2020/10/31

今週の主な材料(11/2~6日)

 


今週の主な材料(11/2~6日)


今週から米国が冬時間へ移行するが、何と重要なイベントが多いことだろう。


もちろんNO.1は米大統領選でどちらが勝利するのだろうか? また、欧米で新型コロナ感染の再拡大による部分的な経済閉鎖の動きはいつまで続くのだろうか? 当事国の金融・財政政策への影響が心配される一週間になる。


米追加コロナ経済対策は、マコネル上院共和党トップが「いかなる追加の新型コロナウイルス経済対策も2021年初旬に検討されるべき」との発言もあり、大統領選挙後でそれもある程度落ち着いてきてからになりそうである。英EU通商協議はいまだ結論は見えないが、何らかの合意期待感は消えず。


いつもなら最上位にランクされる、「米雇用統計」、「FOMC」。2番手は「英中銀の金融政策」、「豪中銀の金融政策」や、米「ISM製造業、非製造業」、「カナダ雇用統計」、「NZ雇用統計」など、多数の発表が控えている。


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米大統領選

11月3日の米大統領選ではバイデン氏が引き続き優勢だが、直近の世論調査ではトランプ氏が巻き返しており、どちらに勝利の女神が微笑むのか、まったく見えず最高裁まで結論が持ち越されるようなことはないのだろうか? ブルーウェーブは期待していないが上下両院議員選挙も重要で、もちろん今週の最大のテーマでもあり今後の相場の方向感示すことは間違いない。


コロナ感染拡大

英国では想定を上回り深刻化し、厳しい感染防止策へと動き、フランス、スペイン、ベルギー、ドイツも然りで、米国も一日当たりの感染者数は過去最多を更新し、NY州、ニュージャージ州や、中西部の諸州でも最多を更新しているとのことで、行動規制の再強化に株価の動きも気になる。


英EU通商協議

合意に向け水面下で話し合いを続けているとは思うが、よくわからず!


11/2(月)

中国 財新PMI

ユーロ圏各国PMI

英PMI

米ISM製造業景況指数

ユーロ圏財務相会合


11/3(火)

豪中銀金融政策

ユーロ圏財務相会合(ビデオ会議)


11/4(水)

NZ失業率

中国財新PMI

ユーロ圏各国PMI

英PMI

米ADP雇用統計

米貿易収支

米PMI

米ISM非製造業景気指数


11/5(木)

ノルウェー中銀金融政策

英中銀金融政策

ベイリーBOE総裁記者会見

米週間新規失業保険申請件数

米労働生産性、単位労働コスト

FOMC

パウエルFRB議長会見


11/6(金)

豪中銀四半期金融政策報告

米雇用統計

カナダ雇用統計


詳細は別表をご覧ください。


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最新のIMMデータから

 最新のIMMデータから 


米大統領選を直前に控え、ポジションの変化を注目したのですが、期待外れで大きな変化は見られませんでした。


集計日が10月27日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう。


ネットポジションは、9月29日から5週連続で減少しており、米大統領選のリスクに対してもドルへの信認が続いており、最大のロングポジションのEURは逆に5週連続し減少が続いています。


最も、ユーロはポジション全体のロングで約51%、ショートで約25%を占めていることから、EURの変動が直接的な影響を与える可能性が高いことは間違いなさそうです。


一つの負け組のポンドは、英EU離脱協議が混沌としBOEの資産買い入れ増がほぼ間違いない状況もあり、前週比で-4,660コントラクトの減少となっています。


他方、円、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルは逆に小幅ながら前週比でロングが拡大し買い越しとなっていますが、直近のポジションは小幅な変化にとどまり一進一退した流れの継続となっています。



円のネットポジションは前週14,183→17,893(+3,710)と5週間ぶりにネットで買い越し増となっていますが、小幅な変化にとどまり特にコメントはありません。しいて言えば、リスク回避の円買い期待に反して、USDJPYは104.00を割り込めず、ポジションの変化もロングが微増にとどまり極めて限定的です。


混迷する米大統領選、コロナ感染再拡大、米追加経済対策のおくれなど、不透明要因が多すぎポジションを作りにくい状況が続いており、一度動き始めたら円高、円安のいずれの方向にでも大きく動く可能性を秘めています。



ユーロのネットポジションは前週165,943→155,555(-10,388)と5週連続の減少となっており、8月25日のピーク時211,752から約26.5%減少しています。この26.5%近いポジション減はいつまで、どこまで続くのでしょうか? 8月ごろの景況感の大幅改善にユーロ高期待が盛り上がったのです、最近は欧州主要国、主要都市のコロナ規制による経済活動の低迷と、ECBの追加緩和の思惑に、弱さが目立っています。



他の通貨を含め詳しくは別表にデータが入っていますのでご確認ください。


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2020年10月31日(土)昨日30日、海外市場の動き

 2020年10月31日(土)昨日30日、海外市場の動き


週末・月末の金曜日。マコネル氏発言に米追加景気刺激策の先送りが確実視され、米大統領選とコロナ感染拡大のリスクに動き難い状況は変わらず。米国市場は、株安+金利上昇+資源価格下落。そして、為替相場は、米国市場に入り小幅なドル高の中で、リスク回避のJPY買いも続かず、EURの弱さが目立っている。


欧州株の下げは限定的で、EUROSTOXX50は-0.006%の下げにとどまる。一方、米株は弱く、ダウは一時500ドル超の下げを縮め-157.51ドル(-0.59%)まで回復しているが、アップル決算が期待外れでIT・ハイテク株は弱く、S&Pは-1.21%、Nasdaq−2.45%と下落幅は大きい。


債券利回りの上昇が目立ち、10年債は0.876%(+0.049)と上昇、原油価格は需要減に弱く35.67ドル(-0.49 -1.33%)近くで推移、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-2.34%と弱い。


米株は失速気味ながら、予想外に強い米個人所得と個人消費、ミシガンマインド指数とシカゴPMI。一方、ユーロ圏のGDPも強く、CPIも前回から小幅ながら上昇している


為替相場は、週末・月末、誰か勝利するか不透明な米大統領を控えトレンドを狙う動きは少なく、短期売買を狙えるGBP絡みの動きや、EURAUDやJPYクロス等のクロス取引が目立っている。


EURUSDは、強い経済指標にもデギンドスECB副総裁から「第4四半期GDPはゼロかマイナスの可能性」が示唆されるなどコロナ感染拡大による経済への悪影響が懸念され、ECBの追加緩和や財政支出の期待感も強い。欧米市場では一時1.1704まで上昇するも、米国市場では一時1.1640まで下落と、90日MAを割り込む動きが続いている。


USDJPYは、104.13をボトムに104.00の壁を突破できず失速。ポジション調整のJPY売りが続き米国市場で一時104.74まで上昇しJPY安値圏で終了しているが、米大統領選のリスク+ECB・BOEの追加緩和のリスクを残し、JPYが選好されやすい地合いは変わらず。


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21:30 USD 9月 個人所得=0.9%(予想0.4% 前回-2.7→-2.5%)、個人消費支出(PCE)=前月比1.4%(予想1.0% 前回1.0%)、PCEデフレーター=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.3%)、PCEデフレーター=前年比1.4%(予想1.5% 前回1.4→1.3%)、コアPCEデフレーター=前月比0.2%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比1.5%(予想1.7% 前回1.6→1.4%)→ 個人消費は予想外に強くでたが、失業者向けの政府支援が縮小し、追加の新型コロナウイルス経済対策のめどが立たない中、消費支出は第4・四半期に減速する可能性がある。コアPCE前年比は1.5と下方修正された前回を上回るも、FRB目標値2.0%を超えられずインフレが抑制されている。トランプ大統領が8月初めに署名した失業保険給付上乗せ延長の大統領令も個人所得の増加に寄与した。


21:30 USD 第3四半期 雇用コスト指数=前期比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)

21:30 CAD 9月 原材料価格指数=前月比-2.2%(予想0.3% 前回3.2%)、鉱工業製品価格=前月比-0.1%(予想0.1% 前回0.3%)

21:30 CAD 8月 月次GDP=前月比1.2%(予想0.9% 前回3.0%)、前年比-3.8%(予想-4.2% 前回-5.0%)→ 予想外に増加するも、コロナ感染増加に秋以降は経済活動の抑制がリスクとして残る。


22:45 USD 10月 シカゴ購買部協会景気指数=61.1(予想58.0 前回62.4)


23:00 USD 10月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=81.8(予想81.2 前回81.2)、景気現況指数=85.9(予想 前回84.9)、消費者期待指数=79.2(予想 前回78.8)、インフレ期待1年=2.6%(予想 前回2.7%)、5年=2.4%(予想 前回2.4%)→ 速報値から上方修正され、7カ月ぶりの高水準となった。米大統領選で民主党のバイデン大統領候補の勝利予想が高まる中、3カ月前と比較し、民主党支持者の期待指数が50%上昇する半面、共和党支持者では7%の上昇にとどまった。また、民主党支持者の間で将来の家計を巡る楽観的な見方が大幅に広がり、民主党支持者と共和党支持者の家計を巡る見通しが約4年ぶりにほぼ同水準となった。


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2020/10/30

2020年10月30日(金)23:00時ごろの動き

 2020年10月30日(金)23:00時ごろの動き


週末・月末の金曜日。今日はデータを収集するに苦労するほど、各種経済指標の発表が多い。また、相変わらずコロナ+米大統領の不透明要因が横たわっており動き難い。


注目の、ユーロ圏GDPは前期比12.7%と予想外に強く、独+8.2%、仏18.2%と強さが目立っている。ユーロ圏CPIは前年比-0.3%で変わらず、コアも0.2%で変わらず。米個人所得は0.9%で予想を上回り、個人消費支出も1.4%と強く、価格指数は総じて若干ながら予想を下回っている。カナダ月次GDPは1.2%と前回の強すぎる3.2%からは低下するも予想0.9%を上回っている。総じてまずまずの結果と言えそう。


EUROSTOXX50はマイナススタートから前日ほぼ同水準で推移、独DAXや英FTSも同じような動きへ。米株先物は急速に値を戻し、ダウは小幅安からスタートへ。債券利回りも低下から小幅上昇で推移し、10年債は0.836%(+0.009)と若干の上昇へ。原油価格は35.93ドル近くと小幅安で推移し、ブルームバーグコモディティインデックスは-2.57%と弱さが目立っている。


為替相場は、債券と株の動きを横目でみながら、積極的な動きは見られず、むしろ週末・月末のポジション調整や実需筋の動きがリードしている。EURUSD、GBPUSD、EURJPY、GBPJPYの取引量は比較的多くなっており、逆に、USDJPYは消極的でクロス主導のJPY売りが強く、アジア市場の104.13をボトムに104.67まで上昇しているが、105.00、105.50の大きなポイントを上抜けするまでは円高傾向は変わらず。


AUDUSD、NZDUSDは共に底堅い動きで、AUDUSDは利下期待にも関わらず、0.70の大台を確りとサポートされており、0.7011をボトムに0.7070まで上昇中。


話題にTRYは売り圧力は止まらず。USDTRYは0.8370台とDailyベースではこのままいけば、7日連続しTRY売りとなる。もちろんTRYJPYも然りで下落は止まらず。


2020年10月30日(金)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年10月30日(金)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


米株高+金利上昇+資源価格下落+ドル全面高。特に次回ECB理事会の追加緩和期待にEURの弱さが目立つ。


欧州ではコロナ感染の再拡大に、ECBは異例となる「12月追加緩和を事前にコミット」、BOEも11月5日に資産買い入れ拡大はほぼ間違いなし。一方、米GDPは33.1%と過去最大の上昇率で、個人消費も40.7%と強く出た。 ただし、米国では来週の米大統領選の混戦状況を抜け出せず、追加景気対策も二の次状態で、米国でもコロナ感染急増中。これらの材料に相場は変動するも、サプライズではなく大枠は予想通りの結果ながら市場は反応。


欧州株は上下変動から前日とほぼ同水準で終了。米株は強いが終盤で伸び悩み、ダウは一時370ドル近く上昇から、139.16(+0.52%)で終了。Nasdaq+1.19%、S&P+1.64%。米債利回りは上昇し、10年債は0.831%(+0.06)へ上昇。原油価格は36.30ドル(-2.92%)と下落し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.72%と下落へ。


米GDPとECB理事会の影に隠れてテーマとならなかったが、独失業率は低下し失業者数は減少していた。また、ユーロ圏経済信頼感は強く、独CPIの前月比はプラス圏へ改善していた。一方、米NAR住宅販売保留件数は、前月比-2.2%と5か月ぶりの低水準。欧州発の経済指標はそこそこだったが、直近のコロナ感染拡大のリスクが市場は強く意識している。


本題の為替相場は、英国、フランス、ドイツを含め欧州ではコロナ感染が再拡大し各種規制が強まり、米国でも然り。結果としてショートカバーのJPY売りも見られたが、リスク回避の選択肢としてJPYの強さは変わらず。


USDJPYは、アジア・欧州市場では104.50を高値にリスク回避のJPY買いも続いていたが104.03をボトムに104割れを失敗。その反動と、米金利の上昇+米株高に104.73まで値を戻すも、欧米の取り巻くリスクを考えれば積極的なJPY売りも期待できず。105.00、105.50の上値の重い流れは変わらず。


EURUSDは、欧州市場に入り理事会前から1.1800の壁を割り込み9月終盤の安値まで下落したことで、EUR売りが続いていた。ECB理事会声明とラガルド総裁発言から、12月ECB理事会でPEPPの買い入れ枠拡大とTLTROの延期、預金金利の引き下げとサプライズの可能性の否定できず1.1650まで下落と弱さが目立つ。次の壁は1.1600~20。


GBPUSDは90日MA=1.2911を割り込み一時1.2881まで下落するも、減じてでは1.2920台となんとか終値ベースではこの水準を上回っている。 英EU通商協議の結果次第であることは変わりなく、これが判明できなければ、11月5日のBOEのMPCで資産買い入れ枠の拡大を意識した売り圧力も残る。


AUDUSDは、0.7076をトップに米国市場では一時0.7002まで下落と、何とか0.70の大台を維持。


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17:55 GER 10月 失業率=6.2%(予想6.3% 前回6.3%)、失業者数=-3.5万人(予想-0.5万人 前回-0.8→-1.0万人)→ 失業率は低下し、失業者数は予想外に大幅減少へ。


19:00 EUR 9月 消費者信頼感・確報値=-15.5(予想-15.5 前回-15.5)


21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=75.1万人(予想77.5万件 前回78.7→79.1万件)→ 予想外に減少し改善へ


21:30 USD 第3四半期・速報値 前期比年率33.1%(予想31.0% 前回−31.4%)、個人消費=前期比年率40.7%(予想38.5% 前回−33.2%)、デフレーター=前期比年率3.7%(予想2.8% 前回−2.1%)、コアPCEデフレーター前期比年率3.5%(予想4.0% 前回−0.8%)→ 個人消費の上昇も強く、増加幅は予想を上回り統計開始後で最大の増加率で、減少分の大半を取り戻す。今回の統計で米経済の堅調な足取りが明らかになったが、専門家らは今後数カ月、経済の伸びはずっと緩やかで不安定なものになると予想する。新型コロナの感染拡大が再び加速しているほか、追加景気対策を巡る協議は膠着状態が続いている。


21:45 EUR ECB理事会=政策金利 Fixed rate0.0%、上限金利0.25%、下限金利-0.5%の据え置きを予想。パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を1.35兆ユーロで維持を予想。資産買い取りプログラム(APP)月額200億ユーロ規模での債券買い取りに加え、追加で1200億ユーロの資産買い取りを年末まで継続を予想。


22:00 GER 10月 消費者物価指数・速報値=前月比0.1%(予想0.0% 前回-0.2%)、前年比-0.2%(予想-0.3% 前回-0.2%)、HICP前月比0.0%(予想0.0% 前回-0.4%)、HICP前年比-0.2%(予想-0.3% 前回-0.2%)


23:00 USD 9月 NAR住宅販売保留件数=前月比-2.2%(予想4.5% 前回8.8%)、前年比21.9%(予想 前回20.5%)→ 予想と前回を下回り5か月ぶりの低下へ


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ECB理事会→ 金融政策を据え置くも追加緩和策を事前にコミット

◎パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い取り枠は1.35兆ユーロ、中銀預金金利は-0.5%に据え置いた。

◎これまでの超緩和的な金融政策を維持するも、12月の次回会合で追加対策を講じることを強く示唆

→ 各国の新たなロックダウン措置によりユーロ圏経済が二番底を打つ可能性が高まっていることから、追加対策を講じる考えを示した。


声明

◎変化する状況に対応しながら、景気回復を支援し、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)がインフレ見通しに与える負の影響を相殺するような良好な金融条件を確保するため、必要に応じて政策手段を再調整する」


ラガルドECB総裁→ ユーロ圏の景気回復は予想以上に急速に勢いを失いつつあり、次回会合で新たな金融緩和パッケージで合意することは「ほぼ疑いない」と、異例な緩和姿勢を表明。

◎理事会は、リスクは明らかに下向きに傾いているとの認識で完全に一致した。

◎パンデミックと感染拡大、および感染拡大抑制策が経済に及ぼす影響の重大性を認識している。

◎こうした認識を踏まえ、次回理事会で政策措置を調整する必要があるとの見解で一致した。

◎各チーム、各委員会はすでに作業に取り掛かっている」とし、全ての政策措置の範囲、期間、規模が検証される。

◎12月までの間に手をこまねいていることはしない」と述べ、購入を加速させることもあり得ると示唆

◎ECBにできることには明らかに限りがあり、金融政策は大規模な財政政策で補完される必要があり、積極的で協調的な財政スタンスが引き続き重要。

◎債券購入プログラムの柔軟性を十分に利用する方針


→ パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の拡大に加えて、条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)の期間延長や預金金利の引き下げが含まれる可能性がある


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2020/10/29

2020年10月29日(木)16:15時頃の動き

 2020年10月29日(木)16:15時頃の動き


不透明な米大統領選の行方、新型コロナ感染拡大の影響、英EU通商協議の行方等、不透明感は消えず。


前日の海外株安の影響も一服で、米GDPとECB理事会の結果を見守る動きが強く、不透明な米大統領選の行方、新型コロナ感染拡大の影響、英EU通商協議の行方等、不透明感は消えず、為替相場はリスク回避に円が選考される流れは変わらず。


日経平均株価は、マイナス幅を縮め-0.37%の下落幅にとどまり予想外に堅調。上海総合もマイナスからスタートするも+0.11%とプラス圏を維持。欧州株は小幅高で推移し、ダウ先物は+0.62%と強い。


米債利回りは小幅上昇し、10年債は0.778%(+0.006%)、原油価格は弱く36.84(-1.44%)の下げとなっており、資源価格全体に弱さが目立っている。


アジア市場の為替相場は、前日の欧米市場での大幅な株安にも、大きな変動は見られないが、欧州勢の参入と共に、いつもながらのコロナ感染拡大=経済活動の低迷+ECB理事会で12月の追加緩和示唆期待(ひょっとしたら今回?)を意識し再びEURUSDの売りが強まり1.1720台へ下落と、クロスでもEUR安の流れが続いている。


一方、USDJPYも仲値での上昇、BOJのハト派を意識したのか昼頃には104.50台まで上昇するも、黒田日銀総裁の記者会見を前にして円高へと変化し、記者会見後には日中の安値を下回り104.20台で推移している。


2020年10月29日(木)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年10月29日(木)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


欧米コロナ感染の再拡大に、欧米株は大幅安で、資源価格も大幅下落。米大統領選も不透明で投票後もすぐに結論が出せないリスク。米追加経済対策の遅れなどリスクは山盛り。もちろん今日の日本株の動きは心配で気になる。


為替相場は、米国市場でドル買いは弱まるも、欧米市場を通じてドル買いが選好され全面高。

CADはカナダ中銀が国債購入の削減のサプライズに売りの流れ変わらず。EURは主要国でコロナ感染の再拡大に部分的なロックダウンの動きを警戒し株安+債券利回りの大幅低下に弱く、ECB理事会もリスクに。GBPもコロナ感染再拡大にジョンソン首相がロックダウンを導入するリスクが高まり下落から、英EU通商協議の11月初め合意期待もあり下げ止まる。JPYはリスク回避の動きに選好されるも114円の壁を破れずやや反発へ。TRYは通貨防衛に売り弱まるも流れは変わらず。


EUROSTOXX50は-3.49%。ダウは-943.24(-3.43%)と下落、S&PとNasdaqも下げ幅を拡大し、VIXは一時40.52まで下落し40.28(+20.78%)と6月15日以来の高水準を記録。


米10年債利回りは0.773%とほぼ同水準で推移、需要減に原油価格は37.32ドル(-5.71%)と下げ幅を拡大し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-1.94%と大幅下落へ。


為替市場は、欧州市場の下落から、米国市場では米株の大幅安の流れにも債券市場は予想外に冷静で、ドル売りも一服へ。


EURUSDは、欧州ではコロナ感染再拡大に欧州委員会は「憂慮すべき事態に直面」とあり、フランス、イタリア、そして、メルケル独首相も「極めて深刻」とし部分的ロックダウン措置を発表。今日29日のECB理事会でもサプライズがないとも限らない。アジア市場の1.1788を高値に欧州株安に一時1.17178まで値を下げるも、米国市場では一時1.1760まで値を戻し1.1750近辺で推移。


USDCADは、カナダ中銀が予想通り政策金利0.25%の据え置きを決めたが、資産購入プログラムを再調整し長期債にシフトとはいいとして、国債購入を週最低50→40億カナダドルに減額を発表したことで、CAD売りが強まりUSDCADは一時1.3334まで上昇し1.3310台と高値圏で推移している。中銀は今年の成長見通しを上方修正してはいるが来年は下方修正へ。資源価格の大幅安も影響している可能性も。


USDJPYは、主体性がないと言えばそれまでだが、取り巻く多くのリスクのヘッジとしてJPY買いが選択される流れは変わらず。欧州株の大幅下落+欧州主要国の債券利回りの低下もあり、クロスでのJPY買いに後押しされ、一時104.114まで下落するも、104.00の壁を割り込めず失敗。その後は104.45まで値を戻し104.30台で推移。引き続きJPY高傾向は変わらず。


USDTRYは一時8.31585まで上昇から、トルコ中銀がTRY防衛措置を講じる何とか売り圧力は弱まるもUSDTRYは8.2513と前日比でみると弱さがは変わらず。TRYJPYも12.580(-1.26%)と下落。


2020/10/28

2020年10月28日(水)16:30時ごろの動き

 2020年10月28日(水)16:30時ごろの動き


フレッシュな材料もなく、米大統領選を直前に控え積極的に動けず。株価も強さは見られず、米債利回りの上昇も止まり、為替市場は緩やかな円高傾向が止まらず。


日経平均株価は下げ幅を縮め₋0.29%と小幅安で終了。上海総合は後場にかけマイナスを脱し+0.46%と上昇。ダウ先物は-1.28%と弱い。米10年債は0.763%(-0.012)と小幅低下。原油価格は弱く38.42ドル(-2.91%)近くで推移。


為替総相場は、総じてドル買いが勝るも、リスク回避のJPY買いが選択され、USDJPYは104.56を高値に底値を緩やかに切り下げ104.10台まで下落、クロスでもJPY買いが見られ9月21日安値104.00の大台を試す可能性が高くなっている。


AUDUSDは、前日のデベル豪中銀副総裁のタカ派発言から続く上昇と、早朝の0.7112を安値に豪第3四半期CPIは前期比、トリム平均値の前期比も予想を若干上回り、一時0.7157までの上昇したが、欧州勢の参入に0.7130台まで値を下げている。引き続き先行き強気・弱気派が混在。


EURUSDは、欧州主要国のコロナ感染の再拡大は、ドイツやフランスにも広まり規制の強化が目立ち、メルケル首相は小規模なロックダウンを計画とあった。前日NY終了間際に再び1.1800の大台を割り込むと1.1800の大台を回復できず、19日以来の安値水準で、クロスでもEUR売りが強まっている。



2020年10月28日(水)昨日27日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年10月28日(水)昨日27日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


米大統領選まで約1週間、トランプ・バイデンどちらに転ぶのかふたを開けるまではわからず。いや、ふたを開けても混乱が続くリスクも。さらに、米追加経済対策も選挙後になりそうで、欧米ではコロナ感染の再拡大による経済的なリスクが高まり、為替市場を含め全体的に積極的なポジションメークは見られず。


は弱さが目立った欧州株。米株はNasdaqが+0.64%と強いが、ダウが−0.8%、S&Pが−0.3%と弱い。米債利回りは軟調で10年債は0.8%を割り込み0.777%(-0.03%)。原油価格は39.01ドル(+1.17%)と強いが40ドルの壁は超えられず、中国が2035年までに通常のガソリン車を全廃するとの記事は気になる。ブルームバーグ・コモディティインデックスはエネルギー価格の上昇が目立ち+0.48%と上昇。


為替相場は、リスク回避に消極的ながらJPY買いが選好され、USDJPYは105円まで戻り切れず、再び104.50を割り込み一時104.39まで下落、クロスでも小幅ながら円高傾向となっている。


GBPUSDはBOEの資産買い入れ増を織り込み、英EU通商協議は引き続き合意に向け協議を継続中で、英国北西部でのコロナ拡大が気になるが1.30をボトムに底堅く推移。


AUDUSDは追加緩和期待のネガティブ材料から一変、デベル豪中銀副総裁のタカ派発言に、0.7110台をボトムに0.7147まで一時上昇。上昇率だけを見るとNZDUSDはトップで、0.6670をボトムに一時0.6724まで上昇。


EURUSDは中期的な上昇トレンドは変わらないが、主要都市でのコロナ感染再拡大を意識し、経済短期的には200時間MA=1.1798を割り込み弱さが目立っている。ECBでは金融政策の据え置くも、12月に資産買い入れ拡大が見込まれて何らかのヒントを期待している。


2020/10/27

2020年10月27日(火)17:25時頃の動き

 2020年10月27日(火)17:25時頃の動き


株価は下げ止まり、資源価格もやや持ち直し、米債は大きな変化は見られず。為替相場は総じてドル売りの流れとなっていたが、欧州序盤ではドルの買い戻しの動きが強まっている。


日経平均株価は200円近くの下げからスタートするもほぼ全戻しの-0.04%で終了。上海総合も後場から値を戻し+0.10%の上昇で終了。米株先物は小幅上昇しダウは+0.32%近くで推移。


米債利回りは0.804%とほぼ変わらず、原油価格は強く一時39ドルまで上昇し、38.79ドルと+0.60%近くで推移。


為替相場は相変わらずTRY売りは止まらず。主要通貨では小幅なドル安で、その中ではEURUSDとAUDUSDの上昇が目立っていたが、欧州勢の参入に再びドルの買い戻しが強まる。


AUDUSDは、デベル豪中銀副総裁が経済委員会で、第3四半期GDPがプラス成長とのコメントに、0.71130をボトムに買いが強まり一時0.71417まで上昇。


EURUSDは1.1807のボトムから欧州市場の序盤で1.1856まで上昇していたが、欧州勢の売りに1.1800台まで失速。この流れAUDUSDも0.1720台まで値を下げているが、底堅い動きとなっている。


USDJPYは、104.89を高値に104.67まで小幅ながらJPY高となっており、クロスでは小幅ながら総じてJPY高の動きとなっている。



2020年10月27日(火)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年10月27日(火)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


週明けはリスク回避の動きへ! 欧米市場も株価は大幅安、米債利回りも低下し資源価格も下落。為替相場はドル全面高で、TRYは最安値を更新中。


為替相場はドル全面高! 米大統領選を直前に控えたドルショートの巻き戻しにも思えるが、リスク回避のドル買いが流れの主流で、CAD+EUR+CHFの弱さが目立っている。


欧州の感染拡大が続く中で、米国でも一日当たりの新規感染者数が増加し過去最高を更新、経済活動が抑制されるリスクを意識。米追加景気対策の交渉は続くも結論が出ず。英EU通商協議は28日まで延長され何らかの合意の期待は残るも不透明感は消えず。


中国では、中国共産党の重要会議の5中全会(26~29日)開催中で、時を同じくし「台湾に武器売却の企業に制裁へ」と動き、ABCなど米メディア6社に対し、中国に駐在する人員や財務情報の届け出を求めるなど、米国メディアへの規制を強めている。


FTSE100 は−1.16%、独DAX-3.71%。ダウは一時900ドル超下落し₋650.19(-2.29%)で終了。S&P₋1.86%、Nasdaq−1.64%。VIXは一時20%超の上昇となった。


米債利回りは低下し、10年債は一時0.786%まで下落し0.803%(-0.039)近くで推移。原油価格は一時38.28ドルまで下落し、38.55(-3.26%)近くで推移しており、ブルームバーグ・コモディティインデックスは−0.46%と大幅に下落している。


為替相場はドルが全面高へと動き、弱さが目立っているEURUSDは、EURGBP+EURJPY+EURAUDでも軟調。コロナ感染拡大による経済活動への悪影響を懸念してなのか、1.1900台の大台を失敗した反動にEURロングの切りの動きに上値も重く、EURUSDは早朝の1.1860近くを高値に欧米市場では1.1800台まで下落し何とか下げ止まっている。


USDJPYは、株安+債券利回り低下+商品価格の上昇のリスク回避の流れにも、USDJPYは大枠で104.50~00のレンジ(正確には106.65~05)で安定しクロスでは小幅ながら全面高で、104.80台で推移し円高傾向を維持している。


GBPUSDは、英EU通商協議は28日まで継続とのことで不透明感は強いが、何らかの合意の期待も変わらず。欧州市場や米国市場で一時1.3000の大台を割り込み1.2993まで値を下げるも、一日を通じて大枠1.1300~75のレンジと安値圏で下げ止まっている。


2020/10/26

2020年10月26日(月)17:15時頃の動き

 2020年10月26日(月)17:15時頃の動き


週末の重要なできごとは確認できなかったが、週明け月曜日のアジア市場は、株安・金利低下・資源価格下落のリスク回避の動きながら、為替相場は総じてドル高で、リスク時に選考されるJPYやCHFも弱い。


気になるニュースでは、中国外務省報道官は、「台湾に武器売却の企業に制裁へ」とあり、対象企業は「対象企業はボーイング防衛関連部門、ロッキードマーチンなど」となるとあった。


日経平均株価は上昇からスタートするも後場かけ下げ-0.09%と小幅安、上海総合は-0.82%と低下。冬時間に戻った欧州市場は独DAXを主に株安からスタート、米株先物も弱くダウ先物は-1.1%近く下げている。


米債利回りは低下し、10年債は0.807%(-0.034)と弱い。原油価格は38.68ドル(-2.94%)と原油需要の減少+供給増加見通しに大幅安で、エネルギー・商品価格も総じて弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.60%の下げとなっている。


アジア市場の株安・金利低下・資源価格下落はどのような意味をもっているのか、要因は不明ながら、リスク回避にドルが選考されている動きの中で、JPYやCHFも弱い動きはどうも気持ち悪い。今日のNY市場の相場展開が気になる。


一方、EURUSDは欧州でのコロナ再感染の拡大が提供しているのか? 1.1900台直前まで上昇した反動なのか、売りが選考してし、取引開始直後の1.1860台を高値に1.1810台まで値を下げている。


USDJPYも、小幅ながらギャップを開け円高からスタートするも104.655をボトムに下値を試す動きも見られず、欧州市場の序盤では105.00直前まで上昇している。



2020/10/25

今週の為替相場を考える(10/26~30日)

 今週の為替相場を考える(10/26~30日)


最近の金利上昇傾向は気になるが、為替相場のみならず金融市場は総じて、来週11月3日の米大統領選でバイデン、トランプ両氏のいずれが勝利するのかを見守る動きが今週も続きそうである。


前回の米大統領選ではトランプ氏が予想外に大統領に選出され相場の波乱要因となった二の舞は踏みたくないとの判断に消極的な動きにならざるを得ない。さらに、仮にバイデン氏が勝利しても最近の最高裁判事をめぐる動きから、郵送は不正投票といちゃもんがつけられ誰が最終的に勝利するのか混乱する可能性も否定できず。


この大統領選の動きい加え、最近では新型コロナの追加経済対策をめぐり、ホワイトハウスとペロシ米下院議長と合意に近いとの観測もあるが、共和党内部の意見相違は埋まらず、大統領選後にずれ込む可能性が高くなっている。


この合意の有無をめぐる材料に相場が一喜一憂する動きが続いていたが、どうなることだろうか? いずれにしても、遅かれ早かれ何らかの追加経済対策が合意し、その結果、米経済にプラス効果を期待しているが? 


さて、為替相場は、誰が次期米大統領に選出されるかで、ドル安だ、いや、ドル高だとの主張が見られるが、個人的にはどうなるのか不安でならない。


市場はバイデン氏有利との判断に、景気拡大策=株高+金利上昇を見込んでいるとの観測記事が目立つ。 米10年債利回りは上昇し6月の水準近くとなる0.87%近くまで上昇したことも一因として先週の後半はドル売りも収まりかけてはいるが、相変わらず、EURUSDの買い戻しは強く、緩和期待に売り込まれたAUDUSD、NZDUSDも値を戻しつつあり、安全資産としてのJPY+CHFも強含みで推移している。


米10年債利回りとの相関関係を過去3週間でチェックすると、EURUSD、GBPUSD、USDCHF、USDCAD、日本10年債利回りと0.80~0.90台の相関・逆相関関係があり高く、日経平均(0.78)、USDJPY(-0.65)とそれほど強くはないが、それなりに相場に影響を与えていたことは間違いなさそうである。


直近20日のIMMシカゴのポジション(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨)を見ても、187,763→186,807(956コントラクト減少)と前週との比較ではユーロ+円+カナダドルは売り越しとなったが、逆にポンド、スイス、豪ドル、NZドルは買い越し増とポジションの調整にとどまり、新たなポジションをとる動きには見えない。


今週のIMMコメントにも書いたが、特に、ユーロのロングポジションは8月25日の211,752から今回は165,943(約21.6%)コントラクトまで減少した半面、同日のEURUSD相場は終値ベースで1.18344→1.18212と下げ幅はわずかで、ポジションが減少しているにも関わらず、EURUSDの水準は下がっていないことが示され、トレンドとしてのEUR高を期待したくなる。


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USDJPY

105~106.50のレンジから、104~105.50のレンジと円高方向へと切り下がっており、105.50を上抜けするまでは円高を意識した動きへ。リスク回避の円高思考や、EURJPYの強い影響を受けがちながら、過去3週間の動きではUSDJPYは通貨、金利、株式との相関関係は鈍く、ある意味では独自の動きをしていることになる。


Weeklyチャートでは、6月以降22週MAを上限にして上値が切り下がる下落基調が続き、Monthlyチャートもダウントレンドに入っている。月足終値ベース(月中では何回か割り込んではいるが)では2016年11月以降のボトムとなっている200MA103.922が大きなポイント。



EURUSD

追加緩和が示唆されると思われる今週のECB理事会が大きな相場変動要因ではあるが、EU英通商協議の行方も依然として不透明で、欧州各国の主要都市ではコロナ再感染の拡大に規制の動きが強まるなど、今後の成長鈍化リスクなどネガティブ要因も多い。


それでも1.1700~1.1900のレンジを継続し、直近では1.1800を上回り底堅く、9か月MA=1.1735の大きなポイントを割り込むまでは上昇傾向を期待している。週終値ベースを見ると1.20の高値を更新した週の終値1.18356を上回り先週末には1.18573で終了し強さが目立っている。


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今週の主な材料(10/26~30日)

 今週の主な材料(10/26~30日)


早いもので、今週は10月最終週で欧州市場はサマータイムが終わり冬時間となるが、今週も相場を動かす注目点は多数。


テーマは継続するが、米大統領選の行方、米追加経済対策の行方、英EU通商協議の行方、コロナ感染拡大の行方。また、金融政策では、ECB理事会、カナダ中銀理事会、日銀金融政策決定会合。経済指標では、3四半期GDP速報値(米国+カナダ+ユーロ圏各国)、消費者物価指数(豪州+ユーロ圏各国)、景況感指数(独IFO、ユーロ圏景況感指数ESI、米CB消費者信頼感指数+シカゴPMI+ミシガン大学消費者信頼感指数)、それ以外では、(米耐久財受注+米個人所得+個人消費支出)を注目したい。


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米大統領選、誰が次期大統領? 11月3日と直前に迫ったバイデン対トランプ両氏の戦いとその思惑。世論調査はバイデン氏が有利ながら決め打ちできず、また投票結果が出ても最終結果に不正有りと疑問が残る可能性も。


米追加経済対策、規模とその時期は? トランプ政権(1.9兆ドルに引き上げ歩み寄る?)対ペロシ米下院議長(2.2兆ドルで譲らず)、トランプ政権対与党共和党のマコネル院内総務(大規模拒否)になかなか決まらず。


英EU通商協議、合意の有無は? ジョンソン氏が決めた10月15日の交渉期日の過ぎ、15~16日のEU首脳会議も過ぎ、話し合いは継続中とあるが? 週末には仏政府が交渉で最大の障害の一つとなっている漁業権問題の姿勢を軟化させているとの報道も。


欧州で新型コロナウイルス感染第2波の猛威拡大。フランス、スイス、オランダ、トルコ、ベルギー、ポーランド、スペインなどの一部都市や地方では感染拡大措置の検討や実施に動き、経済活動再開の動きが弱まるリスクも。


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金融政策では、


10/27(火)

カナダ中銀 政策金利0.25%の据え置きと、カナダ国債を週、最低50億ドル購入の継続を予想。 カナダ中銀は3月に政策金利を過去最低の0.25%に引き下げ、少なくとも2年間は低金利を維持すると表明。追加刺激策を講じる場合には債券買い入れプログラムの調整から着手するとしていた。10月に入り、マイナス金利導入は積極的に議論していないが、選択肢の一つで絶対にないとは言い切れずとあり、マイナス金利導入は積極的に議論していないが、選択肢の一つで絶対にないとは言い切れずとあった。


10/29(木)

日銀金融政策決定会合、現行のマイナス0.1%の短期政策金利と「ゼロ%程度」の長期金利目標を維持し、「現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している」とのフォーワードガイダンスの維持を予想。


10/29(木)

ECB理事会、政策金利 Fixed rate0.0%、上限金利0.25%、下限金利-0.5%の据え置きを予想。パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を1.35兆ユーロで維持を予想(または、増額を示唆する可能性も)。資産買い取りプログラム(APP)月額200億ユーロ規模での債券買い取りに加え、追加で1200億ユーロの資産買い取りを年末まで継続を予想。また、ユーロ高、新型ウイルス感染の再拡大、米大統領選、政政策を巡る決定のリスク、追加刺激策導入の用意があることを強調すると思われる。


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経済指標では、


10/27(火)

21:30 米耐久財受注

23:00 米CB消費者信頼感指数


10/28(水)

9:30 AUD 第3四半期CPI


10/29(木)

19:00 ユーロ圏経済信頼感(景況感指数ESI)

21:30 米第3四半期GDP・速報値

22:00 独CPI・速報値


10/30(金)

15:30 仏第3四半期GDP・速報値

16:00 独第3四半期GDP・速報値

16:45 仏CPI・速報値

19:00 ユーロ圏CPI・速報値

19:00 ユーロ圏第3四半期GDP・速報値

21:30 米個人所得、個人消費支出(PCE)

21:30 カナダ月次GDP

22:45 米シカゴ購買部協会景気指数

23:00 米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値


詳細は別表をご覧ください。


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2020/10/24

最新のIMMデータから 

 最新のIMMデータから 


集計日が10月20日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう


ネットポジションの合計は、187,763→186,807と前週からロングは-956コントラクト減少し、これで9月29日の206,219から4週続けての減少に、ドル選好の動きとなっています。


トータルポジションはいつもながらEURの一人勝ち状態は変わっていませんが、ユーロのロングポジションは8月25日の211,752から今回は165,943(約21.6%)コントラクトまで減少しており、同日のEURUSD相場は1.18344→1.18212(約0.11%)と下げ幅はわずかで、ポジションが減少しているにも関わらず、EURUSD相場は底堅く、この動きを見るとEUR先高ではないかと考えてしまいます。


前週と変わらず、円、ユーロ、スイス、豪ドル、NZドルはロングで、ポンド、カナダドルのショートとなっていることに変わりありませんが、前週比の変化だけを見ると、円、ユーロ、カナダドルは売り越しで、逆に、ポンド、スイス、豪ドル、NZドルは買い越しとなっています。


ポンドは、EU英通商協議の行方も左右される動きは変わらずいつもながら相場変動が高いGBPUSDですが、ポンドのポジションを過去3週比較して見ると、-11,298→-9,802→-2,000とショートが減少しており、何らかの合意を期待しているのか、緩やかにショートが減少しています。


円は、過去3週を比較すると、+21,102→+19,976→+14,183と買い越しが減少気味で、ポジションの少なさだけを見ると弱い円先高期待は残るも、それほど信じ切っていないことの証でどちらに動くは確認が持てない状況と思えます。


詳しい資料は別表で確認してください。


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2020年10月24日(土)昨日23日 海外市場の動き

 2020年10月24日(土)昨日23日 海外市場の動き


週末金曜日、米大統領選の討論会は波乱もなく終わったが、取り巻く材料はいまだ変わらず。為替相場は弱いながらリスク回避のEUR買いが選好するも限定的で、JPY+CHFも然り。ブレグジット合意期待のGBP買いもひとまず終了し今日も弱く、欧州市場で上昇したAUD+NZDは元の水準近くに逆戻り、安値更新中のTRY売りもひとまず落ち着く。


相変わらず誰が次期大統領になるのか暗中模索で合意期待の米追加景気対策も合意直前とはいいながらいまだ定まらず。英EU通商協議の合意は不明状態。欧州ではコロナ感染再拡大に成長鈍化のリスク=中銀の追加緩和期待が広まる。


経済指標では、注目のPMIをみると、ユーロ圏の製造業は強い反面サービス業は弱く総合が50を割り込み水面下に。英国は製造業・サービス業共に弱く(小売は強かったが!)、一方、米国は共に強さが目立っている。TRYは数々の不安材料が重なり歴史的安値に突入中。


ダウは安値圏から値を戻すも前日比では-0.10%と若干の下落、S&PとNasdaqは強く+0.34%と0.37%の上昇へ。米債利回りは軟化し10年債は0.843%(-0.023)と軟化、原油価格は40ドルの大台を割り込み39.72(-2.26%)下落へ。


為替相場は、米大統領選討論会は過ぎたが次期大統領がだれかは相変わらず不透明で、米追加経済対策の期待感は残るもいまだ決まらず。リスク回避に弱いユーロ圏経済指標や英EU通商協議の難航リスクにもめげずEUR買いが選択されEURUSDは1.1800割れをボトムに1.1860台まで上昇し、EURJPY、EURAUD、EURGBPでも若干ながら強さを維持。


USDJPYもおこぼれにあずかる状態のJPY高水準を維持。一日を通じて104.55~104.94のレンジで推移と104.50割れの買いは健在。USDCHFはリスク回避に選好され一日を通じて高値0.9092(米国高値0.9071)→0.9030台まで下落。


NZDUSDは日中では0.6656~0.6705のレンジで、欧州市場の上昇に反し米国市場で値を下げるも、終盤にかけ再上昇し小幅高で推移と、終値ベースでは3連騰で9月中旬の高値水準まで値を戻している。



2020/10/23

2020年10月23日(金)17:15時頃の動き

2020年10月23日(金)17:15時頃の動き


米大統領選の討論会はサプライズもなく終了し相場への影響は見られず、バイデン氏の支持率がトランプ氏を上回る状況は変わらず。問題の、米追加経済対策の出番待ちだが、こちらも大統領選にずれ込む可能性も否定できず。


仮に、直ちに民主党が支持する2.2兆ドル前後で合意すればサプライズで、米金利の上昇=ドル買いの動きを期待したくなるが、出るかでないか予想できず。なければ、結局は不透明な米大統領選をにらんだドル売りなのであろうか?


日経平均株価は+0.18%と小幅高を維持、上海総合は-1.04%と後場にかけ下げ幅を拡大。弱い仏・ユーロ圏PMIに反し、独PMIは予想外に強い結果となり、英小売売上高も予想外に強く出たこともあり、欧州株は大幅高からスタートしEUROSTOXX50は+0.95%と上昇し、FTSEやDAXも大幅高でスタートし、米株先物も強くダウは+0.18%の上昇へ。米債利回りは0.859%と小幅低下。原油価格は40.57ドルと小幅安。


為替相場は、米大統領選討論会を意識しながらも相場を動かす材料となりえず、アジア市場で緩やかなドル買いの流れとなっていた。欧州市場に入ると主要通貨でドルは全面安の展開となり、USDJPYは104.50台へと仕切り直し水準へ、EURUSDは1.1840台へ、GBPUSDも1.31台と前日の下げ幅の半値近くを戻し、AUDUSDも0.7140台と15日以来の高値水準となっている。




2020年10月23日(金)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年10月23日(金)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


米株高、米金利高、原油高、そして、ドルの買い戻しが前日から続く。


米大統領選のTV討論会(23日午前10時~11時30分)を控えながらも、ペロシ米下院議長は「追加経済対策が合意に至る可能性は非常に近い」との発言もあり、米株は好決算も目立ち底堅く推移。


また、遅かれ早かれ大規模な追加経済対策は間違いなさそうで、米金利は続伸中で上げ止まらず。米10年債利回りは6月5日以来の高水準となる0.87%台へ上昇。オプションやスワップションでその動きを織り込む動きが強まっている。


ダウ+0.54%、Nasdaq+0.19%、S&P500+0.52%とマイナスを脱し緩やかに上昇。米10年債利回りは一時0.876%まで上昇と強く、原油価格40.68ドル(+1.62%)と上昇するも、金・銀価格を含め資源・穀物価格の下落は大きく、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.39%と下げている。


為替相場は、米大統領選のリスクを意識しながらも、米追加景気対策の合意期待の高まりや、大統領選後の大規模経済対策を見越した米金利の上昇もあり、株高の流れもあり、前日の欧米市場から続くドル買いの流れが続いている。


また、欧州市場でトルコ中銀が利上げ期待を裏切り政策金利10.25%の据え置きを決定したことで、急落したTRYは弱さが目立ち、TRYJPYは安値を更新し一時13.108まで下落し13.185近辺で推移。


GBPUSDは、英EU通商協議の話し合は継続中で、本当に11月半ばまでに合意できるか不明ながら、何らかの合意期待は変わらず。ただ、前日の急騰の反動に、アジア、欧州市場の1.3150近辺を高値に続落し、米国市場では一時1.3070まで下落中。1.3040近辺が大きなポイントとなっている。


USDJPYは、3度目の正直も通ぜず104の壁で跳ね返された。時間足では90時間105.14、200時間105.25にあり、ダウントレンドが継続中なのでそれほど悲観的になることはないと思うが、米金利の上昇が気になる。クロスではEURJPY、GBPJPYを除き他の主要通貨で円安の流れとなっている。


AUDUSDは、0.7085をボトムに0.7125まで上昇し強く、NZDUSDも強さが目立ち、早朝の0.6632をボトムに米国市場では0.6689まで上昇している。



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2020/10/22

2020年10月22日 22:00時ごろの動き

 2020年10月22日 22:00時ごろの動き


日経平均は-0.7%と弱く、上海総合も-0.38%と小幅低下。欧州市場では大幅安からスタートするも徐々に値を戻しつつあり、EUROSTOXX50は-0.25%と若干の下げにとどまっている。


米株先物はボトムから値を戻しながらもとダウは前日比では-0.25%とやや値を下げている。米債利回りは軟化し、10年債は0.813%(-0.01)と低下、原油価格は40.11ドルと小幅高で推移。


トルコ中銀は、事前予想の1.75%引き上げに反して、政策金利10.25%の据え置きを決定。失望感にUSDTRYは7.7938→7.9800まで一機に急伸し、TRYJPYは13.387→13.11まで急落している。


米週間新規失業保険申請件数は78.7万件と予想外に改善、継続受給者数も100万台の大台を割りこみ83.7万台まで低下している。


為替相場は、昨日と様変わりで小幅ながらドルの買い戻しが続いている。期待された米追加経済対策は現時点でもペロシ氏とムニューシン氏は協議を継続中とのことだが、なかなか結論が出ず。前日の期待感とは裏腹に小幅ながらドルの買い戻しの流れが見られる。


特に前日大幅高となったEURUSDは、1.1870手前をトップに三連騰の利食いなのか? 1.1810台まで値を下げているが、それでも上昇トレンドの動きは変わらず。


USDJPYは、前日に円高方向にレンジが下がって入るが、104.48~78の落ち着いた動きにとなっており、クロスでは弱い円高傾向となっている。104~105のレンジに入りやすくなっている。






2020年10月22日(木)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年10月22日(木)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


米株小幅安、米債利回り上昇、原油価格下落。為替相場はドル全面安で、EU英通商協議再開にGBP急伸しリスク回避にJPY買いも強まる。負け組だったAUD+NZDも反発し、EURも上昇。逆にCADは負け組へ。ペイパル利用可能にビットコインは急伸!


米追加経済対策をめぐる協議は継続中ながら合意は大領選後になる可能性も。一方、決裂かと思われた英EU通商協議は再開され継続し何らかの合意に至る可能性も意識。米大統領選はバイデン氏が有利で変わらないが、どちらが勝利しても社会の混迷を市場は意識。


欧州株の大幅安に続き終わってみれば米株は小幅安。ダウ−0.35%、Nasdaq−0.28%、S&P500−0.22%。米債券利回りは上昇幅を縮めるも10年債は0.819%(+0.093)と上昇。原油価格は40.04ドル(-4.03%)と大幅安ながら、ブルームバーグ・コモディティインデックスは0.27%と上昇。


USDJPYは、GBPUSDとGBPJPYの上昇の影に隠れてはいたが、アジア早朝の105.53を高値に、欧州序盤で105.00~106.50のレンジの下限を割り込み、EURJPYが200時間MA=124.07、90時間MA=124.00を割り込みクロスでJPY買いが強まる。米国市場に入ると104.34まで続落し、7月30日の104.19、9月21日の104.00をボトムに、3月12日以来、割り込んだことのない104円の壁をためす動きとなっている。


GBPUSDは、英CPIは前回を上回るも予想に届かず、BOEの資産買い入れ増額が本命視されている中で、英国の合意なきEUリスクを意識したショートポジションも積み上がり、英国がタイムリミットと設定して15日を過ぎても英EUと通商協議は22日も集中協議となり継続。英首相府の報道官は声明で「成功する保証はないが、英国は合意が最も望ましいと明確にしている」ともあり、20日の協議では「双方が交渉決裂回避のために互いに譲歩を要求する展開となった」とある。アジア早朝の1.2930台をボトムに続伸し、米国市場では一時1.3177まで上昇し1.3140台で推移と大幅上昇となっている。


USDCADは、ドル全面高の中で唯一負け組に入っている。欧州市場の序盤の1.3080台をボトムにドル高の中でもCAD売りが強まる。カナダCPIの前年比は0.5%(予想0.4 前回0.1%)と強くでるも、小売売上高は0.4%(予想1.1 前回0.6%)と弱く1.3100台をボトムにクロスでは全面安で米国市場の終盤には1.3150台まで上昇中。


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2020/10/21

2020年10月21日(水)15:30時ごろの動き

 2020年10月21日(水)15:30時ごろの動き


米大統領選の行方を占う重要な討論会を明日に控え、トランプ氏が共和党の反対を押し切り2.2兆ドル超えの規模まで妥協し望んできるペロシ・ムニューシン両氏の追加経済対策の協議。市場は米追加経済対の合意を期待し、流れはリスクオン。


米金利は上昇し、資源価格も強く、株価も小幅高。為替相場はドルが全面安で、EURUSDは直近の高値を更新し9月21日来の高値へ、GBPUSDも再び1.300の大台を試し、AUD、NZDの買いも復活。円はクロスでは弱いがUSDJPYでは105.20台へ下落。


日経平均株価は+0.32%と小幅上昇、上海総合は-0.47%と小幅下落、米株先物は上昇しダウは+0.49%高。米債利回りは続伸し、10年債は0.829%(+0.04)と0.8%の大台をクリアし強い。原油価格は41.46ドル(+1.54%)と上昇幅を拡大。


為替相場は繰り返しになるが、ドルは全面安で、メインのEURUSDはドルからのヘッジなのか、欧州への投資拡大なのか、欧州主要国のコロナ感染拡+ECBの追加緩和期待+不透明なEU英通商協議にも関わらず、大昨日の高値1.1841を上抜け1.1860と9月21日の高値1.1872が狙える水準まで上昇中。








2020年10月21日(水)昨日20日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年10月21日(水)昨日20日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


米株は小幅な上昇にとどまり、米金利は上昇し、原油価格も上昇。為替相場はEURの上昇が目立ち、弱かったAUDとJPYは米国市場で買い戻しの動きも。


トランプ氏は共和党が反対する中で、追加経済対策の規模を2.2兆ドルへ引き上げ、米株は上昇するも、ペロシ・ムニューシン両氏の午前4時からの協議の結果待ちで、上昇幅は縮小気味。


英・EU通商協議ではバルニエ・フロスト両氏は交渉を継続中でGBPUSDは1.29台を何とか維持。


欧州・英国の主要都市でコロナ感染拡大=経済的な影響が危惧される中で、ECBとBOEの追加緩和期待は変わらず。EUの失業リスク緩和緊急支援(SURE)は活況で、また、初めて発行するソーシャルボンドに対し、2330億ユーロ余りの注文が集まった。


米株は追加経済対策の合意期待に上昇するも上げ幅を縮め、ダウ+0.4%、Nasdaq+0.33%、S&P+0.47%。米債利回りは上昇し、10年債は0.795% (+0.024)と強い。


原油価格は41.51ドル(+1.67%)と上昇、エネルギー・穀物価格と強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは0.49%と上昇。


USDJPYは、EURJPYの上昇に連動する動きで、一時105.75と12日の高値近くに上昇するも、米国市場に入りEURUSDが伸び悩み、高値を上抜けできず、米株も上昇幅を縮めると105.40台まで値を下げ、ペロシ・ムニューシン両氏の会談を見守り105.50近辺で取引が続いている。


EURUSDは一言で強い。一日を通じてEURは全面高。欧州のコロナ感染再拡大、ECBの追加緩和期待、不透明な英EU通商協議を織り込みながら、1.1750台のボトムを確認したのか、債券買いの要因なのか、リスク回避のEUR買いが選好されたのか確認できないが、一時1.1840台まで上昇し高値圏で推移。こちらも、ペロシ・ムニューシン両氏の会談を意識している。


AUDUSDは、豪中銀議事要旨で追加緩和の可能性を意識したAUD売りが続いていたが、重要なポイントの0.720台をボトムに下げ止まり、一時日中の高値を上回り0.7020台まで反発。ただし、本格的な反発までは至らず。


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2020/10/20

2020年10月20日(火)22:40時ごろの動き

 2020年10月20日(火)22:40時ごろの動き


米追加経済対策はどうなるのだろうか? 英EUの通商協議はどうなるんだろうか? 22日に南部テネシー州の米大統領選討論会はどうなるのだろうか? 支持率調査ではバイデン氏50%、トランプ氏41%となっているようだが、討論会の出来で簡単にひっくり返るし、逆に差が急拡大する両サイドのリスクが気になる。


アジアでは日経平均株価は弱く、上海総合は強く、欧州市場はDAXが弱くFTSEが強く、EUROSTOX50が-0.2%と小幅安で推移しダウは上昇からスタートしている。米10年債利回りは欧州市場に入り強含み0.786%(+0.016)と上昇。原油価格は40.60ドル(-0.56%)若干軟化し、貴金属価格は強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.20%と小幅上昇へ。


為替相場は、EURUSDはEURJPY+EURGBP+EURAUDと強く上昇と、豪中銀議事要旨で追加緩和の可能性が強まりAUDUSDは続落。NZDUSDも、AUDUSDにつれ安状態で弱さが目立っている。


GBPUSDは、ザハウィ英民間企業・エネルギー・産業戦略省副大臣は「EUが我々を主権国家とみなさないのであれば『合意なし』を選択することになるとあり弱く。フロストとバルニエ両氏は今日も次のステップについて話し合うとのことで、やや値を戻すも1.300台を回復できず上値は相変わらず弱く1.2910台まで値を下げ、1.2860台の90日MAをボトムとした動きが続いている。


AUDUSDは弱い。豪中銀議事要旨で「一層の緩和策がさらに効果を発揮するようになる公算が大きい」との発言に追加緩和の可能性をまたしても意識した売りが強まり、米国の対豪輸入規制も売り材料とされている。豪債券市場の利回り低下は、「ロウ豪中銀総裁が雇用促進のため10年債利回りを押し下げる」との観測らしいが、債券も為替も緩和を意識している。


USDJPYは、12日以来の円安水準となる105.70台まで上昇。特に円売りが強まる材料は見当たらないが、株高期待なのであろうか? 結局は連動性の高いEURJPYの上昇が意識されているように思えてならないが、円高傾向の動きは大きく変わっていない。







2020年10月20日(火)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年10月20日(火)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


米株は下落、米債利回りは上昇、原油は下落。為替相場は欧州市場のドル売りも収まり、過去最高の米NAHB住宅市場指数や米株の下落もありドル買い戻しへと変化。EURとCHFの強さが目立つ半面、AUDの弱さが目立ち、EURAUDは0.71%上昇。


米株は上昇からスタートするも続落し、ダウ−1.44%、Nasdaq−1.65%、S&P500−1.63%、米債利回りは上昇し、10年債は0.765%(+0.019)、原油価格は上下しながらも40.56ドル(-0.78%)と低下。


注目の米追加景気対策は継続中で、ペロシ氏が設定したタイムリミットは20日で、19日にも日本時間午前4時から協議を行う。ただし、民主党内の合意に否定的な動きに米株売りが強まる。


また、注目の米大統領選の動きでは、激戦が予想されるフロリダ州で19日に期日前投票が始まったが、バイデン氏の支持率は49%、トランプ氏が47%と、ほぼ互角とのこと。


GBPUSDは、英EU通商協議はEUが「法的文書作成着手を初めて英国に提案」するも英側は「否定的」で合意は見られず、19日予定のロンドンでの協議も先週のジョンソン氏の協定を否定する発言を受け中止、通商協議に関する報道や発言でボラは高い。


加え、先週末のムーディーズの英格付け引き下げ、ウェールズとマンチェスターのコロナ制限措置の導入、BOEの追加緩和策の導入期待等々、GBPにとってネガティブ材料が多数。その中で、早朝の1.2890をボトムに欧州・米国市場の序盤では一時1.3025まで上昇するも、米国市場では続落し1.2940台で推移と底堅くもあるが、1.3000の上値は相変わらず思い。


USDJPYは、105.30~50のレンジで、クロスでは弱さが目立っているAUDJPYを除き、小幅ながら円安の動きとなっている。今日は米株安にもかかわらず、JPY相場は大きな変化は見られず。


EURUSDは、早朝の1.1700台をボトムに欧米市場では1.1794と1.1800の大台直前まで上昇するも、強い米NAHB住宅市場指数や米株の下落に、上値が抑えられているが1.1760台をボトムに高値圏で推移。


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2020/10/19

2020年10月19日(月)15:45時頃の動き

 2020年10月19日(月)15:45時頃の動き


週明けのアジア市場は、米株先物は強く日経平均株価は+1.11%と上昇し、3月安値後で初めて昨年末の終値を上回った。一方、上海総合は-0.72%と逆に弱さが目立っている。米10年債利回りは0.766%(+0.02)と上昇。原油価格は40.83ドルと小幅安で資源価格は軟調ながら、金・銀・穀物価格は強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは0.27%の上昇となっている。


為替相場は、週明けでもありいつもながら大きな変化は見られず。ただ、週末に中国は海外規制に対抗するため輸出管理法を12月に施行し、対中制裁の報復がどの程度市場に影響を与えるのか、気になる。


GBPUSDでは、週末にブルームバーグは、EU離脱協定違反の法案は英で一部取り下げの可能性を指摘。どのような影響があるのかないのかは不明ながら、同法案は19日に英上院での審議が始まるとのこと。どうなるのか? GBPUSDは取引開始直後の1.2890近くをボトムに1.2960台へ上昇中。


米国では、ペロシ下院議長が、11月3日より前に追加景気対策法案で合意できるとの望みを失っていないが、そのためには19日(48時間いない)までにホワイトハウスとの協議が一段と前進しなくてはならない。とあり、市場は何等かの合意を期待しているのだろうか? 株高に反応とのコメントも。


NZDUSDは、総選挙でアーダーン首相の圧勝を受け底堅く、0.6600をボトムに0.6630台へと小幅ながら上昇傾向を維持している。


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2020/10/18

今週の為替相場を考える(10/19~23日)

 今週の為替相場を考える(10/19~23日)


為替相場を含め金融市場は11月3日の米大統領選の結果を見るまでは一方向にポジションを積み上げらえない状態となっている。また、ひょっとしたら勝者が判明しても訴訟合戦などの泥沼に陥るリスクも否定できない。


さて、今週の為替相場を考えると、メインは米大統領選の動き次第であることは間違いなく、22日にテネシー州ナッシュビルで開催される大統領候補者討論会の評価の結果などで相場が動くことは間違いなさそうで、いずれの方向に動くは予想できない状況であり今週は様子見を決め込むことも一案では?


コロナワクチンや治療薬の使用が目の前に迫っているとの朗報を別にすれば、欧州・英国の主要都市ではコロナ感染の再拡大に規制の動きが広まり経済的なダメージが心配されている。また、米国の一部州でも感染の拡大が続いており、日本国内でも決して「対岸の火事」で収まり切れないリスクも気になるが、現状はリスク回避に円が選好される流れは変わりそうにない。


リスクと言えば、英・EUは自由貿易協定(FTA)で合意ができずハードブレグジットの可能性のリスクは強まり、その影響に加えECBやBOEの追加緩和の期待度は強待っている。一方、米国は大規模な追加景気対策の早期合意が切望されているが、金融緩和で一歩先んじているFRBは2023年まで現行のゼロ金利政策の維持を示唆しており、この点だけを考えれば、EURUSD、GBPUSDは引き続き上値の重い展開となりそうである。


米大統領選の選挙戦で忙しい米国を前にして、中国は米国の友好国に対してプレッシャーを強めている。中国は豪州に対して石炭、ワイン、綿花、大麦など次々に輸入規制を拡大し、AUD売りの材料の一つで、15日のロウ豪中銀総裁から追加利下げの可能性を示唆する発言もあり、AUD売りへと動いているこの流れは今週も尾を引きそうである。


また、ホークスビーNZ中銀総裁補も「マイナス金利は現実的にあり得ることで脅しではない」と発言しNZD売りにつながっていたことも忘れられない。そのNZ総選挙では、アーダーン首相の与党が圧勝し単独過半数を確保し首相の続投は確実となっている。


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USDJPY

それなりに取引量は増えてはいるが、結果として105.00~106.20のレンジ相場が続いている。基本は106.50を上抜けするまでは円高傾向を維持と考えている。IMMシカゴの円ポジションは増えず逆に小幅低下しており市場参加者の円高期待度は予想外に低い。この円ロングの低水準を円安トレンドとみるのか? それともポジションが少なく円高に動きやすいチャンスとみるのか? 


EURUSD

後で思うと1.20の壁は鉄壁であった。目先はネガティブ材料が満載で、①IMMポジションでロングは減少気味だが引き続き高水準で変わらず。②ECBのPEPPの延期・増額がささやかれ、③大都市でのコロナ感染再拡大、④英EUのFTAの話し合い難航(決裂?)。それでも短期では1.1700~1.1850の下限を割り込みながらも何とか終値ベースでは1.17の大台を維持。これをEURは強いのか? それとも弱いのか? どちらか判断するのか判断は難しいが、レンジのコアは1.16~1.19と想定して長めのポジションをとるか、1.17前後で買い、狭い利食いと損切に徹することも考えたい。


GBPUSD

GBPUSDやGBPJPYなどGBP絡みのトレードをやっている人は、英EU通商協議に関するコメントや報道で上下大きく変化する日々が続き、短期取引でもスリル満点であると思われる。それも、英国が設定した15日の期限を過ぎEU首脳会議15~16日も過ぎ合意なきEU離脱のリスクを意識しながらも、まだ交渉は継続するとある。いくら相場は織り込んでいるとは言え、IMMのポンドポジションからみると以外にもポンドのショートは拡大せず、6日と13日の比較では逆にロングが微増しているこの現状をどう判断すればいいのだろうか? 1.2850~1.3000ワイドレンジが継続していると考えたい。


AUDUSD

ロウ豪中銀総裁のハト派発言、中国の豪州からの輸入規制など、ネガティブ材料が多数あるが、引き続き0.70をボトムに何とか下げ止まっており、今までの0.70~0.7250のレンジを継続中。


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2020/10/17

今週の主な材料(10月19~23日)

 今週の主な材料(10月19~23日)


注目材料に大きな変化は見られず。11月3日の米大統領選を直前に控え勝者を絞れず、株、債券、為替市場は緩やかなリスク回避へと動くも積極性は乏しい。


終盤ギリギリに迫る米大統領選の行方は世論調査の支持率を見ると、バイデン氏がトランプ氏を勝っているが、下駄を履くまではどちらが勝利するのか不透明で、買ったとしてもひと悶着がつくことも予想しなければならない。


米追加景気対策も共和党・民主党の主張の溝は埋まらず、米大統領選の結果がでるまで合意したくないのか不明ながら、トランプ氏は1.8兆ドルまで妥協し引き上げ、ペロシ氏は2.2兆ドルと金額だけを見れば溝は埋まりつつある。


欧州の主要都市ではコロナウイルスの感染が再拡大し、規制措置をとる動きに景気の先行きが再度心配され、その結果にECBのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の延期・増額の可能性が高まりEURの売り材料とされている。


英EUのFTAでは、英国はジョンソン氏が自ら設定した合意最終期限の15日が過ぎ、合意なきEU離脱を強く意識しながらも、交渉の継続を示唆していることで、結論は先送り気味。EU首脳会議は、交渉継続することで妥協策を見い出したいと思っているのだろうが、合意なきEU離脱の準備も着々と実施へ。


豪州は、中国の輸入規制の圧力を強く受け、石炭、ワイン、大麦など次々に輸入規制のプレッシャをかけており、コロナ感染による景気支援策としてロウ豪中銀総裁から追加緩和を意識する発言に売り圧力が強まっている状況に変化は見られず。


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さて、今週は最重要となるイベント、主要国の経済指標、金融政策の発表とテーマは少なく、上記の材料に翻弄される動きが予想される。ちなみに今週の主な材料をあげてみたい。


19日(月)

日通関ベース貿易収支、中国鉱工業生産、小売売上高、GDP、パウエルFRB議長発言、ラガルドECB総裁、レーンECB専務理事、クラリダFRB副議長発言。


20日(火)

豪中銀議事要旨、米建設許可・住宅着工件数、ケント豪中銀総裁候補、クォールズFRB副議長発言


21日(水)

英CPI、カナダCPI、ラガルドECB総裁、デギンドスECB副総裁、レーンECB専務理事発言、ベージュブック。


22日(木)

トルコ中銀金融政策、米週間新規失業保険申請件数、米中古住宅販売、米景気先行指標、ユーロ圏 消費者信頼感指数。


23日(金)

NZCPI、日本CPI、欧州各国の各種PMI、


25日(日)欧州はサマータイム終了し、冬時間に移行


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直近のIMMデータから(10月17日)

 直近のIMMデータから(10月17日)


集計日が10月13日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう


7通貨のトータルポジションは、前週の195,098→187,763(-7,335)コントラクトと、通貨のロングが減少しドル選好の動きとなっています。


前週との比較を見ると、豪ドルとユーロの売り越し額が拡大し、安全資産の円とCHFも小幅ながら売り越し増となっています。一方、カナダドルの買い越し額は大きく、ポンドとNZドルも小幅ながら買いが増加しています。


トータルポジションでは、EURの買い越し額は3週連続して減少していますが、圧倒的な買い越し額を維持していることはわらず。ユーロはロングポジション全体の52%を占めており、ショートは全体の24.0%にとどまり、この差がユーロのロングポジションの大きさを表しています。ちなみに、円のロングは全体の11%、ショートも11%と拮抗し、弱さが目立つ豪ドルはロングが全体の14%、ショートが24%を占めています。


豪ドルのネットポジションは、+10,847→+3,854と前週比で-6,993の減少となりロングポジションも空前の灯状態で、豪中銀の緩和リスクと中国の対豪輸入規制がネガティブ材料として懸念されている状況を反映しています。


カナダドルのネットポジションは、-18,047→-13,564と相変わらずの売り越し状態から脱却できずにいますが、前週比では大きな額ではありませんが+4.483の増加は今週のNO.1で、選好されている通貨となっています。


ユーロのネットポジションは+174,308→+168,637(-5,671)と弱い流れとなっていますが、トータルでは一極集中で圧倒的な買い越し額であることに変わりません。ただ、最近の欧州主要国のコロナ感染の再拡大と経済活動の鈍化やECBの追加刺激策の可能性も強く意識され9月8日の+228,314をピークに減少傾向が続いています。


円のネットポジションは+21,102→+19,976(-1,126)と小幅ながら3週連続の低下で、低水準状態であることに変わりありません。また、市場参加者の円先高予想が目立つ中で、ロングポジションは一向に増えずある意味では消極的で疑心暗鬼状態ともいえそうです。


ポンドのネットポジションは-11,298→-9.802(+1,496)と、9月29日に全種日で-15,709と大幅な売り越しに、ネットポジションがロングからショートに転換していましたが、15日の英国が設定した協議終了日や、EU首脳会議を前にして若干ながらロングが増加していることを見ると、市場参加者は何らかの合意=GBP買いを意識していたと想像できます。


詳しいデータは別表をご覧ください。


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2020年10月17日(土)昨日16日、海外市場の動き

 2020年10月17日(土)昨日16日、海外市場の動き


週末金曜日の米国市場は、米財政赤字は過去最悪、対米証券投資では海外投資家の米国債保有は4か月ぶりに減少、問題の米追加経済対策は大統領選前の合意の可能性は無くなり、相変わらずトランプ・バイデン両氏の大統領選の戦いが続いている。バイデン氏は有利とあるも、とどちらが勝利するかは下駄をはくまでわからず。いや、下駄を履いても決着がつかないのでは? との不安感も消えず。また、話は変わるが欧州主要都市のコロナ感染の拡大は止まらず。


米雇用保険の特別給付が打ち切られる中、予想外に強い米小売売上高に米景気回復期待が強まるも、米鉱工業生産はマイナスで設備稼働率ともに予想外に弱く、やや失望。


問題の、ジョンソン英首相から「英国はEUと通商協定で合意できる可能性は低いとし、合意なしにEUの単一市場と関税同盟を離れる準備をする」と言明。ただし、協議は継続するとあった。


コロナ関連では、米製薬大手ファイザーがドイツのバイオ医薬品ビオンテックと共同で開発している新型コロナワクチンについて、早ければ11月にも米当局に承認を申請する公算が大きいとの朗報もあれば、WHOはレムデシビルが新型コロナウイルス感染症の治療に効果がないことが治験で判明したことで、モノクローナル抗体や他の抗ウイルス薬の新型コロナ感染症に対する有効性を臨床試験で評価するとあった。


結果、米株は強いのか弱いのかわからず高値から値を下げ、ダウ+0.39%、Nasdaq+0.01%と何とかプラス圏を維持するも、Nasdaqは-0.36%と低下へ。米10年債利回りは0.746%(+0.008)と小幅上昇。原油価格は40.78ドル(-0.44%)とボトムの40.08から値を戻し若干の軟化で40ドル台を何とか維持、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.07%と小幅低下。


肝心の為替相場は、通貨間で強弱混在。


GBPUSDは、英EU通商交渉をめぐる動きに上下に大きく反応する流れは変わらず。自ら設定したEUとの通商協議のタイムリミットとなる15日が過ぎ、記者会見に臨んだジョンソン英首相から「合意できる可能性は低いと判断し、合意なしに離脱する準備をすると言明」したことで、1.2863まで急落するも、協議は継続するとあり1.2962まで値を戻し、ジョンソン首相の側近から「通商協議は事実上終わった」との発言もあり再び下落するも、EU各国は協議を継続する動きは変わらず。約100ポイントレンジで上下変動しながらも、前日比では若干の上昇となっている。


USDJPYは、105.19~44のレンジで、どう考えたらいいのだろうか? 欧州中心にコロナ再感染の拡大、米大統領選の不透明感と景気追加対策の遅れ、ECBやBOEの追加緩和の可能性(利下げではなく資産買い入れ)が高く、円先高期待を意識した動きが継続中ながら、投機筋の積極的な円先高とはことなり実需筋は米大統領選の結果が見えるまで積極的に動けず。


AUDUSDは、豪中銀の緩和リスク、中国の豪州からの各種輸入制限もあり0.71の大台を回復できず、0.7071~98のレンジで推移。0.71近辺で下げ止まることができるのか?




2020/10/16

2020年10月16日(金)15:00時頃の動き

 2020年10月16日(金)15:00時頃の動き


週末の金曜日。株安、債券利回り軟化、資源価格軟化、為替相場はドル高傾向が続くも、積極性に乏しく緩やかな動きで、JPYの買い戻しは再開し取引量も増加気味。


アジア市場は週末を前にして、米大統領選のリスク、新型コロナの再感染のリスク、米追加経済対策の遅れリスク、ブレグジットリスク、中国の豪州に対する貿易締め出しリスクと、リスクを意識した流れは変わらず。


日経平均株価は後場にかけ値を下げ-0.41%の下落、上海総合は上下変動しながら大きな変化は見られず。米債利回りは0.727%(-0.010)と若干の低下、原油価格は40.43ドル(-1.25%)と低下し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.17%と弱い。


AUDUSDは、中国は豪州に対する輸入禁止措置を連発。豪産石炭の輸入、豪ワイン、大麦など次々に発動している。それに、ロウ豪中銀総裁のハト派発言から売り圧力が強まっているAUDUSDは早朝の0.7098を高値に引き続き0.7050台の壁を維持しており、重要なポイントに差し掛かっている。


USDJPYは、週末を前にしてリスク回避思考が強いのか105.50をトップに、105.20~50のレンジでクロスでは小幅ながら円高傾向を維持している。昨日は円高期待が裏切られたが、105.50の壁を越えられず上値の重さを再確認。


GBPUSDは、今日もジョンソン英首相の発言と、EU首脳会議の結果次第で、上下何れの方向にでも大きな変化は可能!


EURUSDは、欧州主要都市でのコロナ再拡大のリスク=ECBのPEPPの拡大=EUR安の発送に弱さがめだっており、1.1700を中心とした動きが続いている。9月25日の安値1.1612、90日MA=1.1639が下値の大きなポイントに。


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2020年10月16日(金)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年10月16日(金)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


欧州のコロナ再拡大、ECBとBOEの追加緩和期待、EU首脳会議への失望と期待の混在、米追加経済対策の遅れと米大統領選の混迷もリスク要因で変わらず。


トランプ大統領は1.8兆ドルの提案を引き上げる意向を示唆するも、与党共和党上院トップのマコネル院内総務は反対し5000億ドルを支持、ペロシ米下院議長との合意も得られず。米追加経済対策の遅れの影響は続く。


米株は欧州株の下落や予想外に悪化した米失業保険申請件数に大幅安からスタートするも、下げを縮め、ダウは−0.07%、S&P−0.15%、Nasdaq−0.47%と大幅に回復して終了。米債利回りも下落から上昇へと変化し、10年債は0.734%(+0.002)とほぼ前日と変わらず。


原油価格は、41.29ドルの高値からコロナ感染再拡大に需要減に39.22ドルまでの下落から、在庫減少に41ドル台へ反発。金・銀価格は小幅高で、天然ガスやコモディティ価格の上昇もあり、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.6%と強い。


EURUSDは、欧州主要国のコロナ感染再拡大に新たな封鎖措置を懸念し欧州株下落。ECBの追加緩和期待(PEPPの拡大)も強く、欧州市場の序盤の高値1.1758から1.1689まで続落。1.17~1.1850のレンジの下限を一時割り込むが1.1700+−10ポイントのレンジで推移中。


GBPUSDは、ハードブレグジットはあるのか、ないのか?1.30の壁を割り込み1.2890台まで続落。EU首脳は英国との交渉を数週間延長することで合意したが、失敗した場合に合意なき離脱の事態に備えるよう呼びかけている。英政府はEU首脳会議に失望とありが、引き続きEU・英FTA交渉の行方は不透明。


USDJPYは、円高期待が続いていたが失敗。105.00~30のレンジの上値を超え、105.30~50のレンジで推移中、結局は105.00~106.50のレンジを継承中。


AUDUSDは、アジア市場でロウ豪中銀総裁から追加利下げの可能性を示唆し、AUD売りが強まったながれが止まらず。欧米市場では0.7056まで下落し、9月25日の安値0.7006で、0.70の重要なポイントを引き続き維持しており、この水準がボトムとなるのか?


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トランプ大統領

◎再選したら所得減税する

◎民主党側に示している1.8兆ドルの提案を引き上げる意向を示唆。

→ 一方、与党共和党上院トップのマコネル院内総務は大統領の提案を一蹴。

◎ムニューシン米財務長官に1.8兆ドルを超える刺激策を提示するように指示したが、現時点では合意に達していない。

→ 民主党は規模2.2兆ドルを提案。トランプ大統領はこれまでのところ「ディール(取引)は得られていない」としている。

◎ペロシ米下院議長はあらゆるものを求めており、何かを行うことは非常に難しい。


与党共和党上院トップのマコネル院内総務

◎経済対策の増額が議論されているとしたが、ほぼ全ての上院共和党議員ははるかに規模が小さい5000億ドルの支援法案を支持しており、議会に提案するつもりだ。

◎法案が大統領選前に議会で承認できなくても、選挙後には実現するだろう


共和党のマッカーシー下院院内総務

◎ペロシ下院議長を合意に向けた「障害」と批判し、ペロシ氏が関与している限り、大統領選までに合意に達することは想定していない


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EU首脳

◎対英関係の結論を採択し、英国との貿易交渉を今後数週間継続することを要求。


バルニエEU首席交渉官

◎集中的な話し合いを今後も数週間続ける、まだ多くの作業を行う必要がある。

◎明日16日から英国と交渉し週末にはロンドンで交渉する

◎我々は合意のためにできる限りのことをするが、何が何でもというわけではない

◎英国がEU市場へのアクセスを希望する場合、公平な競争の場に同意する必要がある


英政府

◎EU首脳会議には驚きと失望したとし、明日16日に対応を表明する


英首相報道官

◎フロスト英国のEU交渉官は通商協議の状況を首相に報告した

◎EUからの結果を待っており、英国の次の段階の設定に反映させる

◎引き続きEUとの合意を望んでいる、それが我々の目標だ


ミシェルEU大統領

◎合意に向けて断固たる決意で一致しているが、交渉が進展していないことを懸念。

◎私たちは英国に必要な行動をとるよう要請、離脱協定は完全に履行されなければならない


コベニー・アイルランド外相

◎欧州連合(EU)と英国とは漁業に関して数マイル離れている

◎合意は難しいが可能ではある


マーティン・アイルランド首相

◎満足できる自由貿易が、すべてのEUの人々の関心事

◎EU首脳は人々へ合意なき離脱によるショックを与えること望まず

◎まだ期限内の合意が可能と考えており、合意に達することが重要で、最終的には交渉延長もある。


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2020/10/15

2020年10月15日(木)19:15時ごろの動き

 2020年10月15日(木)19:15時ごろの動き


米追加経済対策は大統領選後でほぼ決まり、次期大統領選の混戦状態は変わらず。新型コロナのワクチン&治療薬の希望は? などの材料は変わらず。


日経平均株価は−0.51%と軟化、上海総合も-0.26%と小幅下落、欧州株は大幅安で、EUROSTOXX600は−2.25%と下げ幅を拡大し、ダウ先物は−1.0%近く値を下げている。


為替相場は、ロウ総裁のハト派発言を受けた追加緩和期待にAUD大幅安で、NZDもつれ安。不透明な離脱協議にGBPは小幅安(ただし、交渉は継続の可能性)でCADも資源価格の下落に弱い。


米債利回りは軟化し、10年債は0.7%(-0.031)の下げとなっている。原油価格は急落し一時39.89ドルまで下落し、40.08ドル(-2.34%)近くで推移、エネルギー価格は全般的に弱く、金・銀価格も値をさげ、ブルームバーグ・コモディティインデックスは−0.34%と下げている。


AUDUSD、豪失業率は6.9%と予想を下回るも前回6.8%から小幅悪化。ロウ豪中銀総裁から追加緩和を示唆する発言が飛び出すと、0.7160台→0.7060台と100ポイント近く下落、NZDUSDも連れ安へ。


GBPUSDは、今日15日はジョンソン首相が設定したFTA協議タイム・リミットを迎えるが、15~16日のEU首脳会議の草案では、「向こう数週間の対英通商交渉継続を容認」とポジティブ材料ではあるが、ほぼ織り込み。一方、「ロンドンが新型コロナで高度の制限を導入」との報道に、1.300→1.2930まで急落している。


EURUSDも、年内のECBの緩和期待(資産買い入れの増額)は変わらず、欧州株の大幅安もあり、1.1750台→1.1703と1.1700の大台を狙う動きから、やや値を戻しているが売り圧力は強い。


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2020年10月15日(木)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年10月15日(木)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


トランプ・バイデン両氏のどちらが勝者となるのか不透明な米大統領選前に、追加経済対策はほぼ消滅のリスクに米株は軟化。英EU離脱の通商協議は15日以降も継続し、EU首脳会議の草案では年末まで交渉を加速させ何らかの合意の期待に、GBPは続伸。新型コロナウイルスは、英国やイタリア、スイス、ロシアなどを中心に再拡大に経済への不安も残る。


ダウは−0.58%、S&P−0.66%、Nasdaq−0.8%と弱い。米10年債利回りは一時の低下から回復し0.732%と前日とほぼ同水準で推移、原油価格は41.05ドル(+2.16%)と上昇幅を拡大し、金・現価格も強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.59%へ上昇。


為替相場は、米追加対策の遅れと不透明な米大統領選を意識した円買いにUSDJPYは欧州市場の高値105.52から米国市場に入りリスク回避の動きや株安に105.04まで続落。クロスでもGBPJPYを除きJPY高傾向が続いており、ダウンサイドを狙う動きは変わらず。


合意なきEU離脱のリスク軽減(期待)に、GBPの買いが強く、GBPUSDは欧州市場の安値1.2863から米国市場では1.30の大台を上回り1.3064まで上昇。過去5日間では大枠1.29割れは買い~1.31近くは売りの流れを継続しており、ジョンソン・フォンデアライエン両氏(14日)の話し合いの結果や、15・16日のEU首脳会議の結果を注視したい。


EURUSDは、ECBの追加緩和の有無がテーマとなっているが意見は混在し不透明感は免れず。結局は一日を通じて1.1720~70のレンジで、1.7~1.85のレンジ相場を継続中。


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21:00 USD 9月 生産者物価指数=前月比0.4%(予想0.2% 前回0.3%)、前年比0.4%(予想0.2% 前回-0.2%)、コア前月比0.4%(予想0.2% 前回0.4%)、コア前年比1.2%(予想0.9% 前回0.6%)→ 予想や前回を上回る


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ムニューシン米財務長官→ 追加経済対策で、選挙前に対策がまとまる可能性はほぼ消滅

◎数カ月に及ぶ追加経済対策協議が政治のために前に進めなくなっていることを示唆

◎15日も協議を継続するが、追加の新型コロナウイルス経済対策案について、来月3日の米大統領選までの合意に懐疑的

◎約1時間にわたり電話協議したが、共和党のマコネル上院院内総務が推す中小企業支援に絞った法案の採決が超党派で支持されることを期待すると、長官は述べたが、民主党の指導部は断片的な措置には関心がない。


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英国と欧州連合(EU)の離脱に伴う通商交渉

◎英国側が設定した15日期限以降も交渉を続けるとの関係筋による見通しに、ポンドが上昇。

◎協議は非公開だとして関係者が匿名を条件に述べたところによると、ジョンソン首相は15、16日のEU首脳会議を踏まえて交渉を打ち切る是非を決定する。同首相の顧問らは、数日内に集中的な協議を開始すれば合意は可能だと首相に進言するとみられる。ポンドは一時1週間ぶりの安値を付けたが、上昇に転じた。


EU首脳会議の文章草案(ロイター)

◎会議ではEUのバルニエ首席交渉官に対し、移行期間が終了する年末までの合意締結に向け交渉を加速するよう求める。

◎EU首脳らは会議で、交渉進展が「依然として十分ではない」との見解を示す見通し。

◎関税やクオーター制を回避するために交渉決裂時の準備も加速する方針で、英国側に従来の離脱協定の完全な順守を要請する。


あるEU外交筋

◎ガバナンスに関する約束や漁業に関する進展がなければ、合意に向けた時間切れも考えられないことではない」と指摘。「つまり、ポジティブな状況でもあるが、各当事者は進展させる方法を模索するだろう。しかし、肝心なことは英国が欧州の言い値を支払おうとしないことだ」と述べた。


別のEU外交筋

◎合意は依然可能だ。私はそれほど悲観的ではない」


ジョンソン英首相と、フォンデアライエン欧州委員長と会談(14日)は???


英国のフロスト首席交渉官

◎ジョンソン英首相に、交渉継続の意志を確認し、貿易から輸送などあらゆる分野での合意が可能を検討する方針。


関係筋

◎フロスト氏は合意が難しいものの、双方が今後数週間に集中して取り組めば不可能ではないと述べる


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ラガルドECB総裁

◎気候変動リスクを踏まえ、資産購入プログラムで債券市場の構成に従って購入することが適切かどうかを自問する必要がある

◎環境を汚染する企業が発行する債券を市場が正しく評価しているかどうかだ。欧州連合(EU)連合が気候変動問題に積極的に取り組む中で、そうした債券は将来的に価格が下落し、ECBのバランスシートに対するリスクとなる可能性がある。


ホルツマン・オーストリア中銀総裁

◎加盟国が新型コロナウイルスとの闘いに、より長期的かつ広範囲で、厳格な封じ込め措置を取るなら、追加刺激策を導入する必要がある

◎物価と金融の安定を守るため、短期的に金融・財政面でさらなる緩和策が必要だ


デコス・スペイン中銀総裁

◎ユーロ圏の借入コストの格差が拡大するのを防ぐために、各国国債の購入に当たり柔軟性を示し続けるべき。


メルシュECB専務理事

◎ECBが見直しを進めるインフレ目標について、新たな戦略が必要かどうか、まだ確信できていない。


レーン・フィンランド中銀総裁

◎今後の戦略には両方向の乖離に同じように効果的に対応できる対称的なインフレ目標が必要。

◎慢性的に低インフレが続いている現在の環境では、インフレ期待が低すぎる水準に固定されていないと確認することがより重要。


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2020/10/14

2020年10月14日(水)16:15時ごろの動き

 2020年10月14日(水)16:15時ごろの動き


米大統領選はバイデン氏有利と言われるも、下駄を履くまではわからず相変わらず不透明、決まらない米追加経済対策、心配なコロナウイルス治療薬・ワクチン開発の遅れ、どうなるのかブレグジット、それと、コロナ感染の再拡大。相変わらずテーマは変わらず。


日経平均株価は+0.11%と何とか上昇、上海総合は−0.56%と弱く、欧州株はEUROSTOXX50が−0.09%とほぼ変わらず、ダウ先物も+0.10%と小幅高で推移。


米債利回りは軟調で、10年債は0.722%(-0.009)で推移、原油価格は40ドルを割り込み39.98(-0.55%)と弱く、ブルームバーグコモディティインデックスも-0.14%と若干下げている。


今日は、G20がオンラインで開催され、各国財務相・中銀総裁らが討議をするが、相場には影響があるとは思えない。


発言では、バーキン・リッチモンド連銀総裁、クラリダFRB副議長、クオールズFRB副議長、カプラン・ダラス連銀総裁、ホールデンBOE理事チーフエコノミスト、レーン・カナダ中銀副総裁、ラガルドECB総裁などが予定されており、注目したい。


為替相場は、前日の米国市場で下落した流れを継続しているが、弱いGBPと、まずまずのAUD・NZD、動かないJPYと大きく三分化されている。


GBPUSDは、ジョンソン氏が設定したEUとFTA交渉期限を15日に控え、14~15日のEU首脳会議の動きが焦点になっており、ブルームバーグの報道に草案では「EU首脳は英と通商交渉打開できず、合意なしへの準備強化」とあり、リスク回避のGBP売りが弱いながらも続き、前日の安値を割り込み1.2860台まで値を下げている。


NZDUSDは、ホークスビーRBNZ総裁補から「マイナス金利は現実にあり得ることであり、「脅し」ではない」との発言が飛び出したが、0.7150台をボトムにドル高の中では底堅く下げ止まり、0.7150~75のレンジで推移している。AUDUSDは、昨日AUD売りの材料となった「中国が豪産石炭の輸入を停止し」との報道も、昨日のボトム0.7150は固いのか、0.7152をボトムに何とか下げ止まっている。


USDJPYは、105.50→105.30→105.50台と動きは緩慢で、クロスでも強弱混在で一方向の動きとなっていない。


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2020年10月14日(水)昨日13日、海外市場の動き(午前五時半ごろの動き)

 2020年10月14日(水)昨日13日、海外市場の動き(午前五時半ごろの動き)


米株は売られ軟調、米債買われ(利回り低下)、為替相場はドル全面高。


①コロナ感染の試験・治療の一時中止の報道、②米追加経済対策の遅れ、③米国の台湾向け新鋭兵器の売却計画、④ECB内での金融政策にめぐる意見の相違、⑤15日の英EUFTA交渉期限まで合意できないリスク。6中国の豪産石炭の輸入停止の動き等など、話題は豊富。


米株はアップル新製品の販売にも織り込み済みなのか、終盤にかけて下げ幅を縮めるも弱く、ダウ−0.55%、Nasdaq−0.10%、S&P500−0.63%と低下。米債利回りは軟化し、10年債は0.726%(-0.051)と弱い。原油価格は40ドル台を回復し強く40.16(+1.85%)の上昇へ、金・銀価格は弱く天然ガスも弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは−0.29%と低下。


GBPUSDは、ベイリーBOE総裁のネガティブ発言や、英国・EU要人かの発言から、EU英の交渉決裂の可能性の高まりに下げが目立っている。アジア欧州市場の高値1.3060台をピークに、米国市場では一時1.2922まで続落するなど、クロスを含めGBPの弱さが目立っている。


EURUSDは、GBPに連動した弱さに加え、ECB内での意見相違+ZEW景況感の急激な悪化に弱く、アジア早朝の1.1815をピークに、欧州の1.1800の上値が重くなり、米国市場では一時1.1730まで下落し、1.1700~1.1850のレンジの下限に近付いている。


AUDUSDは中国の豪産石炭の輸入停止の動きに弱く、一時値を戻す局面も見られたが、米国市場に入り続落し一時0.7150まで値を下げている。


逆に、NZDUSDはドル高の中で唯一健闘している通貨で、AUDNZDの売りも見られ週末のNZ総選挙でアーダーンNZ首相の勝利を意識したのか上昇が目立っており、0.6633~71のレンジで推移し、前日終値とほぼ同水準の0.6650近辺で推移している。



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18:00 EUR 10月 ZEW景況感調査=52.3(予想 前回73.9)


18:00 GER 10月 ZEW景況感調査:期待指数=56.1(予想74.0 前回77.4)、現況指数=予想-60.0 前回-66.2


21:30 USD 9月 消費者物価指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.4%)、前年比1.4%(予想1.4% 前回1.3%)、コア前月比0.2%(予想0.2% 前回0.4%)、コア前年比1.7%(予想1.7% 前回1.7%)


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ジョンソン英首相が定めた英EUのFTA締結交渉の期限の15日が直前に迫り、交渉決裂の可能性が意識されてポンド売りが優勢になった。

◎英国側

EUの交渉スピードの遅さや創造力の無さにいら立ちを隠せない

◎ジョンソン英首相

合意なしの対EU貿易に恐れることはない

◎バルニエEU離脱首席交渉官

最終的な詰めの作業に入れるほどの十分な進展はなかった

公平な合意に向けて作業は継続、英国とEUは合意に向け限定的な進展にとどまる

◎スラック英首相報道

英国は合意なき離脱の準備と意志があり、そのような結果に対する恐れはない。

◎ドリアン仏外務相

現時点では合意なき離脱の可能性が高い

◎ロート独副外相兼欧州問題担当相

われわれは通商交渉の正念場にいる

EUと英国の貿易交渉は実質的に進展しておらず、時間が不足している

交渉の主要分野で英国側による中身ある進展を望む

EUは交渉不成立のためのコンティンジェンシープランも作らなければならない

◎ラーブ英外相

合意への展望、見通しはある、ブレグジット交渉でギャップが狭まること望んでいる

◎ロス独担当相

EUが合意なき離脱への準備を強化する必要がある

◎FT紙

ジョンソン首相と欧州委員会のフォンデアライエン委員長、ミシェルEU大統領(常任議長)が14日に電話で協議する予定。


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米製薬大手イーライリリー

◎新型コロナウイルス感染症治療薬の試験の一時中止

◎安全性への懸念からモノクローナル抗体治療薬の試験を一時停止


米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)

◎コロナワクチン治験中断、参加者が原因不明の病気。新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)を中断


ペロシ米下院議長

◎トランプ政権が提案した最新の景気対策案は大幅に修正されなければならない

◎依然として合意に希望を持っている


NY連銀9月消費者調査→ 家計部門は労働市場の改善を予測

◎失業率が1年後に上昇していると予想する消費者の割合は8月の39.1%→36.4%に低下し、失業していると予測する割合は18%→16.6%に低下した。


ホワイトハウス(事情に詳しい5名の関係者)トランプ米政権が台湾向け新鋭兵器の売却計画を議会に通知

◎無人航空機「MQ─9」と沿岸防衛ミサイルシステムを台湾に売却する計画を議会に通知

◎米政権がロッキード・マーティン製のトラック型ロケットランチャー「HIMARS」やボーイング製の空対地巡航ミサイル「SLAM-ER」など3種類の新鋭兵器の台湾向け売却計画を議会に通知したと報じた。

→ 台湾への軍備品売却は中国の反発を買う可能性がある


世論調査の分析を行うファイブサーティエイトの最新の予測モデル

◎バイデン氏の獲得数でトランプ大統領を上回り、勝利する確率はこれまでで最高の11日86.2%→86.7%へ上昇。全米538人の選挙人のうち352人を獲得する見通し

◎予測モデルによると、トランプ大統領の勝利確率は13.0%。11日の13.4%から低下


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ベイリーBOE総裁

◎新型コロナウイルス感染拡大の第2波発生による逆風を受けていることから、V字型回復は見込めず、経済に対するリスクは下向き。

◎マイナス金利政策はいままで通りコミットしない、マイナス金利が利用可能な政策であると判断する立場にない。

◎金融政策について非常に積極的にならなければならない

◎英国の景気回復には時間がかかる

◎英経済の第3四半期末までの成長は2019年末から約9-10%下回っている

◎9月末時点の経済成長率は前年比−9~−10%(6月末−22%)だったとみられると

◎回復の力強さを巡り中銀金融政策委員会内ではさまざまな見解が出ていると


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ECB当局者の意見相違が露呈、積極行動派と様子見派が対立

◎オランダ中銀のクノット総裁は、経済状態についてさらに多くの情報を待ってから追加緩和が必要かを決断するべきだと主張

◎スペイン中銀のデコス総裁は域内経済の見通しは「極めて不透明」で「自己満足に陥っている余地はない」と指摘。「着実な回復を達成するまで大規模な金融緩和を維持する必要がある」とし、既存の政策の「微修正や新たな措置の導入が必要になる可能性を排除するべきではない」




2020/10/13

2020年10月13日(火)22:30時ごろの動き

 2020年10月13日(火)22:30時ごろの動き


株安、債券利回り低下、商品価格低下、ドルは対円w含め全面高!


アジア市場で中国が豪産石炭の輸入を停止したとの報道を受けたAUDUSDの売りは、欧州市場に入り一時買いが強まる値を戻すも、米国市場に入り0.7160台まで続落。


15日の英EU通商協議の期限を前にして延長の可能性や何らかの合意を期待する声は変わらないが、バルニエEU離脱首席交渉官は「合意に向けていまだに十分な進展はない」と語るなど、GBP売りの流れは強く、米国市場に入ると1.2960台まで下落。


欧州株は続落し、EUROSTOXX50は−0.71%し、ダウ先物も-0.5%の下げと弱い。米債は買われ利回りは低下し10年債は0.741%(−0.036)に下落。


原油価格40ドル台を回復し40.23ドル(+1.93%)と上昇するも金・銀価格は弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは−0.59%と弱い。


独HICPの前年比は−0.4%と予想通りで速報値と変わらず、相変わらずネガティブ。


英雇用統計の失業率は4.5%(前回4.1%)と大幅悪化、失業保険申請件数は2.8万件(前回7.37万件)と大幅に改善、平均賃金は小幅上昇となったが、雇用者数は-15.3万人(前回-1.2万人)と強弱混在ながら結果的に弱さが目立っている。


独ZEW56.1(前回77.4)、ユーロ圏ZEWは52.3(前回73.9)と予想外に弱く、EURUSDの上値が抑えられ下落へと変化へ。


米CPIは予想通りで前年比1.4%(前回1.3%)、コア前年比1.7%(前回1.7%)。


2020年10月13日(火)17:30時ごろの動き

 2020年10月13日(火)17:30時ごろの動き


日経平均株価は水面下を脱し+0.18%と小幅上昇。上海総合も下げからスタートし前日とほぼ同水準近く+0.04%の上昇で終了している。昨日休場となった米債は利回りが低下し、10年債は0.755%(-0.022)と弱い。


原油価格は39.94ドル(+1.34%)と何とか上昇を維持して、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.17%と小幅ながら上昇している。


アジア市場では、バーミンガム豪貿易・観光・投資相が「中国が豪産石炭の輸入を停止したとの報道を調査している」と表明したことで、貿易の悪化=豪ドル安の発送にAUDUSDは0.7210台→0.7160台まで急落しドル買いの流れをリードしていたが、欧州勢の参入と共に0.7200台を回復している。」


米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)を中断との報道を受けたことや、トランプ米政権が台湾向け新鋭兵器の売却計画を議会に通知したことで、米中関係悪化を懸念するなどの報道にリスク回避の動きとなるも、USDJPYは早朝の105.26をボトムに逆に105.50まで上昇し、JPYはクロスで強弱混在するも総じてJPY売りの流れとなっている。


また、変動が激しくなっている人民元は、人民銀行が人民元の対ドル基準値 を6.7296元に設定した。前日基準値や市場予想より元安水準だったことで、USDCNYは一時前日の高値を上抜けするも続かず、終盤にかけては逆に軟化している。




2020年10月13日(火)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 

20201013日(火)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 

債券市場が休場で、取引のある米株は上昇傾向を維持。欧州や英国ではコロナ感染の再拡大、追加刺激策の期待拡大、英EU離脱交渉の行方が気になる一方、米国では大統領選はバイデン氏有利との報道が多いが不透明感は変わらず、追加景気策では協議は難航し小規模なコロナ景気対策を可決するよう議会に求めるにとどまり、今後の進展を期待するだけ。

 

ダウ+0.88%、Nasdaq2.56%、S&P1.64%とピークから若干値を下げるも上昇傾向は変わらず。原油価格はリビア油田で不可抗力条項が解除、ノルウェーのスト終了、米南部のハリケーンで停止した生産の回復などもあり、40ドルを割り込み39.53ドル(-2.64%)近くで推移と弱い。

 

為替相場は、先週末に次期米大統領にバイデン氏優勢との判断に15年来の急騰を見せたCNYUSDCNY 高値6.7898→安値6.6930暴落)は、当局のサポート(フォワード取引の法定準備金の撤廃)を受け安値6.6933→高値6.7539まで上昇。CNYJPYは先週末の上昇幅をほぼ戻し円高に動いている。

 

資源価格の下落やCNYの変動の影響もあるのか、AUDUSDは一時0.7200台まで、NZDUSDは一時0.6640台まで下落と弱い。

 

GBPUSDは、英国ではコロナ感染再拡大に警戒レベルを引き上げる中、15日の英EU交渉期限を直前にして、EU首脳会議(1516日)に焦点が当てられている。週末にジョンソン英首相は「合意が見通せなければ15日に通商交渉から手を引く」と警告しているが、市場ではなんらかの合意を期待してなのか、GBPは底堅く推移し一時1.3080台まで上昇している。

 

USDJPYは、CNYJPY下落の影響度は不明ながら、欧米の不透明感にJPYが弱いながらも選好される流れとなり、USDJPYはアジア早朝の高値105.80、欧州市場では105.62を高値に上値を切り下げ、米国市場では一時105.24まで下落し105.30台で推移と円高傾向を維持。円はクロスでもAUDJPY0.62%の上昇をトップに上昇している。

 

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2020/10/12

2020年10月12日(月)22:00時ごろの動き

 

20201012日(月)22:00時ごろの動き

  

週明け月曜日は、コロンブスデーで米国市場は休日。債券市場は休場となるも株式市場はオープンしていることで為替相場もそれなりに動くことが予想される。

 

今のところ引き続き材料視されているのは、米景気追加対策、英EU通商協議の合意の有無が問題で、米景気対策は相変わらず協議継続中。一方の英U通商協議は、ジョンソン氏から「合意が見通せない場合には、15日に通商交渉から手を引く」と警告。EU側は「脅しの実行はないと楽観視」しているらしい。

 

アジア市場は、中国株が強い反面、日本株は小幅下落、EUROSTOXX500.82%の上昇で、総じて欧州株は上昇している。原油価格は40.04ドル近辺(-1.38%)と軟化し、金・銀価格は小幅高、天然ガスの上昇が目立ち、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.47%と上昇している。

 

為替相場は、USDJPYを除き小幅ドル買いへと動き、トランプリスクのヘッジなのか円高の動きは止まるず。

 

USDJPYは、ドル安傾向変わらず。早朝の105.80を高値に105.30台まで下落。円高圧力は変わらず。リスクは下向き。

 

EURUSDは、1.1827の高値から→1.1787まで下落するも、下げ幅は少なく引き続き1.1700をベースに押し目買いの需要が強そう。

 

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2020/10/11

今週の為替相場を考える(10/12~16日)

 今週の為替相場を考える(10/12~16日)


過去2週間を振り返るは、我が道を行くGBPUSDを含め通貨により例外もなくドルは全面安で、円もクロスで全面安。結果、USDJPYは上下ロックされ大枠105~106のレンジから抜けきれずにいる。


相関関係を見ると米株高はドル安でGBPUSD(0.94)、USDCHF(-0.82)、USDCAD(-0.90)をベストにEURUSD(0.74)でも変わらず。また、米株高は円安でもあり、EURJPY(0.98)、GBPJPY(0.95)、AUDJPY(0.82)と強く、USDJPYで円安圧力を加えているが、この流れに変化が生じ、「株安=リスク回避の円高」も加われば、察しの通り円高圧力が強まることになる。


「今週の主な材料」でも記載している通り、今週はバイデン氏の支持率拡大=次期大統領への可能性が拡大し既に相場に影響を与えている。15日に予定されていた米大統領選討論会は中止となったらしいが、今後コロナ感染から回復した(?)トランプ氏がどのような強烈はパフォーマンスを示してくれるのだろうか? 


目玉のコロナ追加経済対策はトランプ氏が承認した1.8兆ドルなのか、ペロシ氏の2.2兆ドルなのかは別として、合意の可能性が高いように思われてならない。また、当初は英・EUのFTAを巡る合意案は15日期限となっていたが継続するともあり、GBPUSD相場に影響を与える可能性がある首脳会議(15~16日)はとても気になる。


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USDJPY

目先は105~106.50のレンジを世襲しておりこのレンジで対応したいが、中長期で見ればダウントレンドで変わらず、106.50を上抜けするまでドルショートの戦略も変わらず。一方、興味深いのはUSDJPYとは今まで全く関連性が見られなかったが、過去3週のデータでは、豪10年債利回り(-0.91)、独10年債利回り(-0.89)と高い逆相関にあり、これらの国への資金移動が起きていた可能性もちょっと気になる。


EURUSD

米大統領選の不透明感による逃避の買いや、最近の景況感の改善から買いが選好される流れは変わらず、中長期的な上昇トレンドを継続中。一方、短期的にはEUR高水準では「通貨高=低インフレ」よるEUR高けん制への可能性に加え、直近のEUR圏各国の「コロナ感染拡大=景気回復への懸念」+「EURロングポジションの積み上がり状態」を考えれば、1.18を中心とし1.7~1.9のレンジに収まりやすいのでは。


GBPUSD

英国のEU離脱の移行期間終了(12月末)が目先にせまりながらも、交渉を継続中で、経済指標を見れば景況感は徐々に持ち直し気味。双方はハードブレグジットを避けたいと思っていることは、最近の各要人や担当者からの発言やそれらの報道を見ても間違いなさそうだが、譲れない点もあり結論を出せないでいる。ただ、最近のGBPUSD相場を見ると、長期的には大枠1.25~1.35のレンジながら、中期的には大枠1.27~1.30のレンジの上値を上抜けして先週は終了している。離脱協議のゆくヘ次第ではあるが直近の動きだけを見ると1.2950をボトムとして再上昇を期待したくなる。


AUDUSD

先週10月6日の豪中銀理事会では、キャッシュレート・3年物国債利回りを0.25%で据え置いた。声明で「追加の金融緩和がどのように雇用を支えることができるかを引き続き検討」とあったことで追加緩和期待が強まり続落した。ただ、90日MA=0.7100近辺をボトムに過去3日は急反発し、日足ベースでは0.7230台と9月18日以来の高値水準で、週足ベースでは9月18日以来の高値水準を回復したことで市場のセンチメントが変化している可能性も。長期では0.70~0.75のレンジに入り、中期では0.70~0.74のレンジ、短期では0.71~0.73のレンジに入りやすい。



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今週の主な材料(10/12~16日)

 今週の主な材料(10/12~16日)


今週もテーマは先週とほぼ変わらずで、相変わらず要人の発言は多数ありが、金融政策の発表や最重要となる経済指標の発表も見られない。


【今週の主要テーマ】

①米大統領選の行方、②コロナ感染再拡大の行方、③米追加景気対策の行方、④それに伴う各国中銀・政府の追加経済対策の有無。⑤英国はそれに加え英・EU離脱協議の行方(EU首脳会議 10月15~16日)。


①米大統領選の行方

第1回米大統領選の討論会とトランプ氏のコロナ感染を受けた世論調査では(もちろん調査機関で結果は異なると思うが)バイデン氏の支持率が急拡大し、市場はそれを意識した反応となっていた。民主党の大規模経済対策+対中貿易の規制緩和期待もあり、米株は引き続き安定し上昇と、結局のところ誰が次期大統領になろうが米株は上昇傾向を維持していることになる。また、為替相場は総じてドル売り傾向が強くなっており、今週この傾向の有無を注視!


②コロナ感染再拡大の行方

トランプ氏はコロナ陽性から脅威の回復(?)を示し、早くも10日に選挙活動を再開しているが、欧州では新型コロナの再感染が拡大し、ロックダウンに動く都市もみられ、それの影響による経済的打撃はないのであろうか? もちろん米国の一部の州でも然で引き続き相場にとって不透明要因となっている。


③米追加景気対策

トランプ氏が先週末に急変し承認した1.8兆ドルの追加景気対策案、ムニューシンとペロシ(2.2兆ドル主張)両氏が協議は続いていたが、差は大幅に縮まり何らかの合意を期待したくなる。仮にそうなれば、この合意が最近の株高の要因の一つとなっていたことで、米株が上昇するのか? それとも、すでに織り込み済みで一旦上昇後に落するのか? 為替相場にも影響を与えるので興味深い。


いずれにしても、トランプ氏は先に追加経済対策をめぐり協議の中止と大統領選後の再開を打ち出したことで評判を落としたこともあり、11月3日の米大統領選前に自己アピールしたいトランプ氏は何かをすることでしょう!


④各国中銀・政府の追加経済対策の有無

これらの、米次期大統領の政策期待とコロナ感染の拡大の度合いが、いつもながらではあるが、各国中銀・政府の追加経済対策の有無に強く影響を与えることになる。 ただし、トルコや南アを除き、主要国の中銀は資産買い入れを拡大しているが、4月以降は政策金利の引き下げを実施していないことも事実。


⑤英EUの自由貿易協定(FTA)の締結の有無。

EU・英国ともハードブレグジットを避けたいと思っていることは、最近の各要人や担当者からの発言やそれらの報道を見ても間違いなさそうだが、譲れない点もあり結論を出せないでいる。12月末の移行期限の終了を前にして、当初は10月15日(15~16日 EU首脳会議)が話し合いのタイムリミットと言われていたが、それ以降でも話し合いを継続するとのことである。(詳細で興味があれば、日経新聞で https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64758670Y0A001C2I00000/)


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さて、今週は金融政策の発表は見られず、最重要となる経済指標の発表も予定されていないが、以下を注目したい。


12日(月)米国市場はコロンブスデーで休日となり債券市場は休場となるも、株式市場はオープンし当然ながら為替相場も休まず変動する。IMF世銀年次総会(バーチャル 12~18日)

◎ラガルドECB総裁、デギンドスECB副総裁、ベイリーBOE総裁と各氏の発言。


13日(火)IMF世界経済見通し

◎中国貿易収支、独CPI、英雇用統計、独・英ZEW景況感調査、英CPI


14日(水)

◎ラガルドECB総裁、レーンECB専務理事・チーフエコノミスト、クラリダFRB副議長、レーン・カナダ中銀副総裁、クォールズFRB副議長と各氏の発言。米PPI。


15日(木)

◎豪雇用統計、中国CPI、米週間新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米輸入物価、NY連銀製造業景気指数、レーン・カナダ中銀副総裁、クォールズFRB副議長、ラガルドECB総裁と各氏の発言。


16日(金)

◎ユーロ圏CPI、米小売売上高、米製造業出荷・鉱工業生産、米ミシガン大学消費者信頼感指数


17日(土)

◎NZ総選挙



詳しい予定は別表をご覧ください。


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2020/10/10

2020年10月10日 直近のIMMデータから(10月6日)

2020年10月10日 直近のIMMデータから(10月6日)


集計日が10月6日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう。


まず、7通貨トータル・ポジションは前週206,219→195,098(-11,121)と9週間ぶりに20万台の大台を割り込み、通貨の買い越し額は2週連続で減少しています。


トータル・ポジションでは、ユーロの買い越しの減少が目立つていどで、引き続き、「円、ユーロ、豪ドル、NZドル」はネットで買い越しは変わらず、「ポンド、カナダドル」も売り越しでこれらの分類に変化は見られません。


ユーロは、ネットポジションは買い越しで、188,116→174,308(-13,808)と、8月25日のピーク211,752から減少していますが、直近4週間の平均は182,956で小幅な低下となっています。構成を見るとEURは買いポジションの53%と相変わらず大きなポジションを占め、売りは24%にとどまりユーロ先高を意識したポジションとなっていることに変わりありません。


円は、ネットポジションは買い越しで、27,489→21,102(-3,687)と減少は2週連続となりますが、下げ幅は限定的で、過去9週間の平均値24,547と比較しても変動はとぼしく、USDJPY相場の方向性の無さと比例しているのではないでしょうか? 構成を見ると円は買いポジションの11%、売りポジションの10%と数字でも示されている通り若干の買い越し増となっていますが、ポジションの偏りの巻き戻しによる変化も鈍いと考えます。


ポンドは、ネットポジションは売り越しで、−12,745→-11,298(+1,447)と10月15日の英・EU離脱協議の期限(延長の可能性)にもかかわらず、何らかの合意期待も残り売り越し額も限定的。構成を見るとポンドは買いポジションの9%、売りポジションの22%と、小幅ながら売りを選択しています。


豪ドルは、ネットポジションが買い越しで、8,937→10,847(+1,910)と

9月15日に売り越しから買い越しに変化し4週間目となりましたが、買い越し額に伸びは見られず、消極的な買い越しとなっています。構成を見ると豪ドルの買いポジションの14%、売りポジションの21%と、売り先行の流れが続いています。


カナダドルは、ネットポジションは売り越しで、−18,948→-18,047(+901)と3月10日から31週続く売り越し状態は変わらないものの、金額は小幅にとどまっています。構成を見るとカナダドルの買いポジションの5%、売りポジションの16%と、売り先行の流れの変化は見られません。


詳しくはデータを参照してください。


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2020年10月10日(土)昨日9日、海外市場の動き

 2020年10月10日(土)昨日9日、海外市場の動き


米国は3連休前の週末金曜日、米大統領選の世論調査でもバイデン氏が圧勝しそれがCNYや株に反応。一方、欧米でコロナ感染再拡大し新たな不安材料の中で、トランプ氏はいつもながら「大規模な包括的景気対策を望む」と期待通りに豹変し、1.8兆ドルの規模で協議へ。相変わらず米株は強く、原油は弱いが資源価格は上昇し、ドルは全面安。


ラジオ番組でトランプ氏は「率直なところ、私は民主党や共和党の提案よりも大規模な包括的景気対策を望む」と、従来のスタンスから大転換。クドローNEC委員長は、トランプ氏は1.8兆ドルの修正追加対策を承認とあり、ムニューシン・ペロシ両氏の話し合いの結果が待たれる。


ダウは+0.57%、Nasdaq+1.39%、S&P+0.88%と上昇。米10年債利回りは0.779%(-0.002)と前日とほぼ変わらず。原油価格は40.59ドル近く(-1.46%)と弱いが、天然ガス・金・銀価格、穀物価格は強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+1.52%と強い。


為替相場は一言、ドル全面安。次期米大統領にバイデン氏有利との動きと、トランプ氏のコロナ追加経済対策の合意に期待した動きで、アジア市場の人民元高から続くドル売りが市場をリード。米国市場ではドル全面安で$インデックスは-0.68%低下。


GBPUSDは、弱い英製造業・鉱工業生産や弱い英GDPにもGBPUSDの下げ幅は限定的で1.2922をボトムに、EU・英離脱協議の合意期待と、ドル全面安の流れもありGBPUSDも1.30の壁を上抜け1.3040台まで上昇と9月8日以来の高値へ突入。強い!


EURUSDは、株高=EUR高のセオリーもあるが、米大統領選でバイデン氏が有利に展開しているものの、相手はトランプ氏で何が飛び出すか予見できず。直近の製造業は弱い反面、コロナ感染拡大のリスクは残るも景況感は強くEUR先高復活。1.7~1.8のレンジ上限を上抜けし9月21日以来の高値へ突入。強い!


USDCADは、米国市場に入るまではドル売り連動の緩やかなCAD買いの流れが続いていたが、カナダ雇用統計の失業率は低下し、新規雇用者は拡大、時間当たりの平均賃金の低下は気になるが、市場の反応はもちろんCAD買いで1.3110まで下落。9月8日以来の安値(CAD高)へ突入。強い!


USDJPYは、一時105.58まで下落と、7日に急伸した水準まで逆戻り。もちろん、クロスではJPY安の動きは強く円高圧力の緩衝材となっている。ただ105~106.50のレンジは変わらず。


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15:00 GBP 8月 製造業生産=前月比0.7%(予想3.0% 前回6.3→6.9%)、前年比-8.4%(予想-5.9% 前回-9.4-10.1%)、鉱工業生産=前月比0.3%(予想2.6% 前回5.2%)、前年比-6.4%(予想-4.6% 前回-7.8→-7.4%)→ 共に予想外に弱い数字となった


15:00 GBP 8月 月次GDP=前月比2.1%(予想4.6% 前回6.6→6.4%)、3か月・3か月=8.0%(予想8.2% 前回-7.6→-6.8%)、前年比-9.3%(予想-7.5%  前回-11.7→-11.3%) → 予想を大幅に下回るがGBP売りは限定的


21:30 CAD 9月 雇用統計: 失業率=9.0%(予想9.9% 前回10.2%)、新規雇用者数=37.82万人(予想15.5万人 前回24.58万人)、労働参加率=65%(予想64.8 前回64.6%)、フルタイム=33.4万人(予想 前回20.58万人)、パートタイム=4.4万人(予想 前回4.0万人)、時間当たり平均賃金=5.4%(予想 前回6%)→ 失業率は低下し新規雇用者は拡大と素晴らしい数字にCAD買いが強まる


23:00 USD 8月 卸売売上高=前月比1.4%(予想2.0% 前回4.6→4.8%)、卸売在庫=前月比0.4%(予想0.5% 前回-0.3%)


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トランプ大統領(ラジオ番組で)

◎率直なところ、私は民主党や共和党の提案よりも大規模な包括的景気対策を望むと、従来のスタンスから大転換。

◎(ラジオ番組のコメンテーター・リンボー氏に対して)これから君に言うのは他の誰にも言わないことだ。交渉の助けになるかもしれないし、悪影響を与えるかもしれないからだ」とし、「より大規模な包括的景気対策を私は望んでいる」


トランプ政権

◎追加対策案の規模を1.8兆ドルまで拡大へ。

◎共和党案は当初1兆ドル規模だったが、その後、1.6兆ドル、1.8兆ドルへ拡大。

→ 民主党案は2.2兆ドルで、5月に下院が可決した規模は3.4兆ドルだった。"

USD支援


ペロシ民主党下院議長とムニューシン財務長官

◎本日、追加経済対策について協議する予定、民主党と政権側が間もなく合意できることを期待。


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調査の分析を行うファイブサーティエイトの予測モデルによれば、今年の米大統領選で民主党候補のバイデン前副大統領が選挙人の獲得数で上回り、勝利する確率はこれまでで最高の85.1%となった。前日時点では84.4%だった。全米538人の選挙人票のうち352人を獲得する見通し。


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2020/10/09

2020年10月9日(金)23:00時ごろの動き

 2020年10月9日(金)23:00時ごろの動き


米3連休前の週末金曜日。今のところ株高にドルは全面安。焦点は米大統領選でバイデン候補が有利との思惑に加え米上院選で民主党有利との思惑。バイデン氏の追加経済対策期待の思惑など混在し、株高材料となりドル売り要因の一つとなっている。


アジア・欧州市場では、日経平均は連騰の疲れで週末は利食いに−0.12%と弱含みで推移、超連休上げの上海総合は強さを維持し+1.68%の上昇へ。欧州株は強く、EUROSTOXX50は+0.5%の上昇へ。米株も高値からスタートし、ダウは+0.4%台で推移。


米債利回りは下げから値をも戻し、10年債は0.781%と前日と同水準で維持。原油価格は40.91ドルと軟化したが、金・銀価格・天然ガス・穀物も強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+1.4%と大幅高へ。


為替相場は、米大統領選でバイデン候補が有利との思惑、米上院選で民主党有利との思惑、バイデン氏の追加経済対策期待の思惑など混在し、株高推進材料となり、ドル売り要因の一つで、AUDUSDとNZDUSDの強さが目立っている。


GBPUSDは、弱い英製造業受注、鉱工業生産、GDPと続いたが、積極的なGBP売りは見られず、また、バルニエEU首席交渉官が英フロスト氏と会談後にすぐに帰国とあり、英EU離脱協議をめぐる不透明感は強く一方向に動けない流れは変わらず、1.2920~75のワイドなレンジの動きへ。


USDCADは、9月30日から続くCAD買いのながれは変わらず、米国市場に入り、失業率は低下、雇用者数は拡大と、強いカナダ雇用統計1.3130台まで続落。1.3100~1.3350のレンジに収まるのか、それとも下限を割り込むのか? 注目。


USDJPYは、超連休明けのアジアの中国市場では「バイデン氏有利=中国との関係改善期待」が人民元高へと動きリドル売りをリードする流れとなった。その影響を受けUSDJPYは106.04から仲値では105.81まで下落しようやく下げ止まる。ただ、米国市場の序盤に入り、オプション絡みなのか105.70台まで円高が進んでいる。


2020年10月9日(金)昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年10月9日(金)昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


米大統領選はバイデン氏が有利に展開しているが、コロナ克服(?)のトランプ氏は次にどのようなサプライズを提供してくれるのだろうか?


英EU離脱交渉の不透明感が残るも合意に向けた動きを期待する声も残る。欧州ではコロナ感染拡大のリスクが強まる。一方、個別対策にシフトした米追加支援策の期待が株式相場を後押し、ECB議事要旨ではユーロ高や低調なインフレ期待に警戒感を示す。


ダウは一時値を下げる局面も見られたが結局は小幅高を維持し+0.43%上昇、Nasdaq+0.5%、S&P500+0.8%と、米追加経済対策を期待し上昇傾向を維持。


米債利回りは軟化し、10年債は0.770%(-0.025)と小幅低下。原油価格は強く41.28ドル近くで推移(+3.33%)、金貨・銀価格も小幅上昇し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.5%の上昇へ。


肝心の為替相場は、豹変するトランプ氏の追加支援策は「航空業界向け支援や個人への小切手支給などを巡り協議」と期待感に株高を支持するも、米債利回りは軟化し、為替相場では大きな動きは見られず。


EURUSDは、イタリア、フランス、ポルトガル、スペインなど欧州各国で新型コロナ感染の第2波が加速。ECB理事会議事要旨では「ユーロ高や低調なインフレ期待に警戒」に米国市場の序盤に一時1.1730台まで値を下げるも、引き続き1.17~1.18のレンジを抜け出せず。方向性は引き続きEUR高。


USDCADは、7日の1.33340を高値に続落中で、終盤にかけては1.3200を割り込み強い。マックレム・カナダ中銀総裁は「マイナス金利導入は積極的に議論していないが、選択肢の一つで絶対にないとは言い切れず」とあったが、1.3250の上値は重く続落していた。


USDJPYは、アジア市場の高値106.11を除けば、105.90~05のレンジで大きな変化は見られず。GBPUSDは、英EU離脱協議の進展次第で、積極的にポジションを傾けられず。1.2890~1.2970のワイドレンジで振幅は相変わらず多きく、短期取引では最適。引き続き個人的には何らかの合意を期待している。


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マックレム・カナダ中銀総裁発言

◎マイナス金利導入は積極的に議論していないが、選択肢の一つで絶対にないとは言い切れず。

◎新型コロナウイルス危機によって引き起こされた経済的問題に対処する上で必要な場合には講じることができる措置の一つ。

◎融資支援やイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)なども可能な手段とし、新たな問題が発生すれば量的緩和政策の規模を拡大する一方、事態が好転すれば規模を縮小する

◎経済と金融システムが今後の経済ショックに対して一段と脆弱になることは避けられない

◎コロナ危機からの完全回復には時間がかかると改めて表明。感染第2波など多くのリスクがなお存在する

→ カナダ中銀は3月に政策金利を過去最低の0.25%に引き下げ、少なくとも2年間は低金利を維持すると表明。追加刺激策を講じる場合には債券買い入れプログラムの調整から着手するとしていた


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トランプ大統領→ 航空業界向け支援や個人への小切手支給などを巡り協議していると表明

◎より限定的な支援策で交渉が進展している(包括的な追加支援策を巡る協議停止を先に発表済み)

◎新型コロナ経済対策を巡る議会との協議が再開し、合意に達する可能性は十分あるとの認識を示した

◎航空業界向け支援や個人への小切手支給などを巡り協議している。

◎民主党のペロシ下院議長が合意を望んでいる



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欧州各国で新型コロナ感染の第2波が加速、

◎欧州各国の新型コロナウイルス新規感染者は8日も増加が続いた。フランスや英国のほか、イタリアなどでも感染が再拡大している。

◎英政府が一部の地域で制限措置を強化することを検討。1日の新規感染者数が1万7540人を超えた。フランスのパリでは病院が緊急態勢に入った。

◎フランスは2日連続で1万8000人以上の新規感染を確認。新型コロナ感染症による入院患者も3カ月ぶり水準の7624人で、8月末時点の約4500人から大幅に増加している。

◎イタリア当局は、過去24時間の新規感染者が4458人に上ったと発表。4000人を上回ったのは8月中旬以来。

◎ポルトガルの新規感染者は1278人で、4月以来の高水準を記録。政府は今後の試練に備える必要があると警鐘を鳴らした。

◎スペインでは首都マドリード全域で中央政府が再導入したロックダウン(都市封鎖)措置について、マドリードの裁判所が8日、施行を認めない判断を下した。


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英・EU通商交渉、見かけほど悪くない可能性(bloomberg)

◎英国と欧州連合(EU)の通商交渉は決裂の危機に向かっているかの様相だが、実際の状況は見かけほど暗くない可能性がある。

◎表面上は英国、EU共に瀬戸際政策を取っているのは明らかだ。両者ともにジョンソン英首相が主張する10月15日の期限までに合意見通しが立たなければ、交渉打ち切りもやむを得ないという姿勢を示している。

◎一方、舞台裏では当局者はより前向きだ。政治的な攻防は不可避だが、経験豊富な交渉当局者は合意成立直前に最も厳しい場面に見舞われることが時としてあると熟知している。

◎EUは15日に首脳会議を行うが、通商交渉の期限であることは意識せず、どれだけ長くかかろうとも交渉を継続する計画だ。


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ベイリー英中銀総裁 → 英経済のリスクはかなり下向き、策は尽きていない

◎英第3四半期GDPは、おそらく新型コロナウイルス流行前の水準を7─10%下回ったとして、2週間前と同様の見方を示した。

◎20%超の落ち込みだった水準からは改善したが、一部のセクターは依然規制で業績が低迷し、回復は非常にまだらな状態となっている。

◎われわれの政策ツールは決して尽きていない。感染第2波、第3波に対し対策を適切かつ強力に活用する



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2020/10/08

2020年10月8日(木)17:15時頃の動き

 2020年10月8日(木)17:15時頃の動き


米大統領選はいずれが勝利しても、株高は変わらずとでも言いたいのか強い。トランプ氏は執務を再開、米副大統領候補の討論会の勝敗は特にテーマとならず。欧州市場で予定されている要人発言と、ECB理事会の議事要旨を気にしながらの動きへ。


現時点では、日本株は米株も急伸の影響もあり強く、欧州株も伸び悩んではとりあえず上昇からスタートしている。米債利回りは軟調で、10年債は0.772%(-0.023%)。原油価格は40ドルを回復し強く、金・銀価格も上昇し、ブルームバーグ・コモディティインデックスも+0.43%と上昇している。


結果として、テクニカル+資源価格の上昇もあり前日に続きAUDUSDの上昇が目立ち、6日の高値圏まで上昇している。GBPUSDは、10月15日の期限(継続するとは言っているが?)を前にして活発な討議が続いており、何等かの合意期待が決裂期待を上回り、予想外に底堅い動きとなっており、1.3000の大台を狙う動きにも見える。EUEUSDは、1.17~1.18のレンジで、たまっているEURロングの解消が終了するまでは急伸もなさそうで、押し目買を狙う動きも強い。USDJPYは、クロスでは円安傾向となっているが、USDJPY単体では大枠105.90~10のレンジで全く投機筋の蚊帳の外の動き。引き続き106.50を超えるまではテクニカルでは円高が続き、その他の材料を考えても円高期待を変えるようテーマは今のところ見当たらない。


2020年10月8日(木)昨日7日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年10月8日(木)昨日7日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


目先のコロナ追加経済支援策がなくても、だれが次期米大統領になっても、米株の上昇は変わらず(?)。主治医曰く「トランプ氏のバイタルは全て安定」とのこと。


米株は続伸、ダウ+1.91%、Nasdaq+1.88%、S&P+1.74%の大幅高。米債利回りは上昇し、10年債は0.79%(+0.047)と0.8%の大台目前。原油価格は軟調で40ドルを挟み上下(-1.67%)と軟化。


為替相場は、米株の急伸もありドル買いも収まり、前日のトランプ・サプライズから「ドル急伸・通貨急落」した水準近くまで値を戻すも、その水準は超えられず。一方、リスク回避にクロスでの円買いに上値が抑えられていたUSDJPYは、逆にクロスで売りが加速し106.10まで続伸。90日MA=106.38と106.50の壁に近づく。


通常は連動性が高いが、AUDUSDは一時0.7150台を回復し0.7140台で推移(+0.53%)と上昇。一方、NZDUSDは0.6571まで下落し0.6578(-0.07%)と弱い。相反する動きとなり、結果としてAUDNZDは0.7%近くとなる1.0850台まで上昇し、9月16日の水準近くへ急伸。


EURUSDは、アジア市場の1.1725をボトムに、欧米市場では大枠1.1750~80の狭いレンジで、前日もそうだがパウエル氏のハト派意見も織り込み済みで、FOMC議事要旨への反応も見られず、1.1760台で推移。


FOMC議事要旨では、一部から「資産購入プログラムの在り方について、今後さらなる議論が必要」とあったが相場への影響は見られず。


10月15日の通商協議のタイムリミットを前にして、英・EU共に交渉が活発化するも、「交渉期間の延期、合意、決裂」 と結論が見えず。ただし、どちらかと言えば楽観的。


バイトマン独連銀総裁は、「ECBの金融政策のスタンスは適切、追加の緩和策は必要ない」と、ハト派ラガルド総裁とはやや異なる。また、日銀が採用する「上場投資信託の購入のほか、国債利回りの特定水準を目標にした措置は、市場経済と中央銀行の責務とは整合性が取れない」ともあった。


それと、ファイブサーティエイトでは、バイデン氏の勝利確率、過去最高82.8%とあったが、信じて良いのか悪いのか? いずれにしても米株の上昇は止まらず。


2020/10/07

2020年10月7日(水)16:15時ごろの動き



何が起きるかわからないトランプ氏相場、先行きは断定できず。

本日は、とりあえず、米副大統領候補討論会と、FOMC議事要旨を注目。


全ては前日にトランプ氏から「追加経済対策の交渉を停止し、大統領選後まで先送りする」との発言による急変の流れの継承から、今日のアジア市場は弱いながらも反発。一方、パウエル氏のハト派発言は今のところ未消化。


トランプ氏のコロナ陽性+追加経済対策の先送りのサプライズ。昨日パウエルFRB議長は「追加支援がなければ経済的結果は悲惨」とあり、ホワイトハウスが今回早急は対応策を打ち出せないことでFRBが何らかの緩和策を講じる可能性を意識してしまう。


日経平均株価はマイナスから取引きが始まり−0.05%と前日とほぼ同水準まで終了、ダウ先物も値を戻し+0.48%の上昇となっている。米10年債利回りはは0.753%(+0.010)と前日に続き上昇傾向を維持。原油価格はボトムから下げ幅を縮めるも40.26ドル(-1.01%)と弱い。


為替相場は、前日のトランプ発言から急落した流れをとりあえず継承するも、ボトムから回復の動きが徐々に強まる。一方、JPYは弱くUSDJPYは上昇傾向を維持し、JPYはクロスでも値を下げている。ただし、105.80台の上値の壁は引き続き有効で、106.50を上抜けするまでは円高傾向は変わらないとみている。


GBPUSDは、EUが英国との通商協定について、ジョンソン首相が設定した交渉期限である15日までに譲歩案を示すことはないとのマイナス思考や、、期限を過ぎても交渉する構えのプラス材料と混在するも、相場の動きを見ると1.30台から反落し値を下げているが、何らかの合意達成を期待したくGBPの上昇も期待したい。


EURUSDは、前日のトランプサプライズもありアジア市場で1.1725まで値を下げているが、弱い独鉱工業生産でもEUR売りは見られず。大枠では1.16~1.1800、目先は1.17~1.18のレンジ内での動きで、米国の動きを見ると1.1800の再トライを期待したくなる。


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2020年10月7日(水)昨日6日、海外市場の動き

 2020年10月7日(水)昨日6日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


またも、主役はトランプ氏。


もちろん今後の病状の結果は不明ながら、コロナ陽性発覚後のトランプ氏のパフォーマンスはさすがで絶賛。米株は順調に上昇していたが、トランプ氏から「早期の追加経済対策」が否定され流れは急変。米株は急落、米債利回りは低下、ドルと円は上昇へ。


トランプ氏は、ペロシ・ムニューシン両氏の協議継続で合意期待が広まる中、民主党の景気対策案を拒否し、追加経済対策の協議を大統領選後まで停止へ。


この報道を受け、米株は急落しダウは600ドル近く下落し前日比-1.34%下落、米債利回りは低下し10年債は0.79%近くの高値から0.75%割れまで急落し0.747%(-0.043)、そして、ドルと円は上昇へ。原油価格は強さを維持し40.18(+2.45%)強いが、金・銀価格が急落し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.49%と強さを維持。


パウエルFRB議長の発言は依然として慎重。①追加支援がなければ経済的結果は悲惨、②議会に追加支援を要請、③マイナス金利は検討していない、④5・6月から景気改善のペースは鈍化、⑤見通しは不確実性が高い、⑥景気対策は不足より過剰のほうがリスクは少ない。


USDJPYは、主体性はなく市場参加者の期待通り他力本願の動きで、レンジは米国市場の終盤につけた105.47をボトムに、大枠105.50~70のレンジ。ただ、クロスではトランプ氏追加経済対策の否定に、米株が急落+ドル全面高に、クロスで円高圧力が強い日となった。また、EURJPYは123~125円のレンジが大きなポイントとなっている。


GBPUSDは、アジア・欧州市場につけた1.3000を高値に実需と利食いの売り圧力が強く、1.2910台まで下落。英国のEU離脱協議は進展もあり、10月15日(欧州理事会)期限が先延ばしされ協議を継続。英・EU共に合意に向けた動きを強めるが、1.2986を高値に1.3000を試す動きは見られず。終盤にかけてはトランプ氏の発言による株価急落+米金利上昇に1.2880台まで下落して推移。ただし、この調整が終わり底値を確認できれば、交渉の期待感も残り上昇圧力は強いのでは? また、注目のレーンECB専務理事兼主任エコノミスは「新型コロナウイルス感染拡大による苦境を脱した後も、ECBは政策を十分に緩和的に維持する必要がある」とのこと。


EURUSDは、トランプ氏発言まで1.1765~08のレンジで1.80の大台を試しながら高値圏で推移していたが、米株急落+米金利上昇に1.1735まで急落しレンジの安値圏で推移している。昨日に続き今日の独製造業新規受注も前月比4.5%(予想2.6 前回3.3%)と強く、欧州経済の回復が期待でき、不安定な米大統領選を考えれば、積極的にEUR売りをする気にもなれず、逆にリスクを考えれば引き続きEURに焦点が当てられているのでは?


AUDUSDは、アジア市場では豪中銀理事会で、政策金利(キャッシュレート)と3年物国債利回り0.25%の据え置きを決定。一部ではハト派意見もあったことで直後は瞬間1.3000の大台まで上昇するも続かず。「追加の金融緩和がどのように雇用を支えることができるかを引き続き検討していく」との声明文に、次回の追加緩和期待が逆に強まりAUDUSDは続落していた。NY市場に入り終盤にかけてはトランプ発言に下げ幅を拡大し1.2880台で推移と、9月30日以来の安値圏へ。


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2020/10/06

2020年10月6日(火)昨日5日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年10月6日(火)昨日5日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


トランプ氏の医師団から容体は良好で、部外者が心配する中、日本時間今日の07:30時に退院するとのこと。


トランプ相場に、株価急伸+債券利回急伸+商品価格急伸。為替相場はリスク回避の巻き戻しに、ドルIndexは−0.4%とドルは下落し、リスク回避で選好されたJPYは惨めで対ドルでも弱く、特にクロスでは大幅安。


9月29日の米大統領選討論会後の調査でバイデン氏のリード14ポイントに拡大し今回の選挙戦でこれまで最大とのことで、感染判明後の別の調査では同情によるトランプ氏支持率上昇見られなかったとのこと。一部ではこれにより選挙結果を受けた法廷闘争などの不透明感が薄らぎ株高となったの意見も(ほんとうなのでしょうか? 疑問ですが)。


ダウは+1.68%、Nasdaq+2.32%、S&P500+1.8%と終盤にかけ上げ幅を拡大し大幅高。一方、米債利回りも大幅に上昇し、10年債は0.778%(+0.083)と上昇。原油価格は39.38ドル(+6.29%)に上昇し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+1.78%と大幅高。


ユーロに関しては強気な材料が多数あった。①バイトマン独連銀総裁は「第3四半期の独成長は強い」との発言。②ーロ圏総合PMI・サービス業PMI共に予想と速報値を上回り強くなっている。③ーロ圏と独センティックス投資家センチメントは改善傾向を示しており、特に独は14.0と2月以来となるプラス圏を回復しさらに2018年11月の15.6に次ぐ大きな数字となった。


また、④ユーロ圏の小売売上高は前年比3.7%と予想と−0.1%に下方修正された前回が大幅は回復を示し、⑤ECBの追加緩和への期待感に関しても、ラガルド総裁(緩和)とレーンECB専務理事兼チーフエコノミスト(緩和慎重)の議論相違が強まり、緩和傾向も決め打ちできなくなっている。


結果、EURUSDは、欧州市場から上昇が続き、米国市場に入り一時1.1800直前まで上昇し、1.1772をボトムに高値圏で推移と強く、1.1700をボトムとした相場が確認されたことになり、1.16~1.18のレンジ上限を試した後の動きが重要となるが、EUR再上昇も期待したくなる。


一方、トランプ氏のコロナ感染でリスク回避に選好されたJPYは逆に売り込まれる流れとなった。USDJPYは一時105.79まで上昇しているが、クロスでは1%超のJPY安となるなど、JPYは大幅な全面安。そう考えれば、それでもUSDJPYは105.80を超えられないことや、USDCHFでのドル売りを考えれば、USDJPYの続伸も限定てきでは?


2020/10/05

2020年10月5日(月)22:30時ごろの動き

 2020年10月5日(月)22:30時ごろの動き


相変わらず市場のテーマはトランプ氏の様態であるが5日に退院との報道も。欧州市場に入り欧州経済の回復のすばらしさが目立っている。


欧州市場は、株高の中でEURUSDの買いがリードしたドル売りの流れが続き、円はUSDJPYが105.50台で推移するも、クロスでは円が大幅安となっている。債券利回り上昇+原油高で商品価格は大幅に上昇している。


バイトマン独連銀総裁は「第3四半期の独成長は強い」との発言があったが、ユーロ圏総合PMI・サービス業PMI共に予想と速報値を上回り強くなっている。ユーロ圏と独センティックス投資家センチメントは改善傾向を示しており、特に独は14.0と2月以来となるプラス圏を回復しさらに2018年11月の15.6に次ぐ大きな数字となった。


また、ユーロ圏の小売売上高は前年比3.7%と予想と−0.1%に下方修正された前回が大幅は回復を示し、ECBの追加緩和見通しが萎み、EURUSDはアジア市場の上昇に続き欧州市場に入っても1.1770近くまで上昇している。


欧州株は強く、EUROSTOXX50は+0.75%の上昇、ダウ先物も0.74%の上昇となっている。また、米10年債利回りは0.73%(+0.031)と上昇、原油価格は38.80(+4.75%)と大幅高で、金・銀、穀物価格も強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+1.53%と大幅な上昇となっている。


2020年10月5日(月)17:00時頃の動き

 2020年10月5日(月)17:00時頃の動き


皆が考えている通り、トランプ氏のコロナ感染の回復度合いが相場を動かす流れは変わらず。問題はどちらにベットするか!


週明け月曜日はトランプ氏のコロナ早期回復期待に株価は上昇し原油価格は下落し、主要通貨でドル売り+円売りが強まるも、治療にデキサメタゾンとレムデシビルが投与とあり、今後の経過しだいであることは変わらず。


仮に短期間でトランプ氏がコロナから回復すれば、「それみたことか、コロナなんて怖くないぞ!」と、コロナから回復した某中南米の大統領みたいに強気な発言が飛びさすことであろう。当然ながら株価にとってはプラス材料となる。


逆に、現時点で期待感が膨らんでいる状態から悪化でもしたら、株価は続落し、円高になることが強く予想できる。


日経平均株価はトランプ氏の早期回復期待を織り込み、上昇傾向を維持し+1.23%で終了。欧州株も上昇からスタートするも伸びや鈍く上げ幅を縮小。米10年債利回りは上昇からスタートするもやや軟化し0.711%近くで推移。原油価格は一時38ドル台まで上昇するなど強さが目立つも、欧州株の勢いが鈍るとやや伸び悩み気味。金・銀価格は軟化するもエネルギー価格は強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.67%の上昇へ。


USDJPYは、トランプ氏の回復期待に日本株が強く原油価格の上昇もあり、取引開始直後の106.24をボトムに、先週末の高値にならず105.60台まで上昇中。


EURUSDは、株高=EUR高の動きとなり早朝の1.1706をボトムに1.1740近くまで小幅上昇。ただし、1.1700を中心とした1.16~1.18の流れの中で変わらず。


GBPUSDは、独自な流れを維持しており、英EUの通商協議の行方次第。ゴールドマン・サックス曰く「11月初旬までに通商協定で合意する公算が大きいが、交渉が決裂するリスクも排除できない」とあり、相変わらず決め打ちできない通貨。ただし、テクニカルでは1.300を上抜けすると非常に面白い通貨でもある。


AUDUSDは、明日の豪中銀と政府予算案を前にして政策金利の据え置きは間違いなさそうだが追加緩和の可能性や、政府による景気刺激策も期待しているみたいでAUD買いが続いていたが、欧州市場の序盤には元の水準近くに逆戻りしている。ただし、底堅く推移していることは間違いなさそう。


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2020/10/04

今週の為替相場を考える(10/5~9日)

 今週の為替相場を考える(10/5~9日)


先週で9月も終わり10月がスタートしている。目先の取引に全く関係はないが、月次ごとに年間チャートを作成しているのでみてほしい。これは1987年~2020年9月末時のデータで作成している。(別表を参照)


USDJPYは、アベノミクスで3年間急騰した後、2015年に125.849のピークを付けた後は、今年の今現在まで5年間続落するも下げ幅は緩やかで結局のところ、100~120円の大枠から抜け出せずにいる。


一方、EURUSDは、2015年以降は1.05をボトムに下げ止まり、大枠1.05~1.25(または、1.20)のレンジを抜け出せず、長い長いレンジ相場が続いている。GBPUSDも下髭は長いが、今年につけた1.1400をボトムに2017年以降は大枠1.14~1.43レンジとワイドレンジながら、コアでは1.23~1.35と1000ポイントに収まっている。AUDUSDもしかりで、2016年以降では今年の安値0.55をボトムに0.55~0.81のワイドレンジながら、コアでは0.70~0.78で800ポイントのレンジに収まっている。


つまり、長い動きに限定れば円高傾向が続き、他の主要国でここ4年から5年程度は下げ止まりながらも、底値圏でレンジ相場が続き、長期間のドル高傾向が続いているいることになる。


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9月11~10月2日までの4週間で週間チャートから相関関係を出してみると、相変わらずUSDJPYでは相関関係が高い相手は見つからないが、他では過去数か月と比べると相関関係が非常に高くなっているものが増えている。(別表を参照)


EURUSD、USDCHFは、19項目の内11項目で連動性が高く、USDCADとは−1.0の逆相関で、EURとCADの動きは一致しており、CHFとCADの1.0で強く一致している。


NYダウも、円クロスを含め通貨との連動性が高く、米株が上がればドル安になり円安になっている。また、GOLD、AUDJPYも同じく連動性も高く、これらは19項目の内で、10項目で相関・逆相関関係が高くなっていることも特徴である。拾いあげればきりがないのでこの辺で止めることにして各自で見てほしい。


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さて今週の為替相場だが、今週の主な材料でも書いているが、トランプ氏のコロナ感染の度合いが最重要で、短期間で復帰し目の前に迫った大統領選の支持獲得でフルに活動できるのだろうか?


これにより、米株が反応し、為替相場に影響を与えることは上記の相関関係でもわかる通り影響は大きいと言わざるを得ない。つまり、米株が下がればドル買・通貨売りとなり、動きの乏しいUSDJPYではクロスの影響を受け弱いながらJPY高へと動き、逆ではドル売りとなりJPYはいずれにしてもクロスの影響を受ける。もっとも、可能性は少ないが米国全面売りとなれば、株売り+債券+ドル(通貨)とトリプル安になる可能性は否定できず、その場合は円高方向に加速することになる。


コロナの結果は不確定要因として除いても、あと1か月に迫った米大統領選の不透明感を考えれば、その後の米中通商協議の行方も全く分からない状況は変わらず。したがって、国策である米株高のトレンドは変わらないとし、仮に下落したとしても限度があると思われる反面、外資が米国に更に追加投資することは難しく、ドル安の傾向が続くと考えたい。



USDJPYは、90日MA=106.47を抜けるまでは円高方向の流れは変わらず、目先は105.40~60の上値が重くなっている。


EURUSDは、今週のラガルドECB総裁の発言が気になるが、資産買い入れ枠の増加を織り込みながらも、マイナス金利の深堀はないと考えたい。引き続き、長期的にはドルに対して最大のヘッジ通貨であることは変わらないが、現状はIMMのポジショではEURロングが多いことは気になる。1.1600を割り込んだらさらなる調整のEUR売りが入ると思いながらも、1.1600~1.1800のレンジを考えたい。


GBPUSD、英国のEU離脱の期限が迫りつつあり、英・EUとの「離脱協議案」を英国は交渉を有利に進めるための交渉案なのか? 「国内市場法案」も気になる一方で、必至なEUと英国はギリギリのところで妥協策を模索しているのも事実で、それをめぐる報道で相場が上限変動した先週を思い出す。個人的には最終的に何らかの合意の上でブレグジットを迎えると思っているが、報道による一喜一憂で上下変動(それも大きい)が激しくなっており、オプションのGBPコールの買いでお茶を濁すしかなさそう。


AUDUSDは、6日に豪中銀理事会があり、政策金利は据え置きが固いと思うが、声明や総裁発言でどのような内容となるのか? 発言内容にもよるが、今週の相場の動きを決める可能性もあり注意している。このリスクを除いて考えれば、0.7100をボトムにAUD高を考えたい。


年間チャートの別表と、相関関係の別表は、別途ご覧ください。

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今週の主な材料(10/5~9日)

 今週の主な材料(10/5~9日)


今週は最重要な経済指標と金融政策はあまりないが、とにかく発言の予定が非常に多い週となっており、相場変動要因には事欠かない。


詳しくは別表の今週の予定表で確認してほしいが、重要な発言を挙げてみると、

5日=ホールデンBOE理事チーフエコノミスト、バイトマン独連銀総裁、ラガルドECB総裁、

6日=ラガルドECB総裁、パウエルFRB議長、レーンECB専務理事兼主任エコノミスト、

7日=ラガルドECB総裁、

8日=ベイリーBOE総裁、シュナーベル・メルシュECB専務理事、デギンドスECB副総裁、マックレム・カナダ中銀総裁、

9日=ホールデンBOE理事チーフエコノミスト。


経済指標では最重要ではないが、

5日=ユーロ圏PMI、米PMI、米ISM非製造業、米貿易収支

6日=英GDP、米JOLT労働調査

8日=中国PMI,週間新規失業保険申請件数

9日=中国財新PMI、カナダ雇用統計


金融政策では、最重要ではないが十分投機筋が動きを狙ってくることが予想される。

6日=豪中銀理事会、

7日=FOMC議事要旨、

8日=ECB理事会議事要旨


政治的な背景は前週と変わらず、

◎トランプ氏のコロナ感染の影響

◎大統領選の行方への影響、

◎感染再拡大のコロナ問題

◎米コロナ追加経済対策の合意の行方

◎英EU離脱協議がテーマになりそうである。


→ トランプ氏はコロナ感染で数日間入院するとあったが、状況はどうなのだろうか? コロナ対策を疎かにしていたとの謗りは免れず、7日の米副大統領候補の討論会はどうなるのだろうか?

→ ペロシ・ムニューシン氏で話し合いが続いているコロナ追加経済対策はどこで折り合をつけるのだろうか?

→ 英・EUとの離脱合意案はどうなるのだろうか?英国は国内市場法案をめぐる動きや、EUがそれに法的措置を講じるとの報道から「国家補助で着地点を確認、残るは漁業権問題」と楽観的な見通しから先週末はバルニエ氏が「英国との交渉に進展はない」、フロスト氏が「漁業権巡るEUとの相違は克服不可能になりつつある恐れがある」と悲観的な発言も出ているがそれでもGBPは強く何らかの合意を期待したうごきなのだろうか?


詳細は別表をご覧ください


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