2020/10/10

2020年10月10日(土)昨日9日、海外市場の動き

 2020年10月10日(土)昨日9日、海外市場の動き


米国は3連休前の週末金曜日、米大統領選の世論調査でもバイデン氏が圧勝しそれがCNYや株に反応。一方、欧米でコロナ感染再拡大し新たな不安材料の中で、トランプ氏はいつもながら「大規模な包括的景気対策を望む」と期待通りに豹変し、1.8兆ドルの規模で協議へ。相変わらず米株は強く、原油は弱いが資源価格は上昇し、ドルは全面安。


ラジオ番組でトランプ氏は「率直なところ、私は民主党や共和党の提案よりも大規模な包括的景気対策を望む」と、従来のスタンスから大転換。クドローNEC委員長は、トランプ氏は1.8兆ドルの修正追加対策を承認とあり、ムニューシン・ペロシ両氏の話し合いの結果が待たれる。


ダウは+0.57%、Nasdaq+1.39%、S&P+0.88%と上昇。米10年債利回りは0.779%(-0.002)と前日とほぼ変わらず。原油価格は40.59ドル近く(-1.46%)と弱いが、天然ガス・金・銀価格、穀物価格は強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+1.52%と強い。


為替相場は一言、ドル全面安。次期米大統領にバイデン氏有利との動きと、トランプ氏のコロナ追加経済対策の合意に期待した動きで、アジア市場の人民元高から続くドル売りが市場をリード。米国市場ではドル全面安で$インデックスは-0.68%低下。


GBPUSDは、弱い英製造業・鉱工業生産や弱い英GDPにもGBPUSDの下げ幅は限定的で1.2922をボトムに、EU・英離脱協議の合意期待と、ドル全面安の流れもありGBPUSDも1.30の壁を上抜け1.3040台まで上昇と9月8日以来の高値へ突入。強い!


EURUSDは、株高=EUR高のセオリーもあるが、米大統領選でバイデン氏が有利に展開しているものの、相手はトランプ氏で何が飛び出すか予見できず。直近の製造業は弱い反面、コロナ感染拡大のリスクは残るも景況感は強くEUR先高復活。1.7~1.8のレンジ上限を上抜けし9月21日以来の高値へ突入。強い!


USDCADは、米国市場に入るまではドル売り連動の緩やかなCAD買いの流れが続いていたが、カナダ雇用統計の失業率は低下し、新規雇用者は拡大、時間当たりの平均賃金の低下は気になるが、市場の反応はもちろんCAD買いで1.3110まで下落。9月8日以来の安値(CAD高)へ突入。強い!


USDJPYは、一時105.58まで下落と、7日に急伸した水準まで逆戻り。もちろん、クロスではJPY安の動きは強く円高圧力の緩衝材となっている。ただ105~106.50のレンジは変わらず。


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15:00 GBP 8月 製造業生産=前月比0.7%(予想3.0% 前回6.3→6.9%)、前年比-8.4%(予想-5.9% 前回-9.4-10.1%)、鉱工業生産=前月比0.3%(予想2.6% 前回5.2%)、前年比-6.4%(予想-4.6% 前回-7.8→-7.4%)→ 共に予想外に弱い数字となった


15:00 GBP 8月 月次GDP=前月比2.1%(予想4.6% 前回6.6→6.4%)、3か月・3か月=8.0%(予想8.2% 前回-7.6→-6.8%)、前年比-9.3%(予想-7.5%  前回-11.7→-11.3%) → 予想を大幅に下回るがGBP売りは限定的


21:30 CAD 9月 雇用統計: 失業率=9.0%(予想9.9% 前回10.2%)、新規雇用者数=37.82万人(予想15.5万人 前回24.58万人)、労働参加率=65%(予想64.8 前回64.6%)、フルタイム=33.4万人(予想 前回20.58万人)、パートタイム=4.4万人(予想 前回4.0万人)、時間当たり平均賃金=5.4%(予想 前回6%)→ 失業率は低下し新規雇用者は拡大と素晴らしい数字にCAD買いが強まる


23:00 USD 8月 卸売売上高=前月比1.4%(予想2.0% 前回4.6→4.8%)、卸売在庫=前月比0.4%(予想0.5% 前回-0.3%)


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トランプ大統領(ラジオ番組で)

◎率直なところ、私は民主党や共和党の提案よりも大規模な包括的景気対策を望むと、従来のスタンスから大転換。

◎(ラジオ番組のコメンテーター・リンボー氏に対して)これから君に言うのは他の誰にも言わないことだ。交渉の助けになるかもしれないし、悪影響を与えるかもしれないからだ」とし、「より大規模な包括的景気対策を私は望んでいる」


トランプ政権

◎追加対策案の規模を1.8兆ドルまで拡大へ。

◎共和党案は当初1兆ドル規模だったが、その後、1.6兆ドル、1.8兆ドルへ拡大。

→ 民主党案は2.2兆ドルで、5月に下院が可決した規模は3.4兆ドルだった。"

USD支援


ペロシ民主党下院議長とムニューシン財務長官

◎本日、追加経済対策について協議する予定、民主党と政権側が間もなく合意できることを期待。


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調査の分析を行うファイブサーティエイトの予測モデルによれば、今年の米大統領選で民主党候補のバイデン前副大統領が選挙人の獲得数で上回り、勝利する確率はこれまでで最高の85.1%となった。前日時点では84.4%だった。全米538人の選挙人票のうち352人を獲得する見通し。


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