2020/10/17

2020年10月17日(土)昨日16日、海外市場の動き

 2020年10月17日(土)昨日16日、海外市場の動き


週末金曜日の米国市場は、米財政赤字は過去最悪、対米証券投資では海外投資家の米国債保有は4か月ぶりに減少、問題の米追加経済対策は大統領選前の合意の可能性は無くなり、相変わらずトランプ・バイデン両氏の大統領選の戦いが続いている。バイデン氏は有利とあるも、とどちらが勝利するかは下駄をはくまでわからず。いや、下駄を履いても決着がつかないのでは? との不安感も消えず。また、話は変わるが欧州主要都市のコロナ感染の拡大は止まらず。


米雇用保険の特別給付が打ち切られる中、予想外に強い米小売売上高に米景気回復期待が強まるも、米鉱工業生産はマイナスで設備稼働率ともに予想外に弱く、やや失望。


問題の、ジョンソン英首相から「英国はEUと通商協定で合意できる可能性は低いとし、合意なしにEUの単一市場と関税同盟を離れる準備をする」と言明。ただし、協議は継続するとあった。


コロナ関連では、米製薬大手ファイザーがドイツのバイオ医薬品ビオンテックと共同で開発している新型コロナワクチンについて、早ければ11月にも米当局に承認を申請する公算が大きいとの朗報もあれば、WHOはレムデシビルが新型コロナウイルス感染症の治療に効果がないことが治験で判明したことで、モノクローナル抗体や他の抗ウイルス薬の新型コロナ感染症に対する有効性を臨床試験で評価するとあった。


結果、米株は強いのか弱いのかわからず高値から値を下げ、ダウ+0.39%、Nasdaq+0.01%と何とかプラス圏を維持するも、Nasdaqは-0.36%と低下へ。米10年債利回りは0.746%(+0.008)と小幅上昇。原油価格は40.78ドル(-0.44%)とボトムの40.08から値を戻し若干の軟化で40ドル台を何とか維持、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.07%と小幅低下。


肝心の為替相場は、通貨間で強弱混在。


GBPUSDは、英EU通商交渉をめぐる動きに上下に大きく反応する流れは変わらず。自ら設定したEUとの通商協議のタイムリミットとなる15日が過ぎ、記者会見に臨んだジョンソン英首相から「合意できる可能性は低いと判断し、合意なしに離脱する準備をすると言明」したことで、1.2863まで急落するも、協議は継続するとあり1.2962まで値を戻し、ジョンソン首相の側近から「通商協議は事実上終わった」との発言もあり再び下落するも、EU各国は協議を継続する動きは変わらず。約100ポイントレンジで上下変動しながらも、前日比では若干の上昇となっている。


USDJPYは、105.19~44のレンジで、どう考えたらいいのだろうか? 欧州中心にコロナ再感染の拡大、米大統領選の不透明感と景気追加対策の遅れ、ECBやBOEの追加緩和の可能性(利下げではなく資産買い入れ)が高く、円先高期待を意識した動きが継続中ながら、投機筋の積極的な円先高とはことなり実需筋は米大統領選の結果が見えるまで積極的に動けず。


AUDUSDは、豪中銀の緩和リスク、中国の豪州からの各種輸入制限もあり0.71の大台を回復できず、0.7071~98のレンジで推移。0.71近辺で下げ止まることができるのか?