2016/09/08

2016年9月8日(木曜)7日、海外市場の動き

2016年9月8日(木曜)7日、海外市場の動き

米国市場ではドル買いへと変化。

原油価格(WTI)は一時46ドルを回復、米株は下げ幅を縮め小幅安で終了、米債券利回りは10年債は変わらず、2年債が上昇へ。

JOLT労働調査(求人件数)は587.1万人と過去最高を記録、ラッカー、ジョージ両連銀総裁は引き続きタカ派発言。

ゴールドマンが9月の米利上げ確率を40%に引き下げ、FF金利先物市場で確率15%に低下し、ベージュブックは「賃金や物価にそれほど大きな上向きの圧力はかからなかった」と弱気ながら、9月の米利上げ期待は弱いながらも残る。

GBP売りの流れが、ドル買いをリード。GBPUSDは一時1.3320近くまで続落。USDJPYは「日銀内で追加緩和に対して意見が分かれている」との昨日の産経新聞の報道もやや気になるが、101.30近辺で底値を確認、クロスで円の買い戻しへと動き一時101.80円台へ上昇。

弱さが目立つポンドは、英住宅価格の下落は止まらず、英ハリファックス住宅価格は前年比は約3年ぶりの低い伸び率、鉱工業生産は予想を上回るも、製造業生産は1年ぶりの大幅減。カーニーBOE総裁は「英経済のリセッションのリスクは後退、必要であれば追加策を検討」との発言も売りを誘う。

カナダ発の経済指標は弱く、カナダ中銀は、政策金利0.5%の据え置きを決定、中銀声明では「国内経済は年後半で大幅に持ち直す」とあるが、「インフレと成長見通しに幾分下振れリスクが存在する」との発言を意識し、USDCADは1.2820→1.2910台へ急進し、一時カナダドル売りが強まる。


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カナダ中銀声明=政策金利0.5%に据え置く。世界経済の成長は当初の想定よりも弱いが、アルバータ州の山火事からの復興や政府の刺激策が後押し、国内経済は年後半で大幅に持ち直す。

カナダ中銀声明=第2四半期の米経済は、企業や住居関連投資が落ち込み下振れした。健全な労働市場や堅調な消費が年内の成長を支援するが、企業投資の先行きは不確か。

カナダ中銀声明=第4四半期の成長率は潜在成長率を引き続き上回ると予想。インフレと成長見通しに幾分下振れリスクが存在する。

地区連銀経済報告書(ベージュブック)=米経済は7、8月に緩慢なペースで拡大した。労働市場は力強かったが、賃金や物価にそれほど大きな上向きの圧力はかからなかった。

地区連銀経済報告書(ベージュブック)=向こう数カ月の賃金上昇期待は控えめだった。物価上昇は引き続き全般的に僅か。

ラッカー・リッチモンド連銀総裁(下院公聴会後)=労働市場の堅調さが利上げに踏み切る理由に当たり、9月に利上げする論拠は強いようだ。現在4.9%の失業率低下と最大雇用が本当に対応するか意見の違いがあるのは当然。

ジョージ・カンザスシティー連銀総裁(下院公聴会)=米労働市場は最大雇用にすでに達しているか、これに近い状況にある。

カーニーBOE総裁=英国のEU離脱決定後も景気は想定より底堅く推移、大型刺激策は正当。先月時点とでは深刻度が若干低下、GDPは国民投票前の半分に落ち込むも、前期比で8月予想0.1%→0.3%を予想。英中銀の政策措置が景気回復の一因。

カーニーBOE総裁=英経済のリセッションのリスクは後退、必要であれば追加策を検討する。

カンリフBOE副総裁=中銀が先月想定した通りの景気動向となれば、年内の追加利下げ決定に賛成票を投じる。

ゴールドマン・サックスのエコノミスト=9月の米利上げ確率を55→40%に、年内一度の利上げ確率80→70%へ引き下げへ。米経済が予想よりも軟調で、FRB当局者が利上げに向けた明確なシグナルを示していない。

FF金利先物市場=9月利上げ確率15%、12月50%に低下へ。

米労働省=雇用統計の年次改定に伴い、今年3月までの1年間の雇用者数の伸びが当初発表を15万人程度下回る。