2019/08/12

2019年8月12日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月12日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

東京市場が休日の週明け月曜日。円高傾向は続くも、円ブル派が期待した急激な円高へのサプライズはいまのところ見られないが、クロスではEURJPY、AUDJPY、NZDJPYと0.5%超の円高へ。EURUSD↓+GBPUSD↑=EURGBPが-0.5%台と下落が目立っている。

上海総合は1.45%の上昇、欧州株も上昇傾向を維持。米債利回りは軟化し、10年債は1.71%、2年債も1.62%近くへと軟化。WTIは54ドルへと低下、金価格も弱含みで推移。

為替相場は大きな材料は見当たらないが、NZDUSDは早朝にNZ中銀が「政策金利を-0.35%まで引き下げることは可能」との発言に、直後にNZDUSDは0.6460台→0.6438までの下落から、すぐに持ち直し0.6470台まで上昇するも買いも続かず、結局は0.6450台と売り圧力が続く。

USDJPYは、連休中の大幅な円高への動きは今のところ見られないが、早朝の105.70近くまでの円安を除けば、大枠105.30~58のレンジで上値の重い展開に変わりない。JPYはクロスで全面高の形相を呈しており、これからの欧米市場の動きが引き続き気になる。

EURUSDとGBPUSDは、フィッチはイタリアが政局混迷する中で、ソブリン格付けを「BBB」、見通しを「ネガティブ」で据え置いたことでイタリア債の買いが一時強まっていた。また、週末にユンケル欧州委員長が、強硬なジョンソン英首相の発言に対して、「英国の合意なきEU離脱で英国は大損害を被る」と改めて警告する中で、一部の英議員の中ではジョンソン首相に対して離脱の延期を求める声もあり、GBPUSDの買戻し+EURUSDの売り(結局はEURGBPの売り)に、EURUSDは下落し、GBPUSDが上昇する流れも見られた。

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NZ中銀
◎政策金利を-0.35%まで引き下げることは可能
→ 直後にNZDUSDは0.6460台→0.6438まで下落するも、すぐに持ち直す。

ゴールドマンサックス
◎対中追加関税第4弾が発動される見通しに、2020年の米大統領選前に通商合意が成立するとは考えられず。第4四半期の米成長率予想を2.0→1.8%に下方修正、企業が支出と投資を減らす可能性があると予測。

人民銀行
◎約2週間ぶりにリバースレポ 300億元供給へ

人民元
◎対ドル基準値(中間値)は1ドル=7.0211元と市場の予想より元高となったが、USDCNY7.0650台とCNY安の流れは止まらず。
→ 7.00~7.10元のレンジの可能性もありこれを抜け出すと通貨戦争のリスクのシグナルとなるとの見方も。

IMF中国経済に関する年次報告書
◎2018年の元相場は「大幅な過大評価も過小評価もされていない、経済ファンダメンタルズにおおむね一致するとの見解を変えず。
◎中国の為替政策には柔軟性と透明性で一段の向上が必要との認識も示し、為替市場介入の詳細を公表するよう促す。
◎米国との貿易摩擦が悪化した場合、中国に一段の財政刺激策が必要になる可能性がある

ユンケル欧州委員長(10日)
◎英政権が合意なきEU離脱」を強行することは誰の利益にもならない。英国は大損害を被ると改めて警告。
◎EU側は合意なき英離脱に対し「十分に準備ができている。英側もそうであることを望む
→ジョンソン首相が、離脱条件を決めずにEUを去っても英国は「良い方向」に進むなどと楽観論を強調していたことに対して。

フィッチ(9日)
イタリアのソブリン格付けを「BBB」、見通しを「ネガティブ」で据え置いた

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