2017/07/31

2017年7月31日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動きと

2017年7月31日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動きと

月末で週明け月曜日。どうもしっくりときませんが、これも夏枯れ相場の動きなのでしょうか? 

原油価格は米国の原油生産が減少とベネズエラへの政情不安や制裁を巡る懸念に50ドルを目指す動きですが、日経平均株価は上下約90円の変動で前日比-34.66(-0.17%)と動きは緩慢です。

為替相場はいつものとことですが、特に月曜のアジア市場の動きは鈍く、先週末のNY市場終値から比較すると、USDCADの+0.27%が最も変動が高く、他は総じて小幅は変動にとどまっています。

流れはEURUSDの上昇や、USDCADの下落変わってはいません。ただ、突き進んだ通貨高(ドル安)がこのまま調整なしにすすんでいくのでしょうか? いずれにしても米雇用統計で相場が動くことは間違いなく、どこかで落とし穴が待ち構えているようで上下に決め打ちできずにいます。また、USDJPYは緩やかな上昇を期待しながらも上値の重さに相場感が惑わされてしまいます。

USDJPYは、早朝の110.66から、110.50円を割り込み一時110.30台まで下落し110.70までと振り出と先週末の水準に逆戻りしていますが、相変わらず底値の達成感は感じられずにいます。いっそうのこと110円を割り込み、市場全体が円ブルになってくれたほうがは反発するきっかけになると思いますが、どうもそこまで積極的に試す動きも感じられません。

EURUSDは、現在のポジションは別として、18:00時に発表されるユーロ圏のCPIは今日の相場のでは非常に重要です。ちなみに市場の予想数字は、『前年比予想1.2% 前回1.3%、コア前年比=予想1.1% 前回1.1%』となっており、通常では予想通りの結果になることが多いのですが『もしも』を期待することにします。また、好結果の場合ですが直近の高値1.1780を上抜けできるかを注目しています。

USDCADは、先週末に1.2420をつけてから、上昇傾向が続いていますが、原油価格の上昇がどこまでカナダドル買いをフォローするのでしゅうか? 1.2500の壁はそれまでの相場の動きから高値となる可能性もあり、引き続きダウンサイド(カナダドル高)のリスクが気になります。


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原油価格(WT)は米国の原油生産が減少とベネズエラへの制裁を巡る懸念に一時50ドル台乗せへ。

ベネズエラ(30日)=政情不安が続く中で、新憲法制定のための制憲議会選の投票が始まった。現地では、選挙ボイコットの動きが広がり、各地で激しい反政府デモが展開




2017/07/30

今週の為替相場を考える (7月31日~8月4日)

今週の為替相場を考える (7月31日~8月4日)

今週は米雇用統計がメインイベントで、下落基調のドルは下げ止まるのか、逆にさらに売りが加速するのでしょうか? それとも、中銀がスピード違反でドル売りに(自国通貨高)ブレーキを掛けようとするのでしょうか?

最近の気になったドルのネガティブ要因を挙げてみましたが、最近の傾向として政治的な材料にドル相場の反応は鈍いものがあります。
1.議会で連邦債務上限の引き上げ合意の遅れ。
2.米共和党指導部は税制改革のための国境税の導入を見送る。
3.米上院は共和党のオバマケア一部撤廃法案を否決し、選挙公約のオバマケア廃止は現状では失敗。
4.プリーバス首席補佐官を更迭
5.IMFの報告ではドルは10~20%過大評価。

今週から8月に入り夏休みで、市場参加者が減少する時期になります。個人投資家は会社や家族の事情で異なりますが、外資の金融機関で2週間~3週間の夏休みに入る人もいます。為替相場は、「利上げ実施・期待の通貨高=できない通貨安」の図式は変わっていませんが、各国の異なる金融政策に個別に反応しやすくなっています。

7月12日のイエレンFRB議長のハト派の議会証言から始まったドル売りの流れは、先週26日のFOMCで「早期の資産縮小の開始」と「慎重な利上げスタンス」に米金利が低下しており、DXY(ドルインデックス)は2016年4月来の安値となる93.26で終了し、最近のドル安でインフレ圧力の低下もドル売り要因とも考えられます。

一方、EURUSDはECBの緩和策の変更期待やユーロ圏の政治的な安定に、2015年1月来の高値を更新し続けていますが、IMFの報告ではユーロ相場はファンダメンタルズに合致といいながらも、ドイツだけを見ると10~20%過大評価とやや困惑気味。

CADも追加利上げ期待と原油価格の持ち直しに強く、AUDは商品価格の持ち直しとやや強い中国経済を背景に利上げ期待もあり上昇を続け、中銀の通貨高や利上げ期待を削ぐけん制発言にも底堅く、JPYは米金利の低下にUSDJPYの上値は重くレンジ相場の下限を試す動きが続いています。


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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】



◎USDJPY【予想レンジ110.05~112.50】

ドル円は、引き続き唯一利上げや緩和縮小とは無縁の通貨で、最近の3週連続し円高傾向は投機的な円ショートが大幅に積みあった状態の調整の過程と考えます。その引き金はドラギECB総裁の議会証言とFOMC後の米金利の低下で、米債利回りがどこまで低下するかが大きなカギとなっています。

機関投資家は外債投資でヘッジコストを考えると積極的に打って出にくい水準との観測もあり、今週の米雇用統計を受けた米債の動向を見守る必要もあります。IMFの報告では現在の円相場の水準はファンダメンタルズと合致とありますが、米貿易収支の赤字額が拡大した場合にはムニューシン米財務長官の発言も気なります。

StockRSIのDailyでは、K=13.64、D=8.77と売られすぎゾーンにあり、先週同様に通常は反発する可能性が意識されますが、強いダウンサイド圧力の継続なのでしょうか、USDJPYのプライスは下落傾向にあります。200日MA=112.00を3日連続し割り込み、ダウンサイドのリスクが続いています。

IMM通貨先物では、【円】-126,919→-121,489(5,430)と、5週間ぶりに前週比でネットのショートが減少しましたが、円は一人負けの流れは変わっていません。USDJPYオプションのリスクリバーサルでは、1週間は-1.0~-1.1前後とドルプット・円コールが上昇気味ですが、1か月から12か月では逆にドルプットが低下気味で推移しています。

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◎EURUSD【予想レンジ 1.1600→1.1850 OR、1.1700~1.19000】

EURUSDの上昇傾向は変わっていませんが、今週は1.18の大台が強く意識され、1.1800近辺を超えて上昇傾向を続けるのか、1.1800近辺をピークに利食いの売りへと変化するのか、ユーロ圏と米国の経済指標の結果を見守る動きが予想されます。

今週発表の米雇用統計の結果で為替相場が変化することは間違いありませんが、他の材料では上昇傾向を維持するためにはユーロ圏のGDPとCPIが予想通りかより強くなることが要求されそうです。

EURUSDは1.1600をボトムとした上昇過程を維持していますが、1.1500を超えた直後の上昇力の強さはやや弱まっており、EURCHFの援護を受けた上昇力も先週ほど期待できず、EURJPYやEURGBPは逆にやや低下気味で強さは見られません。

StockRSIのDailyでは、K=78.06、D=83.74と買われすぎゾーンからやや低下し売りに変化しています。先週と同じきょうに、200日MA=は1.0870と遥か下の水準に位置し、最近の動きでは36日MAで下げ止まる動きが続いていますが、その線も1.1390 と現状の1.1750近辺から下方に位置しており、WeeklyベースのMA=1.1795(約1.1800)がより意識されます。

IMM通貨先物では、【ユーロ】91,321→90,842(-479)と、5週間ぶりに前週比でネットのロングが減少していますがユーロは一人勝ちの流れは変わらず。オプションのリスクリバーサルでは、1か月~3か月はユーロコールが拡大し、6か月もユーロプットからオールへと変化し、9か月から12か月ではユーロプットながら縮小傾向にあり、EUR高思考は変わっていません。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2900~1.3250】


GBPUSDは打たれ強く緩やかな上昇を継続。18日の英CPIが予想外に弱く一時売り圧力が強まりましたが、英GDPは予想通りでBOEの早期のテーパリング期待が薄らぐ中で、結果はボトムを1.30から1.31へ上昇させながら底堅い動きとなっています。

今週の米雇用統計はもちろんですが、3日のBOEの政策委員会の結果次第で為替相場が動くことは避けられず、上下の最大値は1.2900~1.32500±30pipsのレンジ幅で推移すると思われます。

StockRSIのDailyでは、K=70.50、D=57.19売りから買いへと変化していますが、水準的にはニュートラルゾーンに位置します。先週と同じく、200日MA=1.2591にあり遥か下方に位置し、26日MA=は1.2891にあり、安値・高値ベースの26日MAは1.2891~1.2941でこのゾーンが底値になる可能性が高と思われます。

IMM通貨先物では、【ポンド】-16,473→-26,197(-9,724)と、3週連続でネットのショートが減少し、ロングへと転換が期待されましたが逆にショートが小幅拡大し転換は先送りとなっていますが、集計後のポンド高で若干の期待感もあります。GBPUSDオプションのリスクリバーサルでは、GBPプットで変わりませんが、1週間~6か月までが低下気味でポンド売り圧力も弱まっています。


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今週の主な材料(7月31日~8月4日)メインは米雇用統計

今週の主な材料(7月31日~8月4日)メインは米雇用統計

今週のメインイベントは米雇用統計で、先週のFOMCから続く米金利の低下とドル安の流れを止めることができるのか、それとも、さらに加速するのかを見極める重要な指標で、予想は失業率の低下(4.4%←4.3)、非農業部門雇用者数の減少(予想18万人←前回22.2)ですが、平均時給の伸び率がより重要視されており(予想前月比0.3%←前回0.2)、若干の増加が見込まれています。

対ドルでの相場変動は米雇用統計に任せるとして、今週はBOE(英中銀)とRBA(豪中銀)による金融政策の発表があり、資産縮小や利上げを期待する発言があるのでしょうか? ポンドや豪ドル相場にとって非常に重要です。

BOEの金融政策委員会では、政策金利(2.5%)と、資産買い入れ額(4,350億ポンド)の据え置きが予想されていますが、声明・議事録やドラギECB総裁から市場が期待している来年の資産縮小向けた前向きな発言が飛び出すのでしょうか? 直近ではインフレ率がポンド高でやや軟化していることが気になりますが、同時に発表される、四半期インフレ・レポートには注意が必要です。

RBAは理事会では、政策金利1.5%の据え置きが予想されています。21日にデベル豪中銀副総裁は「利上げ期待」と「豪ドル高」をけん制する発言に続き、26日にもロウ豪中銀総裁から同様の発言がありました。また、26日の豪CPIでは前年比1.9%(予想2.2%)と弱い結果となったこともあり、声明からある程度のネガティブ発言があることは容易に予想されます。

歴史的な展開となっているEURCHFの上昇ですが、今週はユーロ圏発ではGDPとCPIが最も注目されます。予想値ですがGDPは速報値で上昇が(前年比2.1%←1.9)、HCPIの前年比は低下(1.2%←1.3)が予想されています。

カナダ中銀(BOC)の利上げから上昇傾向が続くカナダドルですが、今週はカナダの雇用統計があり、予想では失業率6.5%で変わらず、雇用者数の減少(1.9万←4.53)が予想されていますが、28日のカナダGDPは上昇しており、仮に予想外の強い数字ともなれば、再利上げの期待度が高まることでしょう

米雇用統計前に発表されるADP雇用統計や、相場変動が高いISM製造業と非製造業の景気指数、PCE価格指数、政治的には貿易赤字の水準も円相場にとって気になります。

重要なイベント
1.【米雇用統計(8/4)】
2.【BOEの金融政策委員会(8/3)】
3.【豪中銀金融政策(8/1)】
4.【NZ失業率(8/2)】
5.【カナダ雇用統計(8/4)】
6. 【ユーロ圏GDP(8/1)】
7. 【ユーロ圏CPI(7/31)】
8. 【豪貿易収支(8/3)】


米経済指標
1.【米雇用統計(8/4)】
2.【ADP雇用統計(8/2)】
3.【ISM製造業景気指数(8/1)】
4.【ISM非製造業景気指数(8/3)】
5.【個人所得・個人消費支出(8/1)】
6. 【貿易収支(8/4)】


詳しくは別表をご覧ください。



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最新のIMMポジションから、 2017年7月30日(日曜)


最新のIMMポジションから、 2017年7月30日(日曜)

集計日が7月25日(火曜)の主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネットポジションは、60週間ぶりにショートからロングへ転換してから3週間目に入り、ロングが19,756コントラクト増加、しています。

今回のデータからは、カナダドルのロングの拡大が目立った他は、全体的に大きな変化は見られませんでした。傾向としては、円の一人負けとユーロの一人勝ちの図式は変わっていませんが、円のショートとユーロのロングが減少傾向にあり、ロングへの転換が期待されたポンドは逆にショートが拡大していたことではないでしょうか。

ただし、集計日の翌日26日には、FOMCがあり「具体的な利上げの言及」がなかったことで米金利が低下しドルは全面安となりました。その後もドル安傾向が続いていたこともあり、この数字からネットのロングが拡大している可能性があることを考慮に入れる必要もあります。

ちなみに、集計日7月25日(火曜)と先週末7月28日の終値ベースを比較してみましょう! USDJPY111.872→110.699、EURUSD1.16453→1.17492、GBPUSD1.30245→1,31310、USDCAD1.25049→1.24356、AUDUSD0.79361→0.79864。


【円】-126,919→-121,489(5,430)
5週間ぶりに前週比でネットのショートが減少するも、円は一人負けの流れは変わらず。ただし、集計後の円高でショートは減少の可能性も。

【ユーロ】91,321→90,842(-479)
5週間ぶりに前週比でネットのロングが減少するも、ユーロは一人勝ちの流れは変わらず。ただし、集計後のユーロ高でロングは増加の可能性も。

【ポンド】-16,473→-26,197(-9,724)
3週連続でネットのショートが減少し、ロングへと転換が期待されるも、逆にショートが小幅拡大し転換は先送りへ。ただし、集計後のポンド高で若干の期待感も。

【カナダドル】8,043→26,613(18,570)
17週続いたショートからロングへ転換して2週目。さらにロングが増加し、集計後のカナダドル高でロングがさらに拡大している可能性も。

【豪ドル】51,356→56,374(5,018)
ロングに転換して6週目。ネットのロングは増加傾向が続き、更なる上昇を期待したくなる。

詳しくは、別途データを参照してください。



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2017/07/29

2017年7月29日(土曜)昨日28日、海外市場の動き

2017年7月29日(土曜)昨日28日、海外市場の動き

週末金曜日の海外市場は材料が豊富。米GDPの発表を境に米金利は低下と共にドルは全面安(除くUSDCHF)。

相場変動は、米国は混迷するトランプ政権+伸びない賃金上昇に金利は低下気味、逆に強いユーロ圏経済指標(仏GDPとCPI、ユーロ圏景況感指数、独CPI)に独金利は気味でEURUSDは上昇。強いカナダGDPと原油高にUSDCADは続落(カナダドル高)。

IMF(あまり気にしてはいませんが)は「ドルは10~20%過大評価」、ユーロは適切な水準ながら、ドイツ経済のファンダメンタルズに基づくと10~20%低過ぎると発表。

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米GDPは予想通り強い結果にも市場の反応は(欠点探し?)、デフレーターと雇用コスト指数は弱く賃金・給与も伸びず。米株は強弱混在し、上昇を続けていた米債利回りはGDPを受けて下落しドル売りが強まっていますが、政治的にも多くの問題を残したままです。

1.議会で連邦債務上限の引き上げ合意の遅れ。
2.米共和党指導部は税制改革のための国境税の導入を見送る。
3.米上院は共和党のオバマケア一部撤廃法案を否決し、選挙公約のオ
バマケア廃止は現状では失敗。
4.プリーバス首席補佐官を更迭
5.IMFは、ドルは10~20%過大評価。

EURUSDは、アジア市場の安値1.1671→1.1764まで続伸。仏GDPとCPIは強く、ユーロ圏景況感指数は強く、独CPIは強く、欧州金利は上昇し、EURCHFが1.1262→1.1406への続伸が後押し、EURUSDは1.1764まで続伸し高値圏を維持しています。

USDCADは、アジア市場の高値1.2567→1.2419まで続落。米GDPと同時刻に発表されたカナダGDPは強く、原油価格(WTI)は一時49.81ドル続伸、CAD買いは止まらず。USDCADは1.2410台まで下落し、CADJPYは88.32→89.38まで続伸しクロスでもカナダドル高が目立っています。

USDCHFは、0.9630~0.9730のレンジで上下、ドルに対して唯一前日比でドル高へ。ジョーダンスイス中銀総裁は、スイスフランは過大評価と繰り返す中で、緩和縮小の期待高まる=EUR、マイナス金利縮小継続=CHFと、EURCHFを中心としたCHF売りが加速し、EUCHFは2015年1月のスイスショックの大暴落後の高値を更新中。その影響を強く受けたUSDCHFの上昇と思われます。

そして、USDJPYは、続落し円高止まらず、アジア市場の高値111.30台→110.55まで続落、米金利の低下に積極的なドル買いは手控え気味でドル全面安の流れに、円クロスは円売りに同調せず、110.80を割り込んでからは短期投機筋のストップへ。110.50±10pipsをボトムとして維持できるかを注目。

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カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=インフレの兆候は小さい。インフレは目標を下回る水準での推移が続いている。バランスシートは緩やかな縮小を望む。FRBバランスシートは景気加速に大きく貢献せず、低インフレに対して、政策金利を通して対応する必要がある。

トランプ大統領=プリーバス首席補佐官を更迭し後任に国土安全保障長官のジョン・ケリー氏を指名。

パーデュー米農務長官=日本政府が米国産などの冷凍牛肉を対象とした緊急輸入制限発動を決定したことで、日米の通商関係が阻害される恐れを懸念。

北朝鮮=日本海に向けてミサイル1発を発射、ICBMの可能性も。

IMF年次「対外セクター報告書(主要国の通貨や対外収支を審査)」=ドルは米経済の短期的なファンダメンタルズに基づくと、10~20%過大評価。ユーロ・円・人民元総じて適正水準。経常赤字は米国など一部の先進国に集中する一方、中国やドイツでは経常黒字が高止まりへ。

IMF=ユーロの実質有効為替レートはユーロ圏全体としては適切だが、はドイツ経済のファンダメンタルズに基づくと10~20%低過ぎる。円は、2016年の上昇に、ファンダメンタルズに総じて整合。

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◎FRN 第2四半期 GDP・速報値=前期比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)、前年比1.8%(予想1.6% 前回1.1%)→ 前年比は予想外に強く2011年以降で最大の伸び率。
◎FRN 7月 消費者物価指数・速報値=前月比-0.3%(予想-0.4% 前回0.0%)、前年比0.7%(予想0.7% 前回0.7%)→ 前月比は予想外にマイナス幅が縮小
◎UR 7月 景況感指数:経済信頼感=111.2(予想110.8)、サービス業信頼感=14.1(予想13.4)、景況感指数=1.05(予想1.14)、 予想と前回を上回り10年ぶりの高水準でEUR買いの要因となる
◎EUR 7月 消費者信頼感指数=-1.7(予想-1.7 前回-1.7)→ 予想・前回と変わらず
◎EUR 7月 消費者信頼感指数は、-1.7(予想-1.7%)→ 予想・前回と変わらず
◎GER 7月 消費者物価指数・速報値=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.2%)、前年比1.7%(予想1.5% 前回1.6%)、HICP前月比0.4%(予想0.3% 前回0.2%)、HICP前年比1.5%(予想1.4% 前回1.5%)→ 予想を上回りEUR買いが強まる
◎USD 第2四半期 GDP・速報値 前期比年率=2.6%(予想2.6% 前回1.4→1.2%)、個人消費=前期比年率2.8%(予想2.8% 前回1.1→1.9%)、GDPデフレーター=前期比年率1.0%(予想1.3% 前回1.9%→2.0%)、コアPECデフレーター=前期比年率0.9%(予想0.7% 前回2.0%→1.8%)→ 前年比は予想通りながら前回分は下方修正へ、GDPデフレーターが弱くドル売りが強まる
◎USD 第2四半期 雇用コスト指数=前期比0.5% (予想0.6% 前回0.8%)→ 前回と予想を下回る。前年同期比+2.4%、賃金・給与=前期比0.5%(前期0.8%)、前年比2.3%、
◎USD 5月 月次GDP=0.6%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比4.6%(予想4.1% 前回3.3%)→ 予想を大幅に上回り、米GDPを受けたドル売りも加わり、カナダドルは大幅に上昇
◎USD 7月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=93.4(予想93.1 前回93.1)、景気現況指数=113.4(予想 前回112.5)、消費者期待指数=予想 前回80.2、

2017/07/28

2017年7月28日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月28日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

仏GDPとCPIは強く、ユーロ圏景況感指数は強く、独CPIは強く、欧州金利は上昇しEURUSDは1.1750へ上昇しドル売りへ。

米GDPのGDPデフレーターは予想外に弱く、米株は小幅下落からスタート、上昇を続けていた米債利回りは、GDPを受けて下落しドル売りが強まる。

米GDPと同時刻に発表されたカナダGDPは強く、原油価格(WTI)は49ドル台を維持しCAD買い続く。USDCADは1.2430台まで下落しカナダドルは他の主要国に対してもCADは上昇傾向を維持へ。

前日に弱さが目立ったUSDCHFは、今日も朝方の1.1260をボトムに1.1394まで上昇、1.1400の大台直前で上げ止まるも、前日比ではCHFの弱さが目立っている。

USDJPYは、米金利の低下に一時110.84まで下落するも、動きは鈍く110.80~111.30のレンジで推移。クロスでは円売り傾向が強い。

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◎FRN 第2四半期 GDP・速報値=前期比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)、前年比1.8%(予想1.6% 前回1.1%)→ 前年比は予想外に強く2011年以降で最大の伸び率。
◎FRN 7月 消費者物価指数・速報値=前月比-0.3%(予想-0.4% 前回0.0%)、前年比0.7%(予想0.7% 前回0.7%)→ 前月比は予想外にマイナス幅が縮小

◎UR 7月 景況感指数:経済信頼感=111.2(予想110.8)、サービス業信頼感=14.1(予想13.4)、景況感指数=1.05(予想1.14)、 予想と前回を上回り10年ぶりの高水準でEUR買いの要因となる
◎EUR 7月 消費者信頼感指数=-1.7(予想-1.7 前回-1.7)→ 予想・前回と変わらず
◎EUR 7月 消費者信頼感指数は、-1.7(予想-1.7%)→ 予想・前回と変わらず
◎GER 7月 消費者物価指数・速報値=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.2%)、前年比1.7%(予想1.5% 前回1.6%)、HICP前月比0.4%(予想0.3% 前回0.2%)、HICP前年比1.5%(予想1.4% 前回1.5%)→ 予想を上回りEUR買いが強まる
◎USD 第2四半期 GDP・速報値 前期比年率=2.6%(予想2.6% 前回1.4→1.2%)、個人消費=前期比年率2.8%(予想2.8% 前回1.1→1.9%)、GDPデフレーター=前期比年率1.0%(予想1.3% 前回1.9%→2.0%)、コアPECデフレーター=前期比年率0.9%(予想0.7% 前回2.0%→1.8%)→ 前年比は予想通りながら前回分は下方修正へ、GDPデフレーターが弱くドル売りが強まる
◎USD 第2四半期 雇用コスト指数=前期比0.5% (予想0.6% 前回0.8%)
◎USD 5月 月次GDP=0.6%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比4.6%(予想4.1% 前回3.3%)→ 予想を大幅に上回り、米GDPを受けたドル売りも加わり、カナダドルは大幅に上昇
◎USD 7月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=93.4(予想93.1 前回93.1)、景気現況指数=113.4(予想 前回112.5)、消費者期待指数=予想 前回80.2、


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2017年7月28日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年7月28日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は値を下げ、20,048.46円と2万円の大台をかろうじて維持。米債利回りは軟調で、原油価格(WTI)も軟調に推移しています。


為替相場は、急激なCHFの売りも弱まり、週末金曜日の緩やかな値動きの中で、NY市場の米第2四半期GDPの結果を見守ると動きとなっています。

その注目の米第2四半期GDP・速報値の予測値ですが、直近のアトランタ連銀のGDPNowでは前期比2.8%で、NY連銀のNOWCasでは2.04%の予測値となっています。

市場のコンセンサスは前期比年率で2.6~2.7%と前回の第1四半期確報値1.4%から大幅な上昇が見込まれていますが、逆にコアPECデフレーターのコンセンサスは期比年率0.8% 前回2.0%から大幅な低下が見込まれており、相場変動が高まる可能性もあります。

最近の自国通貨高・ドル安傾向に中銀はインフレ低下圧力が強まることを懸念し始めていますが、肝心の米国では最近は慣れっこになってはいますがドルに対してマイナス面が多く見受けられます。

議会で連邦債務上限の引き上げ合意で遅れが目立ち、米共和党指導部は税制改革のための国境税の導入を見送りことを決定。米上院は共和党のオバマケア一部撤廃法案を否決し、選挙公約のオバマケア廃止は現状では失敗に終わっています。

一方主要通貨では、何といっても第2四半期の速報値でもある米国のGDPの影響は強いのですが、EURは独CPIと米GDPを注目し、CADはカナダGDPと米GDPをと、共に注目してみる必要がありそうです。

USDJPYは、110.60~112.50のレンジの中心点となる111.05~10近辺で推移し、この流れが続きそうな雰囲気です。最近の特徴でもある米金利の変動に連動した流れに、今日の米GDP速報値で米金利が変かし円相場も動く可能性が高いと思われます。

EURUSDは、緩やかですが順調に上昇傾向を維持し、EURGBPやEURJPYなどのクロスでもユーロ高の傾向は止まりそうにありません。もちろん今日の独CPIは重要ですが、過去には予想外の数字となる可能性も低く、米GDPの影響度が高くなっています。

USDCHFはEURCHFの上昇という激しい変動に、この流れが続く可能性が高くなっていますが、米GDPの結果次第ともいえるでしょう。テクニカルでは1時間足や4時間足の200本移動平均線近くとなる0.9630近辺をボトムに下げとまると、さらなる上昇の可能性が残ります。


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◎JPY 6月 全国消費者物価指数=前年比0.4%(予想0.4%)、除く生鮮 前年比0.4%(予想0.4% )、除く生鮮・エネルギー 前年比0.0%(予想-0.1%)
◎JPY 7月 東京都区部消費者物価指数=前年比0.1%(予想0.1% )、除く生鮮 前年比0.2%(予想0.1%)、除く生鮮・エネルギー 前年比-0.1%(予想-0.1%)
◎JPY 6月 雇用統計: 失業率=2.8%(予想3.0%)、有効求人倍率=1.51(予想1.5)
◎AUD 第2四半期 生産者物価指数=前月比0.5%(予想0.5% )、前年比1.7%(前回1.3%)
◎FRN 第2四半期 GDP・速報値=前期比0.5%(予想0.5%)、前年比1.8%(予想1.6%)
CHF 7月 KOF景気先行指標=106.8(予想106)


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2017年7月28日(金曜)昨日27日、海外市場の動き

2017年7月28日(金曜)昨日27日、海外市場の動き

ドルは全面高! CHFとCADがリードするドル安へ。米株は一時全面安で、終値ではダウは最高値更新も、Nasdaqの下げ幅拡大にJPY買いが選好。為替市場ではEURCHF1.1260台で、なんと、2015年1月21日の「スイス・ショック」の暴落時後の最高値を更新し、歴史的な変化を感じます。

USDCHF+1.49%、USDCAD+0.84%とドル買いをリードし上昇率は高く、EURUSD-0.50%、GBPUSD-0.42%、AUDUSD-0.46%、NZDUSD-0.47%とドル全面高。USDJPY-0.09%と下げ幅は限定的で、CHFJPY-1.37%、CADJPY-0.74%と下げ幅は強く、他の主要通貨でも円高が進む。

米債利回りは上昇、米株は一時下げが拡大し終値では強弱混在、ダウは強くNasdaqとS&P500は弱く、原油価格(WTI)は続伸中。

続落中のDXYはようやく下げ止まり93.917(+0.245+0.28%)上昇するも、水準的には歴史的な低水準。VIXは一時11.50まで上昇し10.11(+0.51+5.31%)で終了。

米10年債利回りは前日2.287→2.316%、2年債は1.355→1.361%へ上昇。米株はダウが好決済に2日連続で高値を更新+58.49(+0.27%)上昇するも、IT・ハイテク株が弱くナスダックは一時1%超の大幅下げで-40.56(-0.63%)で終了。S&P500は-5.31(-0.21%)で終了。原油価格(WTI)は一時49.24ドルまで上昇、49ドル台を維持。

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EURCHFは続伸し一時1.1270台まで上昇。過去の水準を比較すると2015年1月21日の「スイス・ショック」の暴落時からの最高値を更新し、歴史的な変化となっています。

USDCHFとUSDCADでの上昇が目立ち、共にFOMC前の水準を上まわるドル高で、他の主要国通貨が、FOMC前よりドル安水準を維持している状態と異なっています。

USDCHFは0.9660台へ一時上昇。特にCHF売り材料は見当たりませんが、EURCHFが1.1280に接近する+1.0%超の上昇で、USDCHFでCHF売りが強まっていた可能性が高く、CHFJPYの大幅下落もその一因を担っているようにも思われます。

USDCADは一時1.2570台へ上昇、FOMC前の高値1.2540台を上抜けCAD安が強まる。原油価格が上昇とフォローの風の中で、カナダ与党自由党の一部で、カナダ中銀の利上げが景気に悪影響を与えると懸念が引き金となっているのかは不明ながら、28日のカナダGDPの結果がより以上、今後の相場にとって重要になっており、米GDPを合わせ変動が強まりそうです。

EURUSDは、FOMC前の1.1620台を維持していますが、アジア市場の高値1.1770台から終盤にかけて1.1650台まで下落し、上昇幅を縮小しながらも、何とか上昇傾向を維持しています。今日の週末金曜日、米GDPが注目されます。

GBPUSDは、FOMC前の1.3030~40台を維持しながらも、アジア・欧州市場の高値1.3150台から一時1.3050台まで下落するなど下げ幅は拡大し、今日の週末金曜日で米GDPが注目されます。

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◎USD 6月 耐久財受注: 新規受注 前月比=6.5%(予想3.9% 前回-0.8→-0.1%)、除く輸送機器 前月比=0.2%(予想0.4% 前回0.3→0.6%)、
◎USD 新規失業保険申請件数=24.4万件(予想24.0万件 前回23.3→23.4万件)
◎USD 6月 卸売在庫・速報値=前月比0.6%(予想0.3% 前回0.4%)
◎USD 6月 シカゴ連銀全米活動指数=0.13(予想0.35 前回-0.26%→-0.3%)

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2017年7月27日(木曜)、欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月27日(木曜)、欧州・米国市場序盤の動き

ドルの買い戻しが強まる!

昨日のFOMCから続く、ドル売りの流れもアジア市場の昼ごろで終息。逆に米金利も強く、米株も堅調で、欧州・米国市場の序盤は強い米耐久財受注にドル買いの流れが続いています。

変動NO.1はUSDCHFで、前日比で1.0%超上昇し0.9630台へ、EURCHF1.1240台で、なんと、015年1月21日の「スイス・ショック」の暴落時からの最高値を更新し、歴史的な変化を感じます。そして、全主要通貨で前日NY市場の終値水準からドル高へと動いていますが、FOMC直後の水準からは依然としてドル安水準を維持しており、この流れを変えるまでに至っていません。

ダウは高値から取引が始まり、米10年債利回りは2.32%へ、2年債も1.367%へ反発、原油価格(WTI)も一時49ドル台に載せるなど強い流れを継続しています。

USDJPYは110.78→111.66まで上昇、EURUSDは1.1777→1.1660台へ下落、GBPUSDは1.3158→1.3077まで下落、AUDUSDは0.8066→0.7969まで下落、USDCADは1.2414→1.2514まで上昇、そして、USDCHFは0.9490→0.9637まで上昇。

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◎USD 6月 耐久財受注: 新規受注 前月比=6.5%(予想3.9% 前回-0.8→-0.1%)、除く輸送機器 前月比=0.2%(予想0.4% 前回0.3→0.6%)、

◎USD 新規失業保険申請件数=24.4万件(予想24.0万件 前回23.3→23.4万件)

◎USD 6月 卸売在庫・速報値=前月比0.6%(予想0.3% 前回0.4%)

◎USD 6月 シカゴ連銀全米活動指数=0.13(予想0.35 前回-0.26%→-0.3%)

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2017/07/27

2017年7月27日(木曜)アジア・欧州市場の動き

2017年7月27日(木曜)アジア・欧州市場の動き

歴史的な転換なのでしょうか? 

日経平均株価は+29.48(+0.15%)と結局は小幅安で終了。原油価格は48ドル半ばと強さを維持。米債利回りは若干ですが軟調に推移しています。

注目のFOMCが終わり次は明日金曜日の米第2四半期GDPの数字待ちですが、今日の米耐久財受注も動きが比較的高い指標となっており、注目しています。

為替相場は、ドルの信認低下とでもいうのでしょうか? AUDUSDを筆頭に、NZDUSD、GBPUSDと底堅い値動きが続き、リスク選好型のパターンと、USDJPYとUSDCHFでも以外に上値は重いという、軟調な米金利の影響なのでしょうか、総合的なドル売りパターンに入っています。

AUDUSDは、0.80の大台を確りと維持し一時0.8066まで上昇する強気相場で、2013年5月に200週のMAを割り込んでから続く下落基調が、今週このままのベースで行けば初めて転換する歴史的な動きとなっています。

NZDUSDは、2014年9月に200週MAを割り込み続落していましたが、先週末にはそれを上抜け歴史的な転換を達成、今週はこのままで行けば高値の200週MAの0.752を上抜けることにもなりそうです。

EURUSDは、2014年7月に200週MAを割り込んでから続く長期の売りが、今週末に1.1795を上回ると歴史的な展開を迎える可能性があります。いずれにしてもこのポイントを狙う動きが期待できます。

USDJPYは、円安要因に円安の相場感を持ちながらも、ドルが全面的な弱さを見せる展開で、円安一人旅も限界があるのでは不安になります。テクニカルではWeeklyのチャートの一部で売り変化も見られ、今まで強気の円安から、やや円安へとトーンダウンしています。

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◎AUD 第2四半期 輸入物価指数=前期比-0.1%(予想0.7% 前回1.2%)、輸出物価指数=前期比-5.7%(予想-6.3% 前回9.4%)

◎GER GfK消費者信頼感=10.8(予想10.6 前回10.6)

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2017年7月27日(木曜)昨日26日、海外市場の動き

2017年7月27日(木曜)昨日26日、海外市場の動き

ご存じのとおりで、FOMCは早期の資産縮小開始と金利の据え置きを決定。具体的な利上げの言及はなく、米金利の低下にDXYは93.473と続落傾向は止まらずドルは全面安。

FOMCを受け米10年債利回りは2.335→2.277%(前日2.34%)へ、2年債も1.397→1.347%(前日1.39%)まで一時急落。ダウ+97.58(+0.45%)、S&P+0.70(+0.03%)、Nasdaq+10.57(+0.16)へ上昇するもFOMC後の動きは緩慢。原油価格(WTI)は在庫の大幅減少に一時48.87ドルへ上昇、

為替市場は、正直なところ予想外のドル売りの反応に驚いているが市場のドル売りセンチメントが強かったことを改めて確認。FOMCの声明は、有資産の縮小を「前回=年内」→「比較的早く」開始と変更、市場は9月に開始と予想。追加利上げに関しては「具体的な利上げ時期」の言及はなく米金利は大幅下落しドルは全面安。

前日比で比較して見ると、NO.1はNZドルで、NZDUSD+1.34%とNZDJPY0.75%。USDJPY-0.63%の円高、EURUSD+0.76%のユーロ高、GBPUSD+0.72%のポンド高、AUDUSD+0.85%の豪ドル高、USDCAD-0.47%のカナダドル高。

USDJPYは、FOMCを受けた米金利の急落に112.20→111.00台まで急落し、直近24日の安値110.62→高値112.18の61.8%近くの111.20近辺で取引されている。しばらくはこのレンジ内での取引が続く可能性も意識。

EURUSDは、FOMC後には1.1630をボトムに、前日の高値1.1710台を前にしてオプション勢は利食いに上げ止まるも、結局は1.1740まで上昇し、2015年1月の水準まで上昇。改めてEUR買いの潜在的な圧力を感じる。

NZDUSDの上昇率はNO.1。FOMC後には0.7434をボトムに、0.7480~00、0.7510~20の売りに上げ止まりながらも、一時0.7529まで続伸。ドル全面安の影響もあるが2015年4月の水準まで上昇。テクニカルの新たな上昇を示唆。

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◎NZ貿易収支=2.42億NZドル(予想1.0億NZドル)、前年比=-36.6億NZドル(予想-37ル)→ 黒字額が予想を上回る
◎豪第2四半期 消費者物価指数:前期比=0.2%(予想0.4% )、前年比1.9%(予想2.2%)、RBAトリム平均値:前期比0.5%(予想0.5%)、前年比1.8%(予想1.8%)、RBA加重中央値: 前期比0.5%(予想0.5%)、前年比1.8%(予想1.7%)→ 予想を下まわり、一時豪ドル売りが強まる。
◎ロウ豪中銀総裁=一部中銀の金利引き上げ見通しが金融政策に意味合いを持つことない。低い政策金利が豪経済を助ける。豪ドルの水準がもう少し低いとよりよい。
◎英第2四半期GDP・速報値=前期比0.3%(予想0.3%)、前年比1.7%(予想1.7%)→ 予想通りの結果に直後の反応は鈍い
◎米新築住宅販売件数:前月比=0.8%(予想0.8% )、61万件(予想61.5万件)→ 予想を若干下回る
◎FOMC=FF金利を1.0~1.25%で据え置くことを全員一致で決定。声明では保有資産の縮小を比較的早く開始すると強調。9月に資産縮小の可能性が強まる。追加利上げについて具体的な利上げ時期の言及はなく、ドルは全面安。インフレ率は「2%を若干下回る」→「2%以下で動く」へと変更。労働市場は引き続き強化され、経済活動は緩やかに上昇している。雇用の伸びは年初から堅調に推移しており、失業率は低下している。家計支出と設備投資は引き続き拡大している。

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2017/07/26

2017年7月26日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年7月26日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

今日は、英GDPとFOMCの2台イベントが控えていることもあり、この結果次第で相場が変動することになりそうです。そのため、新規ポジションをとる動きより、昨日の米国市場から続く利食いの流れが継続することも予想されます。

アジア市場ではNZDUSDは、2月貿易黒字が2.42億NZドルと予想を大幅に上回り、0.7415から一時0.7430台へ上昇するもドル買いの流れに続かず振り出しの水準へ逆戻り。ただし、07400台ではボトム感もあります。

AUDUSDは、豪州の第2四半期CPIは、前期比0.2%と予想0.4%より弱く、前年比は市場が期待した2.2%に届かず、1.9%と弱い数字に下落へ。ただ、発表の1分前から0.7930台→0.7910近くまで急落が始まり疑念が残る動きで、発表直後には0.7890まで下落へ。

中銀が注目しているトリム平均値が予想通りだったことを材料とし買い戻しも入り、0.79台に値を戻して推移したのですが、ロウ豪中銀総裁が「一部中銀の金利引き上げ見通しが金融政策に意味合いを持つことない、ドルの水準がもう少し低いとよりよい」と緩和解消の期待度が弱まり、豪ドル高をマイルドに牽制する発言もあり0.7880台へと軟化しています。

USDJPYは、午前9時には日本株高の影響もあり一時112.10近くまで上昇するも、結局は111.8~00の狭い水準で推移。欧米市場の出方待ちと、英GDPでGBPJPYの変動が高くなることが予想され結果的にドル円相場が動きそうです。何れにしても最終的にはFOMC待ちとなっています。

EURUSDは、昨日1.1710台の高値から100ポイント近く下落し、今日の英GDPとFOMCを前にしたて調整色が強くなっています。FOMCは金融政策の据え置きでほぼ間違いないと思われますが、今後の見通しに関してより明確は動きがつかめるまでは、調整による売り流れも意識されます。

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◎NZ貿易収支=2.42億NZドル(予想1.0億NZドル 前回1.3億NZドル)、輸出高=47億ドル(予想46億ドル、前回49.5→49.2億ドル)、輸入高=44.6億ドル(予想43.9億ドル 前回48.5→48.4億ドル)、前年比=-36.6億NZドル(予想-37 前回→-37.5-38億NZドル)→ 黒字額が予想を上回る

◎豪第2四半期 消費者物価指数:前期比=0.2%(予想0.4% 前回0.5%)、前年比1.9%(予想2.2% 前回2.1%)、RBAトリム平均値:前期比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)、前年比1.8%(予想1.8% 前回1.9%)、RBA加重中央値: 前期比0.5%(予想0.5% 前回0.4%)、前年比1.8%(予想1.7% 前回1.7%)→ 予想を下まわり、一時豪ドル売りが強まる。

◎ロウ豪中銀総裁=一部中銀の金利引き上げ見通しが金融政策に意味合いを持つことない。低い政策金利が豪経済を助ける。豪ドルの水準がもう少し低いとよりよい。

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2017年7月26日(水曜)昨日25日、海外市場の動き

2017年7月26日(水曜)昨日25日、海外市場の動き

米金利は上昇、米株も上昇、原油価格も上昇。欧州市場のドル売りは、米国市場ではドル買いへと変化、USDJPY(+0.9%)とUSDCHF(+0.62%)の上昇は止まらず、JPYとCHFは全面安。

欧州市場で強い独Ifo業況感指数もあり一時ドル売りが加速し、EURUSDは1.7120台へ、GBPUSDも1.3084、AUDUSD0.7970へ上昇。米CB消費者信頼感指数が強く2000年以降で2番目の高水準となり、強い米経済指標を受けた米株と米金利の上昇にドル買いへと変化。USDJPYとUSDCHFは原油高も加わりドル買いが止まず加速し、円は他通貨でも全面安。

欧州株や米株は強くダウ+100.26(+0.47%)、S&P500+7.17+0.29%)、Nasdaq+1.37(+0.02%)。原油価格(WTI)はサウジ輸出削減と米在庫減少の見通しに一時48ドル直前まで上昇。世界的に債利回りは上昇へ。米10年債利回りは前日2.255→2.328%へ、2年債も1.357→1.386%へ上昇、

EURUSDは、独Ifo業況指数はユーロ高にもかかわらず3か月連続し過去最高へ上昇し、ギリシャが3年ぶりに債券市場へ復帰し5年債を30億ユーロ発行、2015年以来の高値を更新し一時1.1712まで上昇。米国市場に入ると流れは一変、強い米CB消費者信頼感指数にFRBの追加利上げ期待と資産縮小の開始期待が再燃し、結局は元の水準近くと1.1650へ逆戻り。

USDJPYは前日比+0.75%と大幅高へ。短期投機筋の円高思考と110.50割れを狙う動きも失敗。アジア市場の110.80台をボトムに、欧米株の上昇と欧米金利の上昇、原油高に円の狙い撃ちへ、終盤にかけては111.90台まで続伸。円はクロスでも円安が目立ち、AUDJPY+0.86%、EURJPY+0.75%、GBPJPY+0.66%、CADJPY0.71%。

USDCADは、原油価格の上昇にもカナダドルの上昇は予想外に弱く、1.2500の大台を中心に1.2480~1.2535のレンジで推移。

GBPUSDは、GBPUSDも実需の買いが続き、GBPJPYが上昇する中で、前日の高値1.3058を上抜けし一時1.3084まで上昇。最近のレンジの上値を超えるも、強い米経済指標もあり売りへと変化し1.3020近辺と前日とほぼ同水準で推移している。


◎独Ifo業況感指数=116.00(予想114.9)、期待指数=107.3(予想106.)、現況指数=125.4(予想123.8)→ 予想を上回り3か月連続し過去最高
◎米S&Pケースシラー住宅価格指数=前年比5.7%(予想5.8%)→ 予想を下回る
◎米FHFA住宅価格指数=前月比0.4%(予想0.5%)→ 予想を下回る
◎米CB消費者信頼感指数=121.1(予想116.5 前回118.9→117.3)、現況指数=147.8(予想 前回146.3→143.9)、期待指数=103.3(予想 前回100.6→99.6)→ 前回が下方修正されるも予想を上回り2000年以降で2番目の高水準。
◎米リッチモンド連銀製造業指数=14(予想7 前回7)→ 予想を上回る
◎米2年債入札(260億ドル)=応札倍率が3.06倍と、2015年11月以来の高水準を記録し、最高落札利回りは1.395%で、2008年10月以来の高さ
◎ギリシャが3年ぶりに債券市場へ復帰し5年債を30億ユーロ発行。
◎IMFのユーロ経済に関する年次報告書は、ECBはインフレ率が目標を下回って推移する中、強力な金融緩和策を長期間維持するべき。
◎米上院司法委員会=ロシア疑惑を巡る調査で、大統領選でトランプ陣営の選対本部長を務めたマナフォート氏に召喚状を送る。
◎米上院、共和党のヘルスケア法案の審議するための動議を、賛成50、反対50で、議長のペンス副大統領の一票で可決。実際にどの法案がこれから審議されるのか不明なままでの動議採決へ。


2017年7月25日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月25日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧州市場では、独IFO業況感指数は116(予想114.9)と予想を上回り3か月連続し1991年来の過去最高を更新。IFOエコノミストはユーロ高が独経済への障害とならないことを示唆しEURの買いが目立っている。欧米株価は上昇し、欧米債券利回りは上昇へ。原油価格(WTI)はサウジが減産延長を示唆し47ドル台へ上昇。

米国市場に入ると、予想を下回るS&Pケースシラー住宅価格指数とFHFA住宅価格指数とは逆に、CB消費者信頼感指数とリッチモンド連銀製造業指数が予想外に強く、米株と米金利の上昇傾向は止まらず。為替相場はUSDJPYを除き、直近のドル売りからドル買いへと変化。

EURUSDは、EURJPYの買いの影響もあり1.1700の大台を上抜け一時1.1710台まで上昇、最近の1.1620台から80台のレンジを上抜けするも、強い米経済指標もあり売りへと変化している。

GBPUSDも実需の買いが続き、GBPJPYが上昇する中で、前日の高値1.3058を上抜けし一時1.3084まで上昇。最近のレンジの上値を超えるも、強い米経済指標もあり売りへと変化している。

USDJPYは、株高+債券利回り上昇+原油高+日銀の鈴木・片岡審議委員は就任式で円が狙い撃ちでUSDJPYは一時111.60まで上昇し、円はクロスでも全面安。米国市場に入っても強い米経済指標もあり高値圏で推移。

◎独Ifo業況感指数=116.00(予想114.9)、期待指数=107.3(予想106.)、現況指数=125.4(予想123.8)→ 予想を上回り3か月連続し過去最高
◎米S&Pケースシラー住宅価格指数=前年比5.7%(予想5.8%)→ 予想を下回る
◎米FHFA住宅価格指数=前月比0.4%(予想0.5%)→ 予想を下回る
◎米CB消費者信頼感指数=121.1(予想116.5 前回118.9→117.3)、現況指数=147.8(予想 前回146.3→143.9)、期待指数=103.3(予想 前回100.6→99.6)→ 前回が下方修正されるも予想を上回る
◎米リッチモンド連銀製造業指数=14(予想7 前回7)→ 予想を上回る

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ギリシャ2年債は、債券市場への復帰を控えて7年ぶりの低水準、

独IFO業況感指数は116(予想114.9)と予想を上回り3か月連続し過去最高。IFOエコノミストはユーロ高が独経済への障害とならず。

鈴木・片岡日銀審議委員の就任会見ではハト派が確認=片岡日銀審議委員は、出口戦略は時期尚早で2%目標達成した上で考えること。鈴木日銀審議委員=現時点で出口の議論開始するのは危険、どこかの時点で市場と対話必要



2017/07/25

2017年7月25日(火曜)アジア・欧州市場序盤動き

2017年7月25日(火曜)アジア・欧州市場序盤動き

日経平均株価は-20.47(-0.10%)と小幅ながら2万円を割り込み下落。欧州市場の序盤の株価は上昇からスタートし、原油価格(WTI)は上昇傾向を続けています。

今日は独IFOと米CB消費者信頼感指数の発表がありますが、大きな変化は期待できそうにありません。

それよりも、引き続き注目点は、オバマケア代替法案の上院での採決、FOMC、そして、米GDP。

NZDUSDは、NZでは乳製品が主要輸出品で、乳製品価格の変動で為替相場が動くことも多々あります。その乳製品ですが「NZの一州で畜牛にマイコプラズマ感染症が発症」との報道が流れ、NZDUSDは0.7420台→0.7400まで一時急落しましたが、影響が限定的との観測に買い戻しが強まり前日終値水準の0.7430台で取引されています。

AUDUSDは、NZDUSDの下落の影響に一時0.7900台まで下落しましたが、明日の豪CPIを前にして積極的なAUD売りも見られず、かといって通貨当局の豪ドル高けん制発言の影響も消えず。結局のところ0.79絡みは買い、0.80接近は売りの流れを継続中です。1時間足のオシレーター系は買われすぎを示唆しており、短期の下げの可能性も残りますが、明日のCPIでこのレンジを抜け出すことを期待しています。

USDJPYは、午前9時50分の仲値のドル買い需要が高いとみられ一時111.30台まで上昇するも、実需の買いが終わり日本株が弱含むと失速。111円の大台を割り込み欧州勢が参入すると110.80台まで下落するも、110.50~80近辺ではドル買い需要強く再び111円台を回復。ドル円も110.50-80~111.50のレンジ相場入り。

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NZドルは畜牛にマイコプラズマ感染症が発症したとの報道一時急落するも、直ぐに影響が限定的との思惑から買い戻しも強まる。

メルシュECB理事(シンガポール)=ユーロ圏経済の成長に自信を深めているが、インフレを上昇させるためには、引き続き非常に大規模な金融緩和が必要。基調インフレ率は依然として低く、好転を確信できる兆候はまだ見られない。

独6月の輸入物価指数は、前月比-1.1%(予想-0.7%)、前年比2.5%(予想2.9%)と、予想を下回る。


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2017年7月25日(火曜)昨日24日、海外市場の動き

2017年7月25日(火曜)昨日24日、海外市場の動き

週明けの月曜日。為替相場は前日比で小幅な変動で終了。

クシュナー大統領上級顧問はロシア大使との対面認めるも共謀は否定。今後の注目は、オバマケア代替法案の上院での採決の動き。26日のFOMC、28日のGDPへ。

為替相場は前日比では、EURUSD-0.21%、NZDUSD-0.21%と弱い反面、GBPUSD+0.27%、AUDUSD+0.12%、USDCAD-0.25%と強含みで推移。USDJPYは-0.02%と一時に円高から結局は元の水準に逆戻りしている。

米株はダウ・S&PとNasdaqの動きは異なり小幅変動へ。米債利回りは強い米景況感指数に上昇(住宅関連は弱い)、原油価格は減産期待に上昇へ。

米株は強弱混在、ダウ-66.90(-0.31%)、Nasdaq+23.05(+0.36%)、S&P500 -2.63(-0.11%)、米10年債利回りは前日2.238→2.254%へ、2年債も1.34→1.36%へ上昇。原油価格(WTI)はサウジの原油輸出削減の見通しとシェール生産の減少期待に46.39(+0.62+1.35%)上昇へ。

EURUSDは、早朝の1.1680台を高値に利食いの売りとEURGBPのロングの巻き戻しが強く、弱いユーロ圏景況感指数を受け欧州市場では1.1630台へ下落。米国市場に入って米金利も上昇し1.1660を戻り高値に1.1626まで値を下げている。ただし、相変わらずドラギECB総裁のタカ派発言以降は、1.1620台~1.1680台のレンジで推移しており、レンジブレーク後の次の動きが気になる。

USDJPYは、不安定な日米政局や株安の流れを受け、欧州市場で110.50のポイントを狙う動きに一時110.62まで下落するも失敗。7月20日の112.42の高値から米金利の低下を受けて下落が始まった動きはようやく弱まり、強い米マークイットPMIから米金利の上昇に短期のショートカバーが強まり111.32まで上昇し111.00台で終了。テクニカルベースの円高トライが短期間で終わるのか、引き続き110.50~80を底値として維持できるかを注目。

◎ユーロ圏総合PMI・速報値=55.8(予想56.2 前回56.3)、製造業PMI・速報値=56.8(予想57.2 前回57.4)、サービス業PMI・速報値=55.4(予想55.6 前回55.4)→ 予想を下回り売りへと変化
◎米マークイット総合PMI・速報値=54.2(予想 前回53.9)、製造業PMI・速報値=53.2(予想52.2 前回52.0)、サービス業PMI・速報値=54.2(予想54.0 前回54.2)→ 予想を上回る
◎米NAR中古住宅販売件数=前月比-1.8%(予想-0.9% 前回1.1%)、552万件(予想557万件 前回562万件)→ 予想外に悪化へ


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EU反トラスト当局=自動車大手によるカルテル行為を巡る調査に応手株価は下落。

ギリシャ=3年ぶりに債券市場へ復帰、5年債発行を計画。

クシュナー大統領上級顧問=ロシア大使との対面認める 16年、共謀は否定。

原油価格は上昇=サウジは8月の石油輸出を日量660万バレルに制限し、前年度の生産量を100万バレル近く下回るとの見通しや、OPEC主導の生産カット契約から免除されていたナイジェリアは、輸出を1日当たり180万バレルに制限することを約束。原油安を背景に米国のシェール業者が生産にブレーキをかけているとの摘が要因。

2017年7月24日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月24日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

安倍首相とトランプ大統領の支持率は共に30%台へ下落し、日米首脳の周囲は共に疑惑の渦中へ。

週明けの欧州市場は、欧州株は独自動車大手の談合疑惑に弱く、米株も下落からスタート。弱い米中古住宅販売件数にもドル売りは限定的。米債利回りは小幅上昇を維持し、原油価格(WTI)は強含みで推移。

為替相場は、欧州市場ではUSDJPYは一時110.62まで下落するも、米国市場の序盤では111.10台へと値を戻し。行って来いの状態。USDCADは原油価格の上昇もあり、1.2500を割り込み一時1.2480台まで下落。

EURUSDは、利食いの売りが優勢で一時1.1630台まで下落し、上値の重い展開が続き、GBPUSDは1.30の大台を維持し底堅く推移。


◎ユーロ圏総合PMI速報値は、55.8(予想56.2 前回56.3)と弱さが目立つ。
◎米総合PMI・速報値は、54.2(予想 前回53.9)と前回より上昇へ。
◎NAR中古住宅販売件数は、前月比-1.8%(予想-0.9% 前回1.1%)と予想悪化。



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クシュナー大統領上級顧問(議会委員会宛ての声明)=ロシアとの共謀を否定。いかなる外国政府とも共謀しなかった。不適切な接触はしなかった。民間セクターの私の事業を賄うためにロシアの資金に頼ったことはない。

独連銀月報=ユーロ圏諸国は融危機後に債務コストを1兆ユーロ近く節減しており、ECBに低金利を継続するよう圧力をかける可能性がある。

独連銀月報=債務コスト節減の上位国としてイタリアに加えオランダ、オーストリア、フランス、ベルギーを挙げ、ドイツ自身も2400億ユーロ節減した。

IMF世界経済見通しの改定版=2017年世界経済成長見通しは3.5%、2018年3.6%と4月時点と変わらず。米国(前回4月と6月米経済年次報告)=2017年2.3→2.1%→2.1%)、2018年2.5→2.1%→2.1%)。ユーロ圏=2017年2.1→1.9%、2018年1.8→1.7%。英国=2017年2.0→1.7、2018年1.5→1.5%。日本=2017年1.2→1.3%、2018年0.6→0.6%、中国2017年6.8→6.7%、2018年6.5→6.4%。

メルシュ専務理事=ITの進歩と労働市場における柔軟性の拡大が必然的にインフレを抑制し、金融政策に影響を及ぼす可能性がある。



2017/07/24

2017年7月24(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年7月24(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週明けのアジア市場では、日経平均株価は2万円の大台を割り込み19,975.67と-124.08(-062%)で終了。逆に米金利は強含みで推移し、為替相場は小幅な変動にとどまっています。市場参加者のマインドは相場の転換を期待したくなる状況となっていますが、現在の流れの本質は変わっていないと考えます。

USDJPYは、110.77円まで一時下落から株価が下げ止まると、先週末のNYクローズ水準近く111.10台を近くへ値を戻しています。ただ、上値は重い状況は変わらず引き続き下値リスクが残り、110.50が大きなポイントになっています。

EURUSDと先週末のNYクローズから強含みで推移しましたが、1.1684を高値に1.1700の大台をつけることもできず逆に失速しましたが、7月20日のECB理事会+ドラギECB総裁発言に急騰した流れは変わらず、1.1610台~1.1680台のレンジ相場を継続中で、上値をトライの流れは変わらず。   

GBPUSDは1.300を中心とした上下変動が続く中で、一時先週金曜日の高値1.3020を上回り1.3022までの上昇しましたが、欧州勢の売りに1.2990へと早朝の水準逆戻りした後に、再び1.3010台へ上昇とレンジ内での取引を継承中です。

AUDUSDは先週末のNYクローズからAUD売りでギャップを空けてAUD売りの0.7900台で取引がスタートましたが欧州市場に入ると徐々に値を切り上げ0.7950台まで上昇と、0.8000の大台を再び狙う動が続いています。


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IMF世界経済成長見通しの改定値=2017年世界経済成長見通しは3.5%、2018年3.6%と4月時点と変わらず。

米上院共和党指導部=7月25日にオバマケアの廃止や代替法案の採決を目指す。世界景気の回復は経済規模が世界最大の米国や、英国への依存度が低下する一方、中国と日本、ユーロ圏、カナダへの依存を強めている。


2017/07/23

今週の主な材料(7月24日~7月28日)

今週の主な材料(7月24日~7月28日)

緩和策の変更ができる通貨高、できない通貨安の大きな流れは変わらず、問題は積みあがったポジションの調整と買えていないリスク。

トランプ氏の支持率低下やロシア疑惑問題にも米株は強く過度の期待感はありませんが、クシュナー上級顧問(7/24)、トランプJr・マナフォート選対本部長(7/26)と続く議会公聴会でも無風でいられるのでしょうか? 

今週は米GDPとFOMCの結果を受けた米金利の変化と主要国間の金利差の変化が注目され、ドル相場にとっては試練の1週間となりそうです。

今週の主な材料にも記載していますが、FOMC(7/26)と米国GDP(7/28)以外でも、豪州CPI(7/26)、英国GDP(7/26)、日本CPI(7/28)、カナダGDP(7/28)の結果を受けた相場変動が高いと思われます。

USDJPYは、唯一利上げや緩和縮小とは無縁の通貨で、投機的な円ショートが大幅に積みあった状態から米金利の低下に連動して調整が続き、USDJPYは111台まで下落。今週の米GDPとFOMCの結果を受けた米金利動向を注目。AUDUSDは豪中銀議事録で将来の利上げ期待が高まり、0.80のサイコロジカルな水準を目指す中で、中銀副総裁から豪ドル高へのけん制発言が飛び出しやや伸び悩んではいますが、引き続き上昇圧力を継続中。

EURUSDは、やや伸び悩むCPIにもドラギECB総裁の「ECBは秋に決定を下す」発言に火が付き1.1700の大台を目指し上昇を続け。GBPUSDは、ネガティブ材料の中で1.30近辺と健闘し、USDCADはカナダ中銀が7月12日に7年ぶりに利上げを実施し、雇用の改善と成長拡大が見込まれ追加利上げ期待にカナダドル高期待は変わらず。


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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】



◎USDJPY【予想レンジ 110.50~80~112.50】

ドル円は、唯一利上げや緩和縮小とは無縁の通貨で、投機的な円ショートが大幅に積みあった状態の調整が続いています。その引き金となったのは、株価連動型から米金利連動型に円相場が変化し、日米金利差の縮小が主因と思われ、今週のFOMCと米GDPでネガティブサプライズがなければ、円相場は中期的に110~115円のレンジを維持することが予想されます。

金利差と円相場の関連ですが、7月7日の米雇用統計で米10年債利回りは2.3945%がピークをつけ(USDJPY114円台へ上昇)、7月12日のイエレンFRB議長の議会証言で下げ幅は加速し先週末では一時2.2234%まで低下(USDJPYは114.494→111.012まで下落)しています。

StockRSIのDailyでは、K=0.00、D=3.54と売られすぎゾーンにあり、強いダウンサイド圧力の継続の場合は別ですが、通常は反発する可能性が意識されます。200日MA=111.81を割り込みダウンサイドのリスクが続いていますが、4月中旬と6月上旬にも200日MAを割り込みながらも反発しているケースもあり積極的売りにくい状況となっています。

IMM通貨先物では、【円】-112,125→-126,919(-14,794)と、引き続き円の一人負け状態ですが、集計日の18日以降に円高が加速していることをからショートは減少していると思われます。オプションのリスクリバーサルでは、1週間から1年まででは円コールオーバーが強まっており、市場の円先高期待を反映しています。

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◎EURUSD【予想レンジ 1.1550→1.1800】

ECBはやや伸び悩むCPIにも関わらず、ユーロ圏各国の政局の安定やドラギECB総裁の「ECBは秋に決定を下す」発言にバランスシートの縮小開始の可能性に上昇力は止まらず。

ユーロを買えていないリスクが高いのでしょうか、ドラギECB総裁から「テーパリングのシナリオ、議論されていない」と火消しに動き、独債券利回りや他の主要国の債券利回りの上昇は見られないものの、通貨EURUSDだけは上昇を維持し、利食い売りの反応も鈍く上昇トレンドは変わらず。心配はスピード違反的な上昇に対して中銀関係者からブレーキを踏む発言と、米GDPとFOMCのサプライズのみ。

StockRSIのDailyでは、K=84.88、D=61.11と買いを継続中ですが水準として買われすぎゾーンに近づいています。200日MA=は1.0852と遥か下の水準に位置し、最近の動きでは36日MAで下げ止まる動きが続いていますが、その線も1.1329 と現状の1.1660台から下方に位置しており、WeeklyベースのMA=1.1804がより意識されます。

IMM通貨先物では、【ユーロ】83,788→91,321(7,533)と、人気NO.1通貨。私がデータを取り始めた2009年1月6日以降では最大のネットロングポジションを更新中。オプションのリスクリバーサルでは、1週間から3か月まではユーロコールが拡大しており、12か月までの期間でもEURプットが縮小傾向にあり市場はユーロ高の期待感が強まっています。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2915~1.3150】

EURGBPの上昇力は強く0.9000の大台が目の前になっています。要因はもちろんECBのテーパリング期待と、逆に弱い英CPIと政局の不安定化に、BOEの早期の緩和策の変化期待が弱まっていることにあります。この状況下でもGBPUSDは1.300前後を維持しており、ポンドの極端な弱さは感じられませんが、今週26日に発表される英GDPの結果に素直に反応することが予想されます。

StockRSIのDailyでは、K=49.20、D=64.03と売りを継続していますが、水準的にはニュートラルゾーンに近づいています。200日MA=1.2566にあり遥か下方に位置し、26日MA=は1.2867にあり、安値・高値ベースの26日MAは1.2818~1.2915でこのゾーンが底値になる可能性が高と思われます。

IMM通貨先物では、【ポンド】-24,138→-16,473(7,665)と、再びネットショートは減少中。ただ、市場の期待を裏切る18日の英CPIに、資産買い入れ縮小の時期が先延ばしになる可能性を意識し、ポンド売りが強まったことを割り引いて考える必要もありそうです。オプションのリスクリバーサルでは、引き続き短期から長期までポンドプットオーバーで、やや拡大傾向にありますが大きな変化は見られません。


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◎AUDUSD【予想レンジ 0.7820~0.7980】

18日の豪中銀議事録で火を噴いた将来の利上げ期待の豪ドルの買いも、AUDUSD0.8000の大台を直前して通貨高をけん制する発言に、利食いの売りが先行しやすくなっています。逆に短期間で急騰したことで実需筋が買えていないリスクも残り、26日の豪CPIの結果に素直に反応すると思われますが、下げ止まると買いが強まり、上昇すると通貨当局の牽制球が意識され高値を変えず、上下にロックされる可能性もあります。

StockRSIのDailyでは、K=93.75、D=93.02と買われすぎゾーンにあり売りへと変化する可能性が高くなっています。200日MA=0.7542、36日MA=0.7638と遥か下に位置しておりかい離が広がっています。

IMM通貨先物では、【豪ドル】36,806→51,356(14,550)は、ネットロングへ変化して5週間過ぎましたが、ロングが拡大する流れに変化は見られません。オプションのリスクリバーサルでは、1WeekではAUDプットからコールへ、そしてプットへと変化しながらも、1Month超では最近の豪ドル高を反映してプットが低下しつつあります。


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今週の主な材料(7月24日~28日) 米GDPとFOMCがメインイベント

今週の主な材料(7月24日~28日) 米GDPとFOMCがメインイベント

主要国間の金融政策の動きと違いで相場が動くことは最近の常となっています。そのため、今週も引き続き中銀関係者の発言と金融政策とそれに直結する経済指標には十分注意が必要となっています。

FOMC(7/26)は今週の重要なイベントの一つで金融政策の据え置きがほぼ間違いないと思われていますが、9月、12月の金融政策の変化について示唆する動きがあるのでしょうか? 

CMEのFedWatchではFFレート1.0~1.25%に据え置く可能性が96.9%と確実しされていますが、最近の米長期債利回りは低下気味の中、今後の見通しに関する声明に関して注目度は高いものがあります。

今週は、第2四半期のGDP速報値の発表も多く、米国(7/28)、英国(7/26)、カナダ(7/28)時筋のみならず投資家も注目しています。

米GDPは弱かった前期から大幅上昇が見込まれており(前年比1.4→2.5%)、英国は低下が見込まれています(前年比2.0→1.7%)。カナダGDPの前月比予想は横ばいですが(0.2%)、前年比では大幅な上昇が予想されています(3.3→4.2%)。7月12日にカナダ中銀が利上げ実施し追加利上げが期待される中で注目されることは間違いありません。

金融政策に直結するCPIでは、豪州(7/26)、日本(7/28)が予定されています。豪州CPIの予想は前期比で低下(0.5→0.4%)、前年比で上昇(2.1→2.25)、コア前月比は横ばい(0.5%)、前年比で低下(-1.9→-1.8%)と複雑です。ちなみに、日本のCPIは前回と変わらずの予想で(前年比0.4%、コア0.4%)、東京都区部CPIは若干の増加が見込まれています。

先日デベル豪中銀副総裁が豪ドル高と利上げ期待をけん制した発言をしていましたが、今週はロウ豪中銀総裁(7/26)の発言があり注目せざるを得ません。

米大統領選当時のロシア疑惑に関しては、報道の割には為替相場へのインパクトはそれほど大きくはなっていませんが、トランプ大統領の側近中の側近でもある、クシュナー上級顧問(7/24)、トランプJr・マナフォート選対本部長(7/26)の議会公聴会も市場は関心を持って見守っています。


重要なイベント
1.【FOMC(7/26)】
2.【米国GDP(7/28)】
3.【豪州CPI(7/26)】
4.【英国GDP(7/26)】
5.【日本CPI(7/28)】
6.  【カナダGDP(7/28)】
7.  【トランプJr・マナフォート選対本部長の議会公聴会(7/26)】
8.  【クシュナー上級顧問の非公開議会公聴会(7/24)】
9.  【OPEC加盟国・非加盟国の閣僚会議(7/24)】

米経済指標
1.【中古住宅販売(7/24)】
2.【マークイットPMI(7/24)】
3.【消費者信頼感(7/25)】
4.【新築住宅販売(7/26)】
5.【耐久財受注(7/27)】
6.【新規失業保険申請件数(7/27)】
7.  【卸売在庫(7/27)】
8.  【GDP(7/28)】
9.  【ミシガン大学消費者信頼感指数(7/28)】

中銀関係
1.【ホールデンBOE政策委員(7/26)】
2.【ロウ豪中銀総裁(7/26)】
3.【カシュカリ連銀総裁(7/28)】
4.【トルコ中銀金融政策(7/27)】
5.【(7/2)】


詳しくは別表をご覧ください。


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2017/07/22

最新のIMMポジションから、 2017年7月22日(土曜) ネットロング転換2週目。

最新のIMMポジションから、 2017年7月22日(土曜) ネットロング転換2週目。

集計日が7月18日(火曜)の主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネットポジションが60週間ぶりにロング(ドル安思考)へ変化してから2週間目が過ぎました。

ロングのポジションは前週からさらに31,802コントラクト拡大し、ドル安思考がさらに強まっています。今回のデータで特に目立ったのはロングへ転換してから拡大傾向が続くユーロや、豪ドルはもちろんのことですが、3月21日から18週ぶりにロングへ転換したカナダドルが目立っています。一方、円は昨年11月29日から34週間ネットショートが続き拡大傾向にあり、円の一弱傾向と言えるでしょう。


【円】-112,125→-126,919(-14,794)
引き続き円の一人負け状態。金融政策の差に円全面高へ結びついていると思われますが、円高に継続性があるのか? 来週のデータが注目されます。

【ユーロ】83,788→91,321(7,533)
人気NO.1通貨。私がデータを取り始めた2009年1月6日以降では最大のネットロングポジションを更新中。秋と言われるECBの政策変更へつながる動きを期待中。

【ポンド】-24,138→-16,473(7,665)
再びネットショートは減少中。ただ、市場の期待を裏切る18日の英CPIに、資産買い入れ縮小の時期が先延ばしになる可能性を意識し、ポンド売りが強まったことを割り引いて考える必要もありそうです。

【カナダドル】-8,604→8,043(16,647)
7月12日のカナダ中銀の利上げに、カナダドルが急伸し18週ぶりにネットロングと変化。今後のカナダドルの上昇を期待中。

【豪ドル】36,806→51,356(14,550)
ネットロングへ変化して5週間過ぎました。18日の豪中銀議事録で火を噴いた将来の利上げ期待の豪ドルの買いも、AUDUSD0.80接近ではさすがにスピード違反だったのか、デベル豪中銀副総裁にブレーキを踏まれた状態です。


詳しくは、別途データを参照してください。


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2017年7月22日(土曜) 昨日21日、海外市場の動き

2017年7月22日(土曜) 昨日21日、海外市場の動き

円全面高! 米株は小幅安、米債利回り低下、原油価格も下落へ。

モラー特別検察官による捜査がトランプJrやビジネスパートナーへと調査拡大が広まり、スパイサー米報道官が広報部長就任の人事に反対し辞任とトランプ政権への不安は解消できず(最近は慣れつつありますが)。

USDJPYは弱含む株価と金利低下、原油安を受け円ショートカバーが続き111.12で終了(前日比-0.69%)と主要通貨で下げ幅はNO.1で、円クロスでもAUDJPY+1.255を筆頭に、GBPJPY-0.53%と円全面高。

NZDUSDは一時0.7458まで上昇し、昨年9月の高値0.7485を目指す勢いの中で終了するも、逆にAUDUSDはアジア市場でデベル豪中銀副総裁の「海外の利上げに自動的に追従する理由はない」とのハト派発言に一時0.7875まで急落。欧米市場にかけて0.7930台まで反発するも、0.7900~20のレンジで推移し前日比-0.53%の0.7913で終了。結果としてAUDNZDは14日来の安値となる1.0610台まで下落。

EURUSDは、昨日のドラギECB総裁発言「ECBは秋に決定を下す」との発言から続く上昇傾向を維持し、一時1.1683まで上昇、終値でも前日比+0.29%の1.1663と2015年8月の高値1.1714を目指す動きを維持。

ダウは弱いGEの決算に下落から始まり一時前日比110ドル近く下落するも徐々に値を戻し-31.71(-0.15%)で終了。S&P-0.91(-0.04%)、Nasdaq-2.25(-0.04%)

米10年債は、独10年債利回り0.53→0.506%へ低下するなど、ユーロ圏の国債利回りの低下と、世界的な株価の低下に、前日2.259→2.2375%へ低下。原油価格(WTI)は46.92→45.60(-1.31-2.81%)と低下へ。

◎カナダCPI=前月比-0.1%(予想-0.1%)、前年比1.0%(予想1.0%)、コアCPI前年比1.4%(予想 前回1.4%)
◎カナダ小売売上高=前月比0.6%(予想0.2%)、除く自動車=-0.1%(予想0.0%)

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スパイサー米報道官が辞任し、サンダーズ副報道官が報道官に昇格=スカラムチ氏の広報部長就任の情報流、スパイサー氏は大統領執務室でトランプ氏に詰め寄り、「スカラムチ氏か私か」と突きつけたという。スパイサー氏はトランプ氏が身動きしないでいるのを見て、辞任を表明した。

モラー米特別検察官=トランプ・ジュニア関連の文書保全を要請

米政府は米国民の北朝鮮渡航を禁止すると発表

ECB専門家予測調査
HICP見通し、4月時点比 2017年1.6→1.5%、2018年1.5→1.4%、2019年1.7→1.6%、
GDP見通し、201年1.7→1.9%、2018年1.6→1.8%、2019年1.5→1.6%、"

複数のECB政策立案者=10月にQE巡る決定の公算大と想定

2017年7月21日(金曜)欧州・米国市場の動き

2017年7月21日(金曜)欧州・米国市場の動き

欧州株は弱く米株も弱いGE決算に下落からスタート、欧州の債券利回りは低下し、米10年債利回りも2.23%台へ低下。原油価格(WTI)は一時46.01まで低下。

為替相場は、USDJPYは一時111.10台(-0.68%)と米債利回りの低下とテクニカルベースの円買い+円ショートの巻き戻しが続き、円高が進む。

NZDUSDは0.7450(+0.58%)と上昇となったが、逆にAUDUSDはアジア市場でデベル豪中銀副総裁の「海外の利上げに自動的に追従する理由はない」との発言に一時0.7875まで急落、欧米市場にかけて0.7930台まで反発するも、0.80の大台を目指した反動に前日比では-0.45%の低下へ。

注目のUSDCADは、カナダCPIと小売の発表前から、軟調は原油価格に上昇が始まり1.2600台へ上昇して発表となった。結果はほぼ予想通りの結果となったが、ドル売りへと変化し1.2540台、そして、カナダ債券利回りの上昇+米債利回り低下に、1.2520台まで下落(カナダドル高)している。

GBPUSDは、アジア市場の安値1.2950台から欧州市場にかけて1.3020まで上昇するも、1.30の大台を維持することはできず1.2970台まで推移。

EURUSDは、アジア市場の安値1.1610台をボトムに欧州市場の序盤は一時1.1670台まで上昇後、欧米市場では1.1630~1.1670のレンジで上下変動へ。


◎カナダCPI=前月比-0.1%(予想-0.1%)、前年比1.0%(予想1.0%)、コアCPI前年比1.4%(予想 前回1.4%)
◎カナダ小売売上高=前月比0.6%(予想0.2%)、除く自動車=-0.1%(予想0.0%)


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デベル豪中銀副総裁=豪ドルの上昇が、低金利や世界経済拡大の効果を削ぐ可能性がある。オーストラリアで海外のような超低金利政策が必要ないのと全く同じで、海外の中銀が利上げしたからといって、自動的に国内金利を引き上げる必要はない。

デベル豪中銀副総裁=先の理事会で中立金利が議論されたことについては、深読みすべきではない。

2017/07/21

2017年7月21日(金曜日)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年7月21日(金曜日)アジア・欧州市場序盤の動き

為替相場は何があってもEUR買いなのか? 予想外に買わなければならない人が多いような動き。円は蚊帳の外で手を出しにくいのですが円売りの流れは変わらず。

今日の注目は、カナダのCPIと小売! もし強ければ、次の上昇はカナダドルで今後テーパリング期待が強まりそうです。もちろん弱ければ売りが強まり、金曜日であることを考えればポジション調整が出やすいことも理解できますが、先般のカナダ中銀総裁や副総裁発言からもカナダドルの上昇トレンドは変わるようには思えてなりません。

ちょっと長くなりますが、昨日のECB理事会は政策金利の据え置きと、市場が過度に資産の縮小を期待することを抑制した動きへ。そして、ドラギECB総裁は、口が滑ったのか本音は別として「ECBは秋に決定を下す」との発言が、「9月と10月の理事会で政策変更の見直しを討議」と解釈されEURは急伸していますが、為替市場のEUR高に対して「テーパリングのシナリオは議論されていない」と火消しに動き、英紙では市場の理解が違うのでは?と、疑問を呈していましたが、一度火が付いたEURの急騰は止まりません。

特にモラー特別検察官が捜査の対象をトランプ氏や関係者のビジネスパートナーまで拡大し、トランプ氏や関係者のビジネスに関わるさまざまな取引について調べているとの報道に、米金利の低下とEURUSD1.1600を超えてからはさらにEUR買いの流れが加速していました。

反面、ドイツ国債を含め欧州債の利回り上昇は見られず、いたって冷静であることや、昨日の米国市場では株価や債券利回りは元の水準近くまで戻しているのにもかかわらず、EURの高の流れに変化はみられませんでした。利上げ期待だけで急騰したと考えるより、EURの買い遅れがそもそもの主因であるように思えてならない。

USDCADとCADJP今日、最も注目している通貨ペアで、結果によるが1.25~1.26のレンジを、CADJPYも88.20~89.20のレンジを抜け出すチャンスではないでしょうか? 強い数字を期待していますが、先の英CPIの例もあり予断を許さず臨みたいと思います。ただし、仮に悪い数字となり下落することになれが、テクニカルポイントや値動きをみながら将来の上昇を期待した押し目買いも選択肢ではないでそうか?






為替相場の事情は複雑

為替相場の事情は複雑

金利相場で、利上げと利上げできる国の通貨高、結局のところEURの一人勝ち。利上げできない円売りの構造は変わらず。ただし、円ショートが膨らみ過ぎていることと、米中包括経済対話が物別れ気味で終了し、日米貿易問題が次の焦点になるリスクにショートカバーも気になります。

米国では、ロシア疑惑がさらにエスカレートし、トランプ氏陣営とロシアとのつながりを捜査しているモラー特別検察官は、捜査の対象を拡大し、トランプ氏や関係者のビジネスに関わるさまざまな取引について調べているとの報道が一時ドル売りを招き。また、オバマケア代替法案の行方は引き続き不透明で、トランプ氏は上院議員の夏休み返上で法案を通せと激を飛ばす。

英国では、メイ首相は閣僚との対立が表面化するなか支持率は34%まで低下(どこかの国と似ています)。また、2回目となる英国とEUとの離脱協議では、英国在住のEU市民の扱いで意見が一致できず具体的な進展は見られず。分担金は英国主張を次回に確認へ。

フランスでは、マクロン大統領が軍事支出を850億ユーロ削減したことで、軍の最高責任者は辞任するなど、大統領就任後の最大の危機とささやかれている。

ユーロ圏では、ドラギECB総裁が「ECBは秋に決定を下す」と、9月、10月のECB理事会が焦点になりそうで、タカ派発言でEURは急伸しているが、過敏な反応に対して「テーパリングのシナリオ、議論されていない」と火消しに動きくも動き出したEUR買いは止まらず。一部報道ではドラギ総裁はハト派的発言を意図していたのでは? とも。

南ア中銀は予想外に政策金利を7.0→6.75%に引き下げを予想外に実施。クニャカゴSARB総裁は、ZARは格下げリスクに依然さらされていると警告。

トルコでは、ドイツ外務省が国民に対しトルコへ渡航する際はより慎重に行動するよう呼び掛けている。トルコでドイツ国民が拘束されるケースが発生し、一部ではドイツ領事館へのアクセスが与えられないケースがあるらしい。



2017年7月21日(金曜)昨日20日、海外市場の動き

2017年7月21日(金曜)昨日20日、海外市場の動き

軟調な米経済指標とトランプ政権の政策実行能力を懸念は変わらず。米金利の低下と伸び悩む米株にドル売りが続き。さらに、金融政策の違いに相場は変動。

為替相場はアジア・欧州序盤はイベント前のドル買いから、欧州・米国市場はECB理事会とドラギ総裁発言で変動しEURは大幅上昇。EURGBP+1.4%、EURUDS+1.00%、EURAUD+0.96%、EURJPY+0.98%

弱い米経済指標と米債入札を受けた米金利の低下に、主要通貨でGBPを除きドル売りが加速。終盤にかけて米債利回りと米株は一時の下げから持ち直しようやくドル売りも弱まる。

米10年債利回りは米10年債入札が弱く、前日2.27→2.26へ低下(一時2.236%まで低下後に反発)、2年債は1.356→1.352%へ低下。ダウは21,611.78 -28.97(-0.13%)一時63ドル近く下落から反発。S&P-0.38(-0.02%)、Nasdaq+4.96(+0.08%)。


EURUSDは、ドル売りをリードし高値を更新。ECB理事会は政策金利を据え置き、「QEはインフレ過程が持続的するまで継続」、「金利はQEの終了後もかなりの期間現行水準に留まる」とのハト派内容にEURUSDは1.1470を下落。ドラギ総裁発言では「ECBは秋に決定を下す」と、秋に政策変更を議論することを示唆し、EURUDはドル売りをリードし1.1570台へ上昇。弱い米経済指標もあり、米株安+米金利の低下に1.1600の大台をクリアし1.1657まで続伸。米株+米金利が反発すると1.1618まで値を下げるも、クロスでもEURの強さはNO.1。

AUDUSDは、注目の豪雇用統計で失業率・就業者数は弱いが正規雇用が拡大し労働参加率も上昇し一時AUDUSDは0.7987まで上昇。0.800のポイントを前にした利食いの売りに0.7900を割り込み、欧州市場序盤では0.7897まで続落。結局は0.7900をボトムにAUDロングの調整一巡後は、EURUSDがリードするドル売りへと変化し、弱い米金利+米株に0.7970までの上昇から、米株+米金利が反発すると0.7950台まで値を下げる。

USDJPYは、注目の日銀金融政策委員会で金融政策は予想通り維持するも、物価目標の達成時期の先送り円売りの流れがスタート。前日の高値112.23を上回り一時112.42まで上昇するも、円売りは続かず。EURUSDの上昇や主要通貨でドル売りの流れが強まる中で米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は弱く、112.00台まで下落。米株+米金利の低下に前日の安値111.56を割り込み一時111.49まで下落するも、EURJPYを筆頭にしたクロスでの円売りと、米株+米金利の反発に112.00を回復するも、戻りも鈍い。


◎英小売売上高=前月比0.6%(予想0.4% 前回-1.2%)、前年比2.9%(予想2.5%)
◎米新規失業保険申請件数は23.3万人(予想24.0 前回27.6)と減少し予想外の改善へ
◎米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は、19.5(予想24.0 前回27.6)と、予想を下回る。
◎ECB理事会=政策金利0.0%、限界貸出金利0.25%、中銀預金金利-0.40%、債券買い入れ月額600億ユーロの12月末までの据え置きを決定。
◎ドラギECB総裁は、「ECBは秋に決定を下す。QE変更時期を設定しないことで全員一致。景気の一層の上振れに向けた勢いは増している」とポジティブな発言にEURUSDは急伸
◎CB景気先行指数=0.6%(予想0.4% 前回0.3→0.2%)→ 予想を上回る
◎ユーロ圏消費者信頼感指数・速報値=-1.7(予想-1.1 )→ 予想外にマイナス幅は拡大
◎米CB景気先行指数=前月比0.6%(予想0.4%)→ 予想を上回る

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米10年物インフレ連動債入札(130億ドル)=応札倍率が1.98倍と、2008年7月以来の低水準を記録し、最高落札利回りは0.489%と昨年1月以来の高水準。最高落札利回り0.489%・最高利回り落札比率80.49%

2回目の英国とEUとの離脱協議(記者会見)=具体的な進展は見られず。英国在住のEU市民の扱いで意見が一致できず、分担金は英国主張を次回に確認へ。



2017/07/20

2017年7月20日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月20日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

米国市場に入り、弱い米株と米10年債利回りの低下にドルは急落。USDJPY111.60台+USDCAD1.2540台は下落し、NZDUSD0.7380台+EURUSD1.1650台へ上昇。

注目のECB理事会は、政策金利を予想通り据え置きながらも、「QEはインフレ過程が持続的となるまで継続」、「金利はQEの終了後もかなりの期間現行水準に留まる」とのハト派内容にEURUSDは直後に1.1470を下落。

ドラギECB総裁の記者会見は「ECBは秋に決定を下す。QE変更時期を設定しないことで全員一致。景気の一層の上振れに向けた勢いは増している」とポジティブな発言にEURUSDは急伸し、1.1600台へ上昇し、米株の下落と米10年債利回りの低下もあり1.1630台へ続伸中。

GBPUSDは、18日の弱い英CPIの発表後は売り圧力が止まらず、一時1.30の大台で下げ止まるも戻り高値は1.3030台と限定的。欧州市場の序盤から売りが加速1.3000の大台を割り込むとGBPクロスの売りも入り1.2930台まで続落。ドラギECB総裁発言でEURUSDが上昇し1.2990台と1.300を意識したのか伸び悩む。


◎英小売売上高=前月比0.6%(予想0.4% 前回-1.2%)、前年比2.9%(予想2.5%)
◎米新規失業保険申請件数は23.3万人(予想24.0 前回27.6)と減少し予想外の改善へ
◎米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は、19.5(予想24.0 前回27.6)と、予想を下回る。
◎ECB理事会=政策金利0.0%、限界貸出金利0.25%、中銀預金金利-0.40%、債券買い入れ月額600億ユーロの12月末までの据え置きを決定。
◎景気先行指数=0.6%(予想0.4% 前回0.3→0.2%)→ 予想を上回る
◎ユーロ圏消費者信頼感指数・速報値=-1.7(予想-1.1 )→ 予想外にマイナス幅は拡大
◎米CB景気先行指数=前月比0.6%(予想0.4%)


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ECB理事会=政策金利0.0%、限界貸出金利0.25%、中銀預金金利-0.40%、債券買い入れ月額600億ユーロの12月末までの据え置きを決定。

ECB理事会=QEはインフレ過程が持続的となるまで継続、見通し悪化の場合はQEの規模と期間を拡大。金利はQEの終了後もかなりの期間現行水準に留まる。ハト派な内容に直後からEUR売りが強まる。

ドラギECB総裁=600億ユーロ規模のQEは少なくとも12月まで実施へ。成長へのリスクはほぼ均衡。QEは持続的なインフレ上昇が見られるまで継続。景気拡大はまだ物価に波及していない。ヘッドラインのインフレはエネルギー価格の影響受けている。

ドラギECB総裁=ECBは秋に決定を下す。QE変更時期を設定しないことで全員一致。景気の一層の上振れに向けた勢いは増している。

メイ首相は閣僚との対立が表面化するなか支持率は34%まで低下(どこかの国と似ています)。

マクロン大統領が軍事支出を850億ユーロ削減したことで、軍の最高責任者は辞任する大統領就任後の最大の危機とささやかれている。

米国では、先日オバマケアの代替法案が共和党上院で採決できず、大統領は法案の成立を目指し、それまで議会の休会を認めないと意気込む。ただ、米下院予算委員会は4兆ドルの2018年度予算案を可決し、共和党は税制改革に向けて一歩前進へ(決議案には民主党の支持がなくても税制改革法案の上院通過を可能にする措置がある)。


2017年7月20日(木曜)アジア・欧州市場の動き

2017年7月20日(木曜)アジア・欧州市場の動き

今日の注目は、豪雇用統計+日銀+ECB、この内でECBを除き結果は判明。今のところ流れは「sell the fact buy the rumor」。 残るは20:45時のECB理事会と21:30時のドラギ総裁の記者会見。どちらに転んでも動きが強まる可能性は高い。

1.豪雇用統計では就業者数は前回が-3,000人に下方修正され予想を1,000人下回るも、労働参加率は0.1%増加し65.0%へ、正規雇用者が拡大しパートが減少と、直後の市場の反応はAUD買いへ。

→ 発表直後はAUDUSD急伸するも0.7987を高値に0.80サイコロジカルなポイントは簡単に抜けられず、売りへと変化し、0.7920台まで値を下げている。0.79の大台を維持できるかを見ているが、引き続きAUDUSD+AUDJPYの上昇傾向は変わらず。

2.日銀の金融政策決定会合は、◎短期金利を-0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導する現行の金融政策の維持を決定し。◎ETFとJ-REITの買い入れ方針を据え置き、◎目標とする物価2%の到達時期を前回4月の2018年ごろ→2019年度ごろに先送りした。

→ この結果を受けた反応は物価目標の達成時期の先送り=緩和政策の維持に米株は上昇し結果的に円売りへ。

日経平均株価は+119.91(+0.60%)と強く、日本10年債利回りは0.075%で変わらず。

USDJPYは、物価目標の達成時期の先送りも関わらず、日本の貿易黒字が縮小傾向にあり、全産業活動指数も弱く円売りが続くが予想外に反応は鈍い。もちろん、ECB理事会やドラギECB総裁の記者会見の結果を受けた、EURJPYや他のクロスでの円の動きにUSDJPYが影響を受ける可能性が高くなることは避けられませんが、市場の円ショートの解消がどこまで続くのかがカギでクロスでは円売りを継続するも、USDJPY単体では様子見。

EURUSDは、ECB理事会とドラギ総裁の会見待ち。政策金利の据え置きが予想される中で、12月まで続く月額600億ユーロの債券買い入れの縮小を示唆することを期待しているが、下駄を履くまではわからず。ただし、EURUSDの上昇傾向は変わらず、チャンスがあれば押し目買いで、上昇を狙いたい。

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◎6月豪雇用統計: 失業率=5.6%(予想5.6% 前回5.5→5.6%)、就業者数=14,000人(予想15,000人 前回42,000→38,000人)、労働参加率=65.0%(予想64.9% 前回64.9%)、正規雇用者増減=62,000人(予想 前回52,100→53,400人)、パートタイム雇用者数増減=-48,000人(予想 前回-10,100人)

日銀金融政策決定会合=◎短期金利を-0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導する現行の金融政策の維持を決定し、◎指数連動型上場投資信託(ETF)と不動産投資信託(J-REIT)の買い入れ方針も据え置いた。

日銀金融政策決定会合=【長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)(賛成7反対2)】
→ 短期金利は、日本銀行当座預金のうち政策金利残高に-0.1%のマイナス金利を適用する。
→ 長期金利は、10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、長期国債の買入れを行う。買入れ額については、概ね現状程度の買入れペース(保有残高の増加額年間約 80兆円)をめどとしつつ、金利操作方針を実現するよう運営する。

日銀金融政策決定会合=【資産買入れ方針(賛成7反対2)】
長期国債以外の資産の買入れでは、◎ETFおよびJ-REITについて、保有残高が、それぞれ年間約6兆円、年間約900億円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。
◎CP等、社債等について、それぞれ約 2.2兆円、約 3.2兆円の残高を維持する。

「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」=CPI(除く生鮮食品、コアCPI)見通しを下方修正し、目標とする物価2%の到達時期を前回4月の2018年ごろ→2019年度ごろに先送り(6回目の先送り)。GDP見通しを上方修正し、景気の総括判断を「緩やかに拡大している」に引き上げた。

「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」=コアCPI見通しですが、2017年度を前年比1.4→1.1%、2018年度1.7→1.5%上昇、2019年度1.9→1.8%上昇とし、それぞれ前回の同1.4%上昇、同1.7%上昇、同1.9%上昇から引き下げています。

「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」=GDP見通し、2017年1.6→1.8%、2018年1.3→1.4%へ上方修正し、2019年0.7→0.7%へと据え置く。

米下院予算委員会=4兆ドル規模の2018年度予算決議案を賛成22、反対14で可決。決議案には民主党の支持がなくても税制改革法案の上院通過を可能にする措置が盛り込まれており、共和党は税制改革に向けて1歩前進。

英経営者協会(IOD)=英国のEU離脱の緊急対応計画を実行したのは11%で、計画実行を検討したのは1000社のうち30%にとどまる。

米中包括経済対話(19日)、米国側が「貿易赤字削減という共通目標を中国も認識した」などとする声明を発表して終了した。ただ、鉄鋼分野など具体的な赤字削減策は示せず、協議は平行線に終わった。

2017年7月20日(木曜)昨日19日、海外市場の動き

2017年7月20日(木曜)昨日19日、海外市場の動き

ECBとBOJ、そして豪州雇用統計待ちの調整日。

米株は小幅高で債券利回りは小幅上昇し原油価格は上昇へ。20日のECBとBOJの金融政策を前にし、EURUSD(-0.33%)は調整のドル買いが優勢で、GBPUSD(-0.13%)は買い戻しは鈍く1.30台前半で推移。AUDUSD(+0.47%)+USDCAD(-0.18%)+USDJPY(-0.10%)はドル売りの流れを維持。

ダウ+66.02(+0.31%)、S&P500+13.22(+0.54%)、Nasdaq+40.74(+0.64%)と上昇を維持、米10年債利回りは前日2.259→2.268%、2年債も1.348→1.352%へようやく小幅上昇。原油価格(WTI)は在庫減少幅が予想を上回り47.12ドルへ上昇。

EURUSDは、今日のECB理事会で政策金利の据え置きが予想される中で、12月まで続く月額600億ユーロの債券買い入れの縮小を示唆することを期待しながらも、18日の高値1.1583から一日を通じて緩やかな続落傾向は止まらず1.1510まで下落、ただし上昇傾向は維持しECB理事会の結果待ちの動きへ。

AUDUSDは、18日の豪中銀議事録のタカ派的内容を受け、豪中銀の金融政策の変化を期待した買いの流れは変わらず。アジア市場の0.7909を底値にNY市場の終盤にかけては0.7959まで緩やかに上昇。昨年5月の高値0.80の大台と200日MA=0.8014が意識されるも、20日10:30時の豪州の雇用統計の結果を受けて短期的な動きが加速する可能性が高い。

USDJPYは、20日の日銀の金融政策決定会合を意識した流れとは言い難いが、主要国との金融政策の違いを維持した円ショートの巻き戻しが主テーマに。米国市場の序盤に米金利の低下とともにクロスでも円は全面高で111.80を割り込み一時111.56へ。米株は底堅く上昇へ米金利も上昇し強含みで推移しNY市場の終盤にかけて111.90近くまで値を戻す。

日銀の金融政策決定会合と黒田総裁の記者会見では、金融政策の現状維持を予想し、物価目標の2%達成時期の変化の有無、ETFの買い入れと異次元緩和の出口議論に焦点が集まり、その結果を受け円相場の変化が予想される。

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マクロン仏大統領は軍事支出を850億ユーロ削減、ミリタリーチーフは辞任。

米上院共和党=オバマケア代替法案の頓挫を受け民主党と協力する見通し。

モルガンスタンレー4-6月期の決算は増収増益。

2017/07/19

2017年7月19日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月19日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

基本は明日のECBとBOJ、そして豪州雇用統計待ちながら、強い米住宅着工と許可件数にも、米債利回りは低下し、USDJPY+AUDUSD+NZDUSD+USDCADでドル売りの流れが再開へ。逆に、EURUSDは小幅下落しGBPUSDは横ばいで推移。

欧米株は小幅上昇するも、債券利回りは米国を含めて軟調に推移。為替市場でJPYはクロスで全面高、USDJPYも昨日の安値を割り込み111.50台へと円高へ。昨日急落したGBPUSDは1.30の大台を維持しながら1.3000~1.3050台の動きへ。

元気がいいのは昨日に続きAUDUSDで、午後3時過ぎに0.7947までの上昇から0.7912まで値を下げるも、欧米市場に入り徐々に底値を切り上げ0.7945台へ。USDCADでもカナダドル買いが止まらず、欧州市場の序盤につけた1.2650台を高値に欧米市場では1.2580まで下落している。

◎米住宅着工件数=前月比8.3%(予想5.8%)、建設許可件数=前月比7.4%(予想2.8%)→ 共に予想を大幅に上回り、着工件数は4か月、建設許可は3か月ぶりに前月比プラスへ。


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ビルロワドガロー仏中銀総裁=インフレは依然として目標から離れた水準にあるものの、ECBはデフレのリスクを抑え込んだ。目標にはまだ達せず、引き続き緩和的な金融政策は必要。







2017年7月19日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年7月19日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株は2万円の攻防を続け20,020.86円で終了。米金利は上昇傾向にあり、為替相場は昨日急落したドルの買い戻しが目立っています。

昨日ドル売りが加速した材料となった、オバマケア代替法案で上院は採決をギブアップ、今後のトランプ政権の政策実行能力への疑問は当面消えそうにありません。さらに、弱い米経済指標、米債利回りの低下など、まさに現状のドルは泣きっ面に蜂の状態です。

そして個別には、弱い英CPIにGBPはドルと同じ負け組に入り全面安。一方、豪中銀議事録のタカ派意見、ECBの債券買い入れの縮小への期待、カナダ中銀の金融緩和策の解除期待にAUD+EUR+CADは上昇を継続中です。

昨日はドル安と米金利の低下に、さすがのUSDJPYも買いはギブアップしテクニカルでは昨日の安値は111.69で、アジア市場では一時111.88まで円高が進むなど弱さが目立っています。しかし、主因は円ショートカバーで、7月20日に日銀が緩和策の継続を否定するような、手の平を返すような事態が起こらない限り、円高傾向も限界があるように思われてなりません。

AUDUSDは、昨日のタカ派の豪中銀議事録と米金利の低下、オバマケア代替法案の採決実行できずとの報道から続く豪ドル高は、AUDUSDが0.7940台で頭打ちとなる中で、ここ約22時間では0.7900~0.7950の狭いレンジで推移し、7月20日の豪雇用統計が強く意識される状態となっています。その雇用統計ですが強ければ0.80の大台を簡単にパスすることになり、予想外に悪化すれば0.7800~50の水準へ逆踊りするリスクです。状況としてはAUDロングがそれほど出来上がっているとは考え難く方向性だけ考えれば買いの流れは変わらずと思っています。

EURUSDも上昇傾向を維持している通貨のリーダー的存在ですが、昨日NY市場で1.1580台を達成してからは、1.1530までほぼ右肩下がりの状態ですが下落率は非常少ないように感じられてなりません。明日7月20日のECB理事会へ向けて目先のEURロングの利食いが引き続き出やすい環境にありますが、結果は蓋を開けるまではわかりません。パンドラの箱なのか、それとも財宝がぎっしりと詰まった箱なのでしょうか? いずれにしても、EUR売りへのトレンド変化は考えにくく、どこでロングを作るかの選択に思えてなりません。


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2017年7月19日(水曜)昨日18日、海外市場の動き

2017年7月19日(水曜)昨日18日、海外市場の動き


ドル全面安! 世界的に株安+債券利回り低下。

AUDUSD+1.53%、EURUSD+0.65%、USDCHF-0.77%、USDJPY-0.51%、NZDUSD+0.41%とドル売りへ、ただし、GBPUSDは-0.10%と小幅安(ドル高)、

オバマケア代替法案を共和党が断念しトランプ政権の政策実行能力への疑問が強まり、弱い米経済指標が続き、米10年債利回りの低下が目立ち米株の伸び悩みと、ドル売りの材料が続き、さらに、通貨ごとに材料も異なる。

AUDUSDは、上昇率NO.1で、多数のドル売る要因に加えてタカ派の豪中銀議事録に将来の利上げ期待も背景にあり、一時0.7940台を達成し大幅上昇へ。2015年5月下旬以来の水準となる0.8000の大台は重要で、7月20日の豪雇用統計でAUD買いの流れを確認することができるかより注目度が高まる。

EURUSDは、ドル売り材料に加え7月20日のECB理事会でタカ派ムードを先取りした動きに一時1.1583まで上昇へ。9月7日の理事会で今年12月まで延長された債券買い入れ月額600億ドルの終了とその後月額100億ドルの縮小開始を期待した動きへ。EURUSD1.16の大台は2016年5月、2015年8月、2015年1月以来の注目される水準で紆余曲折がありそう。

GBPUSDは、伸び悩む英CPIに急落するも終値ベースでは小幅安にとどまる。英国のEU離脱に伴う政局の不安を材料にしたポンド売りとインフレ上昇を阻止する通貨高を目指す動きとの間に挟まれる動きへ。アジア市場・欧州市場序盤には高値1.3120台へ上昇するも、英CPIが予想外に伸びず1.3005まで続落。中長期筋の買いに何とか1.3000の大台を維持し一時1.3060台なで値を戻し、終値ベースでは前日比0.09%の小幅安にとどまるも、英国EU離脱交渉でメイ首相の政治的能力が問われる展開は続きそう。

USDJPYは、軟調な米株と米金利の影響を受け円売りの調整色が続く。ドル安材料に円ショートのポジション調整色が強く一時112円を割り込み111.69(200日MV=111.70)まで下落。前日比では-0.47%と円の買い戻し傾向が続く。7月20日の日銀金融政策委員会に焦点が集まる。

ダウは-54.99(-0.25%)、S&P500+1.47(+0.06%)、Nasdaq+29.87(+0.47%)、米10年債利回りは前日2.314→2.259%へ2年債は1.356→1.348へ下落。原油価格(WTI)は46.23+0.21(+0.46%)上昇へ。


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◎英6月のCPIは前月比=0.0%(予想0.2% 前回0.3%)、前年比=2.6%(予想2.9% 前回2.9%)、コア前年比=2.4%(予想2.6% 前回2.6%)と弱くポンド売りが強まる。
◎独ZEW景気期待指数は17.5(予想18.0)、現況指数は86.4(予想88.0)と予想を下回るもユーロ売りにつながらず
◎米輸入物価指数は前月比-0.2%(予想-0.2%)、前年比1.5%(予想1.3% 前回2.1→2.3%)と、前年比は予想を上回るも前回からは低下へ
◎米NAHB住宅市場指数は64(予想67)→ 予想を下回る

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2017年7月18日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月18日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

ドル売りが加速!(除くGBPUSD)。

英CPIは予想外に弱くGBP売りが加速、独ZEWの景気期待指数の弱い結果にもEURは上昇へ。市場はドル売り一色(除くGBP)で、米共和党トップはオバマケア代替法案の採決を断念した政治的な問題や、米輸入物価指数の前年比は前回から低下へ、米NAHB住宅価格指数も弱く、先週金曜日から続く弱い米経済指標もあり、米債券利回りは低下が続き、欧米株は弱さが目立ちドル売りへ。

為替相場は、予想外に弱かった英CPIの影響を受けたGBPUSDの下落を除けば、米株と米金利の低下もあり主要国通貨で大幅なドル売りが進んでいます。最大の上昇はAUDUSDで0.7940台までと前日比で約1.73%の上昇、EURUSDは1.1580台までと前日比で0.9%、USDCHFは0.9520台へと-1.0%とドル売りが加速しています。

USDJPYは、米金利の低下と株安に112.00の壁を割り込むと売り圧力が強く、上値を切り下げ111.70台と売りの流れが止まらず、6月下旬の水準まで円高が進む。

EURUSDの上昇は止まらず。アジア市場で1.1500の大台を超えてからは上昇の流れが続き、弱い独ZEW景気期待指数にも売り反応はなく上昇を続け1.1580と昨年5月の高値水準と並ぶ。

AUDUSDは2015年5月の高値水準となる0.7880台へ上昇。アジア市場の安値0.7786からオバマケア代替法案の採決を断念との報道を引き金に上昇が始まり、弱い米経済指標もあり0.7940台まで続伸。

◎英6月のCPIは前月比=0.0%(予想0.2% 前回0.3%)、前年比=2.6%(予想2.9% 前回2.9%)、コア前年比=2.4%(予想2.6% 前回2.6%)と弱くポンド売りが強まる。
◎独ZEW景気期待指数は17.5(予想18.0)、現況指数は86.4(予想88.0)と予想を下回るもユーロ売りにつながらず
◎米輸入物価指数は前月比-0.2%(予想-0.2%)、前年比1.5%(予想1.3% 前回2.1→2.3%)と、前年比は予想を上回るも前回からは低下へ
◎米NAHB住宅市場指数は64(予想67)→ 予想を下回る

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ECBの四半期調査=ユーロ圏の銀行は第3四半期に、住宅ローンや企業融融資、消費者向けの融資基準の緩和が見込まれ、貸出を拡大する見通し。



2017/07/18

2017年7月18日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き 英CIPに注意!

2017年7月18日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

昨日のNY連銀製造業景気指数は先週末のCPIや小売と同じくまたしても弱く、米金利は低下気味。

先週金曜日から続くドル売りの流れは主要通貨で続き、英国のEU離脱交渉は内紛なのか閣僚間で抗争激化し弱かったポンドと、早朝のNZのCPIが弱く一時07261まで急落したNZDUSD共に、ヘルスケア修正法案が共和党で成立見込み立たずとの報道に流れはポンド買い+NZドル買いへと変化。

USDJPYもその影響に一時112円を割り込みながら、いつもながら緩和政策の転換ができずにいる弱い通貨のメインとなっており一時112.30台まで値を戻しています。ただし、買い戻しも限定的でいつまで円売り一極集中が続くのかやや疑問になっています。(円安トレンドは変わりませんが、円ショートの巻き戻しも意識)

さて、これからの欧州市場では、最大の関心事(重要)は午後17時30分に発表される英国のCPIで、すでに過去2日間の高値を更新しています。昨日は英国のEU離脱をめぐり閣僚間で意見の相違が見られ、メイ首相の指導力の低下が危惧されGBP売りの材料にされていますが。このような政治ネタが長続きすることは過去にあまりありません。

為替相場は政治的な動きよりもインフレ圧力の有無が非常に重要となっており、仮に今日の英CPIが、前年比が予想の2.9%、コア前年比が予想の2.6%を大きく上回ることにでもなれが、GBPが急騰し、逆の結果ではポンド売りですが、インフレ圧力の高まり=ポンド高(ポンド安政策の転換)がテーマとなっていることは忘れず。期待感はポンドの上昇なのですが?

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オプションでは、

1Month VOLを前週金曜日と比較すると、USDJPY7.74→7.79、EURUSD6.24→6.48、GBPUSD7.18→7.24、AUDUSD7.17→8.05と拡大傾向にあります。ロンドンベースで前日比と比較すると、USDJPY7.65→7.68、EURUSD6.2→6.35、GBPUSD6.91→7.04、AUDUSD7.45→7.85と昨日も相場変動が高まり上昇していることがわかります。

1Month RRを前週金曜日と比較すると、USDJPY-1.07→-1.09、EURJPY-0.45→0.51と円コールの買いが上昇、GBPJPY-1.27→-1.21と逆に縮小しています。ロンドンベースで昨日と比較すると、USDJPY-1.05→-1.05と円コールオーバーで数字は変わらず、EURUSDは0.35→0.35と3か月まではユーロの上昇を織り込んでいますが数字的には変わらず。GBPUSDは-0.30→-0.20とポンドプットがやや縮小、AUDUSDは-0.45→-0.35と豪ドルプットもやや縮小しています


GBPUSDのポンドコールの買い

午後7時30分に発表される、英CPIは非常に注目に値します。昨日は英国のEU離脱をめぐり閣僚間で意見の相違が見られ、メイ首相の指導力の低下が危惧されています。

ただし、このような状況は一朝一夕に変化することもなく、2年後のブレグジット完了まで続くことになりそうですが、為替相場は政治的な動きよりもインフレ圧力の有無が非常に重要となっており、仮に今日の英CPIが、前年比が予想の2.9%、コア前年比が予想の2.6%を大きく上回ることにでもなれが、GBPが急騰する可能性もあります。

もちろん逆に予想外に弱い結果となれば、インフレ圧力お弱まり=ポンド安を危惧する必要がやや弱まり、GBPが続落する流れとなる可能性が高いと思われます。

市場の流れに反するようになりますが、市場の弱気センチメントの逆のインパクトが大きいと考えれば、オプションでは2~3週間でGBPUSDのコールの買いが選択肢と考えます。

EURUSDで、EURコールの買いは継続
EURUSDの上昇トレンドは変わらずで、先週金曜日にユーロコールの買いで一部ヘッジしていますが、残りはこのまま継続更なる上昇を待ちたいと思います。

USDJPYで、ドルプットの買いは撤退。
USDJPYは先週金曜日にドルコールの買いを一部ヘッジしたことで現在の水準でも十分耐えられると思いますが、市場のセンチメントは弱い米経済指標にドル安へと動き続けています。株高=円売りの流れから、米金利の低下=ドル売りへと変化していることもあり、ヘッジ分をいれコストが上回る段階でドルコールの買いも撤退へ。

CADJPYは、がCADコールの買いを継続。
なかなかコストアップしません、市場のセンチメントは変わらず、継続を維持。



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◎NZDの第2四半期消費者物価指数は、前期比0.0%(予想0.2% 前回1.0%)、前年比1.7%(予想1.9% 前回2.2%)→ 予想外に弱い数字に直後からNZドル売りが強まる
◎オバマケア代替法案に共和の2名の議員が反対を表明、造反者が計4名となり上院での可決は難しくなる。



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オバマケア代替法案=共和党のランド・ポール上院議員とスーザン・コリンズ上院議員に加え、今回新たにマイク・リー上院議員とジェリー・モラン上院議員が反対を表明した。

豪中銀議事録公表(7月4日分)=国内の不動産と雇用を巡る見通しがまだはっきりしない。金融刺激策の巻き戻しで他の中銀に追随する用意がないことを示唆。

豪中銀議事録公表(7月4日分)=会合参加者は豪州の中立的金利水準についても議論。2007年から低下し、今は中立的な名目キャッシュレートが3.5%前後に相当するとの認識が示されたが、相当な不確実性がある。

豪中銀議事録公表(7月4日分)=成長及びインフレ見通しを踏まえ、労働市場や住宅市場の状況に注意深い監視が継続して必要。豪ドルの上昇については、経済調整を複雑にする。

2017年7月18日(火曜)昨日17日、海外市場の動き

2017年7月18日(火曜)昨日17日、海外市場の動き

東京市場が連休の中、材料に乏しい週上げ月曜日。米国市場は弱いNY連銀製造業景況指数に一時ドル売りが加速するも、結果はドル小幅高。米株は前日とほぼ変わらず小幅低下、米10年債利回りは低下し、原油価格は軟調に推移。

為替相場は先週金曜日のドル下落から調整色が強く、GBPUSD(-0.37%)+AUDUSD(-0.35%)+NZDNZD(-0.36%)+CADUSD(+0.37%)とドル高へと動き、逆にEURUSD(+0.11%)とEUR高(ドル売り)で、USDJPY(+0.09%)は上下変動後に小幅ながら円安へ。

米株の動きは鈍く、ダウ-8.02(-0.04%)、S&P-0.13(-0.01%)、Nasdaq+1.97(+0.03%)、米10年債利回りは弱い米経済指標を受け前日2.332→2.314%へ低下するも、2年債は1.356→1.3557%とほぼ変わらず。

原油価格(WTI)はOPECの減産に懐疑的な見方が強く45.99ドルと-0.55ドル(-1.18%)低下。BITCOINは2か月ぶりに2000ドル割れとピークから1/3下落。

USDJPYは、東京市場が海の日で祭日の中、アジア・欧州市場の序盤に一時112.77まで上昇するも、NY連銀製造業景況指数に米金利は軟調に推移しドル売りへ。先週金曜日の安値112.27を意識したのか112.30台で下げ止まり、オプションカットから上昇が始まり、ロンドンフィキシングでは112.87まで上昇し上げ止まり112.60近辺で終了へ。

EURUSDは、先週金曜日の弱い米経済指標を受けたドル売りの反動でアジア市場では1.1475を高値に利食いのEUR売りが先行。一時先週金曜日の米経済指標後の安値1.1430台まで値を下げるも、ユーロ圏CPI後から反発が開始、弱い米景況感指数に1.1487まで上昇。主要通貨では唯一ドルに対して強含みで推移し7月12日の高値1.1490を狙える水準で推移。

GBPUSDは、アジア市場の高値1.3113と先週金曜日の水準を超えられず、米国市場の終盤にかけて1.3047まで続落し主要国通貨では弱さが目立っている。特にGBP売り材料は見られず利食い先行と思われ、先週金曜日の弱い米CPIを受けたドル売りが始まった水準の1.2973→1.3114の半値近くで下げ止まり強さは何とか維持。


◎中国の第2四半期のGDPは、前年比6.9%(予想6.8% 前回6.9%)→ 前年比は予想を上回り前回と変わらず
◎中国の鉱工業生産=前年比7.6%(予想6.5% 前回6.5%)→ 予想と前回を上回る
◎中国の小売売上高=前年比11.0%(予想10.6% 前回10.7%)→ 予想と前回を上回る
◎中国の固定資産投資=年初来前年比8.6%(予想8.5% 前回8.6%)→ 予想と前回を上回
◎ユーロ圏CPI・改定値は、前月比0.0%(予想0.0% 前回-0.1%)、前年比1.3%(予想1.3%  前回1.3%)、コア前月比0.2%(予想0.2 前回0.0%)、コア前年比1.2%(予想1.1% 前回1.2%)→ 前月比は小幅上昇し、前年比では変わらず。
◎NY連銀製造業景況指数:業況指数=9.8(予想15.0 前回19.8)→ 予想を大幅に下回る


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2017/07/17

2017年7月17日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月17日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

東京市場が連休の中、料に乏しい週上げ月曜日。ダウは小幅安からスタート、独英債券利回りは低下し、米債も軟調に推移。原油価格(WTI)は一時46.26まで軟化。

為替市場は、アジア市場と欧州市場の序盤は利食い先行にドルが強含みで推移するも、米国市場に入ると米債利回りは軟調で弱いNY連銀製造業景況指数もあり、GBPUSDを除きドル売りへと変化。

EURUSDは、先週金曜日の弱い米経済指標を受けたドル売りの反動でアジア市場では1.1475を高値に利食いのEUR売りが先行。一時米経済指標後の安値1.1430台まで値を下げるも下げ止まり、ユーロ圏CPIがやや強く、弱い米景況感指数に1.1470まで上昇し、結局は振出に逆戻り。「1.14割れ買い=1.1470台売り」のレンジから抜け出せず。

USDJPYは、アジア・欧州市場の序盤に一時112.77まで上昇するも、米金利は軟調で、先週金曜日の安値112.27からの戻り高値112.70台を大きく超えられず、112.25~80のレンジで推移するも上値は重い。

米国市場に入っても、GBPUSDの弱さは消えず。アジア市場の1.3113を高値に欧州市場の中盤には一時1.3057まで下落。主要通貨でドル売りの流れが続くも1.3078を戻り高値に上値は重い。

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2017年7月17日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年7月17日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

東京市場は連休で、相場変動の材料も乏しい週明け月曜日。アジア市場は中国発の強い経済指標にも動意は薄く、米債利回りは軟調に推移する中でも、逆にドルは小幅高の展開となっています。

原油価格(WTI)は46.79ドルへ上昇、FTSEは上昇するも、独DAXは弱く、米10年債利回りは2.31%へと軟化。

数少ない経済指標の中で注目の、中国のGDPは6.9%と予想9.8%を上回り、鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資も予想と前回を上回る結果となりましたが、今日のAUDUSDの動きは鈍く、逆に早朝の0.7830台を高値に0.7800台まで小幅下落となっています。

主要通貨は全体的に先週金曜日の弱い米経済指標を受けたドル急落から利食い先行による小幅反発となっていますが、いつながら本日の海外市場で株と債券利回りを確認しながらもの動きと考えます。

特に、市場をリードすることが多い、EURUSDは先週一週間を通じて1.1460~90で頭打ちとなってり、1.14割れ買い=1.1470台売りの流れで今のところ売り先行となっています。

USDJPYは、先週金曜日に113.00を割り込んでから急落→安値1112.27の61.8%近くとなる112.77まで値を戻したのですが、今のところ戻りもこの水準で精一杯の状態となっています。

◎中国の第2四半期のGDPは、前年比6.9%(予想6.8% 前回6.9%)→ 前年比は予想を上回り前回と変わらず
◎中国の鉱工業生産=前年比7.6%(予想6.5% 前回6.5%)→ 予想と前回を上回る
◎中国の小売売上高=前年比11.0%(予想10.6% 前回10.7%)→ 予想と前回を上回る
◎中国の固定資産投資=年初来前年比8.6%(予想8.5% 前回8.6%)→ 予想と前回を上回る


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2017/07/16

今週の為替相場を考える(7月17日~21日)

今週の為替相場を考える(7月17日~21日)

最近の為替相場の変動は株式より金利に反応することが多く、7月12日のイエレンFRB議長の議会証言で「バランスシートの縮小を急ぐ一方で、追加利上げは慎重に判断」と、利上げに対してアクセルから足を離す状況へと変化したことで特にAUD+NZD+GBP+CAD+JPYで上昇の流れが強まっています。

今週の主な材料でも記載していますが、今週は金融政策と金融政策への影響度が高いインフレ・雇用指標の発表が非常に多くなっており、それぞれで為替相場が変動することは避けられそうにありません。(金融政策=ECB・日銀と豪中銀議事録、CPI=英国・カナダ・NZ、雇用統計=豪州)

先週末の弱い米CPIと小売や消費者マインドに米利上げ期待度は弱まり、米10年債利回りは2.386→2.330%へ、2年債も1.399→1.356%へと低下、逆に、独10年債利回りは0.573→0.597%へ、英10年債利回りも1.305→1.310%へ、カナダ10年債利回りは1.879→1.895%と上昇し、金利差の縮小がドル売り圧力となっています。

CME FedWatchでは12月13日の利上げ期待度は47.3→43.1%まで低下しています。米国は利上げレースに先行しながらも慎重になりやすく、他の主要国がじわじわと緩和縮小レースに迫っていることで、ドルインデックス(DXY)は昨年11月のトランプ米大統領の選出時の11月の水準99台を大きく割り込み95.10と昨年8月の水準まで下落している要因と思われます。

また、IMM通貨先物の主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネットポジションは、前週の-3,277→+7,840とネットでプラスへと転換。2016年5月24日の週から60週間続いたネットショート(ドル高思考)に変化がみられました。

このように、今週はメインとなる金融政策とそれに絡む経済指標に十分注意を払ったポジションテークをする必要がありそうです。


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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】



◎USDJPY【予想レンジ 111.80~113.50】

USDJPYは、金利差相場の中で他の主要国との金融政策の違いを注目した円安に備えた円ショートが拡大した中で、イエレンFRB議長の発言や先週金曜日の弱い米CPIと小売を受けた米金利の低下にトレンドラインのブレークでドル売りへと変化しています。

米金利の低下傾向が長引くようであれば話は別ですが、現状ではテクニカル売買でフットワークが軽い短期投機筋と円ショートの巻き戻しによる円買い以外の材料は考えにくいと思われます。

DailyのStochRSIは、K32.839、D71.583と売りに変化してからその流れの継続中となっています。200日MAは111.566にあり引き続き上昇を続け、LowとUpperはそれぞれ111.07~112.06にあり、この水準を割り込むまでは中長期の円安トレンドの変化も期待できそうにありません。

IMM通貨先物では、【円】-75,036→-112,125(-37,089)と、今週も円の一人負け。主要国の金融政策の違いがポジションにも表れ、ネットではショートNO.1で唯一ショートが拡大していますが、7月11日時点のデータで、その後円高が加速していることを考えれば、円ショートの拡大は収まっていること思われます。オプションの1Month リスクリバーサルでは、円コールオーバーで0.82→1.05とオプションの世界では円高を支持する動きが強まっています。


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◎EURUSD【予想レンジ 1.1350~1.1500→1.1600】


今週のECB理事会やドラギ総裁発言では、将来のQEの縮小をほのめかす内容が期待されます。独10年債利回りを含め欧州主要国の債券利回りは上昇傾向にあり、米国のとの金利差縮小がEURにとってフォローの風となっています。

今週に入っても1.1500の大台を超えられず上値は重いのですが下げ幅も限定的です。1.14割れか買い=1.1470台は売りと狭いレンジで推移し、足踏み状態が続いていますが、いずれは上値を試す動きが期待できます。

DailyのStochRSIは、K48.858、D59.5933で、売りを継続中ですが、先週と同じく逆にEURUSDの下げ幅は限定的で緩やかな上昇傾向を維持し逆向現象中となっています。200日MAは1.0841と遥か下に位置し、36日MAは1.1277でこれを大底として上昇傾向が維持されています。

IMM通貨先物では、【ユーロ】77,464→83,788(6,324)と再びユーロのロングが急拡大しています。6月13日の79,053コントラクトのロングポジションを上回り、引き続きドル売りをリードしロングは他を圧倒しNO.1。オプションの1Month リスクリバーサルでは、ユーロコールオーバーで前週の0.30→0.35とさらにその傾向が強まっています。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.3000~1.3250】

カーニーBOE総裁の発言で上昇したGBPロングの調整も終わり、GBPUSDは1.3100台を達成。遅かれ早かれBOEの債券買い枠の縮小は変わらず、英消費者物価でインフレ拡大が示されれば更なる上昇も。

DailyのStochRSIは、K42.66 、D60.24で、7月5日に売り変化したから久々買いへと変化していますが、水準はニュートラルに近く強い上昇は期待できそうにありません。200日MAは1.2553と遥か下に位置し、36日MAは1.2848でこの水準をボトムに上昇を維持しています。終値ベースでは過去に超えられなかった1.3050を上回り昨年9月の水準へと上昇したことで、上昇の流れが続きそうです。

IMM通貨先物では、【ポンド】-27,767→-24,138(3,629)とショートが小幅低下しています。煮え切らないポンドですが、ユーロがロングへと変化しても、なかなかロングへ転換できずにいます。ただ、ネットポジションは再び減少傾向にあり先週同様に弱さは感じられません。オプションの1Month リスクリバーサルでは、0.30→0.30と変わらずで、オプションの世界では相変わらずポンド弱気ムードが支配される中でスローな動きを継続しています。

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今週の主な材料(7月17日~21日)

今週の主な材料(7月17日~21日)

主要国の金融政策の違いがいつもながら金利と為替相場に反応する状態は変わらっていません。とくにこれからの夏休み時期のパーキング資金は高金利が選好されることが考えられ、「金融政策=相場変動は当面変わりそうにありません。

先週はカナダ中銀が米国に次いで2番目に利上げを決定したことで、カナダドル高が進んでいます。7月21日はカナダのCPIと小売売上高の発表があり市場はやや弱い数字を予想しています。仮に強い結果になれば、少し先のことになりますが次回9月6日にも追加利上げの期待度が高まることでしょう。

7月20日のECB理事会やドラギECB総裁の記者会見で「インフレ見通しが改善しQEを見直す」ことを示唆するのでしょうか? 13日のWSJ紙は「ECBは来年から資産を段階的に縮小する方針」と報道しており、9月7日の次回理事会で来年から月額600億ユーロの債券買い入れの縮小が始まる期待感に強まっています。

7月18日には7月4日の豪中銀金融政策委員会の議事録が発表されます。4日の委員会では緩和策の解除期待が裏切られ、一時豪ドル売り強まっていました。その議事録が公開され内容が非常に注目されます。また、20日の豪雇用統計ではやや弱い数字が予想されていますが、仮に強く出ることになでもなれば、8月1日の金融政策委員会で緩和策の縮小を期待する動きが強まることでしょう。

7月20日には日銀の金融政策決定会合があり、金融政策の据え置きが予想されます。7月7日に日銀は10年債利回りが0.1%を超えた段階で、固定利回りで債券を無制限に買い入れる指値オペを実施。黒田日銀総裁も緩和策の継続を示唆しており、金融政策の据え置き=円の一人負けの状況が続く可能性が高くなっています。

7月18日には英CPIの発表があります。前月比はやや弱い数字の予想となっていますが、それ以外は前回と変わらずの予想となっています。12日の英雇用統計では失業率が1975年来の低水準で、平均賃金の伸びもまずまずで、賃金の伸びが上向きインフレ率を引き上げるとの懸念も残っています。今回のCPIの結果が8月3日のBOEの金融政策委員会に期待をつなげることになるのでしょうか?

7月18日にはNZのCPIの発表があります。第2四半期のCPIで予想とのかい離が大きく相場変動が一時的に高まることが予想されます。また、この結果を受けて8月10日にはNZの政策金利と金融政策の見直し期待度
がどのように変化するのでしょうか? 6月22日には「中立的な金融政策との文言を削除」していたこともあり、仮に強い数字ともなれば緩和策への変更期待度はさらに高まることでしょう。


重要なイベント
1.【ECB理事会とドラギECB総裁の記者会見(7/20)
2.【英消費者物価指数(7/18)】
3.【豪雇用統計(7/20)】
4.【カナダ消費者物価指数&栗売上高(7/21)】
5.【日銀金融政策決定会合&黒田総裁の記者会見(7/20)】
6. 【豪中銀議事録(7/18)】
7. 【NZ中銀消費者物価指数(7/18)】
8. 【中国第2四半期GDP(7/17)】

米経済指標
1.【NY連銀製造業景況指数(7/17)】
2.【輸入物価指数(7/18)】
3.【住宅着工&建設許可件数(7/19)】
4.【新規失業保険申請件数(7/20)】
5.【フィラデルフィア連銀製造業景気指数(7/20)】
6. 【景気先行指標(7/20)】

中銀関係者発言
1. 【デベル豪中銀総裁候補&ブロック豪中銀総裁候補講演(7/21)】


詳しくは別表をご覧ください。


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最新のIMMポジションから、 2017年7月15日(土曜) 祝ドル安思考!

最新のIMMポジションから、 2017年7月15日(土曜) 祝ドル安思考!

祝ドル安思考! ついに主要7通貨のネットポジションはロングへ転換

主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネットポジションは、前週の-3,277→+7,840とネットでプラスへと転換。2016年5月24日の週から60週間続いたネットショート(ドル高思考)に変化がみられました。

今回のデータを前週と比較すると、ショートが拡大していたのは円だけで、他の主要通貨はロングが拡大するかショートが減少しています。特徴としては、カナダドルのショートが急減し、ネットでもロングに転換する可能性が高くなっている反面、円のショートが急拡大し、市場の円先安センチメントがさらに広まっています。


【円】-75,036→-112,125(-37,089)

今週も円の一人負け。主要国の金融政策の違いがポジションにも表れ、ネットではショートNO.1で唯一ショートが拡大。


【ユーロ】77,464→83,788(6,324)

再びユーロのロングが急拡大。6月13日の79,053コントラクトのロングポジションを上回り、引き続きドル売りをリードしロングは他を圧倒しNO.1。


【ポンド】-27,767→-24,138(3,629)

煮え切らないポンド。ユーロがロングへと変化しても、今週もなかなかロングへ転換できずにいます。ただ、ネットポジションは再び減少傾向にあり先週同様に弱さは感じられず。


【カナダドル】-39,372→-8,604(30,768)

強さを取り戻したカナダドル。カナダ中銀の利上げもあり、今週も先週に続き急速にショートは減少中で、前週比で比較するとカナダドルの増加幅はNO.1。


【豪ドル】32,414→36,806(4,392)

ロング拡大を継続中。ネットロングに転換してから4週間過ぎロングも拡大傾向ながら、増加幅はやや弱まる。



詳しくは、別途グラフを参照してください。



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2017/07/15

2017年7月15日(土曜)昨日14日、海外市場の動き

一言、ドル全面安!

米CPI&小売売上高と弱い米経済指標に、米債利回りは低下し逆に米株は上昇するも、ドルは全面安! DXY(ドルインデックス)は95.10と、昨年6月以来のドル安水準へ。

12日のイエレンFRB議長の議会証言で「バランスシートの縮小を急ぐ一方で、追加利上げは慎重に判断」に、利上げに対してアクセルから足を離す状況へと変化。

さらに、昨日の弱い米CPI、小売や消費者マインドに米利上げ期待度は弱まり、CME FedWatchでは12月13日の利上げ期待度は47.3→43.1%まで低下。ダウ(+0.39%)とS&P(+0.47%)は債高値更新するも、米債利回りは低下(10年債2.344→2.33%、2年債1.363→1.356%)。

為替相場は、米金利の低下と連動しドル売りが加速。GBPUSD+1.27%、AUDUSD+1.25%、USDJPY-0.68%、EURUSD+0.61%、USDCAD-0.57%と、主要通貨で1%超の変動がみられ、大相場とまではいかないが中相場の動き。

GBPUSDは、EU離脱のプロセスに伴うネガティブ材料にGBPショートが多かったのか、アジア市場で前日の高値1.2950台を上回り、欧州市場に入っても緩やかな上昇が続いた。弱い米経済指標に1.300壁をクリアしてからは逆にストップの買いがさく裂、オプションカットでは1.3080台まで急伸し、終盤にかけては1.3113まで続伸。終値ベースでは昨年9月15日以来となる1.31台を達している。

AUDUSDは、資源価格の上昇や中国経済指標の改善もあり、アジア市場では前日の高値0.7740を上回り上昇を続け、欧州市場に入ると0.7760台と今年に入って最高値を更新。弱い米経済指標に米金利が低下すると再上昇が始まり終盤にかけては一時0.7834と、昨年4月22日の高値0.7835と並ぶ動きへ。

USDJPYは安倍内閣の支持率は30%を割り込み円の買い戻しが強く、米CPIと小売を受けた米金利の低下に、113.00を割り込んでから売りが加速し、12日と13日の安値112.80台を割り込み一時112.27まで急落。オプションカットからフィキシングにかけて一時112.73まで値を戻すも、ドル買い戻しも続かず、112.51で終了。

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エバンズ・シカゴ連銀総裁=米経済の強さを再認識するも、目標を下回るインフレ率は深刻な政策達成の失敗で、バランスシートの縮小と非常に穏やかな利上げ支持を表明。

カプラン・ダラス連銀総裁=9月のバランスシートの縮小に着手する可能性と、利上げは忍耐強く望む。完全雇用に近い状態と、抑制されているインフレ率と、経済が矛盾するシグナルを発している状況下では忍耐強くあることが最善の対応。

2017/07/14

2017年7月14日(金曜)欧州・米国市場の動き

2017年7月14日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き


週末の金曜日、日本は3連休の前日。注目の米CPIと小売は弱く、米株は小幅高で推移するも、米金利の先高期待は弱まり、米金利は低下しドルは急落。

米国の弱いCPIと小売売上高に、独英株は弱く、原油価格(WTI)は上下変動しながらも一時46.27ドルまで上昇。米10年債利回りは前日2.34→2.30%、2年債も1.36→1.339%へ低下。ダウは+10.29(+0.05%)高と小幅に上昇するも強さは見られず。

AUDUSDの上昇は今日も輝き、0.78台を超え昨年4月の高値0.7835を目指し0.7830まで一時上昇、前日比1.2%とNO.1の上昇率。GBPUSDも1.30の大台を簡単にクリアし1.3080へと1.0%上昇。

USDJPYは安倍内閣の支持率は30%を割り込み円の買い戻しが強く、米CPIと小売を受けた米金利の低下に、113.00を割り込んでから売りが加速し、12日と13日の安値112.80台を割り込み一時112.28まで急落。前日比で-0.72%と円高が加速。

◎ユーロ圏貿易収支(季調前)=214億ドル(前回179億ユーロ)季調済197億ユーロ(予想203億ユーロ)→ 季調前は貿易黒字額が拡大へ
◎米CPIは、前月比0.0%(予想0.1%)、前年比1.6%(予想1.7%)、コア前月比0.1%(予想0.2%)、コア前年比1.7%(予想1.7%)→ 前月比は予想通りながら前年比予想を下回りドル売りが加速
◎ 小売売上高は、前月比-0.2%(予想0.1%)、除く自動車前=前月比-0.2%(予想0.2%)→ 予想外のマイナスにドル売りが加
◎米鉱工業生産は、前月比0.4%(予想0.3%)、設備稼働率=76.6%(予想76.7%)→ 鉱工業生産は予想と前回を上回る
◎米企業在庫は前月比0.3%(予想0.3%)
◎ミシガン大学消費者信頼感・速報は、93.1(予想95.0)と弱い。

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JPモルガン第2四半期決算=13.4%の増益で予想を上回る。

シティグループ第2四半期決算=減益ながら一株利益が予想を上回る。

ECB関係筋=ECBは量的緩和の時期を明言することに消極的。


2017年7月14日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年7月14日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

イエレン議長の議会証言も過ぎ、今日は週末金曜日。日本は3連休前の金曜日で、米国市場では重要なCPIが注目され若干ながら強い数字の予想となっています。

それ以外での、米国発の小売売上高、鉱工業生産・設備稼働率、ミシガン大学消費者信頼感など、経済指標が多く控えおり、最近の米金利に敏感な為替相場は、ミニ夏休みムードの中でも動かないわけはありません。

カナダ中銀の利上げで火が付いたコモンウェルズ通貨の上昇は、主役のカナダドルが急騰したかと思えば狭いレンジに入り、逆に金利相場なのでしょうか? 脇役のAUDUSDとNZDUSDが上昇を続けています。

AUDUSDは今年3月の高値0.7749を超えて、昨年11月0.7778や昨年4月0.7835を狙える位置にいます。また、NZDUSDも連騰しており昨日の海外市場では瞬間ながら0.7368と、今年2月の高値0.7376に迫っており、米金利の再上昇がなければこの勢いは止まりそうにありません。

一方、主要取引通貨の筆頭のEURUSDは、1.14台を回復するも上昇に強さが見られませんが、昨日のWSJ紙の記事にあるようにECBは9月に資産買い入れを段階的に縮小する可能性に、EURUSDをショートにすることもできず、徐々に最高値を更新する可能性が高くなっています。

GBPUSDも、EU離脱という政治的な駆け引きのリスクは残りますが、マカファーティBOE金融政策委員が次回8月3日のMPC(金融政策委員会)で利上げを主張すると発言するなど、市場の弱気なセンチメントに反して1.2800~1.3000の上限を再び試す動きとなっています。

USDJPYは、金融政策の違いは絶対的なもので、材料としては円売りになります。そのため、投機的な円ショートが溜まりやすく、テクニカルベースの売りや利食いの売りに押されやすい反面、押し目では中長期筋のドル買い(円売り)は根強いものがあります。引き続き112.70~80をボトムにした円売りの展開が続きそうです。


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2017年7月14日(金曜)昨日13日、海外市場の動き

2017年7月14日(金曜)昨日13日、海外市場の動き

ECBが9月QE縮小を示唆する可能性との報道、イエレンFRB議長の「労働市場はかなりタイトで賃金圧力加わる可能性も」と発言。米株は緩慢ながら米金利は上昇。原油価格(WTI)は46ドル台へ上昇。

為替相場は、前日カナダ中銀の利上げに急伸したカナダドルの動きは緩慢で原油価格の上昇にもUSDCAD(-0.21%)と小幅高にとどまる。逆に、金利差を注目したのか? AUDUSDとNZDUSDの上昇が前日のイエレン議長の議会証言後から強まる。

中国の貿易収支も強くAUDUSD(+0.70%)3か月ぶりの高値となる0.7740へと一時上昇、NZDUSD(+0.87%)は一時5月ぶりの高値0.7369へ上昇。EURAUDは-0.79%、AUDJPY+0.76%、NZDJPY+0.94%と強さが目立つ。

GBPUSDは前日比+0.42%上昇。英政府がEUから離脱するための「廃止法案」を公表し政治的な不安が残るも、マカファーティーBOE金融政策委員の「8月利上げに票を投じるつもりである」との発言もあり一時1.2950台へ上昇。1.2950超えの上値は重く1.2910~50のレンジで推移。

EURUSDは前日比-0.13%と小幅安。前日のイエレンFRB議長の議会証言を受けECBのハト派変化への警戒感に欧州市場では一時1.1370まで下落。ECBは9月7日の理事会で来年から資産買い入れを段階的に縮小の可能性と、ドラギ総裁がジャクソンホールに3年ぶりに参加との報道に1.1420まで小反発。ただし、EURクロスでの売りが続き上値は重く1.1400を中心とした動きへ。

USDJPYは前日比0.11%と小幅高。前日のドラギECB総裁の議会証言後の米金利の低下に円ショートの巻き戻しが続き一時112.80台まで下落。株価は強く米金利も上昇しクロスでも円売りが強まると113.47まで上昇するも、113.50を超えられずいまのところ上値も限定的。


◎イエレンFRB議長の上院での議会証言は「インフレを非常に注意深く見守っている、労働市場はかなりタイト、賃金圧力加わる可能性も」
◎ドラギECB総裁はジャクソンホール参加、ECBは来年から資産化入れを段階的に縮小する方針を9月7日の理事会で示唆する可能性が高い。
◎マカファーティーBOE金融政策委員=より速いQE資産縮小を望む。8月利上げに票を投じるつもりである。
◎日銀は、7月20日の金融政策決定会合で、2017年度を1.4→1.0%前後へ、2018年度も下方修正の方向で検討。

◎中国貿易収支=428億ドル(予想426.億ドル)、輸出=前年比11.3%(予想9.0%)、輸入=17.2%(予想13.0%)→ 輸出入共に拡大し貿易黒字額も予想を小幅に上回る
◎独消費者物価指数・確報値=前月比0.2%(予想0.2%)、前年比1.6%(予想1.6%)と変わらず。
◎米PPIは前月比0.1%(予想0.0%)、前年比前年比2.0%(予想1.9%)
◎新規失業保険申請件数は、24.7万件(予想24.5万件)


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ECBは来年から資産化入れを段階的に縮小する方針を9月7日の理事会で示唆する可能性が高い。(WSJ紙、DJ)

日銀=7月20日の金融政策決定会合で2017年、2018年度の物価見通しと実質成長見通しを修正する。2017年度を1.4→1.0%前後へ、2018年度も下方修正の方向で検討。

イエレンFRB議長の議会証言(上院銀行委員会)=インフレを非常に注意深く見守っている。労働市場はかなりタイト。保有資産の縮小期、長期金利はいくらか上昇へ。保有資産の縮小はゆっくり、段階的に実行する計画。

イエレンFRB議長の議会証言(上院銀行委員会)=賃金圧力加わる可能性もトランプ大統領が示した経済成長率3%達成の目標は困難になる可能性がある。高齢化社会の進展、および生産性の低迷で米国の潜在成長率は2%近辺に低下している可能性。

カプラン・ダラス連銀総裁=インフレ率が中期的に2%目標の達成に向かっていることを示す、さらなる兆候を見極めたい。先行きの金融緩和解除は段階的かつ忍耐強く行われるべき。

カプラン・ダラス連銀総裁=今年の米経済成長率は2%をやや上回り、労働市場に残るスラック(緩み)はさらに解消され、物価圧力につながる見込み。最近のさえないインフレ動向は一時的にとどまり得るが、そうならない可能性も残る。

マカファーティーBOE金融政策委員=より速いQEアンワインドを望む。8月利上げに票を投じるつもりである。(TIMES)→ 日本時間にすでに出ていたが市場が反応したのは欧州時間。

英政府=欧州連合(EU)から離脱するための「廃止法案」を公表。EUとの政治、財政、法律面でのつながりを絶つための法律で、2019年の離脱に向けた重要な一歩。

IEA=OPECの6月生産は今年最大=サウジやリビアなど増やす。



2017/07/13

2017年7月13日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年7月13日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

カナダ中銀の利上げが加わり、カナダドル高、ユーロ高。円は一時的な上昇にとどまり、ポンドの売ら強さは変わらず。

先週末の米雇用統計と昨日のイエレンFRB議長の議会証言も終わり米金利は軟調に推移する中で、伏兵としてカナダ中銀の利上げと再利上げの期待と、英雇用統計で失業率が低下し賃金の低下もやや弱まっている点が注目されています。

通貨間でそれぞれの動きに差が生じていますが、トランプ・ジュニアのメール公開に絡む政局の不安に、本当に共和党が目指すオバマケア代替法案を通過することができるのでしょうか? 慢性化してはいますがドルのマイナス要因であることに変わりありません。

イエレンFRB議長の強弱混在する発言に対する市場の反応は特に、「低すぎるインフレ率を注視しており、FOMCでは向こう数カ月はインフレの動向を注視していく」とあり、この点を注目しているようで、米金利は低下気味となっています。

結果として円ショートの巻き戻しを開始し、カナダドルを買い、ポンドを買い戻し、ユーロは7月20日のECB理事会への期待に底堅く推移し、NZDUSDとAUDUSDはUSDCADの下落(カナダドルの上昇)の影響を大きく受け上昇しています。

今日もイエレンFRB議長の(上院銀行委員会)半期に一度の金融政策報告に関する証言がありますが、昨日で出尽くした感は強く、大きな動きは期待できそうにありません。

◎貿易収支=428億ドル(予想426.億ドル)、輸出=前年比11.3%(予想9.0%)、輸入=17.2%(予想13.0%)→ 輸出入共に拡大し貿易黒字額も予想を小幅に上回る
◎消費者物価指数・確報値=前月比0.2%(予想0.2%)、前年比1.6%(予想1.6%)と変わらず。

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2017年7月13日(木曜)昨日12日、海外市場の動き

2017年7月13日(木曜)昨日12日、海外市場の動き

12日の為替市場はテーマが豊富。イエレン議長の議会証言+カナダ中銀の予想外利上げ+失業率が低下した英雇用統計。そして、トランプ・ジュニアのメール公開の波紋。結果は、欧米株の上昇が目立ち米金利は低下。

カナダ中銀の7年ぶり利上げにUSDCAD-1.28%とCAD上昇はNO.1、米金利低下に円ショートの巻き戻しでUSDJPY-0.68%下落、CAD急騰の影響にAUDUSD+0.53%、NZDUSD+0.48%とドル売りへ。逆に、ロングの調整が進みEURUSD-0.48%とユーロ一人負け。

イエレンFRB議長の議会証言は、「バランスシートの縮小を急ぐ一方で、追加利上げは慎重に判断と具体的な日程は示さず。証言を受けて、欧米株は上昇し独DAXは+1.52%、英FSEも1.19%上昇、ダウは+0.57%上昇。米10年債利回りは2.361→2.32%へ、2年債も1.375→1.343%へと低下。

カナダ中銀は、予想外(一部は予想)に政策金利0.5→0.75%に引き上げ、2017年と18年の成長見通しを引き上げ追加利上げの可能性も残りカナダドルは全面高へ。

英雇用統計は、失業率は1975年以来の低水準。含むボーナス平均賃金は2014年9-11月以来の低い伸びと強弱が混在。一部では低い失業率に賃金伸び率が近く上向き、インフレ率を引き上げるとの懸念も残りポンド高へと動く。

USDCADは、FRBに続き7年ぶりに利上げを実施したカナダ中銀は、成長率の見通しを上方修正し1.2920→1.2681まで急落。年内の追加利上げ期待も膨らみ、原油価格の変動に関わらずUSDCAD1.2820~40を高値にカナダドルの買いの流れが今後も続く可能性が高まる。

USDJPYは、円ショートの巻き戻しがテーマ。前日に大口の売りに抑えられ114.50を超えられず、株高の流れにも早朝の114円を超えられず、113.50を割り込み売り圧力が続いていた。イエレンFREB議長の証言テキストの配布の発表(21:30時)に円買いが加速、「向こう数年間は緩やかな追加利上げが必要」、「経済に対するインフレの反応が重要な不確実性」とあり、米金利低下しドル売りへと動き、113.00~30のストップをつけ112.93まで急落。

イエレン議長の議会証言や質疑応答で米株が上昇するも米金は弱く、戻り高値は113.38が精一杯で、113.00~35のレンジで推移。日銀の緩和姿勢に変わりなく円売り材料は残り、112.70~80の水準は7月3日以来のボトムラインで下げ止まるかを注視。テクニカルでは早期に114円台を回復できないと114円台がダブルトップになる可能性も気になる。

◎ブロードベントBOE副総裁は、利上げに票を投じる考えにはまだならないが、利上げへの圧力が増していると認識。
◎英雇用統計は、ILO失業率4.5%(予想4.6%)、平均賃金1.8%(予想1.9%)、平均賃金(除くボーナス2.0%(予想1.95)、雇用者数変化5,900人(予想10,000人)で直後からポンド買いが強まる。
◎ユーロ圏鉱工業生産は、前月比1.3%(予想1.1%)、前年比4.0%(予想3.6%)
◎カナダ中銀は予想外(一部は予想)に政策金利0.5→0.75%に引き上げ、カナダドルは全面高へ。
◎イエレンFRB議長の議会証言=米経済が向こう数年にわたりFF金利の段階的に引き上げを継続する必要性を示す。バランスシート縮小は年内の比較的早い時期に開始。インフレ鈍化は一時的要因→ 米株は上昇し、米金利は低下へ。
◎カナダ中銀声明=政策金利を0.25%引き上げ0.75%に決定、7年ぶり。現在の見通しは利上げを正当化。2017年末に需給ギャップは解消へ。経済は潜在成長より早いスピードで拡大。カナダ中銀の成長見通しを上方修正し、カナダドルは全面高で、9月の追加利上げ期待も残る。

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イエレンFRB議長の議会証言=「今後数カ月の物価動向を見極め」、「バランスシート(保有資産)の縮小は段階的に削減し、年内の開始を見込むが比較的早期と急ぐ、一方では「低水準のインフレ率や自然利子率により、利上げの余地は限られる可能性もあると、「追加利上げは慎重に判断」することを示唆。

イエレンFRB議長の議会証言=先行きの利上げペースは、今後数年にわたって緩やかに追加利上げをしていくのが適切。米経済は足元でインフレ率が弱含んでおり、今後数カ月の物価動向を注視する。

FRB地区連銀報告書(ベージュブック)=経済活動は6月に、12地区全でわずかから緩やかなペースで拡大した。雇用は控えめから緩やかな拡大ペースを維持。賃金も大半の地区で引き続き控えめから緩やかなペースで上昇。低技能職および熟練労働者双方で賃金圧力の高まりが報告。


2017年7月12日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き NO.2

イエレンFRB議長の議会証言を前にして配布された証言テキストは、『向こう数年間は緩やかな追加利上げが必要」、「経済に対するインフレの反応が重要な不確実性」とあり、米金利低下しドル売りへと動く。

議会証言では、 FOMCは年内バランスシート縮小を開始すると予想、 金利は中立水準に至るまでにそれほど引き上げられる必要はない、米国の財政政策はもうひとつの不確実性要因と発言。米株の上昇と米金利の低下は続く。

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欧州市場に入り、ブロードベントBOE副総裁が『利上げに票を投じる考えにはまだならないが、利上げへの圧力が増していると認識』と発言。市場はネガティブ部分だけをフォーカスしポンド売りへ。

注目の英雇用統計は、失業率は1975年以来の低水準。含むボーナス平均賃金は2014年9-11月以来の低い伸びと強弱が混在。一部では低い失業率に賃金伸び率が近く上向き、インフレ率を引き上げるとの懸念も残りポンド高へと動く。

カナダ中銀は予想外(一部は予想)に政策金利0.5→0.75%に引き上げ、2017年と18年の成長見通しを引き上げ追加利上げの可能性も残りカナダドルは全面高へ。

◎ブロードベントBOE副総裁は、利上げに票を投じる考えにはまだならないが、利上げへの圧力が増していると認識。
◎英雇用統計は、ILO失業率4.5%(予想4.6%)、平均賃金1.8%(予想1.9%)、平均賃金(除くボーナス2.0%(予想1.95)、雇用者数変化5,900人(予想10,000人)で直後からポンド買いが強まる。
◎ユーロ圏鉱工業生産は、前月比1.3%(予想1.1%)、前年比4.0%(予想3.6%)
◎カナダ中銀は予想外(一部は予想)に政策金利0.5→0.75%に引き上げ、カナダドルは全面高へ。
◎イエレンFRB議長の議会証言=米経済が向こう数年にわたりFF金利の段階的に引き上げを継続する必要性を示す。バランスシート縮小は年内の比較的早い時期に開始。インフレ鈍化は一時的要因→ 米株は上昇し、米金利は低下へ。
◎カナダ中銀声明=政策金利を0.25%引き上げ0.75%に決定。現在の見通しは利上げを正当化。2017年末に需給ギャップは解消へ。経済は潜在成長より早いスピードで拡大。カナダ中銀の成長見通しを上方修正し、カナダドルは全面高。

2017/07/12

2017年7月12日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月12日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

午後11時のイエレン議長による議会証言を前にして配布された証言テキストは、『利上げの時期』を具体的には示さず。

タカ派期待の反動なのか米金利が低下しドル売りへと動くも、通貨間で動きは異なる。実際には質疑応答でどのような内容が飛び出すかは不明。

欧州市場に入り、ブロードベントBOE副総裁が『利上げに票を投じる考えにはまだならないが、利上げへの圧力が増していると認識』と発言。市場はネガティブ部分だけをフォーカスしポンド売りへ。

注目の英雇用統計は、思惑先行なのか? 発表直前からポンド買いが進む。失業率は1975年以来の低水準。含むボーナス平均賃金は2014年9-11月以来の低い伸びと強弱が混在。労働市場を巡る政策当局者のこれまでの見方をおおむね確認するも、一部では極めて低い失業率を受けて、経済がフル稼働中で賃金伸び率が近く上向き、インフレ率を引き上げるとの懸念も残りポンド高へと動く。

USDJPYは、欧州市場に入り113.70台まで上昇後に、証言テキストを受け米金の低下もあり112.90台まで下落し、前日終値からの下落率は-0.72%で主要通貨の中で最も大きくなる。

NZDUSDは、0.7226→0.7280台へと上昇、前日終値からの上昇率は+0.55%と上昇幅は大きい。

EURUSDは、1.1425~80のレンジで上下変動が続く。

GBPUSDは、1.2865~1.2910のレンジで上下変動が続く。


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ブロードベントBOE副総裁(プレス・アンド・ジャーナル紙)=利上げに票を投じる考えにはまだならないが、利上げへの圧力が増していると認識。→ 企業収益の伸びが停滞し続けていることが、中銀に金利据え置きを求める主因の可能性、

6月15日の金融政策委員会では、サンダース、マカファーティ、フォーブスの各氏が利上げを支持、ブロードベント氏は慎重姿勢を示すもインフレ圧力を意識。

英国立統計局(ONS)=英3-5月の実質賃金(含むボーナス)は-0.7%と2014年半ば以来の大幅な低下へ。平均賃金(含むボーナス)は前年比1.8%で、5月の英インフレ率は2.9%(4年ぶりの高水準)で、実質賃金は大幅に低下へ。

英雇用統計の反応=直前の反応はポンド買い、失業率は1975年以来の低水準。含むボーナス平均賃金は2014年9-11月以来の低い伸び。ブロードベントBOE副総裁が『まだ利上げの準備はできていない』と発言していたが、労働市場を巡る政策当局者のこれまでの見方をおおむね確認するも、一部では極めて低い失業率を受けて、経済がフル稼働中で、賃金伸び率が近く上向き、インフレ率を引き上げるとの懸念も残りポンド買いへ。

バルニエ首席交渉官(英国のEU離脱交渉のEU責任者)=司法権など市民の権利を巡り英側と大きな意見の相違があり、通商交渉に入る前に問題を整理する必要がある。英国はEU市民の権利を国内法で規制することを望むが、欧州司法裁判所がEU市民の権利の「究極の保証人」であるべき。



2017年7月12日(水曜)アジア・欧州市場の動き

2017年7月12日(水曜)アジア・欧州市場の動き

昨日の期待を裏切るブロードベントBOE副総裁発言とトランプ・ジュニアのメール公開に変動した為替相場は、今日のイエレンFRB議長の議会証言や英雇用統計とカナダ中銀の金融政策がでどのように変化するのでしょうか?

イエレンFRB議長の下院金融サービス委員会で行う議会証言は、先週末の半期に一度の金融政策報告書から察すれば、近い将来の資産縮小と年内の再利上げを再確認することが予想され、市場は既に相場に織り込んできると思われ、想定外ともなればインパクトが大きくなることが予想されます。

EURUSDは、1.14をクリアし昨年5月上旬の水準となる水準を達成し強さがにじみ出ています。短期的な利食い売りの可能性は絶えず残っていますが、7月20日のECB理事会で予想外のハト派とならない限り上昇トレンドを変えるような変化は今のところ見当たりません。

GBPUSDは(含むGBPJPY)は予想外に下げ幅が拡大し、GBPJPYはテクニカルにもやや弱気ムードが広まっています。その中で発表となる今日の英雇用統計はポンド相場にとっては重要で、ポンド売りが加速するか、下げ止まることができるか? 非常に重要な指標です。
 
ILOベース失業率の予想4.6%で変わらず、雇用者数変化は1万人の予想で前回0.73万人から増加が予想されていますが、平均賃金の伸び率も非常に重要となっており、市場予想では平均所得(含むボーナス3か月前年比)予想1.8% 前回2.1%と弱く、除くボーナスでは予想1.9%と前回1.7%から拡大の予想となっています。

カナダ中銀の金融政策ですが、市場の予想は0.5%の据え置きとなっていますが、一部では0.25%の引き上げを期待する向きもあり、据え置きとなればやや売り圧力が強まる可能性があります。もっとも、声明文が重要で将来の利上げ期待度をどこまで高めることができるのでしょうか? その文言と、ボロズ中銀総裁やウィルキンス副総裁発言は目が離せず、現状ではカナダドルの強気センチメントに変わりありません。

最後になりましたが、USDJPYは、昨日の米株と米金利の下げや安全資産としての円買いはやややりすぎでは? 円ショートの切りが戻り局円ではでる可能性もあり暫くはスローペースでの動きになりそうですが、金融政策の違いを材料として円売りの流れに大きな変化を予測する材料は「突発的なリスク回避行動=円高」以外に見当たりません。

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2017年7月12日(水曜)昨日11日、海外市場の動き

2017年7月12日(水曜)昨日11日、海外市場の動き

今日12日のイエレンFRB議長の議会証言を前にして、注目は主にトランプ・ジュニアへ。

昨年の米大統領選の最中に、ロシア弁護士と仲介者へ宛てた電子メールを公開(ロシア検察がクリントン氏の情報を提供したと思われている)もあり、金融市場の動きは複雑。

米株は横ばい、米債券利回りは低下、為替相場の変動要因は複雑で、USDJPY-0.08%、EURUSD+0.58%、AUDUSD+0.39%とドル売りへと動き、GBPUSD-0.28%、NZDUSD-0.69%、USDCAD+0.19%とドル買いへと動く。

ダウ+0.55(+0.00%)、S&P-1.9(-0.08%)、Nasdaq+16.91(+0.27%)、米10年債利回りは前日2.37→2.357%へ、2年債も1.381→1.371%へ低下。

EURUSDは、ECB理事会(7月20日)で金融政策の変化期待が後押し、EURGBPの上昇もあり1.1400台を底固へ。トランプ・ジュニアのメール問題もあり、米金利の低下に6月30日の高値1.1446を上回り一時1.1480まで上昇。

GBPUSDは、ブロードベントBOE副総裁から期待したタカ派発言は聞かれず。唯一のポンド買い要因と思われ材料が肩透かしを食い、ポンド売りが加速。欧州市場の序盤にはタカ派発言を期待したポンド買いに一時1.2927まで上昇するも、結局は1.2831まで大きく値を下げ、クロスでも弱さが目立つ。

USDJPYは、金融緩和策の維持で変わらず、市場参加者が目指す弱いグループの筆頭となる円ショートが加速し、アジア・欧州市場では一時114.49まで上昇するも114.50の壁を超えられず停滞。米国市場に入り、米株と米金利は弱く、トランプ・ジュニアのロシア関与を巡るメールに関心が集まり円の買い戻しが始まると一時113.72まで急落、結局は113.90台で終了へ。


◎FRB公定歩合議事録は、労働市場の引き締まりが時間とともに物価圧力の押し上げに寄与と、12地区連銀中9連銀が引き上げを求めた。
◎カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は、賃金増ペースの鈍さを踏まえると、米経済に過熱リスクがあるとは信じ難い。
◎ブレーナードFRB理事=雇用と成長が強い限り、早期に緩やかでバランスシートの縮小プロセスを開始することが適切。
◎ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=インフレが目標とする2%に向け上昇しない場合、利上げを中断する論拠となる。
◎米上院は、オバマケアの代替法案を来週採決へ。

◎カナダ住宅着工件数=21.27万件(予想20.00万件)→ 予想を上回る。
◎米JOLT労働調査(求人件数)=566.6万件(予想595万件)→ 自発離職者増加し予想を下回る。
◎卸売売上高=前月比-0.5%、卸売在庫=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.3%)

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ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=インフレが目標とする2%に向け上昇しない場合、利上げを中断する論拠となる。

ブレーナードFRB理事=FRBはバランスシートの縮小に近く着手すべき。雇用と成長に関する経済指標が持ちこたえる限り、早期に緩やかでバランスシートの縮小プロセスを開始することが適切。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=賃金の伸びはまだ見られない。賃金増ペースの鈍さを踏まえると、米経済に過熱リスクがあるとは信じ難い。

FRB公定歩合議事録(6月14日)=労働市場の引き締まりが時間とともに物価圧力の押し上げに寄与するとし、12地区連銀中9連銀が引き上げを求めた。公定歩合を1.5%に据え置くよう主張したのは、ミネアポリス、セントルイス、NYの3連銀のみ。

米共和党=オバマケア代替法案を上院は来週採決を行い、8月初旬に予定されていた上院の休会時期を同月3週目に先延ばしへ。

ブロードベントBOE副総裁=貿易減少は双方に打撃を与え、物価上昇を招く、金利見通しに関する発言はなかった。




2017/07/11

2017年7月11日(火曜) 欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月11日(火曜) 欧州・米国市場序盤の動き

BOEの政策担当者の発言は期待外れに終わり、タカ派発言を期待したGBPUSDの買いは失望の売りへと変化。EURUSDを除き、AUDUD、NZDUSD、USDCADとドル高傾向が目立つ。

ダウは前日終値と程同水準で推移、米債利回りは上昇幅を縮め小幅高へ。原油価格(WTI)は前日から弱く44ドル台前半で推移。

GBPUSDは、ハルデーン氏BOEチーフエコノミストの発言は聞こえてこず、ブロードベントBOE副総裁からは金融政策について発言なし。直前には期待感にGBPUSDは1.2927上昇→ 金融政策に関しての発言はなく、GBPUSDは急落。反して肩透かしによる影響に1.2840台まで一時下落。

EURUSDは、クーレECB専務理事の『通貨の下落は金融政策の副次的影響』と発言、なぜかEURUSDは1.1414までの上昇から、1.1395まで値を下げまたしても1.1400を中心とした値動きへ。EURCHFは1.10の大台を達成し上昇傾向を強め、EURUSDの買い材料になっている。

◎住宅着工件数=21.27万件(予想20.00万件)→ 予想を上回る。
◎米JOLT労働調査(求人件数)=566.6万件(予想595万件)→ 予想を下回る。
◎卸売売上高=前月比-0.5%、卸売在庫=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.3%)

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ウィリアムズSF連銀総裁=FRBは年内に一度利上げを実施し、数か月以内にバランスシートの調整を開始する。最近のインフレ率の鈍化は一時的で今後1年で2%程度に加速すると予想。インフレが予想通りに加速しなければ、現在予想されているより引き締めペースを鈍化させるべき。利上げとバランスシートの縮小は引き締めを補完するもので

クーレECB専務理事=通貨の下落は金融政策の副次的影響であって、政策の効果波及の主要な経路でも目的でもない。QEは実質的な資本フローを引き起こしたが、ユーロの実効為替相場の低下に影響したかは不明。QEの影響は伝統的金融政策と同等。

ブロードベント英中銀副総裁=金融政策について発言なし。

英人材派遣大手ペイジ・グループCEO=離脱を巡る不透明感の影響で、英国の求人市場が今後2年間低迷する可能性がある。

HSBC=カナダ中銀は7月と10月に政策金利を引き上げると予想。第3四半期に政策金利を0.50→0.75%に、第4四半期には1%に、それぞれ引き上げると予想。



2017年7月11日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き


2017年7月11日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日本株は強く、米債券利回りは上昇傾向を維持し、為替相場は「株高+米金利の上昇」に円売り圧力は消えず。

本日のブロードベントBOE副総裁とBOEチーフエコノミストのハルデーン氏の発言、明日のイエレンFRB議長の議会証言が注目点となっていますが、BOEの両氏は前回にタカ派的な発言をしていること、そして、最近は弱い英国発の経済指標が目立っていることを考えれば、今日の発言はどちらに転んでも不思議ではなくGBP相場が変動する可能性は高いのではと思われます。

USDJPYは114円台を達成したことで、5月11日の高値114.37、3月10日の高値115.50を意識した動きとなりやすくなっています。多くが主張する通り日銀の緩和的スタンスに変化は見られず、金利差拡大の可能性が高いことで、潜在的な円売りの流れは簡単に変わりそうにありません。

EURUSDは1.1400の大台を回復したことで底堅さが感じられましたが、アジア・欧州市場では逆に1.1350を一時割り込むなど、昨日と同じで気迷い相場となっています。市場全体では短期的なユーロのロングが積み上がり上値が抑えられ、ある水準まで下がれば中長期筋の買いが待ちかまえ下げ止まるパターンに入っているようのも思えますが、方向性は上昇傾向を維持しています。


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ウィリアムズSF連銀総裁=FRBは年内に一度利上げを実施し、数か月以内にバランスシートの調整を開始する。

最近のインフレ率の鈍化は一時的で今後1年で2%程度に加速すると予想。インフレが予想通りに加速しなければ、現在予想されているより引き締めペースを鈍化させるべき。
利上げとバランスシートの縮小は引き締めを補完するもので

2017年7月11日(火曜)昨日10日、海外市場の動き

2017年7月11日(火曜)昨日10日、海外市場の動き

週明け月曜日の為替相場は、米国市場を含め一日を通じて動きは緩慢でミニ夏休み相場。本日11日のBOE政策委員の発言と、12日のイエレンFRB議長の議会証言待ちで、米株は弱く、米債利回りも低下ぎみ。

ダウは-5.82(-0.03%)、S&P+2.25(+0.09%)、Nasdaq+23.21(+0.38%)、米10年債利回りは前日2.39→2.37%、2年債も1.34→1.383%へ低下。原油価格(WTI)は小幅上昇し44.42ドルへ。

為替相場は弱い米労働市場情勢(LMCI)や強い米消費者信用残高にも動けず。USDZARは0.74%とドル高へと動くも、主要通貨の動きは緩慢で、USDCHF+0.18%、USDJPYは前日比+0.11%、EURUSD-0.01%、GBPUSD-0.028%、AUDUSD+0.038%、USDCAD+0.09%。

USDJPYは、5月10日以来となる久々の114円台でクローズ。早朝の取引開始の113.86をボトムに、日本の貿易収支の予想外の悪化に円売りが強まるも欧州市場序盤の114.30をトップに、クロスを含めて円売りは続かず、米国市場に入り株安+債券利回りの低下に114.00円まで値を下げ、米国市場では114.00~25の狭いレンジで推移し弱さは変わらず。

EURUSDは、1.1395から欧州市場に入り早出の欧州勢の買いに一時1.1418まで上昇、独貿易黒字額は予想通りで、ユーロ圏のセンティックス投資家信頼感指数が予想を若干下回るも高水準を維持。ECBの緩和策解除期待に一部ではユーロ圏の債券が急落する懸念もあり、1.1382まで値を下げ米国市場に入ってもこの水準を維持し、1.14挟みで推移。


◎日本国際収支、経常収支=1兆6539億円(予想1兆7963億円)、貿易収支=-1151億円(前回5536億円)と貿易収支が予想外のマイナスとなる。
◎中国CPI=前年比1.5%(予想1.5%)と変わらず
◎独貿易収支=203億ユーロ(予想203億ユーロ)と変わらず。
◎ユーロ圏 センティックス投資家信頼感指数=28.3(予想28.4)と予想を若干下回るも高水準が続く。
◎労働市場情勢(LMCI)=1.5(予想2.5 前回2.3)→ 予想と前回を下回る。
◎消費者信用残高=184.1 億ドル(予想126億ドル)

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2017年7月10日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月10日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

週明け月曜日の欧州・米国市場の序盤は、先週末の米雇用統計で目先のビック・イベントは終了、欧米市場を通じて重要なイベントは見当たらず、金融市場は全体的に緩慢な動きではやくもミニ夏休み相場へ。

米株は小幅低下でスタートから値を戻すも動きは緩慢。米10年債と2年債利回りは軟化、原油価格(WTI)は43.65ドルまで下落ごやや反発。

為替市場の動きは緩慢で、USDJPYは、安倍政権の支持率低下が深刻かする中で、日銀の緩和策継続の姿勢に変化は見られず、円売り圧力は変わらず。ただ、現状では円のさらなるショート拡大の動きは見られず。

EURUSDは、独貿易黒字額は予想と変わらず、ユーロ圏のセンティックス投資家信頼感指数が高水準を維持し、ECBの緩和策解除期待に一部ではユーロ圏の債券が急落する懸念も見られる。欧州市場序盤は1.1400を中心とした狭い動きから、欧米金利の軟化もあり1.1380~1.1395の狭いレンジに収束。

◎独貿易収支=203億ユーロ(予想203億ユーロ)と変わらず。
◎ユーロ圏 センティックス投資家信頼感指数=28.3(予想28.4)と予想を若干下回るも高水準が続く。
◎労働市場情勢(LMCI)=1.5(予想2.5 前回2.3)→ 予想と前回を下回る。


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市場調査グループのセンティックス=投資家は、数カ月前からECBの金融緩和路線の変更が必要と数カ月前からあったが、ここ数週間でさらに強まった。


2017/07/10

2017年7月10日(月曜)アジア・欧州市場の動き

2017年7月10日(月曜)アジア・欧州市場の動き

日経平均株価は+151.89(+0.76%)と強く、10年債利回りは0.097%と前日から小幅高で0.10%が壁になっています。また、原油価格(WTI)は一時44.72まで上昇したのですが、欧州市場に失速気味。

さて、為替相場ですが、先週金曜日の米雇用統計影響も感じられず、一日を通じても重要はイベントもなく方向感は定まりません。また、オバマケア代替法案に暗雲が立ち込め8月休会前に成立する可能性は弱まっており、ドル売りの材料ともなっています。東京市場だけを見れば、時期的にやや早いのですが夏枯れ相場の形相を呈しており、主要通貨での動きは緩慢です。

USDJPYは、金融政策から消去法で弱さが目立ち前日比0.34%の上昇。早朝の日本の貿易収支が予想外のマイナスとなり、日本株は3営業日ぶりに2万円台を回復し「株高=円売り」に傾いていますが、上昇速度は緩やかです。

EURUSDは、ECBの緩和縮小の期待感は強く押し目買いの流れに入っていますが、週明けの動きは1.1400の大台を意識しているのが、早朝からのレンジは1.1390~1.1410で1.1400を中心に大きな動きは見られませんが、上昇圧力は続きそうです。

GBPUSDは、BOEの緩和縮小の時期が遅れるのではとの観測もあり先高期待感は弱いものがあります。週明けは早朝の1.2875をボトムに一時1.2908まで小幅ながら上昇していましたが、欧州市場に入ると元の水準となる1.2890台へ逆戻り。方向性は定まりません。

AUDUSDは、中国のCPIは予想外にマイナス幅が拡大し、中国の成長見通しを下方修正する動きがある中で、予想外に底堅い動きとなり一時0.7615まで上昇しましたが、欧州勢の参入で結局は元の振り出しへ逆戻りとなっています。


◎日本国際収支、経常収支=1兆6539億円(予想1兆7963億円)、貿易収支=-1151億円(前回5536億円)と貿易収支が予想外のマイナスとなる。
◎中国CPI=前年比1.5%(予想1.5%)と変わらず
◎独貿易収支=203億ユーロ(予想203億ユーロ)と変わらず。

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オバマケア代替法案に暗雲=7月4日の独立記念日に伴う休会中に地元州に戻った共和党上院議員らは、有権者が強く反対している状況に直面したため、さらに成立が難しくなる可能性がある。法案には民主党が反対しているほか、上院共和党の少なくとも10人が反対を表明。さらに、批判的な見方を示したり態度を保留にしたりする議員も多い。

ハモンド英財務相=EU単一市場や関税同盟に残留することはできないとしながらも、企業への影響を最小限に抑えるため、移行期間は加盟国としての地位を可能な限り維持できるよう交渉すべき