2016/09/30

2016年9月30日(金曜)29日、海外市場の動き

2016年9月30日(金曜)29日、海外市場の動き

強さが目立った欧米の経済指標。米連銀総裁・理事の発言に利上げ期待が続くも、欧州市場終盤にかけ流れは急変。イエレン議長の発言には注目点見られず。

ドイツ銀行信用不安が再燃!米株安+米金利低下、リスク回避の動きに、円買いへと変化し、USDJPYは強い米GDP後の101.80円台→一時100.80円台まで下落。円は他の主要通貨でも同様に円安→円高へと変化し多くは円安スタート地点に逆戻り。

GBPUSD+AUDUSD+NZDUSDはじり安でドル買い戻しへと動き、安値を更新。EURUSDは1.1200の大台を維持し下げ幅は限定的。原油価格は底堅く一時48ドル台へ上昇。

ドイツ銀行ADR、-6.71%と急落=ヘッジファンド10社が資金を引き揚げ、ドイツ銀行の信用不安再燃→ EURUSDは上昇から一転、下落へ。米株安の要因ともなっている。

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USDJPYは、アジア市場の高値101.70円台から、黒田日銀総裁の発言を材料とした利食い売りに一時101.40円近くまで下落。欧米市場では強い米経済指標を受け101.80円台へと再上昇。クロスでの円売りも弱まり101.50円近辺で推移していたが、ドイツ銀行信用不安が再燃したことで、欧米株安+米金利低下、リスク回避の動きに、101.80円台まで下落しようやく下げ止まる。

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◎ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=インれ問題で後手に回ることを懸念。
◎ロックハート・アトランタ連銀総裁=この先数回のFOMC会合で利上げがあることは違和感ない。11月の会合がライブであることを強調すべき。
◎ジョージ・カンザスシティ連銀総裁= 私は今が利上げの時だと考えている。
◎パウエルFRB理事=世界は成長が低迷し、デフレ圧力が存在する状況にあり、われわれは引き続き忍耐強くいられる。
◎カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=FRBの決定に政治的な影響は皆無
◎イエレンFRB議長=FRBの資産購入は他の中銀に比べて限定的。FRBは現在資産購入の能力拡大を必要としない

◎Q2米GDP確報値=1.4%(予想1.3 前回1.1%)、デフレーター2.3%、個人消費4.3%、コアPCE1.8%→ 強い数字に一時ドル買へ
◎新規失業保険申請件数25.4万件(予想26.0 前回25.1)→ 改善に一時ドル買いへ
◎中古住宅販売成約=前月比-2.4%(予想0.0% 前回1.2%)→ 予想外に弱くドル買いが弱まる


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2016/09/29

2016年9月29日(木曜日)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月29日(木曜日)欧州・米国市場序盤の動き

米大統領選はヒラリー氏が有利+原油価格は減産合意期待に上昇、米国のGDPと雇用は強くドル全面高へ。どこまで続くかは不明ながら、現時点の流れはリスク選好のパターンへ。

3:00時のカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演、5:00時のイエレンFRB議長講演が注目される。

ユーロ圏の景況感指数+独CPIは強さが見られたが、独失業者数は2015年7月来の増加。強い米GDP+新規失業保険申請件数に、米金利は上昇しドルは一時全面高。しかし、米NAR中古住宅販売保留は予想外に弱く、ドル売りへと変化。

欧州株は上昇するも、米株は小幅安からスタート。WTIは47ドル台の大台へと上昇。為替市場はドル円の上昇に円安が目立ち、AUDUSD+EURUSDの下げと、逆にNZDUSDも買い戻しが目立っている。

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USDJPYは、買いの強さが目立つ。101.30、101.50円の壁を超え、アジア市場と米GDPを受け、101.70~80台を2度つけている。調整局面は101.30台と以外に少なく、市場のポジションがショートが利食い難い展開が続いている。

EURUSDは、弱さが目立っている。独失業者数が久しぶりに増加し、EUR売りが強まり、強いユーロ圏景況感指数+独CPIにもユーロ買は見られず。強い米GDP+新規失業保険申請件数を受け、1.1970台へ一時下落し、ようやく反発している。

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ロックハート・アトランタ連銀総裁=FOMCでは据え置きを支持した。もう少し進展を示す証拠が欲しい。FOMC声明は近い将来の利上げを示唆。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=予想通りの結果なら12月のFOMCで利上げが適切。


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2016年9月29日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年9月29日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

米大統領選でクリントン氏有利との思惑の中で、OPECの減産合意期待に、WTIは若干値を下げるも47ドル近くを維持、ドイツ銀行は米司法省から140億ドルの支払いを要求に備えたのか、保険部門を売却したこともあり、世界的な株高にリスク選好のパターンへ。今日の日経平均株価は+228.31(+1.39%)と上昇、独英を含め欧州株は全面高が続く

株高=円安相場が続き、主要国通貨ではドル売りからドル買いへと変化。
独失業者数は予想外に増加、英住宅ローン承認件数は予想に届かず弱く、EURUSD+GBPUSDは売りへと変化、原油高=CAD高に、つれ高となったAUDUSD+NZDUSDは買いから売りへと変化。


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USDJPYは、100.80円を超えてからは買い一色。日本株高+原油価格上昇円安ムード満点で、101.30、101.50円のストプをつけ一時101.70円台まで上昇。黒田日銀総裁から「状況に応じて、マネタリーベースの拡大ペースを加速させることもある」と、追加緩和の可能性を期待させる発言に、ドル売りへと変化するも、過去数日の発言と大きな変化はない。

EURUSDは、ドイツ銀行株を含め金融株の上昇に、引きずっている暗いムードがやや変化し一時1.1230台まで上昇するも、予想外の独失業者数の増加もあり、欧州勢の参入とともに下売りへと変化。

GBPUSDは、過去数日の買い戻しも続かず。期末要因もあるのか、上値は重く1.3000の大台を割り込み続落中。

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中国商務省の高官=多くの不安定要因を受け、同国の貿易に対する下振れ圧力が高まっている。

黒田日銀総裁=今後は金融情勢も十分踏まえて物価2%目標の実現に最も適切なイールドカーブを追求していく。状況に応じて、マネタリーベースの拡大ペースを加速させることもある→ この発言を材料にUSDJPYが売りへと変化。

黒田日銀総裁=今までの金融政策で、貸出金利なども大幅に低下し、景気に大きなプラスの影響へ、イールドカーブの過度なフラット化は金融機関収益への影響が大きく、保険や年金などの運用利回りの低下を通じて、マインド面に悪影響を及ぼす可能性もある。

2016年9月29日(木曜)28日、海外市場の動き

2016年9月29日(木曜)28日、海外市場の動き

今日のヒーローはカナダドル。

ドラギECB総裁、イエレンFRB議長の議会証言も終わり、サプライズはなし。 欧州株反発(含むドイツ銀株)し米株も強く、原油価格の急騰に流れはややリスク選好モードへ。

原油価格急騰、OPECが減産で合意し、WTIは一時47.45ドル(約6%)まで上昇→ USDCAD1.3100割れまで急落し、資源国関連通貨のAUDUSD+NZDUSDもつれ高へ。

NYダウは+110.94(+0.61%)上昇。米10年債利回りは下げから上昇へと変化し、前日1.556%→1.569%近くへ、2年債利回りも上昇。

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◎USDJPYは、相場の中心外で100.45~100.80円のレンジで推移、円クロスでは、円高から終盤にかけ円安へ逆戻りし、結局は元の水準へ。
◎EURUSDは、ドイツ銀行株が上昇し欧州株高にリスク回避の流れはひとまず終了、期末需要に上下変動するも、動きは弱く、1.1180~1.1240と狭いレンジで推移し、ドラギECB総裁の独議会での証言も無事過ぎ、終値も前日とほぼ同水準。
◎USDCADは、1.3200をボトムにEURCADの買いに一時1.3270近くへ上昇するも、OPECは減産で合意報道に、1.3010割れまで急落。今日のヒーロー。

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◎ドイツ銀行はAbbey LifeをPhoenix Groupに約11億ポンドで売却合意→ドイツ銀行株を含め金融株が上昇。
◎シャフィクBOE副総裁は「追加の刺激策が必要となる可能性が大きい」と発言→ 一時GBPUSDは急落するも、実需の買で反発へ。
◎イエレンFRB議長(議会証言)で、過半数のFOMCメンバーは年内の利上げが必要と判断→ ややドル買いが強まる。
◎ドラギECB総裁(独議会で証言)で、金利の正常化には各国政府が責任を果たす必要がある

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●米耐久財受注は、前月比0.0%(予想-1.4% 前回4.4→3.6%)、除く輸送機器・前月比-0.4%(予想-0.4% 前回1.3%)となるも、動きは鈍い。

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ビルロワドガロー仏中銀総裁(EU議会委員会)=ユーロ圏の合成債(シンセティックボンド)や単一財務省の創設、共通予算の構想を表明。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=米インフレ率が2%を超えるリスクは低く、到達する可能性も小さい。弱い成長や先進国の労働力高齢化、生産性の低い伸びを背景に、金利が向こう数年間、低水準で推移する可能性大。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=金融部門のリスクは規制当局が取り組むべきことで、FRBはインフレに取り組む必要があり、利上げすればインフレ目標を達成できなくなる可能性大。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=利上げはバブル抑制策として痛みを伴う。

ウィリアムズSF連銀総裁=米経済は利上げに対応できる。FRBの見解は大きく割れており、予想を超えた低金利の正当化は一段と困難に。

OPECは減産で合意(複数の関係者)=2008年来で初めて原油生産量を減らすことで合意。加盟各国の具体的な生産水準は11月の次回総会で合意を目指す。OEPC非加盟国に対しては、生産目標達成後に協力を呼びかける。

OPECは減産で合意(複数の関係者)=生産量を日量3324万バレル→3250万バレルへ削減。WTIは一時6%と47.45ドルまで上昇。

イエレンFRB議長(下院金融サービス委員会で証言)=FRBは金融政策運営にあたり政治的な影響は受けていない。

イエレンFRB議長(下院金融サービス委員会で証言)=FOMCメンバーの過半数は年内の利上げが必要と判断。インフレに上向き圧力は見られない。

イエレンFRB議長(下院金融サービス委員会で証言)=インフレ目標はターゲットで上限でない。

ドラギECB総裁(独下院銀行委員会で証言)=ユーロ圏経済の成長回復に低金利が必要、金利の正常化には各国政府が責任を果たす必要がある。

ドラギECB総裁(独下院銀行委員会で証言)=ECBはすでに追加引き下げができない水準へと、政策金利を引き下げている。

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2016/09/28

2016年9月28日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月28日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

ドラギECB総裁の独議会での発言、イエレンFRB議長の議会証言待ちで、為替市場の動きは緩慢。

欧州株は強く、米株は上昇からスタート。WTIは45ドル台半ばまで一時上昇。米10年債利回りは上昇から逆に下へと変化。

米耐久財受注の前月比は前回が下方修正され、予想を上回るがドルは動けず。

GBPUSDは、シャフィクBOE副総裁の追加緩和を示唆する発言に一時ポンド売りが強まるも直ぐに回復。

USDJPYは、大枠100.50~80のレンジで推移し、方向感定まらず。


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シャフィクBOE副総裁=追加の刺激策が必要となる可能性が大きい。国民投票を受けて、英国はかなり大きな経済的ショックに見舞われることは疑いないと考えている。→ この発言でポンド売りが一時強まる。

シャフィクBOE副総裁=英国企業によるEU市場へのアクセスが縮小する可能性に言及し、離脱手続きの長期化は企業投資の見通しの足かせにな

シャフィクBOE副総裁=先行指標は改善しており、景気減速が懸念していたよりも急激ではない可能性を示している

シャフィクBOE副総裁=11月の中銀会合後に発表される財務省の予算案も中銀の決定に影響すると指摘。第3・四半期の成長率や労働市場の指標で、景気刺激策が必要であることを示すデータがその前に出ていれば対応する。

シャフィクBOE副総裁=8月には急激かつ短期のほぼV字型の景気(回復)を見込んでいたが、どちらかというとU字型と考え始めている

独主要な経済研究所=29日公表の最新の成長率見通しは、今年1.6→1.9%へ上方修正へ。2017年1.5→1.4%。

独財務省=米司法省から140億ドル(約1兆4300億円)の支払いを要求に備え、ドイツ銀行に対して政府が救済策をじゅんびとの報道を否定。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=バブル抑制の手段としての利上げには強い痛みともなう。FEDは企業不動産を懸念。

2016年9月28日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年9月28日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

米大統領選、第一回TV討論会のドラマも終わったが、USDJPY相場は上下変動しながらも、水準的にそれほど変わってはいない。

今日、ECBへの風当たりが強い敵地(?)ドイツ議会に乗り込むドラギECB総裁と、議会証言が控えイエレンFRB議長の発言が相場変動の要因となっている。

日経平均株価は、前日の米株高にも関わらず配当落ちの影響なのか下落からスタートしその流れが継続、終値は-218.53(-1.31%)との下落となったが、為替相場には影響を与えず。欧州株は逆に、上昇からスタートし強含みで推移。

USDJPYは、最近のパターンになっているが、早朝に円高でUSDJPは下値トライ、そして、値を戻しで上昇のパターンに入っている。ただ、この数日間続く100円割れも残念ながら失敗に思わり、非常に大きな買い(オプションなのか公的資金なのかは不明)が存在してることは確か。

特に円絡みの材料は見当たらないが、USDJPYのショートはなかなか利食うチャンスが少なく、クロスで円の買い戻しが入っている中でもややビットアップ気味。逆に、101円台は売り圧力が続いている。

ドイツ銀行問題で不安定な米株と債権市場は、今日は株高で強く、EURUSDの売りも限定的で、1.1180台をボトムに1.1200の大台を回復している。

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昨日の米大統領選第一回TV討論会の評価について。


昨日の米大統領選第一回TV討論会の評価について。

米国メディアはクリントン氏勝利62%、トランプ氏27%とのCNNの結果を重要視して、素直にそれが米国民の判断だと考えていた。

しかし、IME、CNBCやDrudge Reportと、投票者が多いところはどうも話は異なり、クリントン氏対トランプ氏の支持割合あ、45対55、33対67、18対82との結果となっているらしい。

これじゃ、威勢を示すだけではなく、本当に両候補が勝利宣言をだすはずである。(もちろん、どう考えているのかは不明ですが)

先の、英国のEU離脱の前評判と結果の大ギャップといい、世の中なんだがサプライズを求めている時代に入っているのかもしれません。

誰が次期米大統領になるかは、もちろん分かりませんが、本命クリントン氏、穴馬トランプ氏ではなく、どちらも本命として考えざるを得ないのかもしれないと、ちょっと思い始めています。

2016年9月28日(水曜)27日、海外市場の動き

2016年9月28日(水曜)27日、海外市場の動き

為替市場は、大統領選第一回TV討論会でクリントン氏優勢+米株高+強い米経済指標+フィッシャーFRB副議長の「賃金の上昇を示唆する発言」が材料へ。動きはEUR安+GBP高+AUD高+NZD高、そして、JPYはアジア市場の円安から円高へと逆戻りで元の鞘へ。

NYダウは+133.47(+0.74%)上昇、WTIは44ドル台半ばへと下落、米10年債利回りは1.584%→1.558%近くへと低下、逆に2年債は0.734→0.746%へ上昇。

◎USDJPYは、原油安+独金融不安が材料とされているが不明。何とか100円台を維持するも、米株高にも円高傾向は止まらず。ただし、日本株高期待に売りも試せず、結局は前日の終値と同水準ながら円高への不安は消えず。
◎EURUSDは、独銀行への懸念は止まらず一時1.1200割れへ。米国市場で値を戻すも、政府支援も望み薄で売り傾向が続く。
◎GBPUSDは、欧州序盤の1.2940近辺から、決済要因の実需の買+EURGBPの売り戻し+GBPショートの巻き戻しに、1.300の大台を回復。
◎AUDUSD+NZDUSDは、共に続伸。

◎大統領選TV討論会はクリントン氏有利→ 株価は上昇。
◎ドイツ銀行株は弱い→ EUR売りが続く
◎ドンブレット独連銀理事は銀行への政府支援の終了を主張→ 金融株安要因
◎イラン石油相は28日の非公式協議で合意の時ではない→ 原油価格下落
◎米PMIは予想を上回り、米消費者信頼感は強く2007年8月以来の高水準→ ドル買い要因
◎フィッシャーFRB副議長は労働市場のひっぱくから賃金の上昇を示唆→ 米利上げ期待にドル買い要因

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22:00    USD 7月 S&Pケースシラー住宅価格(20都市)=前年比5.0%(予想5.0% 前回5.10%)→ 前回より低下へ

22:45    USD 9月 総合PMI・速報値=52.0(予想 前回51.5)、サービス業PMI・速報値=51.9(予想51.1 前回51.0)→ 予想を上回る

23:00    USD 9月 CB消費者信頼感指数=104.1(予想98.5 前回101.1→101.8)→ 予想を上回り、2007年8月以来の高水準

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ドンブレット独連銀理事=銀行への政府支援は終わりにしなければならない。ドイツ銀行が規模を縮小する可能性はある。

フィッシャーFRB副議長=労働市場のひっぱくから賃金は上昇し始めた。ゼロ金利は経済に影響する。

イラン石油相=11月30日のウィーンOPEC総会へ向けて石油価格の支援策の合意を目指すが、28日の非公式協議は合意形成の時ではなく、各国の調整には時間がかかる→ 原油価格は下落

エネルギー産業鉱物資源相=非公式会議で原油相場の安定に向けた措置で一致する可能性は少ないが、年内の増産凍結合意はあり得る。

米大統領選の第一回TV討論会の評価=CNN・ORCの世論調査は、クリントン氏62%、トランプ氏27%と、クリントン氏有利となり、米株の買い要因となった。

米大統領選の第一回TV討論会の評価=予想サイトの「プレディクトワイズ」の次期大統領の確率予測は、クリントン氏69→73%へ上昇し、トランプ氏は低下。

ポンド売りの要因=国際金融の中心であるロンドンから銀行の大量流出を招くような「ハードブレグジット」を懸念。EU離脱手続きを担当する閣僚からの最近の発言を受けて、交渉が難航するとの見方が強まっていることが背景。英国は多くの取引から締め出される可能性があり、ユーロ建て取引決済も問題の1つで、これに関連する多くの取引が存在。

フェルドマン・モルガンスタンレーMUFG証券チーフエコノミスト=利回りに目標を定めるのに日銀が用いる方式をもう少し明瞭にしてほしい。80兆円の購入額目標と0%の利回りが一致するのかどうか、日銀も正確には理解していないと思う。この数字で正しいのか厳密には分かっていない。

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2016/09/27

2016年9月27日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月27日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧州株は総じて弱く、大統領選TV討論会後のNYダウは上昇からスタート。原油価格(WTI)はOPECと非加盟国の協議の期待が薄れ44ドル台へと下落。

為替市場は、米PMIや消費者信頼感指数が強く、欧州市場に入ってからは総じてドル買の流れが強まる(除くUSDJPY+GBPUSD)。

EURUSDは、欧州市場に入ってから、ドイツ銀行株の続落に、独2年債利回りは過去最低を記録。メルケル独首相から救済を支持する発言も聞かれず、1.1250台→1.1200割れまで一時下落。EURGBPは下落し、EUR売りの流れが目立った。

USDJPYは日経平均株価に連動した円売りに、一時101円近くまで上昇し円は全面安となるも、15:00時を境に売りへと変化、ロングポジションの切りを誘発し100.20円まで続落て、ようやく下げ止まるも、戻りも100.50円で限定的。


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メルケル独首相=ドイツ銀行の問題に関して、住宅ローン担保証券の不適切な販売があったとされる問題で米司法省から140億ドルの支払いを求められる件で、ドイツ銀はわが国の銀行・金融部門の1部分でしかない。一時的な問題に直面している場合、われわれは当然すべての企業が正しい方向に向け進んで行くことを望んでいる。

ショイブレ独財務相=ユーロ圏の低金利政策に終止符を打つため、成長加速に向けた構造改革を早急に断行する必要がある。

ショイブレ独財務相=金利は低過ぎるとし、深刻かつ正当な懸念を生じさせている。低金利から脱却するには、欧州により持続可能な成長をもたらすしか道はない。

ドイツ銀行株過去2日で10%以上下落、年初来で50%下落し、独2年債利回りは過去最低へ。

ピクテ=ECBの資産買い入れプログラムの対象で、独連邦債の内、65%が買い入れ対象外となる。利回り低下で。

サウジのファリハ・エネルギー相=今週のOPEC加盟国と非加盟国の協議について「諮問的な会合」。→ 原油価格下落へ


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注目の米大統領選 ヒラリー対トランプ両大統領候補のTV討論会は!!

注目の米大統領選 ヒラリー対トランプ両大統領候補のTV討論会は!!

ドル高というより円安。 とにかく、注目の第一ラウンドは、クリントン氏が勝利!

米大統領選のTV討論会を前にして、アジア市場の早朝は米株の下落に日本株安=円高を期待したドル売りや、日経平均株価の下落に一時100.08円まで下落。

USDJPYは100円の大台を維持し、投機的な売りはギブアップ気味に、100.40円台へと逆戻り。

米大統領選のTV討論会で、クリント氏がトランプ氏を7対3で有利に展開との思惑が広まる。クリントン氏勝利=株高+ドル高の方程式に、USDJPYは一時100.80円台へと上昇。(市場では7対3のスコアでクリントン氏が勝利との声も)

ただし、クリントン氏有利=ドル買いというより、円売りの動きで、クロス円での円売り+他通貨買いの影響なのか? 他の主要通貨はドル売りの流れが続く。 決して素直なドル買いではない!

2016年9月27日(火曜)26日、海外市場の動き

2016年9月27日(火曜)26日、海外市場の動き


ドル安の中、米大統領選のTV討論会(27日午前10時)待ちの動きへ。

黒田日銀総裁発言を受けた金融株安に円買は止まず、欧州銀行株安に円高傾向が続く。GBPUSDはEU離脱によるEUへのアクセスに懸念が続き弱く、原油高でもカナダ経済に疑問がもたれUSDCADは上昇(CAD安)。他の主要国通貨ではドル売りが続くも、米国市場の終盤でドル売りがようやく収まる。

米10年債利回りは1.618%→1.58%台へと低下、ドル売りの材料とされ、カプラン総裁のタカ派発言に12月の利上げ期待が高まり、TV討論会を前にしてドル売りも収まる。

ドイツ銀行株安の影響もあり、独DAXは2.19%下落、下げからスタートした米株も弱含みで推移し、NYダウは-166.62(-0.91%)と続落。

原油価格は、産油量の抑制の可能性に大幅上昇、WTIは45.57ドルと1.11ドル(+2.50%)上昇へ。

USDJPYは、アジア市場の101.08近辺を高値に、黒田総裁の大幅な緩和の可能性を示唆する発言に、円安に動かず。逆に、金融株安に反応する円高で、欧米株も弱く他通貨でもドルは一時全面高で、米国市場は100.25円近くまで続落。

EURUSDは、2014年5月以来の高水準となった独IFOにユーロ買が強まり、EURGBPの買も強く一時1.2780近くまで続伸。午前1時過ぎから売りへと変化し、

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カプラン・ダラス連銀総裁=9月21日のFOMCで利上げが決定されても違和感は感じなかった。低金利により米経済に歪みが発生するのではないかと懸念。

クーレECB専務理事=ECBは資産買い入れの円滑な実施を確実にするための選択肢を検討している。銀行債の買い入れやヘリコプターマネー政策は支持しない。

クーレECB専務理事=ECBが緩和政策スタンスの出口を検討し始めることでさえ、かなり先になる。

ドラギECB総裁=長期の低金利は副作用も。政府による成長促進策が必要。穏やかな水準でのマイナス金利は非常に効果的。

ドラギECB総裁=英国のEU離脱交渉では、単一市場へのアクセスについて同国に特別の待遇を付与するべきではない。

UAEエネルギー相=OPECメンバーが同意なら、産油量の抑制で、ロシアや他の産油国も合意する可能性が高い。

欧州株下落=ドイツ銀行の株安が要因の一つで、独政府による救済の有無が焦点に。

アリアンツのユーターマン氏=独政府は必要ならドイツ銀行を救済へ。

黒田日銀総裁=世界経済は当面、不確実性が高い状態が続く。経済・物価への影響をしっかり注視する。為替は安定的な推移が望ましい。

黒田日銀総裁=金利の大幅低下を伴う強力な金融緩和が必要な場面もあり得る→ 市場の反応は、追加緩和=円売りではなく、銀行株が下げ株安へと動き、欧州勢の売りに円は全面高。

黒田日銀総裁=追加緩和の手段は、マネタリーベースの拡大ペースの加速も考えられ、マイナス金利の深堀と長期金利目標の引き下げが中心で、必要な場合には政策調整の実施をを躊躇せず。

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2016/09/26

2016年9月26日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月26日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

週明けの月曜日、米大統領選の討論会が焦点に。

アジア・欧州市場に続き、米国市場も株安でスタート。米10年債利回りは1.6%へ低下へ、原油価格はさげへ。為替相場は、GBPUSDを除きドル売りで、JPYは全面高からやや値を戻す。

USDJPYは、黒田に日銀総裁の「金利の大幅低下を伴う強力な金融緩和が必要な場面もあり得る」との発言は、円売りに動けず、逆に、株安=円高へと変化。100.70円を割り込んでからはストップの売り+他通貨で円買も入り、100.35円まで続落し、ようやく下げ止まる。

AUDUSD+NZDUSDは続伸。アジア市場は動かず。欧州市場に入ってから買の流れがつよまり、先週末の終値から上昇が続いている。

EURUSDは、欧州市場に入り、2014年5月以来の高水準となった米IFOにユーロ買が強まり、一時1.2700近くまで上昇し、上値が重くなっている。

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UAEエネルギー相=相場維持へ世界的な増産凍結を支持。一部のOPEC諸国代表も、供給抑制に向けた合意はなお可能。

2016年9月26日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年9月26日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日銀の金融政策に疑問を残しての週明けの為替相場。黒田日銀総裁の「強力な金融緩和が必要な場面も」との発言で「株安=JPY高」が加速。

強い独Ifo景況感指数にEUR買いが強まる。他の主要通貨は緩慢な値動きながら、GBPUSDの売りが目立っている。

日経平均株価は、先週末の米株下落の影響に値を下げてスタートし、黒田日銀総裁発言でされに続落。結局は-209.46(-1.25%)安で終了。欧州株も下げ幅を拡大している。

USDJPYは、アジア市場では株安の中で、100.70~80をボトムに比較的安定していたが、黒田日銀総裁の発言が広まり、株価は続落。欧州の早出勢は円買いを選択し、100.50円まで続落、クロスでも円全面高の展開となっている。

EURUSDは、クロスでの円買い+ユーロ売りの流れに、一時11220台まで値を下げるも、強いIfo景況感指数に、1.1240台まで上昇するも、動きは緩慢。

GBPUSDは、先週のジョンソン外相発言以来、続落し一弱の動き。1.2990近辺をアカネに、1.2920割れまで一時下落。クロスでもGBPは全面安。結果、GBPJPYは131.200台→129.90台へ続落。


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黒田日銀総裁=世界経済は当面、不確実性が高い状態が続く。経済・物価への影響をしっかり注視する。為替は安定的な推移が望ましい。

黒田日銀総裁=金利の大幅低下を伴う強力な金融緩和が必要な場面もあり得る→ 銀行株が下げ株安へと動き、欧州勢の売りに円は全面高。

2016/09/25

今週の為替相場を考える(9月26~30日)

今週の為替相場を考える(9月26~30日)


日米金融政策も終わり、今週は9月最終週を迎える。今週以下の点に焦点を絞って考えてみたい。

1.米12月の利上げ期待度が高まるも、先のこと。
2.日銀の金融政策が円相場に与える影響は不明。
3.半期・四半期決算の影響が相場に与える影響。

1.21日のFOMCは金利を据え置いた。市場予想は据え置きが主となっていたが、FOMCで3名が利上げを主張していたように、私を含め利上げ期待度も強かったのも事実。

結果は、失望感によるドル売りへと変化してはいるが、FOMC声明プラス経済見通し+イエレンFRB議長発言を見ても、12月に利上げをすることは、予想外の出来事が無ければ、固いと考えている市場参加者は多いと思われる。

結果、市場は強い経済指標を期待しながら、ドル押し目買を考えることになりそうだが、後3か月間待たなければならず、そう簡単にドル買いで突っ走ることはできない。

2.日銀の金融政策発表直後の円相場の変動は、今後の不透明性を示している。USDJPYの水準そのものは、発表前とあまり変わらずとなっているが、20日(発表前)のIMMポジションでは円ロングは微増、オプションRRは円コールが拡大し、短期・中期的な円高期待は続いている。

3.決算要因は、いつもながら不透明な部分はあるが、スポットでは輸出筋の円買需要+日銀に対しての失望感を考えれば、円高方向の可能性が高い。反面、株高が強まれば、株高=円安の方向性は相変わらず強く、週間の円相場は上下でロックされる可能性が高く、サプライズは円高。


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【通貨ペア別のレンジ予想】


◎USDJPY 【予想レンジ99.80~102.00】

日銀の新たな「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」は、株高=円安の方向性は残っていが、マイナス金利の終了と、長期金利のゼロ%まで上昇誘導で円安に動くとは考えにくい。相変わらずの日本株にたよる円安期待の相場と言わざるを得ない。

中期的には米利上げ期待が残りドル買いへと動くことも考えやすいが、短期的には措置が為替相場に与える実証を確認する必要があり、期末の特殊要因は、円高圧力がやや強いと思われる。 100円割れの水準を試す動きも終わっていないように考えたいが、100円を割り込みどんどん円高が進むことも考えにくい。


◎EURUSD【予想レンジ 1.1100~1.1350】

ECBの追加緩和に疑問がもたれる中、日米金融政策の影響も大きくは受けず、EURGBPの買の影響が強いのか、比較的安定した値動きとなっている。

ドラギECB総裁の議会証言や発言でサプライズが無ければ、過去3週間に渡り大枠で1.11~1.1350のレンジ相場が続いており、今週も予想外の期末要因が無ければこのレンジを抜け出すことは難しいと考えたい。


◎GBPUSD【予想レンジ 1.2750~1.3150】

ハモンド英財務相の「EUの単一市場へのアクセスを諦めなくてはならない可能性があることを受け入れる用意がある」との発言以降、やや弱気なムードが続き、クロスでもポンドは全面安。

日米金融政策後の変動を見ても、弱気ムードが続いており、8月15日の安値1.2865、7月6日の安値1.2790を試す動きへ。 ただし、注意しなければならないのは、月末要因でポンド買が一時的に強まるリスクを考慮する必要がある。


◎AUDUSD【予想レンジ 0.7550~0.7700】

商品価格の安定や、ロウ豪中銀新総裁は追加緩和の示唆はなく、「インフレ率低水準から労働市場の状況改善に伴い徐々に上昇」との強気発言に、9月14日の安値0.7440台から0.7670台へと続伸しているが、先週末ではやや伸び悩んでいるのが気がかり。AUDJPYは底堅く推移してはいるが、AUDUSDは0.7550~0.7700のレンジで調整の可能性も。

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今週の主な材料(9月26日~30日)

今週の主な材料(9月26日~30日)

日米金融政策も終わり、今週はそれらを検証する週になっています。

◎今週は以下の通りで中銀総裁や要人の発言が多いのが特徴で、9月最終週でもあり、
決算絡みの特殊要因で相場が変動する可能性を意識せざるを得ない状況です。

要人の発言で特に注目しているのは、ドラギECB総裁の欧州議会での証言と、ある意味
では敵地の独議会に乗り込み発言するドラギECB総裁の発言内容。そして、イエレンFRB
議長の議会証と考えます。

1.ドラギECB総裁は欧州議会で証言(9/26)、
2.フィッシャーFRB副議長の講演(9/27)
3.ボロズ・カナダ中銀総裁(9/27)
4.ドラギECB総裁は独議会に出席(9/28)、
5.イエレンFRB議長の米下院議会証言(9/28)、
6.カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(9/29)
7.イエレンFRB議長講演(9/29)
8.黒田日銀総裁挨拶


◎経済指標で最も注目しているのは、以下の通りで、それぞれで相場変動が高まる可能
性が高くなっています。

12月の今年最後のFOMCで盛り上がっている米利上げ期待が、どこまで確認することがで
きるのでしょうか? それぞれの米国発の経済市場でいつもながら、ドル相場が動く可能性が高
いものがあります。特に、米第2四半期GDPと個人消費が重要となっています。

1.米第2四半期GDP・確報値(9/29)
2.日本全国CPI(9/30)
3.英第2四半期GDP確報値(9/30)
4.カナダ月次GDP(9/30)
5.米個人消費支出


(以下、今週の主な材料をご覧ください。)

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2016/09/24

最新のIMMポジションから、 2016年9月24日(土曜)

最新のIMMポジションから、 2016年9月24日(土曜)


FOMC直前で通貨ショートが増加、トータルではややドル買い思考へ。ポンドのショートが急減し、豪ドルのロングが急減し、NZドルはプラスから-へと変化。

9月20日付のデータでは、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットショート・ポジションは、前週の-47,478から-61,278コントラクトへ増加。

翌9月21日の日銀の追加緩和期待が残る中で、円のロングは微増し、米利上げ観測の後退が素直にドル売りへと変化していたと思われる。

ポンドは-58,686で、ショートの減少は4週連続となり、特に先週の減少幅は6月14日以来となった。

豪ドルは6,848と前週から-29,619コントラクト減少、2011年8月2日のリーマンショック時以来の高水準となっていた。

また、NZドルは取引量が少ない中で、-7,916と前週の+5,129コントラクトからマイナスへと変化し、2014年6月17日以来の減少幅となっていた。

一方、円は85,117コントラクト(+1,969)と小幅増加、ユーロは-85,025(-3,550)コントラクトとショートが減少している。

(詳しくは、別表をご覧ください)

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2016年9月24日(土曜) 23日、海外市場の動き

2016年9月24日(土曜) 23日、海外市場の動き

週末の為替相場は、日米金融政策も終わりテーマ不足ながら、半期末を来週に控え、ポジションの偏り是正によると思われるが、通貨ペアで異なる動きへ。

米株は下落、米金利は小幅上昇、原油価格は下落。為替相場は、GBPを筆頭にNZDも下落、原油安にCADの弱さが目立ち、JPY+AUDは小幅安に留まり、EURは上昇へ。

NYダウは-131.01(-0.71%)と下落、米10年債利回りは1.618%台とほぼ変わらず、2年債は0.77→0.75%台へ下落。原油価格(WTI)は減産合意に疑問がもたれ45ドル割れへと下落。

日米金融政策も終わり、米国は12月の利上げの可能性が一段と高まり、日本は日銀の新たな試作品がどうなるのは不明。ただし、長期金利の下げに歯止めがかかり、目先の傾向は円高。

USDJPYは、日銀の新たな試みが今後の為替相場にどのような影響を与えるのか不透明感もあり、積極的に動けず、株式の変動に歩調を合わせる値動きと優柔不断型へと変化。欧米市場は大枠100.70~101.15円の狭いレンジへ。一日を通じても大枠100.70~101.25円のレンジで収まる。

GBPUSDは、アジア市場の高値1.3080台→1.30の大台を割り込み下落が目立った。直接的な材料は不明ながら、EURGBPの買の影響を主に、他の主要通貨でもGBPは全面安。結果として、1.30の大台を割り込み売りが加速し一時1.2910台まで下落、終盤に賭けては1.2970台まで値を戻している。

NZDUSDは、22日のウィーラーNZ中総裁銀声明で追加緩和の可能性が示唆されて以来、弱さが目立地、欧州市場の序盤の高値0.7280台から一時0.7220台まで下落。

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ロックハート・アトランタ連銀総裁=われわれの経済は消費に支配されている。繁栄が広く行き渡れば、経済の力強さも増す。格差拡大の問題は経済成長や世界における米国の役割に影響を及ぼす。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁=控えめで段階的な引き締めが必要。緩やかで段階的な引き締めを今開始すべきで、しなければ回復の期間の長さや持続性をより大きなリスクにさらす。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=リスクは非対称だ。早計な利上げを一段と懸念。

カプラン・ダラス連銀総裁=FRBの4.5兆ドルを超えるバランスシートと利上げ見送り決定は、期待ほど緩和効果がない。高齢化などの逆風が米経済や世界経済の成長を押し下げている。

ECB関係者=ECBはプログラムは有効とみるが、量的緩和の限界をますます意識。追加緩和を期待する市場とECBの間に大きな開き。
ECBは政策変更の意欲が萎む。

複数の関係者=サウジアラビアは、イランが増産凍結に合意した場合、自国の原油生産量を引き下げる用意。

OPEC関係筋=サウジアラビアは、OPEC諸国の生産水準などをめぐり、11月までの合意形成に意欲。

サウジ事情に詳しい当局者=アルジェで開かれる生産国協議は意見交換の場であり、生産水準をめぐる決定には至らない→ 原油価格下落へ。


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2016/09/23

2016年9月23日(金曜)アジア・欧州市場の動き

2016年9月23日(金曜)アジア・欧州市場の動き

最重要のイベントも過ぎ、週末の金曜日。米国の12月利上げムードは強まり、日本の金融政策は理解できにくく、為替市場は激戦後の処理的ムードが満点。

日本株は小幅安、欧州株も弱く、為替市場の動きは複雑で、GBPUSD+NZDUSDは続落、AUDUSD+USDJPYは上下しながらも元の水準に逆戻り。EURUSDは小幅高と、三者三様の動き。

仏GDPは前期比-0.1%と2013年第3四半期以来のマイナスとなるもEUR売りは見られず。また、ユーロ圏の総合PMIは52.6と予想52.8、前回52.9からやや軟化するも、極端な低下は見られず。

USDJPYは101円台を維持できず、結局は100.80円近辺に留まり、昨日からみても居心地の良い水準で取引されている。

EURUSDはEURGBPの急伸の影響なのか、弱いユーロ圏発の経済指標にもめげずビットアップし1.1225を目指し上昇、逆にGBPUSDは1.2960まで続落。

AUDUSDは、原油価格の上昇の影響もあり底堅く一時0.7650台へ上昇するも、原油価格が下げに転じると0.7610近くまで下落。9月中旬から上昇が続いていたが、週末の調整による売りが強まっている。

2016年9月23日(金曜)22日、海外市場の動き

2016年9月23日(金曜)22日、海外市場の動き

欧米株は上昇し、米長期金利は続落。ドル売り傾向は続くも米国市場はドル買いの流れへ変化。全体的にドル売りの中で、円安+NZ安が目立った。

ダウ平均は+98.76(+0.54%)、米10年債利回りは1.61%台と前日の1.65%から続落、2年債も0.774→0.77%へ小幅な下げに留まった。

日銀の新たな政策が円相場にどのような影響を与えるのか、理解できにくい中で、FOMCの利上げ据え置きに、世界的な株高傾向が続き、日米10年債利回りの差が縮小するなど、円高期待と円安期待が混在する流れとなっている。

USDJPYは、早朝に一時100.10円近くまで下落し、100円の大台を試す動きが見られたが失敗。ドル売りの流れの中で、クロスでは円売りが強くなったが、欧米市場では101円台を試せず。市場の戸惑いが感じられる。

NZDUSDは、早朝のウィーラーNZ中銀総裁の追加緩和を示唆する発言から伸び悩み、ドル売りの流れでも円と並び弱さが目立ち、クロスでも全面安。

GBPUSDの上昇が目立った。ドル売りの中で、フォーブスBOE政策委員の成長拡大の見通しに、潜在的なGBPショートの巻き戻しも考えられるが、クロスでもGBP高が目立ち、GBPJPYは一時132.30円近くへと上昇、一日を通じて130.50台→132.20台へと上昇。

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フォーブスBOE政策委員=直近の経済指標は、英経済が中銀の予測よりも速いペースで拡大し、その勢いが2017年も続く可能性を示唆。EU離脱交渉をめぐる不透明性が今後の動向を左右。

フォーブスBOE政策委員=国民投票以降、経済成長は予想より小幅鈍化の可能性大、BOEは11月に長期見通しを上方修正する必要も。

ドイツ政府=昨年100万人近い移民・難民が流入したが、2017年も失業者数は引き続き減少するとの見通し。

クノット・オランダ中銀総裁=金融政策が確実に金融安定と整合的であるよう、インフレ目標の達成期間について柔軟な姿勢で臨む必要がある。

ドラギECB総裁=ECBの超低金利政策が銀行収益を圧迫しているとの考えを退け、収益の重しになっているのは銀行部門が抱える非効率性。

ドラギECB総裁=ユーロ圏は金融サービスの銀行部門から「シャドーバンキング」部門への移行が進み、幅広い範囲で新たな規制の導入が必要。

ECB経済報告書=世界的な経済成長は2017年加速する可能性大だが、中国を含む主要新興国や英国のEU離脱決定に起因するリスクにより、見通しは思わしくない。

ECB経済報告書=中国は、一部重工業部門の過剰な生産能力の削減のほか、不良債権問題への対処など、経済の再均衡化に引き続き注力することで、経済成長ペースが鈍化すると予想される。


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2016/09/22

2016年9月22日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月22日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

東京市場が休場の中、米国市場の序盤は、米株高+米金利低下、為替市場はドル安(除くNZD+JPY)で、21日の日米金融政策の影響が続くも変動は弱まる。

FOMCは年内の利上げ期待は残るも、期待された利上げは無く、米10年債利回りは1.62%割れまで一時低下し、GBPUSD+EURUSDは上昇し、引き続きドル売りの流れとなるも、JPY+NZDは逆に弱くドル高へ。

USDJPYは、日銀の評価は強弱混在するも、100円割れを失敗した影響や、クロスで円売りが強まり、弱い米経済指標もあり一時100.80円台まで上昇するが101円台をつけられず、100.50~90円のレンジで落ち着く。

NZDUSDは、早朝にウィーラーNZ中総裁が、追加緩和の可能性を示唆したことで弱含みで推移。主要国でドル売りが続く中で0.7310台まで値を下げている。

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USD 週間新規失業保険申請件数=25.2万件(予想26.2万件 前回26.0万件)→ 予想より改善へ

USD 7月 FHFA住宅価格指数=前月比0.5%(予想0.3% 前回0.2→0.3%)、前年比5.8%(予想 前回5.6%)→ 予想を上回る

USD 8月 景気先行指数=前月比-0.2%(予想0.0% 前回0.4→0.5%)→ 予想外のマイナスへ

USD 8月 中古住宅販売件数=前月比-0.9%(予想1.1% 前回-3.2→-3.4%)、533万件(予想545万件 前回539→538万件)→ 前月分は下方修正され、予想を下回る

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2016年9月22日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き


2016年9月22日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

昨日の混乱の翌日。東京市場が休場の中、昨日の日米金融政策、特に日本の金融政策発表後の円高の影響は止まず。

NZDUSDは早朝、NZ中銀は予想通り政策金利を2.0%で据え置き、緩和期待があったのか直後は07330台→0.7370近くへ上昇、ウィーラーNZ中総裁銀のハト派発言に、0.7315台まで急落し直後NZD全面安。ただし、ドル売りの流れの中ですぐに値を戻す。

また、AUDUSDは、早朝はNZDに連れ安となり一時0.7560近くまで値を下げるも、ロウ豪中銀新総裁のタカ派発言に、逆にAUD買がリードするドル売りの流れへと変化し、欧州市場に入り0.7660台まで上昇し、AUDJPYも77円台まで続伸。

USDJPYは、100円割れの夢を追ったトライが一度見られ、一時100.10円近くまで値を下げたが、クロスでの円買の支援はなく、オプションがらみなのか、100円以下の買は厚く失敗。その後は、100.20~50円のレンジで動くも、欧州勢のEURUSD+AUDUSDの買に、EURJPY+AUDJPYが上昇し、やや買の流れが強まっている。

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NZ中銀=政策金利2.0%の据え置きを決定、予想通り。

ウィーラーNZ中総裁銀声明=金融政策は引き続き緩和的な見通し。インフレ率が確実に目標レンジの中間近くまで加速するためには、一段の政策緩和が必要になる(will be required)と予測は示している。→ (will be required)の表現さい使われたことで追加利下げ観測が強まり、直後はNZDの売り強まるも直ぐに回復。

ウィーラーNZ中総裁銀声明=通貨高がインフレ目標の達成を困難にしており、NZDの下落が必要。

ウィーラーNZ中総裁銀声明=7~9月期はインフレ率が弱まるが、その後はこれまでの政策刺激を反映し加速に向かう。長期インフレ期待は2%でかなり安定しているが、「総合インフレ率の持続的な弱さはインフレ期待の一段の低下を招く恐れがある

ロウ豪中銀新総裁=今年に入って実施した2回の利下げ、豪ドル安、コモディティー価格の落ち着きが経済を支援。→ この発言を受けAUD買が強まる。

ロウ豪中銀新総裁=インフレ率は当面は低水準で推移するとした上で、労働市場の状況改善に伴い徐々に上昇。

バイデン米副大統領=TPP法案が来年1月の新政権が発足する前に米議会で承認される可能性は50%に満たないが、可能性は確かにあり、承認はあり得る。


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2016年9月22日(木曜)21日、海外市場の動き

2016年9月22日(木曜)21日、海外市場の動き

FOMCは7対3で金利据え置きを決定、イエレン議長+政策金利見通しからは、12月利上げの可能性を残すも不透明感はぬぐえず。直後は上下変動し、流れはドル全面安。

利上げ見送りを受け、米株は上昇(NYダウ+163.74)、米10年債利回りは1.65%台へ低下するも、2年債は0.77%近辺で変わらず。

FOMCの結果は大方の予想通りの結果となったが、一部では利上げ期待もあり、直後の反応は複雑。利上げ期待派の失望売りとストップロスを狙った動きなのかドル買い→ドル売りへと反応。

イエレン議長の記者会見では、強気な内容にドル買いへと一時反応するも、いつもながらも煮え切れず。米株の上昇+米長期金利の低下に、ドル売りを継続。

オセアニア市場に入り、NZ中銀の金融政策が注目される。市場予想は政策金利2.0%の据え置きの予想で固いと思われるも、声明文で変動する可能性はいつもながら強い。

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USDJPYは、100.50円以下は底堅く、FOMC前に一時100.80円台まで上昇。FOMC+イエレン議長の記者会見に100.30台~101円の動きとなるも、結局は利上げ時期は不透明で、ドル全面安の流れに戻り売り圧力は強い。ただし、円クロスでは買から売りへと変化した影響に、100.50円以下のドル売りもやや腰が入らず。

EURUSD、GBPUSD、AUDUSD、NZDUSDと、各主要通貨では、USDJPYでのドル売りがリードするドル売り傾向が続く中、FOMC直後+イエレン
FRB議長の記者会見直後の、上下変動を繰り返すも、利上げ時期は不透明+米金利の低下にドル売りの流れは変わらず、ドル安値圏で推移。

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FOMC=政策金利0.25~0.50%の据え置きを決定。市場の予想通りながら一部には利上げ予想もあり。決定は7対3で一部には利上げ主張もあった。メスター、ジョージ、ローゼングレンの3連銀総裁らは反対。

FOMC声明文=「当面はさらなる証拠を待つことに決定」とあるが、「労働市場は引き続き強まり、景気も加速」、

FOMC声明文=「インフレは依然目標を下回る」、「企業在庫は依然弱い」、

イエレンFRB議長=次回の利上げの時期に関して協議、各会合で利上げが選択肢に。現在の政策は緩やかな緩和で、労働市場が改善しリスクが増えなければ年内1度利上げへ。インフレで2%目標達成を公約。

イエレンFRB議長=利上げをしなかった理由として→ 「インフレ欠如が本日の決定の鍵」となった。

イエレンFRB議長=「経済の成長はペースを加速へ」、「雇用の伸びは堅調、消費の伸びも強い」と、「利上げの条件は整ってきた」と指摘、

イエレンFRB議長=「労働市場のたるみはほぼかわらず」、「労働市場に一段の改善の余地」、「我々は一般的に経済活動に満足」「経済の成長が一段と強まる証拠を求めている」

政策金利見通し=メンバー17人中(内7人は投票権もたず)10人が年内1回の利上げを見込む。前回6月は年内2回の利上げを想定していたが、ペースは減速へ。

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2016/09/21

2016年9月21日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月21日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

アジア市場の上下変動の激しい円売りがら、円は独歩高へと変化。そして、FOMC待ちの動きながら、どたばたは今のところ円だけ。

米株は上昇からスタート、原油価格(WTI)は43ドル台半ばへと上昇、米10年債利回りは1.7%へと上昇、2年債も上昇している。

為替市場はUSDJPYの急落の影響を受け、他の主要国でもドル売りの流れが一時強まった。

米国市場の参入と共にUSDJPYの売りが続くも、円クロスの影響を受け、AUDUSD+NZDUSD+GBPUSDは再び売りへと変化、EURUSDは1.1150を中心に動きは鈍い。

USDJPYは100.60円、EURJPYは130.60円、AUDJPYは76.20円でようやく下げ止まるも、FOMCを前にして積極的に買い戻す動きも見られず。

EURUSDは欧州市場に入ってからは1.1140~60の狭いレンジで、短期的に上下は繰り返すも抜け出せず。

AUDUSDは0.7600台まで続伸の後、AUDJPYの影響もあり0.7570台まで値を下げている。

「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」でどこまで円安に動くのか不明?

「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」でどこまで円安に動くのか不明?

今日の日銀金融政策発表の前後、黒田日銀総裁の記者会見の最中から始まった相場変動はいったいなんなんだろうと、考えずにいられない。記者会見を見てもどうも私の理解度低いためなのかピントこない部分が多い。

日本の10年債利回りは一時+0.01%まで、本当に久しぶりにプラス圏へと上昇、日経平均株価が+315.47(+1.91%)上昇したことで、株高=円安、日米金利差縮小に円売りに走らざるをえなかったことは理解できるが。

その直前の大幅な円高、その後の大幅な円安、そして、再び円高とめまぐるしいく変動し、結局はスタート地点に逆戻り。

アジア市場の為替相場は先行性は乏しく、いつものことながら株価の後追いとなる部分が目立っていた。日銀総裁は「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の新たな緩和策をは、従来の政策を強化したものと強調するも、イールドカーブをコントロールすることで、どこまで株高や円安がすすむのであろうか? 

明日未明のFOMCもさることながら、この疑問をどこまで解き明かしてくれるのか、国内のエコノミストはもちろん、海外のエコノミストや中銀筋のコメントや反応を待ちたい。

2016年9月20日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動きは、日銀の結果を受け大波乱

2016年9月20日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日銀金融政策決定会合は、サプライズの連続。為替市場は乱高下し、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の新たな緩和策を発表するも、金利とEFT買い入れ枠変わらず、直後はすぐに理解できず。債権利回りは上昇し、金融株がリードする株高へ。

昼12時を待たずに為替相場は上下変動し一時円高へ。発表時間は異例の遅さとなる午後1時を過ぎ、発表前から株価は上昇し円安へ(USDJPYは一時102.20円へ)。

日銀金融政策決定会合の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の発表を受け、「株価は急落+円急騰(USDJPY101.00円近くへ)」と思いきや→「株価は急騰+円急落(USDJPY102.70円台へ)」下落。結局は、USDJPYは102.80円近くまでで急進し、102.50円前後で推移。

ただし、黒田日銀総裁の記者会見では、今回導入した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」は従来の政策を強化したものと強調するも、今一つ決め手に欠ける説明で、市場は逆に円買い(USDJPYの売り)に急変し、一時101.60円近くまで下落。

海外市場で、この日銀の新たな緩和策をどのように理解し、どのように判断するのかは不明。

今晩(日本時間の明日未明)のFOMC待ちになっているが、こちらも利上げ・据え置きと、どちらに転んでも大変動になる可能性は高い。

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日銀金融政策決定会合=緩和は、量から金利へシフトし、長期金利を0%に誘導へ。新たな政策の枠組みの名称は「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和」。

長短金利を誘導目標とする新たな金融緩和の枠組みを決定。マイナス金利政策を維持し、10年物国債利回りを0.0%程度に誘導。2%の物価安定目標が実現するまで金融緩和を継続。必要が有ればマイナス金利の深堀も。

日銀は金融政策の総括的な検証を実施し、物価2%の実現のためには大胆な枠組み変更が必要だと判断。7対2の賛成多数で決定。

長期金利の誘導方法はこれまでも実施してきた国債買い入れを軸とする。買い入れ額は現状の80兆円程度を目標とし、残存年限にこだわらず幅広い国債を買い入れる。

日銀は利回りを指定して国債を買い入れる新たな国債買い入れに乗りだす。さらに、最長10年の資金を固定金利で供給する新しい金融調節手段も導入する。

今後の追加緩和手段としては(1)マイナス金利政策の強化(2)長期金利操作目標の引き下げ(3)資産買い入れの拡大(4)資金供給量の拡大ペースの加速。マイナス金利の深掘りを追加緩和の軸に据える考えを初めて明確に示した。

日銀が金融政策の枠組みを変えるのは、市場に出回る国債が極端に少なくなるなか、資金供給量の拡大をこれまで通り続けていくことが難しくなっているためだ。長期金利を目標にし、資金供給量を柔軟に変えられるようにすることで、粘り強く緩和を続けられるようにする。

これまでの金融緩和は、超長期の金利が下がりすぎて保険や年金の運用が難しくなるという副作用も目立っていた。長期金利目標は、10年債金利がマイナス圏に突入するなどの金利の下がりすぎを防ぎ、金融機関に配慮するという意味合いもある。

黒田日銀総裁=今後の金融緩和策について「量・質・金利で追加金融緩和を実施する余地はある」と述べた。黒田総裁は、今回導入した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」は従来の政策を強化したものと強調

金利の低下は経済・物価に好影響をもたらしたとする一方、イールドカーブ(利回り曲線)の過度な平たん化は「金融機関の収益の減少を招き、心理面で悪影響がある

イールドカーブ(利回り曲線)の操作は十分できる。イールドカーブを操作する上で国債の購入ペースが年80兆円から増減する可能性については現時点で大きく増加や減少は見込んでいない。国債の買い入れはまだ十分でスムースに可能だ。テーパリングではない。

年間の長期国債買い入れ額について80兆円から増減はあり得る。長短金利を誘導目標とする新たな金融政策の枠組みに関しては「経済に好ましい利回り曲線を実現するよう買い入れる。

金融政策の変更について戦力の逐次投入を行わないという考え方は一貫している。今回の枠組み変更は思い切った政策と評価、バズーカやサプライズから微調整を要する政策に変わったとの批判をかわす。

外国債券の買い入れについて「外国為替の安定のための売買は財務大臣が一元的に所管している」と発言し、日銀法上、日銀主導ではできない。

目先の追加緩和手段として「短期政策金利の引き下げ」「長期金利操作目標の引き下げ」「資産買い入れの拡大」を挙げた。また、状況に応じて「資金供給量拡大ペースの加速を手段にすることもある」とし、「その場合は長期金利の大幅な低下が考えられる

2016年9月21日(水曜)20日、海外市場の動き

2016年9月21日(水曜)20日、海外市場の動き

日米の金融政策を直前にして、動きは緩慢。弱い米住宅着工+建築許可にもドルは全体的に堅調に推移。

USDJPYは、101.50~00円の50pipsのレンジ内に収まり動きは鈍いが、クロスではやや円高傾向が続く。GBPUSDは、1.3060台→1.2950割れまで下落。EUの単一市場へのアクセスを諦めなくてはならない可能性に対しての評価なのか? サンダースBOE政策委員の楽観的な発言でも弱さが目立っている。

米株は一時100ドル近く上昇するも、終盤にかけて値を下げ小幅な上昇にとどまる。米10年債利回りは一時1.66%台まで値を下げ1.69%を割り込み、2年債も小幅に低下。WTIはOPEC公式会合が開催の可能性に44ドル台へ小幅上昇。

最近になり、FOMCはもちろんの事ならがら、金融政策の限界に対してどう行動をするのか? 日銀の結果に対しての重要性を指摘する内容が多く見られる。

日銀への予想は相変わらず、追加緩和と据え置きの予想が混在し、大勢としてはマイナス金利の深堀とETFの増額となっているが、どちらに転んでも円相場が上下に変動することになりそうである。

FOMCは金利据え置きが大勢ではあるが、プライムディーラーの中では少数ではあるが利上げの予想もあり、結果を見るまでは安心できず、こちらもどちらに転んでもドル相場の変動を避けられそうにない。

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ボロズカナダ中銀総裁=カナダ経済が依然として強い向かい風に直面しているのは明らかとし、マイナスの影響を和らげるため景気刺激的な金融政策が求められる

ボロズカナダ中銀総裁=低金利環境は長期化する見込みとして、企業はこれを踏まえ投資リターンの見通しを調整する必要がある。

ボロズカナダ中銀総裁=カナダ経済の成長に必要な生産性の向上が実現できない恐れがある

サンダースBOE政策委員=英経済は市場の予想より減速しない可能性、失業率が悪化すれば利下げを検討。

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2016/09/20

2016年9月20日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月20日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

日米の金融政策を明日に控え、動きは閑散。

米住宅着工+建築許可は予想外に弱く、米長期金利は弱含みながら、ドル売りの力強さは感じられず。NZDUSDの上昇+GBPUSDの下落+USDCADの上昇が目立っている。

欧州株は上昇、米株もプラスイからスタート。原油価格(WTI)は43ドル台前半まで下落。米10年債利回りは1.68%台へ低下、2年債は横ばいで推移。

USDJPYは、101.50円の買の強さは確認済みながら、102.00円台を満足に回復できない動きをみると、50pipsの狭いレンジながら、上値の重さが目立っている。

EURUSDは、早出の欧州勢の買に1.1170台→1.1210台まで上昇するも、欧州・米国市場の序盤では、元の水準となる1.1170台へ逆戻り。

AUDUSDは、NZDUSDの買の流れの影響を受けやや底堅く推移。

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アルジェリア・エネルギー相=OPECがが来週の非公式会合の直後に臨時総会の開催について決定する可能性がある。


CLSA公表したリポート=中国のシャドーバンキングは、3750億ドル(約38兆円)の損失発生につながる恐れがある。


2016年9月20日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年9月20日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

3連休明けの日経平均株価は上下しながらも、結局は-27.14(-0.16%)と小幅下落、欧州株も小幅下落からスタート。

明日の日米金融政策の一大イベントを二つも控え、共に思惑も混在し複雑。出たとこ勝負になり相場雰囲気が強まっているが、何れに転んでも上下変動が激しくなることが予想される。ただし、今日はその前日だけに積極的にリスクを取ることも考えにくい。

アジア市場の動きは、株価に連動した動きが強く、日経平均株価の下げにも101.80割れは底堅く、上昇にも102.10円を超えられず、結局はこの狭いレンジで取引が続いていた。

相場が動き出したのは、欧州勢の参入時となる、午後4時前。欧州勢はドル売りからスタート。これも、明日のビックイベントを前にしてどこまで相場を動かせるのかは不明。

EURUSDは、昨日の高値1.1190台を上抜け一時1.1210台へ。USDJPYも昨日の安値101.58円を割り込み一時101.55円近くへ。NZDUSDも昨日の高値0.7325を上抜け一時0.7350台へ上昇。

逆に、AUDUSDは昨日の高値0.7570台を超えられず、GBPUSDも昨日の高値1.3090台を超えられず、弱さが目立った。

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豪中銀議事録(9月6日)=現在の政策スタンスは成長・インフレ目標と一致と判断。鉱山部門主導の経済成長脱却を為替高が複雑にする可能性があるとの従来の見解を繰り返した。住宅市場バブルの懸念を払しょく、失業率は今後数カ月ほとんど改善しないと中銀が予想。

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2016年9月20日(火曜) 19日、海外市場の動き

2016年9月20日(火曜) 19日、海外市場の動き

日本が休日で月曜日の海外市場は、週末のNY爆発事件の影響や、米利上げ観測の後退にドル売りが強く、逆に日銀の金融政策の思惑に円高傾向が続く。

米株は130ドル近くの上昇幅を縮め-3.63(-0.02%)と小幅下落、米金利は上下しながらも、米10年債利回りは1.7台%、2年債も0.77%台へと小幅な上昇へ、原油価格は43.80ドルと伸び悩む。

USDJPYは、東京市場が休場の中で、日銀の金融政策決定会合の不透明感が円買へと結びついた動きとなった。引き続き102.40~50円の上値は重く、101.70台の先週末の安値を割り込み一時101.60円まで続落。戻りは102円を超えられず。

EURUSDは、独銀行の株価下落、メルケル首相率いるCDUの度重なる地方選敗北もさることながら、日米の金融政策の結果をみるまでは方向性が定まらず、動きは鈍い。23:00時台に一時1.1200をトライする動きも見られたが失敗、1.1150~1.1200のレンジに終始。

AUDUSDは、早朝の0.7470台をボトムに、クロスで買が強く、23:00時台の0.7570台まで100pips上昇。対主要国での強さが目立ったが豪中銀議事録の発表もあり、利食いの売りへと変化、0.7530台まで値を下げているが、上昇傾向を維持。

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ショイブレ独財務相=金利が低すぎる、各国政府が構造改革で成長を後押しし、中銀が低金利政策を終えられるようにすべき。

バイトマン独連銀総裁=英国がEUから離脱し、英国が欧州経済地域(EEA)の構成国でなくなれば、英国に本拠を置く金融機関はEU加盟国内で金融業の免許を相互利用できる「パスポート制度」の適用も失う。

メルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)は、ベルリン市議選などの地方選挙で敗北=ドイツはこれを乗り越えられる、とは言わず、危機の対処に誤りがあったことを認めた。

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2016/09/19

2016年9月19日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年9月19日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週明け月曜日、東京市場は3連休で、主要な経済指標や発言もなく、日米金融政策を21日に控え取引は閑散。

アジア・欧州市場は、NYでの爆発報道による影響なのか、FOMCの金利据え置き見越したのかは不明ながら、小幅ながらドル売りが先行した動きが続いている。

連休明けの中国株は強く、欧州株も上昇。月末のOPEC非公式会合に期待したのか、原油価格(WTI)も44ドル台半ばまで一時上昇。

USDJPYは、スタートでは他通貨での円売りに、102.40台まで上昇するも、買一巡後は売りへと変化。102.00を割り込んでからは続落、ストップの売りに101.70円まで続落しようやく下げ止まる。

EURUSDは、ドル売りからスタートし1.1170台まで上昇するも、クロスでのEUR売りが始まると1.1150台まで下落、主要通貨でドル売りの中でも、動きは鈍く、1.1150~75の狭いレンジで推移。

AUDUSD+NZDUSD+GBPUSDは、取引開始直後を安値に続伸。ただし、アジア市場の終盤から欧州市場の序盤にかけては、上げ渋り、NY市場の株・債権待ちとなった。

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中国主要70都市の新築住宅価格上昇=8月は平均で前年比9.2%(7月7.9%)に上昇し、過熱感が強まる。

アルジェリア国営ASP通信=OPECが月末の非公式会合で合意すれば、臨時会合を招集し原油価格を協議する可能性がある

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2016/09/18

今週の為替相場を考える(9月19~23日)

今週の為替相場を考える(9月19~23日)

21日の日米金融政策が全て。

市場の期待値は「日本の利下げ+米国の据え置き」と思われるも、考え方は複雑でどちらに転んでも短期的な大変動は避けられず。

先週の動きをみると、FOMCの金利据え置きを織り込みドルは全面高(除く円)。特に先週はGBPUSDの下落(-2.0%)が目立ち、AUDUSDは2週連続(-0.41、-0.68%)で弱く、逆に、USDJPYは2週連続(-1.18、-0.39%)、で円高となっている。

過去2週間の円クロスの動きは、日銀の追加緩和を織り込み円全面高、EURJPY(-0.6、-1.02%)、GBPJPY(-1.4%、-2.39%)、AUDJPY(-1.64、-0.97%)と、USDJPYの鈍い動きのイメージとは別で、実は円高が続いている。

CFTCのIMM投機的ポジションを見ても、円のロング・ポジションは先週小幅減少しているが、ロングは引き続き他を圧倒しており、オプションでもUSDJPYのリスクリバーサルはJPYコールオーバーで、クロスを含め市場の円先高へのリスクをヘッジしていると思われる。

現状の為替相場の水準は、日銀の「金利深堀(-0.1%→-0.2%へ)+ETF枠拡大」を織り込んだ結果とも言え、この決定以外では円相場が変動する可能性が高いが、105円を超えて円高期待が裏切られる可能性までは考えにくい。それと、黒田日銀総裁の記者会見で、今後の追加緩和の可能性を判断することになる。

FOMCでは直近の弱い米経済指標もあり、利上げ期待度は大幅に低下し、年内の利上げ期待度も弱まっていることを織り込んでいる。この決定以外ではドル相場が変動する可能性が高い。また、イエレンFRB議長の記者会見で今後の見通しをどう判断できるかも重要。

優柔不断ではあるが、どちらに転んでも、金利+株の影響からくる相場変動を避けられず、短期的な大変動に見舞われことになる。特に、日本は19日と22日が祭日で、機動的に動きにくい実需や資本筋も多と思われ、円は投機筋の独断場になりやすい。

個人的には、いまさら、日本の何らかの追加緩和は避けて通れず、米大統領選を前にして最後のチャンスとなる米国の利上げの可能性も無視はできず。

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今週の通貨ペア別の予想レンジは、日米金融政策の決定による、不透明要素が多いため、ワイドなレンジ予想と簡単なコメントになり、USDJPY以外の予想レンジは割愛いたします。

◎USDJPY 【予想レンジ 100.00~105.00】
日本の追加緩和と米国の据え置きは、すでに相場に織り込み済みで、仮に米国が利上げすれば円安は避けられないが、株安や新興国市場へのリスクを考えれば、円はクロスで円高方向へと動き、105円超の円安が定着することは難しいのでは?


今週の主な材料(9月19日~23日)

今週の主な材料(9月19日~23日)

21日の日米金融政策が主役で最大のテーマ、他の材料は脇役。

これらの結果が、今後の為替相場の流れを決定づける可能性も。日本はシルバーウィーク真っ最中で、海外勢は円を狙い撃ちにする好機。

日米金融政策の発表が金融市場に与える影響はあまりにも大きいものがあり、それも同日の発表で、東京市場が19日(月)、22日(木)と休場となり、その影響は株+債権+為替で、短期的+中期的に及ぶことが予想されます。

最初に発表される日銀の金融政策決定会合ですが、21日の昼前ごろに発表される可能性が高く「現行のマイナス金利付き量的・質的・金利的緩和について総括的な検証」をすることは公表されています。

この内容も気になりますが、市場予測が割れている、-0.1%→-0.2%への金利深堀の有無、ETF枠拡大の有無では、どちらに転んでも円相場が動くことは間違いありません。

なにもしないリスクは株式市場+日本経済に与える影響が大と思われ、何らかの追加緩和は避けられないと考えています。また、午後3時半予定の黒田日銀総裁の記者会見で市場の変動をどこまで抑制できるのか、2番目の波乱要因となることでしょう。

21日(日本時間22日午前3時)のFOMCでは、直近の弱い米経済指標もあり、利上げ期待度は大幅に低下していると思われ、年内の利上げ期待度も弱まっていることでしょう。ただ、利上げの可能性はゼロではなく、個人的には利上げの可能性を意識しています。

FOMCの30分後に予定されている、イエレンFRB議長の記者会見は、仮に利上げが無かった場合に、年内の利上げの可能性の有無、仮に、利上げをした場合には追加利上げの可能性の有無で相場が動くことでしょう。

さらに、一つを追加するとすれば、22日(木)午前6時のNZ中銀の金融政策です。政策金利2.0%の据え置きが予想されていますが、FOMCからわずか3時間後の発表で、NY市場のクロージングタイムに重なり、市場のリクイディテーが大幅に減少している時間帯でもあり、NZドル相場の予想外の変動になることも気になります。

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2016/09/17

最新のIMMポジションから、 2016年9月17日(土曜)

最新のIMMポジションから、 2016年9月17日(土曜)

通貨ショートが減少しドル売り思考へ、主要国通貨の買+資源国関連通貨の売りへと変化。

9月13日付のデータでは、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットショート・ポジションは、前週の-60,667から-47,478コントラクトへ減少、9月21日に米利上げ観測の後退が素直にドル売りへと変化しているように思われる。

ただし、前週との増減を比較すると、円ロングの増加+ユーロとポンドのショートが減少している反面、カナダ、豪ドル、NZドルのロングは減少しており、ドルに対して2極化した動きとなっている。

最近では常連となっているが、投機的なポジションとしては、円先高感が強く、逆に、ユーロとポンドのの先安観が強く、このIMMポジションに反映されている。また、オプションの世界でも、リスクリバーサルではドル円では円コールオーバーが、ユーロドルではユーロプット、ポンドドルでもポンドプットオーバーも変わらず。

とは言うものの、21日の日米金融政策で流れが急変する可能性は高く、得に日本は19日と22日が休日となり、その狭間の日での発表と、当事国でもあるだけに、円相場の急変は避けられそうにない。

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2016年9月17日(土曜)16日、海外市場の動き

2016年9月17日(土曜)16日、海外市場の動き

連休前の金曜日、海外市場は、強い米CPIに米金利が上昇しドル全面高。

ポンドはハモンド英財務相発言(?)で全面安。そして、円は揺らぐ日銀にドル以外では健闘。ちなみに、USDMXN(メキシコペソ)で、ペソは最安値を更新。

米株(DJIA)は下落してスタート-88.68(-0.49%)低下、米2年債利回りは、0.7258→0.7621%まで上昇。原油価格(WTI)は供給過剰懸念は消えず43.19ドルと値を下げて終了。

USDGBPの下落、GBPは全面安。もちろん、強い米CPIもあるが、関係者の発言を受けた報道も一因。信ぴょう性は不明ながら、ハモンド英財務相は「EUの単一市場へのアクセスを諦めなくてはならない可能性があることを受け入れる用意がある」との報道がGBP売りとのコメントが多い。

しかし、英国は移民問題を抜きにして考えられず、先のG20でもこの可能性が指摘されていた。結局は、週末のポジション調整の材料にされた可能性や、ジョンソン英外相の「来年初めにEU離脱の正式交渉を開始する公算が大きい」とあり、いよいよ本格的な英国のEU離脱が始まることへの警戒感に思えてならない。

USDJPYは、超安定通貨で、他通貨では円高。日銀は追加緩和をせざるを得ない状況は変わらずが本命ながら、結果は金融政策決定会合をみるまでは不透明。やらないリスク、期待以下のリスクを回避する動きへ。

EURUSDは、EURGBPの買に支えながらも、ドイツ銀行株の急落や米CPIにGBPUSDの下げにつれ安相場。1.1200を割り込み更に売りが加速し、1.1150近辺でようやく下げ止まる。


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ブルームバーグ=対米証券投資動向とブルームバーグ調べでは、中国が保有する中長短期の米国債残高は1兆2200億ドルと、前月から220億ドル減少した。減少幅も2013年以降で最大。

ドイツ銀行株8.5%下落=英国のEU離脱選択以来の大幅安。米司法省から140億ドル(約1兆4300億円)の支払いを要求されている(住宅ローン担保証券(RMBS)販売問題で)が、この額を拒否。

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2016年9月16日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月16日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

日本は3連休前の週末金曜日、米国市場では予想を上回る米CPIに、米金利は上昇し米株は下落、21日FOMCで利上げ期待は残りドル全面高+円高へ。

欧州株は弱く米株は下落からスタートし弱含みで推移。米2年債利回りは0.725→0.758%へ上昇。原油価格(WTI)は一時42ドル台まで続落しやや値を戻す。

USDJPYは、超安定で、オセアニア市場から米国市場序盤までは、101.80~102.30円の50pipsの狭いレンジで推移。米CPIを受け他の主要通貨でドル高傾向が強い中、クロスでは円は全面高。

GBPUSDは、アジア市場序盤の1.3240台を高値に、欧州市場であ1.3160まで続落。英国のEU離脱交渉が来年早々にでも再開するとの思惑と、強い米CPIを受けて1.3100を割り込み1.3080台で下げ止まる

AUDUSD+NZDUSDは、共に続落。強い米CPI+米利上げ期待度がやや盛り返し、強い米金利の上昇もあり売り圧力が続く。

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フォーブスBOE政策委員=英国のEU離脱選択によるポンド安で、経常赤字が大幅に改善する。

黒田日銀総裁=マイナス金利政策の導入で「貸し出し金利が低下し、社債市場では10年超の社債を発行する動きが広がっている。企業の資金調達環境は空前の緩和状態にある。

根岸生命保険協会会長=残存期間25年を超す国債の買い入れの減額を日銀が検討するとの報道で、マイナス金利導入により行き過ぎた超長期金利の低下に対する懸念を日銀も持たれているということで、検討することを期待

9月例経済報告=個人消費の判断を2015年5月以来16カ月ぶりに引き上げた。

ジョンソン英外相=来年初めにEU離脱の正式交渉を開始する公算が大きい。

2016/09/16

2016年9月16日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年9月16日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

来週の不確実な日米金融政策と、日本の連休を控えた、週末の金曜日。

何かがあるのでは? との期待と不安を秘めながら、三菱UFJ銀行の頭取が日銀にマイナス金利の副作用の検証するように要請するなど、アジア市場は日銀の追加緩和に若干の疑問がもたれ、銀行株がリードする株高へ! 

昨日の弱い米小売売上高+鉱工業生産に、FOMCの利上げ期待度はさらに沈み、日米共に金融政策の大きな変化は期待できにくい状況となっている。

とはいうものの、引き続き市場のコンセンサスは、FOMC金融政策据え置き+日銀当座預金-0.3%へ引き下げで、これ以外の結果(予想をも含む)にたいしては市場反応は大きくなると思われる。

為替相場は小幅な値動きで、欧米市場に持越しの状態となった。

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三菱東京UFJ銀行の小山田頭取=日本銀行が来週の政策決定会合で、マイナス金利の副作用について考慮してほしいと訴えた。

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2016年9月16日(金曜)15日、海外市場の動き

2016年9月16日(金曜)15日、海外市場の動き

米経済に強さは見られず、総じてドルは小幅下落。特にAUD+NZDの上昇が目立った。

米株は続伸し+0.99%高、米2年債利回りは7.58→7.30%低下へ、10年債は1.7%近くで変わらず。原油価格(WTI)は43ドル台後半と小幅高へ。

米小売売上高は前月比-0.3%と弱く3月以来の低水準+米鉱工業生産は前月比-0.4%と3月以来の低水準を市場は意識し、ドル売りへ。アトランタ連銀のGDPNowは3.3→3.0%へ下方修正し、IMFは米GDP見通しを下方修正する可能性を指摘。

更に、フィラデルフィア連銀製造業景況指数+企業在庫+設備稼働率も弱い。逆に、フィラデルフィア連銀製造業景況指数+新規失業保険申請件数は強かった。

GBPUSDは、BOEは、予想通り政策金利と資産買い入れ枠の据え置きを決定。年内の利上げの可能性を示唆し、GBP売りの流れは止まらず一時1.3180まで続落。 午前零時から反転し、1.3240台まで値を戻す。

USDJPYは、大枠101.90~102.75のレンジで推移。弱い米小売売上高に101.90台まで一時下落するも、102円割れの買い需要は強く、クロスでの巻き戻しもあり、102.70台まで逆に上昇。米金利の低下と米成長の懸念も残り、積極的なドル買いも見られず、102円まで値を下げている。

EURUSDは、大枠1.1220~1.1280のレンジで推移。ユーロ圏CPIは予想通りで変わらず、貿易黒字は予想を下回るも、相場には変化は見られず。欧州市場序盤の1.1220を安値に、弱い米経済指標を受けた直後の1.1280台を高値にしたレンジで収斂。終盤にかけユーロクロスの売りが強まっていた。

AUDUSD+NZDUSDは、弱い米小売売上高+鉱工業生産の発表に反応、米金利の低下や米株の上昇もあり、リスク回避の動きが弱まり、週末に向けたポジション調整も入り、共に続伸。AUDUSDは0.7460→0.7520台へ一時上昇。

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バイトマン独連銀総裁=ECBは一段の緩和に対する市場からの圧力に屈するべきではない。2%を若干下回るインフレ率目標の責務については柔軟に解釈すべきで、中期的の意味は遠くでも早期でもない。

アトランタ連銀GDPNow=米第3四半期GDPの予想値3.3→3.0%へ下方修正。弱い小売売上高を反映。

ライスIMF報道官=直近の弱い米GDPは懸念、10月の報告で米成長見通しを下方修正する可能性。


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2016/09/15

2016年9月15日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月15日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧米経済指標が多い木曜日の海外市場は、強弱混在する米経済指標に決めての欠ける動きへ。

欧州株は弱含みで推移、米株は小幅高でスタートするも前日比でほぼ変わらず。米金利は低下から上昇へと変化しドルをサポート。WTIは43ドル台半ばで推移。

注目のBOEは、予想通り政策金利と資産買い入れ枠の据え置きを決定。年内の利上げの可能性を示唆し、GBP売りの流れは続く。

米小売売上高は弱く、PPIも弱く、設備稼働率は弱く、NY連銀製造業景気指数は弱く、鉱工業生産も弱い。新規失業保険申請件数は改善し、フィラデルフィア連銀製造業景気指数は強い。

ドル相場は、21:30時の弱い小売売上高+NY連銀製造業景気指数に直後の反応はドル売りへと動くも、新規失業保険申請件数は強く、短期的で、米金利が下げから上昇に転じ、元の水準に逆戻り。

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BOE金融政策委員会=政策金利0.25%の据え置きを予想、資産買い入れ枠4350億ポンドの据え置きを9対0で決定決定、予想通り、金利据え置き・資産買い入れ枠の据え置きも9対0で決定、

BOE金融政策委員会=EU離脱決定後の最近の経済データは予想よりも強かったが、長期的な予想を立てることはできない。

BOE金融政策委員会メンバーの過半数は、年内の政策金利を事実上の下限に引き下げることを支持する意向。

スイス中銀声明=スイスフランは依然として大幅に過大評価。マイナス金利を修正しても金融機関への打撃は緩和されない。

ハーバードビジネススクール調査結果=米国民は、自国の経済競争力の衰退は政府の政策行きづまりが原因と。
非難し、その責任は民主党、共和党双方にあると考えている


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2016年9月15日(木曜)アジア・欧州市場の動き

2016年9月15日(木曜)アジア・欧州市場の動き

中国市場が中秋節で不在の中、米国株に続き、日本株も軟調に推移。

日経平均株価は-209.23(-1.26%)へと下落、日本10年債利回りも軟化、為替相場は弱いながら円高傾向を維持。原油価格は43ドル台後半で下げ止まっている。

重要で、年内の相場の流れを変えてしまう可能性も否定できない、21日の日米金融政策を前にして、オプションの世界では、USDJPYのボラは21%台と高止まり、リスクリバーサルは円コールオバーで円高を意識した方向になっている。

米金利先物市場は利上げの可能性が10%台と低下しているといわれ、利上げなしを意識するも、もしもの不安感は消えず。日銀は追加緩和に反対意見がみられるも、当座預金のマイナス幅を拡大させる可能性は強いと思われている。

全てがこの重要な結果次第ではあるが、米株はどう動くのか? 米債はどう動くのか? ドル相場はどう動くのか? 模範解答を事前に用意することは難しく、101.50円割れは買い、103.00円超えは売りと、レンジを抜け出せない最近の円相場の戸惑いを動きを裏付けている。


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日本10年債利回り=-0.04%と9月8日以来の低水準。

オフシュア人民元=中国人民銀行の介入の兆候があり、上昇傾向が続く。

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2016年9月15日(木曜)14日、海外市場の動き

2016年9月15日(木曜)14日、海外市場の動き

欧州株は弱く米株も続落、債券は上昇(利回りは低下)、原油価格(WTI)は43ドル台後半へと続落。そして、為替相場はドル売りの流れへ。

日米金融政策の発表が近づくにつれ、思惑が微妙に変化し、先が読みにくく上下変動しているだけの為替市場は、USDJPYの1週間のボタティリティーが大幅上昇、長いところも上昇している。

それに比べて他の通貨ペアは上昇幅は限定的で、円相場への関心は高く、市場は円相場の変動が大きくなることを期待している。

14日の海外市場の為替相場は、ドルは主要通貨に対して弱含みで推移。株価と円相場の連動性は直近で薄らいではいるが、欧米金利は低下+原油価格は続落+NYダウは再び18000ドルの大台を一時割り込むなど、不安定な動きに円を買い戻す動きへ。

英雇用統計は、ILO失業率は4.9%で変わらず、失業者数増減は2400人とやや予想を上回り、平均所得は前回より低下へ。米輸入物価は前月比-0.2%(予想-0.1% 前回0.1%)、前年比-2.2%(予想-2.2% 前回-3.7%)と、前月比で低下、前年比では改善している。

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USDJPYは、日銀の追加緩和を期待させる報道を受けた円売りに、一時103.30円台まで上昇するも、買は投機筋+売りは実需筋の動きで、欧州市場に入ると103円を割り込み売りへと変化。欧米株が軟化し米金利低下が続き、主要国でドル売りが強まり、原油価格続落でクロスでも円を買い戻す動きが見られ、結局は元の水準近くの102.30円台に逆戻り。

EURUSDは、1.1200台を確りサポートし、欧米市場ではECBの追加緩和姿勢に疑問を呈する発言や、原油価格の続落によるリスク回避の流れ、EURGBPの買い戻しに一時1.1270台へ上昇。

AUDUSDは、0.7450~0.7500の50pipsレンジで大きな変化は見られず。NZDUSDは、早朝の0.7230台をボトムに午前零時には0.7310台へと上昇、AUDNZDは続落へ。

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クノット・オランダ中銀総裁=ECBが乗り越えようとしている衝撃は過去80年間で最大。一段の刺激策は効果を弱め、副作用を増幅

BIS金融経済局長=中央銀行は金融緩和を拡大するのではなく、インフレ率が長期間にわたって目標を下回る状況に適応する必要がある。

BIS金融経済局長=グローバル化や技術の進歩によってインフレ率が低水準にとどまっているときに景気刺激策を続ければ、債務返済が困難になる借金地獄を生み出す恐れがある。経済に打撃を与えずに利上げを行うことは難しくなる。バランスシート不況とデフレの組み合わせの危険性がある。

ジョン・テーラー米スタンフォード大学教授=マイナス金利は役に立つというより害をもたらした可能性があり、逆効果の可能性があることは疑問の余地がない。

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2016/09/14

2016年9月14日(水曜)欧州・米国市場の動き

2016年9月14日(水曜)欧州・米国市場の動き

欧州株は小幅下落するも、米株は上昇からスタート、債券も上昇(利回りは低下)、そして、原油価格(WTI)は44ドル台前半へと下落。 

米株の下げがどこまで+いつまで動きも気になるが、今日の米株は強く、原油価格の下げに、コモディティー関連の通貨は引き続き弱いが、米国市場に入りやや買へと変化。

先が読めず上下変動しているだけの為替市場は、1週間後の日米金融政策を控えて、USDJPYの1週間のボタティリティーが大幅上昇、長いところも上昇しているが、他の通貨ペアは上昇幅は限定的で、市場は日米金融政策をセットで思考しているように思える。

通貨の変動は、通過ペアにより異なり、GBPUSDは相変わらずGBP売りで、欧州市場の序盤で英雇用統計直後にけた高値1.3220台→1.3140まで続落。

AUDUSDとNZDUSDは、一蓮托生とならず、AUDUSDは続落、NZDUSDは上昇し底堅く、AUDNZDは続落へ。ただし、米国市場の入り、共に急速に値を戻し、ドル売りへと変化。

USDJPYは、アジア市場では、米株安=円高に動けず、日本株の下げ幅も限定的で、円高期待+日銀の追加緩和観測を期待する新聞報道に、下げ幅は限定的。早朝の円高期待は裏切られ、ストップの買い戻しに一時103.30円台まで上昇。ショートカバー一掃後の欧州市場からは、再び円買へと動く。





注目の英雇用統計は、ILO失業率は4.9%で変わらず、失業者数増減は2400人とやや予想を上回り、平均所得は前回より低下へ。米輸入物価は前年比-2.2%とマイナス幅が縮小へ。


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クノット・オランダ中銀総裁=ECBが乗り越えようとしている衝撃は過去80年間で最大。一段の刺激策は効果を弱め、副作用を増幅

BIS金融経済局長=中央銀行は金融緩和を拡大するのではなく、インフレ率が長期間にわたって目標を下回る状況に適応する必要がある。

BIS金融経済局長=グローバル化や技術の進歩によってインフレ率が低水準にとどまっているときに景気刺激策を続ければ、債務返済が困難になる借金地獄を生み出す恐れがある。経済に打撃を与えずに利上げを行うことは難しくなる。バランスシート不況とデフレの組み合わせの危険性がある。

ジョン・テーラー米スタンフォード大学教授=マイナス金利は役に立つというより害をもたらした可能性があり、逆効果の可能性があることは疑問の余地がない。

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日米金融政策まで残り1週間

日米金融政策まで残り1週間

本日の早朝、日経WEB版で日銀がマイナ明日金利の拡大を含め追加緩和を期待すうな見出しが、相場変動の要因となっていた。21日の日銀金融政策決定会合を1週間に控え、オフィシャルな発言ができないことを意識したんであろうか?

米国ではFOMを前にして最後の公式発言となった、12日ブレイナードFRB理事の発言で相場が動き、日本では13日(14日未明)新聞報道で相場が動いているが、共に、トレンドを作ることはできず、株の弱さが目立っただけである。

為替の世界では、ボラが急上昇し風雲急を告げるではないが、為替相場が変動する予感を残しているが・・・・・。21日の日米金融政策の発表も、共に不透明で、決め打ちや、織り込み度合いを高めることは難しいのが実情では?

日銀が追加緩和をする可能性が高く、可能性が薄らいではいるが、米国
の利上げの可能性は消えたわけではない。

最悪は、日銀の緩和+FOMCの利上げ=円安の方向性の可能性も意識せざるず。逆に、日銀が緩和見送り+FOMCが利上げ見送り=円高方向は避けられず。

日米時差の関係で、日銀の決定で相場が動き、FOMCの決定で相場が動く順番に変わりない。

そう考えれば、目先の動き(それまでの動きは)空とでもいえるのでは?

2016年9月14日(水曜)13日、海外市場の動き

2016年9月14日(水曜)13日、海外市場の動き

前日12日(月)と様変わり。米株と米債は下落(利回り上昇)、投資資金の引き上げに市場はドル買を選択。

商品価格の下落に連動性の高いAUDUSD+NZDUSDは下落、原油価格は続落しUSDCADは上昇、弱い英経済指標にGBPUSDは下落。ドル以外の他通貨で買い支えられていた、JPY+EURは、欧州クロージングタイムの午前2時頃に売りへと変化し、遅らばせながらUSDJPYは上昇、EURUSDは下落へ。

欧州株は弱くEURO・STOXX50は-38.08(-1.26%)、米株は続落、NYダウ-258.32(-1.41%)、NASDAQとS&P500も下落へ。米金利は上昇、10年債利回りは1.66→1.71%台、2年債は0.77→0.79%台へ。

原油価格は国際エネルギー機関(IEA)月報で原油市場の供給過剰状態が従来見通しより長引く見通しに続落し、45ドルを割り込む。

今日、14日は17:30時の英雇用統計の発表があり、前日に弱い経済指標に売りが続いていたGBPUSDの動きを注意目。

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主要通貨で目立ったのは、資源価格と連動性の高いAUD+NZD+CADの売りと、加え弱い経済指標が引き金となったGBPの売り。AUDUSD+NZDUSD+GBPUSDは続落傾向が続き、対JPY+対EURでも続落。

ようやく下げ止まったのは、午前2時頃からで、GBPUSDは1.3160台、AUDUSDは0.7440台、NZDUSD0.7240台、USDCADは1.3190台を安値に、対JPY+対EURで下げ止まり上昇へと変化。

その影響もあり、USDJPYは102.20→102.70円台へ一時上昇し、EURUSDも1.1250→1.1200台へ一時下落へ。

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英調査会社オックスフォード・エコノミクス=トランプ氏が勝利した場合、2019年の成長率はゼロ%近辺に落ち込み、2021年の米経済規模は基本シナリオから1兆ドル下振れする可能性。保護主義的な通商政策や減税、不法移民の強制送還などを政策が実行されれば、GDPは基本シナリオから5%押し下げられ、世界経済の成長も阻害。

ラウテンシュレーガーECB専務理事=政策措置の効果が出るのを見極める必要があり、新たな刺激策を打ち出すべきではない。副作用の大きさを踏まえると、追加利下げには懐疑的。

国際エネルギー機関(IEA)月報=原油市場の供給過剰状態が従来見通しより長引き、少なくとも2017年前半まで続く。第3四半期の世界需要が弱く、今年の増加見通しを140万→130万バレルに下方修正。来年は6月時点の日量120万バレルで変わらず。1カ月前には、今年後半に需給が均衡するとしていたが変化。

米エネルギー情報局(EIA)統計=先週の原油在庫が400万バレル増加。


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2016/09/13

2016年9月13日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月13日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

米利上げ期待が薄らぐ中でも、米金利の低下も限定的で、逆に米株は弱い流れでスタート。AUDUSD+NZDUSDの売りが止まず、弱い経済指標が目立つGBPも売りが目立った。また、原油価格の下落にUSDCADは上昇が続いている。

欧州株は強弱が混在する中で、米株は1%近くと値を上げてスタート。米債利回りは前日とほぼ同水準で推移。

独CPIは前年比0.4%と速報値・予想と変わらず。独ZEWは0.5と予想を大幅に下回り、ユーロ圏ZEWも5.4と予想を下回り、景況感の改善は弱い。

英CPIは前年比0.6%と前回と変わらずながら予想を下回る。英生産者物価指数は前年比7.6%と予想を下回り、前回が下方修正と、英国発の経済指標の弱さが目立った。


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USDJPYは、アジア市場で101.40台まで下落し、102.00円を付けられず円高傾向が続いたが、ドル全面高の中で102.00~10円のストップをつけてからは一時102.40円まで上昇するも、GBPJPY+AUDJPY+NZDJPY+CADJPYと円買が支持する流れに、USDJPYの上値も徐々に重くなる。

GBPUSDは、コモンウェルズ通貨が全般的に弱く、弱い英国発の経済指標もあり、EURGBPの買い戻しが強く、1.3320台を高値に、1.3200割れまで続落。GBPJPYも134.70近辺まで続落へ。

AUDUSD+NZDUSDは続落、AUDJPY+NZDJPYも売りの流れが止まらず。AUDUSDはアジア市場から売りの流れが続いていたが、欧米市場に入っても買い戻しは弱く0.7540台を戻り高値に、0.7500を割り込みストップの売りが加速。


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2016年9月13日(火曜)アジア・欧州市場の動き

2016年9月13日(火曜)アジア・欧州市場の動き

21日の日米金融政策の発表まで、残すとこあと1週間ちょっと。

FOMCでは利上げの可能性がさらに弱まり、米金利の低下に新興国通貨は上昇へ。主要通貨では織り込み済みなのかドル売りの動きは鈍く、逆に、原油価格の下落もあり、豪ドル+NZドル+カナダドルは弱い。

米株の大幅上昇にも関わらず、日経平均株価は小幅な上昇にとどまり、欧州株は強弱混在で動きは鈍い。原油価格は45ドル台前半へと続落。

GBPUSDは、英CPIとPPIは予想に届かなかったがGBP売りは鈍く、GBPUSD1.3300をボトムに一時下げ止まるも、EURGBPは買いへと変化し、1.3280近くへ続落し上値を重くしている。

USDJPYは、101.50円以下の買いに下げ止まり、大きな動きはないが、102.00~20円の上値の重さが気になる。クロスでは円売りから主要円買いへと方向転換し、USDJPYの上値を重くしている。

AUDUSDは、中国の小売と鉱工業が予想を上回るも、原油価格の下げもありAUD買いの動きにならず。昨日のNY市場の上昇幅を縮め
、0.7510割れまで続落しようやく下げ止まる。

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2016年9月13日(火曜)12日、海外市場の動き

2016年9月13日(火曜)12日、海外市場の動き

米早期利上げ期待はさらに薄らぎ、米株は上昇+米金利は低下+ドル売りへ。今日の日本株は何処まで上昇できるのか? それにUSDJPY相場がついていけるかを注目!

FOMC前の最後の公発言+仮に次期米大統領にクリントン氏が選ばれれば財務長官に指名される可能性があり、世界中が注目したブレイナードFRB理事の発言は、「金融政策の引き締めは慎重さが必要」と、ハト派姿勢を貫き、ドル売りの流れが一時強まる。

NYダウは18,325.07+239.62(+1.32%)、米10年債利回り1.675→1.666%、2年債も0.782→0.77%へ低下。米国は先週金曜日とは真逆の流れながらも、欧州株の続落と独金利の続伸がやや気になる。

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USDJPYは、アジア・欧州市場では株安傾向もあり、一時101.70台へ下落し、クロスでも円高傾向が続いた。米国市場に入り、米株高にも上値は重く、ブレイナードFRB理事の発言後に一時101.50台まで続落、クロスでは円売りへと変化し、戻り高値は102円を超えられず。

EURUSDは、アジア市場の高値1.1260台、欧州市場の安値1.1210台と、一日を通じても1.1210~70のレンジで収斂。独金利の続伸や株安にやや不安材料が残るが安定した動きで、ブレイナードFRB理事の発言後に1.1218~1.1268のレンジで上下変動するも、結局は前週末終値近辺の1.1230を中心とした値動きへ。

AUDUSD+NZDUSDは、アジア・欧州市場序盤で米利上げ期待の影響+株安に値を下げるも、欧州市場・米国市場でや続伸し、ブレイナードFRB理事の発言で更に上昇、前週末終値を上回り上昇を維持。

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ブレイナードFRB理事=金融政策の引き締めは慎重さが必要。利上げを支持する前に、個人消費の拡大を示す指標とインフレ加速の兆しを確かめたい。

ブレイナードFRB理事=失業率の低下ペースが遅くインフレが加速できない状況では、引き締める論拠は弱まっている。ニューノーマルは緩和的な政策の解除に慎重である必要性を示している。

ブレイナードFRB理事=労働市場は物価に圧力をかけることなくさらに改善する可能性もある。予想外に強い需要に対する物価上昇の反応は小幅で段階的なものになる可能性。

ブレイナードFRB理事=先進国が総じて低金利政策を実施する状況下では、米国はドルの値上がりによる影響をより受けやすい可能性があり、ドル高はインフレ下押し要因となる。

ダイモン・JPモルガン・チェースCEO=米経済が力強さを増しており、FRBは利上げに踏み切る必要がある。実際に利上げを行なうことの経済的な効果よりも、金利そのものが心理的により大きな注目を集めている。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=インフレ高進に対処する完璧な手段を有しているが、過去数年にわたって続く過度に低いインフレ率を是正する手段はほとんど持ち合わせていない。インフレ低迷は、積極的な利上げを迫る圧力がないことを示唆。

独国債利回り上昇=10年債利回りは一時0.059%まで上昇し、英国のEU離脱決定の水準へ上昇後、ブレイナードFRB理事発言で0.04%まで下げてい終了。

NY連銀8月の諸費者調査=1年先のインフレ期待は中央値2.5→2.8%へ上昇し、今年の最高水準へ。

トランプ米大統領候補=金利がゼロにとどまっているのは明らかに政治的な理由だ。オバマが退任したら、新しい人に金利を上げさせる。その時、株式相場はどうなるか。

ドイツ経済省月報=英国のEU離脱選択に、国外からの下方リスクが増大。今年下半期のドイツの経済成長は上半期と比べて鈍化するとの見通し。

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2016/09/12

2016年9月12日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月12日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

週明けの海外市場は、ドル高+円高+ポンド高傾向が続く。

アジア市場は、日本株安にも関わらず、USDJPYは底堅く推移するも、欧州勢の参入と共に、円買の流れとポンド買の流れが強まる。

米株はマイナスからスタートしプラス圏に値を戻す。米債利回りは一時上昇するも上げ幅を縮小。

金融政策と通貨当局者の発言で相場が変動するケースが増え、投機筋の的となっている。

今日のロックハート、カシュカリ両連銀総裁の発言は、米利上げ期待を持たせるものとなったが、大きな変動は見られず。

市場は、この後予定のFOMC前の最後の公式な発言となる、ブレイナードFRB理事講演を注目している。クリントン氏が次期大統領になれば、財務長官に指名される可能性があり、元来、ハト派と思われているが、最近はややトーンの変化も見られ、重要な経済指標はイベントのない、週明けの米国市場では最大の関心事となっている。

USDJPYは、日経平均株価の下げにもかかわらず、底堅く推移していたが、欧州勢の参入とクロスでの円買が強く、101.80円割れまで続落し、ようやく下げ止まる。戻りは102.10円を超えることはできず、今後の米株とブレイナードFRB理事の講演が焦点になりそうである。、

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ロックハート・アトランタ連銀総裁=経済の賃金圧力は高まっているが、まだインフレに明確な兆候は表れていない。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=インフレ率が1.6%、失業率が4.9%という状況で、金利がゼロをわずかに上回る水準が依然適切だと考えるだろうか? 9月のFOMCで真剣な協議を行うことが正当化される。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=インフレ動向を注視しており、コア指標が一段と上向くのを見たい。見通しは緩やかな経済成長。経済の状況を踏まえると行動する切迫性は低い。
株安なのに円高へ動かず(午後4時現在)

先週金曜日の米株安、欧米金利の上昇。今日の日本株安、そして、USDJPY相場は予想外に円高へ動く気配は見られず、超安定相場。

このような安定した値動きは海外市場でも続くとは思えませんが、いったい何がそうさせているのでしょうか?

まさか、北朝鮮の緊張の高まり(深刻度合いが深まっているとの観測も根強い)、日本経済への悪影響度合いが高まっているのでしょうか? 

過去にこの手の動きで相場が大きく動いたことはなかったので、あまり信じられないことですが!

それとも、ECBが期待に反して、追加緩和をせずに12月に検証するとの行動が独金利の急上昇へとつながり、米金利が上昇しているだけなのでしょうか? それとも・・・・・?

市場は今夜のブレイナードFRB理事講演でヒントを得たいと考えているように思えてなりません。20ー21日のFOMC開催を控えて公の場での発言を自粛する期間に入るため、彼が最後の公での発言者となります。

ハト派のブレイナードが豹変するようならば、市場のインパクトは強くなることでしょう! 

2016/09/11

今週の為替相場を考える(9月12~16日)

今週の為替相場を考える(9月12~16日)

米国利上げ期待の増減に、短絡的に上下していた為替相場とは異なり、安定傾向を維持していた米株と米債券市場。

それらは共に、先週末の米国市場で「株安+金利上昇」へと大きく変化したことで、今週の為替相場に影響を与えることは避けられそうにありません。

問題は、今後の不透明感が強い中で、米株の下落と米債の下落(利回り上昇)の流れの変化が本物なのか、それとも、一時的な調整で終わるのかによって、為替相場の予想値を変える必要もあります。今週後半に集中する米国の経済指標でより明確な方向性が決まることになるでしょう。

それまでは、先週末の余波を受けた「株安+金利上昇」の動きに、リスク回避の動きが強まることが予想されます。

NYダウの一週間の下げ幅は、-2.2%(-406.51ドル)で、英国民投票のサプライズな結果を受けた週の-1.55%を超え、Dailyベースでは7月8日の水準へと約2ヵ月前の水準に逆戻りしおり、この影響も無視することはできません。

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話は変わりますが、将来どのような不透明要因があるいのでしょうか? 以下思いつくものをいくつか考えてみたいと思います。

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①FOMCは9月21日に利上げをするのか、なければ、年内12月にするのか、それとも来年までもちこしなのか? それまでに、米経済は強さを維持できるのか?

②日銀は9月21日に当座預金金利をどこまで引き下げるのか? 市場が期待している-0.3%になるのか? 

③ECBは12月に預金金利をさらに-0.5%まで引き下げるのか、月間資産購入額を1050億ユーロまで拡大するのか? それともないのか? 

④過去に例の見ない米大統領選は、どういう形で結末をむかえ、その影響はどうなるのか? 米国の政治的・経済的な地位は、最近のG20を見てもわかるが、中国の台頭に反してやや影は薄く、今後はまったく予想できず。

⑤中国経済の減速は本当に止まるのか? 最近の楽観的な見通しに反しデータはそれほど強くはなく、不安は消えそうにない。

⑥英国のEU離脱選択後の英経済に対して市場はやや楽観的になっているが、実際の離脱による不透明感は消えず。来年のユーロ圏各国の選挙を控えて、ユーロ圏も不安定な状況は変わらず。

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【通貨ペア別のレンジ予想】

◎USDJPY 【予想レンジ101.00~103.50】

21日まで米利上げ期待は弱いながらも残ると考えていましたが、米株と米債の急落を受けてFOMCメンバーが慎重になる可能性も意識せざるを得ません。一方、日本は何らかの追加緩和を実施すると思われまる。

そのため、株安=円高、リスク回避行動=円高と、日米金利差拡大=円安の動きが混在すると思われ、リスク回避の度合いによっては円高傾向に動くことも警戒しています。



◎EURUSD【予想レンジ 1.1150~1.1400】

ECB理事会も終わり、12月に追加緩和見通しが濃厚で、欧州各国の選挙が意識され短期的な相場変動とは別に、潜在的なユーロ売り圧力は当面続きそうです。

一方、短期的には、米株と米債の急落を受けたリスク回避行動が高まれば、安全資産としてのEUR買の圧力が強まることも考えざるを得ません。



◎GBPUSD【予想レンジ 1.3150~1.3350】

14日のBOE金融政策委員会は、据え置きで固いと思われ、金融政策からは大きな変化は期待でそうにありません。他の主要通貨と同じく、米株と米債の急落(利回り上昇)が続くのか、一時的なものかによって予想値は大きく変化します。

前提としては、大きな変化の後だけに、その影響がしばらく続くが大きなトレンドの変化にならないとの前提で考えています。



◎AUDUSD【予想レンジ 0.7400~0.7600】

先週末の米株+米債下落と、AUDUSDの急落の影響がどこまで今週の相場を引きずってくるのか?

先週前半の上昇から後半には大きく流れは変化しており、その余波を受けた売りがしばらく続きそうなことや、米株と米債の急落を受けた、リスク回避行動に、AUD売り圧力が続く可能性を意識しています。

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今週の主な材料(9月12日~16日)

今週の主な材料(9月12日~16日)

9月21日の日米金融政策をめぐり動きに注意。

日米金融政策の発表を来週21日に控え、先週も要人発言による思惑や、米国発の経済指標で相場が動いていますが、今週もその流れはより強くなることでしょう。

9月21日の米利上げ期待度は、おおよそ20~25%程度と考えていますが、今週の要人発言や米経済指標でその割合が変化することになり、それによって米金利+米株+ドル相場が変化します。

さて、そういう意味では、今週は残念ながら要人発言も少なく、米国発の最重要イベントはそれほど多くはありません。週初の連銀総裁の発言を除けば、そのほとんどが14日(木)~15日(金)の週後半に集中しています。

特に14日(木)は、中国市場が中秋節で長期休場となる中で、早朝からNZのGDP、豪州の雇用統計、BOEの金融政策発表が前座を務めています。

そして、真打の米国発では、①NY連銀製造業景気指数、②フィラデルフィア連銀製造号景気指数、③小売売上高、④生産者物価、⑤新規失業保険申請件数、⑥設備稼働率、⑦鉱工業生産、⑧企業在庫と多く、投機筋が待ち構えていることは間違いありません。

15日(金)は、米消費者物価指数とミシガン大学消費者信頼感指数の発表があり、特にCPIは最も注目しています。予想は前回より若干上昇傾向にあり、金曜日のムービングデーでもあり、予想外の結果には注意が必要です。

発言の予定はありませんが、スティーブンス豪中銀総裁の任期が終了し、9月18日からロウ副総裁が総裁に就任することもあり、今後の豪中銀の動きも気になります。

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最新のIMMポジションから、 2016年9月11日(日曜)

最新のIMMポジションから、 2016年9月11日(日曜)

通貨の売りが拡大し、ドル高思考が強まる。

9月6日付のデータでは、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットショート・ポジションは、前週の-35,682から-60,667コントラクトへ拡大し6週間ぶりに増加へと転じていた。

6日には米ISM非製造業景況観指数は51.4と6年ぶりの低水準、さらに、労働市場実勢指数(LMCI)は-0.7と弱く、ドル売りが加速した日でもあった。ドル売りムードの中で集計で逆に通貨ショートが拡大する不思議な統計でもある。

前週比の増減をみると、ユーロの売りが拡大、し円の買が大幅に減少し通貨売りへ。一方、ポンドの売りが減少しNZドルの買が増加し通貨かい増加。この傾向はスポット市場でも見られた。

しかしながら、集計日の翌9月7日からドルは全面高で、GBPUSDとNZDUSDの下げ幅はより拡大し、現状を考えると全般的に通貨ショートポジションが更に増加している可能性が高い。

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2016/09/10

2016年9月10日(土曜)9日、海外市場の動き

2016年9月10日(土曜)9日、海外市場の動き

週末金曜日は、ドル全面高+米株安+米金利上昇+原油安

FOMCの見通しにも大きな反応は示さず動きの少なかった、米株と債券市場は変化。米株は久々の2%超の下落となり、債券利回りは大幅上昇。

FRB内ではタカ派・ハト派両意見が見られたが、市場はタカ派期待を選択。ローゼングレン・ボストン連銀総のタカ派発言を契機に、9月21日の米利上げの残り火が再び燃焼へ。

NYダウは18,085.45と-394.46(-2.13%)と久々の大幅安で、7月8日の強い米雇用統計で米株が急伸した時点へと逆戻り、S&P500-53.49(-2.45%)。

米10年債利回り1.67%台へと6月24日の英国がEU離脱を選択した国民投票後の高値を更新し上昇、2年債も一時0.8%近くへと上昇。原油価格(WTI)は45.61と-2.01(-4.22%)下落。

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相変わらず、米利上げの期待度が相場変動の材料にされ、新興国通貨安が目立ち、主要通貨ではAUDUSD+NZDUSDの下げが目立った。

AUDUSDは、朝方から弱い中国CPIや豪住宅ローンに0.7650台を高値に上値は抑えられ、ローゼングレン氏のタカ派発言+資源価格の下落=リスク回避の流れが強まる中、0.7530台まで続落。反発は見られず。

USDJPYは、いつもながら円クロスの影響にドル買いの流れが続く中で、102.00~20の狭いレンジが続いた。ローゼングレン氏のタカ派発言を受けた米金利の上昇に102.50~60を超え短期筋のストップが付き、102.80円を超えてからは買いが強まり一時103.05円まで上昇。米株の下落や103円台の大口売りに上値は抑えられたが、102.50~60円が底堅くなって終了。

EURUSDは、独経常収支+貿易収支は予想外に伸びず、売りの引き金となり、米利上げ期待の上昇に、前日の安値1.1240台を割り込み、オプションカットに向け1.1200割れを狙う動きが見られたが何とか死守。ただし、戻りも1.1230台が限度で弱い。

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ローゼングレン・ボストン連銀総=FRBが利上げを待ち過ぎれば米経済は一段のリスクに直面。段階的な金融引き締めが適切となる可能性大。

タルーロFRB理事=利上げに踏み切る前に、インフレ率が目標の2%に向け持続的に加速している一段の証拠を見極めたい。

カプラン・ダラス連銀総裁=米利上げの根拠はここ数カ月で強まった。FRBには辛抱強くかつ慎重に行動する余裕がある。金利見通しは、これまでの経験よりかなりフラットになる可能性大。

独10年債利回り、英国のEU離脱決定後、初めてプラス圏へ上昇。

リムシェービッチ・ラトビア中銀総裁=ECBは資産買い入れプログラムの規模、国別の構成、買い入れ対象債券の最低利回りなどについて変更することを検討。12月に決定される可能性。

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2016/09/09

2016年9月9日(金曜)欧州・米国市場の動き

2016年9月9日(金曜)欧州・米国市場の動き

週末の金曜日、欧州・米国市場の序盤はドル全面高!

再び頭をもたげる、米利上げ期待。ローゼングレン氏然り、9月なのか12月なのか不明ながら、米金利の上昇にドルは全面高。米株は下落からスタート。

USDJPYは、アジア市場の停滞したムードは一変。ドル全面高の流れにも孤軍奮闘したUSDJPY相場は、午後7時から急伸。日米金利差拡大に前日の高値102.60円を超えてストップの買を誘発しながら103円台へ。他の主要通貨でも円買から円売りへと変化。

EURUSDは、独経常収支+貿易収支は予想外に伸びず、売りの引き金となり、米金利の上昇に、前日の安値1.1240台を割り込み1.1210台まで続落へ。

USDCADは、カナダ失業率は小幅上昇、雇用者数は予想を上回るも、CAD買は見られず、逆に原油価格の下落に、USDCADは1.3020台へ上昇し、カナダドル売りが強まる。

AUDUSDは、中国CPIは予想を下回り、住宅ローンが予想外に弱く、0.7650台をトップに買も停滞。午後3時から流れは売りへと変化し、米金利の上昇に0.7560台まで続落。

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BOE調査=一年以内の利上げ予測は21%と1999年の調査開始以来最低水準。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁=海外の景気鈍化が引き続き懸念材料となるなか米経済は底堅く推移、FRBが政策を据え置く期間が長期化し過ぎれば米経済が過熱する可能性もある。米国が完全雇用を達成した状態を維持するには、段階的な金融引き締めが適切。

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2016年9月9日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き


2016年9月9日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週末の金曜日、久しぶりに重要なイベントの少ない週末を前にして、アジア市場の為替相場は小幅な変動に留まり、弱い円高となった。

市場のセンチメントは複雑で、主要通貨は決め打ちできない状況は変わらず。

米国は21日の利上げ期待は相変わらず残るも、可能性は弱まり利上げ時期は相変わらず不透明。日本はマイナス金利の深堀と債権買い入れ拡大期待は残るが、日銀内の意見はやや二分、そして、秋口の追加緩和が期待されるECB。

英国はEU離脱選択にも予想外に強い英経済は現時点の話、今後も見通しは決して明るいとは言い切れず。

このような複雑なセンチメントの中で、債券と株式は至って冷静な動きを示す反面、最近の為替は上限変動が大きく盛り上がるも、結局はレンジ内での動きを継続しているだけに過ぎない。

さて、今日のUSDJPYは、日経平均株価は上下しながらも前日と大きな変化は見られず。USDJPY相場は株価と緩やかな連動性を維持しながらも、102.50円超の売り、102.00以下の買いのレンジに挟まれで動きけず。

AUDUSDは、中国のCPIは、前年比1.3%と予想1.7%と前回1.8%を大きく下回り、豪住宅ローンは、前月比-4.2%と予想-1.5% 前回1.7%から大きく低下しAUD売りが強まり、0.7600台まで続落。

EURUSDは、経常収支、貿易収支共に予想を下回りEUR売りが強まるり、欧州市場に入っても売り圧力は変わらず1.1260台まで下落している。

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2016年9月9日(金曜)8日、海外市場の動き

2016年9月9日(金曜)8日、海外市場の動き


ドル全面高!

GBPUSD+AUDUSD+NZDUSDの売りがリードするドル買に、EURUSDも反落し、USDJPYもついに102円台のストップを誘発し大幅上昇。円は全面安+ドルは全面高。米金利上昇、株価は小幅安、原油価格は上昇へ。

米10年債利回りは1.53%台→一時1.61%台まで上昇、2年債も0.73%台→一時0.77%台へ上昇。米株は下落からスタートし回復できず、NYダウは-46.23(-0.25%)と小幅安。欧州株はドラギ総裁で新たな緩和策はなく下落するも、下げ幅を縮小。原油価格(WTI)は米EIAで在庫減に47ドル台へ上昇。

ドラギECB総裁は「資産買い入れを延長を協議せず」で、独金利上昇し一時EUR買が強まる。ただし、債券不足への対処で「QEプログラム検証を委員会へ指示」、スタッフのインフレ見通しは小幅下方修正に、財務省が11月23日に発表する秋期財政報告書後に延長が決まる可能性も意識され、売りへと変化。

スティーブンス豪中銀総裁は「豪ドルは適正水準に接近するも、上昇すれば悪影響を及ぼす可能性」と豪ドル高をけん制。

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USDJPYは、ドル買いの流れでも、クロスでの円買に上値も重く、大枠101.50~80の安定相場が続いたが、クロス円が円買から売りへと変化すると同時に、102.00円超えのストップがさく裂し、主要通貨で円売りが加速する中、102.50円台まで上昇し、ようやく上げ止まる。

EURUSDは、ECB理事会の金融政策据え置きは予想通りながら、ドラギECB総裁から「当面は追加刺激策必要ない」との発言もあり、金利上昇=EUR高に、一時1.1330近くまで上昇。しかし、インフレ見通しはやや弱く、QEプログラムも財務省の秋期財政報告の発表後に延期される可能性もあり、売りへと変化。ドル全面高の中で、1.1240台まで下落し、結局は1.1240~1.1330のレンジ。

AUDUSD+NZDUSDは、欧州市場をピークに続落。AUDUSDは、AUDNZDの買い戻しもあり、強い米新規失業保険申請件数までは0.7730近辺を維持するも、徐々に下落し、スティーブンス豪中銀総裁が「豪ドルは適正水準に接近するも、上昇すれば悪影響を及ぼす可能性」と豪ドル高をけん制もあり、ドル全面高の中で0.7630台まで続落。

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スティーブンス豪中銀総裁=豪ドルは適正水準に接近している。ただ、上昇すれば悪影響を及ぼす可能性も。経済はゲームでもなく、スポーツイベントでもない。

ドラギECB総裁は「資産買い入れを延長を協議せず、追加刺激策は必要なし」と追加緩和を示唆せず、「QEプログラム検証を委員会へ指示」と、購入債券が不足しないように選択肢を検討へ。独金利上昇し一時EUR買が強まる。

ハモンド英財務相(議会証言)=財政刺激策が必要がどうか、11月23日に公表する秋期財政報告書に向けて検討。

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2016/09/08

2016年9月8日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月8日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

米株は値を下げ売りからスタート、米債券利回りは上昇へ。原油価格は46ドル台半ばで推移、米新規失業保険申請件数は予想外に改善。

ECB理事会は予想通り金融政策の据え置きを決定、市場では緩和期待が残っていたのか直後からEUR買が強まる。

ドラギECB総裁の記者会見では、「基調的なシナリオは引き続き下方リスクに基づく。金利を現在の水準もしくはより低い水準で長期間維持する」とのネガティブと、「インフレは徐々に上向く。資産買い入れプログラムの延長を議論せず。当面は追加刺激策必要ない」とのポジティブの両面。

ただし、追加緩和の見通しが後退していることで、EUR買がさらに強まり、EURUSDは一時1.1320台へ上昇+EURGBPは0.8440台→0.8490台へと急伸。

USDCADは、新築住宅価格指数が予想を上回るも、住宅建設許可+設備稼働率が予想外に弱く、原油価格の上昇にも関わらずカナダドル売りが強まり、一時USDCADは1.2910台へ上昇。

USDJPYは、主体性がない動きの中で、EURJPY+AUDJPYの上昇に一時101.80円台まで上昇するも、米株が売りからスタートし、逆に主要通貨が伸び悩むとクロスでの売りに押され101.50円台へ。結局は101.50~80円のレンジで安定。

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USD 週間新規失業保険申請件数=25.9万人(予想26.5万人 前回26.3万人)→ 予想外に改善へ

CAD 7月 住宅建設許可=前月比0.8%(予想3.0% 前回-5.5→-5.3%)→ 予想を大幅に下回りカナダドル売りが強まる

CAD 7月 新築住宅価格指数=前月比0.4%(予想0.2% 前回0.1%)、前年比2.8%(予想 前回2.5%)→ 予想を上回る

CAD 第2四半期 設備稼働率=80%(予想81.5% 前回81.4%)→ 予想を下回りカナダドル売りが強まる

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ECBスタッフ予想=2017年成長率とインフレ率見通しをやや下方修正し、2018年通年でECBの目標を下回ると予想。
GDP6月発表との比較=2016年1.6→1.7%、2017年1.7→1.6%、2018年1.7→1.6%。
インフレ6月発表との比較=2016年0.2→0.2%、2017年1.3→1.2%、2018年1.6→1.6%

ECB理事会=政策金利(リファイナンス金利)0.0%、上限金利(限界貸出金利)0.25%、下限金利(中銀預金金利)-0.4%、

ドラギECB総裁記者会見=インフレは徐々に上向く。資産買い入れプログラムの延長を議論せず。当面は追加刺激策必要ない。

ドラギECB総裁記者会見=経済的な先行き不透明感に対しユーロ圏経済には耐性がある。基調的なシナリオは引き続き下方リスクに基づく。金利を現在の水準もしくはより低い水準で長期間維持する。

ドイツ経済研究所(DIW)=2016年独成長率見通し1.7%→1.9%に内需の強さを反映し上方修正。2017年は1.4→1.0%に英国のEU離脱のリスクで輸出が打撃し下方修正。

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2016年9月8日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年9月8日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

ドルは主要通貨で弱含みで推移。

USDJPYは、黒田日銀総裁に続き、今日の中曽日銀副総裁の発言といい、追加緩和期待を変えることはなくても、積極的に円をショートにできにくい状況になっている。結果、動きは緩慢で、ディーラーの円相場見通しも混在し、USDJPYのボラティリティーは低下気味。

USDJPは101.80円台を超え一時101.90円台まで上昇するも、株安+中曽日銀副総裁の発言に101.40台まで下落。引き続きレンジ内での動きへ。

NZDUSDは、ここ数日はの上昇が続いているが、今日も緩慢ながら上昇へ。AUDUSDの買いが目立ち、0.7700を超えてから続伸へ。USDCADも原油高にドル売りの流れが続いている。

EURUSDは、1.1260を超えて1.1270台へ。今日のECB理事会とドラギECB総裁の記者会見待ちとなっているが、政策金利と総裁発言に大きな変化は期待できず。今後の追加緩和を示唆する発言の有無で、相場が動く可能性が高い。

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JPY 第2四半期 GDP・第2次速報=前期比0.2%(予想0.0% 前回0.0%)、前期比年率0.7%(予想0.0% 前回0.2%)、GDPデフレーター=前年比0.7%(予想0.8% 前回0.8%)→ 予想を上回る

JPY 7月 国際収支: 経常収支=1兆9382億円(予想2兆900億円、前回9744億円)、貿易収支=6139億円(予想5597億円 前回7636億円)→ 経常黒字額は予想を下回る、貿易収支は予想を上回るも前回より低下へ

CNY 8月貿易収支=520.5億ドル(予想588.5億ドル 前回523.08億ドル)、輸出高=前年比-2.8%(予想-4.0% 前回-4.4%)、輸入高=前年比1.5%(予想-5.7% 前回-12.5%)→ 輸出入共に改善へ

AUD 7月 貿易収支=-24.1億豪ドル(予想-27.5億豪ドル 前回-31.95→-32.5億豪ドル)、輸出高=3.0%(予想 前回-1.0%)、輸入高=0.0%(予想 前回2.0%)→ 輸出の伸びが大きく、赤字額は予想と前回を下回る

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中曽日銀副総裁の講演=総括的な検証について、必要ならどのような修正が必要か判断したい。マイナス金利について、金融機関収益への影響を考えれば、深掘りはできない。総括的な検証は「2%の早期実現 のために何をすべきか、という議論であり、緩和の縮小という方向の議論でない。

中曽日銀副総裁の講演=量的・質的金融緩和(QQE)で経済・物価状況大きく改善、デフレではない状況になったが、マイナス金利付きQQEが市場流動性や金融機関収益に影響及ぼしている。保険・年金の運用利回り低下などが経済活動に悪影響を及ぼす可能性に留意。

ジョセフ・スティグリッツ氏(7日)=弱体化した欧州の銀行システムが資本流出に見舞われる恐れがある。通貨ユーロは欧州統合を深化させたいという政治的な欲求を動機とするが、こうした政治的背景は単一通貨制度の創出にとって十分な力を備えておらず、ユーロは誕生当初から欠陥を持っていた。

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2016年9月8日(木曜)7日、海外市場の動き

2016年9月8日(木曜)7日、海外市場の動き

米国市場ではドル買いへと変化。

原油価格(WTI)は一時46ドルを回復、米株は下げ幅を縮め小幅安で終了、米債券利回りは10年債は変わらず、2年債が上昇へ。

JOLT労働調査(求人件数)は587.1万人と過去最高を記録、ラッカー、ジョージ両連銀総裁は引き続きタカ派発言。

ゴールドマンが9月の米利上げ確率を40%に引き下げ、FF金利先物市場で確率15%に低下し、ベージュブックは「賃金や物価にそれほど大きな上向きの圧力はかからなかった」と弱気ながら、9月の米利上げ期待は弱いながらも残る。

GBP売りの流れが、ドル買いをリード。GBPUSDは一時1.3320近くまで続落。USDJPYは「日銀内で追加緩和に対して意見が分かれている」との昨日の産経新聞の報道もやや気になるが、101.30近辺で底値を確認、クロスで円の買い戻しへと動き一時101.80円台へ上昇。

弱さが目立つポンドは、英住宅価格の下落は止まらず、英ハリファックス住宅価格は前年比は約3年ぶりの低い伸び率、鉱工業生産は予想を上回るも、製造業生産は1年ぶりの大幅減。カーニーBOE総裁は「英経済のリセッションのリスクは後退、必要であれば追加策を検討」との発言も売りを誘う。

カナダ発の経済指標は弱く、カナダ中銀は、政策金利0.5%の据え置きを決定、中銀声明では「国内経済は年後半で大幅に持ち直す」とあるが、「インフレと成長見通しに幾分下振れリスクが存在する」との発言を意識し、USDCADは1.2820→1.2910台へ急進し、一時カナダドル売りが強まる。


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カナダ中銀声明=政策金利0.5%に据え置く。世界経済の成長は当初の想定よりも弱いが、アルバータ州の山火事からの復興や政府の刺激策が後押し、国内経済は年後半で大幅に持ち直す。

カナダ中銀声明=第2四半期の米経済は、企業や住居関連投資が落ち込み下振れした。健全な労働市場や堅調な消費が年内の成長を支援するが、企業投資の先行きは不確か。

カナダ中銀声明=第4四半期の成長率は潜在成長率を引き続き上回ると予想。インフレと成長見通しに幾分下振れリスクが存在する。

地区連銀経済報告書(ベージュブック)=米経済は7、8月に緩慢なペースで拡大した。労働市場は力強かったが、賃金や物価にそれほど大きな上向きの圧力はかからなかった。

地区連銀経済報告書(ベージュブック)=向こう数カ月の賃金上昇期待は控えめだった。物価上昇は引き続き全般的に僅か。

ラッカー・リッチモンド連銀総裁(下院公聴会後)=労働市場の堅調さが利上げに踏み切る理由に当たり、9月に利上げする論拠は強いようだ。現在4.9%の失業率低下と最大雇用が本当に対応するか意見の違いがあるのは当然。

ジョージ・カンザスシティー連銀総裁(下院公聴会)=米労働市場は最大雇用にすでに達しているか、これに近い状況にある。

カーニーBOE総裁=英国のEU離脱決定後も景気は想定より底堅く推移、大型刺激策は正当。先月時点とでは深刻度が若干低下、GDPは国民投票前の半分に落ち込むも、前期比で8月予想0.1%→0.3%を予想。英中銀の政策措置が景気回復の一因。

カーニーBOE総裁=英経済のリセッションのリスクは後退、必要であれば追加策を検討する。

カンリフBOE副総裁=中銀が先月想定した通りの景気動向となれば、年内の追加利下げ決定に賛成票を投じる。

ゴールドマン・サックスのエコノミスト=9月の米利上げ確率を55→40%に、年内一度の利上げ確率80→70%へ引き下げへ。米経済が予想よりも軟調で、FRB当局者が利上げに向けた明確なシグナルを示していない。

FF金利先物市場=9月利上げ確率15%、12月50%に低下へ。

米労働省=雇用統計の年次改定に伴い、今年3月までの1年間の雇用者数の伸びが当初発表を15万人程度下回る。

2016/09/07

2016年9月7日(水曜)アジア・欧州市場の動き

2016年9月7日(水曜)アジア・欧州市場の動き

前日午後11時、NY市場の弱い米経済指標に過敏に反応したドル売り+円買いは、東京市場に入り、さらに円買いへと反応し、円は独歩高へ。

米株の上昇に反して日本株は弱く、USDJPYの下げにも、何とか支えられていた他通貨での円ショートは、こらえきれずについにギブアップ。

EURJPY+GBPJPY+AUDJPY+NZDJPY+CADJPYの売りに、USDJPYも急落し、101.50~80を割り込み、ストップを誘発。101.20円台でようやく下げ止まる。

ジャクソンホール・シンポジュームで急騰が始まった流れはこれで終わりを向けている。ただし、フィッシャー・イエレン発言でのUSDJPYの出発点は100.30円近辺であったことを考えれば、まだ、円安水準にいるともいえる。104円台の円安はなんだったのであろうか? 考えるとふとバブル?

USDJPYのリスクリバーサルは短期がJPYプット→コールへと変化し、市場のセンチメントが円ブルに傾いていることになるが?

9月21日のFOMCで利上げ期待はずいぶん剥げてしまったが、確率を見ればそれでも25%程度は残っている。

あるエコノミストの試算では、日銀の追加緩和で期待インフレ率が0.15%ポイント上昇する仮定すれば、USDJPYは6円。米0.25%の利上げで、米国の名目10年金利は0.14%ポイント上昇すると仮定すれば、USDJPY3円の円安効果があるという。

何れにしても、為替相場は投機的な変動の場になりつつある昨今。冷静な米債券や米株を見習い、熱くならないように心掛けたい。


2016年9月7日(水曜)6日、海外市場の動き

2016年9月7日(水曜)6日、海外市場の動き

3連休明けの米国市場は、弱い米経済指標にドルは全面安! 主要通貨では円高傾向が目立つ。

予想外にもろいドルへの信頼感の低下に驚きは隠せず。米株は一時の下げから値を戻し小幅上昇、米10年債利回りは1.6→1.53%台へ低下、2年債も0.78→0.72%台へ低下。9月21日のFOMCで利上げ期待が再び薄らいだ動きへ。

午後11時のISM非製造業景況観指数は51.4と6年ぶりの低水準、1日の弱いISM製造業景気指数に続く結果。さらに、労働市場実勢指数(LMCI)は-0.7と7か月ぶりにプラス圏へと戻った先月から再びマイナス圏へ逆戻り。

今日の、米JOLT労働調査の結果と、米地区連銀経済報告書(ベージュブック)の内容が非常に興味深く、更に米利上げが弱気になるのか? かろうじて踏み止まるのか? 相場変動要因となっている。

また、豪州発では、豪GDPが重要。英国発では、カーニーBO総裁、カンリフBOE副総裁、フォーブス、マカファティー両政策委員が、議会公聴会で発言が予定されておりGBP相場にとっては重要。カナダ発では、政策金利の据え置きが予想されている、カナダ中銀の金融政策(声明)を注目。

USDJPYは、103.20~30円から続落し、102.00円をボトムに下げ止まっている。アジア市場では久々の円高水準に実需の買や値ごろ感の買も予想され、投機的な円ショートポジションがどの程度残っているかによって変わってくるも、101.80~00は重要なポイント。

しかし、日米金融政策の違いを意識した、円ショートポジションの巻き戻しが短時間で激しく、円ベア派が意識していたUSDJPYの102.80、102.50円を割り込み下落していることで、ドル買いもどこまで積極的にできるかは疑問。

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2016/09/06

2016年9月6日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年9月6日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

3連休明けの米国市場は、弱いLMCI&ISM非製造業景況感指数に、ドル全面安。午後11時15分現在でもドル売りは止まず。

米労働市場実勢指数(LMCI)=-0.7(予想 前回1)、ISM非製造業景況感指数=51.4(予想55.5 前回55.5)と、先週の米雇用統計を含め最近の米国発の経済指標は弱さが目立ち、9月の利上げ期待度の低下に伴い、ドル売りが加速。

株価は小幅上昇からスタートするも弱い米経済指標を受けマイナスへと変化。英株は弱く、米10年債利回りは1.6%前後と変わらず。原油価格(WTI)は44ドルを割り込み弱含みで推移。

USDJPYは、欧州市場に入り大枠103.20~40の狭いレンジで推移したが、弱い米経済指標の発表に、103.30近くから、103.10~20の買とストップを誘発。102.80円を割り込みさらに売りが加速。102.50円の一機に102.40台まで急落。
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ザンギャネ・イラン石油相=50~60ドルの原油価格を支持する

独IFO経済研究所=2016年の独経常黒字が3100億ドル(2780億ユーロ)となり過去最高を更新するとの試算、GDPの約8.9%でEU欧州委員会の求める6.0%を大幅に上回る。中国を抜き世界一規模に返り咲く。


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2016年9月6日(火曜)アジア・欧州市場の動き

2016年9月6日(火曜)アジア・欧州市場の動き

アジア・欧州市場序盤を通じた流れはドル売りへ。

USDJPYは、ドタバタし上下変動するも103.30~40円台の水準的は、前日終値とあまり変わらず。逆に主要通貨は緩やかなドル売りが続く。

浜田内閣官房参与の「FOMC前に追加緩和は控えるべき」との、ある意味ではそれほど重要とは思えない発言に、円相場は予想外に反応。その反応が逆に驚きで何故に? との疑問も強い。

昨日の黒田日銀総裁発言と言い市場は、円先安を意識しての円ショートポジションを積み上げては落とされる動きを繰り返し、結果として104円台に再上昇できずに、103.80円の上値が重くなっている。

一方、何度も落とされながらも、103.10~30円をボトムし、押し目買いのオーダーを出している連中は、今のところ成功しているとの言える。

3連休明けの米国市場の動きが相場のキーを握っていることは間違いないが、ユーロ圏第2四半期GDP、米国ではLMCIとISM非製造業景況感指数が、材料にされそうである。

豪中銀は予想通り政策金利1.5%の据え置きを決定、直後は上下変動するもAUDUSDは動けず。スティーブンス総裁任期の最後の判断は、「今回の会合で金融政策スタンスを維持することが適切」と市場の思惑通りの決定となったが、年内か来年早々の追加緩和の期待感が現時点では残っている。


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8:01    GBP 7月 英小売協会(BRC)小売売上高=前年比-0.9%(予想 前回1.1%)→ 前回からマイナスへと減少

9:00    NZD 8月 QV 住宅価格=14.6%(予想 前回14.1%)→ 前回を上回る上昇となった

10:30    AUD 第2四半期 経常収支=-155億豪ドル(予想-204億豪ドル 前回-208→-149億豪ドル)

13:30    AUD 豪中銀 金融政策発表=政策金利1.5%の据え置きを決定、予想通り

14:45    CHF 第2四半期 GDP=前期比0.6%(予想0.4% 前回0.1→0.3%)、前年比2.0%(予想0.8% 前回0.7→1.1%)

15:00    GER 7月 製造業受注=前月比0.2(予想0.5% 前回-0.4→-0.3%)、前年比-0.7%(予想-0.2% 前回-3.1→-3.0%)→ 予想外に弱い数字となるもユーロ売りは見られず

16:15    CHF 8月 消費者物価指数=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.4%)、前年比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.2%)、HICP・前月比0.0%(予想-0.1% 前回-0.1%)、HICP・前年比0.0%(予想-0.0% 前回-0.5%)


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浜田内閣官房参与=インタビューで日銀はFOMC前の追加緩和を控えるべきと発言。USDJPYは103.80→103.30円台まで急落。

豪中銀(声明文)=政策金利のキャッシュレートを1.50%に据え置くことを決定。5月と8月の会合で金融政策を緩和したことを踏まえると、理事会は、今回の会合で金融政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致していると判断した。

豪中銀(声明文)=世界経済は平均を下回るペースで引き続き成長している。一部の先進国経済はここ1年で状況が改善したが、多くの新興国経済にとって状況はより困難になった。

豪中銀(声明文)=中国の成長の基調ペースは鈍化しているようだ。オーストラリアの交易条件は、引き続きここ数年の水準を大幅に下回っている。

豪中銀(声明文)=国内は全体的に成長が続いていることが最近のデータで示されている。企業投資はかなり大幅に落ち込んでいるが、内需のその他の分野や輸出の伸びが助けになっている。労働市場の指標は引き続きややまちまちとなっているが、雇用の拡大が目先続くことを示唆。

豪中銀(声明文)=インフレはかなり低い水準にとどまっている。非常に抑制された労働コストの伸びと海外の非常に低いコスト圧力を踏まえると、この状況はしばらく続く可能性が大きい。


2016年9月6日(火曜)5日、海外市場の動き

2016年9月6日(火曜)5日、海外市場の動き

予想外に弱い米雇用統計に変動した翌週、週明け月曜日。米国市場が休場で取引は緩慢でボラティリティの低下が目立ち、通貨間で動きはやや異なるも方向はドル安。

原油高にCAD買が目立ちUSDCADは下落。強い経済指標に上昇したGBPUSDは元の水準へと逆戻り。USDJPYはアジア市場に黒田総裁発言で下げた動きは、欧米市場では続かず。EURUSDは強弱の経済指標にも反応は鈍く、クロスのEUR売りに弱さが目立つ。

G20からは、「過度の変動や無秩序な動きは経済、金融の安定に悪影響を与える」との認識をあらためて共有」とあるも、いつもとなにも変わらず。中国がホスト国もあり、自国通貨安誘導を戒める強い文言は見当たらず。

黒田日銀総裁講演は、「次回会合で行われる検証について、2%目標の早期実現へ何をすべきかを議論する。緩和の縮小という方向での議論ではない」と言うも、「マイナス金利付きの緩和について、金融市場の流動性や金融機関の収益への影響を検証していく」と、円ベア派の期待を盛り上げる文言は見当たらず。

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USDJPYは、欧米市場では大枠103.10~50の小幅なレンジで推移。黒田日銀総裁発言で値を下げたアジア市場の高値104.30円台からは円高へと動くも、米国市場が休場で欧州市場は積極的な取引は見られず。102.80円、102.50円が下値大きなポイントとなり、104.10~30円の売り圧力は引き続き強そう。

EURUSDは、強弱混在のユーロ圏発の経済指標もあり、クロスではEUR売り圧力が続き弱さが目立つ。また、根強いEUR先安感も残る動きへ。

GBPUSDは、最近は英国発の強い経済指標が目立ち、それに素直に反応する動きとなっている。昨日も強い英PMIに1.3370台へ急進。米国市場が休場の中でGBP買いの流れも続かず、出発点近くの1.3300近辺に値を下げて終了。

USDCADは、先週金曜日以降、1.3000を割り込んでからは売りの流れを継続。サウジ・ロシアで原油に関する協力協定を結んだことで、原油価格が上昇し1.2900台へ続落へ。ただし、原油価格が上昇幅を縮めるとCADドル買いもやや弱まる。


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2016/09/05

2016年9月5日(月曜)欧州市場の動き

2016年9月5日(月曜)欧州市場の動き

欧州市場は、急進するGBPUSDに、ドル売りの流れが一時強まるも、米国市場がレィバーデー後のない欧州市場は、ドルの買い戻しへと変化。ただし、週明けのアジア市場と比較するとEURUSDを除き、ドル売り傾向が続く。

先週金曜日の弱い米雇用統計を受けた、21日のFOMCへの市場の思惑はタカ派・ハト派と拮抗。ただし、米大統領選を前にして9月の利上げ期待は無視できず。

原油価格は急進。サウジ・ロシアとの原油に関する協力協定を受け、原油価格は一時46ドル台半ばへと上昇するも、45ドル近くまで上昇幅を縮める。

GBPUSDは、強い英総合・サービス業PMIに、GBPUSDは1.3290台→1.3370台へ一時急伸するも続かず、1.3310台まで逆戻り。EURGBPは続落傾向を維持。

EURUSDは、強いユーロ圏センティックス投資家信頼感と小売売上高にも、EURUSDの上昇は見られず、高値1.1180台→1.1140台まで続落。

USDJPYは、朝方の104.10円台を高値にし、実需筋の売りに上値は抑えられ、黒田日銀総裁の講演内容を材料とした、円ショートの巻き戻しに、欧州市場は一時103.10円台まで下落。底値からの上昇も103.45円止まりで103.50円を超えられず。


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ファリハ・サウジエネルギー相=ロシアとの間で原油に関する協力協定を結んだことを受け、原油の生産凍結は当面不要になった

ファリハ・サウジエネルギー相=生産凍結は望ましい可能性のうちの1つだが、現時点では必要ない。原油価格は市場の回復を反映していることをわれわれは認識。

ノバク・ロシアエネルギー相=サウジアラビアとの協力には産油制限など世界の原油市場の安定化策が含まれている

杭州G20(2016年9月4~5日)習近平国家主席=G20はマクロ経済政策で緊密に協調する一方、保護主義への反対や世界的な貿易減少に歯止めをかけることで合意。

杭州G20(2016年9月4~5日)習近平国家主席=G20各国は短期的な政策から中長期的な政策にシフトし、供給側の改革を見据える必要がある

杭州G20(2016年9月4~5日)首脳宣言=世界経済の現状は、回復が継続しているが引き続き成長は期待よりも弱く、下方リスクが存在する。包摂的な成長を目指し、金融、財政政策に構造改革を加えたあらゆる政策を総動員すると強調。共通の成長目標を支えるため、財政政策が同様に重要。

杭州G20(2016年9月4~5日)首脳宣言=世界経済に影響を及ぼしかねない重英EU離脱問題は世界経済に影響を及ぼしかねない重要課題。経済、金融上の問題に積極的に対処する方針を示すとともに「今後、英国がEUの緊密なパートナーであることを希望する。

杭州G20(2016年9月4~5日)G20首脳=為替動向に関し、「過度の変動や無秩序な動きは経済、金融の安定に悪影響を与える」との認識をあらためて共有。

2016年9月5日(月曜)アジア・欧州市場の動き

2016年9月5日(月曜)アジア・欧州市場の動き

米国市場は休場の週明けの月曜日。朝方は、実需の売りに104円台の上値は重くなり、昼前には黒田日銀総裁の発言で株価も上昇幅を縮め円買いが強まる。

日本株は17000円台を示現し一時200円近く上昇するも、終値は+111.95(+0.66%)の上昇へ。WTIは一時46ドル近くへと上昇し45ドル台後半で推移。

先週末の円独歩安の流れもやや変化したかにいえる動きとなったが、USDPYは102.80円の先の安値や、102.50円の心理的な壁を割り込むまでは、円ベア派が簡単にギブアップするとは考えにくい。

今日の黒田日銀総裁の発言だけで、9月21日の総括どのように判断したらよいのか個人的には不明で、円を買い戻す強い材料にも思わず。ただ単に、週明けの日本株の上昇(=円安)+米雇用統計後の円安局面の継続を強く意識し、維持した円ショートの巻き戻しと思えてならない。

この先は、9月21日に向け、米利上げと日銀の追加緩和期待は残り、しばらくは102.50~105.50のレンジを抜け出すことも考えにくいが、USDJPYは先に100円割れをボトムとしたように、今度は105円をトップにした、大枠で100~105円のレンジに入ってるだけかもしれないと、思われてならない。

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10:45    CNY 8月 財新総合PMI=51.8(予想 前回51.9)、サービス業PMI=52.1(予想51.9 前回51.7)

16:50    FRN 8月 総合PMI・確報値=51.9(予想51.5 前回51.6)、サービス業PMI・確報値=52.3(予想52.0 前回52.0)→ 予想と速報値を上回る

16:55    GER 8月 総合PMI・確報値=53.3(予想54.4 前回54.4)、サービス業PMI・確報値=51.7(予想53.3 前回53.3)→ 予想と速報値を下回る

17:00    EUR 8月 総合PMI・確報値=52.9(予想53.3 前回53.3)、サービス業PMI・確報値=52.8(予想53.1 前回53.1)→ 予想と速報値を下回る

17:30    GBP 8月 総合PMI=53.6(予想50.8 前回47.5)、サービス業PMI=52.9(予想50.0 前回47.4)→ 予想と前回を上回る
17:30    EUR 9月 センティックス投資家信頼感指数=5.6(予想5.0 4.2)→ 予想と前回を上回る


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黒田日銀総裁講演=量的・質的・金利面、各次元での拡大はまだ十分に可能。どの要因が2%目標の実現を阻害したのかが、次回会合で行われる検証の第一ポイント。マイナス金利付き量的・質的緩和が検証の第二ポイント。

黒田日銀総裁講演=マイナス金利の深堀も、量的緩和のさらなる拡大も、まだ十分に可能。大規模な金融緩和が経済好転に大きな役割。物価上昇率2%の目標、出来るだけ早期に実現するコミットメントを堅持することが重要。物価上昇率は当面は小幅マイナスかゼロ%で推移。

黒田日銀総裁講演=次回会合で行われる検証について、2%目標の早期実現へ何をすべきかを議論する。緩和の縮小という方向での議論ではない。マイナス金利付きの緩和について、金融市場の流動性や金融機関の収益への影響を検証していく。

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2016/09/04

今週の為替相場を考える(9月5~9日)



今週の為替相場を考える(959日)

ダドリー・イエレン・フィッシャー氏などFRB関係者の発言に、一時熱狂的となった米利上げ期待は、先週末の予想を下回る米雇用統計に冷やされつつあるも、賃金上昇の伸びは予想に届かなかったが、雇用者数は予想の下限に収まり、利上げ期待は相変わらず残る状態となっている。

921日のFOMCへ向けた為替市場の投機的な動きは今週も止みそうにないが、盛り上がりに欠ける米金利の上昇、緩やかな上昇を続ける米株を、どのように考えたらいいのであろうか? そのトレンドが強いのか、利上げを織り込んでないのか、米利上げを信用してないかは不明。

為替相場だけを見れば、投機的な動きに反応しやすい状態は変わらずで、発言や経済指標に一喜一憂している状態が今週も続くことになりそうである。

円売りのテーマとなっている、921日の日米金融政策の違いは、「米利上げ(または、据え置き)+日本追加緩和」で、相変わらず存在する円売り材料に、投機筋が円売りを簡単にあきらめると思われない。

しかしながら、ドル円は先々週1.04%、先週2.08%と2週間で3%近く上昇している事を考えれば、今週も105円を超えて、参議院選直後の高値107.50円を超えどんどん上昇するような円安も考えにくい。

今年に入ってからの動きをみると、711日の参議員選で与党が圧勝し、『政府も景気刺激策+日銀の追加緩和』期待に盛り上がり、週間4.21%上昇した週を除けば、週間で2%台超の上昇はなく、3週間連続での上昇は一度しかなく、それも計約3.4%(週間ごとの合計)に止まっている。

さて、今週はFRBの金融政策に影響を与える米国発の指標は多くはなく、豪州+カナダ+ユーロ圏の中銀の金融政策が注目材料となっている。金融政策の変更は期待できないが、声明文や中銀総裁の記者会見を注視したい。


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【通貨ペア別のレンジ予想】


USDJPY 【予想レンジ102.50105.50

米利上げ期待が仮に後退したとしても、921日の日米の金融政策の違いは強く残り、円売りの材料に使われやすい。

USDJPY100円割れを失敗した反動に、過去2か月間続く上限となる105.00107.50円を超えて直ぐに上昇することも考えにくく、円クロスで相当規模の円売りが入らないと105.50円超を維持することも現時点では考えにくい。


EURUSD【予想レンジ 1.11001.1250

米利上げ期待の増減による影響も弱く、8日のECB理事会とドラギECB総裁の記者会見を注目。大幅なEUR上昇は期待できず。

英国のEU離脱を選択したことによる、ユーロ圏経済・政治への悪影響はどの程度EURUSDの相場に影響を与えたのであろうか?

EURUSDは、624日の英国民投票の結果が判明してからも、過去5か月間の長期にわたり、1.091.16のレンジ、大枠で1.101.15のレンジに収まり、安定した動きが続いている。EURJPYも上昇圧力が続くも、大枠111119円のレンジに収まり、方向性は見られない。

一方、実際の離脱にともなるリスクは消えたわけではなく、20174月までにEU離脱をEU理事会に通知する時期が過ぎ、悪影響の有無が確認できるまで長期的なEURUSDの不安要因は消えず。


GBPUSD【予想レンジ 1.31501.3450

GBPはシブトイとでも言ったほうがいいのか、相変わらず1.28近辺をボトムに、大枠1.28501.3400のレンジに収まっている。直近では堅調な英国発の経済指標もあり、GBPショートポジションの巻き戻しに上値を試す動で、9月に入ってからはその勢いがさらに強まっている。

一方、EURUSDと同じく、実際の離脱にともなるリスクは消えたわけではなく、20174月までにEU離脱をEU理事会に通知する時期が過ぎ、悪影響の有無が確認できるまで長期的なGBPUSDの不安要因は消えず。


AUDUSD【予想レンジ 0.75000.7650

最近の値動きでは、0.75000.7650のレンジに入り、この流れが今週も続きそうである。豪中銀の豪ドル安政策の影響なのか、豪州とNZとの金利差の違いなのか不明ながら、NZDUSDとの連動性が弱まり、逆に動くケースも増へ、AUDNZD88日の1.0740台→1.0320台まで続落し、AUDUSDの売り圧力となっている。

今週は、6日に豪中銀の金融政策が発表され、据え置く見通しとなっているが、声明を注目したい。

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