2020/10/17

直近のIMMデータから(10月17日)

 直近のIMMデータから(10月17日)


集計日が10月13日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう


7通貨のトータルポジションは、前週の195,098→187,763(-7,335)コントラクトと、通貨のロングが減少しドル選好の動きとなっています。


前週との比較を見ると、豪ドルとユーロの売り越し額が拡大し、安全資産の円とCHFも小幅ながら売り越し増となっています。一方、カナダドルの買い越し額は大きく、ポンドとNZドルも小幅ながら買いが増加しています。


トータルポジションでは、EURの買い越し額は3週連続して減少していますが、圧倒的な買い越し額を維持していることはわらず。ユーロはロングポジション全体の52%を占めており、ショートは全体の24.0%にとどまり、この差がユーロのロングポジションの大きさを表しています。ちなみに、円のロングは全体の11%、ショートも11%と拮抗し、弱さが目立つ豪ドルはロングが全体の14%、ショートが24%を占めています。


豪ドルのネットポジションは、+10,847→+3,854と前週比で-6,993の減少となりロングポジションも空前の灯状態で、豪中銀の緩和リスクと中国の対豪輸入規制がネガティブ材料として懸念されている状況を反映しています。


カナダドルのネットポジションは、-18,047→-13,564と相変わらずの売り越し状態から脱却できずにいますが、前週比では大きな額ではありませんが+4.483の増加は今週のNO.1で、選好されている通貨となっています。


ユーロのネットポジションは+174,308→+168,637(-5,671)と弱い流れとなっていますが、トータルでは一極集中で圧倒的な買い越し額であることに変わりません。ただ、最近の欧州主要国のコロナ感染の再拡大と経済活動の鈍化やECBの追加刺激策の可能性も強く意識され9月8日の+228,314をピークに減少傾向が続いています。


円のネットポジションは+21,102→+19,976(-1,126)と小幅ながら3週連続の低下で、低水準状態であることに変わりありません。また、市場参加者の円先高予想が目立つ中で、ロングポジションは一向に増えずある意味では消極的で疑心暗鬼状態ともいえそうです。


ポンドのネットポジションは-11,298→-9.802(+1,496)と、9月29日に全種日で-15,709と大幅な売り越しに、ネットポジションがロングからショートに転換していましたが、15日の英国が設定した協議終了日や、EU首脳会議を前にして若干ながらロングが増加していることを見ると、市場参加者は何らかの合意=GBP買いを意識していたと想像できます。


詳しいデータは別表をご覧ください。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※