2020/09/30

2020年9月30日(水)17:30時ごろの動き

 2020年9月30日(水)17:30時ごろの動き


月末で経済指標の発表が多数控えている。トランプ・バイデン両氏の討論会では、トランプ氏はこんなに相手の発言を遮ってもいいのか、と疑問が生じるも、結果アンケートではバイデン氏が有利とのこと。


今日の欧米市場では、米GDPとカナダGDPを注目!


日経平均株価は-1.5%、連休前の中国、上海総合は-0.2%と小幅安。欧州株も軟調にスタートし弱くSTOXX600は-0.42%下落、ダウ先物は-0.92%と下げ幅を拡大している。


原油価格は39.01ドルと38.71をボトムに下げ幅を縮めるも前日比では-0.53%、金・銀・エネルギー価格も弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.66%と弱い。


為替相場は、弱いながらドルは全面高で、ドルインデクスは94.00(-0.12%)と小幅低下し、月末・期末の特殊要因の動きを意識しながら、新たな材料待ち。


GBPUSDは、英GDPの前期比は-19.8%と予想と前回からマイナス幅が小幅縮小。英下院が離脱協定案を書き換える国内市場法案を可決したが、上院は反対派が多数で難航が見込まれるも、GBPUSDは1.2870台を高値に一時1.2806まで下落するも、大枠1.2800~1.2900の動きに収まり、1.2800が重要なポイントに。


USDJPYは、月末・四半期末のドル買い需要に、仲値では105.80まで上昇。これを高値に105.44まで続落後、再び上昇中。結局のところ大枠105.40~80の40ポイントレンジで、クロスでもJPYは強弱混在でなんとも言い難い。引き続き短期はJPY売り圧力が続くも徐々に上値も限定的になっている。90日MA=106.50を高値に戻り売り圧力も強い。


また、USDJPYはEURJPYの影響を受けやすいこともあるが、EURJPYは122.50割れをボトムに下値TRYは失敗し、円売りの流れに変化していたが、124.50は上値のポイントに。



2020年9月30日(水)昨日29日 海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年9月30日(水)昨日29日 海外市場の動き(午前5時半ごろ)


米株は小幅軟化、金利も小幅軟化し、コモディティ・インデックスの下げは拡大。ドル売りの流れが強まるもJPYは我が道を行く動きで、クロスではJPYは全面安。


米株はボトムから回復するも前日比で復活できず、ダウ−0.48%、S&P−0.48%、Nasdaq−0.29%。米債利回りは軟化し10年債は0.654%(-0.007)。原油価格は40ドルを割り込み39.19(-3.47%)と弱く、金・銀価格は小幅上昇するも、エネルギー価格全体が弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-1.01%と下げ幅を拡大している。


肝心の為替相場は、株安や資源価格の下落にも関わらず、AUD、NZDは強く、EURUSDはメルケル独首相も心配する欧州のコロナ感染再拡大でも景況感の改善や実需の買いもあり、フィキシング近くで1.1740台をつけ、さらに続伸し強さが目立っているが、1.1750台の売りの上値は重くなっている。


GBPUSDはベイリーBOE総裁から「マイナス金利はまだ判断せず」との発言に一時1.2830台→1.2900台まで急伸する動きも見られたが、「マイナス金利は排除せず」ともあり、引き続き英EUの通商協議次第では。再開した通商協議の行方を見守る動きも強く、総じて1.2820台~80台のレンジ内での動きとなっている。


USDJPYは大枠105.50~70のレンジで推移し、上昇が目立っており、クロスでもEURJPY、AUDJPYの上昇が、USDJPYの底値を固くしているが、積極的な取引は見られず。


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◎英経済信頼感(ESI)は91.1と予想を下回り、5か月連続で改善するもそのペースは鈍化 

◎独CPIのマイナス幅は拡大し、HICP前年比−0.4%は過去1年超で最大の下げ。

◎米CB消費者信頼感指数101.8と強く、予想を上回り3月以来の高水準で、上昇幅は過去17年で最大


◎ベイリーBOE総裁は、「マイナス金利活用についてまだ判断を下すには至っていない」とあるも、英EU通商協議次第では?

◎UBS調査では、中央銀行の主要な経済的懸念として、①貿易戦争、②世界的な景気後退と並び、③米国の政治動向に関連するリスクが浮上。通貨のドル保有は減少し、人民元が最も上昇(世の中の自然なながれなのでしょうか?)

◎ペロシ下院議長とムニューシン財務長官とコロナ経済対策(民主党策定2.2兆ドル規模)で50分にわたり協議し、30日にも再協議とのことで、なんらかの合意期待が広まる。ペロシ氏いわく「財務長官とは前向きな話ができた」

◎メルケル独首相は、ベルリンの新型コロナウイルスの状況は深刻で集会の人数を制限し、違反者に罰金を科すと発表。

◎EU英通商協議再開で、タイムズ紙は英と通商合意の法的文書の作成準備ができている。


2020/09/29

2020年9月29日(火)16:30時ごろの動き

 2020年9月29日(火)16:30時ごろの動き


◎米大統領選の第1回目テレビ討論会と不透明な大統領選リスク。

◎9月月末・四半期末の実需のフローの動き

◎英・EU通商協議の再開と進展期待

◎ECB内のマイナス金利めぐる意見の相違

◎FRBの発言多数、クラリダ副議長、クォールズ副議長発言、ウィリアムズNY連銀総裁。


日経平均株価はマイナスからスタートし23,539.10円と前日とほぼ同水準で終了。上海総合は1~2日の連休を前にして小幅高で推移。欧州株は軟調でSTOXX600は-0.56%下落しダウ先物は-0.2%の下落へ。


米10年債利回りは0.653%(-0.008)と低下。原油価格は40.31ドルと下げ幅を強めており、エネルギー価格は下落する中で、金・銀価格は小幅上昇し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.19%と小幅安となっている。


肝心の為替相場は、今日から再開するEU・英の通商協議の進展期待が強く、GBPJPYとGBPUSDの取引が活発に行われており、GBPUSDはアジア市場の早朝に一時1.2882まで上昇するなど、GBP買いにつながっている(その後は値を下げるも、欧州市場に入り再び上昇)。


その動きが、直接的にUSDJPYに関連性は見られないが、GBPJPYの取引は多くなっておりJPY売りに影響を与えており、USDJPYは一時105.70まで上昇とクロスを含めて円は軟調に推移している。


EURUSDは、1.1660台をボトムにGBPUSDの買いの影響もあるのか底堅いが1.6610~83の狭いレンジにとどまっており、GBPUSDやEURGBPを含め月末・四半期末のフィキシング時の波乱要因となっている。もちろんECB内での金利をめぐる対立も将来的に材料視されるだろうが、とりあえず相場への影響は見られず。


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2020年9月29日(火)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年9月29日(火)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


米株は難航している米追加経済対策の期待もあり上昇傾向を維持、ダウ+1.51%、S&P+1.61%、Nasdaq+1.87%とIT・ハイテク株も強い。米10年債利回りは0.661%(+0.003)と大きな変化は見られず。


原油価格は終盤にかけ強含み40.58ドル(+0.82%)と小幅上昇、金・原油価格も強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.43%と上昇へ。


為替相場は、アジア市場では豪中銀の利下げ時期後退期待もありAUD買いがリード(月末を控えAUDシートの巻き戻しだけの可能性も)。欧州市場では英EU通商協議の動きにGBPが、株高の動きにEURと共にドル売りをリード。米国市場ではドル買いも弱まるが、一日を通じて見ればAUDUSD、GBPUSDの上昇が目立っている。


難航している米追加経済対策で、ペロシ下院議長はムニューシン財務長官との交渉より成立できる可能性を示唆(難しいと思いますが)。


英とEUは29日からの通商交渉再開を前にして、シェフチョビッチ欧州委員会副委員長、ゴーブ英内閣府担当相と会談。今後も通商関係の協議から決して撤退しないと表明し、EU離脱協議で何らかの合意を期待する動きにGBP買いが欧州市場で一時強まる。


GBPUSDは、アジア市場で付けた1.2751をボトムに欧州市場では英EU通商交渉の期待感も残り一時1.2929まで急伸。フィキシング時には一時1.2830台まで値を下げ、米国市場では上値は重いも動きは緩慢で1.2830台で推移。


ラガルドECB総裁は議会の公聴会で、「ユーロ高はインフレ率を下押しする見込みで、ユーロの動きを極めて注意深く監視」とあるも、具体的な水準はコメントせず。そして、全ての政策手段を調整する用意があると、緩和の方向も否定せず。


ラムスデンBOE副総裁は、政策金利の下限は0.1%とし、マイナス金利の導入は差し迫らず。テンレイロBOE政策委員からはマイナス金利に含みを持たす発言もあった。最近は理事の中での意見の相違が目立つも、ラガルド総裁は「反対意見が出ることは普通で健全なこと」とかわす。


EURUSDは欧州市場につけた1.1680を高値に、ラガルド総裁発言を意識したのか不明ながら?株高の中で米国市場ではフィキシング時に月末・期末需要なのか一時1.1643まで下落するも、1.1660~70の水準で推移。株高=EUR高の連動性は高いも今日は大きな変化は見られず、引き続き1.16~1.17のレンジ内での動き。


USDJPYはアジア・欧州市場の105.20台をボトムにフィキシング時には105.67まで上昇。米国市場では105.45~55のレンジで動けず。クロスではCADを除きGBPJPY、AUDJPY中心に円売りが強まっている。JPYと同じリスク時に買い傾向が強まるCHFは、USDCHFが0.9243まで下落するなどドル売りの流れが強まっており、積極的なJPY売りも考えにくいのでは?


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2020/09/28

2020年9月28日(月)16:25時ごとの動き

 2020年9月28日(月)16:25時ごとの動き


週明け月曜日のアジア市場は、トランプ氏が連邦最高裁判事にリベラル派のギンズバーグ氏を指名し今後の大統領に影響を与えそう。また、トランプ氏が過去15年間で10年間は所得税ゼロ、2016年と2017年にはそれぞれたったの750ドルしか所得税を払っていなかったとNYタイムズが暴露。


中芯国際集成電路製造(SMIC)に米国企業などが特定製品を輸出する場合に、事前に同省の許可を得るように求めていたこともFT紙が報道、ファーウェイの打撃が大きくなるという。


日経平均株価は強く終盤にかけ上げ幅を拡大し+1.32%へ。上海総合指数は上下変動しながらも、連休前の動きなのか小幅低下で推移。米10年債利回りは0.657%(-0.001)と先週末とほぼ変わらず。


原油価格は40ドルを割り込み一時39.78ドルまで下落し39.88ドル近辺で推移。金・原油価格は軟調で、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.10%の低下となっている。


TRYは、隣国アゼルバイジャンとアルメニアが紛争地をめぐり大規模な戦闘が発生したことが影響しUSDTRYは7.6537→7.7188→7.6508→7.7420台と変動の大きな動きとなっている。TRYJPYも13.75→13.298→13.72→13.595と上下へ変動している。


AUDUSDは、UBSは豪中銀が10月に政策金利を引き下げる可能性を示唆。一方、ウェストパック・エコノミストは利下げのタイミングを10月→11月に先延ばししていた。AUDUSDは底堅く0.7030をボトムに一時0.7060台まで上昇し、底堅い動きとなっている。


EURUSDは、株高の流れがあるのか安値1.1615→1.1640まで一時値を戻すなど、1.1610台の買いの厚さが目立っているが戻りも限定的。


GBPUSDはテンレイロBOE政策委員がマイナス金利導入の可能性に含みをもたらす発言をしていたが、取引開始から先週末終値からギャップを開け上昇からスタートし1.2790台を底堅い動きを継続している。


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2020/09/27

今週の為替相場を考える(9月28~10月2日)

 今週の為替相場を考える(9月28~10月2日)


相場変動要因は今週の主な材料で記しているので確認してほしい。数ある相場変動要因の中で、FRBメンバーらの言葉を借りれば、経済に対する最大の不透明要因は「米大統領選とコロナワクチンの行方」。


さて、切り口を変えて直近のIMMデータで考えてみよう。先週一週間を通じでGBPUSDを除きドル高が続く中で、IMM通貨先物のポジションは逆に通貨のロングが増加傾向にある。


特にEURUSDは9月1日に1.2011を達成してから先週末の25日には1.1613まで約400ポイント近く下落しているが、ユーロのネットポジションは9月1日の196,747コントラクト(約246億ユーロ)から最新データの22日時点では190,822(約239億ユーロ)とわずな減少にとどまっているに過ぎない。2009年1月から私が統計を取り始めて11年超になるが、先月8月25日の211,752コントラクトは過去最大で現在も引き続き高値圏で推移している。


これをどう読めばいいのだろうか? 市場参加者により異なる考えをもってのことだろうが、先月8月に90か月MA=1.1761上回ったことやFRBの長期緩の和継続期待にEURUSDはいずれ上昇するのでEURロングのポジションを維持しているのか、それとも、切るに切れずにじっと辛抱し、今後上がらないような損切をしようと考えているのだろうか。


EURUSDの相場は1.1700の重要なポイントを割り込み、7月27日の週を下回り引き続き下落リスクが残り、90日MA=1.1546は次の重要なポイントとなっている。逆張りを考えれば、1.16台前後でロングを取り、1.1530を割り込んだら撤退も選択肢では。


先週のAUDUSDは、資源価格の下落、対中貿易減少、自然災害などのネガティブ材料が豊富な中で、IMMポジションが久しぶりにショートを脱しロングに変更したことや、財政の有利面もあり今後上昇するのではと考えていた。


しかし、さすがに5か月連続で上昇している流れの反動なのか売りは止まらず。豪中銀の利下げ期待が高まり、17日には90日MA=0.7056を割り込みドル全面高の流れに先週末では0.7006まで下落していた。引き続きサイコロジカルに0.7000はポイントとなるが、0.6880前後が次の大きなポイントとなっている。


USDJPYは、5日連続で陽線引け。連休の円高期待は104.00で終わり円ロングは一掃された。元のレンジに戻ると考えれば105.00~106.50のレンジになるが、週足はダウントレンドで変わらず、米大統領選で決着がつかなければ、リスクという意味では円をショートにすることも難しい。米最高裁判事の件を考えれば、トランプ氏は仮に選挙で負けても、「無効だ」として最高裁に訴え泥沼になるリスクも無視できず。


さて、

9月に入り週末時点の相関関係(逆相関関係)を見てみよう。USDJPYと他の主要通貨や債券、株式、商品価格との連動性は乏しく、最も高いWTIとは−0.74と逆相関関係があるだけで相変わらず我が道を行く通貨となっている。


EURUSDは、USDCHF−0.99と強い逆相関があり、USDCAD、$INDEXも逆相関にある。一方、AUDUSDは1.0と非常に強い相関関係があり、NZDUSD、NYダウ、独・英10年債利回り、金価格とも相関関係が強い。つまり、EUR→CHF→AUDの動きは同一方向と考えていい。


注目の米10年債とダウの相関関係は0.9と高く、「米債利回りの上昇=米株の上昇」傾向が強い。また、米10年債とGBPUSD、NZDUSDとの相関関係は0.9前後、USDCADは-0.97で強い逆相関となっており、米金利が上がればGBP+NZD+CADの買いが強いことがわかる。


NYダウでは、EURJPY、AUDJPY、GBPJPY、EURUSD、GBPUSD、AUDUSDの相関関係、USDCADは逆相関関係が強い。これらから考えられることは、米株が上がれば、クロスで円売りが強まり、他の主要通貨ではドル売りが強くなることがわかる。



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今週の主な材料(9月28~10月2日)

 今週の主な材料(9月28~10月2日)


今週は予定表をチェックするだけで大変な作業となったほど、経済指標や発言が多い。そのため発言は特に要人以外は削除している。


今週で9月が終わり10月が始まる。9月は四半期決算期でもあり季節要因による変動も多い。


今週の相場を動かす材料は先週と変わらず、①米大統領選の行方(含む主要閣僚の候補人事)、②コロナの再拡大(含むワクチン開発の進展度合い)、③混迷している米コロナ経済対策、④FRBを含む各国中銀による追加緩和(含む利下げ)の有無とその時期、⑤その結果による、商品価格、株価と金利の動きではないだろうか? もちろん米中対立の大きなリスクは残っているが、次期大統領がはっきりとするまでは中国が強硬な手段に出るとは考えにくいので今週のテーマから外すことにしたい。また、英EUの離脱協議をめぐる話し合いは混迷しており、個人的には何らかの妥協案で合意すると思うがどうしても「合意なき離脱=GBP下落」のリスクは気になってしまう。


米大統領選の行方では、30日に討論会が予定されている、どうなることやら。先週は賑やかだった金融政策の発表に関して今週は全く予定がなく空白状態。EUではミシェルEU大統領がコロナ感染者と接触し自主隔離をしたことで順延となっていたEU臨時首脳会議が、1日と2日に開催される。


さて、今週の最も重要な経済指標は、2日の米雇用統計であることは間違いなく、FRBのインフレと雇用の2大政策の一方でもある。もちろんいつもながらこの数字により今後の株・金利・為替動向が変化するリスクは高く、投機筋が跋扈することは間違いない。また、次回のFOMCは大統領選後にしか予定はなく(もちろん臨時に開催はするが)、投資家にとっても米大統領選を直前に控え重要。


今回は失業率予想が8.2%(前回8.4%)と改善が、非農業部門の雇用者数予想は85.0万人(前回137.1万人)から大幅な減少が見込まれているが、この数字ではサプライズはない。平均時給の予想は前月比0.2%(前回0.4%)、前年比4.8%(前回4.7%)と前月からは低下するも前年比では上昇が見込まれている。


米国ではこれ以外にも、30日の米第2四半期GDP確報値や、1日の米個人所得、個人消費支出、ISM製造業景気指数も注目度は高い。


日本では、

1日には7-9期の日銀短観の発表が控えている。大企業製造業、非製造業共に業況判断と先行きは前回から改善が予想されているが、設備投資の伸びは弱い。これをどう読むのか? 日経平均株価の変動を通じてUSDJPY相場への影響も残る重要な発表となっている。


詳しくは別表をご覧ください


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2020/09/26

2020年9月26日 直近のIMMデータから(9/22)

 2020年9月26日 直近のIMMデータから(9/22)


集計日が9月22日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう。


特に感じるのは、IMMポジションで通貨のロング(ドル弱気)が拡大する反面、実際の為替レートではドル高が、それもある程度大幅に拡大していることです。


つまり、このような現象は米大統領選の不透明感、新型コロナワクチンの開発不安、FRBの長期緩和期待など、取り巻く多種の材料はドル安方向を示唆しながらも、実際の動きはドル買いと真逆の方向に動いていたということです。


前回集計日9月15日と22日の共に集計日と、先週末25日の為替レート(終値ベース)を比較して見ると、22日の集計日で円高になっている以外は、22日・25日と全てドル高でドルが上昇しています。


   9月15   9月22日  9月25日

USDJPY 105.439→104.924→105.551

EURUSD 1.18462→1.17077→1.16279 

GBPUSD 1.28888→1.27302→1.27403

USDCHF 0.90804→0.91973→0.92867 

USDCAD 1.31846→1.33022→1.33843

AUDUSD 0.73005→0.71679→0.70237

NZDUSD 0.67128→0.66302→0.65419


一方、IMMポジションを見ると、カナダドルを除き、全てで通貨のロング(ドル弱気)が増加しており、ネットでも23,258コントラクトの増加となっています。もちろん、8月25日のピークから解消が進んでおり、23日~25日の3日間ではある程度の調整が入っていると思いますのでそれを割り引いて考える必要もあります。


       9月15日 9月22日

円 22,889→29,581

ユーロ 178,576→190,822

ポンド 2,293→2,964

スイス 12,066→15,916

カナダドル -16,94→-18,882

豪ドル  16,219→16,339

NZドル  3,242→4,860

合計  218,342→241,600


さて、個別に見ると、前回はユーロのロングは減少しましたが今回のデータでは再び買いが増加しNO.1であることに変わりなく、ポジションを見てもユーロの先高期待は根強いことを裏付けています。ただ、一方では先に説明した通り「投機的ポジションの歴史的高水準での高止まり=EUR相場の大幅低下」に、さらなるユーロのロング解消が強まり、EURUSD相場が続落するのか、それとも、市場参加者の期待通りEURが復活するのか、非常に楽しみです。


そのユーロは7通貨ペアのロングポジションの内、52%を占め、ショートポジションの内、24%を占めており、全体のネットポジション241,600コントラクトの内、EURは190,822で78.98%を占めています。


カナダドルは相変わらず7通貨ペアで唯一ネットショートを抜け出せず低迷しています。豪ドルは先週ようやくネットショートからロングへと転換し、引き続き小幅ながらロングを維持していますが、AUDUSDは下げが止まらずやや気にはなります。



詳しいデータは別表をご覧ください。


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2020年9月26日(土)昨日25日、海外市場の動き

 2020年9月26日(土)昨日25日、海外市場の動き


週末金曜日。予想を下回る米耐久財を除き、主要な経済指標や発言も少ない中で、米株はIT・ハイテク株の上昇に大幅高となり、USDは21日から続く上昇傾向を維持(GBPUSDを除)。ただし、米債利回りは大きな変化は見られず。


米株は大手IT・ハイテク株の買いに上昇。ダウ+1.34%、Nasdaq+2.26%、S&P+1.6%。米債利回りは軟化し、10年債は0.656%(-0.013)。原油価格は変動しながら40ドル台を維持し40.10(-0.52%)と小幅軟化、金・銀価格も小幅下落し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは−0.25%と小幅低下。


欧州(特に、英・フランス)ではコロナ感染拡大に悩み、米国ではコロナ経済対策の混迷(ただし、ペロシ・ムニューシン両氏は会談)、米最高裁判事の指名承認の対立は直前に迫る米大統領選の勝者の行方にさらに混迷度合いを強めている。


EURUSDは、1.1700の重要なポイントを割り込み戻りも限定的でEURGBPも弱く一時1.1613まで下落。90日MA=1.1546が次の大きなターゲットになっている。ECBはラガルド、ビルロワドガロー両氏から景気刺激策の継続維持と、2%を超えるインフレ率の容認を示唆とありEURにとっては売り材料に使われ安い。


GBPUSDは、ドル高の流れの中でGBPショート利食いによるのか、英EUは離脱協定の締結に暗雲が広まり、コロナ感染拡大+労働者への補助金削減などネガティブ材料にも、ここ数日は大枠で1.2670~1.2800のレンジで積極的なGBP売りも見られず。英首相報道官は「ここ数週間でEUと有益な意見交換があった」とある。ちょっとは期待したいのだがそう簡単に解決はできそうにない。


AUDUSDは、豪中銀の緩和示唆、中国との対立継続等々、悪材料が勢ぞろいながら、90日MA=0.7055や、0.7000をボトムにそろそろ上昇期待を持てるのでは?と思ったが、ドル全面高の中で買い戻す動きは見られず。ただ、EURAUDは引き続き200日MA=1.6612を前にして伸び悩み陰線引けでこの水準を超えられず。


USDJPYは、アジア・欧州市場の105.24をボトムに、米国市場に入り株高の動きもあり、CHFと共にJPY売り圧力が強まる。オプション絡みなのかは不明ながらオプションカットでは105.70まで上昇してようやく上げ止まり105.55で終了。テクニカルではドル買いを示唆しており短期的なドル買いは変わらず、リスクとしては90日MA=106.59。ただ、中長期のドル売りの流れは変わっていないと思うが。


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2020/09/25

2020年9月25日(金)14:15時ごろの動き

 2020年9月25日(金)14:15時ごろの動き


週末のアジア市場は、いつもながら、米大統領選(含む主要閣僚の人事)、コロナの再拡大(含むワクチン開発の進展度合い)、混迷している米コロナ経済対策で、テーマは変わらず。それと、各国中銀による追加緩和(含む利下げ)と、FRBの動き。


株価は小幅高ながら強さは見られず。為替相場は前日まで弱含みのAUD+NZDの買い戻しが目立っている以外は大きな変化は見られず。


今のところ、CHFとJPYがやや強含みで推移。USDJPYは105.50第の重さを確認して小幅な円高となっているが引き続きレンジ内での動きを継続中。本音は円高期待を意識しながらも結局は続くレンジ相場。レンジを想定したスキャルピングに徹する市場参加者も多くレンジ相場を形成しやすくしている。


AUDUSDは、追加緩和期待が強く下落傾向が続いていたが、昨日0.700近くをボトムに下げ止まっている。引き続き0.700を割り込み回復できなければ話しは別だが、AUD売りをリードし取引量が拡大していたEURAUDは200日MA=1.6609を前にして上げ止まり大きな壁となっている。EURAUDを見る限りAUD売りを支援するとは思えず。


日経平均株価は小幅高を維持、上海総合は上下変動しながらも大きな変化は見られず。原油価格は40.51ドルと強いが、金は小幅安、銀は上昇と強弱混在で、ブルームバーグコモディティインデックスは+0.02%のほぼ変わらず。


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2020年9月25日(金)昨日24日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年9月25日(金)昨日24日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


米株は何とか上昇、資源価格も何とか回復、米金利は低迷、為替相場は全体的に小動きでEURUSD、GBPUSDのメイン通貨は小幅上昇するも、AUDUSD、NZDUSDは逆に弱く小幅低下し、リスクヘッジ通貨のJPYとCHFも強さが見られず。


米株はマイナスからスタートし一時上昇幅を拡大するも、結局は元の水準近くに逆戻りし、かろうじて前日比でプラス圏を維持。ダウ+0.20%、Nasdaq+0.37%、S&P+0.3%。


米債利回りは軟化し、10年債は0.664%(-0.011)。原油価格は40.25(+0.80%)と上昇、金・銀価格も上昇し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.14%と上昇。


AUDUSDとNZDUSDは過去数日来続く追加緩和期待の影響が残っており、AUDUSDは戻り売りの流れが続く。AUDUSDは0.7000の壁を意識し0.7016をボトムに何とか下げ止まっている。個人的にはこの水準からあまりショートにしたくない。


GBPUSDは、ナスク英財務相から雇用支援策の縮小が表明され株安となったが予想外に底堅く、1.2690台をボトムに再び1.2700台を回復し一時1.2774まで上昇。相変わらず、EUと英国の離脱協定をめぐる不透明感+英コロナ感染拡大のリスク要因を抱えて戻り売りプレッシャが続くもそろそろポジション的にはショートに傾き過ぎている面も。


USDJPYは、105.20~53のレンジでいつもながら一度水準を決めるとレンジで動けず。104.00をボトムに反発して以降は上昇トレンドを維持し、今は105円をボトムに底堅い動きでこの流れに乗る必要もあるが、中長期的なトレンドは緩やかなドル安を維持。


◎スイス中銀金利据え置きマイナス金利と通貨防衛を継続。ノルウェー中銀は金利据え置きを数年間利上げしないことを示唆、トルコ中銀は通貨防衛もあり2%利上げし、メキシコ中銀は予想通り0.25%利下げ実施。


◎米週間新規失業保険申請件数は増加しコロナ対策も息切れか?米新規住宅販売件数は年換算で14年ぶりの大幅上昇。


◎パウエルFRB議長とムニューシン米財務長官の議会証言では、FRBと財務省の未使用分の経済対策費用の再配分の可能性を示唆し経済回復につながる可能性も。財務長官はペロシ会員議長との会見再開を示唆し、追加経済対策の合意期待も。


◎ユーロ圏の5年先スタート5年物フォワードは1.1482%と2か月振りの低水準で、ECBの緩和期待が強まるが、利下げより追加経済対策の期待感が強い。


◎ナスク英財務相による英雇用支援対策の縮小が嫌気されFTSEは下落。 


◎ベイリーBOE総裁は、低金利がしばらく続く可能性と、マイナス金利の導入は可否や時期は決めていないとある。


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17:00 GER 9月 Ifo業況(総合)指数=93.4(予想93.8 前回92.6)、現況指数=89.2(予想89.5 前回87.9)、期待指数=97.7(予想98.0 前回97.5)→5か月連続で改善


21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=87.0万件(予想84.3万件 前回86.0万件)→ 予想超える増加にコロナからの回復に息切れ感


23:00 USD 8月 新築住宅販売件数=前月比4.8%(予想-1.2% 前回13.9→14.7%)、年換算件数=101.1万件(予想89.2万件 前回90.1→96.5万件)→ 年換算は予想を上回り2006年9月以来約14年ぶりの高水準


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2020/09/24

2020年9月24日(木)14:45時ごろの動き

 

2020924日(木)14:45時ごろの動き

 

前日の米株安の流れは止まらず、コロナ感染の再拡大の危惧も消えず。世界的な景況感の悪化のリスクも消えず。

 

世界的再規制が広まる中、トルドーカナダ首相はコロナ感染第2波を危惧し新規の大型投資や感染対策を進めるとあり、ナスク英財務相は、新型コロナウイルス感染が再拡大する中で秋の財政演説の中止を決めた。一方で新たな雇用支援策の発表を用意とのこと。

 

アジア市場に入っても、日経平均株価は続落、上海総合も続落、ダウ先物も値を下げている。米債利回りは軟調で10年債は0.672%(-0.004)で推移。原油価格は弱く39.56(-0.9%)と40ドルを割り込み弱い、金・銀価格も弱く、ブルームバーク・コモディティインデックスは-0.52%と、金融市場全体に弱さが目立っている。

 

 

為替相場は、AUDUSDの下げ幅は比較的大きいが、他の主要通貨の動きは鈍く、ドルに対して小幅ながら値を下げ、ドル高傾向を維持している。

2020年9月24日(木)昨日23日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年9月24日(木)昨日23日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


米株続落し、今日もドル全面高!中銀のハト派思考を受けてからは今日もAUD+NZDの弱さが目立ち、リスク回避通貨のJPY+CHFも弱く、GBPの下げ幅だけは限定的。


パウエルFRB議長の議会証言は無風。PMIは弱く欧米景況感は悪化、コロナ感染再拡大、FRBは緩和の長期化を再確認し米経済は一段の支援が必要とある。ECBはEUR相場も意識。EUと英国は通商協定で合意を目指し奮闘中。


米株はIT・ハイテク株の調整が止まらず、ダウは上昇からスタートするも続落し-525.05(-1.92%)、S&P−2.39%、Nasdaq−3.02%と続落。


米10年債利回りは0.672%(-0.003)と上下変動しながら小幅安で落ち着く。原油価格は39.53ドルと40の大台を割り込み小幅安、金・銀価格は弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.32%と低下。


AUDUSDは、22日のデベル豪中銀副総裁のハト派発言を受けてからの弱さが目立ち、NZDUSDは、23日NZ中銀の理事会でマイナス金利を含め大規模な支援策の提供の用意が示されたことで、下落したアジア市場の流れを受け、更に株安=リスク回避+ドル全面高の影響を受け共に続落。AUDUSDは0.7177→0.7070へ、NZDUSDは0.6647→0.6536まで一時下落している。個人的にはAUD買いをしたいのだがタイミングが難しい。


EURUSDは、アジアと欧州市場で1.1700を割り込みながらも1.1670台をボトムに一時1.1719まで反発。ただ、上昇力は乏しく、潜在的なEURロングの切りも強く、米国市場では一時1.1651まで下落しようやく下げ止まる。7月27日の水準に逆戻りしており、さらなる調整が続く可能性も。


USDJPYは、日本が連休中を狙った円高も104.00で終了。米株高の中でもリスク回避の円買いは見られず、逆に円売りに104.80~90がボトムに、200時間MA=105.13を上抜けしてからは円売りの流れは止まらず、終盤にかけ105.49まで続伸。現時点でその線は104.71にある。


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EUR 17:00 EUR 9月 総合PMI・速報値=50.1(予想51.7 前回51.9)→3か月来の安値、製造業PMI・速報値=50.1(予想51.7 前回51.9)、サービス業PMI・速報値=47.6(予想50.5 前回50.5)→ サービス部門が弱く、予想と前回を下回りかろうじて50を維持し4か月来の安値


GBP 17:30 GBP 9月 総合PMI・速報値=55.7(予想 前回59.1)、製造業PMI・速報値=54.3(予想54.0 前回55.2)、サービス業PMI・速報値=55.1(予想50.5 前回58.8)→ 予想を上回るも前月から低下、封鎖措置による景気の打撃からの回復が9月に勢いを失ったことを示唆した。


USD 22:00 USD 7月 FHFA住宅価格指数=前月比1.0%(予想0.5% 前回0.9→1.0%)


USD 22:45 USD 9月 総合PMI・速報値=54.4(予想 前回54.6)、製造業PMI・速報値=53.5(予想53.5 前回53.1)、サービス業PMI・速報値=54.6(予想54.7 前回55.0)→ 前回を下回る。製造業が伸びる一方、サービス業が低下し全体水準を押し下げた。第3・四半期が終わりに近づく中、新型コロナウイルスの影響は続いており、経済の勢いがなくなっていることを示唆した。


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GBP EUのバルニエ首席交渉官

◎EUは英国と通商協定で合意すると固く決意しているとしながらも、英国のジョンソン首相が離脱協定の一部を無効にする権限が盛り込まれた「国内市場法案」を提案したことを受け、現実的かつ強い態度で英国と交渉を行っていくと表明

◎われわれは落ち着いて、敬意を持って、現実的かつ強い態度で、引き続き交渉に臨む


GBP 英国のゴーブ内閣府担当相は議会にて

◎われわれは合意にこぎ着けるよう何でもする決意がある。合意なしは誰の利益にもならない。

◎EUはなお主権国家としての英国の立場を理解しておらず、英国を自分のルールに縛り付けようとしているとし、「こうした困難な課題を克服し、全員の利益にかなう自由貿易協定を結べると確信している。


GBP 英下院(22日)

◎国内市場法案に盛り込まれたEU離脱協定の一部を無効にする権限について、行使前に議会の承認を求めるとする修正案を採決なしに承認。

◎同法案はイングランド、ウェールズ、スコットランド、英領北アイルランド間の自由な取引を確保することが目的。

◎北アイルランドの扱いを巡って離脱協定に違反することになるため、EUだけでなく、与党・保守党内からも批判が出ている。

◎同法案は議会での討議に11月いっぱいかかる可能性がある。EU外交筋は「同法案の成立に時間がかかるため、英国が挙げた懸念事項について建設的に協議する時間的な余裕が得られる"


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EUR メルシュECB理事(21日ブルームバーグインタビュー)

◎最近のEUR相場の動きがインフレおよび生産指標の一部に統計的影響を及ぼしたことは明らかで、物価の安定に積極的にコミッしている以上、今後も間違いなく注視していく。

◎新型コロナウイルス危機に対応し導入した、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)について、「非常手段」を他の資産購入プログラムに拡大適用しようとすれば、法的問題が生じる危険がある。

◎ユーロ圏経済について、「新たな情報を見る限り、少なくとも物価と生産の領域でさらなる悪化を示唆するものは何もないと思う。

◎現時点では基本シナリオに近づくように見え、医療情勢が悪化しなければ、上振れのシナリオにやや近づく結果になる可能性もありそうだ。


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2020/09/23

2020年9月23日(水)23:00時ごろの動き

 2020年9月23日(水)23:00時ごろの動き


パウエルFRB議長の議会証言はもうすぐ

欧州株は強く、STOX600は+1.09%、FTSE+1.84%、DAX+1.17%。一方、米国株は強弱混在で、ダウは上げ幅を縮めるも小幅高で推移、NasdaqとS&Pはマイナス圏で推移。

米10年債利回りは一時0.66%割れから0.68台まで一時上昇。原油価格は40ドル台を回復するも、金・銀価格は弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.15%と若干下げている。

為替相場は、AUDUSD、NZDUSDの下げ幅は0.8%近くと大きく、USDCADも0.4%近くの上昇となっているが、他の主要通貨は欧州市場でドル売りが強まるも続かず。

USDJPYは、104.93をボトムに米国市場では105.20台まで上昇。底堅く見えるも積極的な動きは見られず。

ユーロ圏PMIは予想外に弱くEURUSDの売り材料となっており、英PMIは逆に予想外に強く、GBPUSDの下げ幅は限定的で、米PMIも弱さが目立っている。

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16:15 FRN 9月 総合PMI・速報値=48.5(予想51.9 前回51.6)→ 4か月来の安値、製造業PMI・速報値=50.9(予想50.6 前回49.8)→ 2か月来の安値、サービス業PMI・速報値=予想51.7 前回51.5→ 4か月来の安値

16:30 GER 9月 総合PMI・速報値=53.7(予想54.2 前回54.4)→ 3か月来の安値、製造業PMI・速報値=53.7(予想52.5 前回51.7)、サービス業PMI・速報値=49.1(予想53.0 前回52.5)→ 3か月来の安値

17:00 EUR 9月 総合PMI・速報値=50.1(予想51.7 前回51.9)→3か月来の安値、製造業PMI・速報値=50.1(予想51.7 前回51.9)、サービス業PMI・速報値=47.6(予想50.5 前回50.5)→4か月来の安値

17:30 GBP 9月 総合PMI・速報値=55.7(予想51.7 前回59.1)、製造業PMI・速報値=54.3(予想54.0 前回55.2)、サービス業PMI・速報値=55.1(予想50.5 前回58.8)→ 3か月来の高値

22:00 USD 7月 住宅価格指数=前月比1.0%(予想0.5% 前回0.9→1.0%)

22:45 USD 9月 総合PMI・速報値=54.4(予想 前回54.6)、製造業PMI・速報値=53.5(予想53.5 前回53.1)、サービス業PMI・速報値=54.6(予想54.7 前回55.0)

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2020年9月23日(水)14:00時ごろの動き

 2020年9月23日(水)14:00時ごろの動き


連休の東京市場。連休中の海外市場での株安の流れを危惧したが、日経平均株価の下げも限定的で、米債利回りも大きな動きは見られず。為替市場はドルに対しての信頼感が強いわけではないがドル買いの流れが続いている。


為替相場は、先日のデベル豪中銀副総裁のハト派発言の弱さが残り0.7100台まで下落と弱さが目立っており、90日MAの0.7050が次の大きなポイントとなっている。


朝方はNZ中銀の発表前にしてハト派発言を先読みしたNZDUSD売りが強まり、結果は「マイナス金利を含む選択肢を精査」と事実ハト派ではあったが、利下げ期待を織り込んでいた反動に一時買戻しも見られたが、結局は売り圧力が強い流れとなっている。


EURUSDも、1.1700の重要なポイントから回復できず1.1675まで続落と、実需筋の買いを消化しながら、EURロングの切りに戻りも鈍い。


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9:30 JPY 9月 製造業PMI・速報値=45.5(予想 前回45.2)、製造業PMI・速報値=47.3(予想 前回47.2)、サービス業PMI・速報値=45.6(予想 前回45.0)


10:30 AUD  8月 小売売上高・速報値(前提値)=前月比-4.2%(予想 前回3.2%)→ 予想外に低下している。


11:00 NZD NZ中銀金融政策発表=政策金利0.25%の据え置きを決定、予想通り

13:30 JPY 7月 全産業活動指数=前月比1.3%(予想1.3% 前回6.1→6.8%)


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2020年9月23日(水)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2020年9月23日(水)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


コロナウイルス再拡大が意識される中、パウエル+ムニューシン両氏の発言の影響は見られず。前日の急落の反動なのか? 米株は上昇し、米債+コモディティは大きな動きもなく、米国市場ではCADを除きドル買いが強まる。


米株はIT・ハイテク株主導の上昇に、マイナス圏を脱し前日の大幅安から反発。ダウ+0.52%、Nasdaq+1.71%、S&P+1.05%。一方、米10年債利回りは0.672%(+0.003)と上下変動するも大きな変化は見られず。


原油価格は39.55(+0.61%)と小幅上昇、金下落、銀上昇など強弱混在で、ブルームバーグ・コモディティインデックスは−0.23%と小幅低下。


注目のパウエル議長の議会証言は「リセッションからの著しい回復+不透明性があり一段の措置を講じる可能性」を示唆するも、前日に証言内容が公表されておりサプライズもない。また、ムニューシン財務長官は「第3四半期半期の驚異的な成長+的を絞った追加の財政支援策が必要」とあるも、サプライズはなく動きも緩慢。今後も23日、24日のパウエル氏議会証言、24日のムニューシン氏の議会証言を控えている。


一方、エバンズ・シカゴ連銀総裁は「平均2%のインフレ目標について議論を詰める必要があり、到達前でも利上げは可能」と発言に市場は反応。


また、24~25日のEU首脳会議は、ミシェルEU大統領が新型コロナウイルスに感染した警備員と接触したため、自主隔離に入り、10月1~2日に延期となった。


GBPUSDは、欧州市場はベイリーBOE総裁から「マイナス金利を含め、利下げの余地は非常に厳しい」との発言もあり、1.2712→1.2867まで上昇。ジョンソン英首相の会見では、全面的なロックダウンはなく株の買い材料となったが、ドル高の流れの中で米国市場では1.2712まで再下落と、上下変動の激しい動きとなった。Dailyの終値ベースでは9月11日の安値1.2762を下回り200日MA=1.2876を割り込にテクニカルでは弱さが目立っている。


EURUSDは、アジア・欧州市場では1.1770台の上値は重く、1.1720台で何とか下げ止まっていた。ミシェルEU大統領がコロナ感染者と接触し自主隔離に入り、EU首脳会議が24~25日→10月1~2日に延期へ。米国市場に入り1.1700の大台を割り込み一時1.1692まで下落から、1.1717まで値を戻し1.1700~15の狭いレンジでの取引が続いている。1.700で反発できるか? それとも続落なのか? 


USDJPYは、連休中の円高方向を意識しながらも、前日付けた104.00をボトムに円高も終了。22日も104.40をボトムに米国市場に入ると米株高もあり円ロングの巻き戻しが活発化し、105.08まで上昇し104.90~00のレンジで推移している。


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23:00 USD 8月 中古住宅販売件数=前月比2.4%(予想2.4% 前回24.7%)、年換算600万件(予想600万件 前回586万件)→ 予想通りながら、年換算では2006年12月以来最高レベル、住宅市場は経済全体を上回るスピードで伸びている。ただ住宅価格が過去最高値水準にあるため、初めての住宅購入者にとって障壁になる可能性がある。


23:00 EUR 9月 消費者信頼感・速報値=-13.9(予想-14.7 前回-14.7)


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USD ムニューシン財務長官(下院金融サービス委員会で証言)

◎経済が「堅調な小売売上高、住宅着工、中古住宅販売、製造業の伸び、企業活動の拡大に支えられ、第3・四半期に驚異的な成長が見込まれるが、「的を絞った」追加の財政支援が必要になる


USD パウエルFRB議長(下院金融サービス委員会で証言)

◎米経済はコロナ禍が引き起こしたリセッションから「著しい回復」を示すも見通しにはかなりの不透明性が存在しFRBは必要に応じ一段の措置を講じると表明

◎今後の見通しにかなりの不透明感が漂う。人々が幅広い活動再開するのに安全と感じるまで、完全な回復が実現する公算は小さい。

◎可能な限り力強い回復を実現させ、経済への長期的悪影響を制限するため、FRBは引き続き必要とされる期間、あらゆる政策手段を講じることにコミットする


USD エバンズ・シカゴ連銀総裁→ インフレが平均2%に到達する前でも利上げは可能

◎財政支援は実に基本的で、失業率が来年まで5.5%に低下する予想は、コロナワクチンの実用化と、1兆ドル規模の財政支援策の実施が前提となる。

◎財政支援策がなければ、景気後退に向けた力学が一段と深刻な形で増大する。

◎FRBが一段の量的緩和を実施する可能性は否定しなかったものの、近い将来に実施されるとは考えていない。

◎平均して2%のインフレ率を目指す新たな目標について、いつの時点からの平均とするのかを含め、FRBは議論を詰める必要がある


GBP   ジョンソン英首相の会見 → 全面的なロックダウンはなく株式市場では買い安心感が広がった。

◎可能な限り在宅勤務をするよう要請したほか、パブやレストランに対して閉店時間を早めるように指示した。新たな制限措置は向こう6カ月維持される見通し。


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2020/09/22

2020年9月22日(火)16:30時ごろの動き

2020年9月22日(火)16:30時ごろの動き

日本の連休最後の火曜日のアジア市場は、株安、資源価格安、そして、小幅ながらドル高傾向が続く。

上海総合は1.29%下落、日経先物も-2.5%台の下げとなったが、欧州市場に入り株価は上昇からスタートしSTOXX600は+0.34%、FTSEとDAxも0.3~0.5%の上昇となっている。米10年債は0.663%(-0.005)と小幅な下落にとどまり、原油価格は39.27(-0.10%)と上昇からやや下げているが前日比では大きな変化は見られず、金・銀価格は軟調で、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.49%の下げとなっている。

肝心の為替相場は、前日NY市場で急伸したドル買いの流れを引き継ぎながらも、大きな変化は見られず。アジア市場でデベル豪中銀副総裁は「為替介入やマイナス金利など複数の金融政策を選択肢として精査している」と発言したことで、10月、11月の政策金利引き下げの思惑も強まりAUDUSDは高値0.7235→前日の安値を割り込み0.7170台と軟調に推移。

GBPUSDは、ジョンソン英首相が下院で新型コロナウィルスの新たな制限について声明を発表(日本時間20時30分)と、国民向けの声明も発表するとのこと(日本時間23日4時)。声明文の一部はすでに各紙で報道されており、追加分の可能性もあるが、この声明発表を前にしてGBPUSDの売りが強く、高値1.2824→1.2730台まで値を下げている。GBP安の動きに、EURUSDも売り圧力が強く、前日の安値1.1732を割り込み1.1720台まで値を下げている。

USDJPYは、前日の高値104.87を超えられず、アジア市場では104.75をたけに104.62まで円高が進むもそれまでで、レンジ内での動きで、クロスでは円高傾向が続いている。

気になる材料としては、TIKTOKの米国事業をめぐる、米中の対立は続きどうなるのか不透明感は強い。また、前日大きく報道されたジャーナリスト連合(ICIJ)の新たな調査報告で、JPモルガン・チェースやドイツ銀行など複数のグローバル銀行が過去20年間に、米当局からペナルティーを科せられた後も「強力で危険なプレーヤーから利益を上げ続けていたとの報道も気になる。それと、コロナ感染の再拡大。米大統領選に影響を与えかねない、死去したギンズバーグ判事の後任をめぐる暗躍。

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GBP 本日22日ジョンソン英首相が下院で新型コロナウィルスの新たな制限について声明を発表する。すでに24日からイングランドでパブ、バー、レストランの営業を22時までとすること、可能な限り家から仕事をすること、などの内容がすでに英各紙で報じられている。左記以外にも集会の制限や一部産業の営業休止要請なども噂されている。また本日コンサート会場の閉鎖やサッカー・プレミアリーグの集客の延期なども話し合いがもたれる予定。

 首相の下院での声明発表は現地12時30分(日本時間20時30分)頃からになると思われる。また現地20時(日本時間翌4時)からテレビで首相が国民に向けて声明を発表する予定となっている。→ この発表を前にしてGBP売りが強まる。


AUD デベル豪中銀副総裁

◎インフレ率と雇用の目標達成に向け、為替介入やマイナス金利を含むさまざまな金融政策の選択肢を精査している。

◎デベル氏は講演で「将来の期間に関し、インフレ率と雇用の見通しが中銀の目標と整合的ではないことを踏まえ、理事会は他の政策の選択肢の検証を継続している」

◎検討対象の選択肢の1つは、長期金利の押し下げを狙った、償還期間が3年を上回る国債の買い入れだ。

◎デベル氏は「それでもなお、豪経済にとって低めの為替レートは確実にメリットがある。このため、われわれは引き続き注意深く為替市場の動向を見守っている」と述べた。

◎3番目の選択肢は政策金利をマイナスにはせずに引き下げることで、最後の選択肢はマイナス金利だとした。ただ、マイナス金利の効果に関しては実証的な根拠がそろっていない。

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2020年9月22日(火)昨日21日、海外市場の動き

 2020年9月22日(火)昨日21日、海外市場の動き


東京市場が休場中で週明け月曜日。コロナ感染拡大なのか? 欧州市場から崩れた株安+リスク資産売りが米国市場でも広まり、株安+資源価格の大幅下落、金利低下、そして、ドルは急速に買い戻され、JPYも円高→円売りへと変化


欧米でのコロナ感染拡大に、英保険相はロックダウン再導入の可能性を示唆、欧米でも感染拡大とのコメントが多い。米大統領選の混迷、新型コロナワクチンの行方の不透明性(?)、関係性は不明ながら世界のメガバンクが過去20年間で約209億円のマネロンの可能性警告とショッキングなニュースもあった。


どれを意識したのか、それとも、長らく積みあがったポジションの調整なのか判断できないがリスク回避の流れが拡大し、資源価格の急落が目立つ。為替相場は、USDJPYは欧州市場の104.00をボトムに22.15時ごろには円ロングの切りが急拡大し、104.87まで短時間で上昇。


EURUSD、GBPUSD、AUDUDなどの主要通貨でも、欧州株が急落する中で、リスク回避(ドルショートの巻き戻し?)のドルの買い戻しが活発となり、EURUSDは1.1872→1.1732まで続落し1.1768で終了。GBPUSDも、1.2967→1.2776まで続落し1.2810台で終了している。


欧州株に続き米株も下落。下げ幅は欧州株より弱く、ダウ−1.84%、S&P−1.16%、Nasdaqは-0.13%と下げ幅は限定的。米債利回りは0.668(−0.033)と軟化。原油価格は39.59(-3.70%)と軟化し、金(-2.27%)、銀(-8.6%)と、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-2.48%と大幅な下げとなっている。


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2020/09/21

2020年9月21日(月)21:15時ごろの動き

 2020年9月21日(月)21:15時ごろの動き


日本が連休中の週上げ月曜日。欧州でコロナ感染の再拡大で、英保険相はロックダウン再導入の可能性も示唆。欧州株大幅安、債券利回り低下、資源価格は急落、USDは全面高(除くJPY)でTRYは弱くUSDTRY7.6130台とTRYは過去最安値を更新。


上海総合は−0.63%と小幅下落し、欧州市場に入りFTSEやDAXは3%超の下げで、大幅下落し、STOXX600も3%弱の下落、ダウ先物も1.7%近い下げと待っている。


欧州債利回りは低下し、米10年債も0.661%(-0.04)と低下。商品価格も大幅安で、原油価格は一時39.94と40ドルの大台を割り込み40.30台で推移、金−1.25%、銀−2.52%と弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.99%と下げ幅を強めている。


為替相場は、アジア市場で緩やかなドル売り傾向が続いていたが、欧州市場に入り欧州株が急落したこともあり、リスク回避の円買いを除き、ドルは全面高。特に、ハンコック英保険相がコロナ感染の拡大の規制従わなければロックダウンを再導入する可能性を示唆したこともあり、GBPUSDは1.2967→1.2835まで下し戻りは限定的で売り圧力が続いている。


EURUSDは、欧州でもコロナ感染の拡大が意識され、ミュンヘンでも集会人数の制限を導入するなど、コロナリスクも材料に使われていた。一方、USDJPYはリスク回避に選択されたと思わるが、先週末から続くJPY高の流れを維持し、104.57→104.00まで下落。もちろん、クロスではJPYは全面高で、主要通貨で1%近くの上昇となっている。




2020/09/20

今週の為替相場を考える(9/21~25日)

 今週の為替相場を考える(9/21~25日)


今週は切り口を変えて、7月31日の週から先週末までの8週間の終値ベースのデータで、通貨・債券・株式・原油・金価格の相関関係を見ながら、今週の相場を考えたい。


EURUSD

さすがに為替相場の主役で、ダウや米国を含め主要国の債券利回りの上昇と連動性が高く、「株高=債券利回り上昇=EUR高相場」となっている。ただ、この2週間は株と債券の変動が弱まっており、EURUSDの動きの鈍さもうなずける。


つまり、各国の積極的なコロナ対策によるじゃぶじゃぶの資金やネットビジネス急伸もありコロナ以降の急速な株高を先取りして上昇している株価は、FRBが長期間緩和傾向を続けると明言しながらも、混迷する米大統領選と、コロナワクチンの開発度合いを見定めなければ、積極的に動けないということではないだろうか? その結果、EUR相場の先行き見通しでは、強気派と弱気派に分かれている。


FRBが長期間低金利政策を打ち出したことで、ドルの長期下落を期待するも、EURUSDが1.20の大台を達成してからは、レーンBOEチーフエコノミスト、デギンドスECB副総裁ら多数からユーロ高を意識する発言が目立っており、大枠1.7~2.0のレンジ相場が続きそうで、1.70を割り込むまではEUR高で上昇圧力は変わらないとみている。


AUDUSD

意外にも豪10年債利回りと、EURUSDは相関関係が強くUSDCHFとは逆相関関係にある。つまり、豪州債利回りが上がれば、ドル売り傾向が強くなっている。豪州と中国の政治的対立による経済的な悪材料は消えそうになく、豪中銀は緩和姿勢の継続を約束しているが、マイナス金利はもちろん追加緩和をする可能性も低い。IMMポジションは9週間ぶりにネットでショートからロングに変化し、7月14日に一週間だけロングになったのを例外として除外すれば、2018年3月27日以来となる歴史的出来事で、今週もこの動きを注目したい。8月26日以降は大枠0.72~0.74のレンジ相場となっている。一方、AUDUSDの要因の一つとなっていたAUDNZDの売りだが、5日続落し1.08の大台を割り込み90日線の1.0770のポイント近くとなっている。この水準で下げ止まることができればAUDの上昇を期待したくなる。


USDJPY

EURJPYとの強い相関関係を除けば、日米株価や米債利回りとの連動性に乏しく、独自の相場展開を続けていることがわかる。先週は105円を割り込み円高圧力が強まっており、失敗したが7月31日の安値104.19を割り込むと、本邦機関投資家が口を開けてドル買い・円売りを待っているかは不明ながら、テクニカルには円高圧力が強く当てになるかは別として「日本の連休=円高」の潜在的な警戒感も依然残る。過去2週間でUSDJPYが大枠で106.40→104.40の2円の円高となったが、EURJPYはお枠で126.50→123.50を3円の円高で、USDJPYの取引をするならばEURJPYのほうがまだましと考えている市場参加者も多いことだろう。


GBPUSD

GBPJPYとの相関関係は非常に強いが他は意外に希薄で、英国のEU離脱が迫る中でUSDJPYと同じく我が道を行く通貨となっている。10月15日のとりあえずの期限を目の前に控え、ジョンソン英首相はEU離脱協定をないがしろにする国内市場法案の成立を目指しており、ブラフかどうかは別としてこの動きをめぐるリスク回避からGBPUSDが強まっている。ただ、少額とは言えIMMポジションではポンドはロングで、フォンデアライエン欧州員会委員長が「英国の通商合意が成立可能だと今も確信」と発言するなど、市場では英国が合意なきEU離脱する可能性は低いとの見方も多い。今週、24日~25日に同委員長が招集した臨時首脳会議が開催される。開催テーマは別としてこれらを話合う可能性も意識したい。


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2020/09/19

 今週の主な材料(9/21~25日)


FOMC、BOJ、ECBと主要国の金融政策の発表が過ぎ、今週は国内で、敬老の日、秋分の日で、土・日曜を合わせると4連休となり、この連休中の円相場に何か変化がおこるのだろうか?


引き続き米大統領とコロナの行方が材料にされやすいが、今週は中銀の金融政策の発表が非常に多くなっている。また、パウエル・ムニューシン両氏の議会証言や、EU臨時首脳会議も控えている。


◎22日、23日、24日、パウエルFRB議長の議会証言、「CARES(新型コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法)について」があり、24日にはムニューシン財務長官も同席する。テーマからすれば相場に大きな影響を与えるとは思えないが、どのような質疑応答がでるのか?


◎24日、25日、EU臨時首脳会議。今回の会合はミシェルEU大統領が招集したもので、単一市場、産業政策、デジタル変革、そして対外関係、特にトルコと中国との関係について話し合い、COVID-19パンデミックの状況を把握する機会ともなる。25日20:30時ごろに、ミシェルEU大統領とフォンデアライエン欧州委員会委員長の記者会見を予定。当然ながら10月15日に迫った英国がEUと締結した離脱協定をめぐる話し合いも行われることだろう。


◎多数の中銀が金融政策の発表を予定しているが、メキシコ中銀を除き据え置きが予想されている。

22日 スウェーデン中銀 政策金利0.0%の据え置きを予想。

23日 NZ中銀 政策金利0.25%の据え置きを予想

24日 スイス中銀 政策金利-0.75%の据え置きを予想。

24日 ノルウェー中銀 政策金利0.0%の据え置きを予想

24日 トルコ中銀 政策金利8.25%の据え置きを予想

24日 メキシコ中銀 政策金利4.5%→4.25%へ0.25%の利下げを予想。


◎今週は政策当局者の発言も多い。

21日 ラガルドECB総裁、ブレイナードFRB理事、カプラン・ダラス連銀総裁(日本22日朝)、ウィリアムズ・NY連銀総裁(日本22日朝)

22日 デベル豪中銀総裁補佐、パウエルFRB議長議会証言、レーンECB専務理事・チーフエコノミスト、パネッタECB専務理事、エバンス・シカゴ連銀総裁 

23日 黒田日銀総裁、パウエルFRB議長、クラリダFRB副議長、メスター・クリーブランド連銀総裁、エバンス・シカゴ連銀総裁 

24日 パウエルFRB議長・ムニューシン米財務長官、ベイリーBOE総裁、クォールズFRB副議長、ウィリアムズ・NY連銀総裁


◎経済指標では、

21日 特になし 

22日 米中古住宅販売、ユーロ圏消費者信頼感

23日 独GfK消費者信頼感、ユーロ圏各種PMI、英PMI、米PMI

24日 独Ifo業況指数、米週間新規失業保険申請件数、米新築住宅販売

25日 米耐久財受注


別表をご覧ください。


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 2020年9月19日 直近のIMMデータから(9/15)

集計日が9月15日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう。

豪ドルが前週比でネット+18,2639コントラクトと6月16日以来となる大きなロングで、逆にEUR(-18,238)とポンド(-10,437)の減少が目立った週になりました。

豪ドルは9週間ぶりにネットでショートからロングに変化しています。7月14日に一週間だけロングになったのを例外として除外すれば、2018年3月27日以来、129週間ぶりの変化で、この流れに乗ってみたい誘惑にかられます。

その結果、7通貨ペアの内、ネットショートは豪ドルだけに限定され、2020年3月3日から28週間ショートから抜け出せずにいますが、直近の4週間は前週比でロングが増加しており、変化を期待したくなります。

7通貨合計のネットポジションは前週228,314→218,342(−9,972)コントラクトと4週間ぶりに通貨のロングが減少しドル安感が薄らいできます。ただ、6月2日の週から約4か月間(16週間)のネットポジションの平均はロング+141,102で、引き続きこの水準を大幅に上回っており、傾向としての通貨ロングの変化はまだ感じられません。

ネットポジションはロングとショートの差で計算しますが、7通貨全体のロングは450,103で、そのうちユーロが230.695(約51%)を占めています。全体のショートは231,761で、そのうちユーロは52,119(約22%)にとどまっています。

結果として、ネットでロング218,342の内、ユーロが178,576とネットポジション合計で82%を占め、円は10%にとどまっており、相変わらずユーロ対ドルの戦いとなっています。

詳しいデータは別表をご覧ください。

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2020年9月19日(土)昨日18日、海外市場の動き

 2020年9月19日(土)昨日18日、海外市場の動き

日本は4連休前の週末金曜日。終わってみれば、株安、債券安(利回り上昇)、商品価格上昇。為替相場は新たな材料がないが小幅なドル高で、GBPは英国内市場法案に揺れ弱さが目立ち、JPYは同類のCHFが弱いこともありリスク回避より連休の円高期待と安値(104.19)トライが見られたが失敗。ただし、クロスではJPY高傾向を維持ておりまだまだ・・・。

米経常赤字は予想より拡大、ミシガンは予想外に強く6か月ぶりの高水準となるも、CB景気先行は予想を下回る。相変わらず選挙結果とワクチン入手時期の遅れがテーマに。

米株はIT・ハイテク株の下げは止まらず下落、ボトムから下げ幅を縮めるもダウ−0.88%、Nasdaq−1.07%、S&P−1.12%。米債市場は利回りが上昇し10年債は0.701%(+0.08)。原油価格は41.00(+0.07%)と上下しながらも結局は前日とほぼ変わらず、小麦など穀物価格の上昇もありブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.8%の上昇へ。

GBPUSDは、欧州市場の1.30を高値に、米国市場の終盤では1.2913まで下落し安値引け。1.300を高値にした動きはこれで何日つづいたのであろうか? 英国内市場法案→離脱協定決裂のリスク拡大に、9月9日から以降1.30で上値が抑えられているが、90日MA=1.2758を割り込むことはできず、大枠1.28~1.30のレンジをなぜか(合意期待も存在)継続している。

EURUSDは、一日を通じて1.1826~1.1870の50ポイントちょっとのレンジで、なんとも言い難い。長期的にも1.17~1.20のレンジで変動幅は低下気味ながら、一日だけを見ればEURGBP、EURCHF、EURAUDは小幅なEUR高へ。

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21:30 CAD 7月 卸売売上高=前月比4.3%(予想3.5% 前回18.5%)

21:30 CAD 7月 小売売上高=前月比0.6%(予想1.0% 前回23.7%) コア前月比-0.4%(予想0.5% 前回15.7%)→ 予想と前回を下回るも、引き続きコロナ危機前の水準を上回った

21:30 USD 第2四半期経常収支=-1705億ドル(予想-1579億ドル 前回-1042→-1115億ドル)

23:00 USD 9月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=78.9(予想75.0 前回74.1)、景気現況指数=87.5(予想 前回82.9)、消費者期待指数=73.3(予想 前回68.5)→ 予想外に強く前回と予想を大幅に上回り6か月ぶりの高水準で米経済の先行きに対する見方の好転を反映した。今後数カ月には、消費者信頼感の急な変動や大幅低下をもたらし得る要素が二つある。選挙結果とワクチン入手時期の遅れだ

23:00 USD 8月 CB景気先行指数総合指数=前月比1.2%(予想1.3% 前回1.4→2.0%)→ 前回と予想を下回る

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2020/09/18

2020年9月18日(金)16:45時ごろの動き

 2020年9月18日(金)16:45時ごろの動き

週末金曜日で、東京市場は4連休で連休リスクの円高がどうしても気になる。為替相場はドル売りが目立つ。

NZDUSDは早朝のNZ財務相のタカ派は発言に続伸し0.6800の大台を目指し直近の高値を更新し上昇。

USDJPYも連休を控え投機的な売りも強く104.50の大台を再トライ。相場への直接的な影響は考えられないが、20日菅新総裁とトランプ氏の電話会談が控えている。

原油価格は前日のOPECプラス協調減産リスクに上昇、今日はゴールドマンが原油の供給不足を予想したこともあり資源価格の上昇が目立ち、商品価格は上昇。

日経平均株価は+0.18%と小幅高だが、上海総合は+2.07%と大幅上昇。欧州株は小幅安からスタートし、ダウ先物はほぼ変わらず。米10年債利回りは0.679%まで低下と0.693%まで反発元の水準に逆戻り。原油価格は続伸し41.41(+1.05%)と強く、金・銀かかくも上昇し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.6%の上昇へ。

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8:30 JPY 8月 全国消費者物価指数=前年比0.2%(予想0.2% 前回0.3%)、除く生鮮前年比-0.4%(予想-0.4% 前回0.0%)、除く生鮮・エネルギー前年比0.2%(予想-0.4% 前回0.4%)→ コア前年比が-0.4%と3か月ぶりのマイナスで、7月下旬からスタートした「Goto」事業が影響

15:00 GBP 8月 小売売上高=前月比0.8%(予想0.7% 前回3.6→3.7%)、前年比2.8%(予想3.0% 前回1.4%)、コア前月比0.6%(予想0.3% 前回2.0→2.1%)、コア前年比4.3%(予想4.2% 前回3.1%)

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2020年9月18日(金)昨日17日、海外市場の動(午前5時半ごろの動き)

2020年9月18日(金)昨日17日、海外市場の動(午前5時半ごろの動き)

17日の海外市場は、株安+金利低下+ドル安傾向は変わらず。

FOMC、BOJ、ECBとビックイベントが終わり、株安が続く中で、日本は大型連休を前にした週末金曜日を迎え、東京市場不在時の円高リスクは精神的に忘れることはできず。

IT・ハイテク株は弱く米株は下落、ダウ−0.47%、S&P−0.84%、Nasdaqの下げ幅は目立ち−1.27%。米10年債利回りは一時0.646%まで下げ、そして回復し0.692%近くで推移。

原油価格は価格安定に向けたOPECプラス会合開催の可能性やサウジ・エネルギ相の強気発言もあり、41ドル台へ上昇するも、金・銀価格、天然ガスは弱くブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.12%と小幅上昇へ。

BOJは、金融政策の据え置きを決定するも、3月以降で初めてとなる景気認識の判断を上方修正。黒田総裁会見も特にサプライズはないがJPY高圧力が強まる。欧米の株安+金利低下とリスク選好にCHFと共にJPY買いの流れが強まり一時104.50台まで下落。米国市場では104.84まで値を戻すも、引き続き105円台を回復できず。さあ、東京市場は来週月・火曜と休みで土・日曜を合わせると4連休で、どうしても円高リスクが気になって仕方がない。

BOEは、政策金利、量的緩和は変わらず。GBPUSD売りが加速したのは「マイナス金利への動く可能性」を強めたことで、一時1.2865まで下落。バイデン氏の干渉の反応もなく、英国の国内市場法案の行方も懸念材料で変わらないが、フォンデアライエン欧州員会委員長が「英国の通商合意が成立可能だと今も確信」との報道が流れると直後に1.3000まで急伸と相変わらず上下の振れが大きい中で、1.2930~80のレンジで推移するも1.30がまたしても大きなポイントに。

EURUSDは、アジア市場の1.1737をボトムに、1.1700の重要なポイントを試すこともなく、欧州市場では1.1812まで上昇、米国市場は1.1850台まで続伸中で、強さが目立っている。ただし、デギンドスBOE副総裁を含め最近は関係者からEUR高を意識した発言が目立って仕方がない。このような状況で上値を試しても当面は続伸することができるか疑問。

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21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=86.0万件(予想85万件 前回88.4→89.3万件)→ 米祝日が影響している可能性があるが、再び減少に転じる。

21:30 USD フィラデルフィア連銀製造業景気指数=15.0(予想15.0 前回17.2)

21:30 USD 8月 建設許可件数=前月比-0.9%(予想2.5% 前回18.8→17.9%)、年換算147万件(152万件 前回149.5→148.3万件)、住宅着工件数=前月比-5.1%(予想-1.2% 前回22.6→17.9%)、年換算141.6万件(予想147.8万件 前回149.6→149.2万件)→ 共に予想以上の落ち込みとなった

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EUR デギンドス副総裁は17日、ユーロの為替レートは、ユーロ圏のインフレ率を左右する「基本的な経済変数」だと指摘、ECBの他の当局者同様、ユーロ高に警鐘を鳴らした。ウェビナーで「為替は、輸入、輸出、輸入インフレ、デフレに影響を及ぼす基本的な経済変数だ」とし「相対的に活発で激しい為替レートの変動は、インフレ期待や、インフレ率を決定する条件に影響を及ぼす」と述べた。

EUR ECBは、銀行の資本規制を緩和する追加措置を発表した。新型コロナウイルス流行で経済が打撃を受ける中、与信の流れを支えるのが目的。2020年3月末のデータに基づけば、今回の措置で総計のレバレッジ比率は5.36%から5.66%程度に上昇するという。

EUR レーン・フィンランド中銀総裁=ユーロ圏が低成長率・低インフレ長期化の陥穽にはまる瀬戸際に立たされている。米当局の新たな戦略がECBの政策運営環境に影響するのは必至だ。われわれは他地域から隔絶された世界で政策を運営しているわけではない。ECBの戦略検証は従って、これまでよりもさらに必要性が高まる」

GBP 欧州委員会のフォンデアライエン委員長(FT紙)

欧州連合(EU)と英国の通商合意が成立可能だと「今も確信している」→ この報道を受け、ポンドは一時下げを解消した。

GBP ジョンソン英首相は、欧州連合(EU)と英国が締結した離脱協定に一部違反する内容を含む「国内市場法案」の下院通過に向け、与党保守党内の反対派が求めていた修正に応じた。

首相官邸と与党内反対派の16日の共同声明によれば、ジョンソン首相は、離脱協定の一部として合意された英領北アイルランドのプロトコル(手続き)を一部無効にする権限を政府が行使できるかどうかに関し、下院に拒否権を与えることに同意した。 首相は与党内の反対派の懐柔に成功し、法案可決の可能性は高まりそうだ。EU側はそれでも9月末までに撤回しなければ法的措置も辞さない構えであり、緊張が高まることは避けられない。国内市場法案は、北アイルランドと英本土との交易に関する税関書類手続き免除に加え、「通商合意なき」離脱移行期間終了となった場合、北アイルランドに入る物品が関税の対象かどうか一方的に決める権限を英国の政務担当者に与える内容となっている。

GBP リチャード・キーン・スコットランド法務官はこの日、法案への対応を巡り辞任した。キーン法務官は首相に宛てた辞表で、「あなたの政策意図と私が考える法務官の職責を両立させることがますます難しく感じられた」と理由を説明した。

GBP BOE金融政策委員会(MPC)17日→ マイナス金利を検討する方針をこれまでで最も明確に示唆した。経済が異例の不確実な時期に入ったことに対応する。

◎政策金利を0.1%、資産購入枠を7450億ポンドに、据え置くことを全会一致で決定。

◎景気低迷に備えて追加支援を講じる用意がある考えを示唆

◎マイナス金利について議論した。マイナス金利の効果的な実践方法について英健全性規制機構(PRA)と調整する方針。

◎中立金利が低いこの時期のある時点でマイナス金利がインフレと生産の見通しから妥当だと判断される場合に、どのように効果的に導入できるかについて、MPCは説明を受けた。

◎中銀とPRAは「運営上の配慮について体系的な取り組みを2020年第4四半期に開始する」という。

◎インフレ率は2021年の初めまで1%未満にとどまると予想

◎国内経済データは、8月のレポートの時点で委員会が予想していたよりもやや強めだが、リスクを考えると不明。

◎余剰能力の削減と2%のインフレ目標の持続的達成の明確な証拠が出るまで、緩和策を継続。

議事要旨=「中立金利が低いこの時期のある時点でインフレと生産の見通しがマイナス金利の妥当性を示した場合に、どのように効果的に導入できるかを英中銀が検討する計画について、MPCは説明を受けた」という。 マイナス金利は英国の金融システムに悪影響を与える可能性があると指摘していたが、新型コロナウイルス感染再拡大や失業急増懸念の中で追加緩和の見通しは強まった。欧州連合(EU)離脱の移行期終了前に通商合意を結べない可能性も波乱要因だ。

JPY 日銀の黒田東彦総裁は17日の会見で、アベノミクス継承を掲げる菅首相と連携して金融政策運営を行っていく方針を強調。財政・金融の連携でコロナ禍を克服し、景気回復につなげていく考えを示した。一部の識者からは、コロナ時代の財政健全化や金融政策のあり方を再定義し、アコード(政府と日銀の共同声明)を結び直す必要があるとの指摘が出ているが、黒田総裁は共同声明を踏まえた政策運営を続けていく姿勢を維持した。

JPY 日銀金融政策決定会合 → 円高傾向は止まらず

◎現行のマイナス0.1%の短期政策金利と「ゼロ%程度」の長期金利目標を維持し、「現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している」とのフォーワードガイダンスにも変更はなかった。

◎フフォーワードガイダンス=当面、新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる、政策金利については、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定、長短金利操作付き量的・質的緩和の枠組みによる政策運営方針の維持を賛成多数で決めた

◎新型コロナウイルス感染症の影響に対応した資金繰り支援策なども継続する。

◎景気は「持ち直しつつある」との認識を示し、判断を上方修正し、3月会合で判断を下方修正して以降で初めての上方修正となる。

◎指数連動型上場投資信託(ETF)の保有残高が年間約12兆円、と不動産投資信託(J-REIT)約1800億円相当の増加ペースを上限に積極的に買い入れる。

◎コマーシャルペーパー(CP)約2兆円、社債約3兆円の残高を維持、加えて2021年3月末までの間、それぞれ7.5兆円の残高を上限に追加の買い入れを行うの買い入れ方針も据え置く。

◎引き続き、①新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム、②国債買い入れやドル資金供給オペなどによる潤沢な資金供給、③ETFおよびJ-REITの積極的な買い入れ-の3つの柱で「企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めていく」と説明

◎当面は新型コロナの影響を注視し、「必要があれば、躊躇(ちゅうちょ)なく追加的な金融緩和措置を講じる」方針を改めて表明した。"

ZAR 南ア中銀 金融政策=金融政策委員会(MPC)は政策金利を3.5%で維持することを決めた。経済見通しを7月時点から下方修正し、インフレ率は目標範囲内に収まっているものの、緩和サイクルを停止した。クガニャゴ総裁が17日発表した。MPCメンバー5人のうち3人が据え置きを支持し、2人は25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを主張した。政策金利はすでに、1998年の導入以降で最低の水準にある。

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2020/09/17

2020年9月17日(木)21:30時ごろの動き

 2020年9月17日(木)21:30時ごろの動き

株安、金利低下、商品価格も下落し、流れはリスク回避。為替相場は円高で、BOEのMPCを受けGBPは下落。

欧州株は弱く、EUROSTOXX50は-0.95%の下落、ダウ先物も-1.1%台の下げとなっている。独英債利回りは低下し、米債利回りも0.655%(-0.043)と下落。原油価格は39.94(-0.55%)と弱く、金・銀・穀物価格も弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.88%と上げ幅を拡大している。

BOEの金融政策委員会(MPC)期待通り金利0.1%据え置き資産購入枠を7450億ポンドに、据え置くことを全会一致で決定し、マイナス金利について議論したとあり、GBPUSDは1.2970→1.2860台まで続落。ジョンソン英首相は国内市場法案の通過を目指し反対派が望む修正案に応じ、可決の可能性が強まり、英国のEU離脱協定の合意がより困難になるリスクも。

USDJPYは、リスク回避に円が選好。105.17を高値に上値は重く、ポイントとなっていた104.80を割り込み、GBPJPYが1%近くの下げでクロスでの円買いもあり、104.50台まで続落。7月31日の安値104.185が目の前に。


2020年9月17日(木)16:00時ごろの動き

 2020年9月17日(木)16:00時ごろの動き

ドル高(除く円)、株安+米金利低下+コモディティ価格下落と、前日の米FOMCから続く不気味なリスク回避の動きへ。これからはBOEと米雇用関連のデータを注目。

日経平均株価は弱く−0.67%、上海総合はマイナス幅を急速に縮め一時プラス圏へとなるも終盤に変え再度下落し-0.48%。原油価格は40ドルを割り込み一時39.42ドルまで下落し39.48ドル近くで推移。欧州株も総じて弱くダウ先物も−1.41%と急速に下落。

米債利回りは軟化し10年債は0.675%(-0.023)。原油価格は40ドルを割り込み一時39.42ドルまで下落し39.48ドル近くで推移。金・銀価格も下げ幅を拡大し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.75%と下げ幅を拡大。

EURUSDは1.1819を高値に1.1738まで一時続し1.1700の重要なポイントが現実味を帯びてきている。

GBPUSDは、前日200時間MAを上抜けし試した1.3000の大台を維持できず。今日のBOE次第だが、1.28~1.30のレンジに入っている。

NZDUSDは、NZのGDPは予想より前年比-12.4%(予想-13.3%)と予想より改善するも、NZDの買いは瞬間芸で続落傾向を強める。(直後に上昇し0.6726→0.6670台)

AUDUSDは、豪雇用統計は失業率が6.8%(予想7.7%)、新規雇用者数11.1万人(予想-5万人)と強く出るも、AUDの買いは瞬間芸で続落傾向が続く。(直後に上昇し0.7311→0.7256)

USDJPYは、引き続き104.80近辺をボトムに下げ止まっているが、戻り高値も105.17と限定的で、株安+金利軟化の中で、クロスでも円高傾向が続き、USDJPYの上値が重くなっている。

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7:45 NZD 第2四半期GDP=前期比-12.2%(予想-12.8% 前回-1.6→-1.4%)、前年比-12.4%(予想-13.3% 前回-0.2→-0.1%)→ 予想よりマイナス幅は縮小するも、

10:30 AUD 8月 雇用統計: 失業率=6.8%(予想7.7% 前回7.5%)、新規雇用者数=11.1万人(予想-5万人 前回11.47→11.92万人)、正規雇用数=3.62万人(予想 前回4.350→3.89万人)、パートタイム雇用者数=7.48万人(予想 前回7.12人→8.03万人)、労働参加率=64.8%(予想64.7% 前回64.7%)→ 失業率が予想外に減少し、新規雇用者数も予想を大幅に上回る数字となり、直後はAUD買いが強まるも続かず、続落となる。

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2020年9月17日(木)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2020年9月17日(木)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


11月3日の米大統領選を前にして最後のFOMC(次回11月5日)は、長期の低金利政策を宣言した「フォワード・ガイダンス」を導入。次は格が違うがBOJとBOEを注目。


◎FF金利の誘導目標を0~0.25%のまま据え置く。

◎量的緩和策も継続(米国債を月800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)も同400億ドルのペースで買い入)

◎少なくとも2023年末までゼロ金利政策を維持し、2%に到達するまで利上げを見送る

◎長期の低金利政策を宣言する「フォワード・ガイダンス」を導入し、新型コロナウイルス禍からの景気回復を急ぐ。

◎ゼロ金利解除の条件:①労働市場が完全雇用まで回復する。②2%の物価上昇率。③2%物価上昇の経路に達する。


米株はYCCの踏み込みがなかった影響なのか? 米大統領選前の最後のFOMCはトランプ氏を支援しないとみたのか? FOMC後に上昇幅を縮めダウは+0.13%、Nasdap−1.25%とS&P−0.43%と下落。一方、債券利回りは上昇し10年債は0.694%(+0.011)と上昇へ。


原油価格はハリケーン「サリー」とEIA在庫減の影響に40ドルの大台を上回り一時40.33まで上昇。金・銀価格は軟調ながら、エネルギーと穀物価格の上昇に、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.70%と強さが目立っている。


為替相場は、米株の下落と米債利回りの上昇とで困惑するも、米国市場だけを見るとドル高傾向となり、前日比の変化は鈍く、EUR+AUD+CHFは弱く、GBP+NZD+CADが強く、特GBPUSDは強いCPIに反応は無かったが、欧州市場から米国市場にかけて強くオプションカットからフィキシングにかけ1.3007まで上昇。FOMC直後も一時1.3000まで上昇から、1.2939まで値を下げているが0.6%近くの上昇と強さを維持。


USDJPYは、米国市場の序盤で105円の大台を割り込み、一時104.81まで下落。FOMCを受けた反応は104.80~14のレンジに収まり円高水準を維持し、クロスではGBPJPYを除き円高となっている。当面は104.80~20のレンジに収まりやすいと思われるが、トレンドは円高。


EURUSDは、欧州市場の1.1883を高値に米国市場では株価と連動したのか売りが強まり、FOMCを受けた反応は大枠1.1810~55のレンジから再び1.1788まで下落。EURGBPの売り圧力が強いと思われるが、デコス・スペイン中銀総裁「ECBの追加緩和措置の可能性」、シュナーベルECB専務理事「条件次第では行動に移す用意がある」、「為替レートの動向を含め、入手可能な情報を注意深く監視している」と発言。少数意見と思われるが先のレーンECB専務理事のEUR高けん制発言がどうしても気になる。メインシナリオは1.1700をボトムに再上昇だが、1.1700を割り込むと続落の可能性も。


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21:30 USD 8月 小売売上高=前月比0.6%(予想1.0% 前回1.2→0.9%)、除く自動車・前月比0.7%(予想0.9% 前回1.9→1.3%)


21:30 CAD 8月 消費者物価指数=前月比-0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比0.1%(予想0.4% 前回0.1%)、コア前月比0.0%(予想-0.2% 前回-0.1%)、コア前年比0.8%(予想0.9% 前回0.7%)、コアCommon前年比1.5%(予想 前回1.3%)、コアmedian前年比1.9%(予想 前回1.9%)、コアtrim前年比1.7%(予想 前回1.7%)


23:00 USD 9月 NAHB住宅市場指数=83(予想78 前回78)→ 金利低下に予想と前回を上回り過去最高を更新


23:00 USD 7月 企業在庫=前月比0.1%(予想0.1% 前回-1.1%)→ 貿易正常化で今年初めてプラスに。


5:00 USD 7月 対米証券投資:長期TICフロー(純額)=108億ドル(予想252億ドル 前回1130億ドル)、ネットTICフロー合計=-887億ドル(予想-90億ドル 前回-679→-698億ドル)


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2020/09/16

2020年9月16日(水)17:00時ごろの動き

2020年9月16日(水)17:00時ごろの動き

FOMCを控えて動きにくい状態は変わらず。政策の変更は期待していないが、フォワードガイダンスの見直しの有無が焦点になりそう。

為替相場は、全体的にドルは弱含みで推移し、特に資源価格の上昇もありAUD+NZD+CADはそれなりに強さを維持している。

USDJPYは105.25~46で、水準を考えれば円高傾向を維持し、クロスではAUDJPY、NZDJPYを除くと若干円へと動いている。

英CPIとPPIは弱く出るも、GBPUSDは1.2870台をボトムに底堅く推移し、欧州勢の参入に再上昇している。

日本株は何とか上昇を維持するも、中国株は軟調に推移。米債利回りは0.674%(-0.007)と軟調推移。原油価格は39ドル高まで上昇し、金・銀価格も強くブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.52%の上昇となっている。

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7:45 NZD 第2四半期 経常収支=18.28億NZドル(予想5.95億NZドル 前回15.57→19.03億NZドル)

8:50 JPY 8月 通関ベース貿易収支=季調前2483億円(予想-375億円 前回116→109億円)、季調済3506億円(予想233億円 前回-348→-413億円)

9:30 NZD 8月 ウェストパック景気先行指数=0.48%(予想 前回0.06%)

15:00 GBP 8月 消費者物価指数(HICP)=前月比-0.4%(予想-0.6% 前回0.4%)、前年比0.2%(予想0.1% 前回1.0%)、コア前年比0.9%(予想0.6% 前回1.8%)、小売物価指数(RPI)=前月比-0.3%(予想-0.3% 前回0.5%)、RPI前年比0.5%(予想0.6%  前回1.6%)

15:00 GBP 8月 生産者物価指数=出荷前月比0.0%(予想0.2% 前回0.3%)、前年比-0.9%(予想-0.7% 前回-0.9%)、出荷コア前月比0.1%(予想-0.2% 前回-0.1%)、コア前年比0.0%(予想0.0% 前回0.1%)、仕入前月比-0.4%(予想0.3% 前回1.8%)、仕入前年比-5.8%(予想-4.9% 前回-5.7%)

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2020年9月16日(水)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 2020年9月16日(水)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

国内では新内閣の人事をめぐる報道が目立つが、為替相場への影響もなく直ちに大きな変化は期待できないが、将来の予測をめぐりサプライズがないとも限らない16日のFOMC待ち。

為替相場は、EURUSDがアジア市場の1.19台を高値にFOMC前のEURロングの調整なのか? バネッタECB理事から「インフレ率を注視、リスクは下振れ、為替動向を含めあらゆる経済指標を分析」とあったが、米国市場では1.1840まで下落しクロスでもEURJPYは125.77→124.76一時下落するなどEURの弱さが目立つ反面、USDJPYは弱い米鉱工業生産・設備稼働率もあり一時105.30まで下落とクロスを含めJPYは小幅ながら全面高(除くGBPJPY)。

ブレグジットリスクが残GBPUSDは一時1.2926まで上昇後に一時1.2841まで下落し1.2900台まで復活するなど高下しながらも上昇傾向を維持している。ただ、EUは英国のデリバティブ清算機関へのアクセス期限を2022年6月まで延期するなど、英国の合意なきEU離脱のリスクに対応する動きとなっており、GBP安のリスクは変わらず。

AUDUSDはアジア市場で発表となった豪中銀議事要旨でハト派期待が裏切られた反動に、ドル売りをリードし一時上昇した流れを受け米国市場の序盤では弱い米経済指標もあり0.7343まで続伸。EURUSDの急落の流れを受け0.7292まで下落し小幅高で推移。

経済指標で目立っていたのは、中国とユーロ圏の経済指標の強さ、エネルギー価格の反発。米株はNasdaq+S&P500 は上昇するも、ダウは緩やかに下落し前日とほぼ変わらずで終了。

中国の鉱工業生産はコロナ以降の最高値で、小売売上高もコロナ以降初めてプラス圏を回復とは共に予想外に強い。独・ユーロ圏ZEW景況感も共に強く、3月に大幅マイナスになって以降は着実に上昇し高水準を継続。

英雇用統計は賃金が上昇するも失業率は悪化。NY連銀製造業景気指数は大幅に拡大し、輸入物価は予想外に上昇している反面、米鉱工業生産・設備稼働率は共に弱い。

低迷していた原油価格は一時38.57ドルまで上昇し38.47 近くで推移(+3.22%)と強い。ただ、金・銀価格の伸び悩みブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.07%の伸びにとどまっている。米債利回りは0.676%(-0.03)と大きな変化は見られず。米株はダウが+0.01%とほぼ横ばいながら、Nasdaq+1.21%、S&P500+0.52%と強い。

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2020/09/15

2020年9月15日(火)16:30時ごろの動き

2020年9月15日(火)16:30時ごろの動き

日経平均株価は下げ幅を縮め-0.44%と小幅安で終了し、上海総合は+0.51%と小幅高を維持。欧州株は強弱混在となっているが、ダウ先物は小幅高で推移。

米債利回りは軟化し、10年債は0.669%(-0.010)で推移。原油価格は37.23ドルと小幅軟化、金・銀価格は小幅高で、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.13%と小幅上昇へ。

豪中銀議事要旨から政策変更の緊急性も見られず、緩和期待が強かったのか発表後からAUDUSDの買いが強まる。直後の中国の鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資と予想を上回る結果もあり、AUDUSDの上昇がドル売りをリードする動きとなりら主要通貨でドル売りの流れが強まった。

AUDUSDは、議事要旨発表の直前に付けた0.7267をボトムに一時0.7357まで上昇。欧州勢の参入にやや値を下げるも高値近くを維持。他の主要通貨もつれ高となっていたが、欧州勢の参入にEURUSD、GBPUSD、AUDUSDと上昇力が弱まっている。

USDJPYは、わが道を行く流れで、105.60~75の狭いレンジでクロスではJPY売り流れとなっている。

GBPUSDは、1.2815をボトムにAUDUSDの上昇もあり一時1.2880まで値を下げるも、欧州勢の参入で頭打ち。JPモルガンのエコノミストは英国の合意なきEU離脱となればマイナス金利になる可能性を示唆。そうでなくても市場は年内の資産買い入れ枠の拡大を予想する超えも多い。結局は売りプレッシャーが続く可能性が高い。

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10:30 AUD 第2四半期 住宅価格指数=前期比-1.8%(予想-1.0% 前回1.6%)、前年比6.2%(予想6.8% 前回7.4%)

11:00 CNY 8月 鉱工業生産=前年比5.6%(予想5.1% 前回4.8%)、→ 予想を上回る

11:00 CNY 8月 小売売上高=前年比0.5%(予想0.0% 前回-1.1%)→ 予想を上回り今年初となる久々にプラス圏を回復

11:00 CNY 8月 固定資産投資=前年同月比-0.3%(予想-0.4% 前回-1.6%)

15:00 GBP 7月 雇用統計:失業率7.6%(予想 前回7.5%)、失業保険申請件数=7.37万人(予想10万人  前回9.44万件)、雇用者数変化(3か月/3か月)=-1.2万人(予想-12.5万人 前回-22.0万人)、ILO失業率(3か月/3か月)=4.1%(予想4.1% 前回3.9%)、英ボーナスを含む平均賃金3ヵ月比=-1.0%(予想-1.3% 前回-1.2%)、英除くボーナス平均賃金3ヵ月比=0.2%(予想-0.2% 前回-0.2%)

15:45 FRN 8月 消費者物価指数・改定値=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.1%)、前年比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、HICP前月比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.1%)、前年比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)

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2020年9月15日(火)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2020年9月15日(火)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

主役のFOMC(16日)まで残り1日。

一日を通じてドルは小幅下落するも、米国市場だけを見ると売りも弱まりやや反発。特に、英国がEU離脱協定の一部無効化を目指す「国内市場法案」が14日から審議の中、GBPの買い戻しが強く、NZDも健闘。

米株は上昇、ダウは+1.18%、Nasdaq+1.87%、S&P500+1.27%。米債利回りは終盤にかけ上昇し10年債は0.677%(+0.07)。原油価格は一時需要低迷やリビア増産による下げから値を戻し37.31と前日とほぼ変わらず、金・銀も上昇し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.26%上昇。

GBPUSDは、ジョンソン英首相が離脱協定一部無効化できる「国内市場法案」を提出し14日から審議へ。これはEUが「テーブルから銃をどけなかった」ためだと説明しているが一部与党から反発もあるとの報道も。GBUSDはアジア市場の1.2774をボトムに米国市場にはいりオプションカット前に一時1.2919まで続伸。米国市場では1.2851までやや値を下げているが1.28~1.29の動きで、200日MA=1.2733、90日MA=1.2725は引き続き意識。EURGBPも5連騰からようやく陰線日引け。目先は「国内市場法案」の結果次第!

USDJPYは、菅新総裁の誕生=株高となったが、アベノミクス継承=円安を意識した円ショートは、ソフトバンクグループの円買いを意識してなのかは不明ながら、アジア市場では106.16を高値に上値は重かった。欧州市場で106円±10ポイントの動きから米国市場に入り円の買い戻しへと動きストップを巻き込み一時105.55まで続落しようやく下げ止まるも反発力は105.70台と限定的。105.50以下の買い需要は相変わらず強そうだが、反発力も限定的でFOMC待ちなのか? AUDJPY、CADJPY、CHFJPYの低下がやや目立っている。

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2020/09/14

 

2020914日(月)2020914日(月)23:00時ごろの動き

 欧州株は強弱混在でEUROSTOXX50は-0.06%と若干下げるも、米株はアストラゼネカのコロナ臨床試験再開と、オラクルがTikTok米事業買収を目指すとの報道もあり、米株は上昇あらスタートしダウは+1.07%の上昇となっている。

 10年債利回りは0.657%(-0.014)と小幅低下、原油価格は37.12ドル(-0.56%)と小幅低下するも、金・銀価格の上昇や天然ガス・ガソリン価格の上昇に、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.65%と上昇が目立っている。

 23:00時ごろの動き

欧州株は強弱混在でEUROSTOXX50は-0.06%と若干下げるも、米株はアストラゼネカのコロナ臨床試験再開と、オラクルがTikTok米事業買収を目指すとの報道もあり、米株は上昇あらスタートしダウは+1.07%の上昇となっている。

10年債利回りは0.657%(-0.014)と小幅低下、原油価格は37.12ドル(-0.56%)と小幅低下するも、金・銀価格の上昇や天然ガス・ガソリン価格の上昇に、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.65%と上昇が目立っている。

為替相場は、緩やかなドル売りへ。

USDJPYは、アジア市場の106.16をピークに105.60割れまで一時下落。米株の上昇や米債利回りの軟化や、オプションカットを前にしてUSD売りが強まり、JPY買いの流れが続いている。

 EURUSDは、アジア市場の1.1832をボトムに欧米市場では1.1880台まで、週明けはポジション調整がひと段落した後に、緩やかに上昇。GBPUSDも、アジア市場の取引開始直後の1.2771をボトムに1.2920台まで上昇。

 AUDUSDNZDUSDも、アジア市場のトロ域開始直後をボトムに、米国市場では上昇傾向を維持している。

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2020年9月14日(月)15:45時ごろの動き

 2020年9月14日(月)15:45時ごとの動き

今週は最重要のFOMCを控え、BOE、BOJもさらに控えている。英国・EUでは離脱協定の合意をめぐり暗雲が広まりどのような形で離脱するのか不透明。米国では大統領選に向けトランプ対バイデン両氏の両陣営が激突。

その中で始まった、週明け月曜日の東京市場は、日経平均株価はソフトバンクグループ(SBG)株の急伸、アストラゼネカのコロナ臨床試験再開、安倍首相の政策継承の菅氏の大勝と自民党新総裁への就任に、上昇傾向を維持し+152.81(+0.65%)。上海総合は上昇幅を縮めながらも何とかプラス圏を維持。米10年債利回りは軟化、原油価格は37.42ドルと小幅上昇。エネルギー価格の上昇、金・銀価格の上昇もあり、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.51%と強い。

為替相場は、SBGがアーム全株をエヌビディアに売却。ソフトバンクGとソフトバンク・ビジョン・ファンドに100億ドルが現金で、215億米ドルがエヌビディアの普通株式で支払われ、仮にSBGが受け取った現金や株式を円に替えることがあれば、外為市場でまとまった円買いが発生する可能性を市場は意識し、緩やかながらUSDJPYは106.17→106.01とJPYの買いが強まっている。

GBPUSDは、英国はEU離脱協定の合意をめぐるリスクを意識しながらも、週末リスクを意識したGBPショートの巻き戻しなのか1.2773をボトムに1.2832まで小幅上昇となっている。

USDCADは1.3194を高値に1.3150台と原油や資源価格の上昇にCAD買いが続いている。

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13:30 JPY 7月 第三次産業活動指数=前月-0.5%(比予想0.5% 前回7.9→9.0%)

13:30 JPY 7月 設備稼働率=前月比9.6%(予想 前回6.2%)

13:30 JPY 7月 鉱工業生産・確報値=前月比8.7%(予想 前回8.0%)、前年比-15.5%(予想 前回-16.1%)

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2020/09/13

今週の為替相場を考える(9/14~18日)

 今週の為替相場を考える(9/14~18日)

為替相場を見るとき、値動きはもちろんだがどうしても最初に株価と金利の動きをチェックすることが習慣となっている。かつては、「株高=円安」、「株安=円高」の方程式が有効だったが、国策的な株価上昇局面では、いまやその連動性は当てにならない。

それでも予想外の大幅な株安にでもなれば円高へと舵をきるのだろうが、世界中の中銀がゼロ近くかマイナス金利を継続し、政府が世間に資金をじゃぶじゃぶに供給しそれが株価に向かい上昇の連鎖を招いている状況では、ちょっとやそっとでこの流れを変えることは、難しいのでは?

想定していないが、もしイテク株中心の下落が続き、世界的な暴落シナリオにでもなれば、コロナ対策で膨大な借金を膨らませている政府、これ以上金利を下げられない中銀、これを考えれば、いったいどのような政策をとることができるのか、背筋が寒くなる。もちろんこのシナリオは考えないことにしよう。

過去においても、相場のボトムやトップ、または転換点を振り返ると、FRBの政策金利の変化時に該当する可能性が非常に高い。株式、債券、為替市場に強く影響を与え、その流れが比較的長い間にわたり影響することが多い。もちろ、他の主要中銀のそうだが、主役とはいいがたい。

先週はECB理事会があり、とりあえずは金融政策の維持を決めたが、低インフレの懸念は残りEUR高を意識していることは間違いなく、市場では年内の追加緩和を期待する声も残る。

今週は、FOMC、BOJ、BOEと主要3か国の金融政策が発表となり、BOJは首相移前後でもあり期待しておらず特に言うこともないが、問題はFOMCで、政策金利0.0~0.25%の据え置きは固いと思うが、フォワードガイダンスの強化、資産購入枠の拡大の有無。パウエル議長の会見と経済予測値の発表が相場変動要因で、直後には相場が動くことは間違いない。

BOEは、政策金利0.10%の据え置きを9対ゼロで決定と、資産買い入れプログラム7450億ポンドの据え置きを予想している。ラムスデンBOE副総裁は必要に応じて債券購入プログラムの規模とペースを拡大する余地があるの発言もあり、注意したい。

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USDJPY

14日には自民党総裁選の投開票があり菅氏が新総理になることを市場はすでに十分織り込んでおり、アベノミクスの継承期待による円売りも限定的では。16日の日銀金融政策決定会合でも何らかの変化を期待していない。結果、FOMCの金融政策の変化と、日米株価と米金利の変化を見ながらリスクオン・オフに一時的に相場が動くだけのように思われてならない。

IMMポジションは若干の円ロングから大きな変化は見られないが、前週比でみると円のロングは若干減少しており、日本の新政権移行後の円安を意識している可能性もあるが、コア、105~107のレンジで変わらず。むしろ、欧州のコロナ感染拡大・低インフレ・追加緩和期待、米国の大規模な自然災害・大統領選の混迷、英国のブレグジットリスクを考えれば、円の立ち位置はそれほど悪くないのでは?

EURUSD

ECB理事会ではEUR高けん制もなかったが、一部からは低インフレのリスクを懸念する声も強く、FRBが決定したような低インフレの対策を望む声も強く、EUR高の流れの変化リスクも。1.2から1.18台までEURが値を上げてIMMポジションは膨大なユーロ・ロングポジションを維持している。基本アイディアは1.17~1.20で将来的にユーロ先高を期待しているが、1.1700をボトムで維持できなければ、さらなるユーロうり調整のリスクも警戒している。

GBPUSD

期限まで残り僅か3か月を切り、最終判断の期日を目の前に控え英国がEUと離脱協定を締結することができるのか?報道からは奇跡が起きなければ難しいように思えてならない。 GBPUSDは既に9月1日の1.3483のトップから先週は1.28を割り込む水準まで値を下げている。 ポイントは200日MA=1.2736にあり、この水準をボトムに反発できるか? GBPJPYの200日MA=137.31にあり、先週はこのポイント近くの135.58をボトムに下げ止まっていた。この水準で下げ止まることができるかは離脱協定をめぐる報道如何。

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今週の主な材料(9月14~18日)

 今週の主な材料(9月14~18日)

FOMC、BOJ、BOEの金融政策。 英国、カナダ、ユーロ圏、日本のCPI、英国、豪州の雇用統計と、今週は重要な金融政策と経済指標の発表など多くのイベントが控えている。

もちろん何が最も重要かと問われれば、16日のFOMCで間違いない。平均2%のインフレ目標の達成にどのようなスタンスで臨んでくるのか?パウエル議長の会見と、公表される経済予測値から目が離せない。

8月27日のジャクソンホール・シンポジューム時合わせ臨時会合を開催し「インフレ率が一時的に2%を上回ることを容認し、長期的に平均2%の目標達成を目指す」、「最大雇用の確保を図る」ことを表明し、緩和傾向が長期間続くことを示唆したとのことで「米株高+ドル売り」が続き、現在に至っている。

また、今までになかった雇用の安定が政策で強調されたこともあり、最近では米雇用統計後の相場変動が大きくなっていることも特徴ではないだろうか。今週は、このFOMCの結果によって相場がどう動くか決まってくる。

◎米大統領選はバイデン氏がリードを維持。

米大統領選の行方も重要であることも間違いない。一時バイデン・トランプ両氏の支持率の差は縮小してきたが、最近また広まっていている。※景気対策法案の動きや、※米中の対立継続のリスクと合わせ今週も注意が必要。

◎ECBはユーロ高を容認するのか?

先にECBメンバーからEUR高をけん制するような発言が見られEURUSDは1.20の高値から1.18台近くまで値を下げた要因の一つとなっていた。10日の理事会の結果やラガルド総裁のコメントが注目されたが「ユーロ高に過剰反応数必要はない」と合意があっことが示された。。

ただし、ビルロワドガロー・仏中銀総裁の「為替レートはインフレと金融政策にとり重要でECBは注視すべし」との発言、レーンECB専務理事「最近のユーロ高がインフレ見通しを弱めている」と、ユーロ高がインフレ低下圧力となっていることを注視していることも事実では。

◎EUと英国は期限まで離脱協定を締結できないリスクに変化は?

ご存じの通り、ジョンソン英首相はEU離脱協定の重要部分が無効となりえる新法案を議会に提出。EUは猛反発し法的措置も辞さないと警告し撤回を求めるも英国は応ぜず。結果、GBPUSDは売りの大きな要因の一つの要因となっている。

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今週の主な予定

14日(月)とくになし

15日(火)豪中銀議事要旨、英雇用統計、独ユーロ圏ZEW景況感調査、米NY連銀製造業景気指数、米鉱工業生産。

16日(水)OECD経済見通し中間報告、日本通関ベース貿易収支、英CPI、米小売売上高、カナダCPI、FOMC・パウエル議長会見・経済予測値公表。

17日(木)NZGDP、豪雇用統計、日銀金融政策決定会合・黒田総裁会見、ユーロ圏CPI、BOE金融政策委員会、米週間新規失業保険申請件数、米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米建設許可、住宅着工件数。

18日(金)日本CPI、英小売売上高、米ミシガン大学消費者信頼感指数、米景気先行指数。

詳しい予定は別表をご覧ください。

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2020/09/12

直近のIMMデータから

直近のIMMデータから

集計日が9月8日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう。

7通貨のネットポジションは前週224,055→228,314(+4,259)コントラクトと小幅上昇していますが、過去5週間の平均値は217,897で、大きな変化は見られません。前週比の特徴としては円のショートが増加する反面、カナダドルとポンドのロングが増加していることがわかります。

トータルポジションでは、引き続きユーロのロングがダントツで、通貨ロングと通貨ショート別でみると、ユーロは計465,395コントラクトの内、ロングが54%を占め、計237,081コントラクトの内ショートは22%、ネットでは196,814(前週196,747) コントラクトとほぼ変わらず。

EURUSDが1.20から調整が入っており一時1.18台を割り込む局面もありましたが、ポジションの推移をみると過去5週の平均値ロング200,401から見ると軟化していますが、積極的なポジションの調整が入っているようには思われません。

他の6通貨ペアのネットポジションは、円が29.604→21,742(-7,862)とロングポジションが減少しており、USDJPY相場自体が混迷しているとも言えそうです。

ポンドは6,312→12,730(+6,418)と小幅上昇していますが、集計日後に英国EUとで離脱に向けた通商交渉が難航し、GBPUSDが大幅に下落した動きを十分織り込んではなようです。

カナダドルは−27,006→-17,355(+9,651)とネットでショートポジションに変わりありませんが、前週比での伸びは1月7日の+14,454に次ぐ大きな数字となっています。

豪ドルは-165→-2,044(-1,879)と、ネットロングへの期待が強まっていましたが、残念ながら前週比でマイナスが増加しており、ロングへの転換はお預けとなっています。

詳しくは別表をご覧ください

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2020年9月12日(土)昨日11日、海外市場の動き

 2020年9月12日(土)昨日11日、海外市場の動き

週末金曜日、2020年度の米財政赤字が大幅拡大(ただし、金利は低下)、米CPIが若干上昇、英EU通商交渉は難航、ECB関係者はコロナを警戒は変わらず。焦点は15・16日のFOMCで変わらず。

米株は小幅上昇を維持するもハイテクハブは弱く、ダウ+0.48%、Nasdaq−0.60%、S&P+0.05%。米債利回りは軟化し、10年債は0.671%(-0.009)。原油価格37.33ドルと上下しながら+0.08%の小幅上昇へ、金・銀価格は弱く、逆に銅やコーンが上昇し、ブルームバーグ・コモディティインデックスアは+0.09%の上昇へ。

為替相場は、大きな変動は見られないが、GBPを除き、EUR+AUD+NZD+CHF+CADとドルに対して小幅上昇を維持。JPYは大きな変動もなく、クロスではGBPJPYを除き小幅は円売りにとどまっている。

EURUSDは、ビルロワドガロー仏中銀総裁やレーンECB専務理事からEUR高をけん制する発言と、シュナーベルECB専務理事から容認発言など混在するも、EUR高が強まる=インフレ率低下を意識していることは間違いなさそう。1.20が重要なポイントで間違いないが、一日を通じて1.1810~74のレンジで、欧米国市場だけを見ると1.1826~74のレンジ。EUR高を予想しているが市場ではECBの年内の追加緩和期待は強く決め打ちできず、徐々に収れんしながら次の動きを見守ってるようように見える。

USDJPYは、安倍首相辞任の報道劇も終わり総裁選待ちだが相場への影響は考えられず、市場参加者は横を向いている。大枠106.00~50のレンジと言ってしまえば終わりだが、107円台を確り超えられるか、105円をしっかり割り込めるか? これができるまでレンジを決めて米大統領選の思惑や16日のFOMCを意識しながら、短期取引に!

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2020/09/11

2020年9月11日(金)15:30時頃の動き

 2020911日(金)15:30時頃の動き

 週末の金曜日。前日のECB理事会・ドラギECB総裁発言後の高下から、あらためて米株と米金利を確認する動きへ。

 日経平均株価+0.74%、上海総合+0.83%近くへと上昇、原油価格は37.24ドルと小幅低下、金・銀価格も弱く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.09%低下。米10年債利回りは0.685%と小幅上昇。

 為替相場は、ハードブレグジットのリスクにGBP売り圧力が残る中で、GBPUSD1.279531と、GBPJPY135.7724と狭いレンジながら、取引量は多い状態が続いている。英貿易収支の赤字額は予想より拡大、英鉱工業生産・製造業生産は予想を上回り、英月次GDP6.6%と若干弱く出たが売りは限定的。

 EURUSDは、前日のECB理事会、ドラギECB総裁、経済予測のEUR安阻止の明言がなく発表直後の上昇から、経済予測値の弱さや戦略見直しを再開する方針を意識してなのかEURは下落しているが、何とか1.1800をボトムに維持し1.181040のレンジにしゅうれん。独CPIは速報値と変わらず、相場への影響はない。

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2020年9月11日(金)昨日10日、海外市場の動き (午前5時半ごろ)

 2020年9月11日(金)昨日10日、海外市場の動き (午前5時半ごろ)

ECB理事会・ドラギ総裁発言+米株安に波乱。

為替相場は、はEUR高を注視するも強い警戒感を示さずEURは一時急伸から、英国の合意なきEU離脱のリスク拡大にGBP急落と米株安、EUR高容認かは不明で元の水準に逆戻り。

米株下落、ダウ−1.45%、ナスダック−1.99%、S&P−1.83%。米債利回りは上昇から株安に逆に軟化し、10年債は0.678%(-0.027)、原油価格は原油在庫増もあり37.03(-2.68%)近く下落、穀物価格は上昇するも、金・銀価格・エネルギー価格の下げに、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.3%と弱い。

ECB理事会は予想通り政策金利と、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)1.35兆ユーロの維持を決定したが、「拡大の議論はなかった」とあり、懸念のEUR高については「物価への影響を懸念し監視が必要とあるが、喫級の対応の必要性は示さず」。結果、EURUSDは一時1.1918まで続伸するも、米株安+GBPUSD急落の影響や、ECBはEUR高を警戒していることは間違いなく1.19台では警戒感は残り、23:00時のオプションカットから反落し、一時1.1800台まで値を下げ、前日終値近くへと逆戻り。

英国はEU離脱協定の一部を無視する「国内市場法案」の計画を、EUが撤回を要求するも拒否。合意なきEU離脱が現実味を強めGBPUSDは欧州市場の1.3033から1.2760台まで急落。取り下げ期限は今月末でどうなるかはわからないが、市場参加者はハードブレグジットのリスク拡大の懸念を強め、GBP安の流れ変わらず。

マックレム・カナダ中銀総裁は、新型コロナから一様な回復が実現しなければ経済成長は緩慢になり、全ての生活水準が低下すると警告。量的緩和を回復が十分に続くまで継続するとありネガティブ材料に加え、主要通貨でドル買いが強まる中で、1.3120近辺をボトムに1.3200台近くまで上昇中。

USDJPYは、米株安にも日経先物の下げ幅は限定的で株安=円高の連動性も弱い。USDJPYは一日を通じて大枠106~1062.30(欧米市場だけを見ると大枠、106.00~25)の狭いレンジで、JPYクロスでもGBPJPY−1.56%は別格にJPY高傾向が目立っているが、106割れを試す動きは弱い。ただし、フェーリングは円高期待。


2020/09/10

2020年9月10日(木)16:30時頃の動き

 2020年9月10日(木)16:30時頃の動き

英国の合意なきEU離脱の可能性が強まる英EU通商協議。ECB理事会でEUR高阻止の動きはあるのか? 追加緩和傾向を示すのか? ECBスタッフの経済予測は? ドルは通貨による強弱混在ながら動きは緩慢で、ECB理事会待ちの相場。

日経平均株価は+202.93(+0.88%)と強いが、上海総合は-20.98(-0.63%)と弱含みで推移。ダウ先物は小幅な変化にとどまっている。米10年債利回りは0.696%(-0.009)と小幅軟化、原油価格は37.79ドル(-0.63%)と弱含みで推移し、金価格は小幅低下、銀価格は小幅上昇、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.29%と小幅低下となっている。

USDJPYは、106.30を高値に106.06まで下落と、25ポイントレンジで推移。200時間MA=106.09を意識しているが、テクニカルには下値圧力が強いように見えてならない。

EURUSDは、ECB理事会の決定、ラガルドECB総裁の発言、スタッフ見通しを見守りましょう! 本当にEUR高阻止に追加緩和を示唆するようなことになれば、EUR売りが強まることになりが、そうでなければ長期間の2%インフレ目標を設定し緩和継続を決めたドルの弱さは変わらず。

GBPUSDは、英国のEU離脱の可能性が高まる中で、EUとの離脱合意に違反する法案が本決まりとなるのか? その動き次第。

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2020年9月10日(木)昨日9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年9月10日(木)昨日9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

流れは一転、米株高、米債利回り上昇、資源価格上昇、ドル全面高で、円は弱くクロスでも全面安。資源価格の上昇に、AUD+NZD+CADは強く、EUR+GBPの伸びは限定的。

ハイテク株が上昇し米株は大幅高。ダウ+439.58(+1.6%)、Nasdaq+2.71%、S&P+1.98%。米10年債利回りは0.701%(+0.023)と0.7%の大台乗せへ。原油価格は38.00近く約3.4%近く上昇し、金・銀価格も強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.43%と上昇。

英アストラゼネカの新型コロナの臨床試験は来週に再開へ、被験者に脊椎炎症に中断していた。

米大統領選の最新世論調査(ロイター/イプソス)は、=トランプ氏支持率40% 、バイデン氏52%とバイデン氏が12%リード。

スウェーデンは、イスラエルとUAEとの国交正常化を仲介の貢献を理由にトランプ氏をノーベル平和賞候補に推す。

GBPUSDは、1.2885から1.3023まで上昇するも、英国がEU離脱協定に反する動きに出る可能性に上昇幅は限定的で、他通貨で(除くJPY)でGBP安が目立つ。英政府は9日にEU離脱協定の一部の無効化につながる法案を提出し、EUは修正すればFTAは実現しないと警告しており交渉の混迷が今後の相場へ影響。

NZDUSD+AUDUSDは上昇。NZDUSDはアジア市場の0.6601をボトムに昨日NZ3年債利回りが初めてマイナス圏に突入するネガティブ要因もあったが、欧米市場では資源価格の株高=リスク選好の動きに0.6686まで続伸し、高値圏で推移。AUDUSDもアジア市場の0.7192をボトムに0.7288まで上昇中。

USDCADは、カナダ中銀が予想通り政策金利0.25%の据え置きを決定、経済活動が軌道に乗るまで量的緩和を継続するとあったが、第3四半期の経済活動の回復期待を示すなどポジティブ材料も加わり、アジア・欧州市場の1.3259を高値に、原油価格の上昇もあり1.3149まで下落。1.3150のポイントを維持できるか?

EURUSDは、10日のECB理事会で公表されスタッフ予測で成長・物価予測値の上昇修正の観測が強まるも上昇幅は限定的。欧州市場の1.1753をボトムに1.1834まで一時上昇するも戻り売り圧力も強い。引き続き1.1700が大きなポイントに。

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21:15 CAD 8月 住宅着工件数=26.24万件(予想22.0万件 前回24.56→24.54万件)

23:00 CAD カナダ中銀 金融政策発表=政策金利0.25%の据え置きを決定、予想通り

23:00 USD JOLT労働調査(求人件数)=661.8万人(予想600万人 前回588.9→600.1万人)→ 予想を上回り増加は3か月連続

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2020/09/09

2020年9月9日(水)15:40時ごろの動き

 2020年9月9日(水)15:40時ごろの動き

前日NY市場の流れを継承。株安、債券利回り低下、資源価格下落、小幅ながらドル高傾向とクロスでの円高傾向も変わらず。

米テクノロジー株は弱く、コロナウイルスのワクチンで期待された英アストラゼは有害反応が見られ試験を中断。米株安を受け日経平均株価も−1.04%の下落、上海総合も-1.5%近く値を下げている。米債利回りは軟化が止まらず10年債は0.662%(-0.016)へ。資源価格の下げは止まらず、原油価格36.57ドル近くと弱さが目立ち、金・銀価格も下落し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.64%と下落。

為替相場は、EURUSD、GBPUSD、USDCADでドル買いの流れは変わらず。一方、AUDUSDは、ウェストパック消費者信頼感指数が前月比18.0%と統計開始以来の高水準となったこともあり、早朝の0.7192をボトムに0.7230まで上昇するも、欧州勢の参入に伴い上値が重くなっている。

USDJPYは、105.83~05の狭いレンジで推移するも、一時前日の安値を割り込む水準からの反発力は弱く、株安の流れ+米金利の低下を意識した円買いの流れが続いている。円クロスでは、GBPJPYの−0.4%近く下げをトップに、緩やかな円高となっている。

GBPUSDは、8日から再開していうる英EUの貿易協定では、EUにプレッシャーをかけたいのかジョンソン英首相がEU離脱協定案の重要部分を無効にしかねない新法案を準備(英法務局長が反対し辞任)、一方、ECBはブレグジットの移行期間終了を控え、ユーロ圏大手銀行に自立てき業務運営を目指すためのアクションウランを求め英国にプレッシャーをかけている。結局のところGBP売り材料にされ、1.30の大台を回復できず一時1.2910台まで値を下げている。

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7:45 NZD 第2四半期 製造業売上高=前期比-11.9%(予想 前回0.0%)、

9:30 AUD 9月 ウェストパック消費者信頼感指数=前月比18.0%(予想 前回-9.5%)、前年比-4.5%(予想 前回)、93.8(予想 前回79.5)→ 統計開始以来の高水準

10:00 NZD 9月 ANZ企業信頼感・速報値=-26.0(予想 前回-41.8)、企業活動見通し=-9.9(予想 前回-17.5%)→ 2月以来の高水準となったがコロナ前の水準には大きく届かず。

10:30 CNY 8月 消費者物価指数=前月比0.4%(予想0.4% 前回0.6%)、前年比2.4%(予想2.4% 前回2.7%)

10:30 CNY 8月 生産者物価指数=前年比-2.0%(予想-2.0% 前回-2.4%)

14:45 CHF 8月 失業率=3.3%(予想3.3% 前回3.2%)

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2020年9月9日(水) 昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年9月9日(水) 昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

連休明けの米国市場は、株や商品売りから安全な米券買いへと動き利回りは低下。リスク回避に選好されたUSDは全面高。JPYも他通貨で大幅上昇しCHFも強い。

ハードブレグジット・リスクもありGBPは弱く、資源価格の下落にリスク回避へと動きAUD+NZD+CADの弱さが目立ち共にドルに対して1%前後の下落。リスク回避時の選好通貨のJPYとCHFは強く、GBPJPY−1.46%の下げをトップに、AUDJPY、NZDJPY、CADJP共に1%近くの下げに。

大手テクノロジー株は弱く米株の下げ止まらず。ダウ−632(-2.25%)、Nasdaq−4.11%、S&P−2.76%。安全資産への資金逃避に米債利回りも軟化し10年債は0.679%(-0.043)、需要の回復が期待できず原油価格の下げ止まらず一時36.13ドルまで下落し36.87ドル近くで推移。金・銀価格は小幅高で推移するも、エネルギー価格の下落は止まらず、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-1.37%と下げ幅が目立っている。

GBPUSDは、英EU貿易交渉は難航しハードブレグジットの可能性と、BOEのマイナス金利導入の可能性もあり、英債利回り急低下し(一時0.173%)GBP売り止まらず、1.2985まで下落し1.30台を回復できず。このままいけば終値ベースで1.30を割り込むのは7月29日に以来。

USDJPYは、何といったらいいのだろうか? 日経平均株価が強かったこともあるが、欧州市場の106.38を高値に欧州株安もあり一時106の壁を割り込み105.86まで下落し、106.00台で推移している。もちろん流れはクロスでの円ショートポジションの巻き戻しも影響していると思われるが、USD高=JPY高の動きも。これでも大枠105~107円のレンジ内。

EURUSDは、GBPUSDが弱い理由もあり理解できそれに引っ張られていることは否定できないが、明日10日のECB理事会で緩和傾向を示唆する可能性も残り、結果を見るまでは積極的な取引を控えEURロングの調整局面が続いているように思えてならない。欧州市場の1.1828を高値に一時1.1766まで下落と、想定していた1.1800±20ポイントを割り込み、引き続きダウンサイドリスクを残している。1.7000が重要なポイント。

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18:00 EUR 第4四半期 GDP・改定値=前期比-11.8%(予想-12.1% 前回-12.1%)、前年比-14.7%(予想-15.0% 前回-15.0%)

4:00 USD 7月 消費者信用残高=前月比122.5億ドル(予想130億ドル 前回89.5→113.9億ドル)

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USD 米共和党側近=追加新型コロナウイルス経済対策法案の規模が約3000億ドルドルになる。

USD トランプ米政権=中国当局がイスラム教徒のウイグル族を抑圧しているとして、中国・新疆ウイグル自治区の企業3社からの製品輸入禁止を発表した。米政権は今後、その他6社にも禁止措置を講じる計画。同自治区で生産される綿や繊維製品、トマトなどを制裁対象とする。

USD 米上院共和党は8日=新型コロナウイルス危機を乗り切るための追加景気対策について、従来案から規模を縮小した法案を提出し、本会議での採決に備える。上院共和党の法案は5000億-7000億ドル(約53兆-74.2兆円)規模が見込まれている。共和党が1カ月前に提出した法案は1兆ドル規模だった。

EUR ショルツ独財務相=景気浮揚策の費用を理由に「今年と来年」の債務は上限内では収まらないが、できるだけ早期に以前の状況に戻りたいと考える

EUR ショルツ独財務相は、ロンドンからの最新のシグナルはブレグジット交渉合意の期待を引き上げず

GBP 英国とEUは8日からロンドンで通商交渉を再開へ。

GBP ジェンリック英住宅相=仮にEUが柔軟でなければ、「オーストラリア型」の合意となろう。しかし、我々は「カナダ型」の合意を目指しており、これは可能だ

GBP EU離脱巡る貿易交渉が難航、英政府は企業支援に固執(WSJ)=英国の保守党政治家は長年、欧州連合(EU)が自由市場を嫌っていると非難してきた。ここに来て、来年以降の英国とEUの関係を左右する貿易交渉が暗礁に乗り上げている。民間企業への政府補助金を制限するEU規定を巡り、ボリス・ジョンソン首相率いる英政権がEUの規定に縛られない自由を求めていることが大きな理由だ。

CNY 中国共産党機関紙=中国政府が台湾を訪問する米高官や台湾とつながりのある米企業に制裁を課す方針 入国禁止や中国本土へのアクセスを失う。

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2020/09/08

2020年9月8日(火)16:50時ごろの動き

2020年9月8日(火)16:50時ごろの動き

連休明けの米国市場はどう動くのだろうか、明日9日のカナダ中銀は? 10日のECBは? そして、気が早いが16日のFOMCも気になって仕方がない。一方、最近はコロナをテーマとした話題は注目されず。

ブレグジット後の通商協定で揺れる英国とEU。英国の合意なきEU離脱のリスクが高まっていることもあり、潜在的にGBP売り圧力は変わらず。

日経平均株価は小幅高、上海総合小幅高で推移。米10年債は小幅低下で推移。原油価格は39ドルを割り込み需要低迷が続き軟調に推移。金・銀価格上昇するも、ガソリン・天然ガス・原油安にブルームバーク・コモディティインデックスは-0.13%と小幅安で推移。

EURUSDは、明日のECB理事会を前にして弱さが目立っている。先のECBメンバーのEUR高けん制発言、将来の追加緩和を示唆する可能性も否定できず。一時1.1800を割り込み1.1795まで値を下げるも何とか1.1800の大台を回復。ただし、目先は引き続きダウンサイドを試す動きが強くなっている。

USDJPYは、特に材料もないが安倍首相の辞任報道を受けた円売りポジションの巻き戻しを継続しながらも、ドル高相場の影響なのか、予想以上に底堅い動きとなっている。

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8:50 JPY 第2四半期 GDP・改定値=前期比-7.9%(予想-8.0% 前回-7.8%)、前年比-28.1%(予想-28.5% 前回-27.8%)、デフレーター=前年比1.3%(予想1.5% 前回1.5%)

8:50 JPY 7月 国際収支: 経常収支・季調済=9642億円(予想1兆4447億円 前回1兆492億円)、季調前=1兆4683億円(予想1兆9014億円 前回1675億円)、貿易収支=1373億円(予想1821億円 前回-773億円)

10:30 AUD 8月 NAB企業景況感指数=-6(予想2 前回0)、企業信頼感指数=-8(予想-22 前回-14)

15:00 GER 7月 経常収支=200億ユーロ(予想173億ユーロ 前回224→204億ユーロ)、貿易収支=192億ユーロ(予想160億ユーロ 前回156→155億ユーロ)、輸出前月比4.7%、輸入前月比1.1%

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2020年9月8日(火)昨日7日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年9月8日(火)昨日7日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

米国市場がレーバーデーで休場の週明け月曜日。ソフトバンクグループのオプション取引の報道が目立つ中で、トランプ氏はコロナワクチンが10月に準備できる可能性を示唆する朗報もあった。

為替相場はジョンソン英首相の「ハードブレグジット」選択の可能性を示唆する発言やそれを裏付ける報道にGBP安だけが目立っている。また、リスク時に選好されるCHFとJPYを除きドル高傾向を維持している。

ジョンソン氏は声明文で、10月15日までの合意がタイムリミットで、合意できなければ次に進むとし、EUが諸問題で再考しなければ我が道を行くことを宣言したようなものであった。(もちろん、今後の交渉如何ではどうなるかは不明)

市場はGBP売りへと動きGBPUSDは一時1.3140まで下落、GBPJYPは141.00→139.60まで一時続落、EURGBPは0.8929→0.8994まで一時上昇している。

USDJPYは、自民党総裁選は菅氏の可能性をすでに織り込み済みで、米国市場が休場もあり相変わらず動きは緩慢。欧米市場では106.13~33の20ポイントレンジで、クロスではGBPJPYの売りがリードしての小幅ながら円高方向へと動いている。

EURUSDは、EURGBPの影響をうけながらも、英国のハードブレグジットの影響は避けられず、10日のECB理事会の結果を気にして積極的な買いも見られず。欧米市場では結局は1.1813~49の狭いレンジで、1.1800+−20ポイントを下限とした動きを継続中。ただし、目先はダウンサイドリスクが高く、理事会の結果によっては最大1.1700までのリスクを気にしながらの取引に。

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FT紙は6日、ソフトバンクGがここ数カ月に約300億ドル(約3兆1870億円)相当の株式に関連したオプションに投資し、約40億ドルの含み益を得ていると報じた。孫正義社長の指示でこうしたポジションを取ったという。同社の広報担当に取材を試みたが返答は得られていない。→ 今年1月時点で、多くのチャットルームの住人らは、オプションディーラーを囲い込むことで株式ポートフォリオのリターンを押し上げることができると考えついた。

FT紙はEU離脱協定を一部無効にする法案を英準備、通商協議崩壊の恐れを指摘。英国とEUとの通商協議は、漁業権や国庫補助の問題で折り合わず、何カ月も暗礁に乗り上げた状態が続いている。ジョンソン首相は7日、EUとの通商合意が成立しなくても、航空、運輸、科学協力など「現実的な問題」で「妥当な折り合いをつける用意がある」と主張する。英国のジョンソン首相が7日、欧州連合(EU)との通商協定の交渉期限を10月15日に設定したことを受け、EUは英国が離脱合意の修正を試みれば、通商協定はそもそも実現しないと警告した。 

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2020/09/07

2020年9月7日(月)17:15時ごとの動き

 202097日(月)17:15時ごとの動き

 先週末の強い米雇用統計後の株安の流れと、米3連休を意識した週明け月曜日のアジア市場は、日経平均株価の-0.5%、上海総合-1.87%と大幅安。一方、欧州市場はEURUSTOXX50が+0.83高と上昇。

 原油価格の下げは止まらず39.29(-1.2%)と弱い反面、金・銀価格は強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.13%と小幅上昇へ。

週末のニュースで気になったのは、英紙FT紙は6日、ソフトバンクGがここ数カ月に約300億ドル(約3.187兆円)相当の株式に関連したオプションに投資し、約40億ドルの含み益を得ているとの報道で、ソフトバンクグループが過去数週間で米株の上昇局面で、オプション市場に多額の資金を投じていた。資産売却で得た資金の一部を一時投資していたという。ソフトバンクによると株式の投資額は現時点で100億ドルという。米ハイテク株の先行き懸念を受け、7日の日本株式市場でソフトバンクG株が5カ月ぶり大幅安となっている。

肝心の為替相場は、106.1839といつもながら動きは緩慢。

週末の報道でジョンソン英首相は、EUとの通商交渉のデッドラインについて1015日と定め、それまでに大きな進展がなければ、ハードブレグジットを選択する姿勢を示したこと。英FT誌は欧州連合(EU)離脱協定の重要部分を無効にする新たな法案を英政府が準備しており、EUとの通商協議の崩壊につながる危険があるとのこと。これを受けてGBP売り圧力がやや強まり、ギャップを開けGBP安から取引が始まり一時1.3198まで値を下げているが、先週末の安値1.3176まで届かず。

EURUSDは、10日のECB理事会では金融政策の変更はないと思うが、将来の追加緩和示唆の有無があるのか、ECBスタッフのマクロ経済予測は? ラガルドECB総裁何を示唆するのだろうか? それを考えれば積極的に取引はできず。

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12:19     CNY 8月 貿易収支=589.3億ドル(予想492億ドル 前回623.3億ドル)、人民元4165.9 億元(予想3860.0億元 前回4422.3億元)

15:00     GER 7月 鉱工業生産=前月比1.2%(予想4.5% 前回8.9→9.3%)、前年比-10.0%(予想-7.4% 前回-11.7→11.4)→ 前月比は予想と前回を大幅に下回る

16:30     GBP 8月 ハリファックス住宅価格指数=前月比1.6%(予想 前回1.6→1.7%)、前年比5.2%(予想 前回3.8%)指数は423.8と過去最高水準となった。

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週末

USD      トランプ米大統領は新型コロナウイルスを巡る経済対策関連予算の余剰金約3000億ドル(約319000億円)を納税者に小切手で還元する案を議会が承認すべき。 トランプ大統領は4日の記者会見で、「会計にわれわれが必要としていない3000億ドルがある。これを米国民向けに放出するのは極めて妥当なことであり、私はそうする用意がある」と語った。

USD      ムニューシン米財務長官 トランプ米大統領は経済回復の進行状況に「この上なく満足している」が、さらに前に進むために刺激策の拡大を望んでいる。「より的を絞った景気対策法案」を可決するよう議会に訴えた。第3四半期の経済成長について、新型コロナウイルスに関連した経済封鎖の影響が薄れるとして、大幅なマイナス成長だった前期から「驚異的な」持ち直しを見せると発言。一部では3035%成長の予想も聞かれると指摘

JPY        FT紙(6日、事情を直接知る複数の関係者) ソフトバンクグループは株式デリバティブ(金融派生商品)の取引で、約40億ドル(約4250億円)の含み益を得ている。同紙によれば、ソフトバンクGは「一部の内部関係者を不安にさせる」ほど「大量」のオプションを購入した。同社の取引に通じた関係者1人を引用している。FTはまた、直近のオプション取引について知るバンカーの話を基に、ソフトバンクGが購入を再開する見通しだと伝えている。

JPY        4日、ソフトバンクグループが過去数週間で米株の上昇局面で、オプション市場に多額の資金を投じていた。資産売却で得た資金の一部を一時投資していたという。ソフトバンクによると株式の投資額は現時点で100億ドルという。

 

CNY       中国当局は外国人投資家を呼び込むため、資本市場の開放を加速させ、改革を深めると表明した。中国証券監督管理委員会(証監会)の方星海副主席は6日、北京で開催された「2020中国国際金融年度論壇」で、本土・香港証券取引所間の株式相互取引の投資範囲を拡大するほか、外国人投資家が取引できる商品先物の対象を増やすと述べた。

GBP       週末の報道でジョンソン英首相は、EUとの通商交渉のデッドラインについて10月15日と定め、それまでに大きな進展(ブレークスルー)がなければ、ハードブレグジットを選択する姿勢を示した

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JPY        AFPによれば、東京五輪の準備状況を監督する調整委員会の委員長を兼務するコーツ氏は「新型コロナウイルスの感染拡大のあるなしに関わらず開催されるだろう。来年7月23日に開幕することになる」と述べた。AFPの報道を受け、7日の東京株式市場では電通グループの株価が一時、前週末比7.1%高の3020円を付けた。

CNY       中国不動産大手、中国恒大集団は7に~1か月間、すべての不動産物件を30%値引きする方針。

CNY       中国がインフラ頼みの景気刺激策に戻りつつある。新型コロナウイルス感染拡大による景気低迷から抜け出すため、地方政府は今年、インフラ整備に向けて記録的な借り入れを行う。世界的な金融危機後など過去の刺激策において、中国は道路や空港、鉄道に多額の資金を投じ、膨大な債務を抱えた。ここ数年は、借入金返済に十分な収益が見込める事業関連の債券発行で資金を調達することが多かった。

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2020/09/06

今週の為替相場を考える

今週の為替相場を考える


米雇用統計は2か月連続で予想を上回る数字となったが、前回とは異なりサプライズのドル買いも続かず、米株も軟調。為替相場と連動性の高い米株の動きは引き続き注意が必要。


市場の焦点は、米大統領選の行方で、バイデン・トランプ両氏の隔たりは縮小してはいるが、引き続きバイデン氏が有利との調査が多い。米紙ではトランプ氏が戦死した米兵を「負け犬」呼ばわりしたとの報道(トランプ氏は否定)など物議をかもす発言は多い。米中関係は、どちらが次の大統領になるかで大きく変化する可能性に決め打ちはできず。先月のジャクソンホールでFRBの「2%の長期平均インフレ目標の導入」から続くドル売りの流れの確認は、来週15日のFOMCまで持ち越しとなっている。


つまり大きな変化は、①よほど大統領選の思惑に大きな変化が生じない限り、②米国を含め株価の大幅は調整売り(又は、方向転換)が入らない限り、15日のFOMCまで大きな変化は生じない可能性を意識したい。


EURUSD

10日(木)にECB理事会があり今週最も注目されるテーマの一つとなっている。政策金利の据え置きが予想されるが、最近ではインフレ目標達成の遅れを指摘する声が多く、ECBスタッフのマクロ経済予測もあり、1.18~1.200のレンジで次の動きを待っている相場にとって非常に注目される。個人的には1.170をボトムに再上昇を期待している。


レーンECB専務理事から「EUR相場をチェックしている、EURUSDのレートは重要問題」とあった。また、EUの欧州証券市場監督局(ESMA)は「最近の株高はファンダメンタルズから乖離している可能性」を指摘するなど、EUR高+株高をけん制している。


更にFT紙が匿名の複数のECBメンバーの話として「ユーロ相場の上昇が続けば、輸出を圧迫すると同時に物価を押し下げ、さらなる金融刺激を求める圧力を増大させかねないと警告」とある。どうなるのか気になる。


USDJPY

国内では、安部首相の突然の辞任に上下変動したUSDJPYは、本命の菅氏は安倍政策の継承とのことで「円安+株高」を期待した円売り傾向が続いているが、なかなか107円の大台を達成できず、105~107円のレンジを継続中。今後の方向性はクロスでの円相場の動きも注目しなければならず、FOMCで2%の長期平均インフレ目標の導入から続くドル売りの大きな流れは、他の中銀金融政策の変化と合わせて考える必要がある。


参考までに、年間チャートを見ると(2020年は8月末まで)2015年125.849円をピークに5年間続けて陰線となっており円高が続いており、円高の流れはまた止まってはいないが、2014年から7年間は大枠で100~125円のレンジとなっている。大雑把に言えばこのレンジ内で容認できる水準から中長期のポジションをとることが有効となっている。


USDCAD

9日(水)にカナダ中銀の金融政策が発表さえ政策金利0.25%の据え置きが予想されている。前回の7月15日の会合から2か月弱を経た会合で、前回は政策金利0.25%を据え置き「2%の物価目標が持続的に達成されるまで金利を据え置く」と強調していた。ジャクソンホールではマクレム・カナダ中銀総裁は「インフレ指標と実際の現場に若干の違い、人々はインフレが上昇していると認識」とあったが、シェンブリ・カナダ中銀副総裁が先月末に「平均インフレ目標は選択肢の1つ」と発言していたこともあり、可能性は低いが何らかの変化を期待したくなる。


USDCADは長期で見ると3月19日の1.4667を高値に先週は1.30を一時割り込む水準まで下落しており、基本はCADドル高傾向が続いている。個人的にはCAD高を支持しているが過去の推移をみても1.30前後には大きなポイントがあり、簡単にはその水準を割り込み続落できるかは疑問。


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今週の主な材料(9/7~11日)

 今週の主な材料(9/7~11日)

2か月連続で強かった米雇用統計も終わり、今週(7日)月曜はレーバーデーで米国市場は休場の4営業日。市場の注目は世論調査の変化から米大統領選の混迷と、米中問題に加え、ドル売りの引き金となったFRBの2%の長期平均インフレ目標の導入から続く金融政策の行方で、これは来週15日のFOMCまで持ち越しとなっている。

さて、今週は10日(木)にECB理事会があり、ラガルド総裁の会見、さらに、ECBスタッフのマクロ経済予測を注目したい。政策金利の据え置きが予想される反面、ECBメンバーからインフレ目標達成の遅れを指摘する声や、最近のEUR高を懸念する声も多くありこの点の有無からEURUSD相場が再上昇できるのか、この点も注目したい。

金融政策では、9日にカナダ中銀が金融政策を発表するが、予想では政策金利0.25%の据え置きはほぼ間違いないと思われる。ただ、前回の会合は7月15日ですでに2か月弱を経ていることもあるが、シェンブリ・カナダ中銀副総裁が先月末に「平均インフレ目標は選択肢の1つ」と発言していたおともあり、可能性は低いが何らかの変化を期待したい。

7日(月) 中国貿易収支

8日(火) 日本GDP、ユーロ圏GDP

9日(水) 中国CPI、カナダ金融政策

10日(木) ECB理事会とラガルド総裁会見、ECBスタッフのマクロ経済予測、マックレム・カナダ中銀総裁発言、米新規失業保険申請件数、米PPI

11日(金) 英GDP、米CPI、ユーロ圏財務相会合、非公式ECOFIN会議

詳しい予定は別紙を参照してください。

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2020/09/05

 直近のIMMデータから

集計日が9月1日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう。

7通貨のネットポジションは前週223,805→224,055コントラクトとほぼ変わらず。前週比だけを比較してみると面白いことに、ユーロが大幅なショートで(トータルのロングが減少し、スイスもほんの少しだけ減少なのですが)、他の通貨は強弱の差はありますがロングが増加し、合計するとわずか250コントラクトの上昇にとどまっています。

ユーロのロングは全体の53%、ショートは全体の22%を占め、ネットではいつもながら圧倒的なユーロの買いポジションは変化がありませんが、前週比でみると211,752→196,747と−15,005は6月30日の−19,493以来の大きさとなっており、9月1日にEURUSDが1.200台を達成した後に、大きな調整が入っていると推測できます。

円のロングは全体の10%、ショートは全体の7%を占め、ネットでは大きな変動は見られず。3月10日にネットポジションがショートからロングに変更して26週間経ちますが、ロングの平均ポジションは24,713と今回の29,604と比較しても大きな差は見られません。安部首相の退陣直後は大きな変化はありましたが、結果としてポジションに大きな変化は見られず市場参加者の注目度は低いままです。

豪ドルは、AUDUSDは傾向として上昇していますが、ネットポジションではショートを抜け出せず。ポンドはGBPUSDが傾向として上昇し、ポジションも小幅ながらロングを維持しています。問題はカナダドルで、USDCADは傾向としたダウントレンド(CAD高)なのですが、相変わらずネットポジションはショートで、今後変化するのか注目しています。

詳しくは別表をご覧ください

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2020年9月5日(土)昨日4日、海外市場の動き

 2020年9月5日(土)昨日4日、海外市場の動き


米国は3連休前の金曜日。強い米雇用統計にも米株は一時大幅安で、米債利回りは大幅上昇。原油価格の急落が目立つ中で、ドルは米株と連動しながらドル買い→ドル売りへと変化し、結局は元の水準近くに収まる。


米株は強い米雇用統計にも、ハイテク株は弱く一時大幅安。後半にかけ下げ幅を急速に縮めダウ−159.42−0.56%、Nasdaq−1.27%、S&P−0.82%。原油価格は需要低迷とリグ数増加に40ドルを割り込み39.54ドルと−4.42%の大幅安。金・銀価格は小反発、穀物も強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.13%上昇。米10年債利回りは続伸し0.723%(+0.084)


動きが目立ったのはUSDCADで、原油安もあり前日から上昇傾向が続き高止まりし1.3078をボトムに、カナダ雇用統計では新規雇用者は4か月連続で増加するもペースは鈍化し前回と予想を下回り、IveyPMIも弱く上昇傾向が続いていいたが、米国市場の1.3140を高値に、ドル全面安の流れの中で、原油価格の急落にも関わらず1.3044まで下落と、一昨日の終値水準近くまで戻しCADの強さが目立っている。


GBPUSDは、米雇用統計を受けたドル買いに一時1.3176まで下落するも、ドル全面高の流れを受け1.3293まで回復している。タイムズ紙は英首相官邸が合意の可能性を30~40%とみており、複数の交渉官や外交官が離脱交渉は危機に直面とあり、合意なき離脱のリスクを懸念しているとある。最近は難航している通商協議にこのような観測は強くなっているが、極端な反応も見られず、終値ベースで1.3200を割り込むかを注目?


USDJPYは、安倍首相辞任の急変動は既に過去のもので、過去3日間は大枠でいえば、株価や米金利の変動にも関わらず106~106.50の50ポイントレンジ。クロス円で円安が調整局面にあるのか、再び上昇し円売りとなるの確定できず。結局は短期売買が主になるも、ボラがこれほど少ないと取引が敬遠されやすい。フィーリングは円高なのだが? 米3連休後の相場変動を期待したい。


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21:30 CAD 8月 雇用統計: 失業率=10.2%(予想10.2% 前回10.9%)、新規雇用者数=24.58万人(予想25万人 前回41.85万人)→ 新規雇用者は4か月連続で増加するもペースは鈍化し前回と予想を下回る。


21:30 USD 8月 雇用統計: 失業率=8.4%(予想9.8% 前回10.2%)、非農業部門雇用者数=前月比137.1万人(予想135万人 前回176.3 →173.4 万人)→ 国勢調査の臨時雇用23.8万人を含む、平均時給=前月比0.4%(予想0.0% 前回0.2→0.1%)、平均時給前年比4.7%(予想4.5% 前回4.8→4.7%)、週平均労働時間=34.6(予想34.5 前回34.5時間)、労働参加率=61.7%(予想61.8 前回61.4%)→ 労働市場の改善は続いているものの、雇用の増加ペースは数カ月前より緩やかになっていることを示唆、今回の雇用統計を受け、景気対策の緊急性が後退する可能性もある。


23:00 CAD 8月 Ivey購買部協会指数=67.8(予想 前回68.5)


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USD 米連銀総裁2人が3日、エバンス・シカゴ連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、今月のFOMCで金利ガイダンスを更新する可能性は低いとの見解。ガイダンスの更新にはまず経済の先行きがより明確になる必要があるとの立場を示唆した。


USD シティーグループアナリスト(3日付)=投資家は3日のリスク資産の急落に対するFRBの対応を注視することになる。FRBは市場を安心させるため数日内に買い入れ枠の小幅な拡大を決定する可能性がある。→ FRBによる社債の1日当たりの平均買い入れ枠は、信用スプレッドの引き締まりや債券市場の回復に、5月導入時の3億ドルから今週は26000万ドルまで縮小していた。


USD クドロー米国家経済会議(NEC)委員長=強い米雇用統計を受け、追加対策が絶対に必要と言われればノー。現時点で何らかの前提条件を付すつもりはない。米経済は自立的な回復軌道にあり上向きのサプライズが続くだろう。追加救済法の規模や範囲で大幅な意見相違がみられる。追加経済対策の協議は継続している。スマートで的を絞った、小規模の対策が好ましい。


USD ペロシ米下院議長、ムニューシン財務長官が政府機関閉鎖回避で合意。新型コロナウイルスの打撃に対応する包括的経済対策案を巡る議会民主党と政権との交渉行き詰まりが、暫定歳出法案を阻むことがないよう努力する。


GBP タイムズ紙=英首相官邸は、EUと通商協定で合意できる可能性が30~40%しかないと考えている。国家補助金をめぐる交渉が行き詰まっている。


GBP 英国とEUの交渉官や外交官=英国が国家補助金で完全な自治権を要求しているため離脱交渉が危機に局面と指摘。合意なき離脱のリスクを懸念。

GBP サンダースBOE専務理事(チーフエコノミスト)発言=8月の会合でマイナス金利を議論したがそれが景気刺激策として有効かどうかの検証はまだ継続中。追加緩和が適切になる可能性が極めて高い。予想より成長が弱く、供給過剰が長期化するリスクがあるという感覚を抱いている。新型コロナの影響で中立金利水準が低下するだろう。成長に対するリスクは下向き。失業がかなり増加する可能性ある。債券購入プログラムを拡大する余地があるのは確かだ。


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2020/09/04

2020年9月4日(金)15:15時頃の動き

2020年9月4日(金)15:15時頃の動き

米3連休前で、雇用統計を控えた金曜日のアジア市場は、前日の米国市場の流れを受け株安が目立っているが、基本なポジション調整と米雇用統計待ち。

とくに、前回8月7の強い米雇用統計に相場が急変しドル全面高になった記憶は新鮮で、この発表を前にして投機的な動きは弱まる。また、先日EUR売りの材料となったサンダースBOE専務理事の発言も今日18:30時に控えており、EURUSDも動けず。

日経平均株価は-1.11%の下落、上海総合も弱く-1.1%近くで推移。原油価格は41ドル近辺で軟調に推移、ダウ先物は+0.09%と何とかプラス圏を維持。金価格は小幅高ながら銀価格は弱さが目立っており、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.11%と軟調。

USDJPYは106.06~22で、クロスでは小幅ながら円高傾向が続き上値も重く、USDJPYに限らず変動率はとぼしく何とも言いようがない。EURUSDは1.1840~58で、こちらも基本は動けず。GBPUSDも1.3260~96で動けず、AUDUSDは0.7252~79とこちらも動けず。


2020年9月4日(金)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年9月4日(金)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

大統領選でトランプ氏の支持率が徐々に拡大。今日の米雇用統計、7日(月)のレーバーデーで3連休を前にして、米国では弱いISM非製造業もありハイテク株が下落し米株急落、米債利回り低下、資源価格続落、ビットコイン急落。為替相場はリスク回避行動に、AUD+NZD+CADは売られ、JPY+CHF+EUR買いへと動く。また、FT紙は複数のECBメンバーからユーロ高を懸念と一段とユーロ高を招く可能性を危惧と報道。

ダウは一時1000ドル超の下落の下落となり−807.77(-2.78%)で終了。Nasdaq−4.96%、S&P−3.51%と久々の大幅安。原油価格は41.30台約−0.46%の下げで、金・銀価格も下落し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.74%と続落。ビットコインもドルベースで-5.59%と続落。VIXは一時35.94まで続伸し33.45(+25.89%)で終了。

米新規失業保険申請件数は、季節調整方法を変更した影響もあり大幅減少で88.1万人と予想外に改善。一方、米貿易赤字額は2008年以来に拡大。総合PMIは54.6と速報値から小幅上昇し、前月50.3から大幅拡大へ。また注目のISM非製造業は56.9と予想外に弱い結果となり米株の下落タイミングと合致。

ユーロ圏の景況感は悪化し、ユーロ圏総合PMIは51.9と速報値51.6から改善するも、前月54.9から大幅低下し、先行きの信頼感は悪化。

習中国国家主席は、中国国民と共産党を分裂させ、互いに敵対させようと画策する個人や勢力を中国国民は決して許さないと暗に米国の非難を明言。ポンペオ米国務長官も「中国が唯一最大の脅威」と強気発言は変わらず、米中関係はいつもながら気になる。

為替相場は2極化し、資源関連通貨大幅安へと動き、逆にリスク回避通貨はドル売りも限定的かほぼ横ばいで推移。

特にEURUSDは、レーンECB専務理事のEUR高けん制発言が尾を引きEURロングの切りが続き一時1.1800を割り込みながら欧州市場の序盤では一時1.1789までの下落。欧州市場では1.1800~36のレンジで、米国市場の終盤では米株が続落する中で一時1.1865まで上昇。FT紙は複数のECBメンバーからEUR高を懸念する報道があり、FRBが既に決定を行ったことが問題であり、ユーロ圏の方が構造的に金利は高いと市場は解釈しかねず、一段のユーロ高を招く可能性との報道も。

USDJPYも欧州市場の106.55を高値に、弱い米ISM非製造業もあるが米株安と米金利の低下、資源価格の続落にリスク回避の円買いが復活(円ショートカバーがメインと思われるが)。ただし106.00をボトムに下げ止まり、間違いないと思われている菅新総裁の手腕を期待する円安思考も存在。

AUDUSDは、0.7300の大台を割り込み、200時間MAの0.7287を割り込み一時0.7260台まで続落し、安値圏で推移。逆に0.7280~00の上値が重くなる。

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21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=88.1万人(予想95.0万人 前回100.6→101.1万人→ 新型コロナウイルスのパンデミッを受けた統計のゆがみに対応するため、労働省は季節調整方法を変更した影響もあり大幅減少。

21:30 USD 第2四半期 非農業部門労働生産性・改定値=前期比10.1%(予想7.5% 前回7.3%)、単位労働コスト=前期比9.0%(予想12.0 前回12.2%)

21:30 USD 7月 貿易収支=-636億ドル(予想-580億ドル 前回-507→-535億ドル)→ 米貿易赤字は7月に急拡大、08年以来最大-サービスの黒字縮小

21:30 CAD 7月 貿易収支=-24.5億カナダドル(予想-25 前回-31.9→-15.9億カナダドル)→ 前回が大幅に上方修正へ。

22:45 USD 8月 総合PMI・改定値=54.6(予想54.7 前回54.7)、サービス業PMI・改定値=55.0(予想54.8 前回54.8)→ 速報値から小幅上昇し、前月50.3から大幅拡大へ。

23:00 USD 8月 ISM非製造業景況指数(総合)=56.9(予想57.0 前回58.1)→ 予想外に弱く活動拡大ペースの減速を示した。新規受注の伸び鈍化が背景にあり、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)で打撃を受けた経済が、回復のペースを落としていることをうかがわせた。

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USD 米国務省は声明で、「米国に滞在する中国外交官は、大学への訪問や地方公務員との会合の際に、米政府による承認を得る必要がある。また、米国内の中国大使館や総領事館が、外交施設以外の場所で大規模な文化イベントを開催する場合も承認が必要となる

USD ポンペオ米国務長官=中国が唯一最大の脅威だ、2日には在米中国外交官に対し規制を強化すると発表した。

USD エバンス・シカゴ連銀総裁=米経済回復の道筋は「財政政策による大規模な追加支援を受けられるかどうかに、極めて大きく左右される。ウイルスのコントロールが着実に進展し、財政による追加支援が行われたとしても、経済が打撃から回復するにはある程度の時間がかかるだろう」とし、失業率は2022年末になっても5ー5.5%のレンジにとどまると予想。

EUR FT紙によると、政策委メンバーらは「Fedが既に決定を行ったことが問題であり、ユーロ圏の方が構造的に金利は高いと市場は解釈しかねず、一段のユーロ高を招く可能性がある」と主張している。別の政策委メンバーは「今の傾向が続けば懸念要因になる」とした上で、ユーロ高の影響でECBが来週発表するインフレ見通しの下方修正を迫られる可能性が高いとの認識を示したという。

EUR 英FT紙(政策委員会の匿名の複数のメンバーの発言を引用)=ECBの政策担当者は、ユーロ相場の上昇が続けば、輸出を圧迫すると同時に物価を押し下げ、さらなる金融刺激を求める圧力を増大させかねないと警告。米連邦準備制度が先週、期間平均で2%のインフレ率を目指すよりハト派的な方針への転換を発表したことが、ユーロの対ドル相場を押し上げ、ECBに戦略見直しで対応を求める圧力が高まったと指摘。政策委メンバーらは同紙に対し、米ドルや他の多くの通貨に対するユーロ高は、ユーロ圏の景気回復を妨げる危険があると語った。ECBは来週10日の政策委で金融政策を決定する。ある政策委メンバーは「過去数週間にわたりユーロは上昇している。ユーロ圏は特に世界で最も開かれた経済圏であり、グローバル需要に大いに依存しているだけに需要が弱い場合は、ユーロ高は常に気掛かりだ

CNY 習中国国家主席は、中国国民から中国共産党を切り離すことはできないと主張し、米中関係が難しい局面にある中で対決姿勢を示した。習主席は抗日戦争勝利75周年を記念するイベントで、中国が外国の干渉を「決して」受け入れない分野に言及。とりわけ70年以上にわたり続く中国共産党の一党支配体制に対する脅威に焦点を当てた。 「中国国民と共産党を分裂させ、互いに敵対させようと画策する個人や勢力を中国国民は決して許さない」と言明。「中国共産党の歴史をゆがめ、党の性格や目的を中傷する個人や勢力も決して容認しない」と続けた。

CNY 中国は国内の半導体産業を発展させ、トランプ米政権による制限措置に対抗するため、新たに広範囲な政策を計画している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。習近平国家主席は無線通信網や人工知能(AI)などの技術に25年までに推定1兆4000億ドル(約149兆円)を投じる考えを示している。半導体はテクノロジーを巡る中国の野心のほぼ全ての部分にとって欠かせないもので、強硬姿勢を強めるトランプ政権は国外からの供給を遮断すると警告している。

CNY 在ワシントン中国大使館が、「米国の中国外交官への制限は不当であり、米国に過ちを正すよう促す」と声明を発表した。

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