2017/07/05

2017年7月5日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月5日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

米独立記念日空けの米国市場を見守り、FOMC議事録待ちの欧州市場は、独英債券利回りは上昇、独英株は横ばいで推移。為替市場はドルが全面高。

6月の英総合PMIは53.9と5月54.4から低下、ユーロ圏総合PMIは56.3と予想55.7・速報値55.7を上回る5月56.8から低下へ。GBPUSDは一時1.2890台まで下落し、何とか1.29台を死守するも戻りも鈍く上値の重い展開が続く。

注目の米株は小幅低下でスタート、米債利回りは大きな変化は見られず。

USDJPYは、北朝鮮リスクを期待した円ロングの巻き戻しと予想外の株価の安定に、欧州市場では過去二日間の高値113.50を超え一時113.68まで上昇するも、米国市場の動きを確認するまでは積極的に買い上げることも期待できず。

EURUSDは、先のドラギECB総裁のタカ派発言に伴い1.1440台まで上昇した後は、ECB関係者のブレーキを踏む動きと、強さがみられない経済指標が続き、やや弱気ムードへと変化。中期的な上昇傾向は変わりないが、短期的には200時間MAは1.1320近辺にあり、強いユーロ圏の小売売上高になんとか下げ止まっているが、この水準を割り込むと1.1280近辺がポイントへ。

GBPUSDは、弱い英PMIと英第1四半期の労働生産性は2015年後半来の落ち込みと、経済指標は強さがみられず。先に1.30の大台を達成したことで、とりあえずの達成感が広まっており、米株や債券市場が崩れなければ積極的な買いも目先は期待できず。中期的な上昇傾向は変わらずで、1.2870、1.2850、1.2800と各ポイントお意識しながらの動きへ。

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英国立統計局(ONS)=第1四半期の労働生産性は前期比-0.5%に低下し、2015年後半以来の落ち込み。

クーレECB専務理事=ユーロは2番目の国際金融システム通貨としての地位は変わりないが、政治リスクへの懸念や中国人民元の新興国通貨の利用が拡大し国際通貨としての支持が弱まっている。

クーレECB専務理事=ドラギ総裁発言を受け、過去1週間のユーロ圏の債券や為替市場のボラティリティーに重要な意味はなく、債券価格と株価の不均衡が一因。

クーレECB専務理事=ECB理事会は金融政策の変更についてまだ協議していないが、いつかは話し合う時期が来るだろう。

クーレECB専務理事=成長が加速する見通しを示している株式相場と、低水準にとどまっている債券利回りは次第に再調整される。

クーレECB専務理事=ギリシャの債務軽減策について、ユーロ圏の政府は十分明確な情報を提供していない。