2020/09/22

2020年9月22日(火)16:30時ごろの動き

2020年9月22日(火)16:30時ごろの動き

日本の連休最後の火曜日のアジア市場は、株安、資源価格安、そして、小幅ながらドル高傾向が続く。

上海総合は1.29%下落、日経先物も-2.5%台の下げとなったが、欧州市場に入り株価は上昇からスタートしSTOXX600は+0.34%、FTSEとDAxも0.3~0.5%の上昇となっている。米10年債は0.663%(-0.005)と小幅な下落にとどまり、原油価格は39.27(-0.10%)と上昇からやや下げているが前日比では大きな変化は見られず、金・銀価格は軟調で、ブルームバーグ・コモディティインデックスは-0.49%の下げとなっている。

肝心の為替相場は、前日NY市場で急伸したドル買いの流れを引き継ぎながらも、大きな変化は見られず。アジア市場でデベル豪中銀副総裁は「為替介入やマイナス金利など複数の金融政策を選択肢として精査している」と発言したことで、10月、11月の政策金利引き下げの思惑も強まりAUDUSDは高値0.7235→前日の安値を割り込み0.7170台と軟調に推移。

GBPUSDは、ジョンソン英首相が下院で新型コロナウィルスの新たな制限について声明を発表(日本時間20時30分)と、国民向けの声明も発表するとのこと(日本時間23日4時)。声明文の一部はすでに各紙で報道されており、追加分の可能性もあるが、この声明発表を前にしてGBPUSDの売りが強く、高値1.2824→1.2730台まで値を下げている。GBP安の動きに、EURUSDも売り圧力が強く、前日の安値1.1732を割り込み1.1720台まで値を下げている。

USDJPYは、前日の高値104.87を超えられず、アジア市場では104.75をたけに104.62まで円高が進むもそれまでで、レンジ内での動きで、クロスでは円高傾向が続いている。

気になる材料としては、TIKTOKの米国事業をめぐる、米中の対立は続きどうなるのか不透明感は強い。また、前日大きく報道されたジャーナリスト連合(ICIJ)の新たな調査報告で、JPモルガン・チェースやドイツ銀行など複数のグローバル銀行が過去20年間に、米当局からペナルティーを科せられた後も「強力で危険なプレーヤーから利益を上げ続けていたとの報道も気になる。それと、コロナ感染の再拡大。米大統領選に影響を与えかねない、死去したギンズバーグ判事の後任をめぐる暗躍。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

GBP 本日22日ジョンソン英首相が下院で新型コロナウィルスの新たな制限について声明を発表する。すでに24日からイングランドでパブ、バー、レストランの営業を22時までとすること、可能な限り家から仕事をすること、などの内容がすでに英各紙で報じられている。左記以外にも集会の制限や一部産業の営業休止要請なども噂されている。また本日コンサート会場の閉鎖やサッカー・プレミアリーグの集客の延期なども話し合いがもたれる予定。

 首相の下院での声明発表は現地12時30分(日本時間20時30分)頃からになると思われる。また現地20時(日本時間翌4時)からテレビで首相が国民に向けて声明を発表する予定となっている。→ この発表を前にしてGBP売りが強まる。


AUD デベル豪中銀副総裁

◎インフレ率と雇用の目標達成に向け、為替介入やマイナス金利を含むさまざまな金融政策の選択肢を精査している。

◎デベル氏は講演で「将来の期間に関し、インフレ率と雇用の見通しが中銀の目標と整合的ではないことを踏まえ、理事会は他の政策の選択肢の検証を継続している」

◎検討対象の選択肢の1つは、長期金利の押し下げを狙った、償還期間が3年を上回る国債の買い入れだ。

◎デベル氏は「それでもなお、豪経済にとって低めの為替レートは確実にメリットがある。このため、われわれは引き続き注意深く為替市場の動向を見守っている」と述べた。

◎3番目の選択肢は政策金利をマイナスにはせずに引き下げることで、最後の選択肢はマイナス金利だとした。ただ、マイナス金利の効果に関しては実証的な根拠がそろっていない。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※