2020/06/30

2020年6月30日(火)15:00時ごろの動き

2020年6月30日(火)15:00時ごろの動き

本日の米国市場では、パウエルFRB議長、ムニューシン米財務長官のコロナ対策について下院金融委員会で証言と、期末最終日を明日に控え、全人代は「香港国家安全維持法案」を可決したことで、米国は「香港への輸出優遇措置を取り消す」も、サプライズの相場変動は見られず。

日経平均株価は前日比+1.33%(+293.10)で終了、上海総合も+0.85%近くの上昇となっている。原油価格(WTI)は、40ドル台を達成できず逆に39.30台まで軟化。

為替相場は、小動きの中で、欧州市場の参入に連れてドル買いの流れが強まり、EURUSDは昨日の安値に並ぶ1.1210台まで値を下げ、クロスでのEUR買いも見られず。

USDJPYは、前日NY市場の高値107.88までには届かないが、107.50台をボトムに中値には107.78まで上昇し、その後も底堅い動きが続いている。

AUDUSDとNZDUSDは、やや強い中国PMIやデベル豪中銀副総裁発言を意識してなのか? アジア市場にはいり底堅い動きがみられたが続かず。欧州勢の参入とともに下げ幅を強めている。


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2020年6月30日(火)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年6月30日(火)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

四半期・半期末を明日に控えリバランスの動きが気になるが、明日予定のパウエルFRB議長の証言原稿は、「公表されたデータは活動再開を示唆し始めている」、「経済は予想より早期に新たな段階に入った」とコロナ感染の再拡大の中でもポジティブ。FRBはPMCCFの運用を再開、米中古住宅販売は前月比-10%(前回-21.8%)と+44.3%と統計開始以来の伸びとなった。

米株は終盤にかけて更に上昇、ダウはボーイングの急伸もあり+580.25(+2.32%)、WTIは一時39.89ドルまで続伸、米10年債利回りは0.632%とやや軟化。為替相場は、JPY安+GBP安が目立ち、EURは米国市場で反落するも前日比からは小幅上昇で、クロスでは、EURJPY+EURGBP+EURCHFなど0.5%台の上昇でEUR買いが目立っている。

◎BOE住宅ローン承認件数は予想外に湧く統計開始の1997年10月以降で最低となった
◎米 NAR中古住宅販売保留指数は予想外に強く前月比では99.6と前月から44.3%の伸びで統計開始以来最大の上昇率となった
◎ショルツ独財務相は 下院議長に対しECBがドイツ憲法裁判所の要求を満たし独連銀はECBの債券買い入れに参加できると伝えた。
◎ジョンソン英首相は、英国の繁栄に向けた「ビッグプラン」を30日発表することを表明。
◎FRBは、プライマリー・マーケット・コーポレート・クレジット・ファシリティー(PMCCF)の運用を開始。これで9つの緊急融資プログラム全てが利用可能になった。 

EURUSDは、週明け取引開始直後の1.1216をボトムに、アジア・欧州市場では上昇を続け、ユーロ圏の景況感の回復が鈍い反面、独CPIは強く、一時1.1280台まで続伸した。米国市場に入り、コロナ感染再燃の流れ中でも楽観的な米経済への動きや米株高に1.1250割れまで下落、ショルツ独財務相から下院議長に対して、独連銀によるECBの債券買い入れ参加の許可が示され、ドイツ議会がECBの債券購入プログラム支持の動議を計画との報道など楽観的な材料が示される中で一時1.1219まで値を上げ1.1240台で推移。ピークから値を下げるもクロスではEUR高傾向は変わらず。

USDJPYは、アジア・欧州市場では107.30台の上値が重く、大枠107.05~40のレンジで推移するも、米国市場に入り米株高や米経済の楽観的な動きに加え、期末のリバランスの動きなのか? EURJPYがアジア市場の120.13をボトムにフィキシングにかけて121.36まで続伸する中で、107.50台超えのロスカットを誘発し107.88まで上昇し、107.50台で推移。

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2020/06/28

今週の為替相場を考える(6月29~7月3日)

今週の為替相場を考える(6月29~7月3日)

今週もそうですが為替相場の動きを考えるときに連動性の高い株価の動きをどうしても意識してしまいます。世界的な株高傾向はいつまでどこまで続くのでしょうか? 

IMFは25日に公表した報告書で、日米などの株価上昇に対し「実体経済と乖離しており、割高感がある」とし、主要中銀が金融緩和で6兆ドル(約640兆円)規模の資産購入に踏み切り、投資家が過大にリスクをとっている可能性を指摘していました。

この警鐘は正しいか否かは将来の株価が判断してくれることでしょう。新型コロナウイルスの経済対策で中銀はゼロ金利に近い水準やマイナスまで引き下げ量的緩和も実施し、政府は膨大な経済刺激策を実施し、主要国の政府や中銀はさらなる対策を講じる構えでいることは間違いありません。

結果として資金は株式相場に向かっていると思われていますが、実体経済が伴わないこの動きはどう考えたらいいんでしょうか? 

今まで株価の下落を予想した市場参加者は思惑が外れ大損をし、逆に現在は買いに転じていることは間違いなさそうです。ただ、最近になって日経平均2万円でのプットの買いの増加しており下げを狙う動きに一部変化、米株の下落や米債利回りの上昇を予想するコメントも目立っています。

このような市場の動きを危惧するコメントがマスコミにでることは今に始まったことではありませんが、①米国で拡大傾向にある新型コロナウイルスの再感染、②米大統領選の混迷、③米国と中国との対立はいざことが起これば大相場になりかねません。 また、④米国と EU との不調和音、⑤英国と EU の離脱に向けた通商協議の行方。 ⑥新型コロナウイルス復興基金を巡るEU 内部での意見相違、などのリスクが混在していることも間違いありません。

もし大相場の前兆が発生した場合にはその方向に一斉にポジションを大きく傾けることは容易に想像できますが、それまでは、ドルに対してどの通貨が強いのか? と考えるよりも、どの通貨が強く・どの通貨が弱いかの組み合わせで考える必要がありそうです。

例えば、EURUSDは大枠で1.1150~1.1400のレンジにとどまっていますが、ブレグジット交渉を巡る不透明感から、GBPは弱くEURGBPは上昇を続けており、この傾向が続く可能性があります。

USDJPYは、大枠105~110円の大きなレンジから最近では106~107.50のレンジで膠着状態ですが、最近は特にEURJPY相場とパラレルに動いています。つまり、USDJPYはリスク回避の通貨として地位は弱まりUSDCHFより評価は弱くなる反面、EURJPYがリードする円クロス相場に左右されており、この傾向はしばらく続きそうな気配です。

EURAUDは1.60台で下げ止まり1.6220台から1.6580台のレンジで推移しています。豪州国内の新型コロナウイルスの感染拡大や、中国の新型コロナウイルスの感染情報巡る豪中対立で、対中貿易が急減しAUDの売り材料とされ現在に至っています。AUDUSDは0.70台で頭打ちとなり、大枠0.68~0.70のレンジ、EURAUDも大枠1.6~1.66のレンジ入りとなっていますが、対中問題が解決できない限りAUD売りの流れが続きそうです。

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今週の主な材料(6月29~7月3日)

今週の主な材料(6月29~7月3日)

さて、今週の主な材料ですが、相変わらず取り巻く環境は複雑です。米国で拡大傾向にある新型コロナウイルスの再感染、米大統領選の行方、米国と中国との対立はいざことが起これば大相場になりかねません。 また、米国と EU との不調和音。英国と EU の離脱に向けた通商協議の行方。 新型コロナウイルス復興基金を巡るEU 内部での意見相違なども相場変動要因であることに変わりありません。

今週は6月最後の週となり月末期末 の実需の動きに注意したいと思います。29日から英国と EU は離脱に向けた通商協議を再開しますが、この動向はGBP相場に取って大きな変動要因でGBPショートが多数であるとことは間違いなさそうですが、この動きに何らかの変化があるのでしょうか?

29日からドイツフランスの両首脳は、なかなか合意に至らない新型コロナウイルス復興基金に関する会談を行います。この会談を経て4月17~18日のEU会議で承認されることができるのでしょうか? ユーロ相場にとって重要な材料の一つとなっています。

30日にはパウエル FRB 議長そしてムニューシン米財務長官が米議会下院の金融委員会で新型コロナウイルス対策に関して証言します。

1日には円相場にとって重要な日銀短観が発表され、大企業製造業状況判断=予想-31 前回-8 大企業製造業先行き=予想-24 前回-11となっています。前回大幅に落ち込み円売り材料となりましたが今回はそれ以上の大きな落ち込みが予想されています。織り込み済みとは思いますが果たして市場は、どのような評価を下すのでしょうか?

1日には米 ISM 製造業景況指数が発表になります。予想は49前回43.1で前回に続き改善が予想されていますが50に届かず、回復過程も道半ばです。市場参加者はどのように評価うるのでしょうか? また、同日には FOMC 議事録が発表になりますが、サプライズはあると思われませんが、どうなるのでしょうか?

2日は米立記念日の前日で債券市場が短縮取引となり同日には今週の最大のイベントとなる米国の雇用統計の発表となります。 失業率=予想12.3% 前回13.3%、非農業部門雇用者数=予想300.0万人 前回250.9万人が市場のコンセンサスです。前回は失業率も非農業部門雇用者数も予想を上回り大幅な改善が見られ、このサプライズの結果を受けドル買いが強まったことは記憶に新しいと思います。今週も予想外の結果になる可能性があり相場の大きな変動要因となっています。
3日は米独立記念日の振替休日で米国市場が休場で、米国は3連休に突入します。連休を前にしてポジション調整はないのでしょうか? またあるとすると為替相場はどのようなリスクを意識しどのように変化するのでしょうか非常に楽しみです。

今週の予定は別表をご覧ください

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2020/06/27

直近のIMMデータから(6月27日)

直近のIMMデータから(6月27日)

集計日が6月23日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨の変化を見てみましょう。先週末6月26日(金)とは3日間のずれはありますが、全体の傾向を読み取ることができます。

7通貨ペアを見ると、円、ユーロ、スイスがロングでかわらず、ポンド、カナダドル、豪ドル、NZドルがショートで変わっていません。

過去3週の合計ポジションを見ると、18,184→90,900→103,179と、6月16日の週が相場の大転換で、ユーロと豪ドルがリードするドル売りが大きく加速していたことがわかります。今回の6月23日のデータの前週比をみるとポンドとスイスが若干ショートで、他の5通貨はロングとなっていますが、増加幅は限定的と言ってもいいでしょう。

個別にみると、ユーロのロングの拡大は止まらず、ネットで+118,448(前週比+1,316)コントラクトと、一人勝ちと言ってもいいでしょう。EURUSDは1.1400台の高値から1.1160台まで下落しやや反発していますが、このポジションを見る限りユーロ先高を意識したポジションが継続されています。

円は、ネット+27,458(前週比+5,348)コントラクトで、3月17日以降は付かず離れずロング2~3万コントラクトの低水準で変化は見られません。円の先高期待も限定的で、先行き不透明感が強いことが示されています。

ポンドは、ネット-18,516(前週比-2,518)コントラクトで、ショート傾向からの変化やショートが拡大する気配も見られません。英国のEU離脱の期限を年末に控え通商協議でなかなか合意できないハンディを背負って動いています。

カナダドルは、ネット-20,834(前週比+4,652)コントラクトで、ショートから変化はありません。USDCADはドル買いが勝っていますが、3月10日にネットロングからショートに変化してからの平均ポジションは-25,094と変動する気配も見られません。こちらもポジションから考えれば先行き不透明と言わざるを得ません。

別表をご覧ください

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2020年6月27日(土)昨日26日、海外市場の動き

2020年6月27日(土)昨日26日、海外市場の動き

米価は下落、ダウは-2.84(-730.05ドル)、原油価格は一時38ドル台を割り込み下落、米10年債利回りは0.645%へ低下、VIXは一時36.25まで上昇。

前日に米上院は「香港国家安全法の制定に関与する中国当局者と取引のある銀行に制裁を科す法案を可決」に加え、今日は「中国共産党幹部に対するビザ発給を制限」を発表。米国防総省は「中国軍管理下にある企業にファーウェイなど20社を指定」するなど、米中間の関係悪化のリスクも意識。

加え、今日は米消費者マインドも弱く、コロナ感染再拡大に動きはリスク回避。為替相場は小幅ながらドル売りの流れで、EURは健闘しEURGBP、EURAUD、EURJPYは上昇。一方、USDJPYは107円台前半で小動き、円はクロスでは強弱混在で複雑。ドルはこれでもこの位置にとどまり底堅いとみるのか、これから崩れるとみるのか、市場参加者の意見は真っ二つ。結果、逆張り相場は継続か?

米株の下げは、前日にボルカールールの一部変更で盛り上がった流れから、FRBのストレステストの結果、米大手行に対し第3四半期まで増配や自社株買い再開の禁止を指示。ヘイトスピーチや政治的に非常に偏った意見の投稿が多数に、ユニリーバがフェイスブックとツイッタに米国でのプラットフォームへの広告出稿を年内は取り止めると発表。ナイキの予想外の赤字決算、テキサス州などコロナウイルス感染の再拡大が挙げられる。

米個人所得は-4.2%と改善するも、個人消費の伸びは8.2%と期待に届かず。ミシガン・確報値は、信頼感・現況・期待ともに弱く、インフレ期待は1年・5年ともに低下。

EURUSDは、欧州株が上昇する中でボトムはオプションカットからフィキシングにかけて付けた1.1954から、米株安の中で1.1238まで買い戻されている。結局は1.1210台で推移し上下変動が狭まっている。ただし、EURGBPは0.9020台→0.9100台へ、EURAUD1.6270台→1.6370台。終了間際に1.6340割れまで値を下げるも、EURの強さが目立っている。

USDJPYは、欧州市場でリスク回避の高まりに107.00を割り込むと一時106.80まで下落するも、米株安の中でフィキシングでは107.36まで上昇。結局は107.10~20の狭いレンジでの取引が続いている。

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2020/06/26

2020年6月26日(金)昨日25日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2020年6月26日(金)昨日25日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米株は上昇、米10年債利回りは0.684%で変わらず、原油価格は39ドル台を回復。為替相場は、欧州市場のドル買いから失業保険申請権スは2週連続し予想を上回り、米GDP確報値は改定値と変わらず、米財の貿易収支は赤字額が拡大を契機なのか、この時間を境にドル売りへと変化し、米国市場は限定的なドル売りにとどまり、ドル買いトレンドに変化まで至らず。

コロナウイルス感染再燃にもクドローNEC委員長は「経済を再び閉鎖せず」と強気でNY市は活動再開の第3段階に入るという。IMFは、日米などの株価上昇に実体経済と乖離と警戒感を発しているとの裏腹に、欧米株は下げから回復。

ダウは米監督局がボルカー・ルールの変更を承認したことでウォール街の金融機関は手元資金が推定400億ドル(約4.3兆円)増える可能性もあり、金融株の上昇に終盤にかけ上昇幅を拡大し+1.18%(+299.66)で終了。

米中対立では、米上院が「香港国家安全法の制定に関与する中国当局者と取引のある銀行に制裁を科す法案を可決」したのに続き、米国防総省は「中国軍管理下にある企業にファーウェイなど20社を指定」し追加制裁の道筋を策定。(ただし、ファーウェイは英国に1300億円投資とある!)

ECB議事録では、PEPPの増額は総意で「債券購入は景気を刺激する手段として最適で副作用も抑制できる」とあり、「QEに対するドイツ憲法裁判所の判断の根拠に真っ向から反論」。やりますね!

ECBはユーロ圏外の諸国の中銀に、「予防的にユーロ流動性を供給するため、新たなレポファシリティーを創設する」と発表。新型コロナウイルス流行への対策で、欧州株が上昇に転じ、EURUSDも軟化とか1.1190台で下げ止まっているが、1.1230台で上げ止まり、反発力は鈍い。

レーンECB専務理事、メルシュECB専務理事は共に、PEPPは一時的な危機対応措置で、1.35兆ユーロ(約162兆円)は上限で見通しが改善すれば使い切る必要はない! とある。

USDJPYは、欧州市場で一時107.45まで上昇するも、ポイントとなる107.60~65を超えられず失速。ただし、107.10台をボトムに下げ止まっており、上値の達成感も今一つ。107.60~65は引き続き重要なポイント。円クロスでは主要通貨で20日MAを割り込み、逆にサポートされテイルことは興味深い。

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2020/06/25

2020年6月25日(木)22:30時ごろの動き

2020年6月25日(木)22:30時ごろの動き

米国市場の序盤は、株安の動きは変わらず、ドル買いの流れも弱まるが、トレンドとしてドル買いの流れはいまのところ変わらず。

トルコ中銀は利下げ予想に反してインフレ重視の姿勢なのか、政策金利8.25%の据え置きを決定。直後はTRY買いが強まるも元の水準に逆戻り。

ECBは非ユーロ圏中銀にユーロ流動性供給する、新たなレポファシリティーを創設することを発表。ECB理事会の議事録では「ECBメンバーらは多かれ少なかれPEPPの増額を主張」し、「景気回復のためには資産買い入れが必要不可欠」とあり、欧州株の買い戻しが強まるも限定的で、EURUSDは売られ一時1.1190まで続落。

英5年債利回りは、過去最低の-0.047%に低下。英国のEU離脱を年内に控え、7月末まで毎週協議を実施しているらしいが、EU加盟27カ国が批准するためには10月までに草案をまとめる必要がある。英・EUトップの肝いりながら、EUは運輸や漁業、安全保障なども含む幅広い連携を求めるEUに対して英国は範囲を限定した合意を望んでおり、合意が難しい点を解決できず。その影響があるかは不明ながら、一時1.2464まで買い戻しが強まるも、再び続落中。


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2020年6月25日(木)15:45時ごろの動き

2020年6月25日(木)15:45時ごろの動き

動きそうな材料に飛びつき一時的に反応するも、結局はポジションの調整による変化の範囲内で方向性は今一つ。月末・半期・四半期末のリバランスによる変動を期待したいが、どこまで動くことやら。

取り巻く材料は、米中の通商交渉をめぐる不安、新型コロナウイルス再燃の不安、欧米国との貿易を含めた政治的懸念の拡大。トランプ氏もいやながらバイデン氏も嫌いと、どうなるか全くわからない米大統領選の行方。

トランプ政権は追加の大規模経済対策を立案中とのことだが、どこを見ても経済対策で財政はパンク状態で金利はマイナスかゼロに近い。これじゃ、AAAで0.8~0.9%近くのオーストリア100年債に約2.13兆円の注文が入るわけである。

USDJPYは107.50超でストップの買いと言われているが、これを狙ってもさらに円安が加速する材料に乏しいのでは? 円クロスではようやく安定してきてはいるが、いまだにポジション的には円ショートを維持しているように思えてならない。

EURUSDは、例の独憲法裁判所がECBの量的緩和政策を一部違憲と判断した件で、ECBはドイツ当局へ重要資料を提出することに同意とポジティブ材料の反応は鈍く、強い数字への買い反応も鈍い。英EUのブレグジット交渉の不透明感は別としても、EURUSDの上値が重くなり、EURJPYがどうなるのか? 非常に気がかり。

日経平均株価は-274.53(-1.22%)と下落、上海総合も小幅ながら堅調に推移し、ダウ先物は-160ドル近く低下している。原油価格は軟調で、米10年債利回りも0.675%と軟調推移。



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2020年6月25日(木)昨日24日 5時半ごろの動き

2020年6月25日(木)昨日24日 5時半ごろの動き

欧米でコロナウイルス感染の再燃が強まる中で、欧米株は大幅安+債券利回り低下+原油価格下落。為替相場はドル全面高でリスク回避の中でもJPYの強さは見られず。

ダウは-710.16(-2.72%)の下落で終了。米10年債利回りは0.68%台と軟化、原油価格は在庫増に一時37.31ドルまで下落し38ドル近くで推移。

IMFの世界経済見通しは弱気で、3月時点の見通し-3.0→-4.9%へ下方修正。米国、ユーロ圏、日本も下方修正されマイナス幅が拡大する中、中国だけは1.0%のプラス成長で据え置き、中国経済の優位性が気になる。

米国はフランス、ドイツ、スペイン、英国からの31億ドル相当の輸入品に新たな関税の賦課を検討。USTRは「追加関税の対象となる一部加盟国の製品リストの変更を検討している」とある。どうなることやら。

NZDUSDは、ドル高の流れもあり前日比で1.3%近くの下げで、NZ中銀のハト派声明に急落した流れを取り戻せず、アジア市場の0.6514→米国市場終盤では0.6405まで続落している。

USDCADも、ドル高の流れや在庫増による軟調な原油価格、フィッチがカナダをAAA→AA+に引き下げたこともあり、1.35割れが固くなりアジア市場の1.3528をボトムに、終盤にかけ1.3630近くまで上昇している。

USDJPYはコロナ再燃や株安のリスクオフにもJPYに焦点は宛てられず107円台へ上昇し、クロスでの円売りも落ち着き強弱混在。ただし、107.60を超えなければ、106~107.50のレンジ相場を継続の可能性が強まる。

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17:00    GER 6月 IFO業況(総合)指数=86.2(予想85.0 前回79.5→79.7)、現況指数=81.3(予想84.0 前回78.9)、期待指数=91.4(予想85.2 前回80.1→80.5)→ 2カ月連続で上昇で回復期待強まる。予想を上回りドイツ企業の間では、巨額の政府支援と個人消費の回復が今年後半の景気回復を主導するとの見方が強まっていることが、Ifo経済研究所の調査で明らかになった。

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IMF    IMF、世界経済の見通し下方修正、今年の世界GDPは4月時点の予想は3%減→4.9%減へ。2021年については前回予想の5.8%増から5.4%増に引き下げた。 IMFはほとんどの国の消費見通しを引き下げ、その理由として、予想以上の国内活動の混乱、ソーシャルディスタンスによる需要ショック、予備的貯蓄の増加を挙げた。 今年の米国GDPの予想は、前回の5.9%減から8%減に下方修正。来年は4.5%増を予想している。ユーロ圏GDPは今年が10.2%減、来年が6%増と見込んでいる。日本の今年のGDP予想は5.2%減から5.8%減に下方修正された。 先進国のGDPは、前回の6.1%減から8%減に引き下げられた。新興国と発展途上国は1%減から3%減に下方修正。中国は景気刺激策に支えられて1%のプラス成長を維持する見込みだとしている。

USD    米複数州で経済再開に伴い新型コロナウイルス新規感染者数が急増する中、ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカットの3州の知事は24日、ウイルス感染率が高い州から訪れる人に14日間の自主隔離を義務付けると発表

USD    アップル、テキサス州の7店舗再休業へ コロナ感染急増で=報道

USD    USTRは23日夕に公表した通達の中で「追加関税の対象となる一部加盟国の製品リストの変更を検討している」とした上で、今回の見直しは欧州の航空機製造大手エアバスや米ボーイングに絡む紛争が原因と説明した。

USD    テキサス、フロリダ、アリゾナなどの一部の州で感染者数が急増 、国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長らの専門家がきのう、議会委員会に臨み、一部で「憂慮すべき急増」がみられると証言した。新たな流行を抑えるうえで、今後数日間が重要だと述べていたことも、その動きを助長している模様。

USD    エバンス・シカゴ連銀総裁、成長見通しに対する不透明感が相当高まっている。インフレ見通しに下振れリスク。全体的な回復には時間がかかる。パンデミック前の水準に戻るのは2022年終盤を見込む。追加の行動が必要かもしれない。

USD    米国は、フランス、ドイツ、スペイン、英国からの31億ドル(約3300億円)相当の輸入品に新たな関税の賦課を検討している。トランプ政権が欧州連合(EU)に圧力をかける追加手段となり、この夏に広範な米欧貿易戦争に発展する恐れもある。米通商代表部(USTR)はオリーブやビール、ジン、トラックなどに新たな関税を導入するほか、航空機やチーズ、ヨーグルトなどに対する関税を引き上げたい考えだ。USTRが23日遅くに通知を公表した。これについて、7月26日まで1カ月間にわたり意見を公募する。 関税率は最高で100%となる可能性もある。その場合、米国におけるこうした輸入品の価格は2倍になり、米市場への参入が全く不可能になることもあり得る。 米国がこの関税賦課を実行に移せば、欧州の高級ブランドや酒類メーカーが打撃を受ける。両分野を傘下に持つフランスのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンはとりわけ大きな影響を被りそうだ。ジンへの課税は、英ディアジオなどの利益に響く可能性がある。米国はすでに昨年、ドイツ、アイルランド、イタリア、スペイン、英国産のウイスキーやリキュール、飲料に25%の関税を課しており、追加関税はこれに上乗せすることになる。

USD    米投資ファンド、 カーライル・グループのキューソン・リー共同最高経営責任者(CEO)は米国の景気回復が中国より厳しいものになる可能性が高いとの見方を示した。 中国はV字回復を遂げる可能性があるが、米国はもっとむらがあり、チェックマークの「レ点」が変形したような形になると、

EUR    バルニエ欧州連合(EU)離脱首席交渉官、「英と合意に至るために全力を尽くす、合意は可能」、「コロナ危機が後退したが、英との交渉はそれほど進展していない」、「英が自動車部品をEU以外から調達することを推奨しない」、「EUの企業や人々を守るのが義務」、「英国との貿易交渉の正念場は10月」、「貿易交渉よりも新型ウイルス感染が優先」、「英国との合意達成に向け何でも行う」、「EUの経済的利益を犠牲にすることはない」、「EUと英国は譲歩する必要」。

EUR    ドイツ連邦憲法裁判所が欧州中央銀行(ECB)の量的緩和政策を一部違憲と判断し、ECBに政策の必要性を証明するよう求めたことを受け、ECBは24日、ドイツ当局へ重要資料を提出することに同意した。

EUR    レーンECB専務理事チーフエコノミスト、ユーロ圏経済が新型コロナウイルス不況から回復する初期の兆候が見られるが、期待し過ぎるのは禁物だとくぎを刺した。 パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)は「一時的な」措置として導入されたと言明。「危機が終われば、追加的な介入のレベルは終了する」とし、「無期限ではない」と付け加えた。

EUR    男子テニスの世界ランク1位、ノバク・ジョコビッチ選手が新型コロナ検査で陽性が判明した。

EUR    ドイツのノルトライン・ウェストファーレン州は新型コロナの集団感染が判明した食肉工場がある自治体に再びロックダウン(都市封鎖)を発令した。

EUR    オーストリア100年債、注文殺到、1%に満たない利回りのために資金を100年間固定化するのは、素晴らしい取引に思えないかもしれない。だが、安全な投資先を求める資金が殺到し、オーストリア100年債が需要を集めている。

CAD    フィッチ、カナダを「AAプラス」に格下げ コロナ禍で財政悪化。カナダのソブリン格付けを「AAA」から「AAプラス」に引き下げた。新型コロナウイルス感染拡大を受け公的財政の悪化が予想されるため。

JPY    東京都で新たに新型コロナウイルス感染者55人を確認した。NHKが報じている。1日に50人以上となるのは5月5日以来。また、5月25日の緊急事態宣言解除後で最多となる。

AUD    オーストラリアで2番目に人口が多いビクトリア州で24日、24時間の新規感染者が20人と、8日連続で2桁となった。同州のミカコス保健相は過去1週間の再生産数が2.5と、「容認できない高水準」に上昇したと述べた。

NZD    NZ中銀、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を過去最低の0.25%に据え置くことを決定した。量的緩和策として導入した「大規模資産購入プログラム(LSAP)」の規模も600億NZドルのまま維持した。  NZ中銀は声明で、金融政策委員会(MPC)は、必要に応じて追加刺激を提供する用意がある。 NZドル上昇は輸出収入をさらに圧迫。→ 直後からNZD売りが強まる

NZD    NZ中銀は声明で 大規模資産買い入れプログラム拡大の賛否を現在議論。LSAPプログラム拡大の可能性に加え、政策委は必要に応じて追加的な金融政策手段の活用を引き続き準備する」と表明した。スタッフは向こう数カ月でより幅広い金融政策ツールが展開可能になるように向け作業を進めている。 いかなる拡大も経済見通しとプログラムの効果に対する評価によって促される必要がある。 ツールにはターム物貸出ファシリティ・政策金利の引き下げ・外国 資産購入のほか、現在の大規模資産買い入れプログラムの適切な規模の再評価が含まれる。委員会はこれまでに実施した金融刺激策がその責務を果たすのに十分かどうかまだ明確ではないとの認識で一致。 

CNY    米中の貿易合意に新たな障害 中国は米中の第1段階の貿易合意で、輸入肉や大豆の国外荷主に積み荷が安全性基準を満たし、新型コロナウイルスに汚染されていないことを証明する文書への署名を求めている。多くの米輸出業者は法的責任を懸念して現時点でこれに応じることに消極的だが、タイソン・フーズは署名したことを認めた。 トランプ米大統領は農業従事者を大きく後押しするとして中国との第1段階合意を誇ってきた。11月の米大統領選を控え、中国が駆け引きで状況を乱そうとしている可能性があるとロビンソン氏は語る。ただ、中国はブラジルの荷主にも文書への署名を求めており、なぜそれを要求しているのかや今回の措置が貿易制限を目的としたものなのかは依然として不明だ。

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2020/06/24

2020年6月24日(水)15:15時ごろの動き

2020年6月24日(水)15:15時ごろの動き

東京のコロナ感染者55名と緊急事態宣言解除後で最多。ジョコビッチ選手もコロナ陽性、豪ビクトリア州は感染者増加。

米中は農産物合意に新たな障害なのか? 中国は米国荷主に輸入農産物の「安全性基準の証明」を求める。

日経平均株価は前日比-14.783(-0.0907%)と横ばい。原油価格は在庫増に下落からスタートするも40.34ドルと大きな変化は見られず。

NZ中銀は予想通り政策金利0.25%と、資産購入プログラム600億NZDの据え置きを決定。声明では「追加刺激を提供する用意」を示し、「NZドル上昇は輸出収入をさらに圧迫」とあり、NZD売りが強まる。

為替相場は、NZDUSDがNZ中銀の発表直後に一時0.6450まで、NZDJPYが68.66円までげ下落と、NZD安が目立っているが、それ以外では大きな変化は見られず。特に言うこともない。

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2020年6月24日(水)昨日23日 海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年6月24日(水)昨日23日 海外市場の動き(午前5時半ごろ)

米経済は回復傾向を示し株価は相変わらず強さを示すも、米25州でコロン新規感染者数が増加し、内12州で過去最多を記録。為替相場は米国市場でドル売りも弱まりややドル買いへと動くも、全体的な流れはドル売り傾向で変わらず。

ムニューシン米財務長官は「米経済は年内にリセッションから脱する」とし、新たな景気刺激策で「7月中に法案が可決する可能性」を指摘。

米連銀総裁からもポジティブ発言が目立ち、予想外に強い米PMIや米新築住宅販売件数からも経済のボトムアウトは間違いなさそうだが、トランプ政権内部の不安や大統領選再選を目指して何をするかわからないトランプ政権への不安材料は払拭されず。

カドローNEC委員長は「米中通商合意は損なわれておらず、数々の分野で建設的に前進しており、コモディティーの購入から懸案の私的財産権の問題に波及している」と発言し、お騒がせのナバロ米大統領補佐官発言を「失言」と断言。

為替相場は、ユーロ圏、英国、米国の景況感の改善や、米住宅販売の急増を見ても景気のボトムアウトを感じるも、不明なボルトン前大統領補佐官の回顧録の影響、トランプ大統領の再選への不安、新たなコロナ感染拡大、デモ、米中通商問題など不安材料は変わらず。結果、ドルショートポジションの巻き戻しや、決算期末による特殊事情を除けば、積極的にドルロングに傾きにくい状況は変わらず。

USDJPYは、米国市場に入り一時107.07までの下落から106.50台まで値を戻している。不安定な状況からリスク回避の円買いも見られるが、過去の動きから見ても105、106円台のドル売りが有効であったことはあまりなく、水準的に買いから入る投機筋や、資本筋の買いもないこともないと思われる。
これからは、EURJPYを主にクロスでの円売りが再開されるのかを見極めたい。


2020/06/23

2020年6月23日(火)22:30時ごろの動き

2020623日(火)22:30時ごろの動き

 

トランプ政権は、支持率が伸びきれない大統領選を前にして、米国内景気浮揚の追加対策、コロナ対策、デモ対策、米中問題対策と忙しい。一方、ナバロ米大統領補佐官のサプライズ発言は否定されたが、米国(USD)への信認を考えるとどうもドルロングはできにくい。

 

結果は、欧州株は強く、ダウも上昇からスタートし現時点では底堅く推移するも、為替相場はドルが全面安で、久々に円にも買いが入り106.30近辺と、58日以来の円高水準へ。

 

ユーロ圏主要国と英PMIは予想外に強く、ユーロ圏と英国は4か月振り水準へと回復しEURUSDの買い材料となる。注目の独政府諮問委員会委員長は、「今年の独経済は6.5%縮小する見込み」とあり、スペイン中銀総裁は、第2四半期のスペインGDP1622%減少とあったが、積極的な反応は見られず。米国市場の参入と共に、再びドル売りが強まる。

 

引き続きこの報道の続編があるのか? また、ボルトン前大統領補佐官の回顧録の発売の影響は? 欧州復興基金で仏大統領とオランダ首相が協議は? 投機筋はドルショートで攻めたくなることは理解しやすい。

 

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2020年6月23日(火)15:30時ごろの動き

2020年6月23日(火)15:30時ごろの動き

ナバロ・ショックが市場を動かすも、否定発言に結局は元のさやに納まり、JPY安の動きが逆に強まる。

ナバロ米大統領補佐官は「トランプ大統領が中国との第1段階貿易合意を打ち切ることを決めた」と語り、この報道がFOXニュースの番組で流れる。

直ぐに「中貿易合意とは全く関係ない」第1段階合意は「なお有効だ」釈明発言が流れ元のさやに納まっているが不安定な相場状況を如実に表している。

一方、ムニューシン米財務長官も「中国との通商関係について、「われわれがデカップリング(分断)する時が来るかもしれない」と発言している。ただ。トランプ米大統領は「中国との通商合意は全くの無傷だ」とツイートしている。なんだか困惑。

この報道の真贋は別にしても、市場はリスクが存在し、その結果により短期間に相場が上下変動することを目の前にしていることで、リスクを軽減する動きが強まる可能性も気になる。

日経平均株価は、一時400円弱下落し結局は元の水準近くまで値を戻し、前日比プラス0.5%(+111.78円)で終了。その余波もあり、USDJPYは116.74まで下落後に、107.22まで上昇する円安相場となっており、円の弱さだけが目立っている。他の主要通貨も、この報道を受け一時ドル売りが加速するも、結局は元の水準へと逆戻り。

欧米市場で、この報道の続編があるのか? 非常に注目している。また、ボルトン前大統領補佐官の回顧録、発売予定。欧州復興基金で仏大統領とオランダ首相が協議する予定もあり目が離せない。


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2020年6月23日(火)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年6月23日(火)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

USDJPYは蚊帳の外で動きが取れない中で、EUR、GBP、AUD、CADなど、対主要通貨でドル売りとJPY売りが強まる。

ボルトン回顧録を含めた米大統領選への不透明感、トランプ政権が認めない米国でのコロナウイルスの感染拡大、NAR中古住宅販売件数の予想外のマイナス幅拡大からドル売りが強まるなどのネガティブ材料を意識。ダウは小幅上昇にとどまり、米10年債利回りは7.05%と小幅に上昇。

EURUSDは、アジア・欧州・米国市場の序盤でも上昇圧力は止まらず、1.1270でようやく上げ止まる。ドイツ憲法裁判所の判事が22日に、ECBの債券購入プログラムに複数の懸念事項があるとした、フォスクーレ長官を含む判事が交代し、ECBとの対立解消を示す可能性が意識され、EURUSDの上昇圧力が強まる。同時に、デギンドスECB副総裁は「下半期に景気の回復を期待」ともあり、ECBのPEPPの拡大期待や、EUの7500億ユーロの復興基金の期待感の楽観的材料に。

USDCADも、アジア・欧州・米国市場の序盤でも下落圧力は止まらず、1.3519まで続落しCADの強さが目立っている。マックレムカナダ中銀総裁発言の就任後初めての演説は、7月の金融政策報告で「主要計画」のシナリオ公表予定。QEは長期間の低金利据え置きを示唆する一方、経済再開に伴い第3四半期に成長が再開とある。金融市場は現在、環境が大幅に改善しているとあり、直後の反応は強弱混在から、原油価格も40ドル台を維持しドル売り・CAD買いの流れは止まらず。

GBPUSDも今日は強く、アジア・欧州・米国市場に入っても買いの流れは止まらず、1.2477まで上昇。ベイリーBOE総裁が「利上げ前にバランスシート縮小を検討する方が望ましい」と、英中銀の長年の政策を撤回する発言のサプライズはあったが、EUと英国との通商交渉のやや楽観的な見通しや、ジョンソン首相が23日にウイルス対策の一段の緩和について発表するとの報道が支援しGBP買いも止まらず。




2020/06/22

2020年6月22日(月)23:00時ごろの動き

2020年6月22日(月)23:00時ごろの動き

欧州市場に入り、下落した株価も何とか持ち直すも、続かず。ただ、米株は下落からのスタートから小幅上昇へと変化。

独連銀の月報では、ドイツ経済は第四半期に10%近く縮小する見込みでドイツ政府の刺激策で経済回復を強化すべき。インフレは7月から年末にかけ大幅マイナスで。2020年には上昇して加速するとある。

ベイリーBOE総裁は、 英中銀の長年の政策を撤回するものなのか、「利上げ前にバランスシート縮小を検討する方が望ましい」と発言。債券買い入れ額が7450億ポンドで、この水準の資産買い入れが「常に当たり前だとみなされるべきではないとある。

為替相場は、アジア市場から続くドル売りの流れも一服したと思われたが、米NAR中古住宅販売件数=前月比-9.7%(予想-2.3% 前回-17.8%)と予想外の悪化に、ドル売りが再燃。

USDJPYは、アジア・欧州市場序盤の高値107.01→106.80へ、EURUSDは先週末の高値1.1254に並ぶ1.1250近くまで上昇。ロウ豪中銀総裁のタカ派発言に上昇傾向にあった、AUDUSDも0.6900の大台が重しとなっているが、底値を切り上げ先週末の高値1.6912を狙う水準となっている。もちろん注目はボルトン前米大統領補佐官の暴露本。

2020年6月22日(月)

2020年6月22日(月)

週末には気になる材料が多数見られた、週明け月曜日のアジア市場。ボルトン前大統領補佐官の暴露本をめぐり、首都ワシントンの連邦地裁は出版の差し止めを求めた司法省の主張を棄却。トランプ氏の疑惑調査を進めていたNY州南部地区のバーマン連邦検事は辞任を表明。これに先立ち、バー司法長官は自らの要請に応じてトランプ氏がバーマン氏を解任したと明らかにしている。また、鳴り物入りで実施したトランプ氏の大規模集会は2/3が空席で、特設会場の演説取りやめる事態となった。

これらのネガティブ材料を受けて株安とドル売りが強まると思いきや、日経平均株価は下落からスタートするも下げ幅は-41.52(-0.189%)と限定的で、上海総合も-1.872(-0.06%)と小幅安にとどまっている。

USDJPYは、開始直後一時106.74まで円高が進むも、限定的で106.95まで値を戻すなど、小幅な円安となっている。一方、ロウ豪中銀総裁は「最近の豪ドルの上昇は現時点では問題ではない。」とあり、当局者が豪ドル高抑制に乗り出すとの観測が後退し、AUD高が強まり0.6807→0.6875まで強含んでいる。

まあ、週明けのアジア市場の相場は、水準が代わって迎えるか、ショッキングは材料がなければ動かないのが常ではあるが、それにしても動かない。つい、四半期、半期決算月に当たる6月末に向けた動きを期待したくなる。

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2020/06/21

今週の為替相場を考える(6/22~26日)

今週の為替相場を考える(6/22~26日)

新型コロナウイルスによる株安を見込んだ市場参加者も、政府・中銀による超大規模緩和・資金供給により、株価は予想外に早く大幅に反発。「買えていない・持っていないリスク」の回避行動による買い戻しや、流動性に反応して多くの資産が同時に動く相場も、四半期・半期末の決算時期を前にして、そろそろ達成感があり正常軌道に戻っているのではないだろうか?

為替相場も、緊急時のドル需要による大幅なドル高も、FRBを中心とした中銀の積極的な資金供給による短期市場への資金供給による介入も途絶えており、結果として一時ドル売りへと変化したが、6月に入るとドル資産へ移動が強まりドル買いとなっていた。

このドル買いも、米国内での黒人差別抗議デモが激化すると同時に、コロナ第2波の感染拡大と、トランプ政権の失策によるトランプ氏の「支持率低下=大統領選再選不安」のドル売りに対して、トランプ政権の選挙対策とも思われる大盤振る舞いの追加景気刺激策による株高、米経済の回復期待のドル買いと混在している。

また、米中農産物交渉の実施状況、香港・ウイグルをめぐる米中対立や、トランプ氏の独断的な対EU政策の変化にEUと米国の対立も強まり、ドル相場の先行きに対して「ドルブル派=ドルベア派」も決定打を示せず混在しているのが最近の動きではないだろうか!


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USDJPY

市場参加者が言う通り、クジラも外債枠を拡大し円安水準ではサポート材料にされているようである。また、日本の財政赤字急増、景気後退、外債投資の急拡大と円売りの理由(材料)は尽きないものまた事実。

円クロスでは6月5日前後を円安のピークに下落し(EURJPY124.43→119.43)、USDJPYも5日の109.85をピークに一時106.57まで下落と、現時点では5月中旬の水準に逆戻りしている。

当時と異なるのはトランプ政権への不安とトランプ氏の再選への懸念で、JPYがドルにとって代わることは考えてはいないが、106.50~107.80のレンジから、下値を試してもいいのではないだろうか?

直近ではボルトン前米大統領補佐官のトランプ政権の暴露本が予定通り23日に発行される可能性が高いことを考えれば、直近の報道からトランプ氏にとってはマイナス材料となることは必至。結果としてどうしようもないUSDJPY相場も動いてほしいと期待することは無理なのだろうか?



EURUSD

3月9日の高値1.1495、6月10日には超積極的なドイツの財政政策や、EU・ECBの大規模な経済刺激策もあり高値1.1423と、3か月かけて上値を試し失敗しダブルトップとなっている。

EURブルの考えでは1.1150~1.1350のレンジと考えたいが、1.0900から12日間かけて約531.8ポイント(4.88%)上昇した後、20日MA1.1200を割り込んで約256ポイント(-2.24%)近くと半値近く下落している相場がこの水準で下げ止まることができるか?

EURJPYを見ると、21日間かけて約1017ポイント(8.9%)の上昇から、20日MAを割り込み、10日間かけて約500ポイント(-4.03%)近く下落と、大雑把に言えば半値近くまで値を戻し、EURUSDと同じくこの水準で下げ止まることができるのか?

19日にEU首脳は、欧州委員会が提案した7500億ユーロの新型コロナウイルス復興基金案を巡って協議したものの、各国の主張に隔たりが大きく物別れに終わった。相変わらず保守的な北欧諸国と「クラブメッド」と呼ばれる南欧の高債務国の意見が対立しており、EURUSDのダウンサイドリスクも当然ながら選択肢として残る。

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今週の主な材料(6/22~26日)

今週の主な材料(6/22~26日)

6月末も近づき、半期末、四半期末の実需や資本筋の影響も考える必要があり、相場の変化もリスク要因。

先週の相場変動を振り返ると、主テーマは米国で、①新型コロナウイルスの感染拡大、②」米経済の回復期待感(先週の米小売など)、③米中の通商交渉(農産物)、④米中対立(香港、チベット、北朝鮮問題)、⑤追加景気刺激策(SMCCF、1兆ドルのインフラ計画)、⑥強気になれないパウエルFRB議長の証言、⑦ボルトン前大統領補佐官のトランプ大統領を酷評する回顧録と大統領選の行方、⑧米国とEUの関係悪化。と、多くは織り込み済みながらも米国にとってはネガティブ材料が多い。

EU首脳会議で欧州委員会が提案した7500億ユーロの新型コロナウイルス復興基金案をめぐる協議では、保守的な北欧諸国と「クラブメッド」と呼ばれる南欧の高債務国の意見の対立は変わらず。どうも積極的にEURを評価できにくい。

EUと英国の通商協議をめぐる不透明感は、ジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長のビデオ会談で、貿易交渉を加速させることで一致。英国とEUは共同声明で、合意の前提となる原則についての理解共有への期待をにじませたが、合意までの道のりは遠い。いずれはどこかで妥協すると思われるが、まだまだ!

今週は、22日にボルトン前大統領補佐官の回顧録の発売が予定されており、トランプ政権が発売を阻止することができるのか?24日のIMF経済見通しでは、期待通りV字型の景気拡大が示されるのか、それとも、コロナウイルスによる感染第二波、第三波を危惧してネガティブなのか?

金融政策では、24日のNZ中銀の金融政策が発表となるが、政策金利0.25%の据え置きは堅そう。主要な経済指標では25日の米第1四半期GDPがあるが、確報値で予想は-5.0%と第2次速報値と変わらず。

詳しくは別表を

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2020/06/20

直近のIMMデータから(6月20日)

直近のIMMデータから(6月20日)

集計日が6月16日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨の変化を見てみましょう。先週末6月19日(金)とは3日間のずれはありますが、全体の傾向を読み取ることができます。

7通貨のネットポジション(コントラクト)は、6月2日-88(前週比-6,864)、6月9日+18,184(前週比+18,272)、6月16日+90,900(前週比+72,716)と、通貨のロングが増加傾向にあり、相対的にドルを弱気にとらえていますが、その多くはユーロのロングに依存しているといっても過言ではありません。

ユーロのロングは117,132(コントラクト)と、2018年5月8日の+120,505に次ぐ大きなロングポジションになっています。新型コロンウイルス感染による米経済への影響、米中摩擦、米国での抗議デモの拡大に伴うヘッジ通貨として、7500億ユーロの新型コロナウイルス復興基金案(いまだ合意できず)などを材料として、ユーロが選択されてのことでしょう。

EURUSDは6月10日の1.1423をピークに1.1200を割り込み先週末まで続落していることを考えれば、16日~19日の間に相当量のロング解消となったことは推測できますが、ロングポジションの増加の中でのEUR下落でもあり、市場参加者としてはEUR先安感が生まれることは避けられそうにありません。

ポンド、豪ドル、NZドルはネットショートポジションに変化はありませんが、EUと英国の通商交渉が合意できないポンド、中国との関係悪化が懸念される豪ドル、豪ドルと連動性の高いNZドルと、これらのショートポジションは、GBPUSD、AUDUSD、NZDUSDでドル高傾向の中でも徐々に減少傾向にあります。

カナダドルは、-25,486(コントラクト)を数字的には少ないのですが7通貨の中でもネットショートが多い通貨です。USDCADは15日の1.3315をボトムに反発するも1.3680台を高値に上値も限定的。先安期待のため引き続きショートポジションですが、これが吉と出るのか凶と出るのか? 

円は、+22,110(コントラクト)と大きな変化は見られず。USDJPYはやや円高傾向にスライドしていますが、積極的にポジションをとる市場参加者は少ないことでしょう。サプライズは円高なのですがあまり期待せず!

詳しいデータは別表を!

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2020/06/14

ご愛読の皆様へ

ご愛読の皆様へ

今週も先週に続き配信は都合によりお休みさせていただきたいと思っております。
どうぞ皆様それまでお元気で儲かることを願っております!

為替の大福餅

2020/06/07

ご愛読の皆様へ お知らせ

ご愛読の皆様へ

今週一週間の配信は都合によりお休みさせていただきたいと思っております。可能な場合をのぞき一週間後にまた皆様に情報を配信します。どうぞ皆様それまでお元気で儲かることを願っております!

為替の大福餅



2020/06/06

2020年6月6日(土)昨日5日、海外市場の動き

2020年6月6日(土)昨日5日、海外市場の動き

ご存じの通りで、予想外に改善した米雇用統計に、市場は経済活動の限定的な再開を反映と評価。金融市場は反応し、株高+債券利回り低下+ドルの買い戻しへと動くも、ドル買いは限定的。

ダウは一時1000ドル超の上昇で前日比+829.16(+3.15%)で終了。米10年債利回りは9.02%と、米景気のボトムアウトを反映していたのか? 上昇傾向は止まらず。原油価格(WTI)は一時39.68ドルまで上昇し39ドル近辺で推移。週末のOPECプラスで減産継続の期待より景気回復による需要拡大を意識。

為替相場は強い米雇用統計を受けた「米経済活動の再開期待」+「トランプ政権の1兆ドルの追加刺激策期待」+「中国航空会社による米国への限定的な旅客機乗り入れ許可」+「トランプ氏の「中国との貿易は問題ない、彼らはたくさん米製品を買っている」発言(真意は不明?)」。に、取り巻くリスクは弱くなっているのだろうか?

EURUSD、欧州市場の序盤の高値1.1384から1.1279までと100ポイント超の下落となり、底値圏で終了と最近のEUR一人か勝ち状態の調整入り。

一方、AUDUSDは海外からの資金フローが強いのか、前日終値から上昇傾向を維持し、一時0.7012と一つのターゲットとなっていた0.70の大台を達成。その影響もあり米雇用統計の発表前から売りが強く、米雇用統計を受け米国市場では一時0.6949まで値を下げるも、予想外に底堅い展開となっている。

USDCADは、強いカナダの雇用統計もありCAD買い傾向は止まらず、一時1.3390台まで下落し1.3500が上値のポイントになっている。

そんなかでもJPYだけは一人負け状態で変わらず、USDJPYは強い米雇用統計に一時109.85まで上昇。110円の大台でトップアウトできるのか? 大口のJPY売り手はどこでヘッジのJPY買いをかけてくるのかを注目。ただし、日本株先物が300円超上がっていることを考えれば、週明けの日経平均株価が急騰となれば110円の大台を試すことも。

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21:30    CAD 5月 雇用統計:失業率=13.7%(予想15.0% 前回13.0%)、新規雇用者数=28.96万人(予想-50万人 前回-199.38万人)、雇用推移(ネット)=28.96万人(予想-50万人 前回-199.38万人)、フルタイム雇用者=予想 前回-147.2万人、パートタイム雇用者=予想 前回-52.19万人、労働参加率=予想 前回59.8%

21:30    USD 5月 雇用統計:失業率=13.3%(予想19.8% 前回14.7%)、非農業部門雇用者数=250.9万人(予想-800万人 前回-2053.7→2068.7 万人)、平均時給=前月比-1.0%(予想1.0% 前回4.7%)、平均時給前年比6.7%(予想8.5% 前回7.9→8.0%)、週平均労働時間=34.7(予想34.3  前回34.2)、労働参加率=60.8%(予想 前回60.2 60.2%、失業者数210万人, → 予想外に改善した米雇用統計に、想定より早く景気が回復しつつあることが示唆、金融市場は反応し、株高+債券利回り低下+ドルの買い戻しへ。

23:00    CAD 5 月 Ivey購買部協会指数=39.1(予想 前回22.8)

4:00    USD 4月 消費者信用残高=-687.7億ドル(予想-200億ドル 前回-120.4→-115.3億ドル)

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2020/06/05

2020年6月5日(金)23:15時ごろの動き

2020年6月5日(金)23:15時ごろの動き

強すぎる米雇用統計に、ダウは700ドル超の上昇となり、米10年債利回りは0.929%台と上昇。原油価格(WTI)は38.90台と上昇。

活動再開の米国!米雇用統計は失業率は13.7%と予想の15.0%予想より改善し、新規雇用者数は、なんと+28.96万人(予想-50 前回-199.38万人)のプラスに。

一方、同時刻に発表となったカナダ雇用統計も強く、USDCADは一時1.3390台まで急落から、強い米雇用統計の影響もあり1.3460台まで値を戻し、再度1.3390台をトライするなど、CAD高の水準で変動が大きくなっている。

為替相場は、主要通貨に対してドの買い戻しが目立ち、その先方はJPYで、USDJPYが109.80台に上昇するのみならず、多くの主要通貨で1.0%近くのJPY安となっている。

USDJPYは、109.10台から強い米雇用統計を受け109.80台まで急伸。110円のビックポイントを試す動きとなっているが、JPYはクロスでも弱く円売り一辺倒になっている。


活動再開の米国!米雇用統計は失業率は13.7%と予想の15.0%予想より改善し、新規雇用者数は、なんと+28.96万人(予想-50 前回-199.38万人)のプラスに。

合わせ、カナダも失業率は13.7%(予想15.0%)、新規雇用者数28.96万人(予想-50万人)と強い。

2020年6月5日(金)15:00時ごろの動き

2020年6月5日(金)15:00時ごろの動き

終末金曜日、前日のECBは期待通り債券買い入れ枠を大幅に拡大、今日も21:30時には米雇用統計とカナダの雇用統計の発表が控えている。米失業率予想は19.8%(前回14.7%)と上昇が、非農業部門雇用者数の予想は-800万人(前回-2053.7万人)と減少幅の大幅改善が期待されており、傾向としてはカナダの雇用統計も同じ。

日経平均株価は後場に入りプラス圏へと上昇し167.9円(+0.74%)の上昇へ、上海総合は0.2%近くの上昇で推移。米10年債利回りは0.83%と0.8%の大台を維持。原油価格(WTI)は37ドル台ミドルと前日と大きな変化は見られず。

米政府は、経済対策を最大1兆ドル(約109兆円)規模とし、今週予定していたこの会合は、抗議デモの対応に忙殺されているためらしい。この事実をみるだけでもドルに対しての信認低下が感じられ、米国の対中制裁にしても、本格的に制裁発動するリスクとメリットを天秤にかけるとどのような結論を出せばいいのか難しく、それもドルに対して不安感を残している。

為替相場は、取り巻くネガティブ材料が多数みられる中でも、最近の続伸する株式相のようで、EURUSD、AUDUSD、NZDUSDの上昇と、USDCADの下落は止まらず。いずれ失速すると期待した逆張りは儲からない。

新型コロナウイルス感染後の経済活動の再開期待と、最近のやや楽観的な景況感の改善。そして、どうなるかわからない米中間の対立と米国内の暴動激化。

本来なら、より円高に動いていると思われる円相場は、他のクロスで激しい円安傾向が続き、USDJPYまでも円安へと動き、ドル安+円安相場が続き、109.38が目先は大きなポイントとなっている。予想レンジは? と問われれば108~109.50円と答えたくなるのだが?

円安をリードしているEURJPYは114.40→124.30と10円弱の上昇を、21日営業日の間で継続している。サイコロジカルには125円が一つの節目となると思われるが、どうだろう!

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2020年6月25日(金)昨日24日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2020年6月25日(金)昨日24日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


為替相場はEURの強さとJPYの弱さが目立つが、主役はUSDでネガティブ材料は変わらず弱さが目立つ。

米株は強さが見られずダウは+11.93(+0.05%)の上昇にとどまり、Nasdaq+S&P500は小幅安。米10年債利回りは0.815%と上昇。原油価格(WTI)は一時36.38ドルの下落から値を戻し37.10台で推移。

EURUSDは、8日連騰。ECB理事会でPEPP拡大規模が予想より多い6000億ユーロに決定し1.1272まで上昇。ラガルドECB総裁も「必要なら全ての政策措置を調整する」、「経済は底入れの兆候を示している」とのポジティブ。一方、「ベースシナリオに対するリスクは下向きで、域内経済が今年8.7%縮小すると想定」とのネガティブ材料もあったが、米国市場に入るとEURはクロスでも全面高で特にEURJPYの急伸が目立ち、1.1360台まで上昇とドル売りをリード。こうなると、3月9日の1.1500を目指し失敗して失速した1.1495の高値を意識せざるを得ないが?

USDJPYは、3日連騰しJPY安値。前日にメルケル政権は2020~21年に実施する総額1300億ユーロの新たな景気対策をまとめていた。EURJPYの1.1%近く上昇をトップにJPYはクロスでも全面安で、ECB理事会前後のEURJPY利食いの売りと、108.80割れの売りにつけた108.61をボトムに、終盤にかけてはしっかり109.18と109円台を回復。底堅い展開が続くが、主要国でドル売りが続く中、どこまで大口のJPY売りが続くのだろうか? 仮にに終わったとすればクロスだけで円売りを続けることは難しく、4月6日につけた109.38が当面の上値の目標となる。大口の買いにこの水準を上抜けしたとしても110円の大台超まで買い進む理由は特に感じられず。

GBPUSDは、ドイツのクラウス駐EU大使が「英国の交渉に実質的な進展は全くない」との報道もあり、1.2500台まで値を上げる局面も見られ、どうしても弱さが目立っていたが。米国市場に入り、ECB理事会後のEURGBPの買い戻しもあり終盤にかけては1.2633まで上昇し1.2590台で推移するも、一日を通じては小幅上昇にとどまっている。

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21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=187.7万件(予想184.0万件 前回212.3→212.6万件)

21:30    USD 第1四半期非農業部門労働生産性・改定値=前期比-0.9%(予想-2.6% 前回-2.5%)

21:30    USD 4月 貿易収支=-494億ドル(予想-490億ドル 前回-444→-423億ドル)→ マイナス幅が拡大し、輸入総額は10年ぶりの低水準で、輸出は20.5%減少し統計開始以来となる1992年以来の減少率。

21:30    CAD 4月 貿易収支=-32.5億カナダドル(予想-30.0億カナダドル 前回-14.1→-15.3億カナダドル)

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2020/06/04

2020年6月4日(木)23:00時ごろの動き

2020年6月4日(木)23:00時ごろの動き

欧州株は伸び悩み、米債利回りは0.79%台まで上昇、原油価格(WTI)は36.80台と軟化。NYダウは小幅低下からスタート。

英小売売上高は弱く、前月比は過去最大の落ち込み。英建設業PMIは28.9と予想を下回るも過去最低の前回8.2から上昇。独貿易収支は-494億ドルと前回からマイナス幅が拡大中。

注目のECB理事会は予想通り政策金利を据え置いたが、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の購入額を6000億ユーロ(約73兆5000億円)増やし予想の5000億ユーロを上回り計1.35兆ユーロに決定。予想外に増額したことを市場は評価し、EURUSDは利食いの売りに押されて1.1195まで値を下げていたが、この発表を受け1.1272まで急伸。1.1300の大台までに再び上げ止まるも、1.1220このステージのボトムに上値をトライ中。

ラガルドECB総裁は、経済は底入れの兆候を示している。基礎シナリオとして、GDP見通しは、2020年は-8.7%、2021年は+ 5.2%、2022年は+3.3%を見込む。

肝心のUSDJPYは、109.16を高値に、108.80~15のレンジから、ECB理事会を受けたEUR買いにドル売りが再開。USDJPYも108.61までドル売り進み、結局は108.60~90のレンジで推移中。

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21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=187.7万件(予想184.0万件 前回212.3→212.6万件)

21:30    USD 第1四半期非農業部門労働生産性・改定値=前期比-0.9%(予想-2.6% 前回-2.5%)

21:30    USD 4月 貿易収支=-494億ドル(予想-490億ドル 前回-444→-423億ドル)

21:30    CAD 4月 貿易収支=-32.5億カナダドル(予想-30.0億カナダドル 前回-14.1→-15.3億カナダドル)

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2020年6月4日(木)14:20時現在の動き

2020年6月4日(木)14:20時現在の動き

ご存じの通り、米国内の各地で抗議でもが続く中で、トランプ大統領とエスパー国防長官の意見対立。中国共産党機関紙の報道なので、正確性に疑問は残るが、黒人支持を狙うデモの飛び火は、英国、フランス、ドイツ、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、シリアなど計13カ国に拡大。結果的に香港国家安全法による中国への評価低下から、今は米国が評価を落としている。

そんな中、日経平均株ははマイナスから脱出し若干のプラス圏で推移。原油価格(WTI)は36ドル半ばと小幅低下。米10年債利回りは0.745%とほぼ変わらず。金融市場は予想外に安定しているが、なぜか不安は残る。

為替相場は、世界を取り巻く環境はネガティブで相変わらずドルにとっては逆風状態で、買いは利食いだけ。マイナス金利の有無は別として、BOE、ECB、FRB、BOEの緩和傾向は変わりそうにない。一方、CADとAUDは直近のデータから予想外に健闘し直近では金融政策の変更も考えにくい。

GBPUSDは、いつもながら英国とEUの通商協議の行方とBOEの債券購入額5000億ポンドの拡大期待に、積極的にGBP買いもできず、クロスでもGBP安の動きとなっている。

USDJPYは、昨日のボトムは108.48、今日のアジア市場のボトムは108.80。一方のトップは109.10で、109.30~40のポイントを試さずにいられない水準まで上昇している。クロスを含めJPYは全面安の中、明確なJPY売りの正体は不明ながら、値動きから推測するに大きな動きがそれを物語っている。このようなプライスアクションでは、JPYクロスで円高へ変化する以外、積極的に円をロングにすることもできず。テクニカルだけ考えれば109.30~40、そして109.50を超えなければ、下値も期待できるのだが。疑心暗鬼。

AUDUSDは、前日東京市場の高値0.6983、NY市場の高値0.6957、今日のアジア市場の高値0.6933と上値が切り下がり、0.7000の大台を前にして利食いの売りが優勢ながら、ボトムは0.6890台でボトムも限定的で、押し目買いも強そう。

USDCADは、さすがに1.3500割れから売りにくい状況は変わらないが、戻りも1.3518とこちらも限定的。

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10:30    AUD 4月 貿易収支=88億豪ドル(予想75億豪ドル 前回106.02→104.46億豪ドル)

10:30    AUD 4月 小売売上高=前月比-17.7%(予想-17.9% 前回8.5%)→ 前回のプラスから大幅なマイナスに転換し予想よりも悪化し過去最大の落ち込み

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2020年6月4日(木)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年6月4日(木)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

欧米の景況感は改善を示しており株価の上昇は止まらず、ネガティブ材料を無視。ダウは+527.24(+2.05%)と続伸し、米債利回りは上昇し、10年債は一時0.77%台まで上昇後0.75%台で推移。原油価格(WTI)は36.64ドルと軟調に推移。

為替相場は、米国への信認低下を意識したUSD売りと、本来ならリスク回避で選好されるJPYも株高に連動し弱く、共に売りの流れは変わらず。欧州市場では一時ドル売りも弱まるが、米国市場に入るとUSD売+JPY売りの流れが再開。

一方、カナダ中銀は政策金利0.25%を据え置きながらも、声明では「成長見通しを上方修正」し、「ウイルス感染の影響はピークに達した」とあり、「金融情勢が改善した」として一部の市場介入の縮小とあった。

そのため、USDCADは欧米市場で1.350割れを達成したことで利食いの買いが強まり一時1.3570台まで上昇するも、カナダ中銀のポジティブ会見を受け1.3480台まで下落。1.3400台はどこまでショートを積み増すことができるかは引き続き疑問。

EURUSDは、主要国の景況感の改善や、ECB理事会では資産購入5000億ユーロの追加拡大、期限の2021年9月までの延長を期待もあるが、不安定な米国に対するヘッジとしてのEUR買いが強いと思われ、米国市場では一時1.1250台まで上昇し、高値圏で推移している。今日4日のECB理事会で成長・インフレ予測の結果が重要に。

USDJPYは、108.40台をボトムに大幅上昇後の調整も予想外に少なく、クロスでの円売りも予想外に少ない。また、前日の高値を上回り108.98と109円の大台を試す動きに高値圏で推移。109.30~40が大きな壁でこの水準までの上昇の有無と、円クロスの動きを見ながら方向性を確認したい。

中南米の感染拡大と主要国では第2派のリスク、どうなるのか予測できない休戦中(?)の米中対立。米国の暴動では、トランプ大統領は「ホワイトハウス周辺で暴動を強制排除する支持はしていない」発言、エスパー国防長官は「抗議デモに反乱法による軍による行動を支持せず」発言と、なんだか不安定はトランプ政権。それでも、警察や州兵による大規模動員で、略奪や破壊行動がなんとか沈静化しているとのこと。

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21:15    USD 5月 ADP雇用統計=前月比-276.0万人(予想-900万人 前回-2023.6→1955.7万人)→ 失業者は大幅に減少と、上方修正された前回と予想を大幅に上回る

21:30    CAD 第1四半期 労働生産性指数=前期比3.4%(予想1.2% 前回-0.1%)

22:45    USD 5月 総合PMI・確報値=37.0(予想36.4  前回36.4)、サービス業PMI・確報値=37.5(予想37.3  前回36.9)
23:00    USD 4月 製造業新規受注=前月比-13.0%(予想-14.0% 前回-10.3→-11.0%)

23:00    USD 5月 ISM非製造業景景気指数=45.4(予想44.0 前回41.8)、事業稼働=41.0(予想 前回26.0)、新規受注=41.9(予想 前回32.9)、雇用=31.8(予想 前回30.0) 価格=55.6(予想 前回55.1)→ 約11年ぶりの低水準からは改善したものの、景気拡大・縮小の節目となる50は依然下回った。

23:00    CAD カナダ中銀 金融政策発表=政策金利0.25%の据え置を決定、予想通り

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2020/06/03

2020年6月3日(水)17:00時ごろの動き

2020年6月3日(水)17:00時ごろの動き

米国内での抗議デモは止まず、NY市でも夜間外出禁止令を発動。トランプ大統領は強硬姿勢でデモ隊排除へ。

米国の拡大するデモ、中南米の感染拡大は何処へ? 主要国の経済活動再開と米追加経済対策を期待してなのか株式市場への資金流入は止まらず、日経平均株価は上昇幅を縮めるも前日比+1.29%(+288.15)と上昇傾向を維持。上海総合も上げ幅を縮め+0.07%(+1,973)と何とかプラス圏を維持。欧州市場に入り独DAX、英FTSEは大幅な上昇からスタートし、ダウ先物も0.6%台の上昇となっている。

原油価格(WTI)は一時38.16ドルまで上昇し37.0台で推移。米10年債利回りは強く0.7%の大台を回復。

一方、為替相場はドル売りの流れは変わらず。ただし、急速なしで上昇しているUSDJPYを除く、他の主要通貨でも利食いのドル買いも目立ち始めているのも気になり、円クロスの動きは要注。

最も、関係者からは、トランプ大統領が仮に中国との第1弾合意を破棄すると、1930年代の世界大恐慌の再来を招きかねず、合意にしがみつく以外の選択肢はないともある。経済的には最悪を回避できるかもしれないが、米国への信認を考えればドルを評価できず。

中国PMIは 1日発表の製造業も50.7だった、今日の総合とサービス業も共に景気拡大の分かれ目となる50を1月以降では初めて上回った。サービス業は予想と前回を上回り4か月振りに増加となったが、雇用と海外需要は低迷したまま。

AUDUSDは、前日の豪経常収支が強く豪中銀からポジティブ材料が目立っていたこともあり、GDPがプラスとの直前の期待もあったことで、直前に買い進まれ、高値0.69830から発表後には、0.6920台まで値を下げている。(豪GDPは、第1四半期GDP=前期比-0.3%(予想-0.3% 前回0.5%)、前年比1.4%(予想1.4% 前回2.2%)→ 予想通り前回から大幅に低下し、9年ぶりのマイナス成長となった。前年比は2009年の金融危機以降で最も低い)。一方、(住宅建設許可=前月比-1.8%(予想-10.7% 前回-4.0→-2.6%)、前年比5.7%(予想 前回0.2→1.9%)→ 予想を大幅上回り、大幅に上昇修正された前回からも大幅に改善へ)。

USDJPYは、前日のNY市場の高値108.772を一時上回る108.85まで上昇するも、結局はこれを高値に108.42~80のレンジ。円クロスではさすがに利食いの売りが強まり一時的な調整局面入の可能性も意識。ただし、レンドが変化するとも考えにくいのでは。水準的には高値圏に張り付き、底堅さが感じられてならない。

それにしても、原油価格が堅調とは言え37ドル台。USDCADが1.3500を割り込むとは! 1.3400をボトムとした動きが過去に目立っていることもあり、1.3500割れからの底値はそれほど深くないのでは?

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2020年6月3日(水)昨日2日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年6月3日(水)昨日2日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

ドル安+円安、株高+債券利回り上昇+原油高。

暴徒は全米各地に拡大し、NY市内で店舗の略奪が相次ぐ。トランプ大統領は「クオモNY州知事が州兵動員要請を拒否」したことを非難。大統領選の対抗馬となるバイデン氏は好機ととらえ逆にトランプ氏が「憎悪の炎」をあおっていると非難。

このような状態では対中圧力を強めることができるかは疑問ながら、グラスリー上院議員は「中国は通商合意の第1段階を順守する」とあり、ライトハイザーUSTR代表自身が劉鶴副首相との会談後、そうした見方を確認してくれたとあった。相変わらず政治的な駆け引きの最中。

米株は終盤にかけ上昇幅を強め、ダウは+263.22(+1.19%)。米10年債利回りは0.678%と強含みで推移。原油価格(WTI)の上昇傾向は止まらず、一時36.94ドルまで上昇。

EURUSDは、欧州株は大幅高、米国内の大混乱のヘッジ通貨期待。欧州委員会の7500億ユーロの復興基金設立期待。ECBの5000億ユーロの債券買い入れ拡大期待。ドイツ政府の最大1000億ユーロの第2次景気刺激策の期待。ユーロ圏各国の経済活動再開による景気回復期待。これらの優位性に欧米市場では一時1.1196まで上昇するも、結局はEURJPYが120→121.60台まで上昇と、円安誘発の主役となっただけで、1.1200の大台を達成できず、大枠1.1150~00のレンジで終始。

GBPUSDは、欧州時間に、英国とEUは、今週の通商協議で、英政府が妥協する可能性(英紙タイムズ)の報道に上昇が強まるが、スナック英報道官は「それはEUの希望的観測であり、英国は公平な競争条件確保や漁業権で妥協はしない」と否定。結局は1.2520~70台のレンジで終始。ただし、英政府は企業への財政支援を強化とある反面、市場はBOEのマイナス金利を織り込み積極的なGBP買いに慎重。

AUDUSDは、第1四半期の経常収支の黒字額は過去最高でGDPを0.3ポイント上振れするとの報道や、豪中銀は政策金利0.25%の据え置を発表し楽観的なコメントがあちこちにみられ、明日3日の豪GDPの前期比予想-0.3%とリセッション入りの予想が、ひょっとしたらプラスになるのではとの意見おあり、一時0.6895まで上昇しNY市場の終盤でも高値圏で推移と強い。今日の10:30時からの豪第1四半期GDPを見守ることにしたい。

USDJPYは、いったい何といったらいいのだろうか? クロスで円は全面安の流れは理解できるが、USDJPYが108.77まで上昇するとは。この過程では多くのストップロスが見られた、次の上値のポイントは108.30で、クロスでの円買いが落ち着くのを見守るだけ。

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2020/06/02

2020年6月2日(火)22:30時ごろの動き

2020年6月2日(火)22:30時ごろの動き

ご存じの通りで、ドル安+円安。米中通商協議の破棄はないとみているのか、米国内の暴動や無法状態にも関わらず、世界的に株価は上昇し、ドル売りが活発で、円はクロスで激しい売りに、USDJPYは108.00超え、108.30超えのストップを書き込み一時108.40台まで急伸。そこまで円いじめをする必要はないとしか思えず。

欧州株は強く、ユーロストックス50は+69.98(+2.27%)大幅高で、ダウも上昇からスタートし100ドル超の上昇となっている。米10年債利回りは0.675%と上昇、原油価格(WTI)は一時36.51ドルまでの上昇から35.60台で推移。

GBPUSDは、英国とEUは今週の通商協議で、英政府が妥協する可能性を英タイムズ紙が報道したことを受け、一時1.2576まで上昇するも、上値も重い。

EURUSDは、おとなしかったアジア市場に反して、欧州市場に入ると1.1115をボトムに1.1188まで急伸。特に材料は見当たらないが、EURJPYのクロスの急伸がリードしているように思えてならない。それはともかく、ドルに対してのヘッジ通貨として選好されていることは間違いなさそうで、4日のECB理事会では予想されている追加債券購入5000億期待が強まっている。

AUDUSDは、第1四半期の経常収支の黒字額は過去最高でGDPを0.3ポイント上振れするとの報道も。また、豪中銀は政策金利0.25%の据え置き、楽観的なコメントがあちこちにみられ、明日3日の豪GDPの前期比予想-0.3%とリセッション入りの予想が、ひょっとしたらプラスになるのではとの意見おあり、1.2470台をボトムに欧州市場では1.2576まで上昇している。

2020年6月2日(火)16:45時ごろの動き

2020年6月2日(火)16:45時ごろの動き

米国の暴動は何のその、伸び悩む中国株を横目に日本株は+1.19%(+263.22円)と独歩高。海外投資家は日本株買いに動いているらしいが、それでも、連鎖的経済の中では、米株が崩れれば日本株も右に同じでは?

ゴールドマンは29日付のレポートで、S&P500が2400まで下落から、3200まで上昇に趣旨替え。日経新聞では日本株が逃避先となって目立っているらしい、なんでも日本企業の巨額な現金が現在の経済状態の中では強みとの事。

その株高の流れにも関わらず、USDJPYでは円安も円高にも動かず。相場のことだから突然レンジ相場を抜け出すことは間違いない。米国のデモ拡大とトランプ大統領の強硬なデモ抑制策は、他国のことながらドルに対するリスクを感じてならない。

為替相場は、豪第1四半期の経常収支は84億豪ドルで予想外に強く過去最高とのことで、豪州のGDPを0.3ポイント押し上げる効果があるらしい。

また、豪中銀は政策金利0.25%の据え置と3年国債の利回り目標も0.25%の維持を決めた。声明では景気の悪化は予想外に深刻ではなく、感染による制限は予想より早く緩和されており、労働時間も5月上旬から安定化の兆しがあり、個人消費の一部は持ち直している。とあった。

結果、明日3日の豪GDPの前期比予想-0.3%とリセッション入りの予想が、ひょっとしたらプラスになるのではとの意見もあった。

AUDUSDは、豪中銀の発表直後上昇するも0.6800台の上値は重く、06:00時、09:30時、14:15時~と3度に渡りトライしているが抜け切れず。ただし、下値も0.6775と限定的で、テクニカルを含めなにかプラス材料が加われ上値を試す可能性が高いのでは。

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7:45    NZD 4月 住宅建設許可件数=前月比-6.5%(予想 前回-21.3→-21.7%)

10:30    AUD 第1四半期 経常収支=84億豪ドル(予想63億豪ドル 前回10→17億豪ドル)→ 第1四半期の経常黒字は予想外に強く経常黒字は過去最高で、政府支出が第1四半期に大幅増となり、GDPを約0.3%ポイント押し上げた公算が大きい。

13:30    AUD 豪中銀 金融政策発表=政策金利0.25%の据え置を決定、予想通り

15:00    GBP 5月 ネーションワイド住宅価格指数=前月比-1.7%(予想-1.0% 前回0.7%)、前年比1.8%(予想2.8% 前回3.7%)

15:30    CHF 4月 実質小売売上高=前年比-19.9%(予想 前回-5.8%)

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2020年6月2日(火)昨日1日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年6月2日(火)昨日1日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

多数の報道もあるが、皮肉なものである。中国外務省の報道官は「米国は香港のデモ参加者を「英雄や闘士」と美化するが、米国では人種差別に反対する自国民を「暴徒」と呼んでいるのはどういう理由か? とあった。

米ミネソタ州の白人警察官による黒人暴行死事件の米国の抗議デモは140都市に拡大し、ワシントンやSFなど40の都市で夜間外出金利令が発動とのことで、米ドルにとってはネガティブ材料以外何物でもない。

米株を含め世界的に堅調な株価は意外で、新型コロナウイルスの感染拡大時に暴落から回復過程にある経済活動の再開を期待していることは間違いなさそうで、BOEのマイナス金利期待を債券相場はすでに先取りし、ECBの債券買い入れ枠の大幅拡大(5000億ユーロ)をすで先取りし、ドイツの景気刺激策の第2弾も先取利している。

また、先週の棒読みで果敢な対中制裁発動もなかったトランプ大統領の記者会見で、市場は本当に安心したのであろうか?中国は国営企業に米国からのの産物の一部購入停止を伝えたとの報道もあり気になる(民間企業は対象外のようであるが)が、米中共に本格的な対立に至ることを避けていることは間違いなさそう。

さらに、「背に腹は代えられぬ!」の理論通り、主要国の多数は新型コロナウイリスの感染拡大の阻止を前にして、経済的・人的リスク(自殺者を含む) に経済活動の再開に動き始めていることで、感染の第2弾、第3弾のリスクは非常に高いことは避けられず。

このようなことを考えながら相場を見ていると、どうしてもドルを積極的に買うこともできず、香港資金の流出先としての英国、豪州、カナダが選好されていることもあり、既に上昇しているがどうしても、AUD+CAD買いを期待したくなる。

USDJPYは、日経新聞によれば、国内企業(金融除く)の現金・預金の保有が280兆円ありこれが日本株は他の市場よりも選好されているらしい。さて、中国が大豆など米国産農産物の一部の購入を停止するとの報道に下げた107.38をボトムに欧米市場では107.76まで復活するも、アジア市場の高値107.86を上回ることはできず、上値も重いが、円クロスでは円安傾向は変わらず。このクロスの円ショートの巻き戻しが本格化すると円高が加速するのだが?

EURUSDは、1.1100~1.1154、1.11をボトムに上昇傾向は続いているが、伸び率はやや弱まる。ユーロ圏主要国の製造業PMI確報値が若干弱いこともあるが、EURGBPが0.9台→0.8900台まで下落するなど、ECB理事会を控えた動きなのかもしれない。

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22:45    USD 5月 製造業PMI・確報値=39.8(予想40.0 前回39.8)

23:00    USD 5月 ISM製造業景気指数=43.1(予想43.5 前回41.5)、生産=33.2(予想 前回27.5)、新規受注=31.8(予想 前回27.1)、雇用=32.1(予想 前回27.5)、価格=40.8(予想 前回35.3)→ 予想を下回るも前回のボトムから上昇と4か月ぶりの上昇となった。

23:00    USD 5月 建設支出=前月比-2.9%(予想-7.0% 前回0.9→0.0%)

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ポンペオ米国務長官は、香港の統制強化に向けた中国政府の「国家安全法」制定計画に対抗するため、香港からの移住者受け入れを検討

トランプ米大統領は1日、全米で激化している黒人男性暴行死を巡る抗議デモに対する各州知事の対応を批判し、より強硬な姿勢で臨むべきとの考えを示した

ゴールドマンは5月29日付のリポートで、S&P500種株価指数が2400に下落するとの予想を撤回した。2400は5月29日の終値(3044)を20%余り下回る水準。現在は下値を2750と見込んでいる。また、同指数が今後さらに上昇し、3200に達する可能性もあると記した。 短期のリターンについては引き続き下方向を予想し、「良くて中立」と指摘。経済や企業利益、貿易、政治に関する「障害」が活動正常化の動きへのリスクになるとしている。

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香港からの資本流出懸念が再燃、新たな政治的混乱で-米の対応に注目、香港人」の移住先は豪英加か-台湾にも関心、新型コロナウイルスとの闘いに伴う渡航制限が多くの国でまだ続いており、最終的にどれくらいの香港住民が移住するか見極めるには早過ぎるが、英国と米国、台湾は一部の香港市民について移住受け入れ要件の緩和を示唆しており、「エクソダス」とも呼ぶべき住民が大挙して香港を脱出する事態もあり得るとコンサルタントらはみている。

中国外務省の趙立堅報道官は北京で開かれた記者会見で、米国は香港のデモ参加者を「英雄や闘士などと美化する一方、人種差別に反対する自国民を暴徒と呼んでいるのはどういう理由か」と指摘した。

中国政府の当局者は農業分野の主要国有企業に対し、大豆など米国産農産物の一部の購入を停止するよう伝えた。事情に詳しい関係者が明らかにしたもので、香港を巡る緊張悪化を中国政府は見極めようとしているという。

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2020/06/01

2020年6月1日(月)16:30時ごろの動き

2020年6月1日(月)16:30時ごろの動き

トランプ氏の棒読みの記者会見と、中国との軋轢を避けたいのか予想外におとなしい対中制裁に終わったことで市場はリスクに対して安心感が強まる。一方、州兵や軍隊が鎮圧に出動する騒ぎに発展したミネアポリスと他州に連鎖する動きへ。

中国による香港国家安全法の採決や対香港でのデモ弾圧とダーティーなイメージは、中国だけにあらず、米国も黒人と白人の対立はなんとなく不安に。

結果、米ドルに対するリスク回避の流れに、本来なら最も円高に動いてもいいのだが? 市場は日本のファンダメンタルズの悪化と、クジラのドル買を含め対米証券投資の拡大を意識している。クロスでは円売り傾向が強い状態で、投機筋がドル安+円安を狙っての動きなのだろうが、個人的にはやり過ぎ感が強い。USDJPYは相変わらずコアは107~108のレンジで、108.30~50の上値がブレークするまで売りで変わらずと考えている。

ドル売りは目立ち、AUDUSDの上昇をトップにして、NZDUSD、USDCADのリスク選考時買われる通貨の上昇が目立ち、USDUSD、GBPUSDに対してもドル売りの流れとなっている。

米中対立のリスクから、トランプ大統領のSNS規制や黒人のデモに対するツイッターとその批難など、材料がいつまで有効なのかはわからないが、米株の動きがとりあえずその指標に。

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9:30    JPY 5月 製造業PMI=38.4(予想38.4 速報値38.4 先月41.9)

10:00    AUD 5月 TD証券インフレ期待=前月比-1.2%(予想 前回-0.1%) 前年比0.1%(予想 前回1.2%)

10:45    CNY 5月 財新製造業PMI=50.7(予想49.6 前回49.4)

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