2017/07/15

2017年7月15日(土曜)昨日14日、海外市場の動き

一言、ドル全面安!

米CPI&小売売上高と弱い米経済指標に、米債利回りは低下し逆に米株は上昇するも、ドルは全面安! DXY(ドルインデックス)は95.10と、昨年6月以来のドル安水準へ。

12日のイエレンFRB議長の議会証言で「バランスシートの縮小を急ぐ一方で、追加利上げは慎重に判断」に、利上げに対してアクセルから足を離す状況へと変化。

さらに、昨日の弱い米CPI、小売や消費者マインドに米利上げ期待度は弱まり、CME FedWatchでは12月13日の利上げ期待度は47.3→43.1%まで低下。ダウ(+0.39%)とS&P(+0.47%)は債高値更新するも、米債利回りは低下(10年債2.344→2.33%、2年債1.363→1.356%)。

為替相場は、米金利の低下と連動しドル売りが加速。GBPUSD+1.27%、AUDUSD+1.25%、USDJPY-0.68%、EURUSD+0.61%、USDCAD-0.57%と、主要通貨で1%超の変動がみられ、大相場とまではいかないが中相場の動き。

GBPUSDは、EU離脱のプロセスに伴うネガティブ材料にGBPショートが多かったのか、アジア市場で前日の高値1.2950台を上回り、欧州市場に入っても緩やかな上昇が続いた。弱い米経済指標に1.300壁をクリアしてからは逆にストップの買いがさく裂、オプションカットでは1.3080台まで急伸し、終盤にかけては1.3113まで続伸。終値ベースでは昨年9月15日以来となる1.31台を達している。

AUDUSDは、資源価格の上昇や中国経済指標の改善もあり、アジア市場では前日の高値0.7740を上回り上昇を続け、欧州市場に入ると0.7760台と今年に入って最高値を更新。弱い米経済指標に米金利が低下すると再上昇が始まり終盤にかけては一時0.7834と、昨年4月22日の高値0.7835と並ぶ動きへ。

USDJPYは安倍内閣の支持率は30%を割り込み円の買い戻しが強く、米CPIと小売を受けた米金利の低下に、113.00を割り込んでから売りが加速し、12日と13日の安値112.80台を割り込み一時112.27まで急落。オプションカットからフィキシングにかけて一時112.73まで値を戻すも、ドル買い戻しも続かず、112.51で終了。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

エバンズ・シカゴ連銀総裁=米経済の強さを再認識するも、目標を下回るインフレ率は深刻な政策達成の失敗で、バランスシートの縮小と非常に穏やかな利上げ支持を表明。

カプラン・ダラス連銀総裁=9月のバランスシートの縮小に着手する可能性と、利上げは忍耐強く望む。完全雇用に近い状態と、抑制されているインフレ率と、経済が矛盾するシグナルを発している状況下では忍耐強くあることが最善の対応。