2019/08/07

2019年8月7日(水)アジア・欧州市場序盤の動き


NZ中銀お前もか! 最近は米国の対中制裁関税の第4弾の突然の発動発表、米財務省の中国を為替操作国の突然に認定発言。そして、NZ中銀は予想していなかった0.5%の利下げを発表し、「マイナス金利も想定内」と言う。

かつては、NZ金利は高金利でキャリートレードの注目の的であったこともあった。今はその座をトルコや南アランドに明け渡しているが、そこまで考えているとは驚き。

これで、過去2か月連続で政策金利を引き下げた豪中銀は9月3日の理事会で利下げするのではとの思惑も強まることであろう。

さて、日経平均株価は一時180円近く下落していたが、終盤にかけて急速に下げ幅を縮め前日比-68.75(-0.33%)で終わっているが、米10年債利回りは1.7%の大台を維持できず、上昇幅も限定的で、リスク回避の流れは簡単に止みそうにない。

USDJPYは、リスク回避の行動パターンも弱まり106円ミドル以下を積極的に売り込む投機的な動きも弱っていたが、NZ中銀がサプライズの予想外の0.5%と大幅利下げを実施したことで、NZ経済の低迷を意識せざるを得ず、世界経済の成長にも不安感が広まった。NZDJPYは2%を超える大幅安となり、円は他のクロスでも円を買う動きが強まった。その結果、USDJPYは一時105.93まで下落し、株価の反発もあり106.20台で推移。個人的には引き続き円高リスクを気にしている。

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NZ中銀は政策金利のOCRを1.5%→1.0%へ予想外の大幅な利下げを決定。

金融政策委員会は、雇用とインフレの目標を引き続き達成するためには、より低いOCRが必要であることに同意。
◎インフレは目標範囲内に留まりますが、中間点は2%未満にとどまる。
◎過去1年間でGDP成長率は鈍化し、成長の逆風が強まる。
◎追加の金融刺激策がなければ、雇用とインフレは目標に比べて低下。
◎世界的な経済活動は引き続き弱まり、NZの商品やサービスに対する需要が低迷。

見通しの公表
◎年末までに3分の1程度の確率で追加緩和があり、2021年終盤まで利上げはないとの予想。

議事要旨
◎中銀は政策金利を0.25%引き下げて緩和バイアスについてコミュニケーションを取ることと、今回金利を0.5%引き下げること双方の利点を議論し、最終的に全会一致で0.5%の利下げを決定した。

オアNZ中銀総裁
◎景気支援のためマイナス金利を導入する可能性に言及し、「マイナス金利が必要になるというのは、十分に可能性の範囲内だ。ただ、今回0.5%の利下げに踏み切ったことで、マイナス金利導入が必要になる可能性は低下した。

中国人民銀行の人民元基準値
◎6.9996元と7.0を割り込みほぼ市場予想通りの水準に設定

欧州委員会の報道官
◎英国のEU離脱について英国側と協議する用意がある。
◎欧州委員会は「合意なき離脱」の回避を期待しているが、合意なき離脱への備えもしている。
◎合意なき離脱というシナリオは望ましい選択肢ではない


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10:30    AUD 6月 住宅ローン=前月比-0.9%(予想0.3% 前回0.0→-0.3%)

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