2020/12/31

2020年12月31日 昨日30日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月31日 昨日30日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


日本や海外の多くの主要都市で変異種を含め新型コロナワクチンの感染拡大により移動規制を強めたり続けている。その中で、英国はアストラゼネカ・オックスフォード大のコロナワクチンを承認し来週から接種開始との朗報や、米国では600ドルの救済金が始まったこともあり、2020年も終了直前の米国市場でも株価は緩やかに上昇。(懸念材料は5日のジョージア州で行われる連邦議会上院の2議席を巡る決選投票)


米債利回りは軟化し、10年債は0.926%と一日を通じて0.96%近くまでの上昇から低下している。原油価格は48.20台で上下しながらも小幅高で推移。


肝心の為替相場は、「株高=ドル安」で、来年始めのドル安を期待した流れを継続中。米国市場に入りドル売り圧力は弱まるものの、一日を通じてドル売り圧力は変わらず、特にGBPとAUDの上昇率は大きい。GBPUSDは英EU離脱後のEPAで英下院も予想通りながら承認、経済的なリスクは強いが安心感も強い。ロックダウンが拡大している英国ではアストラゼネカ・オックスフォード大のコロナワクチンを承認し来週から接種開始とありその期待感もあるのか、アジア市場の安値1.3490台→1.3620台まで上昇と、上昇率は他を大きくリードしている。


EUは中国と「相互の企業の進出ルールを定める投資協定の締結で合意」と、最近の政治的なネガティブな動きと経済は別なのだろうか、株価は一時ポジティブに反応も。EURUSDも、アジア市場の1.2245をボトムに米国市場では1.2310近くまで上昇するも大枠で1.2270~00のレンジにとどまる。レーン・フィンランド中銀総裁から「ECBは為替レートに目標を設定しないが、ユーロ相場の上昇が競争力低下につながり、成長やインフレの見通しに影響を及ぼす」との発言もあった。


USDJPYは、103.58を高値に欧米市場では102.96まで下落と、一時103円を割り込むも103.36まで値を戻し103.20台で推移と上値は重い。今年の取引も終了直前となっているが、年初の円高期待感は変わらず。特に年末年始の休場の中で円高方向を意識したポジションメークになっている。


2020/12/30

2020年12月30日(木)14:30時頃の動き

 2020年12月30日(木)14:30時頃の動き


大納会の東京市場は、ドル主要通貨に対し全面安で、日本株は軟調ながら上海総合は強く、ダウ先物は小幅上昇へ。米10年債利回りの動きは乏しく、原油価格は小幅な上昇にとどまっている。


米共和党は、前日NY市場の終盤に個人直接給付金の2000ドルへの引き上げを阻止へと動くも、期待度は低かったこともあり米株は小幅な下げにとどまり、アジア市場でも直接的な影響は見られず。


AUDUSDは、シドニーではコロナ感染のクラスターが発生、大晦日のパーティーに対する制限をさらに強化へと動くも、コロナはテーマにならず0.7660台まで上昇と、NZDUSDと共に上昇傾向が続く。


EURUSDは、17日の高値を上回り上昇トレンドを継続し1.2300直前まで上昇。GBPUSDを見るとジョンソン英首相が、国内の範囲を拡大し厳しいTier4制限にすることを承認するも、前日に英EUのEPA協定合意を受けたスタートした初日の動きも楽観的で、ひとまず安心感が優先。GBPUSDの上昇にEURUSDもつれ高気味。


今年も今日を含めて残り2日。そろそろ連休中のリスク警戒を気にする最終段階にきている。最近の為替相場の動きを見ても、もちろんUSDJPYもそうなのだか、リスク回避を意識した動きがさらに強まり相場気がしてならない。


 2020年12月30日(水)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


先の英EU離脱後のEPAで何とか合意と、トランプ氏が署名した経済対策法案。そして、米国ではトランプ氏が支持し下院が可決した2000ドルの個人給付法案を可能性は疑問ながらバイデン氏が支持する中、反対が多い上院が審議へ。FRBは中小企業支援策のメインストリート融資プログラム(MSLP)の失効日を12月31日から1月8日に延期と、年末ぎりぎりで大きな事案が多数。そして、1月5日にジョージア州で、連邦議会上院の2議席をめぐる決選投票も気になる。


相場全体では、今日は株価な軟調ながら、クリスマス休暇も終わり年末・年始を控えても急落もなく株価は順調で、米10年債利回りも上昇するとの予想もある中で1.0%の壁を超えることはできない。


米株は小幅安で、ダウ・S&P・Nasdaq共に-0.2~0.4%近く低下。米債利回りは小幅上昇するも高値からは軟化し、10年債利回りは一時0.953%まで上昇後、0.933%近くまで低下。原油価格は48ドル(+0.38ドル)と小幅上昇にとどまる。


為替相場も、ドルが反転し上昇する期待感と下落予想とが混在するも、株と債券相場に連動する動きがなければ、単独で為替相場の方向性は定まらず。結局は、USDJPYは、強い日本株に103.80台を高値に米国では103.46まで一時下落し103.50台で推移と、混迷相場が続きクロスでも円安傾向が続く中でも、103円台で推移と年末・年始の円高期待を維持している。


GBPUSDは、欧米市場では大枠1.3470~50のレンジ相場で、ブレグジット交渉で混乱し方向が定まらない際と同じくレンジ相場入りで、英経済の混迷、変異種を含むコロナウイルスとワクチンの功罪に方向性を決められず。上下で売り・買いが繰り返されるだけ。



2020/12/29

2020年12月29日(火)16:30時頃の動き

 2020年12月29日(火)16:30時頃の動き


ご存じの通り、日経平均株価は1990年8月以来となる30年ぶり高値を示現している。歴史的なバブルとバブル崩壊のイメージをどうしてももってしまうが、今回は中銀・政府の直接・間接的な関与を考えると、過去と同じ道を歩むようには見られない。ただし、歴史か繰り返すとあるのも事実。


日経平均株価は2.66%の+714.12円へ上昇、一方の上海総合は小幅安で、アリババやアント問題が尾を引いているように思える。欧州株先物も強く、ダウ先物も0.5%台の上昇となっている。


肝心の為替相場は、ドルは主要通に対して全面安で、前日の追加経済対策法案と歳出法案が成立した流れがドル安に結びつくとの思惑が、株高と合わせ広まっている。前日に一時下げていた米10年債利回りも本日は0.94%台まで再上昇しており、こちらの反応はちょっと気になる。


アジア市場は結果として、ドル売りに傾き、弱かったGBPUSDも上昇し、EURUSDは前日の高値圏となる1.2250近くまで上昇。USDJPYも103.60台まで値を下げているが、いつもながら動きは緩慢でクロスでは円安へと動いている。


米下院は28日に、トランプ大統領が要求した2000ドルの個人向け現金給付に関する法案を275対134の賛成多数で可決した。共和党が多数派を占める上院での可決は不透明な状況とのことで、あまり心配していない。



2020年12月29日(火)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月29日(火)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


英国はボクシングデーで休日の週明け月曜日。為替相場は薄商いの中、主要通貨でUSDは小幅高で(除くEUR、CHF)、GBPの弱さが目立ち、総じて、JPY売り+CHF買い(CHFJPY上昇)、GBP売り+EUR買い(EURGBP上昇)。マイナー通貨ではTRYの上昇が目立ち、TRYJPYは11月19日の高値を上回り一時14.00の大台へ。


市場の懸念材料となっていた、米2.3兆ドルの新型コロナ救済と政府の資金調達パッケージをトランプ氏は承認、英EUは離脱後のEPAで合意に達成している。また、変異種のコロナ脅威が広まる中でワクチンの効果期待も強く、先行きでは景気回復期待も目立つ。


結果、米株(ダウ、S&P、Nasdaq)、独DAXは史上最高値を更新。ビットコインは27日の最高値28,395ドルからやや軟化するも高値圏を維持、米10年債利回りは一時0.964%まで上昇後に軟化し0.93%近くで推移と上昇を維持できず。


トランプ氏は給付金600→2,000ドルへ引き上げる法案を採決するも、上下両院で通過する可能性は低く、拘束力もなくテーマにならず。


USDJPYは、トランプ氏が2.3兆ドルの資金調達パッケージを急転直下承認し株高=リスク選好となるも、上値は103.60台が限度。欧州序盤に一時103.40まで下落から、米金利の上昇もあり103.70台まで上昇し、米国市場に入りフィキシング・タイムには103.90まで続伸と、104.00の大台までと届かないが、大枠103.80~90の狭いレンジで推移し高値圏で14日以降の高値圏近くで推移しており、104.00円超えで終えることができるか注目。クロスではGBPJPYは弱く、EURJPYは強い。



2020/12/28

2020年12月28日(月)23:00時頃の動き

 2020年12月28日(月)23:00時頃の動き


トランプ氏の急転直下、2.3兆ドルの新型コロナ救済と政府の資金調達パッケージを合わせて承認したことで、市場は薄商いの中でやや安心感が強まる。


結果を受けた流れは株高で日本株の上昇に続き東南アジア主要国や欧州株も強く、ユーロストックス50は1%近く上昇、ダウ先物も0.5%程度の上昇となっている。


また、米債利回りは上昇し10年債は0.96%台し、原油価格もプラス圏へと回復し48.40台で推移。肝心の為替相場は、アジア市場のドル売りから欧州市場に入るとドルの買い戻しへと変化し、先週末のNY市場の終値水準近くへと戻りつつある。


2020年12月28日(月)16:00時頃の動き

 2020年12月28日(月)16:00時頃の動き


週明け月曜日。朝方には市場の懸念材料の一つとなっていた、追加経済対策法案と歳出法案にトランプ氏は署名するも、為替市場は市場参加者も少なく薄商いの中、5日のジョージア州2議席をめぐる上院選を意識してか不明ながら動きは緩慢で小幅な動きに留まる。


日経平均株価は+0.74%と続伸するも、上海総合は26日にアント・グループに決済サービス会社に戻ることを示唆したこともあり-0.24%と小幅下落。米債利回りは上昇し、10年債は一時0.95%台まで上昇し上値を試す動きへと変化。原油価格は下落からスタートし48.06ドルと小幅安で推移。


USDJPYは、追加経済対策法案と歳出法案について週末にトランプ大統領が署名拒否との報道や、28日に結論が出るとの思惑が強い中で、週明け月曜日の早朝は103.55と円高からスタートし、103.60台を高値に103.40台まで下落。動き自体は緩慢ながら円高傾向へと動く。


EURUSDは、1.2180でスタートし1.2220台まで小幅上昇と、相変わらず強さを維持し、AUDUSDも0.7580台をボトムに0.7620台へ上昇と、共に先週末、NY市場のクローズから上昇している。


2020/12/27

今週の為替相場を考える(12/28~1/1)

 今週の為替相場を考える(12/28~1/1)


周知のことではあるが、今週は週初めが28日(月)でクリスマス明けからスタートし、31日(木)で今年の幕を閉じ、1月1日(金)で新年を迎えるが金曜日で世界的に市場はクローズ。2日(土)、3日(日)で正月3が日を終え、4日(月)から世界的に2021年の相場がスタートする。


例年の海外市場は、クリスマスでその年の幕を閉じ、クリスマス明けから新年がスタートするようなもので、2020年の正月に米株の下げを材料に相場を動かし、為替市場を含めた金融市場は大混乱に陥っていた。この相場をリードした輩も、今年のカレンダー周りを見れば手を出しにくいことは間違いない。


それと、もっと長い目で見れば、米国の次期大統領にバイデン氏が就任することで、為替相場を含めてどのような変化を及ぼすのか? いまだ不明で現時点でも意見が分かれている。さらに、変異種を含めた新型コロンウイルスの感染拡大の状況や、コロナワクチンの有効性などを材料として相場を動かそうとすれ可能性も残る。株式相場を見ても現時点は感染拡大に反して、「ワクチン接収拡大=収束期待」が勝っており、当局としては年末年始に感染の抑え込みを強化し年始に向けて悲観的なムードを抑え込んでいることも事実。


先週までの過去3週間の週終値ベースの相関関係を見ても、極端に偏った動きはなく、米株、米債利回、商品価格と、為替相場はほぼ連動して動いている。つまり、積極的に新規ポジションをとるのではなく、様子見を決め込んでいたように思えてならない。もちろん、英EUは離脱後のEPA交渉を巡る思惑を材料にGBP相場のボラティリティが高まり、本邦勢もGBPUSD、GBPJPYなどのGBP相場の変動を利用した取引が活発に行われていた。


今週は、28日(月)に米国ではトランプ大統領と議会との対決が予定されている。一つは、国防権限法の予算案7400億ドルの採決と、一つは、2021年度予算案と一体化している新型コロナウイルス追加経済対策法案の採決で、それらの動きも今週のドル相場にとって重要な一つの材料となる。(詳しくは今週の主な材料を参照してください)。


今週の為替相場は、実需筋や資本筋が不在となり個人投資家の関心度は低下しており、以上の理由からこのタイミングで積極的に方向性を作ることは期待薄。年初に向けて例年のようなトレンドを目指す大手投資家も少ないと考えると、前週よりも先々週のレンジに近く先週と大きな変化もない範囲にとどまる考えたい。


USDJPYは、103.00~104.00のレンジ、


EURUSDは、1.2150~1.2250のレンジ、


AUDUSDは、0.7550~0.7650のレンジ、


USDCADは、1.2750~1.2950のレンジ、


GBPUSDやGBPクロスの相場は先週、英EUは離脱後の貿易協定が締結されたことで、「buy the rumor & sell the fact」通りの展開となった。今週も薄商いの中で本来ならば動かないことを期待しているが、仮に投機的な動きを考えそれを実行すると考えれば、どう動くのだろうか?


正攻法を考えればGBP買いへと動くと思われ、中期的な経済への混乱、長期的な発展と、「短期の買い→中期の売り→長期の買い」と分けて考える必要も出てくる。目先は前週の高値1.3600台が節目で、まずこれをブレークできるかが大きなポイント? 失敗すればトリプルトップで下落し1.300の大台割れへ、成功すれば方向性を考えれば1.4000が大きなターゲットになっている。


今週の主な材料(12/28~1/1)

 今週の主な材料(12/28~1/1)


今週で2020年も終わり2021年の新年を迎える。28日にボクシングデーで、英国やカナダ、豪州、NZは休日で、29日、30日通常通りの取引はあるが、31日のニューイアーズ・イブ(大晦日)では市場参加者は極端に減り1月1日の新年を迎える。


今年は、カレンダー周りが良かったのか悪かったのか不明ながら、2021年の仕事始めは世界的に3日(月)がスタートとなり、オセアニア・日本市場からスタートする。つまり、それなりにやる気があれば相場をリードすることもでき、2020年の年初のように、正月休み中に円高へと急変し悔しい思いをしたこともなくなる。


今週は要人発言や経済指標の発表は極端に少なく、あまり気にしなくてもいいのだが、相場に影響の大きい米国の政治的な動きや、変異を含めた新型コロンウイルスの感染拡大の状況や、コロナワクチンの有効性なども気になる。また、米ナッシュビルでクリスマス25日の朝に発生した大規模爆発事件の真相も気になる。


◎米国では12月28日にペロシ米下院議長は、トランプ大統領が拒否権を発動した、2021年度の国防予算の大枠を決める7400億ドルの国防権限法を覆す採決を実施する。米国では米議会で2021年度予算案と一体化している新型コロナウイルス追加経済対策法案がクリスマスまでに修正できなかったことで、28日につなぎ予算が期限切れとなり、それまでに適切に対応できなければ、29日から米政府機関の一部は閉鎖となる。


◎米国では12月28日にペロシ米下院議長は現金給付金の増額採決を行う。2021年度予算案と一体化している新型コロナウイルス追加経済対策法案で、トランプ大統領は現金給付金600→2000ドルへの引き上げを共和党が反対していることで署名を拒否する可能性を示している。つなぎ予算の期限が切れる28日までに対応が取られなければ、政府機関が一部閉鎖に追い込まれる恐れが出ている。


◎米国では翌週になるが1月5日にジョージア州で、連邦議会上院の2議席をめぐる決選投票が行われる。この決選投票で民主党が2議席(現在民主48、共和50)を確保すれば、議長は副大統領が兼任することで、民主党が事実上、上下両院を支配することになる。もちろんそうならない可能性もあるが、結果をうけ株式相場+債券相場→為替相場と影響を及ぼす可能性は高い。


◎英国は政治的には、12月31日に英国はEUから離脱し、1日に英・EUのEPA(貿易協定)がスタートする。すくなからず混乱の中での船出となるが、中長期的にみて英国経済はどのように変わると市場参加者は予想するのであろうか?それによってGBP相場がどのように変化するのであろうか? 


今週の経済指標の発表を別表でご確認ください


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2020/12/26

2020年12月26日(土)昨日25日の海外市場の動き

 2020年12月26日(土)昨日25日の海外市場の動き


海外市場は、クリスマス休日のためほぼ休場状態で、株・債券・コモディティ市場は休場で、為替相場も同類のため動かず。皆さん、今日26日のボクシング・デーをお楽しみください。


ところで気なるのはコロナウイルス拡大と変異しているコロナウイルス・ワクチンの有効性。それと、トランプ氏がサインを拒否している米追加経済対策・歳出法案を合わせた包括案の行方で、28日が重要に。


例年ならば来週月曜日のクリスマス明けから、取引再開で新たなポジションを考える取引参加者が多いのだが、今年は世界的に拡大傾向にあるコロナウイルスの負の影響に対して、ワクチンの有効性と副作用を判断できず。結果として、相場の先行きを不透明にしている。


この時期のクリスマス相場も、その思いを表しているように思えてならない。GBPUSDも、ブレグジット後の「英EU貿易協定の締結=GBP高」を信じていた取引参加者も、それを信じることができず、変異しているコロナウイルスとコロナ拡大にGBPも伸び悩み気味。





2020/12/25

2020年12月25日(金)16:00時ごろの動き

 2020年12月25日(金)16:00時ごろの動き


メリークリスマス!


本日は、日本以外の多くの主要国はクリスマス休日でお休みとで、発言や発表、コメント見られず。特筆する材料も限定的。


日経平均株価も動きは鈍く-0.04%と小幅な下落にとどまるが、上海総合は中国政府が独占的行為の疑いでアリババに調査開始に下落した流れから回復し+0.87%近く上昇。


為替相場は、議会が承認した追加経済対策もトランプ氏が給付金の増額を求めサインせず。難産の末に離脱期限ぎりぎりで合意した英EUの貿易協議は、クリスマス・年末年始の時期的な動きや、変異種コロナ感染拡大の禍が原因となっているのかは不明ながらGBPUSDは、トレンド的には上昇傾向となっているが、早朝のピーク1.3614から1.3523まで下落するなど、相変わらず変動幅は大きい。


EURUSDも、クリスマス休暇で動きは閑散で取引も限定的で小幅に下落。前日の安値1.2180台を割り込み、一時1.2170台まで値を下げている。


USDJPYも、もちろん市場参加者は極端に少なく、小幅な変動にとどまっているが、103.50をボトムに一時103.77まで上昇するなど、下押しする局面が少なく、目先は緩やかな上昇となっている。



2020年12月25日(金)昨日24日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


 2020年12月25日(金)昨日24日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

メリークリスマス!


英EU貿易協定は移行期間終了のギリギリでついに合意! 一方、米議会は8920億ドルの米追加経済対策法案を可決するもトランプ氏は現金給付金などの修正を求め署名せず。与野党はその修正案をめぐり合意できず! トルコ中銀は政策金利2.0%引き上げ17.0%へ。


為替相場は、クリスマスイブの薄商いの中、英EU通商協議の合意でGBPUSDを含めGBPクロスの変動が大きくなった反面、CHFが予想外に弱くUSDCHFはアジア市場の安値0.8860台→0.8910台まで上昇し、EURUSDもアジア市場の高値1.2216→1.2170台へと続落。USDJPYはアジア市場の103.50→103.77まで一時上昇と弱い反面、クロスでは円高へと動いている。GBPJPYの動きはほぼGBPUSDの動きと連動へ。


米国はクリスマスイブ短縮取引の中で、米株は上昇しダウは+0.23%、Nasdaq+0.26%、S&P+0.35%。米債利回りは軟化し10年債は0.933%(-0.016)と弱く、原油価格は48.30ドルと終盤にかけ小幅高で推移。アリババ・グループは米上場株式で-13.34%の大幅な下落へ。


GBPUSDは、英EUは離脱後のEPA(自由貿易協定)で、ついに合意するも、事前の合意示唆の発言に上昇済みで、土壇場で漁業権に問題発生との報道もあり発表が遅れ、合意後は逆に利食いで下落へ。欧州市場では1.3619まで上昇後、合意発表を受け上下変動するも、米国市場では1.3614を高値に1.3520台まで下落と、ようやく合意した結果後の動きはクリスマス相場ながらなんだか拍子抜け。中期的にはGBPUSDの評価は強弱混在で年初は混乱が予想されるも、テクニカルだけを考えれば1.4000までの上昇余地も。


2020/12/24

2020年12月24日(木)昨日23日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月24日(木)昨日23日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


英EUは離脱後のEPAで合意の可能性が強く期待、米議会が可決した0.9兆ドルの追加経済対策法案の署名を拒否する可能性を危惧。英国では南ア起源なのか別のコロナ変異種を確認とあり懸念が強まる。


クリスマスイブ前日の為替相場は、米国の朝方に「英EUのEPA合意23日中にも」との報道にGBPUSDの上昇がリードしたドル売りへと動くも、24:00ごろのオプションカットのタイミングでドル売りのピークを付けてドル売りも収まる。


米株は上昇しダウは200ドル近くの上昇を維持していたが終盤にかけ失速し114ドル近くの上昇にとどまり、S&Pは前日とほぼ同水準で、Nasdaqは下落へ。米債は売られ利回は上昇し、10年債は0.955%(+0.034)と大幅上昇へ。原油価格も48ドル台へ上昇と強く、株高+債券利回り上昇+資源価格上昇と、流れはリスク選好の動きながら、どうも実感が伴わず。


米個人消費と個人消費支出も弱く、コアPCEデフレータの前年比は1.4%と予想1.5%に届かなかったが前回と変わらず。米耐久財受注は弱くでるも、コア資本財は7か月連続の上昇とまずまず。米週間新規失業保険申請件数は80.3(前回89.2万件)と予想外に減少し改善、FHFA住宅価格指数はまずまず、一方の新築住宅販売件数は-11.0%(前回-2.1%)と予想外の大幅減少、ミシガン大学消費者信頼感指数は80.7(前回81.4)と弱く、景気現況指数と消費者期待指数も予想に届かず。


為替相場は、株高+米金利が上昇するも、クリスマス休暇を直前にして、どこまでが本当の動きなのか不透明な時期となっている。今週は先週末にコロナ変異種の感染拡大や英EU通商協議の不調を受け、リスクオフでスタートした月曜日のレンジの動きを継続していることも事実。ただ、23日に英EU通商協議の合意への動きを期待したGBPUSDが1.3570近くまで一時上昇し、1.3500の高値を上回っているのが唯一例外的な動き。


USDJPYは、米国市場で103.39~64のレンジで、クロスで円安が続いている中では動きは緩慢。直近でも103.20~30台をボトムに底堅い反面、上値も103.70~90の壁を超えられず。流れは円高を維持しており、90日MA104.91を上抜けするまではダウントレンドで変わらず。


2020/12/23

2020年12月23日(水)19:15時頃の動き

 2020年12月23日(水)19:15時頃の動き


明日はクリスマスイブ。9000億ドルの米追加経済対策は議会を通過するも、トランプ氏は署名しない可能性を示唆し、バイデン氏は年初に追加の経済対策をするとある。英EU通商協議は妥協案を模索中で合意の可能性の残しながらも現時点で決まらず。コロナ変異種は、英国や欧州主要国でも確認され、アジアではコロナ超優良国の台湾でも感染が広まり、クリスマスを前にして行動規制が強まる。


為替相場は、リスク回避のドル買いには程遠く、ドルショートのポジション調整も一巡したのか、GBPUSD、AUDUSD、NZDUSDの上昇が目立っており、主要通貨ではドル売りの流れとなっているが、今週に入ってからはレンジ内での動きにとどまる。


原油価格は下げから上昇へと変化、日経平均株価、上海総合と強い流れが続き、独DAXは強く、ユーロストックス50は0.8%近く上昇するも、英FTSEは小幅低下。米株先物は小幅高で推移している。米債利回りは下げから上昇へと変化し、10年債は0.927%近くで推移。


2020年12月23日(水)昨日22日、海外市場の動き(午前五時半ごろ)

 2020年12月23日(水)昨日22日、海外市場の動き(午前五時半ごろ)


米国市場の為替相場は、弱い米経済指標と変異種コロナ感染の懸念は残るも、0.9兆億ドルのコロナ救済法案と1.4兆ドルの歳出法案の包括案が可決され、米債利回りが軟化する中でもドル買いが強まる。


ダウは200ドル近くの下落で、S&Pも弱いが、Nasdaqは上昇を維持。米債利回りは軟化し、10年債は0.92%(-0.016)と小幅下落。原油価格は47ドルを割り込み46.80台で推移。


米GDP確報値は前期比33.4%(改定値33.1%)と強く出るも、米CB消費者信頼感指数は88.6(前回92.9)と4か月ぶりの低水準、米中古住宅販売669万件(前回686万件)と6か月ぶりの減少となるも、米国市場ではドル買いへと動いている。


為替相場は、欧州市場ではややドル売りへと動くも、米国市場では0.9兆ドルのコロナ救済法案の可決もあり、クリスマス休暇を目前にして弱い米経済指標と、コロナ感染の拡大が続くも、USDショートのポジション調整の動きが強くドルを支えている。


GBPUSDは、英EU通商協議がギリギリで妥結する可能性を残しながら本決まりに至らず。アジア市場の1.3470、欧州市場の1.3436、米国市場の1.3368と上値を切り下げ一時1.3300まで値を下げるなど、GBPUSDの続落傾向が続いている。ただし、何らかの合意とサプライズの可能性も残り、積極的にショートもできず。


USDJPYは、一時103.73まで上昇と、前日に続き200時間MAを上回るのは二日目(一時的を含め)。前日は変異種コロナにドル高へと動きファイザー&ビオンテックのワクチンの有効性が高いとの報道に、全体的なドル売りの流れが強まり、高値103.89→103.28まで値を下げていたが、今回は米国市場で上昇したまま103.60~70のレンジで、米債利回りの軟化や株価の動きにも動ぜず。ただし、クロスでは円高傾向となり積極的は円売りも見えてこない。


2020/12/22

2020年12月22日(火)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月22日(火)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


英国では変異種コロナの感染拡大に混乱するも、一方の懸念材料の英EU通商協議では、ジョンソン英首相が漁業権をめぐり妥協案を提案したことを好感し、為替相場はGBPがリードするドル売りが強まる。


英国の変異種コロナの感染率は最大で70%高いとのこともあり、ロックダウンが導入され、世界各国は英国からの渡航を禁止し市場は混乱、欧州株は下落し債券利回りは低下。WHOは変異種が重症化や死亡率の上昇につながることは示されていないとあるが・・。


米国市場に入り、ジョンソン英首相はEUに漁業獲得量の1/3削減を提案(EUは1/4削減を主張)し通商協議で合意期待が強まる。ダウは一時400ドル近くの下げから一時プラス圏へ回復し、S&PとNasdaqも下落幅を大幅に回復へ。米債利回りも下落幅を縮め、10年債利回りは一時0.887%までの下げから0.93%台と前日とほぼ同水準へ回復し、ひとまず安心感も。原油価格は47.70台へ低下。


為替相場は、週末に米議会の与野党指導部が9000億ドルの追加経済対で合意との朗報に対して、英国の変異種コロナ感染拡大と、英EU通商協議20日期限が合意できずまたしても先延ばしとなり、週明けから株安+債券利回り低下+ドル買いと、リスク回避の動きからスタート。


WHOは変異種が重症化や死亡率の上昇につながらずと発表し、ジョンソン英首相がEUに漁業獲得量で妥協案を提案したことでにわかに英EU通商協議の合意期待が広まり、米国市場ではGBPUSDの買いがドル売りをリード。


GBPUSDは、90時間MA1.3500、200時間MA1.3400を割り込みオセアニア市場でスタートし一時1.3188まで下落するも、米国市場では1.3500まで上昇し、米株も値を戻し、米債利回りも反発気味で、先週末の終値とほぼ同水準まで値を戻しており、良くも悪くも為替相場をリード。


USDJPYは、一日を通じてテクニカルポイン103.77をブレークし103.89まで一時円売りが強まるも続かず、結局は元の水準となる103.30台へ逆戻り。前週末の終値103.20台まで若干ながら届かないが、クロスでは円高傾向が続いており、リスク回避の円買いの動きが続いている。


EURUSDは、GBPUSDと同じく1.2130まで下落後に終盤にかけて前週終値1.2250台に並ぶ水準まで値を戻しており、しばらくは上下変動が大きくなる可能性も。ただし、米追加経済対策0.9兆ドルの合意確実となったが引き続き上昇トレンドを維持している。


2020/12/21

2020年12月21日(月)22:15時頃の動き

 2020年12月21日(月)22:15時頃の動き


週明けの欧州市場も、欧州・英国はコロナ変異種の感染拡大や、英EU通商協議も20日で決着つかず。株安+債券利回り低下とリスク回避の動きへ。為替相場は主要通貨がテクニカルポイントをブレークしドル買いの流れが強まり、欧州市場ではやや戻り気味だが今のところ下落幅に比べたら限定的。。


欧州株は弱くユーロストックス50は-2.7%近くと大幅安へ、米株先物も弱くダウは1.6%弱の低下、S&P500 上場前のテスラ株価は弱く6%近くの下落へ。米10年債利回りは0.9%近くへ大幅低下、原油価格は47.20台へ下落。


GBPUSDは、コロナ変異種による感染拡大と英EU通商協議は20日時点でも合意できず、90時間MAをブレークしオセアニア市場から急落した流れは止まらず。先週末の終値1.3520台、東京市場の高値1.3440台から一時1.3180台まで大幅下落から1.3310台と激しい値動きとなっている。


USDJPYは、どう考えたらいいのだろうか? リスク回避の円買いとなはならず、アジア市場の103.25をボトムに欧州市場では株安+米債利回りが低下する中で、200時間MA103.78を上回り103.90まで上昇するも、逆に103.40台へと下落。


AUDUSDは、シドニーでコロナクラスターの拡大を嫌気し、豪州株は一時大幅に下落するも、終盤にかけてやや値を戻し-0.08%の低下にド止まっている。一方、為替相場はアジア市場の0.7600台を高値に欧州市場では一時0.7460台までの下落から、0.7520台へ反発するも、前日NY市場の終値0.7620台から100ポイント近くの下げとなっている。


2020年12月21日(月)14:45時頃の動き

 2020年12月21日(月)14:45時頃の動き


クリスマス休日を25日控えた、週明け月曜日はコロナ変異種の感染拡大を受け、リスクオフでスタート。


オセアニア市場からドル上昇でスタートし、オセアニア・日本の株価は下落し、米債利回りは上昇、原油価格も軟化。


議会の与野党指導部は0.9兆ドルの追加コロナ対策で大筋合意との朗報に対して、英EU通商協議の20日期限で合意できず今日21日も継続する。


英国では英EU通商協議が難航する中で、変異主コロナ感染の拡大で首都ロンドンの外出規制を強化し3回目のロックダウンとなりGBP売り圧力が強く、ドイツやフランスなど欧州の複数国も行動規制を強化しと、ネガティブ材料が意識されている。


為替相場は、GBPUSDが前週末終値1.3530台から、オセアニア市場で値を下げアジア市場では1.3390台でスタートするなど、早朝のから続落して取引が開始し、一時1.3330台まで下落と、300ポイント近くの下げへ。


EURUSDも、先週末終値1.2260近辺から1.2230台と下落からスタートし、アジア市場では株安・ドル高の中で1.2179まで下落している。


USDJPYは、103.25~50のレンジで上下しながら、日経平均下落+米債利回りが低下する中でも報告感定まらず。ただし、他の主要通貨がドルに対して下落する中で円は久々の全面高。


この動きが継続することになるか、やや疑問で欧米市場の動きを見守りたい。



週末の気になるニュース

週末の気になるニュース


米議会の与野党指導部は19日

◎9000億ドル規模の追加の新型コロナウイルス対策を発動することで大筋合意

◎20日にも最終法案を策定し、上下両院で採決する。中小企業の雇用対策や失業保険の特例加算などを盛り込み、景気回復の減速懸念を払拭する


ジョンソン英首相は19日記者会見

◎新型コロナウイルスの感染拡大を受けて首都ロンドンの外出規制を強化すると発表した。ロンドンを含む英南部で感染力の高い変異種が広がっており、3回目のロックダウン(都市封鎖)となる。


ゴーブ英内閣府担当相(国務相)

◎英国と欧州連合(EU)が年内に通商交渉で妥結できない場合、双方が一連の「ミニ片務」協定を結ぶことができる

◎英紙テレグラフによれば、英国とEU加盟27カ国は、英米のつながりに近い「特別な関係」を離脱移行期間終了後に築くことが可能だとゴーブ氏は指摘した。

◎クリスマス後までに通商協定が承認される公算は現実的に小さく、移行期間終了の数時間前に議会採決を行うことできるだけかもしれないとゴーブ氏は語った。

◎英・EU双方の事情に詳しい関係者はブルームバーグに対し、通商協定の締結交渉が20日に終わる可能性は低いと述べた。漁業権に関する相違が引き続き主な障害となっており、欧州委員会が提案した追加の譲歩に漁業が主要産業である複数の加盟国が抵抗している。ただそれでも、英国とEUの当局者は隔たりを埋めることはなお可能だと話しているという。







2020/12/20

今週の為替相場を考える(12/21~25日)

 今週の為替相場を考える(12/21~25日)


週終値ベースでは、ドルは全面安。今年も残り2週間、今週はクリスマスを迎え要人発言は全然見られず。24日は米国市場が短縮取引で、25日は日本を除き海外市場はほぼ休日。この薄商いの中で相場変動要因を多数抱えているのが今週。


英EU通商協議の期限20日でとうなるのか? 週末も話し合いが続いている米追加経済対策は? トランプ政権による対中強硬姿勢と中国の反発の可能性は? (相場変動要因は、今週の主な材料を参照してください)


イメージ的には株高+ドル安と考えやすいが、過去3週間の終値ベースで相関関係を見ると、株価に対してGBPとCADは強い相関関係がある反面、他の主要通貨はむしろ今まではみられなかったWTI・金貨価格との連動性が高く、資源価格の上昇=ドル安となっている。


今週の為替相場を考えると、例年通りなら12月は相場変動が高い時季にあたるが、クリスマス休暇までが一区切りで、クリスマス明けから相場を動かそうとする輩が多くこの時期は相場変動も弱まる。しかし、今年はどうなるのだろうか? 相場変動の要因は多く今までの動きが今週も継続する可能性が7割、急変する可能性が3割と考えながら行動したいと考えている。


USDJPY

テクニカルベースでは円高方向で変わらず。

週終値ベースでは11月6日の終値103.342を割り込み103.24でクローズ。日中ベースでもコロナワクチンの有効性が発表されて下落した103.18を割り込み一時102.87まで下落するなど、円高傾向が続いている。1時間足で90時間103.45がポイントで、日足では90日MA105.00が大きなポイントで、これを上抜けするまでは方向転換が難しく、現時点での月足では200カ月MA103.89を割り込でいる。


相場変動の背景としては、円の特性でもあるリスクヘッジ通貨として、年末・年始にショートにはし難い面もあり、英EU通商協議と米追加経済対策のリスクと期待とが混在する中でリスク面はやや織り込み済みで、逆になればその影響は大きい。


EURUSD

EURUSDのみならず、EURGBP、EURJPY、EURCHF、EURAUD、EURNOK、EURSEKなどの取引量もあり、いつもながらドルに対してのリーダー通貨としてその地位はゆるぎない。テクニカルでは、週終値ベースでは2018年4月の水準へと上昇し先週は1.2252で終了。まだ300ポイント近い幅が残っているが同年2月の1.2556が狙える水準にあるのでは?


もちろん一直線で上昇することは相場としてあり得ず、EURロングポジションも多く残っており、クリスマス前のロングの調整の度合いでは1.2100~1.2200の水準まで下落する余地も。一方、取引量の多いEURGBPは、12月11日の0.9220台を高値に0.9050台まで下落し、テクニカルには200日MA0.8985が、90週MA0.8841、200週MA0.8823が大きなポイントでこの水準を割り込むと、EURUSDの相場への影響も考慮しなければならない。


EURJPYは127.00が8月31日の高値で、この水準が上値の大きなポイントになっており、月足ベースでは22日MA121.57と90日MA128.39のレンジを抜け出せずにいる。


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今週の主な材料(12/21~25日)

 今週の主な材料(12/21~25日)


今年も残り2週間、今週はクリスマスを迎え要人発言は全然見られず。24日は米短縮取引で、25日は日本を除き海外市場はほぼ休日。


そんな中、波乱要因は多数あり平穏はクリスマス相場を期待することに無理がありそう。


英EUの通商協議は20日が期限と言われているが決裂するのか、さらにクリスマスを前にして協議を継続するのだろうか?21日にテスラはS&P500種に採用され相場への影響はどうなるのだろうか? トランプ氏は暫定予算法案に署名したことで政府機関の閉鎖は回避へ。トランプ氏は規則に従わない中国企業を取引所から締め出す規制強法案に署名し成立。 トランプ政権が中国企業60社超をブラックリストに載せ、中国は米企業への制裁措置を示唆。それと、米追加経済対策の落としどころは?


直接的に反応しやすいのは、英EU離脱後のEPAだが、タイムリミットのゴールがいつも移動されるので20日期限が最終的なものか不明ながら、クリスマス休暇の週に入ることで何らかの結果を出す可能性が高く、週明け21日のオセアニア市場・アジア市場の動きは要警戒。


それと、合意が近いと言われながらも、最終合意に至らない米追加経済対策は0.9兆ドル前後で合意はいったいいつになるのだろうか? これもクロスます休暇の週、年末・年始の相場安定を考えれば、今日明日にでも結論が出る可能性が高いのでは?


世界的な新型コロナ感染の再拡大は、ワクチン接種開始による期待感が不安感を相殺しており、相場への影響についてはしばらく様子見。


米中対立は、年の瀬ギリギリで禍根を残す動きとなっているが、バイデン次期米大統領の就任前に、トランプ氏がロシアのハッキングを含め強硬姿勢を強めることはある程度織り込み済みで、中国の出方次第。


経済指標・金融政策から

今週はクリスマスイブ(木)、クリスマス(金)と続き、営業日は事実上3日間にとどまる。その中で注目の経済指標をあげてみたい。


21日(月)ユーロ圏 消費者信頼感・速報値

22日(火)英GDP、米CB消費者信頼感、米中古住宅販売

23日(水)米個人所得・個人消費支出、カナダGDP、米耐久財受注、週間新規失業保険申請件数、米住宅価格指数、米新築住宅販売、米ミシガン大学消費者信頼感指数、

24日(木)トルコ中銀金融政策


詳しい指標の予定は別表をご覧ください。


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直近のIMMデータから見えること(12月15日発表分)

 直近のIMMデータから見えること(12月15日発表分)


集計日が12月15日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨のネットポジションの合計は、前週の200,433→188307コントラクトと、過去3週続けて拡大したあと、今回は減少に転じています。


為替相場では前週集計日の12月8日と今回15日を比較すると、7通貨ですべてドルが下落していますが、IMMポジションを前月と比較してみると、ユーロ、円、ポンド、スイスは売り越しとなり、逆にカナダドル、NZドル、豪ドルも小幅ながら買い越しとなっています。このことから投機的な動きとは別に、資本や実需筋による「通貨買い(ドル売り)」の流れとなっているのではないでしょうか?


それでは、通貨別にネットポジションと前週からの変化、それと集計日の為替相場(終値)の変化を見てみましょう


1.ユーロ、前週156,429→141,833(-14,596)-9.33%の減少となっていますが、EURUSD相場は1.21012→1.21501と約50ポイントのEUR高となっています。引き続き8月25日のピーク時の+211,752から約7万コントラクト減少していますが、EURUSDは1.18344→1.21501と300ポイント近く上昇し、投機的な動きにとどまらずEUR先高を見越した動きとなっています。


2.円、前週48,166→43,963(-4,203)と減少していますが、水準的には3月10日からロングへと変化して以降、高水準近くにとどまっており、USDJPY相場は104.144→103.654と50ポイント近く円高へと動いています。積極的な円先高思考というより戸惑いながらも円高を期待している動きともいえるでしょう。


3.ポンド、前週5,710→4,068 (-1,642)と小幅ながら減少していますが、GBPUSDは1.33504→1.34513と100ポイント近く上昇しており、英EU通商協議の合意期待を受けてのことですが、英国のEU離脱期限をギリギリに控えて以外にもIMMポジションは逆の反応を示しており、どちらに転ぶかわからないことで様子見の動きに思えてなりません。


4.カナダドル、前週-20,738→-15,716(+5,022)と上昇しショートが減少しており、USDCADは、1.28172→1.26959と120ポイント近く下落しCAD高となっています。


5.豪ドル、前週-10,107→-9,325(+782)とわずかですがショートが減少し、3月24日以降で最も少なくなっています。AUDUSDは、0.74097→0.75568と160ポイント近く上昇し、上昇幅は大きくなっています。


データは別途ご覧ください。


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2020/12/19

2020年12月19日(土)昨日18日、海外市場の動き

 

20201219日(土)昨日18日、海外市場の動き

 

週末金曜日、全体的にポジション調整の動きが強まるが動きは限定的だったが、NY市場ギリギリにGBPUSDは急落。

 

米株は終盤に急回復するも連邦支出法案は決まらずダウは前日比-0.41%と小幅低下、米債利回りは終盤に賭け上昇し小幅高。原油価格は49ドル台へ上昇。ドルは小幅上昇し、英EU離脱交渉は進展なくGBP安が目立ち、CADも弱い。

 

米追加経済対策は難航、英米通商交渉は合意できず、バルニエ氏「残された時間は数時間」よ悲観的。米国は60社超の中国企業をブラックリストに追加、中国は「必要な措置」を講じるとのこと。米第3四半期の経常収支は-1785億ドルと12年来の赤字額へ。CB景気先行指数は0.6%と予想を上回るも前回からは低下し、一致・遅行指数ともに弱い。

 

USDJPYは、アジア市場の上昇(安値103.06→高値103.59)、欧州市場の下落(安値103.20)から、盛り上がりに欠ける米国市場へと変化。流れ自体は米金利に連動しながらも、米国市場の高値は103.48と上値も限定的ながら、短期的な円ロングも多く欧州市場の安値をトライすることもなく、103.30台で推移。今日は、円クロスも強弱混在で、CHFJPYの上昇とGBPJPYの下げが目立っている。

 

EURUSDは、EURロングの調整と英EU通商協議の不透明感を意識しながらも、予想外に動きは緩慢。NY市場の序盤には一時1.2226までの下落から終盤にかけ値を戻し1.2250台で推移。GBPUSDと連動する動きとなっているが、EURGBPは高値圏で推移。

 

GBPUSD、終盤ギリギリに0.9080→0.9040台まで急落。ほぼ、欧米市場の上下レンジを駆け巡る。材料を探すも見つからず。

 

2020/12/18

2020年12月18日(金)14:45時ごろの動き

 2020年12月18日(金)14:45時ごろの動き


週末金曜日、アジア市場の為替相場は、前日の米国市場とは様変わりでドル買いが強まり、株価も軟調。


米0.9兆ドルの追加経済対策の期待は一部の共和党上院議員が、今月末に終了するFRBの緊急融資プログラムを復活できないようにする文言を盛り込むよう求めているが、週末も協議を続けるとのことで、週明けの相場に影響を与える可能性も。


英EU通商協議は、下駄をはくまではどう転ぶかは定かでないが、猶予が残り少ない中で通商協議は合意できないリスクも意識し始めている。


日経平均株価は弱く、上海総合も買いが続かず下落、ダウ先物も弱い流れとなっている。米債利回りも軟化し10年債は0.92%(-0.017%)、原油価格は48.14ドル(-0.22ドル)と弱い。


結果として、株安+ドル買いの流れと前日の逆の動きとなっている。USDJPYは103.06をボトムに103.40台まで上昇。テクニカルには103.56、103.88が上値のポイントとなっている。


EURUSDは、NY市場のクロージング近くの1.2270台を高値に1.2230台まで下落するも、これでも前日のNY市場の安値近くとなっており、大きな変化に至っていない。





2020年12月18日(金)昨日17日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年12月18日(金)昨日17日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


ドル売りの流れはとまらず! 株高+ドル安+ビットコイン高+商品価格の上昇も止まらず。


英、米に続き、EUもクリスマス直後にワクチン接種を開始へ。英EU通商協議は、注目の英EU首脳会談の結果は、「交渉では大きな相違が存在」、「交渉は深刻な状況」と先行き不透明。米追加経済対策も合意への期待感は強いが、いまだ結論は出ず。


株高でS&Pは過去最高を記録、債券利回り反発上昇、商品価格は上昇、ビットコインは最高値を更新し、ドルは全面安でEURUSDは2年半超ぶりの高水準へ。


米株は上昇からスタートしほぼ横ばいでダウは+0.37%近くで推移し、S&Pは過去最高を記録。米債利回りは弱い米経済指標に0.895%まで低下するも、0.945%まで上昇し0.935%近辺で推移。原油価格は48.40ドル(+0.58ドル)と小幅上昇。ビットコインは最高値を更新し強い。


米フィラデルフィア連銀景気指数は11.1(前回26.3)と予想外に大幅低下し景況感が悪化し、米週間新規失業保険申請件数も88.5万件(前回86.2)と上昇し回復が鈍化。


USDJPYは、アジア市場の103.56から102.87まで弱い米経済指標や米債利回りの低下もあり続落するも、米国市場では米債利回りが急伸し103.18まで値を戻すもダウントレンドは変わらず。


EURUSDも、アジア市場の1.2190をボトムに高値を更新しながら米国市場の終盤にかけては1.2270台と2018年4月以来の高水準で、上昇トレンドは変わらず。


GBPUSDは、アジア市場の1.3495をボトムにECB理事会は予想通りで反応は鈍く、市場の関心は英EU通商協議の動き次第。合意期待感は続き1.3820台まで上昇するも、EU外交関係者、外交筋、関係者などからネガティブ発言が続き一時1.3590台まで一時下落。ただ、英EU首脳会談が予定されており期待感に1.3620台まで上昇するも、フォンデアライエン欧州委員長は「交渉で大きな相違が残存」、ジョンソン英首相は「合意なしの可能性が非常に高い」とあり、1.3540台まで下落中。




2020/12/17

2020年12月17日(木)16:00時頃の動き

 2020年12月17日(木)16:00時頃の動き


FOMCは期待通り金利を据え置き「大規模な金融緩和を通じた経済支援を継続」。今日のECB理事会では金利据え置きは固く、声明や議事要旨を注目。


それと、今週は、英EU通商協議のなんらかの合意と、米追加経済対策の合意の期待感も強い。


株高+ドル売りの流れは止まらず、為替市場はUSDが今日も主要通貨に対して全面安。GBPUSDは英EU通商協議の週内での合意期待は続き、1.3495→1.3570近くまで続伸。EURUSDも1.2230台と、前日NY市場の安値1.2125から100ポイント超の上昇となっている。USDJPYもJPY高傾向が続き、前日の安値103.20台を割り込み103.10台まで下落しているが、クロスでは若干の円安傾向となっている。AUDUSDは強い雇用統計、NZDSUDは強いGDPもあり共に上昇トレンドを維持し上値を目指している。


日経平均株価は0.18%と小幅上昇、上海総合は+1.14%と上昇幅を拡大し、ダウ先物は0.3%と小幅高で推移。米債利回りは上昇傾向を維持するも、10年債利回りはピークの0.934%から軟化し0.925%近くで推移。原油価格は強く48.40ドル近くで推移。


NZの第3四半期GDPは前期比14.0%(予想13.5 前回-11.0%)と予想外に強く、豪11月の雇用統計は失業率が6.8%(予想7.0% 前回7.0%)、新規雇用者数=9万人(予想5万人 前回17.88→18.04万人)と、共に強さが目立っている。


2020年12月17日(木)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月17日(木)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


FOMCの金利据え置き、期待した資産購入の構成やペースに変更なくドル買いへ、パウエル氏の緩和コミットにドル売りへと変化。


◎FOMCは、予想通り政策金利を据え置き、期待の資産購入の構成やペースも変わらず。パウエル氏は緩和をコミット。

◎英EU通商協議は、英EU首脳会会談で交渉の継続を決め、週内の合意の可能性を残す。

◎米議会指導部は、9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加景気対策で合意に近づく。

◎米為替報告書は、ベトナムとスイスを為替操作国に認定、日本は9回連続で為替監視対象に。


◎ユーロ圏各国のPMIは予想外に強い

◎英PMIは前回より弱い

◎米小売売上高は予想外のマイナス幅で、PMIも弱く、NAHB住宅価格指数も予想を下回る。

◎カナダCPIは小幅上昇、


為替相場は、英EU通商協議の進展の可能性、米追加経済対策の実現の可能性、強いユーロ圏経済指標と、弱い英、米国の経済指標、米為替報告書要旨など材料は豊富。FOMCとパウエル氏発言に上下しながら、米国市場だけを見ると米金利に連動するような動きで、ドル買いからドル売りへと変化。


USDJPYは、FOMCを受け103.92まで上昇するも、パウエル氏発言を受け103.40まで下落。引き続きダウントレンドを維持。


EURUSDは強いユーロ圏各国の景況感の改善や、英EU通商協議の合意の期待もあり1.2207を高値に、FOMC1.2125→パウエル発言1.2200手前と上下しながら、1.2200の大台を維持することはできず。引き続き上昇トレンドを維持。


FOMCは、予想通り政策金利を据え置き、期待の資産購入の構成やペースは変わらず、金利見通しも2023年まで利上げなしを確認するも異なる意見も。一時債券利回りは上昇するも、パウエルFRB議長の会見で「緩和をコミット」し、「追加ガイダンスは経済への強力な支援が目的」としたことで落ち着き、一時値を下げた米株も買戻しが強まる。


また、懸念の英EU通商協議は何らかの合意期待感が強まる。欧州委員会のフォンデアライエン委員長とジョンソン英首相が電話会談を行い、EUと離脱後の英国との自由貿易協定(FTA)締結交渉の継続で合意、バルニエ氏は週内に合意の可能性とEU加盟国に示唆している。


更に、米ポリティコやワシントンポストでは、米議会指導部は、9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加景気対策で合意に近づくとあり、こちらも期待が持てる。


米株は、FOMCとパウエル氏は発言を受け下げから上昇へと変化、債券利回りも上下変化し10年債利回りは0.925%(+0.012)と小幅上昇を維持。原油価格は47.84ドル(+0.22ドル)と下落から上昇へ。



2020/12/16

2020年12月16日(水)16:00時頃の動き

 2020年12月16日(水)16:00時頃の動き


為替相場はFOMC待ちながらガイダンスによる緩和示唆を期待=株高+ドル安を意識した動きで、ドル総じて小幅安。円は米債利回りが伸び悩み小幅な円高へ。アジア市場では株、債券、商品と大きな変化は見られず。


◎FOMCの結果待ちで、市場はガイダンスの変更を期待。

◎英EU貿易協議は今週中の何らかの合意期待が続く。

◎中国と豪州の関係悪化、豪ドルへのプレッシャー。

◎ワクチン接種とコロナ感染拡大の綱引きで将来の景気回復期待を先取りしながらも、現実問題では感染拡大を憂慮。

◎米追加経済対策はクリスマス前の合意を期待(米国19時か協議再開)

◎英CPIは予想外に弱いが、市場の関心は英国のEU離脱交渉だけ。


日経平均株価は上昇からスタートするも小幅高で終了。上海総合は上下しながら前日ほぼ変わらず。米10年債利回りは0.907%と若干軟化。原油価格も47.45ドル(-0.17ドル)と小幅低下。


為替市場はドル売り継続。インフレ指数の低下も落ちつき株高の中でさすがに英国、NZ、豪州などはマイナス金利の可能性は弱まるが、金融当局・政府は緩和的な政策を継続。主役のFOMCは、将来的な資産購入を雇用とインフレの各指標に関連付ける新たなガイダンスを示す可能性を意識。これが株高+ドル安の要因との指摘も。


USDJPYは、103.70台の上値が重くなり、14日の安値103.51を割り込み103.40台まで続落。引き続き市場のセンチメントは円先高で、103円台ではドル売りは慎重で、緩やかな円高の動きに底値感はつかめず。


EURUSDは、1.2170台を再トライ中、調整の売りも1.2120台、40台と底値を切り上げ、上値を試す流れは止まらず。


GBPUSDは、何らかの合意期待が合意なきEU離脱期待を上回り、上昇傾向は変わらず。上値のポイントは4日の高値1.3540もあるが、1.3500が心理的は大きな壁。



2020年12月16日(水)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月16日(水)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


為替相場はドル全面安で円も上昇へ。米株は上昇し、債券も買われ(利回り上昇)、原油価格も強い。


◎16日のFOMC結果待ち、基本変わらず新たなガイダンスの示唆を予想。

◎欧州医薬品庁(EMA)はコロナワクチンの年内承認の可能性強まる。

◎ジョンソン首相は英EU貿易協定なしの離脱可能を示唆するも、何らかの合意に至る期待感が続く。

◎米超党派グループによる追加経済対策案も難航、ただし、年内の合意期待は強い。


欧州に続き米株も強くダウを含め1%近く上昇へ。米債利回りは上昇し10年債は0.912%(+0.017)へ、原油価格も強く47.61ドル(+0.62ドル)へ上昇。


為替相場は、ドル全面安。

GBPUSDは、弱いCPIにも売りは見られず、要人による貿易協議の行方に関する発言に上下変動しながらも、英EU貿易協議の合意期待に強い。欧州序盤の1.3280→1.3400に上昇後は伸び悩むも、米国市場に入り12月4日の高値水準で壁となっている1.3450近くまで再上昇し、高値圏で推移、GBPJPYを含めクロスでも強さが目立っている。貿易協議はクリスマスを控え今週が事実上のタイムリミットで山場に。


EURUSDは、1.2160台→1.2120台→1.2170近くへと上下変動し、結局は水準的には高値圏を維持するも伸び悩み、EURAUD、EURGBP、EURCHFと強さは見られず。EURGBPは0.9040台と、12月14日のボトムで、12月10日以来のボトム圏にあり、この水準で下げ止まることができれば再び上昇に転じる可能性が高い。年内のワクチン接収の期待感は強まる。


USDJPYの高値は104.13と、引き続き90、200時間MA104.00~10近くを意識しながら103.60台まで下落。14日のボトム103.51を意識しながら、クロスでは円売りの流れは弱まる。FOMCは期待しているガイダンスの内容如何で相場が動く可能性が高い。現時点では市場のセンチメントとテクニカル以外は何をもってJPY相場を動かしているのかやや不明ながら、円高の流れは変わらず。


2020/12/15

2020年12月15日(火)22:15時ごろの動き

 20201215日(火)22:15時ごろの動き


 米国勢が本格的に参入するまでは間があるが、英首相報道官が「合意なきEU離脱の可能性が最も高い」と言い、GBPUSDの上昇が抑えられたが、独EU大使は「今週末までに合意するチャンスはある」との発言に下げ幅も限定的。アイルランド外相は「合意は依然として希望に満ちている」発言もあり上値をためす動きも。

 

FDAスタッフは、「モデルナのワクチンは安全で有効で最終分析では94.1%有効」との報道に、ワクチンの利用期待がさらに強まる。

 

昨日米超党派議員グループが公表した9080億ドルの経済対策案。二つの提案となっているが、どちらかで合意できるのだろうか? 今日の米国市場での動きを注目したい。

 

小幅下落した東京・上海の株価に対してEUROSTOXX50は+0.5%前後と上昇、FTSE0.4%近く下落するも、逆に独DAX0.7%近く上昇し、ダウ先物もが0.6%近くの上昇と強さが目立っている。米10年債利回りは9%の大台を回復し小幅高で推移。

 

GBPUSDは、ブレグジットをめぐる発言に、1.3280→1.3400手前までの上昇から、英首相報道官が「合意なきEU離脱の可能性が最も高い」との発言に1.3360台まで値を下げているが、独EU大使、アイルランド外相の発言に下げ幅も限定的で再び上値を試す動きに。いずれにしても、結論が出るまでは報道を材料として上下変化が続きそうだが、市場センチメントは意外にも落下的。

 

そんな中で、USDJPYは昨日に続き104.10台を高値に、90200時間MA=104.10台の壁は厚く再び103.80台へと下落。中期的なJPY高期待が続いているというより、他の主要通貨でのドル売りの流れにクロスではJPYだけが弱くUSDJPYの売りもスロー。(GBPJPYはブレグジット問題で例外)

 

2020年12月15日(火)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年12月15日(火)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


為替相場は、英EU貿易交渉の合意期待がにわかに広まり、GBPUSDの上昇がリードするドル売りから、急変の要因は確認できないが、ドル売りをリードしたGBPの上昇も収まり、フィキシングの午前零時ごろには米債利回りが上昇から下落のタイミングでドル買い戻しへと変化。


Nasdaqは製薬会社が主導し1%近くの上昇を維持するも、ダウは280ドル近くの上昇からスタートするも、前日比でマイナス圏へ低下。米10年債利回りは一時0.936%まで上昇するも0.889%まで下落し0.9%前後で推移。原油価格はOPECが21年の需要見通しを引き下げ47.44ドルの高値から一時45.69ドルまで下落するも、ジッダ石油タンカーが爆発物を積んだタンカーの攻撃が関係あるのか不明ながら46.90台へ値を戻す。


◎英EU貿易交渉の合意期待感

◎コロナ感染拡大の悲観感とワクチン接種開始への期待

◎米追加経済対策への期待感

◎OPEC、需要予測を下方修正へ

◎FOMC(16日)、新ガイダンスの可能性が残る。


GBPUSDは、EUのバルニエ主席交渉官は「今週、漁業権で妥協可能」、「貿易協定の締結は依然として可能」との報道もあり、欧州市場では一時1.3445まで上昇。ただし、デービス英首相報道官から「合意なしの可能性もありうる」との発言や、ハンコック英保健相からコロナ感染拡大にロンドンは最も厳格な制限段階に移行するとの発表もあり、1.3400割れまで低下。いずれにしても今週中に何らかの結論がでそうなムード。


USDJPYは、欧州市場で103.80を割り込み一時103.52までの急落から、他の主要国と同じく午前零時のタイミングで104.10まで急伸と、元の水準近くで、90時間、200時間MAの104.10台で上げ止まっている。何度も103円台を試しながらも失敗し潜在的な円売りが控えていることを確認したが、引き続き短期ではこの水準が重要なポイントで、引き続き105.10台を上抜けするまではダウンサイドリスクは消えず。


2020/12/14

2020年12月14日(月)22:15時頃の動き

 2020年12月14日(月)22:15時頃の動き


懸念の週末13日に開催された英EU首脳会談で英EU通商協議は決裂せず交渉を継続することで合意。残り少ない期間で合意に至る可能性は薄らいでいるとの報道もあるが、賭けサイトのスマーケッツによれば、通商協定の合意確率は先週の40%→57%に上昇している。


米国では追加の経済対策は超党派議員が推す9080億ドルの案な難航するも、超党派議員は本法案を14日に公表する予定。また、米国では14日からファイザー製のワクチンの接種が始まるとのこと。


日本を含め中国株も強く、欧州では独DAXは上昇し、英FTSEは強さが見られず。ダウ先物は0.8%近くの上昇となっている。米債利回りは強く、10年債は0.928%(+0.031)へ上昇。原油価格は、新型コロナウイルスワクチンの供給開始で世界の燃料需要が押し上げられるとの期待感と、サウジアラビアで石油タンカーが爆発との報道に、一時47.37ドルまで上昇。


為替相場は、13日の英EU首脳会談で交渉継続との結果に、何らかの合意期待感が残り、週明けのオセアニア市場からGBPUSDが上昇して始まり、1.3290→1.3445までと大幅に上昇しドル売りの流れをリード。他の主要通貨でもドル売りが強まっている。


USDJPYも104.00台を高値に、日銀短観はマイナス幅が縮小したが直後の替相場の影響は限定的だったが、欧州序盤では104.00を割り込み一時103.60台まで下落と、コロナワクチンの有効性が示され急伸した11月9日以降の安値水準で何とか下げ止まっている。


EURUSDは、1.2170まで一時上昇。AUDUSDも一時0.7574まで上昇、USDCADは1.2720台と、ドル売りの流れは止まらず。


2020/12/13

今週の為替相場を考える(12/14~18日)

 今週の為替相場を考える(12/14~18日)


USDJPYが、大枠103.70~104.70のレンジを抜け出せず、クロスでJPY安が進み、AUDUSD、NZDUSD、USDCADの資源関連通貨のみならず、EURUSD、USDCHFでもドル売りが強まり、英国の合意なきEU離脱のリスクを意識して強さが見られないGBPを除き、ドル安がどこまで進むのかが今週のテーマとなっている。


トレンドが大きく変化する材料の一つはなんといっても米国の金融政策の転換で、FOMCを契機にして株、債券、為替相場が変化することは過去を見ても間違いないことである。この今年最後のFOMCが16日に控えている(BOEのMPCも17日)。米国は近々のワクチン接種開始期待による事態の改善期待は強いものの、最近のコロナ感染の急拡大を考えれば、クリスマス・年末年始の相場安定は重要で、金融政策の据え置きとなっても、ハト派発言を翻すことは考えにくいのでは? その結果、今までのドル売りの流れが継続する可能性が高いと考える。


今年は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞で、成長は大幅に落ち込んだものの、夏場過ぎからやや回復傾向にあったが、直近の11月から回復力が弱まっており、政府の財政出動や中銀が目指す緩和的な金融政策は全く変わっていない。


EURUSDの過去3週間の週終値の相関関係を見ると、ダウと米10年債利回りや、WTIやGOLDとも連動性が高く、USDCHFとUSDCADとは強い逆相関関係にあり、言い換えれば相場を代表している動きで、株高・金利高・WTI高・GOLD高=EUR高となっている。


USDJPYはGBPJPYとGBPUSDと1.0の相関係数にありパラレルに動き、日本株や独、英10年債とも非常に高い係数にある。イメージとして円クロスはEURJPYの動きと比例していると考えやすいが、最近のUSDJPYはGBPの影響を強く受けていることになる。そういう意味では、13日(日)の英EU通商協議の結果の影響を強く受けることになりそう。


直近のIMMポジションを見ると、大幅な調整が済んだのかユーロのロングが急増しており、英EU離脱協議が決裂する可能性が高い中で(または、何らかの合意を期待しているかは不明?)、取引量の少ないAUDUSDやNZDUSD高とは異なりドル売りをリードしている。


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USDJPY

11月中旬以降、大枠で103.60~104.75の115ポイントのレンジ相場が続き、12月の変動期待を考えれば、そろそろしびれを切らしていると思えるのだが。時間足では90、200の104.20近辺が上値のポイントで抑えられている。中期的には日足90日MA105.16が大きなポイントで、この水準を上抜けするまでは円高相場の期待は変わらず。長期の月足では200カ月MA103.89にあり、2016年10月以降では、瞬間的にこの水準を割り込んだのは、2018年3月、2020年3月、そして、先月11月の3回だけで短期間で反発しており、引き続き重要なポイントとなっていることは間違いなさそう。ちなみに先週末終値は103.94円(200カ月MA=103.89)に近い水準となっている。プライスアクションから103円台割れでは大口の買いが待ち構えていると思われるが・・・・・・。


EURUSD

ブレグジット問題があるので、決め打ちできないが、それを織り込んでEUR高となっていることも間違いなさそう。市場参加者のセンチメントは目先のEUR高に対して、その後、大きな下げの調整が入ることを示唆するコメントが多い。しかし、9月の高値1.2011を上抜け1.22を狙う相場の中で、多きい調整が仮にあるとしても先に1.2500の大台を試す動きを期待したくなる。ただし、ただし、問題はECBがどこまでEUR高を容認してくれるのか? 上昇局面では口先介入の可能性も否定できず。


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今週の主な材料(12/14~18日)

 今週の主な材料(12/14~18日)


目先は先週来のテーマは変わらず、13日(日)期限の英EU通商協議はジョンソン英首相曰く「合意の可能性は少ない」とあるも土壇場でとうなるのかわからず、GBPの相場変動がEURに影響を与える可能性が高い。ワクチン接種開始の朗報がどれだけコロナ感染のネガティブ材料をカバーできるのか? 米追加経済対策はムニューシン財務長官の提案にもペロシ下院議長は首を縦に振らず、今週もこの行方が引き続き相場変動要因に。また、先週は、EU予算1.8兆ユーロはようやく承認され、米上院は1週間の暫定予算案を可決し政府閉鎖はひとまず回避されたことは朗報。

◎英EU通商協議の期限13日(日)、月曜日のGBP相場は!?

◎コロナ感染の拡大とワクチン接種、この力かげんによる相場への影響。

◎米追加経済支援策、9160億ドルも決着がつかず、どうなるのか?


今週は中銀発の材料も多く、FOMCが台風の目で、市場は政策金利0.0~0.25%の据え置きを予想しており固いとみているが、声明やパウエルFRB議長の記者会見が今週の最も重要なイベントに思われる。BOEも政策金利0.1%と資産買い入れプログラム8950億ポンドの据え置きが予想されているが、英EU通商協議のサプライズによる相場変動が強くなれば話は別では?

◎豪中銀議事要旨(15日)、FOMC・パウエル発言(16日)、BOE、スイス中銀、ノルウェー中銀(17日)、日銀・黒田発言(18日)


それ以外でも、重要なイベントが目白押しの今週。相場変動が高くなりそう!

日銀短観(14日)、中国鉱工業生産・小売売上高、英雇用統計(15日)、英CPI、ユーロ圏PMI、英PMI、米PMI、米小売、カナダCPI(16日)、NZGDP、豪雇用統計、米フィラデルフィア連銀製造用計器指数、米建設許可・住宅着工、米週間新規失業保険申請件数(17日)、全国CPI、独IFO、米景気先行指数(18日)。

詳しい予定は別表をご覧ください。

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 直近のIMMデータから見えること(12月8日発表分)


集計日が12月8日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨のネットポジションの合計は、前週の171,164→200,433コントラクトと、ロングが3週連続で拡大し、ドル安を意識したポジション続いています。


特徴としては、ユーロが8月25日以降、ネットロングが減少していましたが直近は3週連続で上昇し今回はロングが大幅に拡大しています。ポンドは9月29日にロングからショートへと変化し10週間を経て、ブレグジット交渉で終盤ギリギリの今回は再びロングへ転換しています。


その結果、ネットロングのポジションは、円、ユーロ、ポンド、スイス、NZドルの計5通貨となり、カナダドルと豪ドルはショートから抜け出せず、カナダドルは今年の3月10日から40週連続で、豪ドルは11月3日から6週連続でショートが続いており、弱さを脱しきれないでいます。


円は、ネットポジションの合計が+48,166コントラクトで、前週比では+663コントラクトと微増にとどまっています。ただ、過去7週間に限定するとトータルで+33,983とロングが大幅に拡大し、円先高期待が選好して現在に至っていることがわかります。また、今年の3月10日にネットポジションはショートからロングへと変化し、その流れが40週間続いています


今回の円のネットポジションは、前週に続き今回のステージでロングが最大となっていますが、過去を振り返っても差は大きいのですが2016年10月4日の68,695コントラクトに次ぐ大きな数字で、円の先高期待をもちながらも、直近の2週間は慎重になっていることがわかります。


ユーロは、前週比で+16,535コントラクトとロングが大幅に拡大し、その前の2週間も微増ですが増加しており、再びユーロ先高期待を強めています。ネットポジションは+156,429と相変わらず他を圧倒するロングポジションですが、8月25日のピーク+211,752からは減少しており、ロングが増加するのりしろがあるともいえるでしょう。


ポンドですが、ブレグジット期限のギリギリで英EUは通商協議に行き詰まり感を強めながらも、ネットポジションは+5,710コントラクトのロングで11週間ぶりに転換しています。これは交渉の合意を期待したものと思われますが、どちらに動いてもいいようにニュートラルにしているだけに思われてなりません。


豪ドルは、ネットポジションは-10,107コントラクトで前週比では+693と微増にとどまっています。ネットショートポジションは今年11月3日からで6週連続となっていますが、この水準は今年2~5月ごろの4~5万コントラクトのショートと比べれば少なく、豪ドルの先安観を強く意識しているとは思えません。


データは別表をご覧ください。


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2020/12/12

2020年12月12日(土)昨日11日 海外市場の動き

 2020年12月12日(土)昨日11日 海外市場の動き


為替相場は欧州市場の通貨売り・ドル買いは、欧米市場に入り動きは止まるが、株価伸び悩み+債券利回りは低下、週末のクロスのポジション調整とリスクオフの動きにUSDJPYは一時103.83まで下落し104.00台で推移。米国市場で円買いは弱まるも久々に円高へ。


米株は下落から、ディズニー株高の影響もあるのかダウは小幅上昇するも、NasdaqとS&Pは小幅安へ。米債利回りは弱く10年債は9%の大台を割り込み0.887%(-0.021)近くへと軟化し、原油価格は46.50台と小幅低下へ。


ネガティブ材料

◎米追加経済対策の9080億ドル案いまだ決まらず。

◎英EU通商協議も決まらず13日期限に崖っぷち(週末リスクが高い)

◎米コロナ感染拡大、NY州は週明けから店内の飲食が禁止。

◎欧州主要経済団体が中国との会合を先月中止したことが判明。

◎モルスタ、合意なき英国のEU離脱で、英FTSEは6~10%下落を予想。

◎中国公安当局、ブルームバーグの北京支局勤務の中国人記者を拘束。


ポジティブ材料

◎ファイザーと独ビオンテックの新型ワクチンは緊急使用の動き。

◎独連銀経済予想は楽観的。

◎米上院は1週間の暫定予算案を可決、政府閉鎖はひとまず回避。

◎米ミシガン大学消費者信頼感は81.4(前回76.9)と予想外に増加。


興味深い材料

◎ECBのPEPP拡大の決定は、タカ派考慮に「拡大した緊急購入枠を必ずしも全額使うとは限らない」を一言追加。

◎ベイリーBOE総裁は「マイナス金利を採用できるか、銀行と広範な作業」を実施。


USDJPY

米金利の低下もありリスクオンの動きにJPY売りも5日ぶりで弱まり反発。ただし、104.00円近辺で収束し103.80~20のレンジに収束。90時間104.18、200時間104.19からもわかる通り、この水準を上値に円高へと動いているが、結局はコロナワクチンの有効性が示されたひから、この水準を中心に上下しているだけ。


EURUSD

アジア終盤・欧州市場で、ブレグジット交渉の決裂懸念の高まりにGBPUSDの売りと合わせ下落し、EURGBPの上昇も限定的で回復できず。欧米市場では1.2130台を高値に、1.2100~30の狭いレンジに終始。1.2100の大台を維持しているから底堅いも言えるが?


GBPUSDは、一言、英EU離脱協議次第! 1.3130台をボトムに(90日MA=1.3094 を注目)1.3250台まで反発しているが、ジョンソン英首相の「あきらめムード」にもフォンデアライエン氏の「13日で結果がわかる」とあり、週明け相場は波乱が予想。


2020/12/11

2020年12月11日(金)15:30時頃の動き

 2020年12月11日(金)15:30時頃の動き


週末金曜日。為替相場はトレンドが出ているAUDUSD、NZDUSDやUSDCADがさらに強さが目立ち12月の相場をリードしている。


日経平均株価は-0.33%の下落で、上海総合も強さは見られず。米10年債利回りは0.913%(+0.007)と小幅高で推移。


EU首脳会議は1.8兆ユーロのEU予算案と新型コロナ復興基金がようやく承認されたが、英EU離脱後の通商協議は(10~11日)に結果を出せず、期限が13日と週末リスクを強めている。


また、米追加経済対策は、ムニューシン米財務長官が提案している9160億ドルで決着することができるのだろうか? こちらも今日の米国市場や週末のリスクを強めている。


為替相場は全体的にドル安+円安相場が継続しているが、最近のUSDCHFでのドル売り圧力の強さをみていると、USDJPYもドル売り圧力が強まるのではと期待したくなる。


冒頭に記している通り、AUDUSDを主にて資源関連通貨高は止まらず、多数のファンド筋が狙っているドル安、振興国通貨高+資源関連通貨高の流れは今のところ止まらず。


2020年12月11日(金)昨日10日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月11日(金)昨日10日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


ECBは期待通り追加緩和を実施、英EU通商協議は結論を先延ばし、米追加経済対策は合意に向け前進、米雇用の悪化にも米株の下げは限定的、中国の対米制裁を意識しているのか不明ながら米債利回りは軟化。為替相場はGBPを除きドル売り止まらず、AUDの上昇が目立つ。


為替相場は、GBPUSDを除きドル売りでUSDJPYはクロスでJPY売りが目立ち一時JPY売りへと動くもレンジを抜け出せず。英国の合意なきEU離脱のリスクに主要通貨に対してGBPは下落。一方、資源とリスク選好のAUD+NZD+CADは強く、ECB理事会の追加緩和策と成長鈍化予想をも織り込みEURは上昇。結果、EURGBPの上昇と、AUDJPY、NZDJPYの上昇率は大い。


USDJPYは、アジア・欧州市場で104.58まで上昇し高値圏で推移。米新規失業保険申請件数の予想外の悪化にドル売りが強まる中で、クロスではJPY売りが進むもドル売りへと変化し104.20台へ下落。米国市場の終盤では104.10台まで値を下げている。


EURUSDはEURGBPが続伸する中で5日ぶりに上昇へ。1.2080近辺からECB理事会では市場の予想通りPEPPの拡大と延長、TLTROの期間も延長などを決定したことを受け、EUR買いへと変化し1.2130台へ上昇。スタッフ予想で成長率の下方修正があり一時売りが強まるも、米株の軟化もあり零時のフィキシングには1.2159まで上昇。1.2110台をボトムに底堅い動きとなっている。


米株は予想外に大幅増加した米新規失業保険申請件数に下落からスタートするも小幅安にとどまり、Nasdaqはプラス圏で推移。米10年債利回りは0.91%(-0.032)と米国市場で下げ幅が強まっている。原油価格は46.91ドル(+1.38ドル)と上昇へ。


英EU通商交渉では、相変わらず合意に至らず、ジョンソン首相は合意できない可能性を示唆しているが、13日は重要で決着がつく可能性が高く、さらに交渉を延長する可能性も指摘されている。賭け市場では合意の可能性を引き下げてはいるが、JPモルガンやシティは合意の可能性は低下しているが、引き続き成立する可能性がより高いとの報道もある。引き続きGBP相場は上下変動するリスクが高くなっている。


米追加経済対策は、こちらも相変わらず合意に至らず交渉を継続中ながら、ムニューシン米財務長官と民主党のペロシ下院議長は「大きな進展がみっれている」とあり、9160億ドルで決着することを期待したいが? これだけこじれると結果が出ても一時的な反応にとどまりどこまで市場が好感するかは疑問?


ECB理事会は、政策金利のリファイナンスオペ金利0.0%、上限金利0.25%、下限金利-0.5%の据え置きを、PEPPを1.35兆ユーロから0.5兆ユーロ増額し1.85兆ユーロに決定、期間2022年3月まで9か月延長。償還を迎えた緊急購入債券の再投資を2023年末まで1年延長し、TLTROの期間も1年間延長し2022年6月までとした。期間3年のオペを追加的に3回実施し、このうち少なくとも1回を21年12月に実施するとした。今年春に導入した担保条件の緩和も22年6月まで延長する。


ECBスタッフ予想は、2021年のユーロ圏の経済成長率を前回5.0→3.9%へ下方修正。インフレ率については21年が1.0%と変わらず。


米議員や非営利団体の職員とその家族を含む米国人に制裁を科す、香港を巡る米トランプ政権の措置に対抗する。




2020/12/10

2020年12月10日(木)15:30時頃の動き

 2020年12月10日(木)15:30時頃の動き


注目の英EU首脳会議は「大きな溝」があり合意できず13日に協議再開へ。原油価格は小幅高で45.70近辺へ、日経平均下落からスタートするも-0.15%と小幅安の水準まで回復、上海総合は+0.12%と小幅高で推移、米株先物は小幅安で推移。米10年債利回りは0.925%(-0.017)まで下落。


為替相場は、米緩和策継続=新興国株+資源関連(含む通貨)の上昇を意識し、AUDUSDとNZDUSDの上昇が目立ち、GBPUSD、USDJPY、USDCADは下落へ。英EU首脳会議の期待がそがれGBPUSDは下落。


USDJPYは104.14→104.50まで上昇し、クロスではJPYは総じて売り圧力が強い。GBPUSD は10~11日のEU首脳会議前になんらかの合意を意識したが裏切られ、1.3410→1.3310台へ下落し、13日の協議再開に「微かな期待」もありなんとか1.3350台で推移。

下落へ。


ECB理事会は金利を動かさずTLTROの増額と期間延長(または、PEPPを含む)を期待。仮に、切り引き下げでもしたらサプライズのEUR売りが強まることになる。EURUSDは1.2074→04の狭いレンジで、債券買い入れは織り込み済みで、1.21台の現状の水準に対して「EUR高けん制発言」を懸念しているのか積極的なEUR買いも見られず。


2020年12月10日(木)昨日9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月10日(木)昨日9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


EU予算と復興基金案はポーランド、ハンガリーがドイツとで合意とあるが詳細は不明。ブレグジット交渉は英EU首脳会談の結果待ちながら期待薄。今日のECB理事会は金利を動かさずTLTROの増額と期間延長(または、PEPPを含む)を期待。米追加景気対策は財務長官が9160億ドルを提案するも民主党は後ろ向き。米ファイザーのワクチンは英国でアレルギー反応も。米当局は反トラスト法違反でFacebook提訴へ。


為替相場は、欧州市場のドル売りから米国市場では米株安+米金利が上昇する中で総じてドル買いへと変化。米国市場のドル全面高の中でも前日比に限定すると、AUD&GBPも上昇と、EURの下落が目立ち、JPYも弱い。また、カナダ中銀は予想通り金融政策を据え置いが、将来に向けた強気な姿勢は見られずCAD売りへと変化。


米株は、米国の反トラスト法違反でfacebookを訴え、JPMorgan Chase&Coは、電気自動車メーカーは大幅に過大評価とし、Zoom Video Communications Incを格下げもあり下落。特にNasdaqは2%超の下落と、今年10月以来で最大の下げ幅に。米債利回りは強く10年債は0.944%(+0.026)へ、原油価格は44.95~46.24のレンジで上下変動しながらも45ドル台半ばで推移。


USDJPYは、104.00の壁を割り込めず、米国市場に入るとドル全面安の中、米債利回りの上昇なのか、円ロングの切りなのか一時104.40まで上昇。円売りの続かず結局は104.20近辺での推移で、104.00~40のレンジ相場を継続中。


EURUSDは、アジア市場の1.2147を高値に、欧州、米国市場と続落し一時1.2059まで下落し、ECB理事会を前にして弱さが目立っており、このままいけば4日連続の下落と、調整局面が強まっている。




2020/12/09

2020年12月9日(水)17:30時頃の動き

 2020年12月9日(水)17:30時頃の動き


米財務長官は9160億ドルの追加支援策を提案するも、ペロシ、シューマー両氏は一定の評価をするも受け入れを拒否。原油価格はイラクの過激派がキルクーク地域の2つの井戸を攻撃したこともあり46ドル台へ上昇中。


中国のCPIは豚肉価格の下落もあり前年比-0.5%(前回0.5%)と弱く、前年比のマイナスは2009年10月以来となる。今日の北米市場ではカナダ中銀が金融政策を発表するが政策金利0.25%の据え置きはかたそう。


為替相場はドル売り+円売り傾向で、特にAUDとGBPの上昇率が目立っている。GBPUSDは英EU首脳会談を控えアジア市場の1.3295をボトムに欧州序盤では1.3420まで上昇。AUDUSDは0.7399→0.7460台と続伸し上昇率が高くなっている。円はクロスで全面安、USDJPYは104.00をボトムに底堅いが上値の104.25といまのところ限定的。


アジア市場では、日経平均株価が強い反面、上海総合は下落へ。欧州株は上昇からスタートし、米株先物は小幅高で推移。米債利回りは上昇し10年債は0.943%(+0.024%)へ上昇。



2020年12月9日(水)昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月9日(水)昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


英国は切望のコロナワクチンの接種を開始。米国はコロナ感染拡大止まらず、ワクチン接種を期待するのみ。英EU通商協議の決着は? 米追加経済対策と包括的歳出法案は? ECBの追加緩和は? 


これらを受けた為替相場は、動きは予想外に緩慢ながらドル売り圧力は弱まっている。ブレグジット交渉はタイムリミットギリギリで報道により1.3290~1.3393と約100ポイントのレンジで上下変動しながらも、小幅な下落にとど待っているのが目立っているだけ。ただし、最近はポイント安をヘッジする動きが指摘されている。


欧米市場だけを見ると、EURUSDは1.2100~33の狭いレンジながら、市場センチメントはEUR売り派がやや拡大。USDJPYは、103.97~21で、90時間MA104.06、200時間MA104.18を付かず離れず。AUDUSDも0.7400~35のレンジで3日連続して陰線引けになりそうで上値が重くなっており、豪中の対立も気になる。


また、米株はマイナスからスタートする結果は続伸し、S&Pは初めて3,700ドルを超える。米債利回りは低下し10年債は高値0.941→0.903%へ低下し0.919%(-0.006)近くで推移。原油価格は45.68ドル(-0.08ドル)と小幅低下。


英EU通商協議は、英国とアイルランドは英領北アイルランドの国境管理についてEUと合意。タイムリミットの9日(10~11日のEU首脳会議)を前にしてかすかな期待感を残し、9日のEU英首脳会議にかすかな望みをつなぐ。


米国ではコロナ感染の拡大続く中で、追加経済対策(0.908兆ドル)と包括的歳出法案(1.4兆ドル)は共に協議が難航。暫定予算は期限の11日から1週間延長する方針で調整中。ただし、追加経済対策はやや楽観的。


2020/12/08

2020年12月8日(火)16:30時頃の動き

 2020年12月8日(火)16:30時頃の動き


英国合意なきEU離脱のリスク拡大の中でタイムリミット・ギリギリ英EU離脱協議。英EU首脳の対面直接会談の結果待ち。


米国では感染の拡大が広まる中、コロナワクチン接種の開始を前に期待感は残るが、追加経済対策は本決まりできず。豪議会は中国の一対一路を念頭にした外国と州政府が結んだ取り決めを拒否あるいは取り消す新たな権限をモリソン政権に付与。米豪経済対立のリスクが心配。


そんな中で、日本のGDP第2次速報値は予想外に伸び、追加の経済対策が発表となるも相場への影響は見られず。一方、豪州ではANZビジネス信頼感は強く、NAB企業景況感と信頼感は予想外に改善し、じゃ間ながらAUD買いの材料となっている。


原油価格は45.20台まで低下、日経平均株価は強いGDPにも前日比で高値を更新できず-0.3%の下落、上海総合も-0.19%と小幅低下へ。ダウ先物も-0.3%台の低下へ。


為替相場は、全体的にドルの流れが弱まっており気になる。相変わらず変動の激しいGBPの取引が相場の主役となっており、とくにアジアではGBPJPYの取引が拡大しており、結果としてUSDJPY相場にも影響を与えているが、今日はボリュームが出ている割に動きは緩慢。


USDJPYは103.95~15の20ポイントのレンジで、強いGDPや追加経済対策も相場は反応できず。EURUSDも1.2104~23とほぼ動かず。注目のGBPUSDもEU英首脳会談の結果待ちなのか、1.3343~75の狭いレンジで動けず。AUDUDは、米中対立のリスクと強い経済指標の綱引きで0.7410~30のレンジながら、上値の重い展開となっている。



2020年12月8日(火)前日7日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月8日(火)前日7日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

混乱のブレグジット交渉がGBP相場を動かし、株安+債券利回り低下のリスクオフへ。首脳の交渉は継続されるもタイムリミットはEU首脳会議の前日9日とのこと。

米株はダウ+S&Pは低下するもNasdaqは小幅上昇。米債利回りは軟化し10年債は0.926%(-0.044)と小幅低下。原油価格は45.71ドル(-0.55ドル)と軟化。為替相場は英EU通商協議の失望とかすかな期待がGBPの相場を動かし、結果としてドル買いからドル売りへと動くもGBPの弱さは変わらず。

通商協議で、EU英首脳は「現時点での合意は不可能」との共同声明を発表。ジョンソン首相は直接協議のため近くブルッセルに向かうが、残された期限は9日(10~11日EU首脳会議)。米追加経済対策の0.908兆ドルの交渉の期待は変わらず、12月11日には政府資金を手当てした暫定予算案の期限を迎える。日本政府は追加経済対策で事業規模73.6兆円を発表へ。米政府は中国・全国人民代表大会のメンバー14日に金融制裁を発動。中国はさらなる豪輸入の停止を発表、豪中は政治問題から経済問題へと変化し関係はさらに悪化。米カリフォルニア州は新型コロナウイルス感染拡大抑制に向け、州のほぼ全域で 一段と厳しい外出制限措置を導入。

GBPUSDは、週末の英EU首脳のブレグジット交渉の決裂にオセアニア市場では一時急落して始まる。アジア市場では1.3437を高値に、各報道から英国の合意なきEU離脱を示唆するネガティブ報道に欧州勢の参入と共に1.3220台まで急落となった。首脳会談は「現時点では合意不可能」との共同声明を発表するも、「向こう数日間に対面形式で討議する項目の概要を用意するよう、双方の首席交渉官に要請した」とあり、ジョンソン首相は数日中に協議のためにブリュッセルを訪問し最後の話し合いをするとのことで、米国市場では終盤にかけて1.3400台まで値を戻すも、オプション取引以外でGBPロングのリスクを考えるとポジションをとることも叶わず。

USDJPYは、一日を通じて103.92~31の狭いレンジにとどまり、GBPJPYの連動性も弱まる。弱いリスクオフでJPY高期待が残るも米国市場ではクロスでの円買いも弱まり、103.92~13の20ポイントの狭いレンジで推移と、方向感は無し。



2020/12/07

2020年12月7日(月)15:30時頃の動き

 2020年12月7日(月)15:30時頃の動き


為替相場は、週末のEU英首脳会議でも離脱協議で合意できずGBP売りからスタート。GBPJPYの売りに一時円高へと動き、EURGBPの買いにEURも買いも一時先行。


日経平均株価は-0.66%、上海総合も-0.57%近くの下落となっている。米債利回りは軟化し、10年債は0.954%(-0.017)に低下、原油価格は46.05ドル(-0.2ドル)値を下げている。


4日にバイデン氏は演説で「米景気は失速しつつあり、議会は救済策づくりで即座に行動が必要だ」と述べ、追加の財政出動を早期に決定するよう要請し、超党派グループは9千億ドルの新型コロナウイルス対策を提案しており、バイデン氏も同案の支持を表明しており、早期の追加経済対策を期待したくなるが、ダウ先物は強さが見られず。


為替相場は、GBPUSDは週末の英EU首脳会談でEU通商協議は難航(ただし、週明けには再開へ)との報道に1.3400台まで下落(オセアニア市場で一時1.3350台まで下落)した後の戻り高値も1.3430台と、離脱交渉の難航を意識した動きとなっている。


AUDUSDは、豪中の貿易低迷に警戒感との報道や、関係悪化が農産物輸出の報道も目立っている。アジア市場では動きは全く見られず、0.7424~37の狭いレンジで推移。


USDJPYは、リスクオンなのか? GBPJPYの売りなと思われるが、オセアニア市場の薄商いの中で104.03から取引が始まり一時104.24まで上昇するもそれまで。昼頃には103.94まで下落してやや反発中。


2020/12/06

今週の為替相場を考える(12/7~11日)

 今週の為替相場を考える(12/7~11日)


これが12月相場と言えばそれまでだが、調整もなくドル安進行に反省(USDJPYは除く)。取り巻く材料から、英EUブレグジット交渉、コロナワクチン接種の動き、米追加経済対策の動き、ECB理事会と、サプライズの可能性は低いと思われるが、12月の相場変動の時期でもあり変化を予想。


先週はコロナワクチン接種が直前に迫り、株価続伸+債券利回り上昇の中で、ドルサポート材料になるどころか、予想外にドル売りが加速し、USDJPYを除き、主要通貨は高値を更新しドル売りが進んでおり、ドルインデックスはEURの割合が多いこともあるが、2018年4月の水準まで低下し、今年3月のピークから約12%もドル安が進んでいる。


過去3週間の相関関係を見ると、USDJPYが米10年債と強い相関関係がある反面、日米株価とは連動性が全く見られない。一方、EURUSDは金利よりも株価やWTI、金価格との連動性が濃く、AUDUSDは資源価格と金利の連動性が濃く出ており、それぞれ特徴が出ている。つまり、USDJPYは米金利を見ればいいし、EURUSDは株と資源価格を注視する必要がある。


最も、今週はEU予算案の承認遅れは気になるがECB理事会がありPEPPの拡大・延長が予想され、相場はすでに織り込む済み。金利は変更するとは思えないが、ラガルド総裁のハト派発言だけは注意。


IMM通貨先物の円、ユーロ、ポンド、スイス、豪ドル、NZドル、CADドルの7通貨のポジションは約17.1万コントラクトで、2週連続で増加しているが、9月22日の直近のピーク24.16万コントラクトから減少しており、水準的にはポジション調整による急変の脅威があるとは思われない。


ユーロは、2018年5月1日にEURUSDの終値が1.2近辺で、ポジションは約12万コントラクトとなっていた。直近発表の1日時点では約14万コントラクトで1.20前後であったことを考えれば、ポジションはやや膨らんではいるが、8月25日の21万コントラクトからはそれなりに調整が入り、一巡していると考えてもいいのでは! 円は緩やかに円ロングが増加しており、市場センチメントは年末に向け円高期待が強くロングへ傾きつつある。


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USDJPY

104.20~30(90、200時間MA)、105.20(90日MA)が上値の大きなポイントで、米10年債利回り1.0%の攻防とクロス円の動きを注目。


将来的な円高期待は変わらないと思われるも、過去2週間は大枠103.70~104.70の100ポイントのレンジで、ブル派でもベア派でもポジションを維持していれば儲からない状況となっている。そのさらに2週間前までさかのぼれば大枠103.10~105.70の260ポイントのレンジで、ファイザーのコロナワクチンの有効性が発表された水準を、下回ることができずにいる。その間、4週間の終値ベースでの変化を見るとクロスではEURJPYが2.85%、GBPJPY2.97%、AUDJPY3.09%、NZDJPY4.69%と円は全面安となっている。


この円クロスでの変化が始まらない限り、USDJPYが単体で大幅な円高へと動くことは難しいと考えている。その円クロスでは、高値を更新し続けているわけではなく、EURJPYは8月の高値127円、GBPJPY117.50~00、AUDJPY78.50、そして、NZDUSDは先週の高値74.00が大きなポイントとなっている。



EURUSD

直近では1.1900をボトムに、1.16~1.20の大きなレンジを上抜けし、に米国のドルに代わりEUR高のトレンドを継続と考えている。波乱要因としては英EU通商協議の何らかの合意で、仮にそうなるとEURGBPは0.910の達成前に上げ渋っていることもあり、売り変化してEURUSDの上値が重くなるリスクも。そうなれば0.8980ぐらいの調整の可能性を考えたいが、先週も上昇を意識しながらも押し目買いを決め込み、押し目のない相場だっただけにどうしたものか考えている。



今週の主な材料(12/7~11日)

 今週の主な材料(12/7~11日)


今週の注目は、

英EUブレグジット交渉、EU首脳会議(10~11日)、コロナワクチン接種の動き、米追加経済対策、ECB理事会・ラガルド総裁会見(10日)、カナダ中銀理事会(9日)。


それと、

日本GDP(8日)、ユーロ圏GDP(8日)、中国CPI(9日)、独CPI(11日)、米ミシガン大学消費者信頼感指数(11日)、豪中銀報告書(10日)、英中銀金融安定性報告(11日)。



英EUブレグジット交渉(残り4週間)→ GBP相場にとっていつもながら最重要テーマ。

  最終合意に近いとの観測から、3日には交渉が突然決裂。12月4日、5日とジョンソン英首相とフォン・デア・ライエン欧州委員長との電話会談では打開できずに終わっているが、「主要な意見の不一致を可決する最後の努力をすることで合意」、週明けに再開する見通し。意見の相違は「企業、漁業、およびあらゆる合意のガバナンスにとって公平な競争の場」。10~11日のEU首脳会議を前にしてどのような結果となるのだろうか? 


コロナワクチン接種の動き→ リスクオンとして、株価・債券利回りと連動して為替相場への影響を与えることになる。

  英国は来週からファイザーの新型コロナワクチンの接種が始まる予定で、米国でも早ければ金曜日までに使用される可能性があるとの報道が流れている。一方、ロシアは5日に先行してワクチン接種をスタートしている。


米追加経済対策→ いつもながら株高・債券利回り上昇、クロスでの円売り、ドル売りの傾向がどこまで続くのか?

バイデン次期米大統領は4日に、超党派の議員らが1日に提出した9080億ドル(約95兆円)の追加対策法案への支持を表明し、新しい政権と議会が年明けに発足するのを待たず、追加の経済対策を成立させるよう議会に求めている。その上で自らが大統領に就いた後、より巨額の財政出動を議会に求めていく方針を示してもいる。


ECB理事会・ラガルド総裁会見(10日)→ PEPP(TLTRO)の増額や期間延長は織り込み済み。

  ラガルド総裁は緩和を実施することを公言してはばからない。政策金利のリファイナンスオペ金利0.0%、上限金利0.25%、下限金利-0.5%の据え置きく一方、PEPP(パンデミック緊急購入プログラム=1.35兆ユーロを0.5兆ユーロ増額、期間2021年6月の延長)とTLTRO(貸出条件付長期資金供給オペ)の規模拡大や期間の延長を予想しているが、EUR高をけん制する発言はないのだろうか? 


カナダ中銀理事会(9日)

政策金利0.25%の据え置きは間違いなさそうで、CAD高へ動いていることもあり声明や総裁の発言が気になる。


詳細は別表をご覧ください。


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2020/12/05

直近のIMMデータから見えること(12月1日発表分)

 

直近のIMMデータから見えること(12月1日発表分)


集計日が12月1日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨の合計の変化を過去3週間で比較すると、141,191(11/17)→162,53(11/24)→171,164(12/1)と、順調に通貨のロングが増加し、ドル先安を意識したポジションメークになっています。


トータルポジションでは、円、ユーロ、スイス、NZドルのロングに対して、ポンド、カナダドル、豪ドルのショートの流れは変わらず、この傾向は5週連続となっています。一方、前週比でみると、円とポンドのロングの増加が目立っており、逆にカナダドル、豪ドルのショートは拡大、ポンドはショートが減少し約5週間ぶりの低水準となっています。


つまり、このポジションから言えることは、ドル先安を意識したポジションメークで変わらず、その対価としてユーロが主役的存在となっており、安全資産としての円とスイスの価値はあるものの、脇役の座にとどまっていると言えるでしょう。


一方、ポンドはブレグジット直前の不透明感からショートポジションを維持しながらも、過去2週間は減少しており、仮に秩序だった合意にでもなれば、ポンドが上昇するリスクが高いと言えるでしょう。


豪ドルは5週連続してショートポジションが続いており、今回のデータでは前週比で-10,800コントラクトとショートが拡大していることが気になります。コロナ感染は抑制されていますが、豪中問題を意識しているのでしょうか? 一方、NZドルは緩やかながらロングポジションが増加しており、最近のNZDの上昇を裏付けています。


円のネットポジションは、前週の40,242→47,503コントラクトとさらにロングが拡大し、今年3月17日にネットポジションがショートからロングへ変化して以降では最大となり、2016年10月ごろにさかのぼるの水準となっています。円高を意識したポジションが増加しており、105円台から103円台への下げとなっていたと思われますが、2016年当時のUSDJPYは104円台と現在とほぼ同水準にあることも特徴と言えるでしょう。


詳しくは別表をご覧ください。


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2020年12月5日(土)昨日4日、海外市場の動き

 2020年12月5日(土)昨日4日、海外市場の動き


ご存じの通り、強弱混在する米雇用統計の評価は、FOMCの追加緩和の期待感を強め、米追加経済対策の期待感もあり、米株は積極的ではないにしろ強さを維持し、米債利回りもリスク回避ではなく、将来のインフレ期待を意識しているのか上昇し、10年債は0.973%(+0.063%)近くで推移し、一時0.986%と3月の1.0%の大台を狙う動きへ。


結果、為替相場は一時ドル売りへと動くも、主要通貨では高値圏にとどまることはできず、通貨間により材料は異なるが、利食い先行のドル買い戻しへと動く。CADは強いカナダ雇用統計に強く一人続伸。GBPは英EU通商協議の行方混迷に上下変動しながらも結局は前日と変わらず。EURは来週10日のECB理事会の追加緩和を織り込みながらも利食い先行し米国市場では下落。JPYはリスクオン+米債利回りの上昇(通常はリスクオン=米金利低下なんですが、弱い米雇統計を受け米追加経済対策の期待が強まりインフレ期待もあるのでしょうか? 10年のインフレ期待は2019年5月以来の高水準へ上昇)にJPY売りへと動くも限定的。


GBPUSDは、厳しい英EU通商協議の最中、弱い米雇用統計後につけた高値1.3539から英EU通商協議で問題が悪化の可能性との報道に1.3460台まで値を下げ、交渉官から協議は合意に達せず一時中断との報道に1.3420台まで続落。ただし、ジョンソン・フォンデアライエン氏は5日に協議するとあり、主明けの波乱材料は消えず。注意!


USDCADは、米雇用統計と同時刻に発表となった、強いカナダ雇用統計に1.2850台から1.2770台まで続落と、主要通貨の中では安値を更新(CAD高

)し強さが目立っている。


USDJPYは、アジア市場の103.74から結果的に104.24まで一時上昇し104.10台で推移と、円ブル派は一時撤退へ。104円が上値を一時押えていたが、弱い米雇用統計+米追加経済対策の合意期待に、米債利回りが上昇し104.24まで一時上昇。上昇時にポイントとなった90時間、200時間MA104.20台にあり、この水準は短期投機筋が意識していることと思われる。中期的には90日MA105.25を上回るまでは、円ブル派は思考を変えないことと思われる。



2020/12/04

2020年12月4日(金)22:50時頃の動き

 2020年12月4日(金)22:50時頃の動き


注目の米雇用統計は、失業率が6.7%(前回6.9%)に低下し、非農業部門雇用者数は24.5万人(前回61万人)減少と強弱混在で、平均時給は前月比0.3%(前回0.1%)から上昇。直後の反応はドル売りへと動き、ダウ先物は0.4%近くの上昇で、米債利回りは0.94%台へ上昇。


一方、カナダは失業率が8.5%(前回8.9%)、新規雇用者数は6.21万人(前回8.36万人)とこちらも強弱混在ながら、失業率の大幅低下に、直後のUSDCADは1.2820台まで下落。


GBPUSDは、強い建設業PMI54.7(前回53.1)と強い数字と、サンダースBOE政策委員の「利下げとQEの組み合わせが最善の刺激策」とハト派に上値は重く、また英EU通商協議に動きに振り回されている。報道、バルニエEU主席交渉官、ボーヌ仏欧州問題担当副大臣、英政府報道官、EU大統領報道官らから、楽観的発言と悲観的発言が混在。ロイターが「週末までに合意の見通し」との報道に、1.3494まで上昇するも、ネガティブ発言に上昇し、結局は週末までの合意期待が上回り1.3500の大台を再び達成している。


EURUSDは、欧州市場に入り独製造業新規受注が前月比2.9% 前回1.1%)と強く底堅い動きとなり1.2178まで続伸するも、それまで。米雇用統計を受け上下変動するも、1.2140台と振り出しに逆戻り。


2020年12月4日(金) 14:30時頃の動き

 2020年12月4日(金) 14:30時頃の動き


週末金曜日。アジア市場の為替相場の動きは緩慢で、NZDUSDとAUDUSDがやや値を下げた以外、大きな変化は見られず。USDJPYは103.74~95の約20ポイントの動き。上昇をリードしているEURUSDも1.2139~54の約15ポイントの動きで、米国とカナダの雇用統計待ち。


材料としては、前日NY市場の流れを受けた、中国のコロナワクチンの盛り上がった期待感も、ファイザーの生産縮小との報道や、ファウチ米国立アレルギー感染症研究所所長から「英国はワクチンを極めて慎重な精査をせずに承認した」と批判。


英EU通商協議も、真実のほどは不明ながら強気な英国にEU側が反発気味。また、米国家情報局長は、中国はナチス以来最大の脅威と指摘、それと、米国の中国企業への制限を課す法案などの制裁や、中国政府による輸出制限。


日経平均株価と上海総合は小幅安で推移。米10年債利回りは0.913%と大きな変化は見られず。原油価格は49.63ドルと上昇。


2020年12月4日(金)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年12月4日(金)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


コロナワクチンの利用期待、英EU通商協議の期待、米追加経済対策の実施期待、中国の輸出管理法の懸念。


為替相場は、米追加経済対策の期待を材料にした株高+米金利低下もありドル売りの流れが止まらず。GBPは英EU通商協議を期待した買いが潜在的に続き、EURも高値を更新し続伸。CADはコロナワクチンの来週承認期待もあり強く、JPYはリスクオン・オフに関係なく、クロスのJPYショートの買戻しや200、90時間MAのポイントを割り込みJPY一時130.60台へ下落。逆にNZDの上昇力は一服。


米追加経済対策の合意期待もあり、米株(ダウ、S&P、Nasdaq、ラッセル2000)は続伸し過去最高へ。原油価格は、OPECプラスが来年1月から 日量770→720(-50)万バレルに小幅減産することで合意し一時45.84ドルまで上昇。


GBPUSDは、コロナワクチンの利用によるポジティブ要因と、英EUとの通商協定で何らかの合意期待に一時1.3500まで続伸。さすがに決定事項ではなく合意にネガティブな報道もあり、1.35では多方面の売りがでて1.3432台まで下落するも、前日終値1.33596から0.54%の上昇で、ピーク時の上昇率は比では1.05%と他を圧倒している。


USDJPYは、新型コロナワクチンの利用=景気回復期待=リスクオン=円売りに傾いた円ショートの巻き戻しを継続。クロスのJPYショートの買戻しや200、90時間MAのポイントを割り込みJPY一時103.60台への下落している。その後は104.00まで値を戻すも、米金利も軟調で上値は重い流れが続いている。引き続き11月後半から続く大枠103.50~105.00のレンジとなっており105.20台を超えるまでは円高傾向は変わらず。


経済指標では

欧州のサービス業PMI・改定値は独が弱かったが、予想を上回りユーロ圏では41.7(前回41.3)と強く、英国は47.6(前回45.8)と強さが目立っていたまた、ユーロ圏小売売上高も前年比4.3%(前回2.5%)と強かった。


米サービス業PMI・改定値も58.4(前回57.7)と強く、新規失業保険申請件数は71.2(前回78.7)と予想外に強くでた。一方、ISM非製造業は55.9(前回56.6)と予想外に低下へ。


今後の主要国金融政策

今後の主要国の金融政策の予定は、カナダ9日、ECB10日、FOMC16日、BOE17日、日銀18日とほぼ12月前半までに集中している。



ブレグジット関連では

英国と欧州連合(EU)が通商協定で合意するとの期待

◎アイルランドのコーブニー外相は通商協議について、向こう数日間で合意できることを期待している

◎EU側が新たな要素を協議に持ち込んでおり交渉の悪化を懸念。数日以内の合意はまだ可能だが、期待は後退しているという。

◎英・EU貿易交渉のためロンドンに滞在中のバルニエEU首席交渉官が金曜日の朝にブリュッセルに戻る用意を。

◎バルニエ氏はブリュッセルに戻り、フォンデアライエン欧州委員長とEU加盟国の大使と合意の最終条件について協議へ



OPECプラス

◎減産小幅縮小で合意、来年1月から

◎複数の関係筋によると、石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟産油国を加えた「OPECプラス」は3日、来年1月から減産規模を日量50万バレル縮小し、同720万バレルとすることで合意した。ただ、来年の全般的かつ長期的な方針については、なお意見が分かれているという。


米追加経済対策

◎米共和上院トップのマコネル院内総務は3日、新型コロナウイルス追加経済対策を巡ってやや前向きな動きも見られるとする一方、合意の時期については明言を避けた。

◎野党の民主党側に「過去数日間、いくらか期待が持てるような兆しもうかがえ心強い」と指摘。同時に民主党の提案を引き続き批判した。

◎共和下院トップのマッカーシー院内総務は、選挙が終了していることから、コロナ法案を可決できると一層楽観的に感じていると述べた

◎超党派グループが発表した9080億ドル規模のコロナ法案について、ペロシ下院議長とシューマー氏は2日、交渉のたたき台になるとの見方を表明。共和党のルビオ上院議員はFOXニュースに対し、9080億ドルは「手始めとしては良い」が、中小零細企業を支援するためには多少ながらもっと資金が必要との考えを示した。



カナダ保健当局者は3日

◎米ファイザーの新型コロナウイルスワクチンが来週中、最長でも10日以内に承認される可能性があり、来年初旬に供給が始まる見通しと明らかにした。

◎カナダは新型コロナ感染の第2波にさらされ、1日当たりの新規感染者数は過去最多に達している。累計の感染者は約39万人、死者は1.2万人人超。



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2020/12/03

2020年12月3日(木)17:00時頃の動き

 2020年12月3日(木)17:00時頃の動き


為替相場は、順調といっていいのかわからないが、GBPを含めてアジア市場でもドル売りの流れは止まらず。EURUSDは1.2140台、AUDUSDは0.7430台と高値を更新し、GBPUSDも英EU離脱協議が難航する中でも何等かの合意期待は変わらず.3400台へと上昇。


USDJPYも大枠104.40~55のレンジの下限を割り込み一時104.20台へと、クロスでの円売りが続く中でも円高が進み、まさにレンジ相場を継続している。ただし、下値のポイントとなっている90時間MA104.32、200時間MA104.30のレンジ近辺でなんとか下げ止まっており、このポイントが今日の海外市場でボトムとして維持できるか?


日経平均株価は、上下変動しながら結局は+8.39円と前日とほぼ変わらず。上海総合は-7.24と小幅安で推移。米10年債利回りは0.943%、原油価格は45.40ドルとこちらも若干の上昇で大きな変化は見られず。


30日の強い国家統計局の製造業PMIに続き、財新の総合とサービス業PMIも強い数字となったが、相場への影響は見られず。


トランプ政権は中国共産党の党員と家族の渡米制限の規制を導入し、5月に上院を通過していたが、米下院は中国企業に制限を課す法案を可決し、大統領に送付しトランプ氏は署名する見通しとのこと。バイデン次期米大統領の就任前に、米中の対立の動きが気になる。


2020年12月3日(木)昨日2日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


米景気刺激策期待に米金利上昇、英国はコロナワクチンを承認、弱いADP雇用統計=米追加緩和期待、米株は何とかプラス圏へ。為替相場は弱い米ADPもあり米国市場に入りドル売りが再開するも、英EU離脱交渉は混迷しGBPは弱い。


米株は弱いADP雇用統計に下落からスタートするも終盤にかけて何とか持ち直し、米債利回りも上昇し10年債は一時0.964%へ上昇。原油価格も一時45.92ドルまで上昇。


為替相場は欧州市場のドル買いから、米国市場はドル売りが再開し一時、EURUSDは1.21台へ、AUDUSDも0.74の大台へと上昇するも、GBPとNZDは強さが見られず。GBPUSDは、EU離脱協議の合意ができず一時、1.3280台まで下落し。EURGBPは0.9080台まで上昇している。


米コロナ追加対策は、ムニューシン米財務長官がトランプ氏はマコネル氏の新型コロナ経済対策法案に署名すると表明、米民主党指導部は交渉のたたき台として超党派案を支持。


ADP雇用統計は、前月比30.7万人(予想43万人 前回36.5→40.4万人)→ 予想外に減少し一時米株安の要因へ。


GBPUSDは、EUのバルニエ首席交渉官から「成否はまだわからない」との報道にGBPは弱く、ドル安の流れにも強さが見られず。欧州序盤の1.3440台をトップに一時1.3280台まで下落し、1.3360台まで値を戻すも、クロスでもGBP安水準で推移。英政府はファイザーの新型コロナワクチンを世界初で承認し来週から接種が始まる見通しの朗報にも積極的にGBPを買う動きも見られず。


さて、USDJPYは、欧州市場の104.75をトップに弱い米ADP雇用統計もあり、104.42まで下落するもそれまでで、104.50近辺で推移。クロスでのGBPJPYの下落を除き、JPY売り圧力が続いている。時間足では上昇トレンドにあり、日足ではダウントレンドが続き、104.25と105.28が大きなポイントに。




2020/12/02

2020年12月2日(水)15:15時頃の動き

 2020年12月2日(水)15:15時頃の動き


為替相場は前日NY市場の流れを継続しドルは軟調で円も弱い。


日経平均株価は上下しながらも+13.44円と何とかプラス圏を維持、上海総合は小幅低下。昨日の海外市場で上昇した米債利回りは小幅軟化し、10年債は0.918%(-0.011)で、原油価格はOPECプラスの延期に44.19ドル(-0.36ドル)とやや軟化。


為替市場は、前日の海外市場で、コロナワクチン+米超党派議員の0.9兆ドルの追加経済対策案+パウエル議長のハト派発言などの材料から、リスクオン=株高+債券利回り上昇=ドル売りの流れを維持している。


ただし、アジア市場では全体的にドルを積極的に売る動きは見られず、高値圏で推移しながらも高値警戒感は強まっている。


AUDUSDは、中国の豪州への理不尽とも思われるプレッシャーにも関わらず、第3四半期GDPが予想外に強く出たことで、前日の高値を更新し一時0.7390まで上昇するも、0.7400は過去2回失敗していた水準でもあり、伸び悩み0.7365~85のレンジで欧米市場動き待ちとなっている。


一方のNZDUSDは0.7070台と前日の高値を更新し、ある意味では目先の上値のターゲットを飛び越しており、テクニカルベースの投機筋は強気になっている。


USDJPYは、104.23~46のレンジで動けず、クロスでは小幅ながら円安を続いている。


EURUSDは、2018年4月来の高値水準で、1.2084まで一時上昇しているが動きは予想外に緩慢で、高値警戒感が感じられるが、テクニカルではさらに上昇が見込まれ、短中期のEUR高期待感は変わらず。


2020年12月2日(水)昨日1日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月2日(水)昨日1日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


取り巻く環境はリスク選好の材料が多数。結果、安全資産の債券売り(利回り上昇)し株買いへと動き、為替相場はドル売り+円売りでEURUSDは1.2070台へ、GBPUSD1.3440台、EURJPY126直前と、9月の高値を超え上昇。 相場変動の動きが大きい12月の初日。年末の相場変動の予兆のような動きが気になる。


パウエルFRB議長は「景気回復の道程は長く、全力で景気を支える」とあり追加緩和の期待は強く、米超党派議員は約0.9兆ドルの追加経済対策を提案。コロナワクチン年内利用の期待強まり、中国PMIも強くOECDも中国主導の景気回復を期待、英EU離脱交渉は難航するも集中交渉期間に入り合意の可能性を意識。ラガルドECB総裁は「経済支援に一部の手段を再調整する」とあり、BOEも然り。


欧州株高に続き、ダウ、Nasdaq、S&Pと上昇傾向を維持し強く、米債は売られ利回りは上昇し10年債は0.921%(+0.076%)と一時0.933%まで上昇し0.9%の大台を回復。


パウエルFRB議長の議会証言

◎米経済は大方の予想より好調だが回復までの道のりは長い。FRBは危険が十分かつ完全に過ぎ去るまで、持てる手段を使って景気を支える。


◎英EU通商協議(離脱協議)

英国水域での漁業権、公平な競争条件(国家補助金)、ガバナンス(紛争解決手続き)について協議が難航しているが、フォンデアライエン欧州委員長は、「極めて厄介で難しい」が、今後数日間で前向きな結果を得る可能性はあると発言。タイムズの記者がツイッターで、双方がトンネルと呼ぶ集中交渉期間に入ったとあり、アイルランドのマーチン首相は週末にも合意する可能性を指摘。


◎米超党派議員0.9兆ドルの追加経済対策を提案

債券売り+株買いへと動く。


◎弱いユーロ圏CPIに、インフレ予測の下方修正とECBの追加刺激策の予想は変わらず。


◎コロナワクチン期待強まる。

米ファイザー(独ビオンテックと共同開発)とモデルナは1日にワクチンの緊急使用許可をEU当局に申請。ファイザーは、年内にもEUでワクチンの配布が可能に。


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2020/12/01

2020年12月1日(火)昨日30日、海外市場の動き(5時30分ごろの動き)

 2020年12月1日(火)昨日30日、海外市場の動き(5時30分ごろの動き)


月末30日、足を骨折のアクシデント報道もあったが、バイデン次期米大統領の移行チームはイエレン財務長官を含め全員が女性の経済チームの第一陣を発表。


米株はNasdaq-0.06%、ダウ-0.89%、S&P-0.45%と下落。米債利回りは上下しながらも前日と大きな変化は見られず、終盤にかけ上昇し10年債は0.849%(0.03)とプラス圏へ。原油価格はOPECの減産延長もあり下落から回復し45.11ドル(-0.9ドル)と前日の終値を超えられず。


為替相場は、IMFはECBに追加緩和を迫り、英EU通商協議は混迷の中で期待感だけは消えず。欧州市場ではモデルナのコロナワクチンの緊急使用を米食品医薬品局と欧州医薬品庁に申請、94.1%の有効性確認との報道に変動。米株が低迷し米金利が軟調な中で、仲値近辺では月末要因の通貨買い(ドル売り)が強まる。


一巡後は、米NAR住宅販売保留指数やシカゴPMIも予想外に弱い中でもドル買いが急速に強まり全面高。動きから見れば月末ギリギリのドルショートのポジション調整にも思えるが、相場急変リスクが高い12月の相場を前にして、気になってしまう。


USDJPYは、アジア市場の103.83をボトムにモデルナワクチンの緊急使用を米英当局に申請との報道に一時104.35まで上昇。欧州市場では再び103.91まで下落するも、それまで。104.00をボトムにフィキシング後には104.39まで再上昇し、米金利の持ち直しもあり104.30台で推移と弱さが目立っており、月末要因の可能性は否定できないが、今までにない動きにやや気になる。


EURUSDは、フィキシング前後の1.2003達成後に、下落へと変化し1.1930割れまで下落して推移。引き続きECBの追加緩和策の可能性を織り込み上昇期待は残るが、さすがに1.2台では3か月前に失敗し1.16台まで続落したイメージは強く、利食い先行の動きが強い。90時間MA1.1931、200時間MA1.1893がポイントに。