2020/12/20

直近のIMMデータから見えること(12月15日発表分)

 直近のIMMデータから見えること(12月15日発表分)


集計日が12月15日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨のネットポジションの合計は、前週の200,433→188307コントラクトと、過去3週続けて拡大したあと、今回は減少に転じています。


為替相場では前週集計日の12月8日と今回15日を比較すると、7通貨ですべてドルが下落していますが、IMMポジションを前月と比較してみると、ユーロ、円、ポンド、スイスは売り越しとなり、逆にカナダドル、NZドル、豪ドルも小幅ながら買い越しとなっています。このことから投機的な動きとは別に、資本や実需筋による「通貨買い(ドル売り)」の流れとなっているのではないでしょうか?


それでは、通貨別にネットポジションと前週からの変化、それと集計日の為替相場(終値)の変化を見てみましょう


1.ユーロ、前週156,429→141,833(-14,596)-9.33%の減少となっていますが、EURUSD相場は1.21012→1.21501と約50ポイントのEUR高となっています。引き続き8月25日のピーク時の+211,752から約7万コントラクト減少していますが、EURUSDは1.18344→1.21501と300ポイント近く上昇し、投機的な動きにとどまらずEUR先高を見越した動きとなっています。


2.円、前週48,166→43,963(-4,203)と減少していますが、水準的には3月10日からロングへと変化して以降、高水準近くにとどまっており、USDJPY相場は104.144→103.654と50ポイント近く円高へと動いています。積極的な円先高思考というより戸惑いながらも円高を期待している動きともいえるでしょう。


3.ポンド、前週5,710→4,068 (-1,642)と小幅ながら減少していますが、GBPUSDは1.33504→1.34513と100ポイント近く上昇しており、英EU通商協議の合意期待を受けてのことですが、英国のEU離脱期限をギリギリに控えて以外にもIMMポジションは逆の反応を示しており、どちらに転ぶかわからないことで様子見の動きに思えてなりません。


4.カナダドル、前週-20,738→-15,716(+5,022)と上昇しショートが減少しており、USDCADは、1.28172→1.26959と120ポイント近く下落しCAD高となっています。


5.豪ドル、前週-10,107→-9,325(+782)とわずかですがショートが減少し、3月24日以降で最も少なくなっています。AUDUSDは、0.74097→0.75568と160ポイント近く上昇し、上昇幅は大きくなっています。


データは別途ご覧ください。


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