2020/09/01

2020年9月1日(火) 昨日31日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年9月1日(火) 昨日31日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

FRBは「雇用最大化と物価目標柔軟化に向けた新戦略の下でどのように最大雇用を目指していくのか」疑問が呈され、9月16日のFOMCで新たな長期戦略が短期的な政策をどのように形成するかについて説明や、最新の経済予測を注視へ。

米株はダウが中国の影響を受けマイクロソフトとウオールマートが弱く−0.78%、アップルが強くNasdaq+0.68%上昇と強弱混在。米債利回りは上昇から下落へ、10年債利回りは0.743→一時0.7%を割り込み0.704%(-0.016)で推移。原油価格は需要の回復兆しが見えず、下げ幅を拡大し43ドルを割り込むも、金価格+0.02%、銀価格+3.8%上昇し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.25%の上昇へ。

肝心の為替相場は、ドルと円の弱さが再び焦点に。USDJPYは、次期総理に菅氏が濃厚で安倍政策の後継期待+バークシャーの日本商社株買いに日本株高も円売りが強まった流れを継続。欧米市場ではEURJPYが126.80台と先週末の高値126.78を更新、主要通貨でも高値を更新するなど円売りが強まり一時106.095まで上昇するも、欧米株が軟調で米債利回りが急速に低下したことで105.78まで値を下げるも高値圏で推移。今後の総裁選の動きをテーマに円相場を動かそうとする動きが続きそうだが、106.50超えからロングにする状況にあるとは思えず。

一方、EURUSDは、欧州市場の1.1884をボトムに底堅く、月末の需要なのかフィキシング時に1.1920台→一時1.1966まで上昇から1.1930台で推移。GBPUSDも欧州市場の1.3301をボトムにフィキシングの前のボトム1.3310台→1.3396まで上昇し1.3360台で推移。シュナーベECB専務理事は、「ドルが下落すると、世界の貿易量が増え世界経済が拡大する傾向がある」とし、これがユーロ高の重しを埋め合わせるだろうと発言している。EURはロングポジションの偏り、GBPはブレグジット問題が残るもドル売り傾向は変わらず。

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21:00 GER 8月 消費者物価指数・速報値=前月比-0.1%(予想0.0% 前回-0.5%)、前年比0.0%(予想0.1% 前回-0.1%)、HICP前月比-0.2%(予想0.0% 前回-0.5%)、HICP前年比-0.1%(予想0.1% 前回0.0%)→ HICPの前年比は2016年4月以来の過去約4年で初めてマイナスへと付加価値税引き下げで物価下落圧力が強まった。スペイン−0.6%、イタリア−0.5%となっていた。

21:30 CAD 7月 原材料価格指数=前月比3.0%(予想 前回7.5%)、鉱工業製品価格=前月比0.7%(予想 前回0.4%)

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USD 米サンフランシスコ地区連銀は31日に公表した最新のエコノミック・レターで、賃金の急上昇は労働市場の力強さを示す信頼できる兆候ではない。賃金上昇のみで利上げは触発されないと指摘。 「新型ウイルス感染拡大を受け、何が失われ、何が回復したのか。労働市場の完全な姿を把握するために、複数の指標を駆使する必要がある」。FRBが27日に発表した雇用最大化と物価目標柔軟化に向けた新戦略の下でどのように最大雇用を目指していくのか、疑問を呈した格好となった。 週給の上昇は雇用者が従業員確保のために賃金を引き上げている兆候の可能性があるとし、現在の経済情勢下ではこうした動きは「偽の兆候」でしかないとの見方を示した。

USD クラリダFRB副議長 FRBが新たに導入した金融政策アプローチについて、失業率が低いだけでは利上げする理由にならないことを意味している。YCCを将来に導入する可能性に含みを残した。ただ現時点で採用する可能性は低いと示唆した。マイナス金利の導入については、あらためて否定的な当局の見解を示した。「利回りの抑制や目標化は現在の環境では正当化されないが、将来に状況が著しく変化した場合に見直すことができるよう、FOMCは選択肢として残しておくべきだ」 → FOMCは9月15-16日の次回定例会合で、新たな長期戦略が短期的な政策をどのように形成するかについて説明する可能性がある。最新の経済予測も公表する。

USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 米金融政策の引き締め転換は当分ないと投資家がすでに理解しているため、ゼロ付近の政策金利を維持する期間をこれまで以上に明確に示唆する緊急性はない

EUR シュナーベECB専務理事  ユーロ圏の経済活動はECBのベースライン予測に沿ったもので、政策の調整は必要ない。パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の額は適切。FRBが平均物価目標に切り替えたことで米国の金利見通しが低下しドルが一段と下落するとの不安に関しては「為替相場の推移はあまり心配していない」と述べた。「ドルが下落すると、世界の貿易量が増え世界経済が拡大する傾向がある」と話し、これがユーロ高の重しを埋め合わせるだろうとした。ECBも物価目標を協議しているが、中期目標は維持する必要があるほか、簡単に理解できる内容であるべき

AUD 豪連邦統計局によると、第2・四半期の企業の売上高と賃金は共に減少した。新型コロナウイルス感染対策のロックダウン(都市封鎖)の影響でサービス部門が特に落ち込んだ。多くの人が職を失う中、3.3%低下した。約4年ぶりのマイナスを記録し、統計を開始した2001年以降で最も大幅な落ち込みとなった。

NZD UBSは、NZの小売売上高について、4-6月期は過去最大の下げ幅を記録したものの、恐れていたほどの数字ではなかったと指摘。これを受けGDPの見通しも修正した。小売売上高は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のロックダウン(封鎖措置)を受けて15%減少。だが市場は約20%の減少を予想していた

CNY 中国人民銀行(中央銀行)は31日、預金取扱金融機関(DR)を対象とした銀行間レポ金利を金融政策調整や金融市場の価格決定における重要な参考指標に設定すると発表した。

CNY 中国当局が同国国営テレビ局に勤めるオーストラリア国籍のニュースキャスターを拘束していることが分かった。貿易や安全保障問題を巡り関係が悪化している中国と豪州の間に、新たな問題が浮上した形だ。

CNY 中国が豪ワインに反補助金調査開始

CNY 中国・大連商品取引所の鉄鉱石先物が31日、4%近く上昇。6カ月連続の上げを記録する見通し。建設事業の堅調で鉄鋼需要は引き続き底堅いとみられる。

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