2017/07/06

2017年7月6日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年7月6日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧州は株安+債券利回りは上昇、米国市場も株価は下落からスタートし、債券利回りは上昇へ。

為替相場はドルに対して主要国通貨では動きが異なる。EURUSDは上昇、GBPUSDも小幅に上昇するも、AUDUSD、NZDUSDは逆に低下し、USDJPY、USDCAD、USDCHFでは緩やかなドル売りへ。

注目のECB理事会の議事録は「インフレ見通しが改善すれば、QEを見直す可能性を示唆」、独債券利回りは上昇。逆に、米ADP雇用統計は予想外に伸びず、米ISM非製造業景況指数も弱く、緩やかなユーロ買いへと動くも1.1400台では上値は重く上げ止まる。

USDJPYは、アジア市場の112.80台をボトムにし欧州市場に入ると、113.47まで上昇するも、弱い米ADP雇用統計とISM非製造業景気指数に113.10割れまで下落。結局は113.00~50のレンジ相場が続く。

AUDUSDは、アジア市場で強い豪貿易収支に0.7610台へ。欧州市場に入るとショートカバーに0.7610台へと2度上値を試す。他の主要国が緩和縮小へと動く中で、豪中銀の中立的な政策に期待を裏切られたショックは続き、弱い米経済指標にも0.7580台まで値を下げている。

◎ECB理事会議事録は、緩やかにインフレが加速する条件は整っている。インフレ見通しが改善すれば、資産買い入れプログラを見直す可能性がある
◎米ADP全国雇用者数=15.8万人(予想18.8万人)と、予想と前回を下回る
◎新規失業保険申請件数=24.8万人(予想24.3)と、予想を上回り悪化へ
◎米貿易収支=-465億ドル(予想-463億ドル)とほぼ予想と変わらず。
◎米総合PMI・確報値=53.9(予想53.0)と予想外に強い。
◎ISM非製造業景況指数=54.7(予想56.6)と、予想と前回を下回る


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ECB理事会議事録(6月8日分)=緩やかにインフレが加速する条件は整っている。インフレ見通しが改善すれば、資産買い入れプログラを見直す可能性がある。ガイダンスは市場との対話を図り「非常に緩やかに」調整する。→ 議事録を受け独国債利回りは上昇へ。

ECB理事会議事録(6月8日分)=インフレ見通しは時期尚早な引き締めの影響を受けやすく、小規模で段階的な変更でも根本的な政策転換と誤解される可能性もある。

プラートECB専務理事=景気循環的な回復がより力強くなっている。インフレ指標は引き続きボラタイル。ECBの使命はまだ達成されておらず忍耐が必要。