2017/07/29

2017年7月29日(土曜)昨日28日、海外市場の動き

2017年7月29日(土曜)昨日28日、海外市場の動き

週末金曜日の海外市場は材料が豊富。米GDPの発表を境に米金利は低下と共にドルは全面安(除くUSDCHF)。

相場変動は、米国は混迷するトランプ政権+伸びない賃金上昇に金利は低下気味、逆に強いユーロ圏経済指標(仏GDPとCPI、ユーロ圏景況感指数、独CPI)に独金利は気味でEURUSDは上昇。強いカナダGDPと原油高にUSDCADは続落(カナダドル高)。

IMF(あまり気にしてはいませんが)は「ドルは10~20%過大評価」、ユーロは適切な水準ながら、ドイツ経済のファンダメンタルズに基づくと10~20%低過ぎると発表。

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米GDPは予想通り強い結果にも市場の反応は(欠点探し?)、デフレーターと雇用コスト指数は弱く賃金・給与も伸びず。米株は強弱混在し、上昇を続けていた米債利回りはGDPを受けて下落しドル売りが強まっていますが、政治的にも多くの問題を残したままです。

1.議会で連邦債務上限の引き上げ合意の遅れ。
2.米共和党指導部は税制改革のための国境税の導入を見送る。
3.米上院は共和党のオバマケア一部撤廃法案を否決し、選挙公約のオ
バマケア廃止は現状では失敗。
4.プリーバス首席補佐官を更迭
5.IMFは、ドルは10~20%過大評価。

EURUSDは、アジア市場の安値1.1671→1.1764まで続伸。仏GDPとCPIは強く、ユーロ圏景況感指数は強く、独CPIは強く、欧州金利は上昇し、EURCHFが1.1262→1.1406への続伸が後押し、EURUSDは1.1764まで続伸し高値圏を維持しています。

USDCADは、アジア市場の高値1.2567→1.2419まで続落。米GDPと同時刻に発表されたカナダGDPは強く、原油価格(WTI)は一時49.81ドル続伸、CAD買いは止まらず。USDCADは1.2410台まで下落し、CADJPYは88.32→89.38まで続伸しクロスでもカナダドル高が目立っています。

USDCHFは、0.9630~0.9730のレンジで上下、ドルに対して唯一前日比でドル高へ。ジョーダンスイス中銀総裁は、スイスフランは過大評価と繰り返す中で、緩和縮小の期待高まる=EUR、マイナス金利縮小継続=CHFと、EURCHFを中心としたCHF売りが加速し、EUCHFは2015年1月のスイスショックの大暴落後の高値を更新中。その影響を強く受けたUSDCHFの上昇と思われます。

そして、USDJPYは、続落し円高止まらず、アジア市場の高値111.30台→110.55まで続落、米金利の低下に積極的なドル買いは手控え気味でドル全面安の流れに、円クロスは円売りに同調せず、110.80を割り込んでからは短期投機筋のストップへ。110.50±10pipsをボトムとして維持できるかを注目。

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カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=インフレの兆候は小さい。インフレは目標を下回る水準での推移が続いている。バランスシートは緩やかな縮小を望む。FRBバランスシートは景気加速に大きく貢献せず、低インフレに対して、政策金利を通して対応する必要がある。

トランプ大統領=プリーバス首席補佐官を更迭し後任に国土安全保障長官のジョン・ケリー氏を指名。

パーデュー米農務長官=日本政府が米国産などの冷凍牛肉を対象とした緊急輸入制限発動を決定したことで、日米の通商関係が阻害される恐れを懸念。

北朝鮮=日本海に向けてミサイル1発を発射、ICBMの可能性も。

IMF年次「対外セクター報告書(主要国の通貨や対外収支を審査)」=ドルは米経済の短期的なファンダメンタルズに基づくと、10~20%過大評価。ユーロ・円・人民元総じて適正水準。経常赤字は米国など一部の先進国に集中する一方、中国やドイツでは経常黒字が高止まりへ。

IMF=ユーロの実質有効為替レートはユーロ圏全体としては適切だが、はドイツ経済のファンダメンタルズに基づくと10~20%低過ぎる。円は、2016年の上昇に、ファンダメンタルズに総じて整合。

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◎FRN 第2四半期 GDP・速報値=前期比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)、前年比1.8%(予想1.6% 前回1.1%)→ 前年比は予想外に強く2011年以降で最大の伸び率。
◎FRN 7月 消費者物価指数・速報値=前月比-0.3%(予想-0.4% 前回0.0%)、前年比0.7%(予想0.7% 前回0.7%)→ 前月比は予想外にマイナス幅が縮小
◎UR 7月 景況感指数:経済信頼感=111.2(予想110.8)、サービス業信頼感=14.1(予想13.4)、景況感指数=1.05(予想1.14)、 予想と前回を上回り10年ぶりの高水準でEUR買いの要因となる
◎EUR 7月 消費者信頼感指数=-1.7(予想-1.7 前回-1.7)→ 予想・前回と変わらず
◎EUR 7月 消費者信頼感指数は、-1.7(予想-1.7%)→ 予想・前回と変わらず
◎GER 7月 消費者物価指数・速報値=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.2%)、前年比1.7%(予想1.5% 前回1.6%)、HICP前月比0.4%(予想0.3% 前回0.2%)、HICP前年比1.5%(予想1.4% 前回1.5%)→ 予想を上回りEUR買いが強まる
◎USD 第2四半期 GDP・速報値 前期比年率=2.6%(予想2.6% 前回1.4→1.2%)、個人消費=前期比年率2.8%(予想2.8% 前回1.1→1.9%)、GDPデフレーター=前期比年率1.0%(予想1.3% 前回1.9%→2.0%)、コアPECデフレーター=前期比年率0.9%(予想0.7% 前回2.0%→1.8%)→ 前年比は予想通りながら前回分は下方修正へ、GDPデフレーターが弱くドル売りが強まる
◎USD 第2四半期 雇用コスト指数=前期比0.5% (予想0.6% 前回0.8%)→ 前回と予想を下回る。前年同期比+2.4%、賃金・給与=前期比0.5%(前期0.8%)、前年比2.3%、
◎USD 5月 月次GDP=0.6%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比4.6%(予想4.1% 前回3.3%)→ 予想を大幅に上回り、米GDPを受けたドル売りも加わり、カナダドルは大幅に上昇
◎USD 7月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=93.4(予想93.1 前回93.1)、景気現況指数=113.4(予想 前回112.5)、消費者期待指数=予想 前回80.2、