2020/10/03

2020年10月3日(土)昨日2日、海外市場の動き

 2020年10月3日(土)昨日2日、海外市場の動き


トランプ氏のコロナ陽性で翻弄された市場も、病状が軽いとの報道や他の要人への感染は確認できず、ダウはボトムから値を戻し小幅安(-0.48%)となるも、IT・ハイテク株は弱くNasdaqは-2.22%と回復できず。景気刺激策を巡り「ペロシ・ムニューシン会談」は今日行われるとのことでその結果も気になる。


米債利回りもリスク回避に一時低下したが上昇に転じ10年債は0.699%と一時0.7%の大台を回復するも、原油価格は弱く37.02(-4.39%)近くで推移し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは69.80(-0.63%)と弱い。


◎ユーロ圏CPIは弱く前年比-0.3%(予想・前回-0.2%)で、デギンドスECB副総裁は「2021年に回復するまで、今年の残りはユーロ圏のインフレはマイナスで推移」とあり、利下げを除く何らかの緩和策期待も。

◎米雇用統計は、失業率が7.9%で予想外に低下した反面、非農業部門雇用者数は66.1万人と予想外に減少。平均時給は弱く、週平均労働時間は上昇、労働参加率は低下と強弱混在で、トランプ氏のコロナ騒動を見極める必要もあり市場の反応は極めて限定的。


USDJPYは、アジア市場で「トランプ氏陰性=リスク回避のJPY買い」につけた104.94をボトムに、強弱混在した米雇用統計の動きも今一つで米債利回りが上昇したこともあり、105.40まで値を戻しJPY高も半減となったが、クロスではGBPJPYを除き円高傾向を維持。米大統領選を1か月余りに控え、トランプ氏は積極的な選挙活動は制限されることで、大統領選の行方に左右しかねない事態のリスクを考えれば、USDに対しても不安は消えず、リスク回避のJPY高を意識したい。


GBPUSDだが、欧州市場でバルニエEU主席交渉官から「英国との交渉に進展はなく、深刻な相違が残っている」との発言や、フロスト英主席交渉官から「漁業権巡るEUとの相違は克服不可能になりつつある恐れがある」との報道にも、GBP売りは限定的で1.2950台まで上昇。強弱混在した米雇用統計後の動きもGBPにしては鈍く、1.2893~1.2949のレンジで、EURUSDがレンジのボトム近辺で推移しているのとは対照的に高値圏で推移しGBPの強さだけが目立っている。EU・英でなんらかの合意の裏付けがあるのだろうか?


EURUSDは、アジア市場の1.1748、欧州市場の1.1742、米国市場の1.1734と上値を切り下げている。2か月連続でマイナスとなったユーロ圏CPIにECBの何らかの緩和策が意識され、GBPの強さとは逆に弱さが目立っている。ただ、米雇用統計後も何とか1.1700割れをボトムに下げ止まっており、この3日間は1.1700を越えてから上昇した流れを何とか維持。この水準を守れるのだろうか?


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18:00 EUR 9月 消費者物価指数・速報値=HICP前年比-0.3%(予想-0.2% 前回-0.2%)、HICPコア前年比0.2%(予想0.4% 前回0.4%)→ 前年比は2か月連続のマイナスで予想より若干ながらマイナス幅が拡大。


21:30 USD 9月 雇用統計: 失業率=7.9%(予想8.2% 前回8.4%)、非農業部門雇用者数=前月比66.1万人(85.0万人 8月137.1→148.9万人)、平均時給=前月比0.1%(0.2% 前回0.4→0.3%)、平均時給前年比4.7%(予想4.8% 前回4.7→4.6%)、週平均労働時間=34.7(予想34.6 前回34.6)、労働参加率=61.4%(予想 前回61.7%)

23:00 USD 8月 製造業新規受注=前月比0.7%(予想1.0% 前回6.4→6.5%)、除輸送機器前月比0.7%(予想 前回2.1→2.4%)


23:00 USD 9月 ミシガン大学消費者期待指数・確報値=80.4(予想78.9 前回78.9)、景気現況指数=87.8(予想 前回87.5)、消費者期待指数=75.3(予想 前回73.3)、インフレ期待1年=2.6%(予想 前回2.7%)、5-10年=2.7%(予想 前回2.6%)


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