2020年9月26日 直近のIMMデータから(9/22)
集計日が9月22日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう。
特に感じるのは、IMMポジションで通貨のロング(ドル弱気)が拡大する反面、実際の為替レートではドル高が、それもある程度大幅に拡大していることです。
つまり、このような現象は米大統領選の不透明感、新型コロナワクチンの開発不安、FRBの長期緩和期待など、取り巻く多種の材料はドル安方向を示唆しながらも、実際の動きはドル買いと真逆の方向に動いていたということです。
前回集計日9月15日と22日の共に集計日と、先週末25日の為替レート(終値ベース)を比較して見ると、22日の集計日で円高になっている以外は、22日・25日と全てドル高でドルが上昇しています。
9月15 9月22日 9月25日
USDJPY 105.439→104.924→105.551
EURUSD 1.18462→1.17077→1.16279
GBPUSD 1.28888→1.27302→1.27403
USDCHF 0.90804→0.91973→0.92867
USDCAD 1.31846→1.33022→1.33843
AUDUSD 0.73005→0.71679→0.70237
NZDUSD 0.67128→0.66302→0.65419
一方、IMMポジションを見ると、カナダドルを除き、全てで通貨のロング(ドル弱気)が増加しており、ネットでも23,258コントラクトの増加となっています。もちろん、8月25日のピークから解消が進んでおり、23日~25日の3日間ではある程度の調整が入っていると思いますのでそれを割り引いて考える必要もあります。
9月15日 9月22日
円 22,889→29,581
ユーロ 178,576→190,822
ポンド 2,293→2,964
スイス 12,066→15,916
カナダドル -16,94→-18,882
豪ドル 16,219→16,339
NZドル 3,242→4,860
合計 218,342→241,600
さて、個別に見ると、前回はユーロのロングは減少しましたが今回のデータでは再び買いが増加しNO.1であることに変わりなく、ポジションを見てもユーロの先高期待は根強いことを裏付けています。ただ、一方では先に説明した通り「投機的ポジションの歴史的高水準での高止まり=EUR相場の大幅低下」に、さらなるユーロのロング解消が強まり、EURUSD相場が続落するのか、それとも、市場参加者の期待通りEURが復活するのか、非常に楽しみです。
そのユーロは7通貨ペアのロングポジションの内、52%を占め、ショートポジションの内、24%を占めており、全体のネットポジション241,600コントラクトの内、EURは190,822で78.98%を占めています。
カナダドルは相変わらず7通貨ペアで唯一ネットショートを抜け出せず低迷しています。豪ドルは先週ようやくネットショートからロングへと転換し、引き続き小幅ながらロングを維持していますが、AUDUSDは下げが止まらずやや気にはなります。
詳しいデータは別表をご覧ください。
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