2017/07/05

2017年7月5日(水曜)昨日4日、海外市場の動き

2017年7月5日(水曜)昨日4日、海外市場の動き

米独立記念日で債券・株式市場が休場となり、為替市場は北米市場の動きは緩慢。一日を通じた値動きはアジア・欧州市場に限定し、北朝鮮のICBM発射と豪中銀の中立的な金融政策の維持で相場が変動へ。

前日比で見るとAUDUSD-0.72%、AUDJPY-0.82%、EURAUD+0.58%と豪ドルの下げ幅が目立ち、USDCAD-0.57%、CADJPY+0.43%とカナダドル高を継続、USDJPYは-0.09%と前日とほぼ変わらず、円クロスでもAUDJPY以外では緩やかな円高へ。

◎スウェーデン中銀は政策金利-0.5%の据え置きと、政策の緩和バイアス解除を発表し、利上げ可能国の仲間入りへ。
◎サンダースBOE政策委員は「ある時点での金利上昇に準備しておく必要がある」と持論のタカ派発言を繰り返す。
◎ポロズ・カナダ中銀総裁はカナダのインフレ率は2018年上半期までに上昇トレンドへ。インフレ率は、中銀が掲げる目標に達する前に政策を正常化させる必要があると、7月12日、9月6日の理事会の期待感が強まるも、現時点ではすでに織り込み済みなのか動きは鈍い。

AUDUSDは一日を通じて下げ幅が最も強く、豪中銀の期待を裏切る緩和期待が示されず前日比-0.73%と一時0.7600の大台を割り込みながらも、欧州市場に入ってからは0.7590~0.7617の狭い範囲で推移している。

USDCADは過去二日間の安値1.2940台を下回り、昨年9月9日以来のカナダドル高の水準となる1.2910台へと下げドル売りが続く。北米市場ではボロズ・カナダ中銀のタカ派発言にも1.2925~42のレンジで推移し動きは鈍い。

USDJPYは豪中銀の金融政策で下落したAUDJPYの影響による売りや、北朝鮮のICBM発射による地政学的リスクから一時112.74まで下落するも、欧州市場では113.29まで値を戻し、北米市場では113.11~26の極狭いレンジで推移。

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サンダースBOE政策委員=消費の減速は投資と輸出で相殺されると確信。英国の家計は金利上昇に備える必要がある。

サンダースBOE政策委員=英国のEU離脱交渉の先行きが不透明になっていることを理由に金利を現行水準に据え置き続けることは理に適わない。家計はある時点での金利上昇に準備しておく必要がある。

ECBのイタリア・フランス国債買い入れ額は、6月に約20億ユー規定オーバーしていた。適格債券不足の可能性示唆。ECBとユーロ圏各国の中銀による6月の買い入れはフランス国債が108億ユーロ、イタリア国債が93億ユーと、キャピタル・キー規定をそれぞれ約10億ユーロずつ上回った。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ECBのインフレ目標は、ある程度の柔軟性が必要。

フィリップ・仏首相=公的支出への安易な依存をやめるべき。債務は容認できないほど膨らんでおり抑制が必要で、今後5年間で歳出を削減する方針。

フィリップ・仏首相=フランス人は公的支出中毒にかかっている。あらゆる中毒と同様、それは問題の解決にはつながらず、それを絶つには意思と勇気が必要。

ポロズ・カナダ中銀総裁=カナダのインフレ率は2018年上半期までに上昇トレンドへ。インフレ率は中銀が掲げる目標に達する前に政策を正常化させる必要がある。

ポロズ・カナダ中銀総裁=カナダのコアインフレ率は軟調だが、金融政策は1.5~2年先の経済情勢を見据えて設定する必要がある。

ポロズ・カナダ中銀総裁=インフレ予測に用いられるすべての指標を見る必要があり、インフレ率が中銀の目標に達する前の緩和策引き揚げが適切になる可能性がある。→ 6月28日にポロズ総裁とパターソン副総裁は、2015年に実施した利下げは役割を果たしたとの見解を発表していた。

プラートECB専務理事=ユーロ圏の経済成長は力強さを増しており、投資リターンの増加につながり、借り入れの魅力が増し、ECBの金融刺激策が強化される。

プラートECB専務理事=将来的なインフレの基調的シナリオは、非常に緩和的な金融状況に大きく依存。こうした金融状況はおおむね、現行の緩和的な金融政策スタンスに依存している。

ドイツ商工会議所(DIHK)=トランプ米政権の保護主義的な手法が貿易戦争を引き起こす可能性があると警告。ドイツ企業は米最大規模の雇用創出主と訴えた。

ドイツ商工会議所=DIHKは海外で事業を営む4000社中、過去最高の50%が、向こう1年間の最大脅威に、英国のEU
離脱交渉、米貿易政策などの政治リスクを挙げた。

スウェーデン中銀=政策金利-0.5%の据え置きと、当面の追加利下げの可能性を否定。政策金利は2018年半ばまで現行水準にとどまるとの見通しを示した。

スウェーデン中銀=政策の緩和バイアス解除を発表。インフレ率の上昇傾向が固まりつつあるとの見方から、タカ派に傾斜する中銀の仲間に加わった。