2019/08/23

2019年8月23日(金)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2019年8月23日(金)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

ダウは小幅高、Nasdaq+S&P500小幅安。米債利回りは小幅上昇。WTIは小幅安。為替相場はGBP高+AUD&NZD安が目立っている。

予想外に強いユーロ圏各国のPMIにEURUSDは一時急伸するも続かず。メルケル独首相「期限までにバックストップの解決策見つかるだろう」との発言にGBP続伸(ただし、実現の可能性は未定)。弱い米PMI(製造業は10年ぶりに50割り込む)にドル売りへと動くも、予想外に強いCB景気先行指数にドル売り戻しへ。今日のパウエルFRB議長のジャクソンホールでの講演前に、FRBから利下げ不支持の声も多数。

為替相場は、GBPSUDはジョンソン・マクロン首脳の会談では失望感が見らえたが、メルケル独首相のポジティブ発言に1.2270台と1.1%近く上昇する反面、資源国通貨でリスク回避時に弱いAUD+NZDが0.35~0.57%近くの下げと弱さが目立っている。また、リスク回避のヘッジ通貨のJPYはUSDJPYで大枠106.25~65のレンジ相場を抜け出せず、クロスではGBPJPYを除き、他の主要通貨で円高となっているが、106~107のレンジ相場にいるうちは方向感がつかめず。EURUSDは強いユーロ圏各国のPMIに上昇するも先行きは弱く、ECBの利下げ期待は強く続かず。EURGBPの動きに影響される、米国市場に入ると米経済市場の強弱で上下変化しているだけで、終わってみれば1.1064~13のレンジで上下しながらも前日とほぼ変わらず。

今日は週末の金曜日で、G7サミットでの要人からの発言(含むトランプ氏)、そして、零時にはパウエルFRB議長 ジャクソンホールの年次経済シンポジウムで講演があり、短期的な相場変動はもちろんのこと、予想外の発言では相場の流れを変える可能性も(低いと思っているが)。最近の一部で強さが見られない米経済やトランプ大統領の利下げ要求発言にどうこたえるのだろうか? 特に直近では、ハーカー、ジョージ、ローゼングレンの各氏が緩和に反対しているのも興味深い。

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21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=20.9万件(予想21.8 万件 前回22.0→22.1万件)、

21:30    CAD 6月 卸売売上高=前月比0.6%(予想-0.2% 前回-1.8→-1.9%)

22:45    USD 総合PMI・速報値=50.9(予想 前回52.6)、 製造業PMI・速報値=49.9(予想50.5 前回50.4)、サービス業PMI・速報値=50.9(予想52.8 前回53.0 )→ 予想と前回を下回り、製造業は10年ぶりのマイナスへ

23:00    EUR 8月 消費者信頼感・速報値=-7.1(予想-7.0  前回-6.6)

23:00    USD 7月 景気先行指標総合指数=前月比0.5%(予想0.2% 前回-0.3→-0.1%)

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カプラン・ダラス連銀総裁
◎9月の追加利下げの回避を望むも先入観は持たず。
◎今年の成長率は約2%になると予想。製造業の低迷や世界経済の減速を注視
◎貿易問題で企業は慎重になり、リスクはダウンサイドで若干下振れ方向に傾いた

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(追加利下げ不支持)
◎われわれは現時点でほぼ中立地点にいると思われる。したがって当面は足元の水準にとどまり、今後の動向を見極めるべきだ。
◎さらなる緩和を予想せず、私は渋々利下げを支持した、FRBは米国にとって適切な行動を取る必要がある。
◎米労働市場は力強く、インフレは緩やかに上昇している

ジョージ・カンザスシティ連銀総裁(追加利下げ不支持)
◎今後の減速を示唆する見通しがない限り、緩和を提供する用意はない
◎現在、金利はほぼ均衡水準にある
◎状況が弱含む、もしくは金利の変更が必要と見なされる上振れリスクが台頭しない限り、金利を現行水準に維持することに前向き。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁(追加利下げ不支持)
◎ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、追加利下げに反対を表明

トランプ大統領(独国債入札の利回りがマイナスになったことを受け、米金融当局を再び攻撃)
◎ドイツは米国と競争している。米国の金融当局はわれわれがすべきことをさせてくれない。当局は競争において米国を不利な立場に置いている」と続けた。

メルケル独首相(ジョンソン英首相との共同記者会見)
◎10月31日までにバックストップの解決策見つかるだろう。一方でメルケル氏は、実現可能な計画を提案するのはイギリス次第だと釘を刺した。

ECB理事会議事要旨(インフレ期待の低下傾向、懸念材料だとの見解で大半が一致)
◎メンバーの多くはインフレ期待の低下傾向は懸念材料だという点と、ユーロ圏の景気減速は予想よりも長引く可能性が高いとの見解で一致した
◎貿易摩擦など外的要因が製造業の活動を縮小させており、これがサービス部門の先行指標になる可能性があると指摘。世界の貿易の見通しは「引き続き暗い」としている。
◎「景気について過度に悲観的な見通しを示すことを避けつつ、インフレ率を中期的に目標に収束させるための十分な政策手段がないとの外部の見方を効果的に打ち消すよう、慎重にコミュニケーションのバランスを取る必要がある」

マクロン仏大統領
◎30日以内に何らかの賢明な策を見い出せると自信

ジョンソン英首相
◎合意あり・なしにかかわらず、10月31日にEUを離脱する
◎英とEUは合意に至ることができると考える
◎昨日の独首相との会談で勇気づけられた
◎アイルランド国境問題を解決するためにまだ時間はある

マクロン仏大統領(ジョンソン英首相に対して、希望に応えることはほとんどなかった。)
◎EU離脱に関する現行の合意案は修正するにしても大きなものとはならない。
◎はっきりさせておきたいことがある。現行の離脱合意案と非常に内容の異なる新たな合意案を、われわれが30日以内に見いだすことはない

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