2019/08/31

2019年8月31日(土)昨日30日、海外市場の動き

2019年8月31日(土)昨日30日、海外市場の動き

米国市場は3連休前の月末・週末の金曜日。9月1日からは米中で報復措置の合戦の一部が再開される。それを意識したのか不明ながら、中国外務省は「米中の関税合戦が続くも、両国の通商交渉チームが効果的なコミュニケーションを維持」と発言。

為替相場で目立ったのは、イタリアの政局が再び不安定になり、EURUSDの下げ幅が拡大、1.1の大台を割り込み2017年5月以来となる1.0963まで下落し終値も1.100の大台を割り込み1.0988へ。

GBPUSDは合意なきEU離脱のリスクは変わらず。一時議会閉鎖に反発する動きを好感し1.2180台から1.2225まで上昇するも、逆に1.2139まで下落し1.2160へ。共に政治的な動きによる変動が目立った。

USDJPYは、米株も強さは見られず、米債は1.5%へ逆戻りする中で、クロスでも予想外の円高に上値は重い。逆に底値は200時間MAをボトムに下げ止まり、106.10~50のレンジで推移し106.25へ。

USDCADは、強いカナダGDPに一時1.32247まで下落するも、シカゴPMIが強くオプションカットから上昇が再開し8月23日の高値1.3339に並ぶ1.3333まで一時上昇し1.3300台へ。

米株は上下変動しながらも、ダウは前日比とほほ同水準の小幅高(+0.16%)で終了。米10年債利回りは一時1.54%まで上昇するも続かず、終盤には一時1.49%まで下落し前日とほぼ同水準の1.496%で終了。

原油価格(WTI)は米国市場に入り接近するハリケーン「ドリアン」の接近が、供給面よりも需要面に悪影響を与えるとの思惑(過去は上昇要因だったが、なぜか?)に、下げ幅を拡大し55ドルを割り込む動きも。

昨日は月末で経済指標の発表も多かった。目立ったのは、イタリアGDPの前年比が-0.1%へ低下。ユーロ圏HICPの前年比が1.0%、コア0.9%と前回と変わらず、相変わらずECBターゲット2.0%に遠く及ばず。カナダGDPの前月比0.2%と予想を上回り前月と変わらずで、前期比GDPが3.7%と予想外に強かったがCAD買いも続かず。

米個人所得は弱く、個人支出は予想外の拡大し、問題のコアPCEデフレーターは前月比0.2%・前年比1.6%と共に前回と変わらず。米シカゴPMIが予想を上回り、ミシガン大学消費者信頼感が予想買いに弱い結果となり、直後はUSD売りへと動くも続かず。

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21:30    USD 7月 個人所得=前月比0.1%(予想0.3% 前回0.4→0.5%)、個人支出=前月比0.6%(予想0.5% 前回0.3%)、PCEデフレーター=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.1%)、前年比1.4%(予想1.4% 前回1.4→ 1.3%)、コアPCEデフレーター=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.6%(予想1.6% 前回1.6%)→ 個人所得は弱くでるも、個人支出は強く、コアPCEデフレーターは前回・予想と変わらず

21:30    CAD 7月 原材料価格指数=前月比1.2%(予想1.5% 前回-5.9→-6.1%)、鉱工業製品価格=前月比-0.3%(予想0.4% 前回-1.4%)

21:30    CAD 6月 月次GDP=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.2%)、前年比1.5%(予想1.3% 前回1.4%)、第2四半期GDP=3.7%(予想3.0% 前回0.4→0.5%)→ 予想を上回りCAD買いが強まる

22:45    USD 8月 シカゴ購買部協会景気指数=50.4(予想48.0 前回44.4)

23:00    USD 8月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=89.8(予想92.1 前回92.1)

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トランプ大統領
◎29日にイランのロケット打ち上げに失敗したことへの関与を否定。

中国外務省
◎米中の関税合戦が続いているものの、両国の通商交渉チームが効果的なコミュニケーションを維持。

イタリア連立政権は不透明
◎イタリア五つ星「連立は政策課題の一致が条件」、民主に同意迫る。
◎イタリア左派「五つ星運動(M5S)」のディマイオ党首は、中道左派の民主党(PD)との連立について、一連の政策課題で一致することが条件になると述べ、連立交渉で妥協しない考えを示唆した。

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2019/08/30

2019年8月30日(金)欧州・米国市場序盤の動き

米国市場は三連休前の週末で金曜日

欧州株は上昇、米株は上昇からスタートするも上昇幅限定的、米10年債は上昇幅を縮めるも引き続き1.5%を上回る。

独小売は前月比は予想外にマイナス幅が拡大、前年比は逆に強い。ユーロ圏CPIは前年比は予想・前回と変わらず、コアは予想を若干下回る。イタリアGDPは前年比が予想外に弱く、米個人所得は弱くでるも、個人支出は強く、コアPCEデフレーターは前回・予想と変わらず。

USDCADは、カナダGDPは予想外に強く1.3247まで下落、GBPUSDは、スコットランド裁判所は、9月3日に議会閉会に反発した議員団の訴えを受理することを認めるも差し止め要求は拒否。直後は若干ながらGBP買いが強まり、1.2150台~90台で上下変化から、米国市場に入ると1.2220台まで続伸。

USDJPYは、アジア・欧州市場の106.50台を高値に、円先高感が強まると株高=米債利回りの上昇にも関わらず上値は重く、106.10台まで続落中。

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21:30    USD 7月 個人所得=前月比0.1%(予想0.3% 前回0.4→0.5%)、個人支出=前月比0.6%(予想0.5% 前回0.3%)、PCEデフレータ=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.1%)、前年比1.4%(予想1.4% 前回1.4→ 1.3%)、コアPCEデフレータ=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.6%(予想1.6% 前回1.6%)→ 個人所得は弱くでるも、個人支出は強く、コアPCEデフレーターは前回・予想と変わらず

21:30    CAD 7月 原材料価格指数=前月比1.2%(予想1.5% 前回-5.9→-6.1%)、鉱工業製品価格=前月比-0.3%(予想0.4% 前回-1.4%)

21:30    CAD 6月 月次GDP=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.2%)、前年比1.5%(予想1.3% 前回1.4%)、第2四半期GDP=3.7%(予想3.0% 前回0.4→0.5%)→ 予想を上回りCAD買いが強まる

USD 8月 シカゴ購買部協会景気指数=50.4(予想48.0 前回44.4)

USD 8月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=89.8(予想92.1 前回92.1)


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スコットランド裁判所
◎9月3日に議会閉会に反発した議員団の訴えを受理することを認めるも差し止め要求は拒否。直後はGBPUSDの買いが強まるも続かず。

2019年8月30日(金)アジア・欧州市場の動き

2019年8月30日(金)アジア・欧州市場の動き

今日は週末、月末の金曜日。来週月曜日の9月2日は米国市場がレーバーデーで休場となる。

米中通商協議の楽観的な見通しは有効なのか? それとも再び険悪なムードに変化するのか? いずれにしても月末で短期投機筋も動きにくい状態に加え、夏休みの終了をつけるレーバーデーで米国市場は3連休となり、市場参加者が減少するタイミングの中で、テクニカルで動きが大きくなるリスクも。

目先を見ると、米債利回りも続伸とは言い難く、円売のムードはどこまで続けることができるかは疑問ながら、昨日の108.68が天井であるためには再度上値を試し、どこまで円安になることが可能かをためしてみたい衝動も! 可能性は低いと思うも107円の攻防を試してみたい気持ちも消えず。ただし、長期的な円安は変わらず、107円を超えたら長期的な円売りポジションも選択肢に。

日経平均株価は上昇、上海総合も上昇力は弱まるも強さを維持、米10年債利回りは一時1.525%まで上昇から再び1.5%の攻防へ。為替相場は大きな変動は見られないが、AUD+NZD+CADは弱く、JPYの買い戻し、GBPの売り戻しがやや気になるだけ。

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7:00    NZD 8月 ANZ 消費者信頼感=前月比1.5%(予想 前回-5.1%) 118.2(予想 前回116.4%)

7:45    NZD 7月 住宅建設許可件数=-3.1%(前月比予想 前回-3.9%)

8:01    GBP 8月 GfK消費者信頼感=-14(予想-12 前回-11)

8:30    JPY 8月 東京都区部消費者物価指数=前年比0.6%(予想0.6% 前回0.9%)、除く生鮮・前年比0.7%(予想0.8% 前回0.9%)、除く生鮮エネルギー・前年比0.7%(予想0.7% 前回0.8%)

8:30    JPY 7月 失業率=2.2%(予想2.3% 前回2.3%)、有効求人倍率=1.59(予想1.61 前回1.61)

8:50    JPY 7月 鉱工業生産・速報値=前月比1.3%(予想0.3% 前回-3.3%)、前年比0.7%(予想-0.5% 前回-3.8%)

10:30    AUD 7月 住宅建設許可件数=前月比-9.7%(予想0.0% 前回-1.2%)、前年比-28.5%(予想-22.2% 前回-25.6%)→ 予想外にマイナス幅が拡大

15:00    GER 7月 小売売上高=前月比-2.2%(予想-1.0% 前回3.5%)、前年比4.4%(予想3.0% 前回-1.6→-1.4%)

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日銀
◎長期ゾーンの国債買い入れオペを大幅に減らした。新発10年国債利回りが過去最低水準まで接近しており、イールドカーブコントロールの一環として、長期ゾーンの過度な金利低下に歯止めをかけたとの指摘が出ている。


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20190830 前日との比較

20190830  前日との比較

株高、債券利回り上昇、ドル高。いったい、米中通商協議はどうなるのか? 最近の流行から見れば問題の動き次第! 今までの経緯を考えれば、長い話になって恐縮ながら、年末経済と米大統領選への影響を考慮すれば、玉虫色の解決の可能性は残るも、根本的な解決は期待できず。

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2019年8月30日(金)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月30日(金)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

為替相場はドルが全面高で、米中通商協議への進展期待によるリスク選好がテーマ。

ただ、JPY+CHFの弱さはわかるが、買いが選択されやすいAUD+NZDも弱く、ブレグジットリスクは変わらずGBPも弱く、イタリア新政権への期待感も弱くEURも弱い。強い独CPIや、米GDP改定値の強い個人消費や、弱い米中古住宅販売の相場への動きは緩慢。

米株は強くダウは1.25%の上昇で、米債利回も強く長短金利差の逆転は変わらないが、10年債は一時1.53%台へ。中国商務省は「9月の対面協議で米国と話しあっている」と言い、トランプ氏は「両国の通商交渉団が29日中に異なるレベルでの協議を行う予定」とあるが、いつもながらどう転ぶのかは不明。

USDJPYは、アジア市場の105.83をボトムに、中国商務省報道官の「米中両国はこれまで協議していた9月の交渉について話し合っている」との報道を受け前日の高値106.23を上抜け、200時間MAを上抜け上昇。トランプ大統領からも「貿易を巡る米中の対立解消に向け、両国の通商交渉団が29日中に異なるレベルでの協議を行う予定」とあり、円ロングの巻き戻しに一時106.68まで上昇して、オシレーター系は売りサインがでてようやく上げ止まる。

AUDUSDは、欧州市場の序盤につけた0.6717をボトムに、中国商務省報道官の報道を材料に欧州市場では一時0.6753まで上昇するも、米国市場に入ると米株が上昇する中で、0.6726まで下落と、利下げ継続との思惑にAUD先安感が強いのか? リスク選好時に買われやすいAUDは前日比で小幅安となっている。

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21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=21.5万件(予想21.5万件 前回20.9→21.1万件)

21:30    USD 第2四半期GDP・改定値=前年比2.0%(予想2.0% 前回2.1%)、個人消費(Personal Consumption)=前期比4.7%(予想4.3% 前回4.3%)、デフレーター(GDP Price Index)前期比2.4%(予想2.4% 前回2.4%)、コアPCE・デフレーター前期比1.7%(予想1.8% 前回1.8%)→ 前年比は前回を下回るも予想通りで、個人消費が予想外に強いが相場の動きは緩慢

21:30    CAD 第2四半期 経常収支=-63.8億カナダドル(予想-97.5億カナダドル 前回-173.5→-166.3億カナダドル

23:00    USD 7月 NAR中古住宅販売保留指数=前月比-2.5%(予想0.0% 前回2.8%)、前年比1.7%(予想1.8% 前回-0.6%)

21:30    USD 7月 卸売在庫・速報値=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.0%)
23:30    USD EIA天然ガス備蓄高推移=600万バレル(予想550 前回590万バレル)

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中国商務省
◎通商協議をめぐり米中は9月の対面協議について話し合っているが、米国側が良い環境を整えることが重要。

トランプ大統領(FOXニュースのインタビュー)
◎貿易を巡る米中の対立解消に向け、両国の通商交渉団が29日中に「異なるレベル」での協議を行う予定。

米検察当局はファーウェイを捜査(WSJ紙)
◎新たな技術窃取の疑いで捜査を行っている。

JPモルガンのエコノミスト
◎英国の合意なきEU離脱の確率25→35%に引き上げへ。

クノット・オランダ中銀総裁
◎量的緩和(QE)再開を正当化できるほどユーロ圏経済は弱くない。
◎資産買い入れ策を見送るということは、将来実際に緊急事態が起きた際に使える武器を温存することも意味する
◎景気減速がさらに進まない限りそのような措置を講じるべきではない
◎利下げについては態度を決めていない
◎市場の期待は行き過ぎている、検討するにふさわしい措置は従来型の緩和政策、すなわち利下げだと思。

ラガルド次期ECB総裁(経済委員会に宛てた書面回答)
◎金融安定リスクが伴うものの、必要であればECBには利下げする余地がある。
◎金融政策の運営方法を巡る広範な見直しの実施は正当化される

英与党・保守党のスコットランド支部であるスコットランド保守党のデービッドソン党首が辞任
→ ジョンソン首相がEU離脱を巡り総選挙を戦う場合に打撃となりそう

マッタレッラ大統領
◎コンテ首相に再び組閣を要請、今回は反エスタブリッシュメント政党の五つ星運動と中道左派の民主党(PD)の連立となる。
→ 新政権が長く続く保証はなく、早期の総選挙の可能性は依然残る。その場合、世論調査でリードしているサルビーニ氏が政権を担う可能性が高い。

中国政府(日経新聞)
◎中国政府が海外への資金流出を抑制する新規制を導入。


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2019/08/29

2019年8月29日(木)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月29日(木)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価と上海総合は小幅安で終了し、欧州株もマイナスからスタートとし穏やかな相場となっていたが、中国から米中通商協議について「9月の交渉について話し合っている」との報道に、欧米株は上昇しダウ先物が上昇し、 米債利回りが上昇し、円売りが強まる。

ただし、交渉に関して具体的な内容は不明なのだが、市場はこの手の発言に反応する習性が高く、その可能性が否定できない以上、リスク回避の巻き戻しへと反応しやすいことはやむを得ず。米国市場でより具体的な材料がでるのか、その動き待ち。

USDJPYは、再び200時間MA近くで上げ止まっているが、オシレータ系は買いに動いていることや、前日のNY市場で米中通商対立に関して米仏両首相から楽観的な発言もあったことや、今日もどこまで正しいかは不明な点はあるも中国商務省からの発言を受け米中通商協議が再開される可能性をどうしても意識せざるを得ず。米債利回りが上昇へと反応していることを考えれば、106.30~50円近辺までの戻りの可能性も否定できず。ただし、逆に否定されれば今度こそ105.50を割り込む動きへ。

NZDUSDは、早朝に発表された企業信頼感は2008年4月以来の悪化、経済見通しも予想外のマイナスで、NZDUSD0.6330台→0.6300台まで続落。ただし、AUDUSDもそうなのだか、中国商務省の発言を材料としたリスク回避の巻き戻しに0.6330台近くまで値を戻している。

GBPUSDは、ジョンソン英首相の野党と合意なきEU離脱の反対派を封じ込めた議会の休会の行方はどうなるのか? 昨日も市場の評価は分かれてているがGBP売りの流れは変わらず。

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10:00    NZD 8月 ANZ 企業信頼感=-52.3(予想 前回-44.3)、企業経済見通し=-0.5(予想 前回5.0) 

15:00    NOK 第2四半期GDP・確報値=前期比0.3&(予想0.5% 前回-0.1→0.0%)、

15:45    FRN 第2四半期GDP・確報値=前期比0.3%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.4%(予想1.3% 前回1.3%)→ 予想と前回を上回る

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中国商務省報道官
◎米中両国はこれまで協議していた9月の交渉について話し合っている。
◎中国当局者が協議のため9月に訪米するなら、双方が交渉進展の環境を整えるべき。
◎米国との通商摩擦について「貿易戦争のエスカレートに反対、冷静な態度で問題を解決することに前向き。
◎中国は多くの報復措置を持っている

NZの企業信頼感は2008年4月以来の悪化、経済見通しも予想外のマイナスで、NZDUSD0.6330台→0.6300台まで続落。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁
◎ECBはこれまで市場の期待に応えようとし過ぎていた。時には市場を失望させる心構えも必要。

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20190829 前日との比較

20190829  前日との比較

そうも動きはぴんとこない。前日比ではドル高であり、株価は強く、米債利回りも反発力は弱い。テクニカルベースでやり短期のポジションが偏り過ぎると動くだけなのだろうか? ジョンソン英首相、コンテイタリア首相おめでとう!

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2019年8月29日(木)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月29日(木)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


トランプ氏は米中通商協議で期待感を含む発言へ。イタリアは新政権が誕生し解散総選挙のリスクが払拭へ、ジョンソン英首相は合意ないEU離脱を阻止する動きの封じ込めへ。

ビットコインは5%近くの下げと際立つ動きは別格として、為替相場はドル全面高でGBPUSDが-0.6%台と弱さが目立つ。米株は下落からスタートするも続伸へ、米債利回りは上下変動しながらも1.468%近くと前日とほぼ変わらず、原油価格は予想外に減少した在庫統計に一時56.75ドルまで上昇するも続かず。

GBPUSDは、ジョンソン首相は合意なきEU離脱への動きの封じ込め姿勢を強め、一時1.2155まで下落から時間足の終値ベースでは200時間MAをボトムに1.2253まで反発しているが強さは感じられず、GBP安の流れが続いている。

USDJPYは、アジア・欧州市場を通じて105.65~90のレンジから、債券利回りと米株の上昇に105.60近辺をボトムに下値トライは失敗。200時間MAの106.20台まで一時反発するも、円高の流れ変化は見られず。

EURUSDは、イタリア政局に光明が見られたが200時間MAを高値に上げ止まりEUR買いは限定的で、独経済を筆頭に弱いユーロ圏経済とECBの大幅緩和期待も消えず下落傾向が続く。

USDCADは今月に入ってから続いている大枠1.3200~1.3350のレンジをいつになったら抜け出すことができるのだろうか? そろそろチャート的にも変化を期待しているのだが?

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トランプ大統領
◎中国と取引をまとめ、ヒーローになることは可能
◎我々は中国と上手くいっている。こんなことは今までなかった

ボルトン大統領補佐官
◎米国内で目にしてきた中国の不公正な貿易慣行や安全保障上の脅威に対して、われわれは懸念を表明。
◎中国企業がウクライナの航空機用エンジンメーカー「モトール・シーチ」を買収する可能性があることを懸念。

バーキン・リッチモンド連銀総裁
◎7月に行った10年半ぶりとなる利下げの影響を注視。
◎世界経済は弱まっているものの、米国経済は好調なようだ

エリザベス英女王
◎ジョンソン首相が、合意なきEU離脱の阻止を目指していた野党の動きを封じるための手段として、10月31日直前となる10月14日まで議会休会の要請を承認。

英政府
◎議会休会を9月9日の数から模索。

イタリア連立政権誕生し政治的混迷に終止符
◎マッタレッタ・イタリア大統領はコンテ氏に政権樹立を示唆。
◎左派政党「五つ星運動」と、中道左派の民主党(PD)との間で連立合意に達し、コンテ首相が復活し総選挙は回避へ。サルビーニ氏率いる反EUの「同盟」は連立から外れ野党へ。

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2019/08/28

2019年8月28日(水)欧州・米国市場序盤の動き

2019年8月28日(水)欧州・米国市場序盤の動き

市場の流れはリスクオンながら、為替相場はジョンソン英首相が合意なきEU離脱を模索する野党に対して議会を停会することを検討とあり、GBP売りがリードするドル買いへ。また、NZDはオアNZ中銀総裁のハト派発言が影響していると思われるが弱く、本来ならJPY買いが選好されるのだが、105.65~90のレンジを抜け出せず。ただし、クロスでは円高傾向を維持。EURUSDはダウントレンドが続く中、欧州株は弱含みで推移、

米株は下落からスタート、米債利回りは上昇を維持できず軟化し10年債は1.45%台、2年債も1.5%を一時割り込む。

今日は米国市場では経済指標の発表も見られず、米国市場の今後の動きを見守るだけ。

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ドイツの財務省報道官
◎公的債務の対GDP比率で、EUが設定した上限60%目標の達成が難しくなる。
◎目標をあきらめていないが、経済動向を考慮すると

アイスランド中銀
◎6月に続き、政策金利を0.25%引き下げ過去最低の3.5%へ。
◎観光業の低迷に加え、格安航空会社WOWエアの経営破たんや、ボーイング737MAX機運航停止に伴うアイスランド航空の問題も経済に悪影響で、今年(5月予想比)-0.4%→-0.2%へ上方修正するも、、来年の成長予想を2.5→1.9%に下方修正。

ジョンソン英首相
◎エリザベス女王に10月14日まで議会休会を要請、ジョンソン英首相は議会再開の女王の演説を10月14日に設定。
◎10月17日のEU首脳会議まで双方に十分な時間があり、議会でブレグジットなどを審議する時間は十分ある。

ジョンソン英首相
◎ブレグジット計画を議会に妨げられるのを回避するため、10月14日まで約1カ月にわたり議会を停会することを検討。
→ BBCが今日議会停会可能性を示唆したことで、GBP売りが強まる。

2019年8月28日(水)東京市場午後2時半ごろの動き

2019年8月28日(水)東京市場午後2時半ごろの動き


米中通商協議の進退とトランプ大統領の毒舌で金融市場が変化する動きは変わらず。

加えて、最近続く中国が米海軍艦艇の寄港を拒否する動きで、米中接近とは真逆の動きが気になり、ドイツ銀行がトランプ大統領の財務情報を保有とあり、米下院情報特別委員会が召喚状を送っている動きも気になる。

日経平均株価は小幅高で推移、一方の上海総合は小幅ながら下げ基調から脱し切れず。米10年債利回りは1.485%近くへと若干回復、2年債も1.528%と小幅上昇するも、長短金利差の拡大傾向が続く。

為替相場は、アジア市場は小幅ながらドル全面高で、その中で目立っていたのはNZDの弱さで、NZDUSDは0.6367→0.6320台まで下落。オアNZ中銀総裁の「NZドル相場の下落は輸出利益を押し上げる」を意識していたのかは不明。

リスク回避に選好されるJPY+CHFも弱く、リスク敏感なAUD+NZDも弱い。EUR+GBPも対ドルで狭いレンジ内での動きで特に材料は見られず。

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ドイツ銀行
◎トランプ大統領の納税申告書のコピーを含む財務情報を保有していることを米連邦控訴裁に報告、米下院情報特別委員会は、資料の提出をもとめドイツ銀行とキャピタル・ワン・フィナンシャルに召喚状を送った。

オアNZ中銀総裁
◎現行の緩和的金融政策は依然として効果的だが、財政改革と構造改革も同時に行うべき。
◎調査で、現行の低金利であっても、時宜を得て景気を刺激するという点で金融政策は引き続き効果的であるということの確信を得た。
◎利下げ決定は、貿易相手国の景気鈍化、インフレ期待の弱さ、世界的な低金利政策、国内外の景況感の落ち込みを踏まえた。
◎NZドル相場の下落は輸出利益を押し上げる

中国は米海軍艦艇の青島寄港要請を数日前に拒否
◎今月、米海軍艦艇2隻の香港寄港も拒否しており、寄港拒否は今月だけで少なくとも2回目となる。

アルゼンチンペソ急落
◎IMFの専門家チームは現在、ブエノスアイレスで総額560億ドルの融資枠から次回融資を実行するかどうかを検討。
◎フェルナンデス元首相はIMF当局者らとの会合後の声明で、IMFから求められた経済・財政目標に同意すると述べる一方で、IMFと現政権が現在の危機を招いたとし主張。


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20190828  前日との比較

米債利回りは再び下落、特に10年債の下げ幅は大きく、2年債との逆転劇も強まる。もちろん、米株も伸び悩み、リスクヘッジの円が選好されているがUSDJPYは105.50を割り込めず。さて、どうなることやら!

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2019年8月28日(水)昨日27日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月28日(水)昨日27日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米株は開始直後を高値に水面下へ、米債利回りは低下し10年債は再び1.5%を割り込み1.47%台へ下落、2年債は1.52%と完全に長短金利差は逆転。

為替相場はリスク回避の動きが強まり、USDJPYは大枠105.60~05のレンジながら、クロスで円は全面高。GBPも英国は合意なきEU離脱への動きを期待した流れに一時1.23台まで上昇し1.2280台の高値圏で推移。リスク回避の動きにAUD+NZDは弱く、AUDUSDは前日の上昇から値を下げほぼ先週末の水準近くへと逆戻り。EURUSDはイタリア連立協議の進展期待感が強まるも、ユーロ圏経済の鈍化にデギンドスECB副総裁は低金利の長期化を示唆と弱さが目立つ。しれとEURGBPの売りの影響が強かった可能性も。

米CB消費者信頼感は予想を上回るも前回から低下、ただし、現況指数は19年ぶりの高水準。FRBの公定歩合議事録は12地区連銀中、6地区=据え置き、5地区=0.25%の利下げ、1地区=0.5%の利下げを主張。

ブルームバーグで、「交渉再開求めてきたとのトランプ発言、一番驚いたのは当の中国」との記事があった。また、「協議はこの数週間ほとんど進んでおらず、トランプ大統領が前進と見なすものも実際の状況というより大統領の気分にすぎない可能性がある」という。さらに、「米政府も明確な今後のプランを持っていない様子だと関係者は語った」とある。何が正しいのかフェークなのか?

ブレグジットをめぐり、コービン英労働党党首は「合意なきEU離脱を阻止するためあらゆる必要な措置」を講じるとあり、野党は合意なきEU離脱となることを阻止するための法案を通す意向とあり、GBP買いに動く。 ジョンソン英首相とユンケル委員長との話し合いは、ジョンソン氏→バックストップを撤廃しなければ英国のEU離脱を巡る合意の見込みはないと強調。ユンケル氏→ アイルランドに対するEU加盟27か国の支援は不動と、相変わらずアイルランドがネック。

イタリアは、与党左派の「五つ星運動」と野党中道左派の民主党(PD)は良い雰囲気の中で継続協議を確認。新たな連立政権の誕生期待に株高へと動くも、デギンドスECB副総裁は低金利の長期化を示し、EURUSDの上昇につながらず。

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USD 8月 CB消費者信頼感指数=135.1(予想130.0 前回135.7→135.8)、現況指数=177.2(予想 前回170.9) 期待指数=107.0(予想 前回112.4)→ 現況指数は19年ぶりの高水準

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トランプ大統領
◎FRBはあまりにも長期間に判断を誤り続けた。

FRB公定歩合議事要旨
◎6地区連銀が公定歩合の据え置きを提案(NY連銀、ボストン、クリーブランド、アトランタ、カンザス、リッチモンド)、
◎5地区連銀が0.25%の利下げを提案、
◎1地区連銀が0.5%の利下げを提案、ミネアポリス

イタリア連立協議では、イタリア与党左派の「五つ星運動」と野党中道左派の民主党(PD)は良い雰囲気の中で継続協議を確認。

デギンドスECB副総裁
◎ECBの金融政策は市場の期待ではなく指標に左右される。
◎低金利を長期間維持するだろう。

英野党議員
◎合意なきEU離脱となることを阻止するための法案を通す意向
→ GBP買いが強まる。

ジョンソン英首相(ユンケル欧州委員長と電話会談)
◎バックストップを撤廃しなければ英国のEU離脱を巡る合意の見込みはないと強調。
◎ユンケル欧州委員長との会談は肯定的かつ実質的

ユンケル委員長(ジョンソン英首相と電話会談)
◎アイルランドに対するEU加盟27か国の支援は不動であり、EUは引き続きアイルランドの利益に注意を払っていると強調した

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2019/08/27

2019年8月27日(火)欧州市場の動き(20時ごろ)

2019年8月27日(火)欧州市場の動き(20時ごろ)

欧州株は底堅く推移し、米債利回りは伸び悩み相変わらず上値は重い。ダウ先物は下げから切り返して前日とほぼ同水準に。

欧州市場に入りGBPの上昇が目立っている。英首相報道官は「バックストップ条項が撤廃されれば、その他の合意案を受け入れる」とあり、EUと英億の首脳が電話会談を行う」とありGBP買いが強まり、GBPUSDは一時1.2270台へ。

EURUSDは、イタリアの政局混迷が続き解決策で合意することができるのか?イタリア民主党関係者は連立協議が失敗に終わるリスクを懸念し、EUR買いも弱く、欧州市場に入り買いが選好されるも、現在までは1.1098~16の狭いレンジで推移。

USDJPYは、米債利回りが軟化し、欧州市場の序盤につけた105.59をボトムに下げ止まり一時105.99まで上昇するも続かず、105.70~85の狭いレンジで推移。ただし、クロスでは円の上昇が目立っており、円の弱さは感じられず。

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英首相報道官
◎英国は10月31日の離脱までに合意を望んでいることをEUは理解しているはず。
◎バックストップ条項が撤廃されれば、その他の合意案を受け入れる。
◎EU脱修正案が議会を通過すると確認。

コービン英労働党党首
◎合意なきEU離脱を阻止するため「あらゆる必要な措置」を講じる

EU関係者
◎午後にジョンソン英首相とユンケルEU委員長が電話会談を行う

イタリア民主党関係者
◎連立協議は失敗に終わるリスクがある。

イタリアの野党・民主党(PD)の報道官
◎与党「五つ星運動」との連立協議は崩壊するリスクがある。

中国外務省
◎米中が週末に電話会談を行ったことは確認できず。

中国国務院
◎消費活性策の一環として、自動車購入に関する規制の緩和・撤廃を検討

ザリフ・イラン外相
◎イランと米国の大統領が会談することは想像できない。

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2019年8月27日(火)アジア市場・欧州市場序盤の動き

2019年8月27日(火)アジア市場・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は1%近く上昇、上海総合も1.2%近く上昇、ダウ先物は伸び悩み気味、米債利回りは軟化。

同じことを言っているようで申し訳ないが、直近の為替相場の変動は、米中通商協議の行方とトランプ氏の出方によって上下どちらにでも動くことは昨日の動きがあらためて証明している。

もちろん、この動きは今に始まったことではないが、最近の動きを以下の通りまとめてみた。


(7月31日) 米中ハイレベル通商協議は合意なく実質半日で終了。
(8月1日) 米国は対中制裁関税第4弾、3000億ドルに10%の追加関税措置を発表し9月1日から執行へ。
(8月6日) 米財務省は中国を為替操作国に認定
(8月13日) 米国は第4弾の10%追加関税措置の一部を12月15日に延期へ。
(8月15日) 中国財務省、報復措置の可能性を示唆
(8月23日) 中国は米国の第4弾への報復措置で、米製品に750億ドルの報復関税5~10%の対抗措置を9月1日、12月15日に実施すると発表。
(8月23日) 米国は中国の報復措置を受け、米企業に対し中国から事業を撤退させ、米国内での生産を拡大するよう要求。2500億ドルで制裁関税を実施し中国製品に現行の25%→30%へ10月1日に引き上げることを発表。さらに、既に発表している3000億ドルの制裁関税第4弾の税率を10→15%に引き上げることを発表
(8月26日) 中国から通商交渉再開の申し入れがあり、まもなく協議を開始すると思われる。

最も、次はどうなるのか? 為替相場はこれ次第で、トランプ氏に尋ねる以外道はなさそう。ただ、好調な株価に反して今の米債利回りの上昇幅は限定的で、10年債1.52%、2年債1.52%であることを考えれば、市場がリスクオンの流れへ変化したとは考えにくいのでは。個人的には円高はまだ終わっていないように見えてしまう。

今日のアジア市場は、日本株高にも緩やかなJPY高の動きは止まず、AUD+NZDは弱い典型的はリスクオフの流れとなり、EURも何となく強い。つまり、トランプ大統領の「朝令暮改』の行動を信じきれない結果に思えてならない。

さあ、今晩の米国の動きを見守ろう!

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GER 第2四半期 GDP・確報値=前期比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.1%)、季調後・前年比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、季調前・前年比0.0%(予想0.0% 前回0.0%)→ 前回・予想と変わらず

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デベル豪中銀副総裁
◎豪政策金利の下限は0.0~0.5%付近である可能性が高い。そうした水準まで利下げする必要に迫られないことを望む。
◎経常赤字が縮小しつつあることは同国が外的ショックの影響を受けにくいことを示している
→ 現在1.0%の政策金利が、金融市場は来年2月までに0.5%まで引き下げられると予想。
→ 中銀は政府にインフラ投資の拡大や構造改革の実施を繰り返し促しているが、モリソン首相は今年財政収支を黒字化するとの約束を果たすことに注力。

イタリア政局(26日)
◎イタリア与党「五つ星運動」と野党の民主党(PD)が連立協議で合意に近付いているもようだ。前週辞意を表明したコンテ氏を新政権でも首相に据えることに反対していた民主党が、反対を取り下げたことを示唆。

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20190827 前日との比較

20190827  前日との比較

や~ 激しい変動。終わってみれば前日比で円安。米金利は前日とほぼ同水準まで利回りは回復。相場は米中貿易交渉とトランプ氏しだいと言っては身も蓋もないが事実。ただし、中国はどうでるか? 楽しみ。

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2019年8月27日(火)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月27日(火)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米中貿易摩擦をめぐる動きに市場は翻弄、もちろん主役はトランプ氏。

米株は先週末に2.4%近く下げた動きとは逆に1%超の上昇、米債利回りは伸び悩むも米10年債利回りは1.538%、2年債は1.539%と小幅上昇し逆転へ。

もちろん、為替相場はアジア市場の早朝のリスク回避劇からの大逆転しリスク選好に、JPY+CHF+EURが下落し、AUD+CADは上昇、GBPは合意なきEU離脱リスクの高まりに弱く我が道を行く動きへ。

米中貿易摩擦をめぐり中国内のパワーバランスの関係なのか、それとも高度の戦略なのかは不明ながら、中国共産党の機関紙の「人民日報」系列で海外のニュースを中心とした環球時報の編集長は「米国の圧力に屈することはない」と言い、劉鶴副首相は「協議や協力を通じた問題解決の用意がある」とあり、トランプ氏が言う通り中国は米中通商交渉の再開をすることを表明し、合意の実現に期待感を示している。

となると、米中共に9月1日に報復関税の発動を中止、または延期する可能性があり、今後も米中間の協議をめぐる報道や結果に、為替相場を含め金融市場が変動することは間違いない。

USDJPYは先週末106.73の高値、週明け月曜日の安値104.45、月曜日の戻り高値106.41と2円幅を超える動きの上下に長期的なポジションは別として短期・中期的なポジションがカットされ動きが加速している。オシレーター系は買われすぎゾーンにあり、1時間足の200時間MA=106.20~30近辺に位置し、一時この水準を上回る動きも見られたが、終値ベースでは引き続きこの水準を高値に上げ止まっていることもあり注目している。また、106.20~30、月曜の高値106.40、106.50の中間水準、先週末の高値106.73とポイントは明確。相場感は売りなのだが? トランプリスクを考えればどこまで積極的に動けるのかは疑問。

GBPUSDはブレグジットをめぐる駆け引きで動くことは間違いなく。リスクは合意なきEU離脱で、どうしても弱気。

EURUSDのテーマがたくさんあり、昨日のIFO業況指数の弱さは本物で材料は総じてネガティブ方向。ただし、現時点で優先事項はリスクオン・オフの動きで米中通商協議の行方次第。

もちろん、AUDUSDも中国が絡むこともあり、最も米中通商協議の行方に大きく変化することは間違いなさそう。

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トランプ大統領(中国は取引成立を非常に強く望んでいる)
◎中国から通商交渉再開に向けた申し入れがあったことを明らかにした上で、通商協議を再開する方針を表明、合意の実現に期待感を示した。

先に示した劉鶴中国副首相の発言(再送)
◎われわれは冷静な態度で協議や協力を通じた問題解決の用意がある」と言明。貿易戦争のエスカレートに断固反対する

トランプ大統領
◎米国に公平な取り組みを中国とする
◎中国は通貨の価値を引き下げている。
◎貿易協議次第で米企業は中国に留まる
◎中国への追加関税の延期について可能性はある
◎EUとの貿易協定は合意に近づいている。

ムニューシン米財務長官
◎中国からのコメントを歓迎、協議の継続を期待
◎行ったり来たりの協議はあったが、この話はこれでおしまいにしよう。

環球時報編集長
◎米国がここ数日に電話会談した事実を承知していない
◎技術的なレベルで両国は連絡を続けており、そこにトランプ大統領が示唆した意味合いはない
◎「中国は立場を変えていない。米国の圧力に屈することはない

仏ビアリッツG7サミットは共同声明の発表を見送り閉幕。
マクロン仏大統領
◎トランプ氏とイランのロウハニ大統領の会談に向けて準備が進んでいる
◎イランは決して核兵器を保有してはならず、当該状況が地域の安定性を脅かすことがあってはならないという2点が非常に重要

トランプ大統領
◎条件が整えばロウハニ大統領との会談する(後で記者団に対しロウハニ氏について「知らない」と語る)
◎イランの良好な体制を望んでいるが、政権交代は望んでいない
◎われわれの望みは非常にシンプルで、イランは核兵器を持つなということだ

ロウハニ・イラン大統領
◎協議にオープン(ザリフ外相はフランスの招きを受けて予想外にG7サミット会場に登場したが、米国側の代表とは接触しなかった。)

安倍首相
◎G7、世界経済の下振れリスク巡り万全の対応で一致。

ジョンソン英首相
◎EUとブレグジット協定をめぐり10月31日まで交渉を続ける用意がある。
◎EUは土壇場で合意する傾向がある。
◎ブレグジット協議はEUとの合意はかなり難しい

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2019/08/26

2019年8月26日(月)欧州・米国市場序盤の動き

2019年8月26日(月)欧州・米国市場序盤の動き

米中貿易交渉で進展はあるのか?! トランプ氏の楽観的な発言に市場の流れは急変。

米中貿易摩擦で対立激化のリスク回避行動が続く中で、欧州市場の序盤(早朝)はトランプ氏から「中国は再開を希望しており、非常に真剣な協議を開始する」との報道にリスク回避の巻き戻しへと変化。中国外務省が「中国は断固として米国の新たな関税に反対」と相反する発言も見られたが、劉鶴副首相は「冷静な態度で対話の用意がある」と予想外に冷静は態度に。市場はリスク選好の流が続く。

アジア市場では大きく値を下げた株価は欧州市場に入ると底堅くなり総じて小幅上昇へ。米債利回りは急速に下げ幅を縮め前日とほぼ同水準で推移していることもあり、為替市場はリスク回避に買われた円のロング巻き戻しが主流で、ダウ先物が前日上昇へと動き、前日NY終値を上回り底堅く推移。

USDJPYは、早朝の104.45までの急落劇は一体なんだったのか!? それと狙い撃ちとも思えるドル買い(円売り)に一時105.80近くまで上昇から、105.20~50のレンジで取引が続いた。欧州市場の序盤ではトランプ氏の発言を受け105.90台へ急伸、105.80~00のレンジでもみ合いが続き、米株先物の上昇や債券利回りの上昇し、106.00の壁を上抜け一時106.40と、前日円買いがスタートする水準近くまで上昇して、ようやく上げ止まり、、現物株が大幅上昇からスタートする中で106.00近辺で推移。

AUDUSDは、リスク回避で早朝に0.6690まで下落した反動に、アジア市場で0.6750台まで上昇、欧州市場では0.6770台まで上昇。米国市場にようやく上げ止まり0.6760台で推移。AUDJPYは69.96→72.20近くまで続伸と、一日の変化としては大きな動きとなっている。

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21:30    USD 7月 耐久財受注=前月比2.1%(予想1.2% 前回1.9%)、除く輸送機器・前月比=-0.4%(予想0.1% 前回1.0%)

21:30    USD 7月 シカゴ連銀全米活動指数=-0.36(予想0.05 前回-0.02→0.03)

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カジミール・スロバキア中銀総裁
◎私は来月の理事会で動くことに傾いている

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2019年8月26日(月)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月26日(月)アジア・欧州市場序盤の動き

どうなるのか米中貿易摩擦!? トランプ氏は中国側が折れてきたと言い、中国外務省は「米国の新たな関税に反対」するも、劉鶴副首相は「貿易戦争のエスカレートに断固反対」といい、「貿易摩擦は話し合いによって解決すべき」と主張。

両方の発言から中国側の誰かが米中間で貿易摩擦の解決を目指した話し合いの道を残している可能性はあり、直後のUSDJPY相場は105.10台→105.90台へと一時上昇し、戻り高値圏での取引が続いている。もちろん、円はクロスでも全面高で、TRYZARは信じがたいが一時17.20台まで下落し、現在は18.20台で推移している。

もっとも、週末の報道やコメントは米中貿易摩擦の激化で株安+債券価格の下落=円ショートのロスカットや、投機的な円ロングに向けたポジションに、USDJPY相場は早朝に一時104.46まで円は急騰していたこともあり、1.5円程度の大幅な戻りとなっているが、トランプ大統領の米中間の話し合いがあり、友好的に動くのかは疑問!?

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7:45    NZD 7月 貿易収支=前月比-6.85億NZドル(予想-2.54億NZドル 前回3.65億NZドル)、前年比-54.63億NZドル(予想-50.12億NZドル 前回-49.37億NZドル)、輸出=50.3(予想50.5 前回50.1億NZドル)、輸入=57.1(予想52.0 前回46.5億NZドル)→ 予想と前回より赤字額が拡大へ

17:00    GER 8月 IFO業況(総合)指数: 94.3(予想95.1 前回95.7→95.8)、現況指数=97.3(予想98.8 前回99.4→99.6)、期待指数=91.3(予想91.8 前回92.2→92.1)→ 予想を下回る

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中国外務省
◎中国は断固として米国の新たな関税に反対
◎米国が新たな関税を実施すれば、中国は自国の利益を守るためさらなる措置を講じる。
◎貿易摩擦は話し合いによって解決すべき

トランプ大統領・中国と非常に真剣な協議を開始する(ビアリッツ・フラン26日)
◎中国側が米国の通商交渉担当者に交渉を再開したいと昨夜伝えてきた。
◎世界にとって非常に前向きな動きだと歓迎する。
◎習国家主席は偉大な指導者であり、冷静にディールを望む姿勢を歓迎する。
◎中国と2度電話会談した、中国側は通商協議の合意望んでいる
◎中国とまもなく協議を開始する、合意すると考えている。
◎中国はサプライチェーンを失いたくない。


劉鶴副首相(財新)
◎貿易戦争のエスカレートに断固反対するとし、冷静な態度で対話を通じた問題解決の用意がある

環球時報
◎中国市場からの撤退は米企業、特に自動車メーカーにとって「自殺行為」

カーニーBOE総裁(ジャクソンホール講演)
◎ドルを基軸通貨とする世界的金融システムの抜本的改革を求める極めて大胆な提言を行った。
◎フェイスブックが計画している「リブラ」のような仮想通貨が準備通貨としてドルに代わることになる
◎経済政策を巡る不確実性の高まりやあからさまな保護主義、政策余地が限定的でさらなる悪影響を打ち消せないかもしれないとの懸念が組み合わさり、世界経済のディスインフレ的な偏りを悪化させている
◎は各国・地域の中銀が短期的にはこうした事態に現状通りに対応する必要があるとする一方で、「現状維持を思慮なく受け入れるのは誤り」であり、最終的には劇的な措置が必要になると明言した。
◎界の準備通貨としてのドルの地位が終わり、リブラなどのグローバルなデジタル通貨のような形式がより良い選択肢となるという認識を最も強く主張。


トリア・イタリア経済相(コンテ首相が辞任を表明。トリア経済・財務相も退任する)
◎財政が予想よりもはるかに良好であり、2020年の財政赤字は目標を大幅に下回るとの見通し


日米首脳会談
◎2国間貿易交渉に原則合意し、9月末の協定署名を目指すことで一致

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2019/08/25

今週の為替相場を考える(8月26~30日)

今週の為替相場を考える(8月26~30日)

中国は米国の制裁関税に対応し報復関税を発動、米国は報復関税に対して報復の報復関税を発表し、共にその一部は9月1日から発動される。トランプ氏は米企業に中国から撤退を求める発言のおまけまでついてしまった。

トランプ氏の本音は来年の米大統領選を前にして、自らの対中制裁関税の強化で減速リスクがある米経済の責任を、パウエル氏やFRBの政策ミスによることにすり替えているとの考え方も否定できず。また、ドル安政策を考えているのではと報道も頻繁に聞こえてくる。

パウエルFRB議長はジャクソンホールの年次経済シンポジウムで、追加利下げに関しては明確な発言はなかったが、「米経済が望ましい状況にあるが、貿易を巡る不確実性の中で国外経済が減速しており、著しいリスクに直面」とあった。

その直前・直後に実施された米中間の制裁行動に、FRBは9月と12月に追加利下げが避けられないとの思惑が広まり、CMEのFedWatchを見ても9月の利下げは95.0%、12月は52.8%の確率予想となっている。

為替市場は、主要通貨で目先レンジ内での動きが続いていたが、米10年、2年債利回りも1.53%台へと低下し、今週に入り上昇傾向を示していたが米中間の制裁発動により逆戻りして、米株(ダウ平均株価)も4週連続し前週比で下落し計-1,563.55ドルの下げとなっていることも覚えておく必要がある。

この間米10年債利回りは2.07→1.53%台へ低下し、日米10年債利回りの差は2.2%→1.76%台と2016年9月ごろの水準まで低下し、相関関係の程度は別として、その当時のUSDJPY相場が100~104円程度で推移していることを考えると、市場参加者の心理として円高を期待したくなることを否定できず。

特に、IMMデータでは集計日の8月20日では円のロングポジションは31,154コントラクトで約37億ドル(当日のドル円終値のドル換算)、やや円ロングに傾いているが、2016年9月27日の円高直面で約70億ドル近く拡大していたことから比較しても、極端にポジションが傾いているとも考えにくいのでは。

トランプ氏は短期間で大きな成果を求める行動が目に付き、来年の米大統領選を有利に導くために、貿易赤字を大幅に改善させるために、為替相場では米金利の低下=ドル安を狙って、サプライズな動きを強める可能性も否定できず。最近の発言から、主に対EURと思われるが、対円もその余波を受ける可能性も。

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USDJPY 予想レンジ(104.20~60←105~106.50)

承知の通り、105円は過去の動きやサイコロジカルに重要なポイントで下げ止まっており、過去3週間で大枠105~107のレンジ相場を維持。その前に長期間続いた107~109のレンジから下値ブレークし結果的に円高の流れを維持していることは間違いない。

今週はリスク回避時に選択される円相場がどこまでその流れを維持することができるか、それを試す週になっている。円高が加速する必要条件は105円の壁をクリアに割り込むことができるのか、それとも、再び失敗するのか? 期待は円高の継続を意識したい。


EURUSD 予想レンジ(1.1050~1.1250)

ブレグジットリスク、イタリアリスク、独経済低迷リスク、ECBの利下げリスクを全ての見込み何とか下げ止まり、先週末はリスク回避に選好されている動きとなっている。過去5週間は大枠1.1000~1.1250のレンジ相場が続き、1.1の大台を割り込むことを期待していたが失敗。

特に先週末の急伸で、200時間MAを上抜け短期的なレンジ上限の1.1130を上抜けしたことで、短期的にはブルに変化しているが、1.1250の壁は生きているようでこの水準を上値のターゲットになっていることに変わりない。4時間×200MAは1.1168にあり、Daily×75MAは1.1200もポイントに。


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今週の主な材料(8月26~30日)

今週の主な材料(8月26~30日)

今週の材料は? と、問われると「様々なリスクは健在」としか言いようがない。特に、米中空中戦の真っさなかの米中貿易戦争は、制裁→報復→報復の報復へとエスカレートし、9月1日から米中共に新たな制裁が発動される。また、噛みつきに最近は慣れっこになってはいるトランプ氏のFRBへの利下げとドル安要求発言などの各種毒舌が主役に。

それに、ブレグジットをめぐる動き、中国経済に低迷、ユーロ圏特にドイツ経済の低迷、イタリア政局混迷、アルゼンチン政局不安、イラン・米国との対立等々など、忘れてはならないリスクは多数。

また、複数の連銀総裁から追加利上げに慎重論が噴出していたが、9月の米利上げと、ECBの利下げを含む緩和的動きは変わりそうになく、直近の米中貿易摩擦の激化を考えれば、この問題で米中間はよほどの進展がない限り、FRBは年内2度の利下げと、ECBの複数の緩和策を止められそうになく、他の主要国でも追加利下げや緩和傾向を抜け出せるとは考えないほうがよさそうでもある。

さて、今週は8月の月末最後の週で、米GDPの改定値以外は最重要となる経済指標やイベントは意外に少ない。今週も特にマークしていないが、米国発の経済指標で単発的な動きの変化が期待できることを付け加えておきたい。

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8/24~26日
仏G7サミット

8/26(月)
NZ貿易収支
独IFO

8/27(火)
独GDP
米ケース・シラー米住宅価格指数、FIFA住宅価格指数、CB消費者信頼感指数
デギンドスECB副総裁、テンレイロBOE政策委員の発言

8/28(水)
独GFK消費者信頼感

8/29(木) 
仏GDP
ユーロ圏信頼感指数
独CPI
米GDP、NAR中古住宅販売、卸売在庫、

8/30(金)
東京都区部CPI
ユーロ圏CPI
イタリアGDP
米個人所得、個人支出、シカゴPMI、ミシガン大学消費者信頼感
カナダGDP

9/1
米中共に制裁関税の発動を実施

詳しくは別表をご覧ください。

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2019/08/24

最新のIMMポジションから見えること(8月24日)

最新のIMMポジションから見えること(8月24日)


集計日が8月20日(火)の最新データのIMMポジションでは、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネットポジションの合計は前週比で-192,838→-178,362(+14,476)コントラクトと、3週続いて通貨のショートが減少しています。

円、ユーロ、ポンド、スイスが前週比で買い越し額が増加、逆にカナダドル、NZドルの売り越し額が増加し、豪ドルは前週とほぼ同水準となっています。

前週比で最も変化の大きかったのは8,672コントラクトのユーロの増加で、ネットポジションは-37,977と過去4週間で最も低下しています。ただ、ポジションの水準からは大きな変化を読み取ることができませんでしたが、リスクヘッジ通貨として週末にEURUSDは上昇しており、来週以降のポジションの変化が気になります。

次は円で、前週比+6,412コントラクトの増加で、増加幅は減少していますが、8月6日の週に長期間続いたネットショートからロングに転換してこれで3週連続の増加となります。今年4月3日~4月24日の4週間にわたり小幅なロングへと転換してすぐにショートに逆戻りした水準を上回っており、長期的な円先高期待を反映していると思われます。

カナダドルは、7月2日にネットポジションが長期間続いたショートからロングに転換し、8週間連続でロングをかろうじて維持しています。2週連続で前週比ではロングが減少しており、米中貿易戦争の余波と原油価格の伸び悩みもありどうも期待に反して迫力はありません。

豪ドルは、前週比で131コントラクトの超小幅なロングになっていますが、相変わらずトータルのネットポジションはショートで、水準も大きな変化は見られず。AUDUSD相場もレンジ相場を抜け出せず、米中貿易問題もエスカレートしており下値リスクが気になる存在。

ポンドは、前週に続き2週連続して前週比でネットロングとなっています。10月31日のブレグジットをめぐる動きに翻弄されていることに変わりありませんが、GBPUSDが先週木と金曜にレンジを上抜けしていることもあり、ファンダメンタルズは別としてテクニカルでは気になる存在と言えそうです。

詳しくは別表をご覧ください

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2019年8月24日(土)昨日23日、海外市場の動き(報復の連鎖とリスク回避行動の深化)

2019年8月24日(土)昨日23日、海外市場の動き(報復の連鎖とリスク回避行動の深化)

吠えるトランプ。利下げとドル安を求めパウエルに噛みつき、対中制裁関税の報復行動を取った中国に噛みつき、米企業に中国からの撤退を求め報復措置の発表が予定されている。

結果、リスク回避にダウは2.37%と大幅安で、米10年債利回りは1.66%→1.50%まで一時下落と大幅安で、為替相場もリスク回避にJPY+CHF+EURが選好、USDJPY106.7→105.26へ、USDCHFも0.9877→0.9736へと急落し、EURUSD1.1050台→1.1153へ急伸。

USDCNYは一日を通じ7.0697~7.0985で上下変動し翻弄されながらも7.09台の元安へ、中国経済と連動性の高いAUDは弱く、アジア市場でタカ派のオア中銀総裁発言で一時急伸していたNZDも上昇幅を縮め、GBPは小幅高ながら世情に疎くブレグジットをめぐり我が道を行く動きへ。CADは強い小売売上高のインセンティブも世の中の動きと原油安に翻弄され小幅下落(CAD高)にとどまる。

中国が報復関税の措置を発表した直後となった、パウエル議長の発言では、「リスクが迫っている」と追加緩和の可能性を示唆するも、利下げの言明は避け、直後の為替相場は上下振幅しながらも比較的安定。結局のところ、CMEのFedWatchでは9月の米利下げ確率は前日の90.0→90.4%へと小幅ながら上昇、12月の利下げ確率は前日31.3→41.3%へ急上昇。

中国は米国の制裁関税第4弾への報復として 750億ドルの米製品に5~10%の追加関税を発表し、米国とタイミングを合わせ9月1日と12月15日に発動と対抗姿勢を露わに示す。安全資産へと資金が動く中で、トランプ氏は米企業に中国からの撤退を求め、さらに報復関税への報復を検討とあり、世の中リスク回避へと雪崩動く。

為替相場の動きの詳細をあえて説明するまでもなく、世の中はリスク回避行動を突き進むだけ。今後どうなるかはトランプ氏の中国が示した報復への報復措置次第で、すでにクローズしている金融市場は週末リスクが重くのしかかってくるだけ。

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21:30    CAD 6月 小売売上高=前月比0.0%(予想-0.3% 前回-0.1→-0.2%)、除く自動車・前月比0.9%(予想0.0% 前回-0.3→-0.4%)→ 予想より強い

23:00    USD 7月 新築住宅販売件数=前月比-12.8%(予想-0.2% 前回7.0→20.9%)、63.5万件(予想64.5万件 前回64.6→72.8万件)→ 前回が大幅に上方修正されるも、予想より悪化

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トランプ大統領
◎中国の対米関税に反撃し対応策を23日の午後に発表へ。

トランプ大統領
◎中国が対米報復関税を発表したことを受け、米企業に対し中国から事業を撤退させ、米国内での生産を拡大するよう要求

トランプ大統領
◎米国は中国を必要としない、無い方がまし
◎一つだけ疑問がある。米国にとってより大きな敵はパウエル議長か習主席か?

パウエルFRB議長(ジャクソンホールのシンポジウムでの講演で、(9月の利下げ観測が強まる)
◎米経済が望ましい状況にあるものの、貿易を巡る不確実性の中で国外経済が減速しており、「著しいリスク」に直面
◎通商政策を巡る不確実性は、世界経済の減速や米国における製造業と設備投資の弱さの一因となっているようだ
◎力強い労働市場と、対称的な2%目標に近いインフレを伴う景気拡大の維持に向け、適切に行動する。
◎特にドイツや中国など、世界経済減速のさらなる証拠が見られる。ハードブレグジットの可能性が高まっていることや香港の緊張激化、イタリアの政権崩壊危機など、地政学的なイベントが数多く報じられている。→ 通商政策を巡る不確実性を示す。

中国(米国の制裁関税第4弾への報復措置を発表)
◎米製品で750億ドル相当に報復関税5~10%(5078品目)の対抗措置を9月1日と12月15日に実施する。
◎9月1日に米国産の大豆と原油に対する5%の追加関税。12月15日から米国製輸入車に対する25%の関税を再開。
→ 自動車に対する既存の一般的関税を考慮に入れると、米国車にかかる関税率は最高50%になる。

メスター・クリーブランド連銀総裁
◎現在の経済状況が続くなら、次回FOMCで政策金利の据え置きを望むだろう
◎景気下方リスクに非常に敏感になっている、追加利下に先入観を持たず。
◎重要な問題は、米経済が単に2%前後のトレンド成長率に向かって鈍化しているのか、あるいはより深刻な景気下降に向かっているのかだ。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁
◎現時点で行動が必要とは思わないが、不確実性が続けば政策の再調整が必要になるかもしれない。

カプラン・ダラス連銀総裁
◎金融政策は景気減速の原因ではない、調整の必要はないと考えており、景気の問題は、貿易の不透明感、移民などに起因したもの。

ブラード・セントルイス連銀総裁
◎金融当局は「保険」としての追加利下げを実施し、世界の製造業減速や米中貿易戦争の影響を緩和する必要がある

ジョンソン英首相(状況の変化?)
◎EUに離脱協定案の再交渉に応じるよう首脳を説得するのは容易ではない、進展はあるが速やかに合意できるとはあまり期待すべきではない。

独経済相報道官
◎現時点では、景気後退に陥っておらず、支援策で成長を確実にすべき。
◎ブレグジットのボールは英国側のコートにある

サマーズ氏、中銀当局者は「ブラックホール」的な政策課題に直面(ブルームバーグ)
◎https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-23/PWOFI16JIJUO01?srnd=cojp-v2

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2019/08/23

2019年8月23日(金)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月23日(金)アジア市場午後2時半ごろの動き

日経平均株価と上海総合は小幅高を維持。米債利回りの上昇は止まらず10年債は一時1.65%まで、2年債も1.64%まで上昇へ。WTIは前日とほぼ変わらず55.28~56のレンジを抜け出せず。

為替相場はNZのオア中銀総裁の「先手を打って大幅な利下げを実施したこともあり、現行の金融政策で満足」との発言にNZDの上昇が目立った以外は、パウエルFRB議長の講演待ちなのか? 動きは緩慢。

ただし、8月7日にオア総裁は「今回0.5%の利下げに踏み切ったことで、マイナス金利導入が必要になる可能性は低下した。」と発言していたこともあり、個人的にはあまり追従したくない材料でもある。

また、午前零時に予定されているジャクソンホールの年次経済シンポジウムでのパウエルFRB議長の発言も、昨日の連銀総裁らのタカ派連合発言は別としても、「予防的利下げ」の範囲から大きく変更するとは考えにくいのでは?結局は、米株と米債利回りに追従した為替相場の変動になることは間違いなさそうである。

USDJPYは、大枠106.40~62のレンジで底堅く、米債利回りも強いことを考えれば、107.00円を試しどうなるのか? その結果を見てみたいが、パウエル講演を前にしてどこまで上げられるか疑問? 

EURUSDは、一時1.1060台まで下落と強さは感じられず。ただし、1.1000のボトムを確り維持しており、EUR買いが長続きしなかったとは言え、昨日の強いユーロ圏各国のPMIもありボトムをサポートできれば反発も期待したくなる。 

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7:45    NZD 第2四半期 小売売上高=前期比0.2%(予想0.2% 前回0.7%)、除く自動車=前期比0.2%(予想 前回0.7%)、インフレ調整前 前期比=予想 前回0.7%

8:30    JPY 7月 全国消費者物価指数=前年比0.5%(予想0.5% 前回0.7%)、除く生鮮・前年比0.6%(予想0.6% 前回0.6%)、除く生鮮・エネルギー前年比0.6%(予想0.5% 前回0.5%)

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NZDUSD3年ぶりの安値から反発
◎オア中銀総裁は、1%への利下げ実施により、景気減速に先手を打つことができ、後により大幅な措置が必要になる可能性が低下した。現行の金融政策に「満足している」。
日米通商交渉
◎21日に続き22日もワシントンで閣僚協議継続。
◎G7サミットに合わせフランスで狩猟会合を予定。

20190823  前日との比較

20190823  前日との比較

GBPの急伸! 本当にメルケル氏の発言だけなのだろうか? 10月31日の期限を前にして波乱は避けられないが、GBPの水準だけを見ると歴史的な安値にあり、「いざ、事態の改善」となればGBPが急騰することは間違いない。ただし、それがいつかはわからず。

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2019年8月23日(金)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2019年8月23日(金)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

ダウは小幅高、Nasdaq+S&P500小幅安。米債利回りは小幅上昇。WTIは小幅安。為替相場はGBP高+AUD&NZD安が目立っている。

予想外に強いユーロ圏各国のPMIにEURUSDは一時急伸するも続かず。メルケル独首相「期限までにバックストップの解決策見つかるだろう」との発言にGBP続伸(ただし、実現の可能性は未定)。弱い米PMI(製造業は10年ぶりに50割り込む)にドル売りへと動くも、予想外に強いCB景気先行指数にドル売り戻しへ。今日のパウエルFRB議長のジャクソンホールでの講演前に、FRBから利下げ不支持の声も多数。

為替相場は、GBPSUDはジョンソン・マクロン首脳の会談では失望感が見らえたが、メルケル独首相のポジティブ発言に1.2270台と1.1%近く上昇する反面、資源国通貨でリスク回避時に弱いAUD+NZDが0.35~0.57%近くの下げと弱さが目立っている。また、リスク回避のヘッジ通貨のJPYはUSDJPYで大枠106.25~65のレンジ相場を抜け出せず、クロスではGBPJPYを除き、他の主要通貨で円高となっているが、106~107のレンジ相場にいるうちは方向感がつかめず。EURUSDは強いユーロ圏各国のPMIに上昇するも先行きは弱く、ECBの利下げ期待は強く続かず。EURGBPの動きに影響される、米国市場に入ると米経済市場の強弱で上下変化しているだけで、終わってみれば1.1064~13のレンジで上下しながらも前日とほぼ変わらず。

今日は週末の金曜日で、G7サミットでの要人からの発言(含むトランプ氏)、そして、零時にはパウエルFRB議長 ジャクソンホールの年次経済シンポジウムで講演があり、短期的な相場変動はもちろんのこと、予想外の発言では相場の流れを変える可能性も(低いと思っているが)。最近の一部で強さが見られない米経済やトランプ大統領の利下げ要求発言にどうこたえるのだろうか? 特に直近では、ハーカー、ジョージ、ローゼングレンの各氏が緩和に反対しているのも興味深い。

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21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=20.9万件(予想21.8 万件 前回22.0→22.1万件)、

21:30    CAD 6月 卸売売上高=前月比0.6%(予想-0.2% 前回-1.8→-1.9%)

22:45    USD 総合PMI・速報値=50.9(予想 前回52.6)、 製造業PMI・速報値=49.9(予想50.5 前回50.4)、サービス業PMI・速報値=50.9(予想52.8 前回53.0 )→ 予想と前回を下回り、製造業は10年ぶりのマイナスへ

23:00    EUR 8月 消費者信頼感・速報値=-7.1(予想-7.0  前回-6.6)

23:00    USD 7月 景気先行指標総合指数=前月比0.5%(予想0.2% 前回-0.3→-0.1%)

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カプラン・ダラス連銀総裁
◎9月の追加利下げの回避を望むも先入観は持たず。
◎今年の成長率は約2%になると予想。製造業の低迷や世界経済の減速を注視
◎貿易問題で企業は慎重になり、リスクはダウンサイドで若干下振れ方向に傾いた

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(追加利下げ不支持)
◎われわれは現時点でほぼ中立地点にいると思われる。したがって当面は足元の水準にとどまり、今後の動向を見極めるべきだ。
◎さらなる緩和を予想せず、私は渋々利下げを支持した、FRBは米国にとって適切な行動を取る必要がある。
◎米労働市場は力強く、インフレは緩やかに上昇している

ジョージ・カンザスシティ連銀総裁(追加利下げ不支持)
◎今後の減速を示唆する見通しがない限り、緩和を提供する用意はない
◎現在、金利はほぼ均衡水準にある
◎状況が弱含む、もしくは金利の変更が必要と見なされる上振れリスクが台頭しない限り、金利を現行水準に維持することに前向き。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁(追加利下げ不支持)
◎ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、追加利下げに反対を表明

トランプ大統領(独国債入札の利回りがマイナスになったことを受け、米金融当局を再び攻撃)
◎ドイツは米国と競争している。米国の金融当局はわれわれがすべきことをさせてくれない。当局は競争において米国を不利な立場に置いている」と続けた。

メルケル独首相(ジョンソン英首相との共同記者会見)
◎10月31日までにバックストップの解決策見つかるだろう。一方でメルケル氏は、実現可能な計画を提案するのはイギリス次第だと釘を刺した。

ECB理事会議事要旨(インフレ期待の低下傾向、懸念材料だとの見解で大半が一致)
◎メンバーの多くはインフレ期待の低下傾向は懸念材料だという点と、ユーロ圏の景気減速は予想よりも長引く可能性が高いとの見解で一致した
◎貿易摩擦など外的要因が製造業の活動を縮小させており、これがサービス部門の先行指標になる可能性があると指摘。世界の貿易の見通しは「引き続き暗い」としている。
◎「景気について過度に悲観的な見通しを示すことを避けつつ、インフレ率を中期的に目標に収束させるための十分な政策手段がないとの外部の見方を効果的に打ち消すよう、慎重にコミュニケーションのバランスを取る必要がある」

マクロン仏大統領
◎30日以内に何らかの賢明な策を見い出せると自信

ジョンソン英首相
◎合意あり・なしにかかわらず、10月31日にEUを離脱する
◎英とEUは合意に至ることができると考える
◎昨日の独首相との会談で勇気づけられた
◎アイルランド国境問題を解決するためにまだ時間はある

マクロン仏大統領(ジョンソン英首相に対して、希望に応えることはほとんどなかった。)
◎EU離脱に関する現行の合意案は修正するにしても大きなものとはならない。
◎はっきりさせておきたいことがある。現行の離脱合意案と非常に内容の異なる新たな合意案を、われわれが30日以内に見いだすことはない

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2019/08/22

2019年8月22日(木)アジア、欧州市場の動き

2019年8月22日(木)アジア、欧州市場の動き

日経平均株価と上海総合は上昇から一時マイナス圏まで値を下げるも何とか前日比でプラス圏を維持。欧州株は総じて小幅安で推移。米債利回りは軟化から一時値を戻す。為替市場はリスク回避の動きなのか、JPYとCHFは選好され逆にNZDとAUDは弱い。

欧州各国の各種PMIは前回を上回り、予想をも上回り強さが感じられる。EURUSDはt強い仏PMIを受け買いが強まり一時。1.2156まで上昇するも続かず。明日のパウエルFRB議長のジャクソンホールでの講演待ち。

USDJPYは、早朝の109.65をピークに上値は重く欧州市場に入り一時106.25まで下落し、大枠で106.25~50のレンジで推移中。

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13:30    USD 6月 全産業活動指数=-0.8%(前月比予想-0.8% 前回0.3→0.5%)

16:15    FRN 8月 総合PMI・速報値=52.7(予想51.9  前回51.9)、 製造業PMI・速報値=51.0(予想49.5 前回49.7)、サービス業PMI・速報値=53.3(予想52.5 前回52.6)→ 予想と前回を上回る

16:30    GER 8月 総合PMI・速報値=51.4(予想50.6 前回50.9)、 製造業PMI・速報値=43.6(予想43.0 前回43.2)、サービス業PMI・速報値=54.5(予想54.0 前回54.5)→ 予想と前回を上回る

17:00    EUR 8月 総合PMI・速報値=51.8(予想51.2 前回51.5)、 製造業PMI・速報値=47.0(想46.2 前回46.5)、サービス業PMI・速報値=53.4(予想53.0 前回53.2)→ 予想と前回を上回る

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インドネシア中銀
◎予想外の今年2度目のりさげを実施。世界経済の減速見通しに先行して行動へ。
◎ワルジヨ総裁は記者団に対し、きょうの利下げは経済成長を支援するとし、インフレ率が低水準にとどまるとの見通しに合致するもの

元11年ぶりの元安を示現
◎国有銀行がドル売りへ。

調査機関イプソスの世論調査
◎10月21日のカナダ総選挙で、トルドー首相率いる与党自由党と主要野党保守党の支持率が互角で、直近で保守党が35→33%、自由党は2ポイント上昇。

英CBI流通業動向調査



2019年8月22日(木)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月22日(木)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

FOMC議事録は将来の方向性に言及することに後ろ向き。直後の反応は弱いドル買いから売りへと変化、米債は低下からすぐに上昇へと変化、米株は上昇傾向にある中での発表で、直後は小幅下げるもレンジの下限を割り込めず上昇傾向を維持と、予想範囲内で特に大きな変化は見られず。

FOMC議事録では追加利下げにはどっちつかずだが、市場は9月の追加利下げを100%織り込み済み。トランプ氏のFRBへの利下げ圧力は大統領選を前にして米景気減速の原因をパウエル氏に転嫁なのか? 批判の毒舌は強まるも市場は耳にタコ。英とEUはブレグジットを巡る対立は解消できず、頼みはG7サミットでの首脳会談。

イタリア政局混迷は変わらないも市場の予想範囲内、米中通商協議で環球時報の胡編集長は「中国は通商合意なしのシナリオを準備」とネガティブ。米議会予算局は米財政赤字が従来予想より2年早く、2020会計年度までに1兆ドルに拡大する見通しとネガティブ。ポジティブ材料はCADのインフレ率が予想外に強く年率2.0%を維持、ただしCAD買いも原油安の影響なのか続かず逆戻りで今後を期待。

米株は高止まりで上昇傾向を維持、米10年債利回りは一時1.606%まで上昇から、FOMC議事録直後に1.545%まで一時低下するも再び回復し小幅上昇を維持、2年債は終盤にかけて1.575%近くまで続伸で上昇傾向を維持。

USDJPYは早朝の106.20台をボトムに米国市場終盤の106.60台をトップに上昇。引き続き106~107円のレンジ内での相場で、テクニカルの円安傾向は続く反面、取り巻くリスクに対して敏感に円買いへと反応する流れは変わらず。

EURUSDは一日を通じて1.1107を高値に上値の重い展開が続き、FOMC議事録後の下げから一時回復するも、1.1080台と安値圏での取引が続き、前日に、コンテ・イタリア首相は辞任を表明した後のEUR上昇のスタート地点に逆戻り。大枠1.1060~1.1120のレンジ内で取引が続くも、水準から考えれば上値の重さが目に付く。

USDCADは強いCPIに一時1.3250台まで下落するも続かず。米国市場に入ると原油価格も在庫増に軟調で、1.3300近くとCPI発表前の水準に逆戻り。ただし、期待感はCAD高なのだが?!

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21:30    CAD 7月 消費者物価指数=前月比0.5%(予想0.2% 前回-0.2%)、前年比2.0%(予想1.7% 前回2.0%)、コア中央値・前年比予想2.1% 前回2.2%、コアトリム・前年比予想2.0% 前回2.1%→ 予想外に強い結果に直後からCAD買いが強まる

23:00    USD 7月 中古住宅販売件数=前月比2.5%(予想2.5% 前回-1.7→-1.3%)、542万件(予想540万件 前回527万件)

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FOMC議事録(7月30、31日)7月利下げは成長やインフレへの保険と判断。より積極的な緩和サイクルの開始というより政策の「再調整」とみなしており、将来的な方向性に言及することには後ろ向。この先どのように利下げに動く可能性があるか、詳細を論じることはせず、柔軟に構える必要性を強調。(直後の反応は弱いドル買いですぐに売りへと変化、米債は低下からすぐに上昇へと変化、米株は上昇傾向にある中での発表で、直後は小幅下げるもレンジの下限を割り込めず上昇傾向を維持)
◎世界的に低調な成長見通しや通商政策を巡る不確実性の影響に対応し、その要因に伴う一段の下振れリスクに対して保険を掛け、さらにインフレ率が2%目標により速やかに戻るのを促進するため、政策決定に賛成票を投じたメンバーらは全体的な政策スタンスをより適切に位置づけることを目指した。
◎大半が7月の利下げは拡大局面にある途上の調整。経済リスクを取り巻く不透明感を踏まえ、金融政策運営における柔軟性を維持することの必要性が強調
◎2名が0.5%の利下げを主張。
◎2名(ローゼングレン、ジョージ氏)は据え置きを主張→ 堅調な6月の雇用統計や米中貿易協議の再開を理由に、経済リスクは6月会合時よりも後退

トランプ大統領
◎米国は恐らく中国と合意するであろう。
◎キャピタルゲイン課税を直ちに引き下げる計画はない。
◎ロシアをG7に加えることはよいこと

トランプ大統領
◎FRBとパウエル議長を非難、ドル相場は歴史上最も高水準だ。

米議会予算局
◎米財政赤字は従来予想より2年早く、2020会計年度までに1兆ドルに拡大する見通し、

ジョンソン英首相
◎バックストップを変更できれば、早く進展させることができる。

仏大統領府当局者
◎合意なき離脱が今では中心シナリオ
◎英国との国境は直ちにEUの管理下に置かれる

環球時報の胡編集長
◎中国は通商合意なしのシナリオを準備
◎通商協議と香港情勢を結び付けようとする米政府の脅しについては、冷笑がさまざまな場面で聞かれる
◎米国が中国に関する取引に署名しないことを抑える力はゼロに近い

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2019/08/21

2019年8月21日(水)欧州・米国市場序盤の動き

2019年8月21日(水)欧州・米国市場序盤の動き

欧州市場では株価は1%超と大幅上昇、ダウ先物も1%近くの上昇で、現物株も強く米債利回りは上昇傾向を維持。為替相場は強いCADの消費者物価指数を背景にUSDCADは上昇率が最も高く、AUDUSDの+0.26%がそれに続く。

為替市場は、NZDUSDがアジア市場でホークスビーNZ中銀総裁補のタカ派発言につけた0.6423をピークに欧州市場では一時0.6396まで下落するも、再び0.6420近辺まで値を戻す。GBPUSDは週末のG7サミットでトゥスクEU大統領ジョンソン英首相と会談が予定されており何等かの期待感が持てるも、英公共部門の財政収支は予想外に弱く、1.2150台をピークに上値の重い展開が続く。

EURUSDは独30年債利回りが初めてマイナスとなり、大枠1.1090~1.1110の狭いレンジで推移、特に相場が変動する材料も見当たらず。USDCADは、アジ市場の1.3320台をピークに徐々に上値が重くなり、予想外に強いカナダの消費者物価指数に、直後は1.3250近辺まで急落。引き続き底値圏での取引が続いている。

USDJPYは、早朝の106.20台をボトムに株高に影響もありアジア市場では106.55まで、欧州市場の序盤では106.60まで上昇し、ようやく下げ止まる。

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17:30    GBP 7月 Public Finances (PSNCR) =-135億ポンド(予想 前回152.27億ポンド)、Central Government NCR=-81億ポンド(予想 前回135億ポンド)、Public Sector Net Borrowing=-197億ポンド(予想-36億ポンド 前回56.7億ポンド)、PSNB ex Banking Groups(公共部門の銀行を除く公共部門の純借入)=13億ポンド(予想27億ポンド 前回63億ポンド)→ 予想を下回る

21:30    CAD 7月 消費者物価指数=前月比0.5%(予想0.2% 前回-0.2%)、前年比2.0%(予想1.7% 前回2.0%)、コア中央値・前年比予想2.1% 前回2.2%、コアトリム・前年比予想2.0% 前回2.1%→ 予想外に強い結果に直後からCAD買いが強まる

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トランプ大統領
◎いつものことながら、FRBを非難しドル相場は歴史上最も高水準。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
◎世界経済の減速や米長短金利の逆転、米企業の投資停滞などを指摘した上で、FRBは足元でフォワード・ガイダンスを活用すべき。
◎劇的な変化がなければFFレートを引き下げ、フォワードガイダンスも活用し一層の経済を押し上げるべき。

独30年債入札で利回りは初のマイナスへ。
◎低成長に対する懸念や金融緩和観測を背景に平均利回りはマイナス0.11%。

英カンター社世論調査
◎英国民の52%の半数強が、EU離脱の条件などを定めた最終的な合意案を国民投票にかけるべきと回答。
◎党別の支持率では、ジョンソン首相の与党保守党が42%で、主要野党労働党の28%を大幅に引き離した

英公共部門の財政収支
◎13億ポンドの黒字で予想を下回る

トゥスクEU大統領
◎G7サミットの仏ビアリッツでジョンソン英首相と会談。

ショルツ独財務相
◎英国のEU離脱案が変更されるとは考えていない。
◎英政府は変わったが、ブレグジットをめぐる状況に変化ない



2019年8月21日(水)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月21日(水)アジア・欧州市場序盤の動き

新たなサプライズもなく、日経平均株価は下げ幅を縮めるも前日比では小幅下落へ、上海総合は上下変動から小幅高で推移。米債利回りは1.58%台まで上昇。為替相場はAUDUSDを除き小幅ながらドル買い傾向が続く。

英国とイタリア発の材料で欧州通貨は翻弄されるも、市場の主役となり切れず。相変わらず米中通商協議の成り行きを憂慮しながら、米国の金融政策を占う23日のパウエルFRB議長のジャクソンホール・シンポジウムの講演内容を気にしながら、存在感が薄い22日~24日のG7ビアリッツ・サミットのトランプ大統領のサプライズを期待する動きへ。

為替相場の変動は株価と米債利回りといつもながら連動制が高いも、USDJPY相場だけを見ると、米中通商問題の変化によるリスクセンチメントの変化と、米金利の変化によるリスクセンチメントの変化で動くだけ。

チャート上は、USDJPYの上昇傾向が続くも107円の壁を破れるか? 失敗するとトリプルトップの円高が待ち構えている。

EURUSDとGBPUSDは、欧州市場の政局を見なければ語れず。ただし共に、レンジ相場の上限近くに位置し、テクニカルには興味深い動きになりそう。


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9:30    AUD ウェストパック先行指数=前月比0.1%(予想 前回-0.08%)

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ホークスビーNZ中銀総裁補
◎直近の大幅利下げの結果、非伝統的金融政策が必要になる可能性が低下。
◎手遅れになってから不十分な措置を講じるより、早めにやり過ぎるほうが良いと判断した
◎現在の中立金利は3.25%を中心とした広いレンジにあるとみられると指摘。現行の金融政策が非常に緩和的であることを浮き彫り。

GPIFの水野CIO
◎過去3カ月の間に株式と債券、為替ポジションで損失。
◎株式で損失を被る際には債券で利益が得られるというのが、ポートフォリオ分散の一般通念だが、GPIFがあらゆる資産クラスで損失を出し、為替差損も被る状況は、これまで起きたことがないと説明した。

消息を絶っている英政府の香港総領事館職員
◎英国が「強い懸念」を表明
◎中国本土への出張中に身柄を拘束されたと友人の女性が語った。

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20190821  前日との比較

どうもいつもと違い、リスク回避通貨のJPYとCHFも強く、リスク敏感通貨もAUD+NZDも強く、ブレグジットをめぐりGBPも強く、イタリアをめぐりEURも強い。そして、株安+債券利回りは低下! 米中距離ミサイルの発射実験の影響は? ながれの変化なのか?!

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2019年8月21日(水)昨日20日、海外市場の動き (午前5時半ごろの動き)

2019年8月21日(水)昨日20日、海外市場の動き (午前5時半ごろの動き)

米中通商協議の行方は相変わらず不透明、香港デモリスクも変わらず。アメリカの中距離巡行ミサイルの試験発射に世界の軍備競争が本格化するとの憂慮が高まる。

米株は低下、米債利回りは低下、為替相場はドル全面安でリスク回避通貨のJPY+CHFも強く、流れの変化も。

GBPUSDは、ジョンソン英首相は「バックストップをEU離脱協定案から削除するようあらためて要求」。EUは「離脱協定再交渉要求を拒絶」する中で一時1.2065まで続落。メルケル独首相の「バクストップの実務的な解決策について検討する用意がある」発言に、GBPUSDは1.2080台→1.2180近くまで一時100ポイント近く急伸し、高値圏で推移。英FTSE100は₋0.9%下落する中で、英10年債利回りは0.453%と0.419%から下げ幅を縮め債券相場への影響は限定的で、メルケル氏は「メイ前英首相と合意した離脱協定案を変更する必要はない」とあるも、月初来から続く高値圏近くで推移。1.2~1.22のレンジ相場を継続するのか、それとも上限を上抜けできるのか注目。

EURUSDは、イタリア政局をめぐり上下変動。サルビーニ副首相は首相に早期解散・総選挙を要請し政局が混乱する中で、EURUSDは1.1066の本日の安値を示現するも、コンテ・イタリア首相は辞任を表明すると新たな連立政権の樹立期待もあり、買い戻しが強まる。米国市場では一時1.1107まで続伸し、8月13日から続く下落局面がようやく変化し陽線引けと高値圏で推移。ただし、前日の高値1.1114を上回ることもできず強さも中途半端。

USDJPYは、アジア市場の106.69を高値に、ブレグジット+イタリア政局+米中通商協議+軍事競争の激化など、世界的にリスク回避の流れの影響もあり債券利回りが低下し、株価も低迷する中で一時106.17まで続落。ブレグジット+イタリア政局に変化の兆しが見え、EURUSD+GBPUSDが上昇する中で106.46まで値を戻すも上値は重い。米債利回りが続落する中で106.20台と安値圏で推移するも、引き続き106~107のレンジ内を抜け出せず。

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21:30    CAD 6月 製造業出荷=前月比-1.2%(予想-1.8% 前回1.6%)

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アメリカの中距離巡行ミサイルの試験発射を受け緊張拡大
◎8月2日のINF条約失効を受けて、8月18日にカリフォルニア州サンニコラス島でアメリカ軍が地上発射型巡航ミサイルを試射したことを19日にアメリカ国防総省が発表。
→ 中国とロシアは反発し、世界の軍備競争が本格化するとの憂慮が高まっている

トランプ大統領
◎対外援助予算の削減を巡り様々な選択肢を検討しており、1週間以内に決定する。
→ トランプ政権当局者は、国防総省と国際開発庁の予算を見直しており、対外援助予算を約43億ドル削減するための手続きを視野へ。

トランプ大統領
◎政府が減税の可能性を検討している。給与税の減税についても、常に検討している

トランプ大統領
◎中国は貿易協議の合意を望んでいる。それはすぐかもしれないし、しばらく後かもしれない
◎米国はリセッションからほど遠い

トランプ大統領
◎積極的かつ大幅な利下げが必要で、FRBは時間をかけて最低でも1%利下げすべき。
◎中国との合意の用意はない
◎常に様々な減税を模索している

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ジョンソン英首相(19日)
◎トゥスクEU大統領に書簡を送り、バックストップをEU離脱協定案から削除するようあらためて要求、代案に離脱後の移行期間中に代替策を導入するとの合意を盛り込むことを提案していた。

EUはジョンソン英首相の離脱協定再交渉要求を拒絶
◎ベルトーEU報道官は、「厳格な審査を伴う国境を回避するための、合法的に運用可能な解決策が提案されていない。どのような代替策となるのか記されておらず、移行期間中にそのような代替策が間に合うのか保証はないことを実際に認めている」と指摘。
◎トゥスクEU大統領は「バックストップは代替策が見つかるまで、ハードボーダーの復活を回避するための保険」と言明。バックストップに反対しつつも、現実的な代替策を提案していない人々は、たとえ認めていなくても、国境の復活を実際に支持している」と批判。

ジョンソン首相
◎EUが離脱を巡る再合意に「幾分否定的」としつつも、自身は実現可能と確信。

メルケル独首相
◎バクストップの実務的な解決策について検討する用意がある。ただし、メイ前英首相と合意した離脱協定案を変更する必要はない。
→ 市場は再検討の可能性を意識したのか? GBPUSDは1.2080台→1.2180近くまで一時100ポイント近く急伸

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コンテ・イタリア首相は辞任を表明(サルビーニ副首相の反抗を批判)
◎現政権の活動はこれで終了
◎五つ星と野党が手を組み、サルビーニ氏の権力奪取阻止する可能性も
◎マッタレッラ大統領と本日中に面会を行う
→ EURUSDは1.1066の本日の安値を示現するも、新たな連立政権の樹立期待もあり、買い戻しが強まり、米国市場では一時1.1107まで続伸へ。

コンテ・イタリア首相
◎反移民の極右政党で連立相手でもある「同盟」を率いるサルビーニ内相を、政治的危機を招いたとして非難。
→ 同盟と反エスタブリッシュメント政党「五つ星運動」との連立崩壊により、早期に総選挙が行われる可能性が高まった。

サルビーニ・イタリア副首相
◎辞任を否定し、早期の総選挙に意欲。
◎首相に早期解散・総選挙を要請

ディマイオ伊副首相
◎連立解消が差し迫っている、コンテ首相の努力に賛意

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マッキンゼーのレポート(ブルームバーグ)
◎アジアの大半の国・地域で企業は債務返済ストレスに直面、アジア債務危機以来の危機再来の「不吉」な兆候が見られる
◎債務の拡大、銀行の脆弱性、シャドーバンキング慣行も懸念材料
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-20/PWIS336KLVR501?srnd=cojp-v2

フィッチの格付け担当長
◎アルゼンチンのデフォルトリスクはあるが、可能性は低い。



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2019/08/20

2019年8月20日(火)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月20日(火)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は小幅な上昇を維持、上海総合は前日とほぼ変わらず。米債利回りは小幅低下、原油価格は下げから上昇へと変化。

為替相場は、豪中銀議事録では、金融政策のさらなる変更を『検討する前に』、世界経済と国内経済の状況について評価するとあり、『検討する前に』の文言が追加へ。早期利下げ観測が弱まったこともありAUDが選好され、NZDも連れ高となっている以外は大きな変化は見られず。

USDJPYは、英外務省が香港の領事館職員が中国本土で拘束されたとの報道を懸念したのか、106.60近辺の上値が重くなる。その他は特にいうことはない。

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15:00    GER 7月 生産者物価指数=前月比0.1%(予想0.0% 前回-0.4%)、前年比1.1%(予想1.1% 前回1.2%

15:00    CHF 7月 貿易収支=36.31億スイス(予想 前回40.96→40.07億スイス)

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豪中央銀行
◎金融政策のさらなる変更を検討する前に、世界経済と国内経済の状況について評価するとしている。とあり、「8月の議事要旨には『検討する前に』との文言が追加
◎早期の追加利下げを予測する見方が後退。
◎インフレ率は目標を下回る。
◎米中貿易摩擦の影響に2019年、2020年の成長見通しを弱める。
◎新たなあ米国の対中制裁関税第4弾3000億ドルに10%の課税を課すことを留意。
◎世界的に投資意欲が減退していることを懸念。
◎主要先進国では、貿易紛争を反映して、見通しに対するリスクは依然として下向き。

◎短期的なGDP成長率の予測が低いことが、消費成長率が最近の四半期で予想よりも弱かったという事実を主に反映。
◎一人当たりの消費の伸びが最近特に弱かったことに留意。
◎2019年のGDP成長率の予測は2.5パーセントに引き下げられました。成長率は、2020年には2.75%、2021年には約3%に達すると予想。

◎消費の見通しは不確実なままであったが、見通しに関するリスクは以前よりもバランスがとれていると指摘。
◎住宅市場の状況が好転の兆しを見せているという証拠は、7月に強化。
◎シドニーとメルボルンでは、住宅価格が上昇し、住宅の売り上げが底に達し、オークションのクリアランス率がさらに上昇したように見える。

◎6月四半期のCPIはほぼ予想通りであったことに留意した。トリミングされた平均インフレ率は6月四半期に0.4%にわずかに増加しましたが、5月の予測と一致して、前年よりも1.6%のままでした。見出しのインフレ率は0.7%(季節調整済み)。


中国人民銀行の劉国強副総裁
◎将来の金利政策は新たなローンプライムレート改革が中心になるものの、1年物基準金利は短期的に変わらない可能性がある。
◎銀行の預金準備率と貸出金利は引き下げの余地がある

トランプ米大統領
◎近く習中国国家主席と電話協議を行う意向。

英外務省
◎香港の領事館職員が中国本土で拘束されたとの報道に懸念を示し、情報収集を行っている。

仏G7サミット
◎異例の宣言採択なしへ。



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20190820 前日との比較

20190820 前日との比較

見事な株高! それと米債利回りの上昇。 これじゃ円高を望むのも酷。ただ、それでも106円台にとどまっていることは、円は健闘していると言えないこともない。

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2019年8月20日(火)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月20日(火)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

ドイツはリセッションに備え財政出動を準備、中国は新たなプライムレートを公表、景気刺激策と主要国利下げ発動期待に相場が動く。市場の関心は相変わらずジャクソンホールでのパウエル議長の発言と週末の仏G7サミットでのトランプ節。

アジア・欧州・米国と株高の連鎖は止まらず。米債利回りの上昇傾向は続き10年債は1.6%台を何とか維持している反面、2年債は強く1.55%近くまで上昇へ。原油価格(WTI)は56ドル台へ続伸。為替相場は、米債長短金利差に変化が見られ、ローゼングレン・ボストン連銀総裁は「利下げを支持せず」との発言もあり一日を通じてみればドル高傾向を維持。

ドイツはリセッションに備え財政出動を準備、ショルツ独財務相は最大500億ユーロの追加支出が可能と言い、中国は新たなプライムレートの公表を開始へ。また、ECBとFRBは9月の利下げが確実視されている。懸念の米中通商協議では、先に米国は9月1日実施の対中制裁関税の第4弾の多くを12月15日まで延長し、ファーウェーに一部製品の禁輸措置の執行猶予を11月18日まで延長、目先は事の推移を見守る動きへ。

USDJPYは、米中通商協議は大きな進展はないが、目先は一部発動の延期やファーウェー制裁執行を猶予など小技も。株高+米債利回りの上昇と、106.00、106.20、106.50と緩やかにボトムを切り上げ欧州市場では一時106.70まで上昇。テクニカル面でも円売り傾向が続き、先の高値107.00を意識した流れを継続するも、107.00~50を上回る動きとは思えず。

EURUSDは、ドイツやユーロ圏での景気低迷リスクは強まる中で、ドイツの財政支出の期待が膨らみ、ECBの9月利下げ期待も強い。イタリア政局不安は消えず、ブレグジットリスクも変わっていない。一日を通じて大枠1.1085~15の狭いレンジに収まり、米国市場の終盤にはローゼングレン・ボストン連銀総裁は「利下げを支持せず」との発言を意識したのか、1.1070台まで続落。結局は前日の大枠1.1065~15のレンジの範囲を抜け出せず。

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中国人民銀行
◎新たな最優遇貸出金利の公表を開始
◎優良企業向けの優遇金利との位置づけで、銀行貸し出しの新たな指標となる金利を公表へ。
◎は最優遇貸出金利(プライムレート、LPR)。LPRそのものは2013年から毎日公表しているが、それを衣替えする。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48722470Z10C19A8EA2000/

ローゼングレン・ボストン連銀総裁
◎米経済情勢は依然として好調で、利下げは懸念すべき借り入れの増大につながる恐れがあるため、利下げを支持する意向はない

ショルツ独財務相(18日)
◎ドイツには将来の経済危機に総力を挙げて対処する健全な財政があり、最大500億ユーロの追加支出が可能。

レーン・フィンランド中銀総裁
◎ユーロ圏の中期インフレ率がECBの目標を下回った場合、ECB理事会は断固として行動を起こす
◎われわれは現在、政策金利を巡るフォワードガイダンスを強化する方法やマイナス金利の影響の軽減などの選択肢のほか、新たな資産買い入れ策の規模や構成内容について検証している。

米財務省100年債発行を検討
◎債券市場で米国債イールドカーブは逆転から遠ざかった。米政府が100年債の発行を検討していることが分かり、長期債に売りが出た。

トランプ氏(米国内から世界経済を視野に?)
◎ドルは「あまりに強いため、世界の他の地域を傷つけている」
◎米金融当局をあらためて批判し、世界経済を支援するため政策金利を1%引き下げ、恐らく何らかの量的緩和も伴うべき。

ロス商務長官
◎FRBの金融政策によるドル高は非常に不快

欧州委員会報道官
◎合意なきブレグジットを望まないが、あらゆる不測の事態に備える

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2019/08/19

2019年8月19日(月)欧州・米国市場序盤の動き

2019年8月19日(月)欧州・米国市場序盤の動き

株高の流れは止まらず、米債利回りは高値圏で推移、WTIは一時56ドル台へと上昇。 為替相場は全体的に小動きで、小幅ながらドルが選好される動きへ。

ただ、ジョンソン首相と独仏首相の会談を前にして合意なきEU離脱の可能性が強く意識しされ、GBPUSDの下げ幅が目立っている。一方、ドイツ政府は「深刻な景気後退に対する緊急刺激策の計画」を準備すると発表。EUR買いとGBP売りが混在しEURGBPの上昇幅が目立っている。

USDJPYはアジア市場の106.25をボトムに、株高と米債利回りの上昇もあり一時106.70まで上昇と、底堅く推移。EURUSDはアジア市場の1.1088をボトムに一時1.1114まで上昇と小動きながら底堅いく推移し、AUDUSDはアジア市場の0.6789を高値に欧州市場に入り一時0.8767まで下落し、引き続きこのレンジ内での取引で推移。

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17:00    EUR 6月 経常収支:季整済=184億ユーロ(予想 前回2973→302億ユーロ)、季調前=231億ユーロ(予想 前回133→135億ユーロ)、

18:00    EUR 7月 消費者物価指数・改定値: HIPC前月比-0.5%(予想-0.4% 前回0.2%)、HICP前年比(all-item)1.0%(予想1.1% 前回1.1→1.3%)、前年比コア改定値(all-item excluding energy除く)=1.1%(予想 前回1.1→1.2%)、前年比コア改定値(energy,food,alcohol&tabaco除く)=0.9%(予想0.9% 前回0.9→1.1%)

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ジョンソン英首相
◎独仏首脳との会談を前にして、欧州側に譲歩を求める姿勢を強調し、合意なき離脱でも10月31日に離脱する準備を。

ロス商務長官
◎ファーウェイに対する調達禁止猶予を90日間延長。9月19日から11月19日まで

ロス商務長官
◎米金融当局の政策がドル高に波及すること強く警戒
◎リセッションへの懸念が次第に広がっているが、逆イールドがそれほど信頼置けるとは考えず。

独政府
◎深刻な景気後退に対する緊急刺激策の計画を準備すると発表
◎景気刺激策は消費支出の増大や雇用創出が目的
◎大規模な財政出動には議会の承認が必要に

独連銀
◎第3四半期も独経済がマイナス成長となる可能性ある

ミュラー・エストニア中銀総裁
◎ユーロ圏のインフレ率は7月時点で1%と非常に低く、ECBは9月に追加緩和を決定する可能性がある
◎「インフレ率は目標の約2%に程遠く、これはECBが景気をさらに刺激する必要があることを意味している可能性がある

2019年8月19日(月)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月19日(月)アジア・欧州市場序盤の動き

ブルームバーグは、クドローNEC委員長は「米景気後退の懸念一蹴」し、「米中電話協議は前向き」だったと発言。WSJ紙は、米商務省は「ファーウェイが米国内でビジネスを続けることを許可したライセンスで90日間延長を許可する」ことを発表の予定とあり、材料としてはリスク選好。

先週末に米株が上昇した流れを受け、アジア市場は株価の上昇が目立った。日経平均株価は+0.71%、上海総合は+2.1%、豪株(S&P/ASX200指数)も1%近くの上昇し欧州株も上昇からスタートへ。米10年債利回りは一時1.6%近くまで上昇し、1.587%近辺と底堅く推移。為替相場の動きは緩慢で、主要通貨では大きな変化は見られず。

為替市場は、株高+米債利回りの上昇と相反する流れの中で、為替相場は予想外となる動きは鈍く、USDJPYは108.24~47、EURUSDは1.1088~01、AUSDUSD0.6775~90、USDCADは1.3257~70の狭いレンジで、GBPUSDは1.2140~70のレンジから欧州市場に入り1.2170台お高値から1.2128まで下落しているが、材料は不明。

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7:45    NZD 第2四半期 生産者物価指数=出荷 前期比0.5%(予想0.7% 前回-0.5%)、仕入れ 前期比0.3%(予想-2.9% 前回-0.9%)

8:50    JPY 7月 通関ベース貿易収支:季調済=-1,268億円(予想-1890億円 前回-144億円)、季調前=-2496億円(予想-1973億円 前回5895→5896億円)、輸出=前年比-1.6%(予想-2.2% 前回-6.7→-6.6%)、輸入=前年比-1.2%(予想-2.7%  前回-5.2%)→ 季調前は2か月ぶりに赤字へ。

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外務省筋
◎日本の河野太郎外相と韓国の康京和外相は21日午後に北京で会談する

週末の材料

クドローNEC委員長
◎米景気後退の懸念一蹴、米中電話協議は「前向き」だった
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-18/PWFUXK6K50XS01?srnd=cojp-v2

米商務省
◎8/19日に、ファーウェイが米国内でビジネスを続けることを許可したライセンスを90日間延長することを許可する可能性を発表。
https://www.wsj.com/articles/trump-administration-plans-to-give-huawei-more-time-to-work-with-u-s-customers-11566065899?mod=hp_lead_pos2

日米貿易協定
◎最短シナリオは9月妥結 21日から大詰め交渉
◎日米両政府は21~22日に閣僚級の貿易交渉を米ワシントンで開く。両政府は9月末に交渉を妥結し、年内にも協定を発効させる最短のシナリオも模索する。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48666240W9A810C1EA3000/

米司法省はグレース1号船の解放を阻止
◎米国はジブラルタルでイランの石油タンカーを押収する令状を発行
◎ワシントンで発行された連邦令状において、米国司法省はタンカーであるグレース1がイランからシリアに原油の違法な出荷を試みるために米国の金融システムを使用したと主張

人民元、やまぬ売り圧力 需給反映なら10元割れも
◎https://r.nikkei


米中貿易摩擦の論点(上) 国際供給網に重大な影響
デビッド・ワインシュタイン コロンビア大学教授
◎https://www.nikkei.com/article/DGXKZO48628190W9A810C1KE8000/"
"3.4兆ドル規模の米MMF市場、投資家の「しばしの隠れ家」に
◎https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-17/PWDBWKT0G1KX01?srnd=cojp-v2

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2019/08/18

今週の為替相場を考える(8月19~23日)

今週の為替相場を考える(8月19~23日)

世界的低下傾向が続く債券利回り。為替相場は金利に大きく影響されることは周知の事実で特に円相場と相関関係が高い、米10年債利回りが1.5%を割り込み、10年と2年債利回りが一時逆転するなど、債券利回りの低迷がより深刻度合いを高めており、リセッションのリスク(本当かは不明?)を指摘する声も多い。

米金利の低下=ドル安なのだが、この流れは世界的現象で、英国やカナダでもこの現象が起きており、独30年債利回りは一時マイナスへと下落するなど世界的な動きで別に米国特有の動きではない。

ブレグジット、イタリア、米中通商協議、イランと米国の対立、香港デモ激化、ドイツの景気後退リスク等、世界を取り巻くリスクが多い。世界経済や政治的にも不透明感が強い中で、世界の外貨準備の多数を占め、中国が米債の購入を減らす動きに対して日本がそれを埋め合わせる中で、ドルが強い要因の一つともなっている。

今週は主な材料でも書いているが、為替相場に大きな変化を生じさせる可能性がある材料として、パウエルFRB議長のJH講演が重要であることは間違いなく発言の結果を受けた相場変動を意識せざるを得ない。

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USDJPY 市場のリスク材料を気にしながら、105~107、106~108円をいずれかを選択。

円高局面が続く中で、105円割れを失敗した反動で底堅い動きとなっており、06.00をボトムに円弱気派も見られる。ポジションを考えれば米債利回りの低下が続き円ロングのポジションが多数残っている可能性もあり、105~107円のレンジから上値を試す動きを意識せざるを得ない。

パウエルFRB議長の講演でのサプライズや、先に示した各種リスクが顕在化しリスク回避で、特に米中通商問題でネガティブ材料が出れば円買いが選択され即円高へと動く可能性もあるが、それがなければ75日MA=108.30近辺を超えないと信じ市場が円ベアになるまで待ってから円ロングの選択も視野に。


EURUSD  1.1020~1.1220のレンジを予想

過去数週間は大枠で1.1050~1.1250の200ポイントレンジで推移。米国のEUR安けん制発言もあり一時EUR買いが選好するも失敗。独経済の伸び悩み、欧州経済全体の伸び悩み、ブレグジットリスク、イタリア政局不安、ECBの年内1~2度の緩和期待。取り巻く環境はポジションショートの巻き戻し以外でEUR買いを見つけることは難しく、EURUSDで1.100の大台を試したくなる。


USDCAD 1.3200~1.3350のレンジで1.3300台は売り。

過去5週連し陽線ながら、過去2週で1.3300台の売りに上値は重くなっている。9日のカナダ雇用統計では失業率は上昇、雇用者数は予想外のマイナス、労働参加率は小幅低下と弱さが目立っていた。原油価格は50ドルをボトムに反発するも直近では55ドルを中心とした動きで、原油高=カナダドルに結びつかず。ただ、政策金利1.75%は米国に次いで主要国内では高く直近では利下げ観測も見られず。リスクとしては21日予定のカナダCPIの前年比は予想1.7% 前回2.0%と弱い数字が予想されており、これが気がかり材料。


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今週の主な材料(8月19~23日)FOMC、ECB、RBAの各議事要旨、パウエルFRB議長のJH講演、仏G7サミット、それに、取り巻く多数のリスクを注目。

今週の主な材料(8月19~23日)FOMC、ECB、RBAの各議事要旨、パウエルFRB議長のJH講演、仏G7サミット、それに、取り巻く多数のリスクを注目。

そろそろ夏季休暇から復帰する動きも見られるが、ファンド筋は相変わらず休暇の真っ最中では? 

今週は21日のFOMC議事要旨を注目。2008年12月以来、約10年半ぶりの利下げを実施した。声明では「海外経済の動向とインフレ圧力の停滞」と指摘。貿易戦争で企業投資が鈍化するなど先行き不安が広がっており、景気悪化を未然に防ぐ「予防的利下げ」に踏み切ったとある。予防的利下げをめぐり市場ではややタカ派とも受け取られたが、最近では年内1~2度の利下げを織り込む動きで、23日のパウエルFRB議長のジャクソンホールの年次経済シンポジウムで講演がより重要度が高まっており、短期的な変動に収まる可能性が高い。

22日のECB理事会議事要旨。予想通り金融政策の変更はなかったが、フォワードガイダンスをハト派に変更し、追加緩和の選択肢を検討するなど、9月の追加緩和や資産購入の可能性を示唆し、直後からEUR売りが強まっていたことは忘れられない。今現在も9月とさらに年内追加で1度の利下げ期待が強くなっていることもあり、この流れを変えるようなサプライズがなければ大きな変化も期待できそうにない。

23日のパウエルFRB議長のジャクソンホールの年次経済シンポジウムで講演。ジャクソンホールでのシンポジウムは22~24日に開催され、要人による発言も気にしていたほうがいいが、なんといっても主役はパウエル氏で、この発言を受けて年内の利下げ期待度の変化により債券・株式・為替相場が変動することは間違いない! 最も注意が必要な材料!

8/24~26日仏のG7ビアリッツ・サミット。いつもながら過度のサプライズは期待できないが、ブレグジット問題に揺れる英国とEU首脳との対話で何等かの合意策を見つけることができるのか? 各国の通商摩擦でなんらかの動きがあるのか? 

重要度は落ちるが20日の豪中銀議事要旨も注目したい。6月4日、7月2日、と連続して利下げを実施し、8月6日の直近では1.0%の据え置きを決定した。ロウ総裁の声明では追加緩和のリスク、成長拡大の可能性、インフレ伸び悩みを示唆と強弱混在で動きが鈍かったことを思い出す。

個人的には直後の変動が多きい、21日のカナダCPIもCADJPYの動きと合わせ注目している。市場では前年比予想1.7% 前回2.0%、コア中央値・前年比予想2.1% 前回2.2%、コアトリム・前年比予想2.0% 前回2.1%とやや弱い数字となっているが?

更に、株価と金利(債券利回り)を見ながら、取り巻く多くのリスクを気にする必要も意識せざるを得ない。ブレグジットリスクはどうなるのか? イタリアの政局混迷が続き解散総選挙へ突入するのか? 米中通商協議で9月上旬にワシントンで開催できるのか、9月1日から米国は対中制裁関税の第4弾(12月15日まで延期した分を除き)を発動するのか、それを前にして中国はどのようなアクションを起こすのか? それとも、トランプ氏が豹変してサプライズがあるのか? イランと米国の対立は、香港デモ激化で中国の軍事的介入はないのか? ドイツの景気後退リスクはどこまで深刻でEUR相場にどのような影響を与えるのだろうか? 日本10月発動の消費増税の影響は?

詳しい予定は別表をご覧ください。

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最新のIMMポジションから見えること(8月18日)

最新のIMMポジションから見えること(8月18日)

集計日が8月13日(火)の最新データのIMMポジションでは、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネットポジションの合計は前週-195,491→-192,838(+2,653)コントラクトと、前週に続いて通貨のショートが減少しています。

引き続き円とカナダドルはネットでロング・ポジションを維持し、特に円は前日比でロングが14,181コントラクト拡大し、前週に続き円買いが活発に行われていたことを裏付けています。ただ、USDJPYは105円台ギリギリをボトムに107円近くまで一時急反発していることを考えれば、極短期のポジションではないとしても円ロングは相当量で剥げ落ちていることと思われます。このことが今後の円相場の弱気ムードを示しているのか? それとも逆に円をロングにする余力が生まれてきているのか? 面白い相場になりそうです。

一方のカナダドルのネットポジションは+14,200コントラクトと、7月2日以降ロングを維持していますが、今回は前週比-9,966コントラクトと大幅にショートが拡大し、7月30日の-9,028を上回る大きさで、今年1月8日の-15,353に次ぐ大きな数字となっています。ただし、USDCADは1.3350近くまでCAD安が進行した後は、上値の重い展開となっており、カナダドルのブル支持者がどう動くのか楽しみです。

ポンドのネットポジションは-95,820コントラクトと引き続きネットでは大幅なショートとなっていますが、前週比だけを見れば+6,882コントラクトと9週間ぶりにショートからロングへと変化しており、ジョンソン英首相とEU首脳や独首脳との会談を見守る動きなのか、それとも単なるショートの利食いなのか、興味深い動きとなっています。

豪ドルのネットポジションは-62,912コントラクトと3週連続で前週比ではショートが拡大していますが、この通貨の特徴とでもいうのでしょうか? ネット・ショートポジションが6万コントラクト台を超えるようなことは、昨年10月30日以来なく、一つの大きな節目となっています。

ユーロのネットポジションは-46,649コントラクトで、5月7日にネットショート106,105コントラクトと数年来の高水準を達成して以降は、比較的緩やかに減少傾向にあり、EURUSDの上値が重い展開とはやや異なる動きとなっています。

詳しくは別表をご覧ください

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2019/08/17

2019年8月17日(土)昨日16日、海外市場の動き

2019年8月17日(土)昨日16日、海外市場の動き

独も財政赤字の拡大を選択か? 独英首脳が最接近へとブレグジット交渉は気になる。米国は中国は懸念を示しているF16を台湾に売却、米中通商協議からは新たな進展も見られず中国は報復行動の動きも示唆。9月1日に米国の対中制裁関税の第4弾が発動される可能性が高まる中で、ECBとFOMCも大幅な利下げ期待が強まる。

「独は財政赤字の拡大を準備」との報道もあり、欧米株は上昇、ダウはGEも反発し300ドル超の上げへ。米債利回りも上昇し、10年債は1.50%のポイントをボトムに一時1.593%まで反発し1.55台%終了。WTIは需要見通しが下方修正されたOPEC月報と米リグ数の増加もあり55ドルを若干割り込むも上昇傾向を維持。金価格は小幅安。

為替相場は、GBPUSDは英領ジブラルタルが拿捕したイランタンカーの開放によるイランとの関係改善期待や、独英財務相会談+独英首脳会談の期待も残り上昇。USDCADは原油価格が高値圏で安定、200時間MAを割り込みCAD買いが強まる。強弱混在の米住宅関連の経済指標や、弱さが目立つミシガン大学消費者信頼感にも、逆にインフレ期待が強まったこともあり、このGBPとCADを除き主要通貨ではドル高傾向が続く。

USDJPYは、予想外に底堅い106円の壁+株高&債券利回りの持ち直しに、リスク回避の円買い期待も続かず、欧州市場に入るとポジション調整なのかクロスでの円売りも加わり106.49まで上昇。ただし、これを高値に米国市場では、米株高+米債利回りが上昇傾向を維持するも、弱いミシガン大学消費者信頼感指数もあり、106.20前後まで下落。独が財政赤字の拡大を準備との報道もあり=リスク選好パターンの円売りも続かず。結局は106.50の壁をトライできず106.34近辺で終了と、終わってみれば底堅い展開が続くも、106.00~50のレンジ相場で、底堅いとの印象はぬぐい切れないが上昇力も限定的。

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18:00    EUR 6月 貿易収支=季調前206億ユーロ(予想163億ユーロ 前回230→226億ユーロ)、季調済179億ユーロ(予想186億ユーロ 前回202→196億ユーロ)

21:30    USD 7月 住宅着工件数=前月比-4.0%(予想0.2% 前回-0.9→-1.8%)、119.1万件(予想125.5万件 前回125.3→124.1万件)、住宅建設許可件数=前月比8.4%(予想3.1% 前回-6.1→-5.2%)、133.6万件(予想127万件 前回122→123.2万件)→ 住宅着工件数は予想外に弱く、逆に建設許可件数は予想外に強い

23:00    USD 8月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=92.1(予想97.4 前回98.4)、景気現況指数=107.4(予想 前回110.7)、消費者期待指数=82.3(予想 前回90.5)、インフレ期待1年=2.7%(予想 前回2.6%) 5年=2.6%(予想 前回2.5%)→ 予想外に弱い反面、インフレ期待は上昇

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ドイツ政府(シュピーゲル誌)
◎メルケル首相とショルツ財務相は、ドイツはリセッション入りに備えた財政赤字の拡大を用意。
◎景気低迷による税収不足を国債の発行増で相殺させる可能性がある。
→ EUR買いの流れへ。

ショルツ財務相とジャビド英財務相がベルリンで会談

ショルツ財務相(ツイッター)
◎英国の秩序あるEU離脱に向けた最高にして唯一の手段は交渉済みの協定だ。
◎EU27ヵ国は団結しており、すべてのシナリオについて用意できている

独政府報道官
◎メルケル首相とジョンソン英首相の近日中の会談を計画
◎引き続き秩序立ったブレグジットが我々の政策方針

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
◎恐らく利下げをする必要がある

フィッチ&S&Pはアルゼンチンを格下げへ
◎フィッチ、アルゼンチンの格付けを従来の「B」から「CCC」に格下げし、2019年成長見通しをマイナス2.5%の引き下げへ。
◎S&P、「B」から「Bマイナス」に引き下げし、今年の経済成長見通しも従来のマイナス1.6%からマイナス2.3%に下方修正

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2019/08/16

2019年8月16日(金)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月16日(金)アジア・欧州市場序盤の動き


日本はお盆のシーズンで期間投資家や個人投資家が不在の中、不安定な株価と債券利回りの低下で明け暮れる一週間も今日で終わる。

USDJPYはリスク回避の流れに105円割れを試し失速し円安へと変化するも、105.60~107.00のワイドなレンジで、直近では105.70~106.35のレンジに収束しつつある。

米債利回りの低下傾向はとまらず、株価は予想買い底堅く推移し、次の一手がリスク回避の材料から円高なのか、テクニカルの円安なのか、現時点でも動きにくい展開となっている。

水準からすればUSDJPYの売りが買いより勝る水準にありながらも大きく下がることもなく底堅い動きで、テクニカルが売りへと変化するまで待ちの一手なのかもしれない。

一方、AUDUSDは米中通商問題のリスクは残るも上昇傾向が目立つ半面、モルガン・スタンレーは豪中銀が11月と12月の利下げを予想。昨日のデベル豪中銀副総裁の発言からも「中国経済が著しく減速し、家計所得が鈍化すれば、豪州の観光・教育輸出が打撃を受ける事態となりかねないと警告」。0.6730~0.6830のレンジが過去2週間くらい続く現状では、強いとも弱いとも言いかねるように思えてならない。


上海総合は強く、日経平均株価はボトムから値を戻し小幅高で終了、欧州株も小幅高で推移。米債利回りも上昇傾向を維持し、WTIも55ドル台を維持。為替相場は、引き続きGBP+AUDは強く、他の主要通貨は総じて小幅安で推移。

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モルガン・スタンレー=豪中銀は11月と12月に利下げすると予想。マクロ経済の先行きは財政政策の重要度が高まる一方、低金利によって貯蓄超過が影響を受けるため金融政策は漸進的に効果が薄れてくるとした。豪債務レベルが先進国の中では下位4分の1であることや、債券利回りも記録的な低さであることをあげ、政府にはさらなる刺激策を打ち出す財政的な余裕もある。コモディティー価格が予測を上回っていることも予算面での追い風になるとしている。

トランプ大統領=中国に対する為替操作国認定は公約の通り。ルールを違反する国には素晴らしい関税を賦課する。米国に対する欧州の扱いは中国よりひどい。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=米経済に一段の刺激を支援を与え、景気拡大を継続させる必要があり、リセッションを許してはいけない。世界経済の減速を前に、米企業の投資も鈍化しつつある。

中国外務省報道官=香港問題は中国政府が対処すべき内政問題

トランプ大統領=習主席と貿易に関して早急に電話協議を行う予定

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20190816  前日との比較

20190816  前日との比較

米株は何とか下げ止まっているも勢いは見られず。米債利回りの低下は止まらず。流れはリスク回避でこの潮流に変化は見られず。ただ、それにも関わらず為替市場は冷静で我が道を行く。いつまで!?

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2019年8月16日(金)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月16日(金)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

英国、米国に続き、カナダでも長短金利差が一時逆転。米国では30年債利回りは初めて2%を割り込み、世界的なリセッションのリスクは変わらず。

米株は一時の下げから回復し小反発。米債利回りの低下は止まらず、一時10年債は1.5%の大台を割り込み1.473%まで、2年債も1.478%まで低下。WTIは小幅安、金価格は小幅高。為替相場は、弱いながらもリスク回避の巻き戻しが続き、通貨間で動きは異なりEURは弱く、JPY+CHFも小幅安で、逆にGBP+AUDの上昇が目立っている。

米小売売上高は予想と前回を上回り強く出るも、米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米鉱工業生産、米設備稼働率、米企業在庫も、予想を上回るも前回からは低下傾向を抜け出せず。

為替相場は、米国市場に入り米株も底値から回復する反面、米債利回りの低下は止まらず。積極的に新たなポジションを作る動きも見られず、リスク回避の調整局面の一環なのか、相場の転換なのか読み切れず、短期のテクニカル要因で相場が変動。ただし、材料的にはリスク回避の流れは変わらず。

USDJPYは、105.80~30のレンジで大きな変化は見られず、一日に限定すればクロスでは円安傾向が多数。EURUSDは1.1150台→1.100の大台を割り込み一時1.1092まで下落。レーン・フィンランド連銀総裁が9月に大規模緩和を実施する必要があるとの発言から元気はなく、EURGBPを含めクロスでもEUR売りの流れが強まる。GBPUSDは予想外に強い英小売売上高に一時1.2150台へ上昇後は、独財務省が「英国は合意なきEU離脱の確立は高い」との報道にも動ぜず1.2100~20の狭いレンジで推移。AUDUSDは早朝の強い豪雇用統計に反発し0.6750台→0.6790に上昇した流れを維持し、香港情勢を危惧、米中通商交渉を見守りながら、欧米市場は0.6770~90のレンジで動かず。USDCADは1.3280台をボトムに1.3339まで上昇と、CADの反発局面も弱く、原油価格も強さは見られず高値圏で推移し、CADJPYも動きは緩慢ながらCADの安値圏で推移。

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21:30    USD 8月 フィラデルフィア連銀 製造業景気指数=16.8(予想9.5 前回21.8)→ 前回からは低下するも予想を大幅に上回る
21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=22.0万件(予想21.2万件 前回20.9→21.1万件)

21:30    USD 第2四半期 非農業部門労働生産性・速報値=前期比2.3%(予想1.4% 前回3.4→3.5%)、単位労働コスト・速報値=前期比2.4%(予想2.0% 前回→5.5%)、→ 前回からは低下するも予想を上回る

21:30    USD 7月 小売売上高=前月比0.7%(予想0.3% 前回0.4→0.3%)、除く自動車前月比1.0%(予想0.4% 前回0.4→0.3%)→ 予想と前回を上回り強い

22:15    USD 7月 鉱工業生産=前月比₋0.2%(予想0.1% 前回0.0→0.2%)、設備稼働率=77.5(予想77.9% 前回77.9→77.8%)→ 共に予想外に低下

23:00    USD 6月 企業在庫=前月比0.0%(予想0.1% 前回0.3%)

23:00    USD 8月 NAHB住宅市場指数=66(予想66 前回65)

5:00    USD 6月 対米証券投資:長期TICフロー(純額)=329億ドル(予想44億ドル 前回35→46億ドル、ネットTICフロー合計=17億ドル(予想-261 前回329→376億ドル

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ブラード・セントルイス連銀総裁=米長短金利差の逆転について、一定期間持続する必要がある。市場の下振れは一部行き過ぎの可能性。マーケットやデータに注意を払っている、世界経済は減速のさなかにある。

メキシコ中銀=2014年6月以来となる、政策金利を0.25%引き下げ、8.25→8.00%へ決定。予想は利下げと据え置きが混在し、直後からペソ売りが強まる。

アイルランド中銀総裁=9月の理事会ではインパクトのある刺激策が必要。追加緩和には利下げと相当の債券購入が含まれるべき。

パウエルFRB議長=8月23日にジャクソンホールの年次経済シンポジウムで講演。

英領ジブラルタル=イランの石油タンカー「グレース1」を解放

独財務省=英国の合意なきEU離脱の確立は高い

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2019/08/15

2019年8月15日(木)欧州・米国市場序盤の動き

2019年8月15日(木)欧州・米国市場序盤の動き


欧州株はボトムから下げ幅を縮めるも弱さを隠せず、米株は上昇からスタートし一時売りへと変化するも上昇傾向を維持。米債利回りは売りから急回復するも買いは限定的。

為替相場はリスク回避の巻き戻しが続き、GBP+AUDの上昇傾向が続き、JPY+CHFは弱い。

GBPUSDは、経済指標では英小売売上高は前回からは減少するも予想を上回り強く、GBP買いの材料の一つとなっている。米小売売上高は予想と前回を上回り強い反面、米鉱工業生産と設備稼働率は弱い。

USDJPYは、欧州市場の早朝に106.00~10の売りを消化し、106.50を超えるとストップの買い(含むEURJPY)に、106.78まで急伸。中国財務省は、米国は新たな10%の関税によって米中首脳による合意を破ったと、中国側としても対抗措置を取らざるを得ないとの報道に一時105.70なで値を下げるも底堅く推移し、結局のところ106.00~35のレンジで推移。

EURUSDは、レーン・フィンランド連銀総裁が9月に大規模緩和を実施する必要があるとの発言が直接的な影響か不明ながら、EURGBPが早朝から続落する中で、1.1130台を割り込むと1.1108まで急落し、GBPUSDの上昇に反して弱さが目立っている。

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17:30    GBP 7月 小売売上高=前月比0.2%(予想-0.2% 前回1.0→0.8%)、前年比3.3%(予想2.5% 前回3.8%)、除く自動車 前月比0.2%(予想-0.2% 前回0.9%)、前年比2.9%(予想2.3% 前回3.6%)→ 前月からは減少するも、予想を上回る

21:30    USD 8月 フィラデルフィア連銀 製造業景気指数=16.8(予想9.5 前回21.8)→ 前回からは低下するも予想を大幅に上回る
21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=22.0万件(予想21.2万件 前回20.9→21.1万件)

21:30    USD 第2四半期 非農業部門労働生産性・速報値=前期比2.3%(予想1.4% 前回3.4→3.5%)、単位労働コスト・速報値=前期比2.4%(予想2.0% 前回→5.5%)、→ 前回からは低下するも予想を上回る

21:30    USD 7月 小売売上高=前月比0.7%(予想0.3% 前回0.4→0.3%)、除く自動車前月比1.0%(予想0.4% 前回0.4→0.3%)→ 予想と前回を上回り強い

22:15    USD 7月 鉱工業生産=前月比₋0.2%(予想0.1% 前回0.0→0.2%)、設備稼働率=77.5(予想77.9% 前回77.9→77.8%)

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レーン・フィンランド連銀総裁
◎9月に大規模緩和を実施する必要がある

中国財務省
◎米国は新たな10%の関税によって米中首脳による合意を破った
◎中国側としても対抗措置を取らざるを得ない
→ 一時JPY買いが強まる

トランプ大統領
◎中国とのいかなる通商合意も米国に有利な内容でなくてはならない


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2019年8月15日(木)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月15日(木)アジア・欧州市場序盤の動き

金融市場はリスク回避の流れから脱却できず気迷い相場が続く。

日経平均株価、上海総合とボトムから下げ幅を縮めるも前日比で下落基調は変わらず。米債利回りもボトムから若干反発するも下落基調は変わらず。ビットコインは1万ドルの大台を割り込み弱い。

為替相場は相変わらず、株価と債券利回りと連動性が高く、米国の対中制裁関税の第4弾の実施で一部延期となるも、事態の変化を予想できにくい流れは変わらず。アルゼンチン、イタリア、ブレグジット、独・ユーロ圏経済、香港問題と取り巻くリスク環境は変わらず、気迷い相場で動きは緩慢。

ただし、AUDUSDはインフレ期待率が3.5%(前回3.2%)と上昇、新規雇用者数は予想外に拡大し、正規雇用者数も増加したことでAUDUSDとAUDJPYは前日比で0.5%近くの上昇で強さが目立っている。

さて、最近の傾向ではリスク選好=AUDJPYでのAUD買い、リスク回避=AUDJPYでのAUD売りのパターンが続いていた。今日は、豪州発の好材料でAUDが買われ、株安と債券利回りの低下も加速せず、USDJPYが動けなかったこともあり、AUDJPYは反発しているが、この動きを継続することは難しいのではないだろうか?

USDJPYは、105.90~95を中心に日経平均株価と歩調を合わせる動きは緩慢ながら、取り巻くリスク環境に急激な変化は感じられず。ただ、先の急激な円売りによるストップが執行されたこともあり、新たなロングポジションの積み上げに慎重にならざるを得ず。基本はリスク回避の流れは変わらず。

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10:00    AUD 8月 消費者インフレ期待率=3.5%(予想 前回3.2%)→ 前回を上回る

10:30    AUD 7月 雇用統計: 失業率=5.2%(予想5.2% 前回5.2%)、新規雇用者数=4.11万人(予想1.4万人 前回0.05万人)、正規雇用者数=3.45万人(予想 前回2.11→2.0万人)、パートタイム=0.67万人(予想 前回-2.06→-2.33万人)、 労働参加率66.1%(予想66.0% 前回66.0%)→ 新規雇用者数は予想外に拡大、正規雇用者も増加へ

13:30    JPY 6月 鉱工業生産・確報値=前月比-3.3%(予想-3.6% 前回-3.6%) 前年比-3.8%(予想-4.1% 前回-4.1%)、設備稼働率=前月比-2.6%(予想0.2% 前回1.7%)


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デベル豪中銀副総裁
◎逆イールド現象について、現時点でそれがどの程度の兆しか分からない。
◎米経済は現在、トレンドを上回るペースで成長していることから、この水準からの鈍化の見込みはある
◎企業の決定先送りが長引けば長引くほど、需要は弱まり、決定を遅らせることをさらに追認することになろう。それは自己実現的な下降リスクを伴う。
◎貿易摩擦の影響について、「オーストラリアは過去何十年にもわたり、ルールに基づく国際貿易システムの主要な受益者だった。それに対する現在の脅威は、長期的に見て豪州の見通しにとって明らかに重大なリスクだ。
◎中国経済が著しく減速し、家計所得が鈍化すれば、豪州の観光・教育輸出が打撃を受ける事態となりかねないと警告


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20190815  前日との比較

20190815  前日との比較

米2年債と10年債の利回りが一時逆転! 金融市場は本当にリセッションを示唆しているのだろうか? だとしたら、円高はこの辺で止まるはずがなく、さらに円高へと動くと思われるが? それにしても、AUDUSDとUSDJPYの真逆感はたいしたもの!

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2019年8月15日(木)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月15日(木)昨日14日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米国の対中制裁関税の第4弾の一部実施の延期による評価は一日で剥げ落ち、市場はリセッションのリスクを危惧し回避の動きへ。

香港の暴動激化リスク、アルゼンチン経済・政治の混乱リスク、ブレグジットリスク、イタリア政治的混乱のリスク、独経済低迷のリスク、中国経済低迷のリスク等々が存在中。米中通商協議でさらなる合意の動きも不透明。

米10年債と2年債利回りが一時逆転(英国も)。米債利回りは続落、10年債と2年債はともに1.58%近くへと低下。米株は3%近くの下落、ダウは800ドル(₋3.05%)の下落へ。WTIも続落し一時54ドルを割り込み55ドル近辺で推移。

為替相場でもリスク回避の動きが強まり新興国通貨の下げが目立っている。JPY+CHFが上昇、特に円はリスク回避で選好され全面高。他の主要国通貨はいつもながらAUDの下落を筆頭に全面安で、原油価格の下落もありCADの弱さも目立つ。

USDJPYは、先に105円割れを意識し大幅に積みあがった円ロングも107円直前まで上昇する過程でポジションも大きく減少。再び、リスク回避に円買いが選好される動きへ。ただ、テクニカル面で円売りから円買いへに変化するまでは積極的に105.60~80では売り切れず。

アジア市場の106.77を高値に、午前零時のフィキシングでは一時105.66まで下落と1.1円近い大幅な円高となり、106.00近辺で推移中。AUDJPYは72.50台→71.25まで一時下落、CADJPYは80.73→79.35まで下落と、13日のボトム49.14の水準近くまで一時下落へ。

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21:30    USD 7月 輸入物価指数=前月比0.2%(予想0.0% 前月比-0.9→-1.1%)、前年比-1.8%(予想-2.0% 前回-2.0%)

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トランプ大統領(ツイッター)
◎米国の問題は中国ではなくFRB
◎FRBの利上げは早かったが利下げは遅すぎた

イエレン前FRB議長
◎現時点で逆イールドは信頼性の低い信号になっている可能性もあり、景気後退の確率は上がっている。
◎米経済は強く、リセッションを避けられるが、リスクは上昇している

ロス米商務長官
◎対中関税第4弾発動の一部延期を決定する中で、中国側から譲歩は一切ない。
◎米中の交渉団による電話協議は予定されているものの、次回の直接会談の日程は決まっていない。

米国と英国でイールドカーブ逆転
◎2年債と10年債の利回りが2007年以来初めて逆転した。
→ 米国がリセッションに向かっていると投資家が懸念

環球時報
◎中国は米政府に対し、6月末のG20サミットで交わした合意に基づき、双方がすべての追加関税を撤廃すべきと要請

ジョンソン英首相
◎EUはブレグジット合意で全く妥協をしない。

サルビーニ副首相
◎総選挙で自身が党首を務める「同盟」が勝利した場合、今年導入した最低所得保障を見直す必要が生じる。"

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2019/08/14

2019年8月14日(水) 欧州・米国市場序盤の動き

2019年8月14日(水) 欧州・米国市場序盤の動き

ブレグジットリスクによる経済の混迷が懸念される中で、英国のインフレ率が強まる。中国とドイツ(欧州)発の経済指標は弱く景気減速が深化。ロス商務長官は第4弾発動の一部延期にも中国側からの譲歩は一切なく、電話会談は予定されるも次回の直接会談の日程も決まらずとある。

欧州株は下落、米債利回りは低下し10年債は1.61%台へ、米株も弱くダウはマイナス400ドル近くと大幅反落からスタートし、原油価格も55ドルを割り込み低下へ。為替相場はリスク選好からリスク回避へと逆戻りし、JPY+CHFは買い戻され、逆にAUDの売りが加速。

アジア市場で発表された中国鉱工業生産の前年比は4.8%と17年ぶりの低水準。独GDPの前期比はマイナス0.1%へ低下、ユーロ圏鉱工業生産は前年比-2.6%と予想外の低下へ。英HICP前年比は2.1%へ上昇、PPI前年比1.3%へ上昇とインフレ率の上昇は止まらず。

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15:00    GER 第2四半期GDP・速報値=季調後 前期比-0.1%(予想-0.1% 前回0.4%)、前年比0.4%(予想0.1% 前回0.7%)、季調前前年比=0.0%(予想-0.3% 前回0.6%)→ 前期比マイナスへと減速、他は前回を下回るも予想より強い

15:45    FRN 7月 消費者物価指数・確報値=前月比 前回-0.2%、前年比予想  前回1.1%、HICP前月比-0.2%(予想-0.2% 前回-0.2%)、 HICP前年比1.3%(予想1.3% 前回1.3%)

17:30    GBP 7月 消費者物価指数(HICP)=前月比0.0%(予想-0.1% 前回0.0%)、前年比2.1%(予想1.9% 前回2.0%)、コア前年比1.9%(予想1.8% 前回1.8%)、小売物価指数(RPI)=前月比0.0%(予想0.0% 前回0.1%)、前年比2.8%(予想2.8% 前回2.9%)、RPIX(除く住宅ローン利払い)=前年比2.7%(予想2.7% 前回2.8%)→ 全体的に強い数字となっている

17:30    GBP 7月 卸売物価指数=仕入前年比1.3%(予想0.1% 前回-0.3→0.3%)、出荷前年比1.8%(予想1.7% 前回1.6%)、コア前年比2.0%(予想1.7% 前回1.7%)

18:00    EUR 第2四半期GDP・改定値=前期比0.2%(0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.1%(予想1.1% 前回1.1%)→ 予想と変わらず
18:00    EUR 6月 鉱工業生産=前月比-1.6%(予想-1.4% 前回0.9→0.8%)、前年比-2.6%(予想-1.5% 前回-0.5→-0.8%)→ 予想外の減少へ

18:00    EUR 第2四半期 雇用者数推移・速報値=前期比0.2%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比1.1%(予想1.1% 前回1.3%)

21:30    USD 7月 輸入物価指数=前月比0.2%(予想0.0% 前月比-0.9→-1.1%)、前年比-1.8%(予想-2.0% 前回-2.0%)

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ロス米商務長官
◎対中関税第4弾発動の一部延期を決定する中で、中国側から譲歩は一切ない。
◎米中の交渉団による電話協議は予定されているものの、次回の直接会談の日程は決まっていない。

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2019年8月14日(水)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月14日(水)アジア・欧州市場序盤の動き

米国は対中制裁関税の第4弾で、一部品目の課税発動を延期し、世界経済の緊張緩和期待に上昇した欧米株の流れを受け、日経平均株価も1%近く、上海総合も0.4%近くの上昇へ。

ただし、米債利回りの強さは見られず下落。香港のデモ激化による中国政府の関与のリスクや、インタリア政局不安、アルゼンチン経済・政治の混迷などリスクは多数残り、米中交渉も下駄を履くまでは楽観的になり切れず。

中国の鉱工業生産と小売売上高は予想と前回を下回り弱く、中国経済の減速を意識せざるを得ず。独GDPは前期比がマイナスへ。サルビーニ・イタリア副首相は相変わらず強く姿勢で変わらず。

為替相場は、USDJPYが106.24~77のレンジで、前日の高値106.98(107円)を高値とするイメージを強く意識する動きへ。 株高にも関わらず米債利回りは軟化し、積極的に円を売る動きは感じられないが、今までの円ロングポジションの反動もあり、106円台LOWで円買いを仕掛ける動きも弱く、円高リスクに変わりないが、106~107円のレンジでしばらく調整が必要となる可能性も。

逆に、AUDUSDは前日急騰するも、中国発の経済指標は弱く強さは見られず。中国政府からの米中通商協議に関しても超楽観的なコメントは得られず。香港問題も強く残り安心してAUDを買い進めることも叶わず。前日の急伸後の上限0.6820を抜けきれず、0.6720~0.6820のレンジでしばらく取引が続きそうでもある。

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9:30    AUD 8月 ウェストパック消費者信頼感指数=100(予想 前回96.5)、前月比3.6%(予想 前回-4.1%)→ 予想を上回る

11:00    CNY 7月 鉱工業生産=前年比4.8%(予想6.0% 前回6.3%)→ 予想と前回を下回る

11:00    CNY 7月 小売売上高=前年比7.6%(予想8.6% 前回9.8%)→ 予想と前回を下回る

11:00    CNY 7月 都市部固定資産投資=前年比5.7%(予想5.8% 前回5.8%)→ 予想と前回を下回る

15:00    GER 第2四半期GDP・速報値=季調後 前期比-0.1%(予想-0.1% 前回0.4%)、前年比0.4%(予想0.1% 前回0.7%)、季調前前年比=0.0%(予想-0.3% 前回0.6%)→ 前期比マイナスへと減速、他は前回を下回るも予想より強い

15:45    FRN 7月 消費者物価指数・確報値=前月比 前回-0.2%、前年比予想  前回1.1%、HICP前月比-0.2%(予想-0.2% 前回-0.2%)、 HICP前年比1.3%(予想1.3% 前回1.3%)

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サルビーニ副首相
◎総選挙で自身が党首を務める「同盟」が勝利した場合、今年導入した最低所得保障を見直す必要が生じる。

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20190814 前日との比較

20190814 前日との比較

驚きの円全面安! さすがトランプ氏、言行不一致は常!
9月1日から12月15日に延期すれば、基本は年内変更なしと同じ! 今後の米中電話会談で、ひっくり返されなければいいが? 

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2019年8月14日(水) 昨日13日、海外市場の動き(午前5時30分ごろの動き)

2019年8月14日(水) 昨日13日、海外市場の動き(午前5時30分ごろの動き)

リスク回避から、その巻き戻しへと流れは一変。

ご存じの通り、米国は9月1日に発動する対中制裁関税の第4弾で「一部品目の課税発動を延期」との報道を受け、株価は急騰、米債利回りは急伸。

ライトハイザー氏、ムニューシン氏と中国の劉鶴副首相と12日に電話で協議していたことを認め、トランプ氏は「電話協議は非常に生産的で中国側は何か劇的なことをしたいと考えている」と発言。一方、中国商務省は「電話会議を提案したのは米国」で、「両国は2週間後に再び電話会議を行うことで合意」とあり、米国側が積極的に提案した可能性や、今後の電話会談の動きも気になる。

強い米CPIも脇役へと追いやられ、それまでリスク回避に選好されていたJPY+CHFは急落し、逆に敬遠されたAUDは急騰。USDJPYは105.20台→107.00直前まで、AUDJPYは71.10台→72.90台へ一時上昇。 EURUSDもリスク回避に選好された部分がありその反動や、独&ユーロ圏ZEW景況感は予想外に弱く経済低迷を意識+イタリア政局混迷にEURUSDは強さが見られず一時1.1107まで下落へ。

ただし、香港のデモ制圧に中国軍が関与するリスク、アルゼンチンのデフォルトリスク、イタリア政局混迷のリスク、独景気後退のリスク、ブレグジットのリスク等、残るリスクは変わらず。

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21:30    USD 7月 消費者物価指数=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.1%)、前年比1.8%(予想1.7% 前回1.6%)、コア前月比0.3%(予想0.2% 前回0.3%)、コア前年比2.2%(2.1% 前回2.1%)→ 前年比とコアを含め予想を上回る

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トランプ大統領(ツイッター)
◎中国が米農産品の大量購入に動く可能性があると発言。
◎中国は米農産物の購入をすると言いながら実行していないが、今回は違うかもしれない。

トランプ大統領
◎12日の米中電話協議は非常に生産的だった、協議では中国は取引をしたいと強く望んでいる
◎貿易に関して中国側は「何か劇的なこと」をしたいと考えていると説明。

米通商代表部(USTR)
◎9月1日発動の対中制裁関税第4弾の10%の追加関税措置について、ラップトップコンピューターや携帯電話端末などを含む一部製品への発動を12月15日まで延期する。
◎延期の対象には、携帯電話や玩具といったホリデーシーズンのショッピングでの人気商品が数多く含まれる。
→ 米通商代表部(USTR)によると、健全性、安全性、国家安全保障などの観点から、一部製品を関税対象から完全に除外する予定。関税の延期は金額の大きな品目も含む。携帯電話やノートPCだけでも貿易額は約800億ドルを超えている。

ライトハイザーUSTR代表とムニューシン財務長官
◎中国の劉鶴副首相と貿易交渉について電話で話し合った。トランプ大統領は「非常にいい電話」と発言。

中国商務省
◎電話会議を提案したのは米国。両国は2週間後に再び電話会議を行うことで合意した。

ジョンソン英首相
◎英国が締結する必要がある協定は(欧州大陸と英国との間の)海峡の向こう側の友好国、およびパートナー国との協定だ」。

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2019/08/13

2019年8月13日(火)欧州・米国市場序盤の動き

2019年8月13日(火)欧州・米国市場序盤の動き

「米中通商協議で電話会談」との報道に流れは急変。

アジア株に続き、欧州株も弱く、ダウ先物も小幅下落で推移するも、米国市場に入りと「米中は2週間以内にハイレベル電話協議を実施」との報道に米株は急伸+米債利回りも急伸し、ドルは全面高。リスク回避に選択されロングとなっていたJPY売りか加速しUSDJPYは106円台へ急伸、逆にショートになっていたAUDは買いが加速しAUDUSDは0.6790まで急伸。結果としてAUDJPYは72.10台まで約1.4%の急騰となった。

それ以外では欧州市場に入り、①独CPIは予想と前回と変わらず、相場は動けず。②英雇用統計はILO失業率が予想外に上昇するも、失業保険申請件数は下方修正された上に前回から低下し、平均所得は前回から大きく上昇し除くボーナスの平均所得は予想外に強く、英国のインフレ進行が危惧される。直後のGBPUSDは上昇へ。③独ZEWとユーロ圏ZEWは予想外マイナス幅が拡大するなど、欧州経済の低迷が危惧される。

また、米CPIは、前年比とコア前年比は前回と予想を上回り予想外に強く、米2年債利回りは上昇し、直後はドル買いが強まるも続かず。

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新華社通信
◎劉鶴副首相はライトハイザー通商代表部(USTR)代表、ムニューシン米財務長官の両氏と2週間以内に電話協議を実施する。

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15:00    GER 7月 消費者物価指数・改定値=前月0.5%(予想0.5% 前回0.5%)、前年比1.7%(予想1.7% 前回1.7%)、HICP前月比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、HICP前年比1.1%(予想1.1% 前回1.1%)

15:00    GER 7月 卸売物価指数=前月比-0.3%(予想0.2% 前回-0.5%)、前年比-0.1%(予想-1.0% 前回0.3%)

17:30    GBP 6月 雇用統計: 失業率=3.2%(予想 前回3.2%)、失業保険申請件数=2.8万人(予想 前回3.8→3.14万人)、ILOベース失業率=3か月比3.9%(予想3.8% 前回3.8%)、除くボーナス平均所得=3か月前年比3.9%(予想3.8% 前回3.6→3.5%)、含むボーナス3か月前年比3.7%(予想3.7% 前回3.4→3.5%)

18:00    GER 8月 ZEW景況感調査: 期待指数=-44.1(予想-28.0 前回-24.5)、 現況指数=-13.5(予想-5.9 前回-1.1)→ 予想外にマイナス幅が大きく拡大

18:00    EUR 8月 ZEW期待指数=-43.6(予想 前回-20.3)→ 前回からマイナス幅が大幅に拡大

21:30    USD 7月 消費者物価指数=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.1%)、前年比1.8%(予想1.7% 前回1.6%)、コア前月比0.3%(予想0.2% 前回0.3%)、コア前年比2.2%(2.1% 前回2.1%)→ 前年比とコアを含め予想を上回る

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2019年8月13日(火)東京市場午後2時ごろの動き

2019年8月13日(火)東京市場午後2時ごろの動き

米国市場では米CPIという重要な指標を前にして、東京市場の午後2時現在では日経平均株価はボトムから下げ幅を縮めるも先週末比では200円以上の下落で、上海総合は前日比で-0.7%台の下落と共に弱い。

米10年債利回りは1.651%と小動きで強さは感じられず。WTIは小幅高で、相変わらず金価格は上昇とリスク回避行動に大きな変化は見られず。

肝心の為替相場は、日本市場が休場の中での円高リスクを意識した安全資産のロング・ポジションと、リスク資産のショート・ポジションの巻き戻しの影響なのか? 小幅ながらJPY+CHF+EURは下落し、AUD+NZDはビット気味。

USDJPYは、主要通貨では短期的に膨らんだ円ロングのポジションは多そうで、弱い株価や強さがみられない米債利回りにも関わらず、アジア市場は底堅く推移し、これからの欧米市場でもポジション調整の動きが続く可能性もあるが、米CPIのサプライズや、株安と債券利回りの低下傾向に変化がない限り極端な方向転換も見込み薄では。


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10:30    AUD 7月 NAB 企業景況感指数=1(予想1 前回3)、信頼感指数=3(予想3 前回2)

13:30    JPY 6月 第三次産業活動指数=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.2%)と強さは見られず。

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シンガポール第2四半期GDP・改定値
◎前期比年率-3.3%(予想-2.9% 速報値-3.4%)と弱く、政府は2019年の成長率見通しを1.5~2.5%→0.0~1.0%にお下方修正へ。
◎前年比は0.1%(予想0.2%)

日銀7月の企業物価指数・速報値
◎前年比-0.6%と、2年半ぶりにマイナスへ転じた前月から、さらにマイナス幅が拡大。

ケント豪中銀総裁候補
◎利下げは金融状況を通常の方法で緩和している
◎堅調なコモディティー価格にもかかわらず、利下げは豪ドル下落に寄与 。
◎利下げは豪ドルの下落に寄与し、広範な金融状況の緩和は、需要を幾分支援する

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20190813 前日との比較

20190813 前日との比較

いや~。USDJPY105の壁は厚いらしいが、世界を取り巻く環境は先のコメントで述べているようにネガティブだらけ! 米株は続落、米債利回りは続落。現状が続くようならこの流れは変えられず。

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2019年8月13日(火)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月13日(火)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

相変わらずリスクだらけ!

香港のデモは激化し中国政府による弾圧を危惧、米中貿易摩擦は長期戦の可能性へ、アルゼンチン政局不安に資産急落し新興国市場への混乱を危惧、フィッチはイタリア格付け据え置きと内閣不信任案は先送りとなるも、政局混迷は止まず、ECBの利下げ確立が高い中で独IFOは経済低迷を示唆。

米株は390ドル(-1.49%)と大幅下落、米10年債利回りは1.641%近くまで低下。為替相場はリスク回避の動きに、JPY+CHF+EURの買い、AUD+NZDの売りと強弱混在するも、USDJPYは105サポートに反発、GBPUSDは予想外に強く健闘。

USDJPYは、本邦企業不在、当局不在で円買いが選好される中で、世界的に取り巻くリスクが拡大しリスク回避の流れに円買いが続く。週明け月曜の開始直後の105.50台を高値に、欧州市場は一時105.05まで下落。欧米市場はショートカバーと東京市場の休み明け後の当局の口先介入や実需筋のドル買いを意識したのか、ショートカバーが強まるも105.43を戻り高値に、米株安+米債利回りの低下に上値は重い。円クロスはGBPJPYを除き、他の主要通貨で円は全面高。

EURUSDは、フィッチはイタリアが政局混迷する中で、ソブリン格付けを「BBB」、見通しを「ネガティブ」で据え置き、英議員の中ではジョンソン首相に対して離脱の延期を求める声や、イタリア極右「同盟」が提出した内閣不信任案は物別れに終わるなど、ポジティブ要因も。欧州市場の1.1162をボトムに米国市場に入り上昇し、米株安+米債利回りの低下にリスク回避通貨として選択もあり1.1230まで上昇し1.1210台と高値圏で推移。

USDCAD、AUDUSD、NZDUSDの基本的流れはリスク回避で売り圧力が続き続落。USDCADは大枠1.3200→50まで上昇し高値圏で推移。AUDUSDはアジア市場の0.6796→45まで続落し底値圏で推移。NZDUSDは早朝にNZ中銀が「政策金利を-0.35%まで引き下げることは可能」との発言につけた0.6438をボトムに下げ止まってはいるが、0.6466を戻り高値に戻り売り圧力が続く。

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USD 7月 月次財政収支=-1200億ドル(予想-1197億ドル 前回-84.8億ドル)

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ボルトン米大統領補佐官(訪英中)
◎英政府が合意なきEU離脱が英政府の決定であれば、米国はその決定を心から支持する。

FRB
◎景気後退時の信用収縮リスクを抑える政策ツール「カウンターシクリカル資本バッファー(CCyB)』を活用すべきかを検討

イタリア極右「同盟」が提出した内閣不信任案
◎議会の各党責任者らが12日協議したが、討論開催日の決定に至らず物別れに終わり決定先送り。
→ コンテ首相は8月20日に上院で演説する予定

ディマイオ・イタリア副首相
◎議会ではコンテ首相を支持、サルビニ氏と他の同盟の閣僚は辞任すべき。

独IFO経済研究所の四半期調査
◎第3四半期は、経済の現況および見通しを示す指数がいずれも悪化
◎専門家は世界貿易の著しい伸び減速を予想、貿易の見通しは昨年の関税合戦開始以来の最低を記録。

ショルツ独財務相
◎新規債券発行せずに政策目標達成できよう

独政府報道官
◎首相は均衡予算の原則に従うこと明言した

中国外為当局
◎人民元の無秩序な下落を予想せず

陳元人民銀行前副総裁(米国の為替操作国認定、通貨戦争への変容を意味)
◎米中の貿易摩擦が急激に悪化したことで、通貨戦争に突入するリスクがあると警告
◎為替操作国の認定は貿易戦争の戦略の一部で、貿易上の対立以上に「深く、広範な」影響を中国に及ぼす
◎米国は地政学的な見地から、米国債を保有する中国に行動を抑制されていると考えている。

現職マクリ氏、予想以上の大差で敗北しアルゼンチンペソ急落(一時15%安の1ドル=53ペソと過去最安値を更新)
◎11日に行われた大統領選の予備選では、野党候補のアルベルト・フェルナンデス元首相がマクリ氏に予想外の大差をつけて首位となった、12日の金融市場で同国資産が急落した。
◎10月27日の大統領本選を控え、投資家は既にアルゼンチン資産へのエクスポージャーを減少させていたが、結果を受け動揺が広まる。
→ PIMCOは新興国市場への混乱を指摘。

2019/08/12

2019年8月12日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月12日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

東京市場が休日の週明け月曜日。円高傾向は続くも、円ブル派が期待した急激な円高へのサプライズはいまのところ見られないが、クロスではEURJPY、AUDJPY、NZDJPYと0.5%超の円高へ。EURUSD↓+GBPUSD↑=EURGBPが-0.5%台と下落が目立っている。

上海総合は1.45%の上昇、欧州株も上昇傾向を維持。米債利回りは軟化し、10年債は1.71%、2年債も1.62%近くへと軟化。WTIは54ドルへと低下、金価格も弱含みで推移。

為替相場は大きな材料は見当たらないが、NZDUSDは早朝にNZ中銀が「政策金利を-0.35%まで引き下げることは可能」との発言に、直後にNZDUSDは0.6460台→0.6438までの下落から、すぐに持ち直し0.6470台まで上昇するも買いも続かず、結局は0.6450台と売り圧力が続く。

USDJPYは、連休中の大幅な円高への動きは今のところ見られないが、早朝の105.70近くまでの円安を除けば、大枠105.30~58のレンジで上値の重い展開に変わりない。JPYはクロスで全面高の形相を呈しており、これからの欧米市場の動きが引き続き気になる。

EURUSDとGBPUSDは、フィッチはイタリアが政局混迷する中で、ソブリン格付けを「BBB」、見通しを「ネガティブ」で据え置いたことでイタリア債の買いが一時強まっていた。また、週末にユンケル欧州委員長が、強硬なジョンソン英首相の発言に対して、「英国の合意なきEU離脱で英国は大損害を被る」と改めて警告する中で、一部の英議員の中ではジョンソン首相に対して離脱の延期を求める声もあり、GBPUSDの買戻し+EURUSDの売り(結局はEURGBPの売り)に、EURUSDは下落し、GBPUSDが上昇する流れも見られた。

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NZ中銀
◎政策金利を-0.35%まで引き下げることは可能
→ 直後にNZDUSDは0.6460台→0.6438まで下落するも、すぐに持ち直す。

ゴールドマンサックス
◎対中追加関税第4弾が発動される見通しに、2020年の米大統領選前に通商合意が成立するとは考えられず。第4四半期の米成長率予想を2.0→1.8%に下方修正、企業が支出と投資を減らす可能性があると予測。

人民銀行
◎約2週間ぶりにリバースレポ 300億元供給へ

人民元
◎対ドル基準値(中間値)は1ドル=7.0211元と市場の予想より元高となったが、USDCNY7.0650台とCNY安の流れは止まらず。
→ 7.00~7.10元のレンジの可能性もありこれを抜け出すと通貨戦争のリスクのシグナルとなるとの見方も。

IMF中国経済に関する年次報告書
◎2018年の元相場は「大幅な過大評価も過小評価もされていない、経済ファンダメンタルズにおおむね一致するとの見解を変えず。
◎中国の為替政策には柔軟性と透明性で一段の向上が必要との認識も示し、為替市場介入の詳細を公表するよう促す。
◎米国との貿易摩擦が悪化した場合、中国に一段の財政刺激策が必要になる可能性がある

ユンケル欧州委員長(10日)
◎英政権が合意なきEU離脱」を強行することは誰の利益にもならない。英国は大損害を被ると改めて警告。
◎EU側は合意なき英離脱に対し「十分に準備ができている。英側もそうであることを望む
→ジョンソン首相が、離脱条件を決めずにEUを去っても英国は「良い方向」に進むなどと楽観論を強調していたことに対して。

フィッチ(9日)
イタリアのソブリン格付けを「BBB」、見通しを「ネガティブ」で据え置いた

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2019/08/11

今週の為替相場を考える (8月12~16日)盛夏、政治家も夏季休暇入り。

今週の為替相場を考える (8月12~16日)盛夏、政治家も夏季休暇入り。

夏季休暇前にして、東南アジア諸国の利下げが目立つ昨今。主要国でもこの数か月間で、米国、豪中、NZはすでに利下げ実施しており追加緩和の可能性も強いと思われています。 円クロスとの関係の強いトルコ、南アも利下げを実施しており、世の中は利下げラッシュといっても過言ではありません。

主要国の国債利回りは低下しなかなかボトムが見えてきません。米10年債利回りは1.8%を割り込み1.7447%と2015年半ばの水準へと低下。2年債も1.6466%へ低下しています。長短金利差の縮小はリセッションを表しているとの説もありますが、米10年債と2年債利回りの格差は先週末にはついに0.1%を割り込む記録的な水準に落ち込んでいます。

USDJPYは、景気後退=リスク回避の円買いのイメージは強く、米10年債利回りが1.8%を割り込んでいた当時のUSDJPY相場の水準が100円の攻防していたことや、IMMシカゴのポジションはネット円ロングへと変化したこともあり、市場では円先高期待が膨らんでいます。(理論的根拠は別にして)

特に、8月12日(月)は日本が3連休で実需筋や得体のしれないクジラやお化けの積極的な買いが不在の中で、間隙を狙った円高を期待する投機筋が多いことでしょう。最も、この是非は12日の一日で決することになるので、白黒がはっきりすれば元の相場に戻ることでしょう!

EURUSDは、世界的にリスク回避の流れが強まる中で、選好されている円、CHFに次いで3番目にEURが選択されており、そのため先週はEURUSDの上昇が目立っていました。ただ、ブレグジットリスクは? イタリアの政局不安は? と考えれば考えるほど、積極的にEURを買い進めることに躊躇いを感じます。

GBPUSDは、10月31日のブレグジット期限までにジョンソン首相の元で英国はどのような結論に達することができるのでしょうか? 合意なきEU離脱(現状ではこの可能性が高そうですが)、何らかの合意の下でのEC離脱(EUが妥協するのか?)、解散総選挙(10月31日の後との前評判ですが)、離脱中止(あり得ませんが)。いずれにしても、インフレ圧力が強まる中でのブレグジットリスクで、BOEからは積極的な利下げ圧力は今のところ感じられません。そして、GBP売りも止められそうにありませんが、仮に、仮に何らかの合意のもとで離脱が平穏時に可能となれば、それはそれ、GBPは急騰!

USDCADは、政策金利1.75%で2018年10月から変わっていません。英国、日本(問題外!)、EUR(直ぐに利下げ実施がありそう)が金利を据え置く中で、米国、NZ、豪州は1~2回の利下げを実施しています。米国の政策金利(FFレート)は現時点で2.25%(年内に0.5~0.75%の引き下げが予想)と最大、カナダは1.75%と米国に次いで高くカナダの有利性が気になります。また、原油価格は高止まりを示しており、個人的には期待したい通貨ですが、昨年11月以降1.3000をボトムに下値トライは失敗、エントリーするタイミングは相変わらず難しそうです。


今週はレンジの予想はお休みいたします。
それでは皆さん良い連休を!


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今週の主な材料(8月12~16日) 世界的に夏季休暇真っ最中!

今週の主な材料(8月12~16日) 世界的に夏季休暇真っ最中!

いよいよ夏本番! 12日(月)は山の日の振り替え休日で日本は3連休。海外でも夏季休暇で政治的な動きは限定され、8月24~26日のG7「ビアリッツ・サミット(ランス南西部)」の前哨戦をにらみ動き始めると思われます。また、経済指標ではCPIが米国・独・仏・英で、GDPが独・ユーロ圏で、雇用統計が英・豪で発表の予定があり、特に米CPIを注目しています。

来月のことですが、9月12日のECB理事会では緩和策の発表が予想され、年内の利下げもほぼ間違いないと思われています。その中で今週は、8/13(火)独CPI=前年比予想1.7%(前回1.7%)、HICP前年比予想1.1%(前回1.1%)、8/14(水)独GDP=前年比予想0.1% (前回0.7%)、仏CPI前年比予想1.1%(前回1.1%)、ユーロ圏GDP前年比予想1.1%(前回1.1%)と、重要な指標があいつで発表されます。また、最近のEUR相場の足を引っ張っているイタリア政局の混迷ですが、解散総選挙へと発展するのでしょうか? 今はイタリア議会も夏季休暇入りととなっていますが、20日までに審議されるとの見通しもあり、再開後の動きは要注意では?

これも来月ですが、9月18日のFOMCで0.25%の追加利下げは織り込み済みで、その後も年内で1~2度の追加利下げを織り込みつつあります。今週8/13(火)の米CPIの予想は、前月比予想0.3%(前回0.1%)、前年比予想1.7%(前回1.6%)と、前回から若干の増加が見込まれていますが、コア前月比予想0.2%(前回0.3%)、コア前年比2.1% (前回2.1%)とコア部分では停滞か変わらずの予想となっています。直近のISM製造業51.7→51.2、価格は47.9→45.1、非製造業55.1→53.1、価格58.9→56.5と弱く、今回のCPIで追加利下げが正当化される可能性も意識しています。

一方の英国発では、8/13(火)雇用統計、8/14(水)CPIが発表されますが、市場は目先の景況感よりも10月31日のブレグジットを行方が最重要で、それに変化が生じるまでは現在のGBP売り圧力に変化はなさそうです。


詳しい予定は別表をご覧ください。

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2019/08/10

最新のIMMポジションから見えること(8月9日)

最新のIMMポジションから見えること(8月9日)

円の人気度は抜群で60週ぶりにネットロングへと変化、カナダドルもかろうじてロングを維持。逆にGBPの凋落ぶりは激し差を加速。

集計日が8月6日(火)の最新データのIMMポジションでは、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネットポジションの合計は前週-206,878→-195,491(+11,387)コントラクトと、前週にショートが急拡大した反動なのか通貨のショートが減少しています。

混沌とする米中通商問題、トランプ大統領による執拗なFRBへの利下げ圧力、米景気の先行きへの不安感、米債利回りの続落と、単純にみればドルに対する不安感は払しょくできませんが、逆に他の主要国で脛に傷があり通貨安へと動いていることも事実です。

特に、GBPは前週比でネット-12,552と2週続け大幅な売り越しで、ネットポジションも-102,702と4月に入り毎週増加傾向にありブレグジットリスクを回避する売り圧力は止むことを知りません。ちなみにショートが10万の大台乗せは2017年4月以来です。

前週との変化を通貨別にみると、トータルポジションではカナダドルに続き、円が昨年の6月19日の週以来、60週間ぶりにショートを脱しロングへと変化しています。前回は約2か月の間で円の先高期待と先安期待が交錯しながら、結局は再び円ショートの流れとなりましたが、今回はどうなるのでしょうか? 

円が前週比(1週間)でネットロングが14,779コントラクトの急拡大をしたことは6月18日の28,600コントラクトに次ぐ大きな数字となっています。

結局のところ、リスク回避に円買いが選好されていることはわかりますが、今回のデータからは同じくリスク回避通貨でもあるCHFが買われるどころか逆にショートが微増していることも特徴といえるでしょう。

詳しくは別表をご覧ください

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