2020/12/20

今週の為替相場を考える(12/21~25日)

 今週の為替相場を考える(12/21~25日)


週終値ベースでは、ドルは全面安。今年も残り2週間、今週はクリスマスを迎え要人発言は全然見られず。24日は米国市場が短縮取引で、25日は日本を除き海外市場はほぼ休日。この薄商いの中で相場変動要因を多数抱えているのが今週。


英EU通商協議の期限20日でとうなるのか? 週末も話し合いが続いている米追加経済対策は? トランプ政権による対中強硬姿勢と中国の反発の可能性は? (相場変動要因は、今週の主な材料を参照してください)


イメージ的には株高+ドル安と考えやすいが、過去3週間の終値ベースで相関関係を見ると、株価に対してGBPとCADは強い相関関係がある反面、他の主要通貨はむしろ今まではみられなかったWTI・金貨価格との連動性が高く、資源価格の上昇=ドル安となっている。


今週の為替相場を考えると、例年通りなら12月は相場変動が高い時季にあたるが、クリスマス休暇までが一区切りで、クリスマス明けから相場を動かそうとする輩が多くこの時期は相場変動も弱まる。しかし、今年はどうなるのだろうか? 相場変動の要因は多く今までの動きが今週も継続する可能性が7割、急変する可能性が3割と考えながら行動したいと考えている。


USDJPY

テクニカルベースでは円高方向で変わらず。

週終値ベースでは11月6日の終値103.342を割り込み103.24でクローズ。日中ベースでもコロナワクチンの有効性が発表されて下落した103.18を割り込み一時102.87まで下落するなど、円高傾向が続いている。1時間足で90時間103.45がポイントで、日足では90日MA105.00が大きなポイントで、これを上抜けするまでは方向転換が難しく、現時点での月足では200カ月MA103.89を割り込でいる。


相場変動の背景としては、円の特性でもあるリスクヘッジ通貨として、年末・年始にショートにはし難い面もあり、英EU通商協議と米追加経済対策のリスクと期待とが混在する中でリスク面はやや織り込み済みで、逆になればその影響は大きい。


EURUSD

EURUSDのみならず、EURGBP、EURJPY、EURCHF、EURAUD、EURNOK、EURSEKなどの取引量もあり、いつもながらドルに対してのリーダー通貨としてその地位はゆるぎない。テクニカルでは、週終値ベースでは2018年4月の水準へと上昇し先週は1.2252で終了。まだ300ポイント近い幅が残っているが同年2月の1.2556が狙える水準にあるのでは?


もちろん一直線で上昇することは相場としてあり得ず、EURロングポジションも多く残っており、クリスマス前のロングの調整の度合いでは1.2100~1.2200の水準まで下落する余地も。一方、取引量の多いEURGBPは、12月11日の0.9220台を高値に0.9050台まで下落し、テクニカルには200日MA0.8985が、90週MA0.8841、200週MA0.8823が大きなポイントでこの水準を割り込むと、EURUSDの相場への影響も考慮しなければならない。


EURJPYは127.00が8月31日の高値で、この水準が上値の大きなポイントになっており、月足ベースでは22日MA121.57と90日MA128.39のレンジを抜け出せずにいる。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※