2020/12/22

2020年12月22日(火)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年12月22日(火)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


英国では変異種コロナの感染拡大に混乱するも、一方の懸念材料の英EU通商協議では、ジョンソン英首相が漁業権をめぐり妥協案を提案したことを好感し、為替相場はGBPがリードするドル売りが強まる。


英国の変異種コロナの感染率は最大で70%高いとのこともあり、ロックダウンが導入され、世界各国は英国からの渡航を禁止し市場は混乱、欧州株は下落し債券利回りは低下。WHOは変異種が重症化や死亡率の上昇につながることは示されていないとあるが・・。


米国市場に入り、ジョンソン英首相はEUに漁業獲得量の1/3削減を提案(EUは1/4削減を主張)し通商協議で合意期待が強まる。ダウは一時400ドル近くの下げから一時プラス圏へ回復し、S&PとNasdaqも下落幅を大幅に回復へ。米債利回りも下落幅を縮め、10年債利回りは一時0.887%までの下げから0.93%台と前日とほぼ同水準へ回復し、ひとまず安心感も。原油価格は47.70台へ低下。


為替相場は、週末に米議会の与野党指導部が9000億ドルの追加経済対で合意との朗報に対して、英国の変異種コロナ感染拡大と、英EU通商協議20日期限が合意できずまたしても先延ばしとなり、週明けから株安+債券利回り低下+ドル買いと、リスク回避の動きからスタート。


WHOは変異種が重症化や死亡率の上昇につながらずと発表し、ジョンソン英首相がEUに漁業獲得量で妥協案を提案したことでにわかに英EU通商協議の合意期待が広まり、米国市場ではGBPUSDの買いがドル売りをリード。


GBPUSDは、90時間MA1.3500、200時間MA1.3400を割り込みオセアニア市場でスタートし一時1.3188まで下落するも、米国市場では1.3500まで上昇し、米株も値を戻し、米債利回りも反発気味で、先週末の終値とほぼ同水準まで値を戻しており、良くも悪くも為替相場をリード。


USDJPYは、一日を通じてテクニカルポイン103.77をブレークし103.89まで一時円売りが強まるも続かず、結局は元の水準となる103.30台へ逆戻り。前週末の終値103.20台まで若干ながら届かないが、クロスでは円高傾向が続いており、リスク回避の円買いの動きが続いている。


EURUSDは、GBPUSDと同じく1.2130まで下落後に終盤にかけて前週終値1.2250台に並ぶ水準まで値を戻しており、しばらくは上下変動が大きくなる可能性も。ただし、米追加経済対策0.9兆ドルの合意確実となったが引き続き上昇トレンドを維持している。