2020年11月20日(金)17:15時頃の動き


国内のコロナ感染拡大と予想通りながら弱さが目立つ日本CPI。それに、米財務長官によるFRBの金融融資プログラムの一部打ち切り報道もネガティブ材料に。


日経平均株価は軟調推移するも、上海総合は0.44%上昇するも、ダウ先物は-0.64%と軟調に推移。米10年債利回りは0.832%と軟調に推移し。


為替相場は、全体的にドル売りの流れを維持し、前日NY市場の高値を試しながらも加速できず逆戻り。基本は大きな変化は見られず。


USDJPYは、103.70~90の20ポイントレンジで動けず。水準としては104円以下にとどまり、円高方向の期待感は続いている。特に、日本が月曜日休日で3連休となることもあり、【休み中の円高】のイメージが強いこともあり、下値を試すことを期待する投機筋も多いことだろう。


EURUSDは、1.1865~90のレンジと1.1900の壁を試す位置にとどまっている。市場では米国の投資リスクを考えてEURに向かっているとの観測もあるが、どうだろう。過去の水準を見て1.1810~1.1900のレンジにとどまっており、そろそろ動きだすことを期待したくなるが。


2020年11月20日(金)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月20日(金)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


IMF&G20は世界的なコロナ感染拡大に景気を心配、カプラン氏はリセッションへの逆戻りを危惧。


「共和党のマコネル氏が追加経済対策の協議に戻ることで合意」との報道もあり、ダウは終盤にかけプラス圏を回復、Nasdaqの強さが目立っている。米債利回りは軟化し10年債は0.852%(-0.02)で動きは緩慢、原油価格は終盤にかけプラス圏を回復し41.92ドル近くで推移。


為替相場は、欧米でのコロナ感染再拡大+景気回復へのリスクを危惧した流れとなり、米国市場に入ってから米債利回りが軟化し、米株がマイナスでスタートし、回復する中でEUR+JPYが主導したドル売り傾向が続き、米追加経済対策の協議再開との報道も値動きからはドル売りへ作用。


USDJPYは、欧州市場に入り一時104.22までショートカバーが強まるも、90時間MA=104.20台を超えられず再び円高へ。しばらく、104円を中心とした狭いレンジの動きとなっていたが、米国市場に入りコロナ感染拡大による景気へのリスクが強く意識され、米債利回りの軟化に103.70台で推移。米追加経済対策の協議再開との報道にも動かず。


GBPUSDは、1.3200~70のレンジから、20日のEUのバルニエ主席交渉官のEU加盟国に対する最新の動向説明の発表予定を気にしながらも、フィンランドのトゥプライネン欧州担当相の交渉は「重要な段階にあり、妥結は可能」との発言もある一方、オランダ、フランス、ベルギー、スペインなどは、英国と交渉している欧州委員会に対し「合意に達しなかった場合に備えた新たな緊急対策を策定」するよう要請している。終盤にかけて米追加経済対策の協議再開の期待もあるのか1.3280近くまで上昇している。


トルコ中銀は政策金利を予想通り10.25→15.0%に引き上げを決定。南ア中銀は3.5%に据え置くも、次回は利上げするぞと示唆。


米週間新規失業保険申請件数は74.2万件と予想外に増加。フィラデルフィア連銀製造業景気指数は26.3、米中古住宅販売は前月比4.3%と前月あらの伸びは低下するも予想を上回り強く出ている。CB景気先行指数は0.7%と変わらずとなっているが、最近のコロナ感染の再拡大に景気の腰折れを危惧する声も多い。



2020/11/19

2020年11月19日(木)22:15時頃の動き

 2020年11月19日(木)22:15時頃の動き


欧州株はボトムからやや値を戻すも前日比では下落基調は変わらず。米債利回りは軟調で10年債は0.855%(-0.017)と弱い。原油価格は41.57ドルと若干値を下げている。


肝心の為替相場だが、主要通貨に対して前日のNY市場から続くドル高の流れを継続中で、前日からの下げ率だけを見るとAUD+NZDが目立ち、AUDUSDはアジア市場で発表された豪雇統計が強くでるも、0.7300近辺を高値に欧州市場では0.7255まで値を下げている。


GBPUSDは、バルニエEU主席交渉官が来週火曜日のEU向けのブリーフィングを取りやめ、ややGBP買いへと動くも積極的な動きは見られず、前日終値からは値を下げている。ただし、何らかの合意案を期待したくなる。


USDJPYは、103.70台をボトムに、欧州市場に入ると104円の大台を上回り104.20台と、1時間MA=108.23を抜けきれず104.00近辺で推移。特に下値トライの達成感も感じられず。


EURUSDは、ラガルドECB総裁は超緩和的な政策の維持を改めて表明。7500億ユーロの復興基金設立は半バリーとポーランドの反対で実行が遅くなりリスクがあるも、1.1816をボトムに何とか下げ止まっている。


結局は、米国市場の株式と債券相場の動きと、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、中古住宅販売件数、景気先行指数の発表待ち。


2020年11月19日(木)昨日18日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月19日(木)昨日18日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


国内を含め世界的に新型コロナ感染拡大は止まらず。感染阻止にむけた経済活動の停滞が危惧される中、ファイザーの新型コロナワクチンによる緊急使用の期待感が強まるも、市場への反応は限定的。為替相場はリスク回避にJPY買いの流れは変わらず、英EU通商協議の妥協期待にGBP買いも強く、予想外に強いカナダCPIにCADも堅調。


米株は軟調で、米債利回りはコロナワクチン使用期待もあり0.877%(+0.017)と小幅上昇。原油価格は41.89ドル(+0.46)と小幅上昇。


ファイザーとビオンテックは、新型コロナウイルス感染症ワクチンの臨床試験(治験)で95%の予防効果が確認され、重篤な副作用も見られなかったとする最終結果を発表し、明日19日にワクチン候補として緊急使用許可(EUA)をFDAに申請する。


米債利回りは上昇しこの報道を受けた反応は意外にも限定的で米株は上昇から下落へと変化し、米10年債利回りが上昇するも0.9%台に届かず。USDJPYは104.10まで戻すのがやっとで、米国市場に入り103.65まで下落とJPY買いの流れは変わらず。市場のリスク回避の動きは変わらず。


GBPUSDは、ドムブロフスキス欧州委員会副委員長が

「我々は、英国との通商合意の最終段階に差し掛かっている」との発言もあり、19日のEU首脳会談でなんらかの期待感は残る。米国市場に入り一時1.3312まで上昇し1.3270台まで上昇幅を縮めるも、上昇傾向を確りと維持。


EURUSDは、何といったらいいのだろうか? 一日を通じて大枠1.1850~90のレンジで動けず、クロスではやや軟調地合いとなっている。周知のとおり2021~27年のEU予算と復興基金の採択はハンガリーとポーランド反対しまとまらなかったが、EUR売りは見られず一安心するもやや尾を引いているようにも思える。一方、トランプ氏のスタッフの突然の解任と議会承認が不要な代行人事、表面化しなかったがイラクへの強硬姿勢など外交戦略の混乱を危惧したヘッジのEUR買いも強いようで、EURの先高期待も消えず。


2020/11/18

2020年11月18日(水)17:15時頃の動き

 2020年11月18日(水)17:15時頃の動き


世界的な新型コロナ感染の再拡大は日本でも波及。東京都は一日の感染者が過去最多となり日経平均株価は-1.1%下落し、上海総合はかろうじてプラスを維持しているが、ダウ先物も値を下げている。


為替相場は、バイデン次期米大統領の政権運営での不安材料は残るがとりあえず権力移譲の動きを見守る動きで、直近の変動は新型コロナ感染急拡大による経済的な影響と、ワクチンの期待と混在する中、米金利の低下と株安にドルは全面安。


特にどの通貨がドル売りをリードしているとの区別はなく、全体的にドル売りの流れとなっている。


USDJPYは104.00の壁を割り込み103.80台へ続落。とにかく動きはスローで熱狂間は見られず。EURUSDは前日の高値の1.1894に並ぶ1.1890近くまで再上昇。AUDUSDも0.7310台へ上昇し、GBPUSDもタイムリミットまで残り少ないEU英通商協議の行方は混とんとしているが、強いCPIやPPIが若干ながら影響し1.3280台と高値を更新し強い。


2020年11月18日(水)昨日17日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月18日(水)昨日17日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


為替相場は盛り上がるGBP取引で底堅く、円高傾向も続く。ダウは一時400ドル超の下落から-160ドル台まで下げ幅を縮める。S&Pも小幅安にとどまり、Nasdaqはプラス圏へ上昇するも終盤にかけ再びマイナス圏へ。米債利回りは軟調で、10年債は0.876%(-0.029)まで下落。原油価格は41.37ドルと終盤にかけプラス圏へと上昇するも強さは見られず。


英EU通商協議は合意できるのか? 来週に合意を期待するも、ジョンソン首相は「合意には程遠い」と発言。ラムスデンBOE副総裁から合意できない可能性20%の確率で金融市場ではすでに織り込みと発言。


GBPUSDは一時1.3270台まで上昇し1.32台での取引と強さを維持し、取引量ではGBPJPY、EURGBP、EURAUDとボリュームが膨らむ。ラムスデン氏の言葉を借りれば合意できる可能性は80%と高いのでは?


USDJPYは、日本株高+米金利低下に円高傾向が強まり、104.07をボトムに下げ止まるも、戻りは104.20台と限定的。USDCHFもドル売りで、AUDUSDやNZDUSD、USDCADではドル買いへと動き、リスク回避の動きにも見えるが?


EURUSDは、一時1.1894と1.1900の大台を狙うも失敗するも、ECBが表明している緩和を織り込みながら、コロナ感染拡大=経済活動の規制にも1.1860台と引き続き上昇トレンドを維持。


米小売売上高は前月比0.3%と予想0.5%を下回り前回1.9%から大幅低下し、短期的リスクを危惧。米鉱工業生産前月比1.1%と予想1.0% 前回-0.4%から拡大し、企業財も前月比0.7%と強かった。


今日は、パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、ベイリーBOE総裁、マックレムBOC中銀総裁を含め多数から発言が見られたが、特にサプライズは見られず。



2020/11/17

2020年11月17日(火)22:50時頃の動き

 2020年11月17日(火)22:50時頃の動き


米次期大統領にバイデン氏を織り込み、欧州、米国、アジアと、コロナ感染再が拡大しているがコロナワクチン接種の期待と混在状況。主要国中銀の緩和期待や米追加経済対策期待も今後のワクチンの期待で変化することは避けられず。


これらを織り込み、欧州株は軟調でダウ先物も弱い。米債利回りは低下し10年債は0.871%と下げている。


為替相場はドルが全面安で、特にGBPUSDはフロスト英主席交渉官が首相に「来週火曜日にEUとの貿易協定がまとまる見込み」との報道があり、1.3270台まで上昇しドル売りをリードし、EURUSDも1.1900の大台直前まで上昇し、売りを飲み込み高値圏で推移。


USDJPYは、米金利の軟化+株安=円高へと動き、104.00まで下落し、続落傾向が続いている。AUDUSDも欧州序盤では一時0.7340まで上昇するも、続かず。前日NY終値とほぼ同水準で推移。


ベイリーBOE総裁は「トンネルを抜ける明かりが見えてきた」とワクチン報道に期待をにじませる。


これからも、ラガルドECB総裁、ラムスデンBOE副総裁、マックレムカナダ中銀総裁の発言が控えており注視している。


2020年11月17日(火)14:30時頃の動き

 2020年11月17日(火)14:30時頃の動き


日経平均株価は一時の下げから回復し小幅高で推移、1991年6月3日以来で29年ぶりに2万6000円を一時回復。上海総合は小幅安で推移。米債利回りは0.912%へ上昇、原油価格は41.60台へ上昇。


ここにきて、米系証券からドル売り、株高予想が増えているのが気になるが、どうなることだろう。


ゴールドマン・サックスは、ドルが過大評価されているとしてドル下落を予想。特にCADとAUDに対してドル安を見ている。


為替相場は、GBPUSDはフロスト英主席交渉官の協定がまとまる見込みとの報道に早朝に1.3234まで急伸し高値圏で推移。仮に本決まりとなれば大幅に上昇することだろう。


AUDUSDは、豪中銀議事要旨を受け(先の声明やロウ総裁発言の繰り返しなのですが!)やや軟化。ただし、0.7310~30のレンジで基本は動かず。


USDJPYは104.50台とほぼフラット状態だが、水準を考えるとJPY高期待が多いことだろう。EURUSDは前日の高値水準と並ぶ1.1867まで上昇し底堅く推移。


2020年11月17日(火)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月17日(火)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


モデルナのワクチン報道に急騰した円売り(ドル買い)も続かず、米債利回りの上昇も限定的で、原油価格は上昇し、株高は止まらず。


シティ、モルスタ、JPモルガン、ゴールドマンのエコノミスト・ストラテジストの予想では米株がさらに上昇と強気で(証券会社ですからね!)、シティ、モルスタはドル売りを推奨(ドル売りですよ!)。


ダウは+1.27%、Nasdaq+0.54%、S&P+0.88%と強く、米10年債利回りは一時0.928%まで上昇し0.9%台で推移。原油価格は一時42.09ドルまで上昇し41.35ドル近くで推移。


為替相場は、総じて動きは鈍いがドル売り傾向が続き、ロウ豪中銀総裁のマイナス金利はありそうにないとの発言もあり、特にAUDUSDの上昇が目立っており、アジア早朝の0.7263をボトムに米国市場では一時0.7327まで上昇するなど強い。


USDJPYは、モデルナの報道を受けた円売りに一時105.13まで急伸するも、米債の上昇も限定的で上げ幅を縮め、前回と異なり極短期間で104.50の下の水準まで下落。株高+債券利回りそこそこ、円売りも続かず、ちょっと今までの流れとは違う感じもするが、104.50台の水準をどう判断したらいいのだろうか?(自問自答)


EURUSDはアジア・欧州市場の序盤につけた1.1869をトップに売りへと変化。欧州のコロナ感染と経済活動の停滞+ECBの追加緩和期待も変わらず。モデルナ報道に一時ドル買いが強まるも結局は元の水準に逆戻りし米国市場は1.1814~50のレンジで推移と、1.1800の大台を維持。


GBPUSDはアジア市場の1.3243を高値に弱く、英国のコロナ感染拡大+ジョンソン英首相は「英国の独立した国家としての主権を傷つけるいかなる提案も受け入れない」、「通商合意がなくても、我々はうまくやっていくことに自信」とあり、英EU通商協議の不透明感強く、米国市場では1.3160~00のレンジで動けず。ただし、材料の割には底堅い。


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ロウ豪中銀総裁

◎フォワードガイダンスに経済予測を盛り込まなかった理由について、新型コロナウイルス流行に起因する不透明感があったため

◎中銀が2週間前に発表した声明にこの方針転換が反映されていると指摘。中銀は政策金利を過去最低の0.1%に引き下げ、インフレ率が持続的に目標の2〜3%の範囲にとどまるようになるまで利上げを見送るとした。これには賃金の大幅な上昇が必要になる。

◎今回のフォワードガイダンスは、将来のインフレ期待に重きが置かれていた以前のアプローチとは対照的だ

◎マイナス金利について、豪州では依然として「並外れてありそうにない」

◎全ての主要中銀がマイナス金利を導入するという「信じられないほどありそうにない」シナリオの場合にのみ、豪中銀としてマイナス金利を検討するだろ。


ジョンソン英首相

◎EUとの交渉で、英国の独立した国家としての主権を傷つけるいかなる提案も受け入れない、

◎EUとの交渉の再開で、通商合意がなくても、我々はうまくやっていくことに自信。


米シティグループストラテジスト

◎新型コロナウイルスのワクチンが広く配布され、世界的な貿易や経済成長の回復を助ける場合、ドルは来年に最大20%下落する可能性がある。

◎「ワクチン配布はわれわれが設けた弱気相場のチェックポイント全てに該当し、ドルは2000-10年の前半と似たような道筋をたどるとみている」と分析した。この時期にドルは複数年にわたる下降局面に突入した。

◎ブルームバーグ・ドル指数は3月に達したピークから約11%下落し、16日の外国為替相場で一段の下押し圧力を受けている。バイオテクノロジー企業の米モデルナがワクチン候補の臨床試験の良好な結果を発表したことが、ドルや円、米国債といった逃避先資産の需要に重しとなった。

◎ワクチン開発の進展だけでなく、世界経済が正常化しても米金融当局がハト派の姿勢を維持することでドル相場は苦しい展開になると、シティはみている。さらに世界各国で成長ペースが加速する可能性は高く、投資家が米国資産を離れ、国外資産へ乗り換えるとも予想する


モルガン・スタンレーのエコノミスト

◎アーヤ氏らは「V字回復の次段階」と題したリポートで、財政および金融政策の強力な支援に後押しされて先進国と新興国の両方が、世界的なリフレの次段階をけん引すると予想。世界の経済成長率は2021年に6.4%に達するとの見通しを示した。

◎リポートは「当社の成長予測は依然、特に米国と新興市場についてコンセンサスよりも相当高い」とした上で、「当社とコンセンサスとの違いは、新型コロナウイルスショックが民間部門のリスク意欲に与える影響と大規模な景気刺激政策の効果に関する評価にある」と説明した

◎より広範な国・地域での経済再開と現在実施されている異例の金融・財政支援が同時回復を主導

◎米国の経常赤字拡大と低い実質金利、ドル安、中国のリフレ政策、新興国自身の緩和的な国内マクロ政策で、新興国は急回復

◎特に米国でインフレ動向が変化する。失業率を速やかに新型コロナ危機前の水準に戻そうとする政策取り組みによって、賃金上昇圧力とインフレが21年後半に高まる見込み。個人消費支出(PCE)のコア価格指数上昇率は21年後半に2%に達し、22年前半またはそれ以前にこれを突破する公算

◎強気の経済見通しに対するリスクは、ウイルスとワクチン開発の展開だとエコノミストらは指摘。

◎「もう少し先を見ると、21年後半からインフレが上振れするリスクがあり、連邦準備制度の政策期待に破壊的な変化を生む可能性がある」との見解も示した。


モルガン・スタンレーのエコノミスト→ 2021年はリスクオンの年、「回復を信じよ」

◎アンドルー・シーツ氏らストラテジストは2021年の見通しで、株式と社債を現金と国債に対してオーバーウエートとし、ドルを売ることを勧めた。ボラティリティーは低下する見込みだとし、商品市場については「忍耐」を促した。

◎ストラテジストはリポートで「世界的な回復は、大半のリセッション(景気後退)後『ノーマル』に沿い、持続可能で同時的に進行し政策に支えられるだろう」として「信頼を失うな、回復を信じよ」と呼び掛けた

→ JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックス・グループはモルガン・スタンレーと同様に、株式に強気だ。JPモルガンのストラテジスト、マルコ・コラノビッチ氏は米大統領選挙の結果が米国株の強気要因だとし、ゴールドマンのデービッド・コスティン氏は社会が来年徐々に正常化するとみている。


米シティグループストラテジスト

◎新型コロナウイルスのワクチンが広く配布され、世界的な貿易や経済成長の回復を助ける場合、ドルは来年に最大20%下落する可能性がある。

◎「ワクチン配布はわれわれが設けた弱気相場のチェックポイント全てに該当し、ドルは2000-10年の前半と似たような道筋をたどるとみている」と分析した。この時期にドルは複数年にわたる下降局面に突入した。

◎ブルームバーグ・ドル指数は3月に達したピークから約11%下落し、16日の外国為替相場で一段の下押し圧力を受けている。バイオテクノロジー企業の米モデルナがワクチン候補の臨床試験の良好な結果を発表したことが、ドルや円、米国債といった逃避先資産の需要に重しとなった。

◎ワクチン開発の進展だけでなく、世界経済が正常化しても米金融当局がハト派の姿勢を維持することでドル相場は苦しい展開になると、シティはみている。さらに世界各国で成長ペースが加速する可能性は高く、投資家が米国資産を離れ、国外資産へ乗り換えるとも予想する


モルガン・スタンレーのエコノミスト

◎アーヤ氏らは「V字回復の次段階」と題したリポートで、財政および金融政策の強力な支援に後押しされて先進国と新興国の両方が、世界的なリフレの次段階をけん引すると予想。世界の経済成長率は2021年に6.4%に達するとの見通しを示した。

◎リポートは「当社の成長予測は依然、特に米国と新興市場についてコンセンサスよりも相当高い」とした上で、「当社とコンセンサスとの違いは、新型コロナウイルスショックが民間部門のリスク意欲に与える影響と大規模な景気刺激政策の効果に関する評価にある」と説明した

◎より広範な国・地域での経済再開と現在実施されている異例の金融・財政支援が同時回復を主導

◎米国の経常赤字拡大と低い実質金利、ドル安、中国のリフレ政策、新興国自身の緩和的な国内マクロ政策で、新興国は急回復

◎特に米国でインフレ動向が変化する。失業率を速やかに新型コロナ危機前の水準に戻そうとする政策取り組みによって、賃金上昇圧力とインフレが21年後半に高まる見込み。個人消費支出(PCE)のコア価格指数上昇率は21年後半に2%に達し、22年前半またはそれ以前にこれを突破する公算

◎強気の経済見通しに対するリスクは、ウイルスとワクチン開発の展開だとエコノミストらは指摘。

◎「もう少し先を見ると、21年後半からインフレが上振れするリスクがあり、連邦準備制度の政策期待に破壊的な変化を生む可能性がある」との見解も示した。


モルガン・スタンレーのエコノミスト→ 2021年はリスクオンの年、「回復を信じよ」

◎アンドルー・シーツ氏らストラテジストは2021年の見通しで、株式と社債を現金と国債に対してオーバーウエートとし、ドルを売ることを勧めた。ボラティリティーは低下する見込みだとし、商品市場については「忍耐」を促した。

◎ストラテジストはリポートで「世界的な回復は、大半のリセッション(景気後退)後『ノーマル』に沿い、持続可能で同時的に進行し政策に支えられるだろう」として「信頼を失うな、回復を信じよ」と呼び掛けた

→ JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックス・グループはモルガン・スタンレーと同様に、株式に強気だ。JPモルガンのストラテジスト、マルコ・コラノビッチ氏は米大統領選挙の結果が米国株の強気要因だとし、ゴールドマンのデービッド・コスティン氏は社会が来年徐々に正常化するとみている。


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2020/11/16

2020年11月16日(月)21:10時頃の動き

 2020年11月16日(月)21:10時頃の動き


週明け月曜日、アジア株・欧州株・米株先物も株高。為替相場は欧州市場でドル売りへと動くも、欧州市場に入るとドル買いの動きも弱まるも、モデルナのワクチンが感染予防に高い効果との報道で円売り圧力が強まり、欧州株は急伸し、米株先物も上昇し、米債利回りも急伸。


週末にはトランプ氏から強気なのか弱気なのかよくわからない発言や、トランプ氏の弁護人から不正選挙との訴訟取り下げが相次ぎ、否が応でも次期米大統領にバイデン氏との認識が強まっている。


また、国内でも新型コロナ感染再拡大に、政府は新たな対策を検討、札幌では外出自粛要請が出されている。


日経平均株価は2.05%の上昇、上海総合も0.7%台の上昇。欧州市場ではモデルナのコロナワクチン94.5%で効果とのブルームバーグ報道にEUROSTOXX50は1.86%、ダウ先物は1.8%近くの急上昇。米10年債利回りは0.92%へ急伸。原油価格は40.72ドル(+0.59)の上昇。


USDJPYは、アジア市場で104.49~72のレンジで引き続き104.50以下の買いは強いが戻りも限定的。主要通貨でドルが全面安の動きとなっていることで、JPYクロスでは円安傾向へと動いている。欧州市場に入り一時104.36まで値を下げるも、これをボトムにモデルナのワクチンが感染予防に高い効果の報道で105.10台まで上昇中。積極的な円高方向を狙うより、米大統領選、コロナワクチン実用化期待が選好し続けており、円安方向への圧力も消えず。


EURUSDは、アジア市場は続伸し一時1.18687まで上昇し、1.1820台でまで値を下げ前日終値近辺へ逆戻り。短期の流れは上昇トレンドなのだが、大きな流れはレンジ取引で変わらず。


AUDUSDは、アジア市場で0.7260~00、欧州市場に入っても緩やかな上昇圧力は止まらず0.7310まで一時上昇。ロウ豪中銀総裁からマイナス金利はありそうにないとの発言もあり、底堅く推移。


GBPUSDも、アジア市場で1.3243まで上昇し、欧州市場に入り1.3166まで下落し1.3210台で推移と、といつもながら変動幅が大きい流れは変わらず。相変わらず英EU通商協議の動きを気にしながらも、合意と決裂との思惑が入り乱れている。個人的には何らかの合意を期待しているが。


2020/11/15

今週の為替相場を考える(11/16~20日)

 今週の為替相場を考える(11/16~20日)


為替相場は、バイデン次期米大統領の政策と新型コロナワクチンの実用化に向けた動きでいつでも急変するリスクを秘めている。ただ、この2大不透明要因がやや弱まっていることも確かで、とりあえずは対ドルの信認度合いを確かめる相場になりやすいのでは?


今週は各国中銀総裁による発言が多数予定されている、また、19日のEU首脳会議(英EU離脱協議)を除き、最重要となるイベントは少ない週となっている。


EURUSDは、10月下旬以降にボリュームが膨らんだ水準とほぼ変わらず、大きなポジションの偏りは感じられない。新型コロナ感染再拡大による経済活動の規制の強化や、ECBの追加緩和がささやかれる中で予想外に底堅く推移。大枠で1.1750~1.1900のレンジで推移する可能性が高く、9日の高値1.1920を超えてくれば1.2000の大台が見えてくる。ただ、1.200はサイコロジカルにも重要なポイントで、9月1日に1.2011の高値から1.1600まで続落した流れを見ても、簡単にブレークできるポイントではない。


USDCADも、10月下旬以降にボリュームが膨らんだ水準とほぼ変わらず、大きなポジションの偏りは感じられない。1.3000以下はフェークでもあったかのように9日のボトム1.2928から急伸し先週は1.3170台まで一時値を戻しているが上昇力は意外に鈍い。90日MA1.3246近辺を高値に売り圧力は変わらず。


USDJPYは、10月下旬以降は104.50~105.00でボリュームが膨らんでおり、過去も90日MA=105.60台を上限にして上値が抑えられていることもありこの点がポイントとなる。仮に円高方向へと動いてもコロナワクチンが失敗でもしない限り、投機筋の円ロングだけが積みあがることになり元の水準に逆戻りする可能性が高いのでは。コロナワクチンを材料とし103円台から105円台まで2円近く急騰した動きや、バイデン次期米大統領への期待感は円安材料に使われやすい。


GBPUSDは、1.2900~1.3050でのボリュームの増加を強めながらも、1.3300台まで上昇している。英EU通商協議が大詰めを迎え、どちらに転ぶかを決め打ちできない状況となっているが、19日のEU首脳会議を控えジョンソン英首相の側近で上級顧問のカミング氏が政権内の内紛で辞任したと報道があり、交渉姿勢を軟化させるとの憶測も流れており、押し目では買い選好の流れになりやすい。


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中銀は金利ほぼゼロかマイナスで膨大な資産買い入れ実施し、さらに追加購入の可能性も。各国政府は赤字にも関わらず膨大な財政支援を続けさらに拡大するという。バイデン次期米大統領は1.3兆ドルのインフレ投資、最低賃金15ドル(約1600円)へ引き上げ、2兆ドルの気候変動対策と再生エネルギー投資を考えている。


その中で、世界的な株高は止まらず。日経平均株価はバブル崩壊後の1991年の水準へと上昇、ダウは高値を更新中で3万ドルが目の前。英FTSEはさすがに12月の英国のEU離脱期限を直前にして通商合意もできず6400を高値に伸び悩んでいるが、独DAXは高値更新とまではいかないが13000台を確り維持。上海総合は米国の対中制裁が続く中で当局のご意向なのか3400を高値に安定している。


米10年債利回りは今年6月の高値0.954%を一時上回り0.979%まで上昇し、週末終値では0.9%を若干割り込む水準となっている。1.0%の壁が天井なのであろうか? 専門外であり不明ながら誰かが金利上昇押さえているようにも見えるがチャートを見ていると上昇トレンドにあり今後の動きが気になっている。


コロナで機能マヒの経済立て直しのために実施している、政府・中銀の政策が、セクターによっては言い切れないが結果として実体経済より上乗せした株価を形成させてしまってていることは、多くの市場関係者にとって周知の事実ではないだろうか?ただし、相場には絶対や永遠はなく、いずれへ反転することも間違いないがどのような材料で市場の動きが変わりセンチメントが急変するのだろうか? 


可能性を考えれば、12月年末の資本筋や実需筋の動き、12月の各国中銀の金融政策の動き、新型コロナワクチンの進捗状況、バイデン次期米大統領の側近人事と政策の動きなど、12月が一つの大きな転換点になりそうな気配がしてならない。


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今週の主な材料(11/16~20日)

 今週の主な材料(11/16~20日)


2大テーマは「米大統領選・議会選」と「新型コロナワクチンの実用化のめど」で変わらず。


大統領選ではバイデン氏の勝利はほぼ確実で、上院は共和党、下院は民主党(ただし、議席を減らす)で間違いないだろう。上院は共和党が支配することでやや問題は残るもとりあえず事態は決着方向へ。


一方の新型コロナワクチンの実用化期待は、 11月9日に米ファイザーと独ビオンテックの試験で90%超の有効性との報道から始まったが、複数の製薬会社でも早ければ11月、12月にでも緊急使用が可能ではとの思惑が強まっている。実用化はまだ確定できないがとりあえず、先行き真っ暗闇の状態からやや薄日が差してきたことで、リスク回避の巻き戻しを期待する動きも間違いないないだろう。欧米を含めコロナ感染再拡大による活動規制再開や強化に伴う景気の落ち込みも緩和が期待できる(失敗した場合の反動も怖いのですが)。


新型コロナワクチンが仮に実用化へ動けば、世界経済がコロナの呪縛から解き放されるカギで金融市場のさらなる大転換の材料となり、当然ながら為替相場では特に円相場に与える影響は大きい。12月1日のRBA理事会、12月9日のBOC理事会、12月10日のECB理事会、12月16日のFOMC、12月17日のBOEの金融政策委員会、12月18日の日銀金融政策決定会合が控えており、バイデン次期米大統領の閣僚人選など周辺の動きと合わせ事の成り行きを注視する必要がある。


今週のイベントを見ると、ラガルドECB総裁(16日、17日、19日)、ロウ豪中銀総裁(16日、18日)、ベイリーBOE総裁(17日)、マックレムカナダ中銀総裁(17日)、それ以外での副総裁・チーフエコノミスト・理事・連銀総裁など要人発言が多く予定されており注目したい。


19日にはトルコ中銀が金融政策を発表し、政策金利10.25→15.0%に引き上げることが予想されている。11月6日にTRYが歴史的安値を更新し、更迭されたウイサル・トルコ前中銀総裁に代わり、アーバル新総裁が就任後の初の金融政策の発表となる。


EU首脳会議(19日)では英EU通商協議の動きが重要なテーマの一つであることは間違いなく、EURとGBP相場に与える影響が大きく注目したい。特にジョンソン英首相の側近で上級顧問のカミング氏が政権内の内紛で辞任したと報道があり、交渉姿勢を軟化させるとの憶測も流れている。


経済指標では、最重要な発表はないが以下を注目したい。

16日(日本GDP、中国鉱工業生産・小売売上高、米NY連銀製造業景気指数)

17日(米小売売上高、米鉱工業生産、米企業在庫)

18日(英国、ユーロ圏、カナダのCPI、米建設許可・住宅着工件数)

19日(豪雇用統計、米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米中古住宅販売件数、米景気総合指数)

20日(日本CPI、ユーロ圏消費者信頼感)


詳しくは別表をご覧ください。


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2020/11/14

今週のCFTCのIMMデータについて

 今週のCFTCのIMMデータについて

先週11日が米国市場はベテランズデータで休場のため公表が遅くなり、データの発表は11月17日とまります。


2020年11月14日(土)昨日13日、海外市場の動き

 2020年11月14日(土)昨日13日、海外市場の動き


米大統領選はバイデン氏勝利を前提とした動きとなり、新型コロナウイルスワクチンは近く接種可能との前提ながら安全性や流通にやや疑問が残り、EU英通商協議は公平条件と漁業権で溝は埋まらず、16日の再開待ち。


昨日の、パウエル、ラガルド、ベイリー各氏の話や今日の中銀関係者の話も同じで、新型コロナワクチンの期待感を示しながらも、警戒感を継続と変わらず。


ユーロ圏第3四半期GDPの改定値は速報値から若干下方修正され(前年比-4.3→4.4%)。独経済相から11月はロックダウンの経済への打撃を心配、16日からメルケル首相と各州首相は現行措置を再検討へ。


米国では、11月ミシガン消費者マインド指数の速報値は81.8→77.0へ予想外の減速で、新型コロナと米大統領・議会選の不透明感が影響しており、今後は改善する可能性も。


日没近いトランプ政権では中国に対する風当たりを強めているのか、ポンペオ国務長官は「台湾は中国の一部でない」と発言し、中国外務省は反撃するも具体的な内容には触れず。


米国市場では、ダウが+1.37%、S&P500+1.36%、Nasdaq+1.02%と強さを維持。米10年債利回りは0.891%と0.007と小幅上昇となった。原油価格は40.18ドルと-0.94ドル低下するも40ドルの大台を現時点では維持。


肝心の為替相場はドルが全面安で、特にGBPとAUDの上昇が目立っており、CADが例外的に弱い。


USDJPYは9日のコロナワクチン期待に急変した相場の反動が続き104.56まで一時値を下げているが、半値戻し(104.43)まで届かず。取引量が膨らんだ105.50台からの円高へと動きの乖離は大きく、大口の買いが入らない限り105.50円の上値は重くなっているように思えるが、反面、円高期待にロングで損失を被った市場参加者は安値圏では積極的に動けず。


GBPUSDは、目の前に迫ったブレグジット! 難航する通商交渉にも関わらず、1.3100をボトムに1.3200直前まで続伸。BOEの追加緩和の期待は何のその、いつもながら何らかの合意を期待したくなる。


EURUSDは、1.1800のボトム→1.1837まで底値を切り上げ続伸となったが予想外に小幅な動き。過去に取引が拡大している水準も1.1810近辺で現在地とほぼ変わらず。大まかに言えば、コロナやECBを意識しても9月以降は1.16~1.19のレンジで変わらず。本音を言えばこの水準からどちらに動くかよくわからず。


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2020/11/13

2020年11月13日(金)15:45時頃の動き

 

20201113日(金)15:45時頃の動き

 

日経平均はボトムから値戻すも-0.53%の下落、TOPIXは-1.33%と弱さが目立っている。中国株も弱く上海総合は-1.31%と弱い。

 

為替相場は、小幅なドル売りへと動いているが大きな変化は見られず。新型コロナワクチンの朗報に急変した相場からの調整範囲を出ず。

 

米大統領選もバイデン氏勝利を前提にした動きとなっているが、どうしてもトランプ氏が相手だけに100%傾けることもできず。新型コロナワクチンの朗報も安全性の確保や保管のむずかしさからすぐに実用化できるか不安の消えず。

 

とりあえず、利食えるものは利食い、押し目でポジションを積み増す流れに変化している。

 

USDJPY104.85をまたしてもボトムに下げ止まっているが、下値を試す動きや買い上げようとする強さは見られず。個人的には円高方向を意識しながらも、ワクチンの使用期待は残り、新興国へと資金が移動する中で、予想外の変化がなければ積極的な円買いも現状では期待できず。

 

GBPUSDは、EU英通商協議もギリギリの調整が進んでいることが報道から感じることができる。合意に至る可能性は低いとのコメントも多いがが、どのような結果になるかは、今後の成り行き次第で予断は許さず。過去2日間の下落に弱さは感じるが、上昇トレンドの中にあり、個人的には何等かの合意を引き続き期待したくなる。

2020年11月13日(金)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 

20201113日(金)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 

金融市場は新型コロナワクチン効果もひとまず終息。ただし、英米欧州を含めコロナ感染の拡大は止まらず。金融緩和+財政支出拡大の期待も変わらず。

 

米株はダウが続落し-1.45%近くの下げで、SPNasdaqも弱い。米債利回りも弱く0.9%の大台を割り込み0.886%(-0.093)近くで推移。原油価格は在庫統計の増加に41ドルを割り込み下落。

 

為替相場は、EURUSDは健闘、リスク選好に売られたJPYCHFに買い戻しが見られたが、他の主要国は総じて弱い。GBPは予想外に弱い英GDP+悲観的なEU英通商協議に弱さが目立ち、資源価格の低下やコロナワクチン期待効果に買われていたAUDNZD+CADも弱く、TRYは歴史的安値から続伸中。

 

パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、ベイリーBOE総裁が出席したECB主催のパネルディスカッションからは、新型コロナワクチン開発にも慎重姿勢は変わらず、引き続きコロナ感染拡大を危惧とあった。

 

GBPUSDは、すでにジョンソン首相の上級顧問のカミング氏が辞任し弱さが目立っていたが、昨日はさらに予想外に弱い英GDP、悲観的なEU英通商協議に弱く、米国市場に入り一時1.3100台まで下落し、クロスでもポンド安が目立っている。来週19日にはEU首脳会議が予定されておりこれまではGBP相場は上下共に含め変動は避けられず。個人的には何らかの合意を期待しているが?

 

USDJPYは、新型コロナワクチン開発期待で2円超上昇した流れから、90MA105.6070で上値を抑えられ、3日間は大枠104.8070のレンジで上下変動している。米株は弱く、米金利も低下、原油価格も弱く、105.41を高値に105.00台まで円高となったが、引き続きレンジ内の動きで方向感は見られず、積極的なJPY買いも見られず。目先の円売り材料が提供されていることは間違いないが、全てが楽観的な方向を期待しているだけで、ポジション的には円ロングが多いとは感じられず。

 

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米新規感染者は、ワクチン開発への期待とは裏腹に14万人を超え過去最多更新、9日連続で10万人を超え、入院患者も2日連続で過去最多を更新。

 

英政府は新型ウイルスの新規感染者が3万3470人となりパンデミック以降最多となった。英経済への影響が不安視される展開となっているが、一部で都市封鎖も実施される中、市場では1012月期の成長はマイナスになるとの見方が強まっている。

 

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カンフリBOE副総裁

◎主要国の金融当局でつくる金融安定理事会(FSB)が保留中の報告書で、3月の市場と資金を巡る動向をまとめると指摘。FSBが「政策変更が必要かもしれない分野の特定を含め、国際レベルで一段と注意を払う必要がある、具体的かつ横断的な問題に対する包括的な作業計画」を策定するだろうと語った。

 

ベイリーBOE総裁(FT主催の会合で)

◎英国と欧州連合(EU)の通商交渉の行方は12月の会合で中銀が行動を打ち出す可能性に影響し得る

12月には「より多くの情報をわれわれが持つことは確かなので、ある意味でその通りだ

 

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パウエル、ラガルド、ベイリー、ECB主催のパネルディスカッション

◎ワクチンの臨床試験(治験)で良好な結果が出たことを歓迎しながらも、経済の先行きは不透明なままだと強調。

◎不確実性の大きな川から、今は反対側が見えている」としつつも、「ワクチンの生産と配布についてはまだ不確実性があるため、それほど熱狂したくない」

 

ラガルドECB総裁

◎ワクチンで熱狂的になりたくはない」

◎支援の期間は重要。

◎銀行は企業への融資に非常に注意する必要。

 

ベイリーBOE総裁

◎ワクチンは「勇気づけられる」とし、不確実性が低下することに期待すると述べる一方、「われわれはまだその段階に達していない」

◎英中銀は金利を低水準に維持するための手段としてイールドカーブ・コントロール(YCC)について議論したが、現時点で導入の必要はほとんどない。

◎現在の英国では短期ゾーンの金利のコントロールを強化すべきとの声はそれほど多くない

◎必要に応じたマイナス利の実施方法を巡って、各行と話し合いを行っているが、議論の取りまとめの公表時期については「具体的に考えていない」とし、「何が可能で何を修正すべきか、銀行とともに取り組むべき課題が山積している」

 

パウエルFRB議長

◎治験結果について「好ましく歓迎すべきニュース」と評価する一方、「自信を持って短期的な影響を評価するには早すぎる

◎経済は堅調な回復経路を引き続きたどっているとみているが、その主要なリスクは明らかに米国で新型コロナ感染がさらに拡大することだ

◎米景気回復は予想より速く力強いが、向こう数カ月は厳しい時期に。

◎われわれも議会も追加で対策を実施する必要。

 

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米議会民主党の幹部

◎新型コロナウイルス追加経済対策の交渉再開を求めたが、共和党側は支援策の規模を巡って民主党案に難色を示し、数カ月わたる行き詰まりはなお解消されていない。

 

シューマー上院院内総務

◎感染が拡大しており救済が必要。

◎共和党は選挙結果の現実を否定するのを止めるべき。

 

マコネル共和党上院院内総務

◎従来示してきた5000億ドル規模の追加対策が望ましい、民主党案は規模が大きすぎるとし、「行き詰まりが解消できればいい」

 

ペロシ下院議長

◎家が燃えているのに消火を拒むようなものだ

◎感染拡大が病院を圧倒する恐れがある。

 

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2020/11/12

2020年11月12日(木)15:10時頃の動き

 2020年11月12日(木)15:10時頃の動き


株価の上昇も弱まり、米金利の上昇も弱まり、為替相場はドル買いが強まっている。


日経平均株価は+0.55%の上昇で終了。上海総合はマイナス圏を脱しきれず。米10年債利回りは0.936%(-0.043)と軟化、原油価格は41.48ドルと前日とほぼ変わらず。


為替相場は、上昇傾向が続いているNZDUSDも、ホークスビーNZ中銀総裁候補のマイナス金利は選択肢との話を意識しているのか、0.6914の高値から0.6860台まで軟化しているが、水準的には高値圏で推移。


USDJPYは、105.48を高値に、昨日とは流れは一変し、105.15までと円高へと動きクロスでも円の買い戻しが強まっている。引き続き90日MA105.60台が大きなポイントに。


EURUSD、GBPUSD、AUDUSDと、前日NY市場の終値から下落し、ドル売りへと動き、バイデン氏が大統領選で勝利してから続いていたドル売りの流れの調整局面がここ2日~3日間続いている。


GBPUSDは特に、ジョンソン英首相と付き合いが長く深い、広報責任者が11日に辞任。来週19日にはEU首脳会議が予定されており、その前に英EU共に通商協議で合意を目指するも、難航しておりGBP売りの圧力となっており、早朝の1.3220台を高値に欧州早朝には1.3180台まで値を下げている。


EURUSDは、前日のラガルドECB総裁のハト派再燃発言に弱含みで推移する中、1.1788を高値に欧州早朝には1.1750台まで値を下げている。ECBフォーラム(明日午前1時45分)で、パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、べイリー英中銀総裁によるパネルディスカッションが注目材料となっている。


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ジョンソン英首相の広報責任者が11日に辞任

◎ケイン氏はジョンソン氏を外相時代(2016─18年)から支えてきたほか、首相の上級顧問を務めるドミニク・カミングス氏にも近い。ケイン、カミングス両氏はEU離脱の是非を問う国民投票の際に離脱派の運動をともに推進した。関係筋の話では、新型コロナウイルス危機下での政府の広報戦略をめぐり、スピード感がなく混乱を招くとの批判が与党議員から上がって以来、首相官邸内で緊張が生じていたと報じている。


ホークスビーNZ中銀総裁候補

◎FLPにより低い貸出金利に転嫁することで、マイナス金利が必要になる可能性を減らすことができる。ただ、まだ幅広い不確実性があり、マイナス金利の導入は依然として選択肢の一つであるとした。

◎同中銀は来年3月まで金利を据え置くというガイダンスを変更していない

◎必要になった場合に導入できるよう、マイナス金利の運用準備を年内に整えたい


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2020年11月12日(木)昨日11日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月12日(木)昨日11日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


為替相場は、タカ派のNZ中銀に上昇したNZDを除き、ドル全面高。GBPは英EU通商協議の進展が見られず弱く、EURはラガルドECB総裁のハト派発言も加わり弱く、JPYも9日の安値を一時更新。TRYは経済成長戦略+通貨防衛策に続伸。


ベテランズデーの米国市場、債券市場は休場の中、株式市場は通常通りの取引で新型コロナワクチンの成功効果は薄らいだのか、ダウは小幅失速する反面、Nasdaq+S&Pは上昇傾向を維持。原油価格は一時43.06ドルまでの上昇から失速し41.50台で推移。


USDJPYは、米国市場に入り上値の重かった105.50~55を上回り、一時9日の高値105.65若干ながら上回り105.676まで(90日MA=105.67)上昇しようやく上げ止まり、105.50割れで推移している。バイデン次期大統領への期待=大規模追加経済対策、新型コロナワクチン利用期待=景気回復期待と、2大楽観材料に、積極的にJPYを買う理由が見当たらないとの判断でJPY売りとなっている。ただ、そう簡単に完全にリスク回避ができるのだろうか?


GBPUSDは、欧州市場で瞬間上昇した1.3313を高値に米国市場では1.3191まで続落し安値圏で推移している。英EU通商協議は来週19日のEU首脳会議までに妥結できるかが焦点となっているが、コーブニー・アイルランド外相から今週の決着は困難で来週に持ち越され、交渉がまとまらない可能性が指摘されたこともあり、GBP買いの反動が強まっている。ただし、個人的には通商協議の合意を期待している。


EURUSDは、米大統領選の決着+新型コロナワクチン利用期待以降から続くEUR売りに1.1780~1.1843のレンジで取引が続いていたが、欧州市場に入り下限を割り込み、ラガルドECB総裁のPEPPやTLTROの拡大や、為替レートがインフレ過程にネガティブな影響を与える可能性も指摘されたことで一時1.1746まで続落しようやく下げ止まり、1.1780近辺で推移。


NZDUSDは、アジア市場でNZ中銀が政策金利0.25%の据え置きと資産買い入れ規模1000億NZドルの維持と、あらたに資金供給プログラム(FLP)を発表し直後は一時0.6809まで値を下げるも声明で経済の回復力が強調され、オア豪中銀総裁からマイナス金利は時期尚早であり、来年3月までは据え置くことが表明され、0.6904まで急伸した流れを継続し、欧米市場では0.6863をボトムに高値圏での取引が続いている。



2020/11/11

2020年11月11日(水)16:20時頃の動き

 

20201111日(水)16:20時頃の動き

 

米大統領選の決着、コロナワクチンの登場期待に、世界的な株高の流れは止まらず、金利高、原油高。それでも為替市場はNZ中銀理事会を受け上昇したNZDを除き、大きな変化は見られず安定。

 

日経平均株価は今日も強く続伸し25,349.60(+1.78%)上昇するも、上海総合は-0.59%の下落。米10年債利回りは0.979%(+0.016)と1.0%の大台直前へと強く、原油価格も41.99ドル(+0.63)へ上昇。

 

米国では相変わらずトランプ氏は敗北を認めず、東京では新型コロナの感染が300人超、全国でも100人超と拡大。こちらのリスクは気になる。

 

NZDUSDは、政策金利(OCR)を0.25%の据え置き、資産買い入れも1000億NZドルで据え置くも、借り入れコストの低下を促す新たな資金供給プログラム(FLP)を発表。オア豪中銀総裁はFLPについて「OCR0.1%に引き下げるよりも金利への影響が大きい」とし、さらにマイナス金利について選択肢を残すも、市場では経済が想定より良好に推移していると判断し、NZD買いが強まる、直後の0.6809をボトムに0.6904まで約100ポイント近く上昇した、高値圏で推移している。

 

USDJPYは、105.00をボトムに底堅く105.40まで上昇。引き続き前日のレンジ内での動きとなっている。105.65近辺が大きなポイントであることは変わらず。

 

EURUSDは、大枠1.180035のレンジで、ラガルドECB総裁、デギンドスECB副総裁、レーンECB専務理事チーフエコノミストの発言を注視。

 

GBPUSDは、前日に続き底堅く、大枠1.325080のレンジで推移し、英EU通商協議の動きを注視。

2020年11月11日(水)昨日10日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月11日(水)昨日10日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


コロナワクチン提供期待を受けた二日目の海外株価は、欧州株は続伸し、ダウは終盤にかけても強さを維持し上昇するも、NasdaqとS&P500はネガティブ。市場は期待優勢ながら利食いの売り、セクターによる違いや実用化への不安が混在。


米債利回りは強く、10年債は0.962%(+0.028)と小幅ながら上昇傾向を維持。原油価格は強く41.40ドル(+1.11ドル)と上昇へ。為替相場はGBPの上昇を除き大きな変化は見られず。


経済指標では、アジアで中国CPIの弱さが、欧州では英雇用統計とZEW景況感の悪化が、米国ではJOLT労働調査で穏やかな回復が示された。


GBPUSDは、英議会で変化している英EU離脱協議(9日に英上院は下院が可決したEU離脱協定の条項を一方的に修正する権限の削除を可決)で今後の未透視は不明ながら、気になる。この動きや深刻なコロナ感染に悩む中でワクチン提供期待の動きなのか、一時1.3278まで上昇するなど買いが強く他通貨に対してもGBP買いが目立ている。


USDJPYは、「コロナワクチン提供=リスク選好の円売り」期待は残る。ダウの上昇や米金利上昇の中で、欧米市場で105.10~50の狭いレンジから抜け出せず。前日の高値105.65(この水準は90日MA近くにあたります)を意識した動きで、ダブルトップになるのか? クロスでもGBPJPYが138.30→139.77まで急伸するなど買いが目立った以外は大きな変化も見られず。


EURUSDは、コロナワクチンの提供期待は変わらず。1.8兆ユーロ規模の予算と景気刺激策の取りまとめに向け前進、失業リスク緩和緊急支援(SURE)の財源調達に向けた2回目の債券発行手続きを行う動きがあったが、欧米市場ではEURGBPの売りに下げたボトム1.1780~35のレンジと1.180を中心とした動きにとどまる。



2020/11/10

2020年11月10日(火)22:50時ごろの動き

 

20201110日(火)22:50時ごろの動き

 

 欧州市場に入っても株高の流れは変わらず、米現物株の動き待ちで、続伸するのか? それとも前日の急騰は単発的なのか?

 

EUROSTOXX50は+25.010.73%)の上昇、ダウ先物も0.6%近くの上昇となっている。一方、米10年債利回りは0.96%(+0.025)と再上し、原油価格は40.47ドルと上昇。

 

為替相場は、欧州市場入り、USDJPY104.82をボトムに米金利の上昇もあり105.49まで一時上昇。引き続き安値圏ではショートカバードル買いが強い反面、前日の高値105.65が上値の大きなポイントとなっている。

 

EURUSDは予想外に弱いユーロ圏と独ZEW景況感に、EURGBPの売りも強く見られ一時1.1780まで下落しそこからは何とか持ち直しているが買い戻しも限定的で、1.1800台での取引が続いている。

 

AUDUSDは早朝の豪景況感は大幅に改善するも、現状では弱さが目立っている。GBPは失業率の悪化にも底堅く上昇し、クロスでGBPの買いが目立っている。、

2020年11月10日(火)15:30時頃の動き

 2020年11月10日(火)15:30時頃の動き


前日の急変した金融市場。アジア市場は調整色が強い相場展開となり、為替相場は予想外に冷静な動きで、一時円高へと動くも105.80~00のショートカバーは厚く下げ止まり、EURUSDは1.1840近くを高値に伸び悩み、GBPUSDは1.3120~10の前日のレンジの上限近くで推移しているだけで、AUDUSDは0.7270~90の狭いレンジで動けず。


90%有効との報道もありコロナ・ワクチンの早期使用期待に、コロナ禍の懸念が払しょくするとの期待感に盛り上がった金融市場は、期待8割不安2割の状態。為替市場はドル買いも見られず、株高+米金利の上昇の動きに主要国通貨は動けず。リスク選考の動きに円ロングの巻き戻しが積極的に出ているが、それでもUSDJPYは105.50を恒常的に上回る円安トレンド復活までは決め打ちできず。ショートポジションが多かった105円前後の調整が終わるまでは、様子見。


前日米株の暴投と終盤にかけての上昇幅縮小の影響を懸念した東京市場は、日経平均株価は一時430円近くまで上昇するも結局は+59.79(+0.24%)と小幅高で終了。上海総合も終盤にかけ下げ幅を拡大している。


米10年債は0.916%と前日から-0.019の上げとなっているが引き続き高止まりしている。原油価格も39.74ドル(-0.56ドル)と弱含みで推移している。


2020年11月10日(火)昨日9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月10日(火)昨日9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


ご承知の通りの三重幸。米大統領選の決着、期待のコロナワクチン開発に沸騰。さらに、英EU通商協議で進展。直接的には、ファイザーが「新型コロナワクチン試験、今月末に完了の見込み」との報道を受けた市場の急変から始まる。


①米大統領選でバイデン氏が勝利へ、②ファイザーCEOはコロン治験が11月中旬に終了する可能性と、感染防止の有効率が90%超を発表。③英EU通商協議でEUは今週に英国との妥協を目指し、英国は大きな進歩を遂げたと語る。


米株は急騰(除くNasdaq)、米金利は急伸、商品価格急伸。為替相場は、新興国通貨急伸、資源関連通貨急伸、リスクヘッジ通貨急落。


米株は先物が急騰した流れを受け、29,933.83の高値圏近くから取引きが始まり、強さを維持するも終盤にやや伸び悩むもダウは29158.10と+834.44(+2.95%)の大幅上昇へ。Nasdaqは弱く-181.45(-1.53%)の下落。米10年債利回りは0.933%(+0.118)と終盤に伸び悩む大幅上昇、原油価格は40.07ドル(+2.94ドル)とこちらも終盤に伸び悩むも大幅高。


為替相場は、欧州市場でファイザーは「新型コロナワクチン試験、今月末に完了の見込み」との報道に市場は急変。先物市場で米株・米債利回り急騰し、商品価格の急騰、新興国通貨が急騰し、資源関連通貨のAUD+NZD+CADも急騰し、リスクヘッジ通貨のJPY+CHFが急落。USDJPYは103.80台→105.00へ急騰するも、他の主要通貨はドル売りへと動き、JPYはクロスで大幅全面安。


米国市場に入り米債利回りは緩やかに上昇するも、現物株は大幅高からスタートし続伸とはいかずNasdaqは弱くマイナス圏へ。EU英通商協議の進展期待にEURUSDが大きく値を崩す中でGBPUSDは健闘。米金利の続伸なのか、EURUSDは1.1920の高値から1.1800を割り込み1.1795まで下落し1.1820台で推移。USDJPYは一時105.65まで続伸しようやく上げ止まり105.30台で推移し、GBPUSDは1.3120~1.3208のワイドレンジで上下変動しながらも、1.3160台と前日比では小幅な上昇を維持。


ストレスが溜まりに溜まっていた相場だけに、新型コロナワクチンの期待相場だけに、予想や期待通りの結果となるのか? 行き過ぎ感が無きにしも非ず。今後の変化には注意したい。


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米製薬大手ファイザーと独バイオ医薬ベンチャーのビオンテック

◎共同開発する新型コロナワクチンの初期の臨床試験(治験)の開発で大幅な進展があり、感染を防ぐ有効率が90%を超えたと発表

◎現時点で安全性を巡る重大な懸念はなく、今月中にもワクチンの緊急使用に関する米当局の承認を求める見通し

◎ファイザーのブーラCEOはCNBCに対し、治験は11月中に終了する可能性があると発言。

→ メッセンジャーRNA(mRNA)技術に基づくもの。遺伝子を人工的に合成するため、短期間で大量のワクチンを製造できる利点がある。ワクチンの有効性に関する報道は、世界経済や市場が新型コロナによる景気後退から抜け出す重要な要素だった。


ファウチ・米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長

◎ファイザーのワクチン候補は異例に高い有効性がある。

◎モデルナもmRNA技術に基づいた開発で同様の結果を報告する可能性がある。


アザー米厚生長官(FOXニュース)

◎規制当局がファイザーから治験データを受け取り、データを検証する作業には数週間かかるだろうと述べた。


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英国と欧州連合(EU)の通商交渉に進展がみられる。

◎スナク英財務相は、ブレグジット交渉で大きな進歩を遂げた。合意は可能と発言。

◎EUは今週中に英国と妥結することを目指し一層努力すると述べる。

→ 英国は漁業権に関して「良識のある」譲歩に前向きだと述べた。妥結に向け双方に善意がある


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2020/11/09

2020年11月9日(月)22:30時ごろの動き

 2020年11月9日(月)22:30時ごろの動き


米大統領選もバイデン氏で何とか決着がつき、次の一大テーマでもあるコロナ感染拡大で、ファイザーは「新型コロナワクチン試験、今月末に完了の見込み」との報道に市場は大変動。


米株は急騰、米金利は急上昇、原油価格も急騰。そして、為替市場ではリスク回避の第巻き戻しに円は急落。


ダウ先物は1500ドル超の上昇、米債利回りは0.912%(+0.96)の大幅上昇、原油価格は41.20ドルと4.02ドルの大幅高。


為替相場は株高=リスク選好と米金利の大幅上昇の影響もあり、USDJPYが103.80台→105円まで急上昇し、EURJPY、GBPJPY、AUDJPY、NZDJPY、CADJPYと総じて2%近い上昇(円安)で、いわゆる円の一人負け状態で、同じリスクヘッジ通貨のCHFも弱さが目立っている。


一方、他の主要通貨は直後に上下変動がみられたが予想外に冷静で、円クロスの反動によるドル売りもあるのか、総じてドルが弱含みで推移している。


これからの米現物株の動きを注視しながら、リスク選好の動きがどこまで続くのか? 米金利は? 資源価格は?


2020年11月9日(月)18:15時頃の動き

 2020年11月9日(月)18:15時頃の動き


ご存じのとおり、次期米大統領にバイデン氏が確定との報道に、週明け月曜日は大規模な経済対策期待や、主要国の追加緩和や追加財政政策の可能性が注目され、日経平均株価は2.12%上昇、上海総合も1.86%上昇、欧州市場でもEUROSTOXX50が+1.74%、独DAX+1.89%、FTSE100も+1.52%と上昇し世界的な株高となった。


結果論となるが、バイデン氏、トランプ氏、どちらが勝っても株高であったとのでは? と思う今日一日。


米債券先物の利回りは1年債が0.808%(-0.008)と上昇から転落し下落。原油価格は37.86ドルと(+0.72ドル)の上昇となり、商品価格はブルームバーグ・コモディティインデックスを見ると+1.31%と大幅に上昇している。


為替相場は、株高・米債利回りの低下と動き強弱混在するなかで、真の相場の流れを示しているように思えてならない。


つまり、米上院選のリスクは残るも、とりあえず最大のリスク要因となっていた米大統領選の行方にめどがつき一安心。ただし、これからは冬場に向け最大のリスク要因はコロナ感染を意識する必要がある。また、主要国との金融政策成や財政政策の違いに焦点があてられる。それらを織り込みながらの展開になりそうで、目先はドルに分がありそうだが、ドルを積極的に買う気にもなれず。


USDJPYは、リスク回避の巻き戻しに103.60まで値を戻しているが、前日の高値103.70台には届かず。EURUSDは、1.1865~98のレンジで引き続き、最近の相場の高値圏で推移しており、1.1900を上回ることができるのか? GBPUSDは1.3200が大きなポイントで1.3140まで値を下げているが、前日終値比では相変化は見られない。AUDUSD0.7270~0.7300と高値圏で推移していることに変わりない。


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2020/11/08

今週の為替相場を考える(11/9~13日)

 今週の為替相場を考える(11/9~13日)


次期米大統領にバイデン氏が勝利宣言。上院の決着はまだ先のことになりそうだが、下院は議席数を減らしながらも民主党が勝利となりそうで、残るはトランプ氏の法廷闘争での影響。


その結果を受けて、為替相場はどのように反応するのか? それが今週の重要なテーマであることは間違いないが、どう考えればいいのだろうか? トレンドから言えば、ドル売りの流れに変化はないが、大統領選の決着に向け歴史的にあまり例のない状況だけに、目先の変化に対応する必要があることは間違い。


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11月3日(火)前後の変化から市場はどのような反応をしていたかを、10月30日と11月6日の週終値ベースで検証してみたい。


結果から言えば米政局への不安(大統領選後を含む)にドルの先安を強く意識しており、今後も意識せざるを得ない。主要通貨に対してドルは大幅に値を下げており、円は強弱の差はあるが円安で動きリスク回避の円買いの動きは限定的であったことになる。


USDJPY104.646→103.342 -1.30(-1.25%)

EURUSD1.16450→1.18731 +2.28(+1.96%)

GBPUSD1.29457→1.31437+1.98(+1.53%)

AUDUSD0.70266→0.72577+2.31(+2.98%)

USDCAD1.33155→1.30547−2.61(-1.96%)

EURJPY121.885→122.706+0.82(+0.67%)

AUDJPY73.539→75.021+1.48(+2.02%)

CADJPY78.546→79.111+0.57(+0.72%)


主要国株は総じて幅高。トランプ・バイデン両氏のどちらが勝利しても大統領選後の大規模経済対策を期待してのこととは思うが、混乱する米大統領選は完全に無視。今までも主要国の多くでコロナ感染再拡大による大規模な財政政策をとっており中銀は金融緩和を継続している。

N225+1,348.1(+5.87%)

DJIA+1,821.8(+6.87%)

Nasdaq+983.64(+9.01%)

S&P500+239.48(+7.32%)

DAX+923.54(+7.99%)

FTSE100+332.75(+5.97%)


10年債利回りは各国の金融政策の違いで動きは異なる。米国は9月25日0.658%からは上昇傾向にあったことの反動で大幅に低下していた。

米国0.8790→0.8150−0.064(-7.28)

ドイツ-0.624→-0.6160+0.01(+1.28%)

英国0.2630→0.2770+0.014(+0.053%)

豪州0.8410→0.7670−0.074(-8.80%)


それ以外では原油価格(WTI)は3.77%の上昇、金価格は3.82%の上昇と、その前日に大きく下落していた反動も見られた。


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それでは、もう少し時間軸を長くして、過去3週間の相関関係を見てみたい。

結果から言えば、「米株高=ドル売り」、「米金利上昇=ドル買い」の方程式は有効で、GBPUSDと、AUDUSD+NZDUSDの相関関係は非常に強くパラレルに動くことである。


米10年債利回と主要通貨はドルに対して非常に強い逆相関関係があり、米金利の上昇=ドル高となっている。一方、NYダウと主要通貨は強い相関関係にあり、米株の上昇=ドル売りとなっており、ややこしい動きである。つまり、「株高=ドル売り」、「金利上昇=ドル買い」である。


通貨間の特徴としては、AUDUSDとNZDUSDは双子通貨で例外としても、GBPUSDと、AUDUSD+NZDUSDの1.00と最高値の相関関係をなっている。USDJPYはリスク回避など独自の動きと思われているが、他の主要通貨の影響を強く受けており、JPYクロスの係数は弱く、他の主要国とはそれなり高い係数を示し連動している。


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集計日が投票日11月3日のIMMデータを見ると、通貨のロングは大きく減少しドルが選好されるも、平時の変動範囲内で意外にも冷静。(直近のポジションは為替相場のドル売りに対して逆で、通貨のロングが減少し、特にユーロの減少幅は大きく、JPYだけがロングが拡大していた)


米大統領選を前にして9月29日から通貨ショートは減少し始め、過去5週間で84,434コントラクト(ドル換算で約70億ドル弱)の減少で、約1か月強をかけて調整していた。


最大の通貨ロングポジションを占めるユーロも9月29日から5週連続してロングの減少は止まらず、この間50,473コントラクト(約25%)減少している。ただし、EURUSDの終値を比較すると、9月22日1.1777、11月3日1.1711で、週末は1.18909とEUR買いが復活を意識してしまう。


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USDJPY

ダウントレンドで変わらず。方向性だけ(方向性だけですよ!)を見れば3月9日の101.18円が見えてくるが、「米株高=ドル売り」、「米金利上昇=ドル買い」の流れを意識し、微調整しながら考える必要がありそう。


中期的には105.50を超えるまでは円高の流れはかわらず。直近では104.50前後での取引が活発だったこともあり、104.50を意識。短期では103.80の上値が重くなっている。


EURUSD

ECBの12月緩和を織り込み4連騰と強さには驚き。しかし、1.1600~1.1900のレンジの範囲内であることに変わりなく、1.1900を試し1.20114の高値を試す動きとなるのか? その後の動きを見てみたい。目先は1.1800のボトム感が強い。


GBPUSD

BOEの資産買い入れ大幅増額、12月の追加緩和期待にも底堅く推移。EU英離脱協議は継続するもどうなることやら。ただ、この結果を受けた相場への反応は大きく、また、この報道に関する動きに一喜一憂する動きには注意が必要。 それまでは1.2900~1.3200のレンジ内での動きが続きそう。


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2020/11/07

今週の主な材料(11/9~13日)

 今週の主な材料(11/9~13日)


先週は豪中銀が利下げし、BOEは資産買い入れ1,500億ポンドと予想外に増額するも、金利に手を付けず。FOMCは米大統領選の決着が不明な中で、金融政策の据え置きを決めた。


今週のメインテーマは、だれが考えても米大統領選の決着のつけ方で、バイデン氏が有力(ほぼ決定!)ながら、最高裁へ提訴しているトランプ氏の逆襲があるのだろうか? 上院議員選は共和党が優勢ながらまだ決着がつかず、下院は民主党が勝利するらしいが議席を減らすことになりそう。


また、日本でも感染拡大の報道が増えているが、欧米では新型コロナ感染の再拡大に行動規制が発せられる中、米追加経済対策の遅れは必至で、米株が動き、米金利が動き、商品市場が動き、為替相場が動くことは、市場参加のほぼ全員が理解していることでもあるが、結果は、それを受けた動きがどうなるのだろうか?!それが問題。


それ以外では、継続する英EU通商協議は7日にフォンデアライエン委員長とジョンソン英首相が話し合いをし、今週はロンドンで再開され15日までの通商協定の合意を目指す。報道では合意の可能性は少ないとみられるが、サプライズの可能性も無きにしも非ず。


さて、今週は11日がベテランズデーで米国市場は休みtなるが、株・債券市場は通常通りの取引となるため、インパクトはないだろう。


今週の米大統領選以外のテーマは、NZ中銀の理事会(11日)、英GDP(12日)、米CPI(12日)が重要となっているが、現時点では市場を大きく動かすような材料とは思えず。むしろ、各国中銀の要人の発言が多数控えており、最重要人物を挙げてみたい。


→9日(ラガルドECB総裁、ベイリーBOE総裁、ホールデンBOE理事チーフエコノミスト)

→11日(ラガルドECB総裁、デギンドスECB副総裁、レーンECB専務理事チーフエコノミスト)

→12日(パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、ウイルキン・カナダ中銀上級副総裁)

→13日(ベイリーBOE総裁)


以上となるが、予定の詳細は別表から


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直近のIMMデータから見えること(11/7)

 直近のIMMデータから見えること(11/7)


米大統領選の投票日11月3日が集計日のIMMデータを見ると、通貨のロングは大きく減少しドルが選好されるも、平時の変動範囲内で、相場以外にも冷静。


集計日が10月27日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨を見ると、ネットポジションでは180,107→157,166(-22,941)コントラクトの減少となっている。


ただし、9月29日から通貨ショートは減少し始め、過去5週間で84,434コントラクト(ドル換算で約70億ドル弱)の減少で、約1か月強をかけて調整していた。


今回のデータの特徴としては、円が+10,205ロングとなったが、NZドルを除き、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドルは前週比でショートが拡大しており、特にユーロ(-15,206)、豪ドル(-10,204)の減少幅は大きく、豪ドルはネットでロングからショートへと転落している。


ユーロの絶対的ロングポジションは変わらないが、9月29日から5週連続してロングの減少は止まらず、この間50,473コントラクト(約25%)減少している。ただし、EURUSDの終値を比較すると、9月22日1.1777、11月3日1.1711で、週末は1.18909とEUR買いが復活しており、調整が終わった可能性もつい意識してしまう。


ロングポジションに占める割合はユーロ51%、豪ドル14%、円13%、ポンド7%で、ショートポジションに占める割合はユーロ27%、豪ドル23%、カナダドル17%、ポンド16%で、豪ドルのショートの増加が目立っている。


詳しくは別表を


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2020年11月7日(土)昨日6日、海外市場の動き

 2020年11月7日(土)昨日6日、海外市場の動き


ご存じの通りで米大統領選はいよいよ決着か? バイデン氏でほぼ確実で、下院は民主が固く、上院は共和党有利で結果待ち。問題は負けを認めないトランプ氏の動き。


為替相場は米金利の再上昇にも総じてドル売り圧力が続いており、EUR+CHFは4連騰と上昇が目立っている。JPYは引き続き円高圧力は止まらないがクロスで強弱混在し積極的な円高を抑制。4連騰中のAUDは中国の輸入規制拡大の影響気にしているのか豪中銀四半期金融政策報告の影響なのか週末もあり小幅安。


注目の米雇用統計は大統領選の主役にとられ動きは鈍い。失業率が低下、非農業部門雇用者数は前月から低下するも予想を上回る。平均時給の前月比は予想を下回るも前回から上昇し週平均労働時間は増加へ。


米株は下げを縮め上昇するも息切れでダウ−0.24%、S&P-0.03%、Nasdaq+0.04%。米債利回りは上昇し、10年債は0.822%(+0.051)へ。原油価格は弱く37.41ドル(-1.38ドル)、資源価格は総じて下落へ。


EURUSDは、次12月10日のECB理事会で皆が予想するのECBの金融緩和をとりあえず織り込み済み。株高の中でも大統領選の結果にかかわらず、政局の混乱は避けられず。市場規模からすればEURが再び(今回は)選好される動きへ。欧米市場では21日の高値1.1881を上回り1.1890を2度試しながらも失敗しているが1.1870台と高値引け。


GBPUSDは、英EU離脱協議は継続しており、7日にフォンデアライエン欧州委員長は協議でジョンソン英首相コンタクトするとのこと。BOE資産買い入れ予想外の増額となったが金利に手を付けず。次回12月17日にはマイナス金利予想は残るも、今日もブロードベント副総裁から抑制する動きもあり底堅く推移。1.3177の高値からやや失速して1.3140近辺で推移しており、21日の高値1.3177を意識した動きへで、1.3200を超えると面白いのだか。


USDJPYは、安定し緩やかな円高傾向は変わらず。気付けば105、104、103円台へとじわじわと円高が続いているが、米国の混乱を考えれば絶対的な水準を別としても円高の流れが変化する動きは見られず。欧米市場では強気はトランプ陣営のモーガン氏(法務顧問)発言に103.72まで反発する局面もあったが、103.18をボトムに103.10~20が底堅く大口の買いが控えているようにも見えるが、ボトム感を感じられず。


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USD 9月 雇用統計: 失業率=6.9%(予想7.6% 前回7.9%)→ 長期失業者数は急増し、失業者全体の3分の1を占める、非農業部門雇用者数=前月比63.8万人(予想58万人 前回66.1→67.2万人)、平均時給=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.1→0.0%)、平均時給前年比4.5%(予想4.5% 前回4.7→4.6%)、週平均労働時間=34.8(予想34.7 前回34.7)、労働参加率=61.7%(予想 前回61.4%)→ 長期失業者数は急増し、失業者全体の3分の1を占める、10月時点で、半年以上仕事がない人は360万人と、120万人増加。経済的理由によりパートタイムで働く人は38万3000人増え、670万人に達した。10月中旬時点で何らかの失業給付を受けている人は最低2150万人。多くの女性が育児などを理由に労働力人口から外れている。


CAD 9月 雇用統計: 失業率=8.9%(予想8.8% 前回9.0%)、新規雇用者数=8.36 万人(予想10万人 前回37.82万人)、労働参加率=65.2%(予想65 前回65%)、フルタイム=6.91万人(予想 前回33.4万人)、パートタイム=1.45万人(予想 前回4.4万人)、時間当たり平均賃金=5.2%(予想5.4% 前回5.4%)


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豪中銀の四半期金融政策報告 声明

◎短期的な経済活動の見通しを引き上げたものの、人口の伸びの劇的な低下は経済が新型コロナウイルス流行前の想定と比べ「著しく縮小」することを意味すると警告した。

◎中銀は新型コロナに伴うロックダウンから国内経済が再開する中、景気回復が進んでいるとしつつ、先行きは険しく不透明だと指摘した。

◎失業率は高水準で推移するとみられ、賃金とインフレが抑制される中、中銀は3日、政策金利を過去最低の0.10%に引き下げた。

◎国債買い入れについても今後6カ月間、対象に期間が約5年から10年の国債を加え、1000億豪ドル規模を買い入れるとした。

◎中銀理事会は、マイナス金利の恩恵はほとんどないと判断しており、これ以上の利下げは検討していないと強調。一方で、インフレ率が目標バンド(2─3%)に回帰するまで利上げはしないとコミット。少なくとも今後3年は目標への到達は見込まれていない。


焦点は資産買い入れプログラムとなりそうだ。

◎中銀は「状況が求めれば、理事会はさらなる行動をとり、追加の買い入れに取り掛かる用意がある」とした。

◎オーストラリアは新型コロナ封じ込めに比較的成功しており、当初想定よりもリセッション(景気後退)は深刻になっていない。

◎中銀は10─12月期の経済成長率見通しをマイナス4%とし、従来のマイナス6%から上方修正した。

◎失業率のピークは8%前後を想定。従来は10%に到達するとみていた。ただ、ピークからの低下は緩慢で、2022年末までにようやく6%前後となる見通し。

人口伸び率、第1次世界大戦以来の低さに

◎中銀はまた、オーストラリアの国境が2021年末まで引き続き閉鎖されると予想。人口の伸びの唯一最大の原動力となっていた移民の流入を遮ることになる。

◎年間の人口伸び率は2020/21会計年度に0.2%、21/22会計年度に0.4%まで落ち込むとみられている。これまで数年間は1.6%以上となっていた。

◎中銀は「これは第1次世界大戦以降で最も低い人口伸び率だ」とし、長期見通しにとって大きなチャレンジだと指摘。「全体として、予測期間終了時点の経済はパンデミック(世界的な大流行)前の想定に比べ著しく縮小すると見込まれている」とした。


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2020/11/06

2020年11月6日(金)昨日5日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年11月6日(金)昨日5日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


誰が米大統領になろうとも、決定まで混乱が続くことになろうとも、米株は2%近く値を上げ上昇は止まらず。今日は債券利回りも持ち直し、10年債は0.776(+0.007)と前日比で若干上昇。原油価格は38.50台と弱さが目立っているが、金・銀価格は上昇し、商品価格全体では強含みで推移。


為替相場は、米株の株高や米金利に関係なくある意味では公平な相場では? 米大統領選の混乱にドル保有ポジションの調整が止まらず売りが選好され、ご存じの通りドルは大幅な全面安。


USDJPYもようやくリスク回避に選好され104.00の壁を割り込み103.40台まで続落。ただし、ドル全面安の中でクロスでは強弱混在し、ドル全面安を証明中。


EURUSDも、ECBの利下げや英EUの通商協議のリスクはどこかにしまい込まれ、米大統領選の混乱にヘッジ通貨として選好される流れは止まらず。一時1.1860まで上昇し1.1820台で推移と強さを維持。不穏なトランプ氏の動きや1.1800台を維持できるかがポイント。


GBPUSDは、追加継続の英EU通商協議のゆくヘは悲観的ながら期待感は消えず。BOEも予想外の資産買い入れを増額するも金利は変えず。ナスク英財務相も一時解雇された労働者の給与を一部補填する政策を来年3月末まで延長したほか、数十億ポンド規模の支援策を発表。金融・財政政策の追加実施を評価するのかは不明ながら、不安定なUSDからGBPへと買いの流れが変化し、前日の高値を上回り1.3150近くまで上昇中。


BOEは期待通り政策金利を据え置き、資産買い入れの大幅増額を決定し、英財務相は数十億ポンド規模の支援策を発表し両面で支援へ。混乱の米大統領選出の中でFOMCも期待通り据え置きを維持するも、誰が次期大統領に選出されるのかを見極めながら、今年最後もの12月16日が注目される。


もちろん、12月10日のECB理事会はパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の拡大に加えて、条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)の期間延長や、預金金利の引き下げが含まれる可能性を意識中。


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BOE金融政策委員会

◎政策金利0.1%で据え置くも、初めてマイナス金利導入の可能性を検討。資産購入プログラムを1500億ポンド拡大して8950億ポンドとすることを決定、新型コロナウイルスの感染第2波で打撃を受けた経済に対応する。

→ 追加の債券購入は2021年1月から開始し、同年末までに終了する。

→ 市場の機能が悪化すれば購入ペースを加速させる準備がある

→ 2%のインフレ目標を達成するために「必要なあらゆる追加措置を取る」

→ 議事要旨と四半期見通し報告には、マイナス金利に関する言及はほぼ全くなかった。


BOE成長見通しを引き下げた。

◎第3四半期の予測を下方修正したほか、第4四半期は2%のマイナス成長を見込む。

◎20年通年の落ち込みは想定より大きくなり、21年の回復ペースは遅く、危機前の水準を回復するのは22年に入ってからと予想

◎2020年のGDP伸び率予想は8月時点の-9.5%→-11%へ、2021年は+9%→+7.25%へ下方修正。

◎英経済の見通しは引き続き異例なほど不透明で、新型コロナの感染状況と公衆衛生上の措置、欧州連合(EU)と英国の新たな通商協定の性格と同協定への移行に左右される。。


ベイリーBOE総裁

◎「迅速で強力かつ協調した行動を取ることが重要だ。異例の状況であり、それは全く終わってはいない」

◎「中銀の使命を果たすために必要な行動を取る余地があると確信している」

◎「リセッションの二番底にあるとは考えていない」

◎2四半期連続のマイナス成長は予想していない


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FOMC

◎政策金利(FFレート)を0.00~0.25%の据え置きを決定。

→ 新型コロナウイルス感染拡大と米大統領選の結果を巡る先行き不透明感で経済が脅威にさらされる中、景気回復支援に向けあらゆる手段を尽くすと改めて表明した。

◎声明で、経済活動と雇用は回復が続いているが、今年初めの水準をなお大きく下回っている。

◎文言は、経済活動と雇用は「ここ数カ月に上向いた」とした前回の声明からわずかな修正にとどまった。

◎月額「少なくとも」1200億ドルの国債などの買い入れを当面は継続すると表明。

◎経済の進展具合を見極めながら、必要に応じて他の手段やプログラムも利用してい


米連邦準備理事会(FRB)

この厳しい局面で米経済を支援するためにあらゆる手段を行使し、雇用最大化と物価安定という目標を促進することに全力で取り組む。新型コロナウイルスのパンデミックは、米国および世界中で多大な人的および経済的苦難をもたらしている。経済活動と雇用は回復を続けている(have continued torecover)が、年初の水準を大きく下回ったままだ。需要低迷とこれまでの原油価格の下落は、消費者物価の上昇を抑えている。経済および米国の家計や企業への信用の流れを支援するための政策措置を部分的に反映し、全体的な金融状況は引き続き緩和的だ(remain accommodative)。

    経済の道筋は、ウイルスの行方に著しく左右されるだろう。現在進行中の公衆衛生の危機は引き続き、短期的に経済活動、雇用、インフレの重しとなり、中期的な経済見通しに著しいリスクをもたらすだろう。

    委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す。この長期的な目標を下回るインフレ率が続いているため、委員会は当面、2%をやや上回る程度のインフレ率の達成を目指す。これによりインフレ率は時間とともに平均で2%になり、長期的なインフレ期待は2%にしっかりととどまる。これらの結果が達成されるまで、委員会は緩和的な金融政策の姿勢を維持すると予想する。委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを0─0.25%に維持することを決定し、労働市場の状況が委員会の最大雇用の評価に一致する水準に達し、インフレ率が2%に上昇して当面の間2%をやや超えるような軌道に乗るまで、この目標誘導レンジを維持することが適切だと予想する。さらに、円滑な市場機能を維持し、緩和的な金融状況の促進を支援するために、FRBは今後数カ月にわたって、米国債およびエージェンシーローン担保証券の保有を少なくとも現在のペースで増やし、それによって家計や企業への信用の流れを支援する。

    金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する。もし委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する用意がある。委員会の評価は、公衆衛生に関連する情報、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する。

    政策決定の投票で賛成したのは、ジェローム・パウエル委員長、ジョン・ウィリアムズ副委員長、ミシェル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、メアリー・デイリー、パトリック・ハーカー、ロバート・カプラン、ロレッタ・メスター、ランダル・クオールズの各委員。デイリー委員は今回の会合で代替メンバーとして投票した


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2020/11/05

2020年11月5日(木)18:25時頃の動き

 2020年11月5日(木)18:25時頃の動き


米大統領選はバイデン氏が圧倒的に有利、下院では民主党の勢力が縮小し、上院では現時点で互角ながら共和党が有利。今はFOMCの結果が相場の大波乱要因。


日経平均株価は続伸し強く+1.73%上昇し、上海総合も+1.3%の上昇へ。ダウ先物も0.7%第の上昇となり、欧州株も強含みで推移。


不気味な米債利回りは低下し、10年債は0.724%(-0.045)と下げ幅は大きく、今日のFOMCで何かを期待しているのだろうか? それともリスク回避の動きなど他に要因でもあるのだろうか?原油価格は38.67ドル(-0.48ドル)と弱い。


為替相場は、総じてドル売りへと傾き、GBPUSDは、BOEが資産買い入れ1500の増額はやや驚きながら事前予想もありサプライズはない。将来の可能性は別としても、今回は金利に手を付けなかったこともあり、1.2930台→1.3041まで急伸。EURUSDも1.1711をボトムに1.1770台まで上昇と強く、前日の高値1.1771とほぼ同水準。


USDJPYは、104.22~47の狭いレンジで推移し、他の主要国でドル売りが強まる中で、クロスでは円売りの流れとなり、以外に底堅いが、下値を試す動きは変わらず。


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BOE金融政策委員会

◎政策金利0.1%で据え置くも、初めてマイナス金利導入の可能性を検討。資産購入プログラムを1500億ポンド拡大して8950億ポンドとすることを決定。新型コロナウイルスの感染第2波で打撃を受けた経済に対応する。

◎経済が新型コロナ発生前の水準を超えるのは2022年第1四半期になるとし、来年末としていたこれまでの予想を修正した。

◎2020年のGDP伸び率予想は8月時点の-9.5%→-11%へ、2021年は+9%→+7.25%へ下方修正。


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2020年11月5日(木)昨日4日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年11月5日(木)昨日4日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


米大統領選の混迷と、バイデン・トランプ両氏のどちらが勝利しても米株高だ! と思わせる米株の強さは驚き。ご存じの通り、現時点でバイデン氏有利ながらトランプ氏は強気で訴訟の準備を公言。


一方、結論が見えない米大統領選に、今日(あす未明)のFOMCは一体どのような声明をだすのだろうか? だせるのだろうか? 市場は政策金利0.0~0.25%の据え置きを予想。


結論を出せない米大統領選。いずれが勝利するかにかかわらず、米政局の混迷と対立模様に、将来の米国に対する信認の低下は避けられず。一方、上院は共和党が、下院は民主党が有利であることに変わりない。


米債利回りは軟化し10年債は0.77%(-0.128)と大幅に続落。原油価格は39.04ドルと1.38ドル近くと大幅に上昇している。


弱い米ISM非製造業景気指数と弱い米ADP雇用統計。通常なら相場を動かす材料になりうるも主役の米大統領選の混迷を前に反応できず。


為替相場は、ドル高予想のコメントがちらほら見受けられる昨今。4日はGBPの弱さが目立つ以外、米大統領選・議会選の経過に上下変動するも前日比では大きな変化は見られず。


GBPUSDは、新たな期限を今月15日に設定し来週からロンドンで再開するが、EUのバルニエ首席交渉官は、「極めて深刻な相違」があると警告。また、5日のBOE金融政策委員会は時間を日本時間16:00時に前倒しして発表することになったが、資産買い入れ1000億ポンドの増額は織り込み済みで、政策金利0.1%に手を付けるかを注目している。また、昨日発表さればPMIの改定値では欧州各国が速報値から上方修正され予想を上回る中で、速報値から下方修正され予想を下回り、弱さが目立っている。


結果として、米大統領選の混迷に動き難い中で、GBPUSDはボリューム増えながら早朝の1.3140を高値に一時1.2915まで下落し、1.2900の大台を維持し1.3050台まで一時反発するも、1.3000を中心とした動きにとどまり弱く、クロスでもGBPの弱さが目立っている。ただし、EURGBPは次はECBが緩和する番でもあり、どこまで値を下げられるかは疑問。


USDJPYは、なんと言ったらいいのだろうか? 早朝の105.34は大統領選の経過にフライングと無視でき、米大統領選の混迷いもっと円高になってもいいのでは? と思いながらも104.15をボトムに反発と、またしても、104.00割れを失敗。米株の大幅高+米金利の大幅低下と相反する動きに困惑するも、将来の話を考えればどちらが勝利しても米国に対する信認の低下はさけられないのでは? と思ってします。


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22:15 USD 10月 ADP雇用統計=前月比36.5万人(予想65.0万人 前回74.9万人)→ 予想と前回を大幅に下回り経済活動の失速を懸念


22:30 USD 9月 貿易収支=-639億ドル(予想-639億ドル 前回-671→-670億ドル)→ 輸出は2.6%増の1764億ドル。モノの輸出は3.1%増の1228億ドルだった。通信機器や産業用エンジン、コンピューター関連品の輸出も増えた。中国向け輸出は18年3月以来の高水準。欧州の新型コロナウイルス拡大を受けたロックダウン(都市封鎖)で、今後の輸出増は制限される可能性がある。


22:30 CAD 9月 貿易収支=-32.5億カナダドル(予想-21.9億カナダドル 前回-24.5→-32.1億カナダドル)


23:45 USD 10月 総合PMI・確報値=56.9(予想56.0 前回55.5)、サービス業PMI・確報値=56.9(予想56.0 前回56.0)


0:00 USD 10月 ISM非製造業景気指数=56.6(予想57.4  前回57.8)→ 予想と前回を下回る、新型コロナウイルスの全国的な感染再拡大や財政刺激策を巡る懸念を反映


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2020/11/04

2020年11月4日(水)22:30時ごろの動き

 2020年11月4日(水)22:30時ごろの動き


米大統領選も混戦で両氏が事実上の勝利宣言をする異常事態。どちらが勝つか決着はまだついていないが、ややトランプ氏有利との声も。上院は互角で残り3議席の結果待ち、下院は民主の勝利はほぼ間違いなし。



この結果をどう読んだらいいのだろうか? そんな中でも米株先物は小幅上昇し、米債利回りは軟化。為替相場の変動は結果が見えてからとなりそうなムードが強いが、コメントではトランプ勝利=ドル買いを期待する声も。


USDJPYは、早朝の選挙見通しを受けたJPY売りが円買いへと動くも104.16をボトムになんとか下げ止まっている。米大統領、下院・上院選が混迷すればするほど、リスク回避にJPYが選好される流れへ。


EURUSD、GBPUSD、AUDUSDなどの主要通貨は、アジア市場の早朝にドル売りからドル買いへと変化した後、米国市場に入りボトムから値を上げているが、前日終値と大きな変化は見られず。


GBPUSDの伸びは他の主要国と比較してGBP買いは弱い英PMIもあり鈍い中で、1.300を何とか維持。


欧州市場では、米大統領選の影に隠れてインパクトはなかったが、独、EURの総合・サービス業PMI・確報値は予想と前回を上回り強く出るも、英総合・サービス業PMIは弱さが目立っている。


米ADP雇用統計は前月比36.5万人で予想65.0 前回74.9万人を大幅に下回る。


米貿易収支の赤字額は前回から大幅に減少するも予想と変わらず。カナダGDPは-32.5億カナダドルと、大幅に下方修正さえた前回と予想を上回る赤字額が拡大している。


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2020年11月4日(水)15:00時頃の動き

 2020年11月4日(水)15:00時頃の動き


もちろん注目は米大統領選と議会選挙、選挙推移に一喜一憂。現時点ではバイデン氏がリードするも、上院は拮抗し、下院は共和党がリード。引き続き下駄を履くまではどうなるかわからないが、最悪の場合を考えると米政局はさらに混迷へ。


日経平均株価は強く+2.11%の上昇へ、上海総合は大きな変化は見られず。米10年債利回りは0.809%(-0.089)まで軟化し、原油価格は38.55ドル(+2.39%)上昇している。


為替相場は、早朝こそはドル売りの流れが強かったが、米大統領選の開票結果を意識しながらも、予想外に健闘しているトランプ氏と共和党の議会選挙の推移に、ドルは全面高。


EURUSDは、1.1770から前日の安値1.1622を割り込み一時1.1600台まで下落。EURGBPはEURUSDほどの急落はないが、1.3140→1.2935まで下落。AUDUSD+NZDUSD+USDCADでもドルは上昇している。


USDJPYは、米大統領選の開票経過は日本株高の流れを受け、105.00円の壁を上抜け一時105.34まで急伸。104.80まで値を下げているが前日までの下値トライの反動が続いている。現時点の米大統領選の途中経過ではバイデン氏がリードしているが、仮にトランプ氏が逆転勝利し、上下両院で共和党勝利とでもなれば、大サプライズで、米株高+リスク回避の巻き戻しに円売りが加速することになり、ドルは他の主要通貨でも全面高になる可能性が高いが、これも仮の話である。


2020年11月4日(水)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年11月4日(水)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


米大統領の結果を前にして、バイデン氏勝利による大規模経済対策を見越してなのか? それとも、バイデン・トランプ両氏、どちらに転んでも米株高は変わらずとでも言いたいのか? 欧米株は大幅高。米債利回りも上昇、原油価格も大幅高。そして、為替相場はドルが全面安。


各種報道ですでに承知の通り、今年の大統領選の結果が判明するまで相当時間が要し混乱が続くことになりそうだが、市場参加者はすでにリスク回避のためにポートフォリオを入れ替えているとのことらしい。


コロナ禍の中でEUROSTOXX50は+2.62%と大幅高、、米株も2%台へと上昇。米10年債利回りは一時0.895%と0.9%直前まで上昇から0.88%台で推移。原油価格は一時38.32ドルまで上昇し37.90台で推移。


肝心の為替相場も基本は米大統領選の結果がどうなるのか? 個人的にはどのような結果になるかは別として、相場変動のリスクが高い中で様子見を決めているが、相場変動リスクを取り果敢にチャレンジする市場参加者が多いことも事実。もちろん不透明な中でトレンドを追うような動きには見えないが。


米大統領選の混迷を意識した米国市場に入り上昇幅を縮めるも、前日比ではドルが全面安で、AUD+NZD+GBPの上昇が目立っており、JPYはクロスで全面安、ドル買いの巻き戻しが主役へ。


コロナ感染再拡大+ECB追加緩和期待に売り込まれたEURUSDは1.1631をボトムに一時1.1740まで100ポイント超まで上昇。90日MA1.1708を日中上回っているが現時点では1.1702とほぼ同水準で推移。


コロナ感染再拡大+BOE追加緩和期待+波乱の可能性が残るEU英離脱協議のGBPUSDも、1.2905をボトムに一時1.3079まで170ポイント近く上昇と予想外に底堅い。


予想通り利下げし追加緩和も辞さないロウ豪中銀総裁発言にも、AUDUSDは0.7028をボトムに一時0.7175まで150ポイント近く上昇。


米債利回り上昇+欧米株高+原油高で、リスク回避の巻き戻しや、対ドルや対他の主要通貨の一時的なヘッジ通貨としての動きが弱まり、104.80を高値に一時104.43まで下落と下げ幅は限定的。クロスの円売りもUSDJPYの売りを抑制しているが、この水準で収まる状況が続くと思われず。


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2020/11/03

2020年11月3日(火)16:00時ごろの動き

 2020年11月3日(火)16:00時ごろの動き


いよいよ明日は米大統領選の投票日。多数の観測記事や予想が飛び交うも、どれも自信をもって信じることはできず、むしろ次期大統領が決まらず泥沼化するリスクだけが気になる。


ブルームバーグ・ニュースでは、世論調査の分析を行うファイブサーティエイト(2日時点)の予測では、上院では51対49で民主党が過半数をとるとあり、大統領+下院+上院全てで民主党が押さえる可能性を示唆しているが、これも信じられず。結果を見守りましょう! 


米大統領選を巡るリスク、欧州英国の感染拡大=追加緩和の高い可能性、今日の豪中銀の追加緩和も然り。ポジションベースではリスクを相場に織り込んでしまっているとすれば話は別となるが、IMMポジションではJPYロングは少なく、リスク回避のJPYが選好されるのではとの期待感は変わらず。


豪中銀は予想通り、政策金利と3年債の利回り目標に加え、銀行に資金を供給するファシリティーの金利0.25%→0.10%に引き下げ、ロウ総裁は為替レートの引き下げに寄与することも示唆。AUDUSDは予想通りの結果だったこともあり直後は0.7063まで上昇するも、ロウ総裁の期待通り0.7028まで緩やかに値を上げるも、再び0.7050台まで値を戻している。現時点では「sell the rumor, buy the fact」の流れに。


2020年11月3日(火)昨日2日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年11月3日(火)昨日2日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


(今週から米国の冬時間に入り、日本時間午前5時半はNY市場の午後3時半にあたり終盤の動きは含まれない。)


米株は上昇しているが、誰が次期米大統領となり金融市場はどのように変化するのであろうか? 為替相場を含め金融市場全体で予想できにくい流れは変わらず。


そんな中で注目の米株は予想外に強く、ダウは400ドル近くの上昇、弱かったNasdaqも水面下を脱出。米債利回りはリスク回避に買いが選好し利回りは軟化しており、10年債は0.858%(-0.021)近くで推移。弱かった原油価格は上昇し37ドル台へ上昇中。


為替相場はドル買いが優勢の中で、不透明要素が多数控えており積極的な動きは見られない。流れだけを見ると、GBP+EUR+CHF+JPYは弱く、AUD+NZD+CADが強い2極化している。


USDJPYは、引き続き105.00円の壁がポイントとなっており、欧州市場の104.95を高値に伸び悩んではいるが、AUDJPY、NZDJPY、CADJPYで円売りが強く、104.60台をボトムに下げ止まっている。相変わらず米株や米金利との連動性は見られず、潜在的な円高リスクは変わらず。


EURUSDは、欧州コロナ感染再拡大=欧州経済の鈍化=ECBの追加緩和期待に、1.18、1.17の大台を割り込んでからも弱い流れは変わらず。一日を通じて1.1620台から1.1650台のレンジで推移と、強さは全く見られず。米大統領選が引き金となりどのように変化するかを見極めたい。


GBPUSDは、ジョンソン英首相は2回目の小規模なロックダウンを決め、その影響に英第4四半期GDPが4%縮小との予想も。さらに、BOEの資産買い入れ枠の拡大+ひょっとしたら金利に手を付ける可能性も残り、強さは見られず。ただ、英EUは通商協議の決裂を避けるためにブルッセルで交渉を継続中とのことで、サプライズがないとも限らない。


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2020/11/02

2020年11月2日(月)16:00時ごろの動き

 2020年11月2日(月)16:00時ごろの動き


基本動けず!


週明け11月2日の月曜日。明日の米大統領選を前日に控えて、世界的に様子見ムード全開。上海総合は-0.03%と動けず、ダウ先物はほぼ前日と変わらず。日本だけは例外なのか? 日経平均株価は予想外に強く前日比で1.39%の上昇となった。


一方、リスク回避の債券買いに米10年債利回りはい一時0.852%まで下落し安値圏で推移。原油価格は一時33.64ドルまで下落し34.27ドル(-1.52ドル)と弱さが目立っている。


肝心の為替相場は、今日・明日始まったことではないが、不透明な米大統領選の行方にもかかわらず、ドル買いの流れは止まらず、リスク回避の円買いも見られず。為替相場も取引量は減少気味でドルは全面高となっている。


GBPUSDは特に弱く、英国コロナ感染拡大に週明け月曜日はギャップを開けGBP安からスタート。BOEの資産買い入れの増額を織り込み、結論が出ない英EU通商協議もネガティブ材料とされ、直近の安値1.2880のブレークを阻止しているが一時1.2890台まで下落している。


USDJPYは、特にネガティブ材料は見られないが、104.30~50ゾーンを上抜けし、104.80の壁で何とか上げ止まっている。引き続き105.00、105.50の上値が大きなポイントで、この水準を上抜けするまではJPY先高期待は変わらず。


EURUSDは、前日の安値1.1640台を割り込み一時1.1630台まで下落と緩やかな下げとなっている。戻り高値も1.1650台をトップに、欧州コロナ感染拡大とECBの追加緩和期待も消えず、弱さがが目立っている。




2020/11/01

今週の為替相場を考える(11/2~6日)

今週の為替相場を考える(11/2~6日)


今週は米大統領選という大変動要因を抱えており、現時点のファンダメンタルズやテクニカルで考えることも難しい。現時点で考えられる金融政策の取り巻く環境の違いからは円買いtと考えるが、あまり自信もない。


米大統領選を前にした、最新27日のIMMポジションを見ると、主要7通貨の合計で5週連続し通貨のロングが減少(ドル高思考)しており、リスクヘッジの代表格となる円のポジションも増えることはなく、小幅なロングで変化は見られず。このポジションの動きを見ると、米大統領選のサプライズを意識したドル売りは皆無と考えてもいいだろう。いや、両サイドのリスクが内在していることで動いていない状態ではないだろうか?


トランプ氏が再選されるのか、それともバイデン氏がとって変わるのか? それとも共に敗北を認めず最高裁の判断を仰ぐ泥沼化の状態となるのか? また、上下両院議員の選挙の結果はどうなるのか? 今まで通り上院は共和党、下院は民主党が過半数をとることができるのか? それとも民主党「ブルーウエーブ」などのサプライズがあるのだろうか? 


いずれの結果となるのかで今後の為替相場を考え直さなければならない。また、今後は期待されながら結論が出せないでいる大統領選後の追加経済対策の動きも株価の変動に共にドル相場にとって重要。


11月5日(木)のFOMCは米大統領選・議員選の結果次第であることは間違いないが、サプライズがないとの前提とすれば、FFレート0.0~0.25%の据え置きが固いと思われ、ECBとBOEとの金融政策の違いにドル買いが強まる可能性も意識したい。


11月6日(金)の米雇用統計も大統領選の結果次第でFOMCの翌日の発表となることで、失業率、非農業部門雇用者数、賃金等の変化は変動要因ではあるが、今回データは過去のものだと言われ無視される可能性も無きにしも非ず。


GBPUSDは、米大統領選・議員選の結果が大前提となる。また、11月5日(木)のBOE金融政策委員会も重要で、資産買い入れ枠7450→8450億ポンドと1000億ポンドの増額が予想されている。政策金利0.1%を引き下げることは考えていないが、インフレ報告ではインフレ率の上昇の遅れが指摘されやすく、英EUの通商協議のゆくヘとコロナ感染拡大と三つ巴で考えなければならない。


EURUSDも、米大統領選・議員選の結果が大前提となる。また、先週10月29日の理事会では、ラガルド総裁自らコロナ感染再拡大=経済成長の鈍化+低インフレに対応するため、「緩和するぞ」と宣言しており、12月10日の次回ECB理事会まで間があるが、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の拡大に加えて、条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)の期間延長や預金金利の引き下げが含まれる可能性や、コロナ感染拡大とこちらも三つ巴で考えなければならない。


USDJPYも、米大統領選・議員選の結果次第。バイデン・トランプ両氏のいずれが勝利するにしても、大統領選後の米政局の混迷が続きそうである。今週緩和が期待されるBOEとRBA(豪中銀)や、追加緩和が宣言されている次回ECB理事会、欧米のコロナ感染再の急拡大などのリスク要因ありJPYにとっては有利な材料ではないだろうか? 投機的な円ロングポジションは予想外に少ないこともJPYにとってプラスに動く可能性も。